JP2010038411A - 空気清浄機および凝縮器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の空気清浄機は、浄化フィルタユニット5と、浄化フィルタユニット5の下流側に設けられ空気を吸引するファンモータ7と、浄化フィルタユニット5とファンモータ7との間に配置され空気を加湿する気化フィルタユニット15と、気化フィルタユニット15に水を供給する給水タンク13と、浄化フィルタユニット5とファンモータ7との間に配置され空気を除湿する除湿ユニットとを備え、除湿ユニットにおける空気の水分を吸収する吸湿部材9aを上方に配置するとともに気化フィルタユニット15を吸湿部材9aより下方に配置し、除湿ユニットの凝縮器11は、除湿ユニットの吸湿部材9aを通り吸湿部材9aが吸湿した水分を気化した空気を凝縮する流路をもつ凝縮部11b1を有し、吸湿部材9a及び気化フィルタユニット15の前方を覆って配置される。
【選択図】図2
Description
従来、加湿機能付き空気清浄機において、気化式加湿エレメント142は、水分を含んだ加湿フィルタからの水分の気化により、室内の空気に湿度を付与している。
この気化式加湿エレメント142は、図19に示すように、本体下部に配置される小型の貯水槽142aと、回転機構部142cの駆動で回転自在に枢支され貯水槽142a内に浸漬状態となるロール構造の回転式加湿フィルタ142bとを備えており、この気化式加湿エレメント142は、本体(図示せず)から外部に取り外しできるように構成されている(特許文献1等参照)。
室内の空気中の湿気を吸い取ったデシカントロータには、ヒータで加熱した熱風を吹き付け、再び室内の空気を除湿できるように再生(乾燥)する。再生の際に生じたデシカントロータの水分を含んだ空気(熱風)は、凝縮器内を通流させ、凝縮器を通流する間に、この水分を含んだ空気を冷却して、空気中の水分を凝縮し、水分を除去する。
そして、この水分が除去された空気を再度、ヒータに循環させ、ヒータで加熱した空気を再び、空気中の湿気を吸い取ったデシカントロータに供給し、循環させている。
このヒータで加熱された熱風を循環させるファンを覆うファンケーシングは、合成樹脂製であり、ヒータに対向して形成されケーシングの役割をなす鋼製のヒータケースに続いて、構成されている。
また、空気中の水分を凝縮する凝縮器は、溶融したプラスチックの塊に空気を吹き込み、冷えた金型に密着させて成型するブロー成型を用いて、熱交換部を製造するのが一般的である。
そのため、貯水槽142aに水を補給する際、貯水槽142aに加え、長期間に亘り手入れが不要な回転式加湿フィルタ142b等も引き出されるため、取扱性に難がある。
さらに、図19に示すように、気化式加湿エレメント142における回転式加湿フィルタ142bが、貯水槽142aから上方に延在する構成のため、気化式加湿エレメント142が空気清浄機本体に取り付けられる際、貯水槽142aから上方に延在する回転式加湿フィルタ142bを出し入れするスペ−スが必要となる。
そのため、気化式加湿エレメント142の貯水槽142aの真上に配置される部材に回転式加湿フィルタ142bが出入りする切り欠き部を設けねばならず、空気清浄機の本体支持構造が脆弱になるという問題がある。
また、樹脂製ファンケーシングは熱伝達率が、金属に比べ低いため、ヒータケースに近接したファンケーシング内の温度がヒータ近傍に比べ温度が下がり、もって飽和湿度が下がり、ヒータケースに近接したファンケーシング内に送風される空気中の水分が凝縮し露付きする可能性がある。
また、除湿機能を利用して衣類乾燥を行う場合、衣類から発生する臭いが室内に充満したり、乾燥に伴い発生する塵埃が室内に拡散する問題がある。
<<空気清浄機1の全体構成>>
図1は、本発明に係る実施形態の空気清浄機1を示す斜視図であり、図2(a)は、実施形態の空気清浄機1の正面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A線断面図である。
また、図3は、実施形態の空気清浄機1の分解斜視図である。
このように、前面パネル4は、前部筐体ケース3に簡単に取り付けられるので、空気清浄機1のフィルタユニット5(図2(b)参照)のメンテナンス等に際しては、前面パネル4が、容易に取り外し、取り付けができることになる。
図4(a)は、フラップ2tの開閉機構を示す図2(b)のI部拡大概念図であり、図4(b)は、図4(a)に示すフラップ2tが45度開いた状態を示す図であり、図4(c)は、図4(a)に示すフラップ2tが全開した状態を示す図である。
図4(a)に示すように、空気清浄機1の構造部材1kには、ステッピングモータ等のフラップ開閉用モータ61が固定されており、フラップ開閉用モータ61の駆動軸(図示せず)には駆動リンク62の一端部62aが固定されている。
そして、駆動リンク62の他端部62bに固定されたフラップ駆動軸62b1には、フラップ2tが回転自在に支持されている。
この構成により、図4(a)に示すように、フラップ開閉用モータ61が矢印α31方向に回転することにより、駆動リンク62が矢印α31方向に回動し、これに伴って、従動リンク63が回動し、図4(c)に示すように、フラップ2tが全開状態となる。
図4(b)は、参考に、図4(a)に示すフラップ2tが閉じた状態から45度開いた場合を示している。
また、空気清浄機1が運転中に開いたフラップ2tは、運転停止するときはフラップ2tを閉じた状態に戻して運転停止する。これにより、排出口2oから空気清浄機1内部に異物や塵埃が入り込むのを防ぐことができる。
よって、フラップ2tの開閉機構のメンテナンスの頻度を抑制できる。
なお、フラップ開閉用モータ61の回転制御は、次の制御装置Eにより行われる。
図5は、空気清浄機1の制御装置Eを示すブロック図である。
空気清浄機1(図1参照)の運転を制御する制御装置Eは、前部筐体ケース3の前上部の操作パネル60から露出した各種の操作ボタン50に近接して、前部筐体ケース3の前側上部内に備わっている。なお、表示装置(図示せず)は、制御装置Eの近くに設けられる。
図5に示すように、制御装置Eは、マイクロコンピュータE1(以下、マイコンE1と称す)、各種モータ、ヒータ33等の駆動回路等の各種回路、リレー等から構成され、マイコンE1のROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより、空気清浄機1が統括的に制御される。
なお、制御プログラムは、メンテナンスされるに際して、書込み回路E9a、書込みコネクタE9bを用いて、制御プログラムの更新がなされる。
また、空気清浄機1はリモート操作可能なリモコン(図示せず)を有しており、ユーザはリモコンを操作することで、リモコンにより無線でリモコン受光部IC(E2)を介して制御装置Eと信号の授受を行い、空気清浄機1を遠隔操作できる構成である。
なお、意図しない作動を制限するため、ヒータ33を使用するモードは、制御装置Eにおいてリモコンによる操作を不可能としている。
或いは、ヒータ33を使用するモードは、制御装置Eにおいて、ヒータ33を使用しないモードより、操作ボタン50の押下時間を、発振子E8(図5参照)から取得される時間を用いて長く設定し、作動の制限を図っている。
これにより、意図せぬヒータ33の作動を未然に防ぐことができる。
ここで、空気清浄機1は、制御装置Eによる制御に使用するための室内の空気の湿度を検出する湿度センサE3、室内の空気の臭いを検出する臭いセンサE4、室内の空気中のほこり等の量を検知するダストセンサE5等が備わっている。
図2(b)、図3に示すフィルタユニット5は、前部筐体ケース3側のクリアランスcから吸入される空気が当る最も手前に配置されている。
フィルタユニット5は、空気清浄機1の最手前側(図2(b)の紙面左側)に、クリアランスcから吸入される空気から綿ゴミ、大きなゴミ等を除去するプレフィルタ5a(図3参照)が配設されており、フィルタユニット5の中央に、該吸入される空気からチリやホコリ、花粉等の微粒子などを除去する集塵フィルタ5b(図3参照)が配設されており、フィルタユニット5の奥側(図2(b)の紙面右側)に、活性炭等の吸入される空気から臭いのもとを除去する脱臭フィルタ5c(図3参照)が配設されている。
図2(b)、図3に示すファンモータ7は、空気清浄機1の空気の吸入、排出を行うものであり、主部筐体ケース2の内部に設けられるファンケーシング8内に配置されている。
ファンモータ7は、空気清浄機1の手前の上下左右のクリアランスc(図1、図2(b)参照)から空気を空気清浄機1内に吸入するための遠心ファン7aと、該遠心ファン7aを回転駆動するための電動機7bとを有している。
図2(b)、図3に示すように、遠心ファン7aに吸い込み流を導く吸い込み板10は、ファンケーシング8と共に遠心ファン7aを囲んで形成されている。
図2(b)、図3に示す水タンク13は、空気清浄機1で、フィルタユニット5でろ過され清浄にされた空気を加湿する加湿モードを行うための水を収容する部材である。
図6は、実施形態の水タンク13を斜め上方から見た斜視図である。
図6に示すように、水タンク13は、給水される水が貯留される水タンク箱体13aと、水タンク箱体13aの上方を覆う水タンク蓋13bとを備えている。
水タンク13の水タンク蓋13bは、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂を用いて、図6に示すように、外周域から中央部にいくに従い次第に下方になる形状に形成されるとともに、中央部には凝縮器11において凝縮され凝縮器11の凝縮水排出孔11c1(図17参照)から滴下する水を、水タンク箱体13a内に入れるために集水孔13b1が形成されている。また、水タンク蓋13bは、水タンク箱体13a内の水が不足または無くなった際にユーザが給水するための給水孔13b2が穿設されている。
なお、水タンク蓋13bの給水突起13b3の吸い上げ孔13b31は、水タンク箱体13a内の下部の水を吸い上げられるように、水タンク箱体13a内の下部まで連続するように、水タンク蓋13bに成形されている。
図7(a)は、気化フィルタユニット15を示す斜視図であり、図7(b)は、気化フィルタユニット15における空気に湿気を付与するための気化フィルタ6を示す斜視図である。
図7(a)に示すように、気化フィルタユニット15は、空気清浄機1内で清浄にされた空気に湿気を付与するための気化フィルタ6と、気化フィルタ6を保持する気化フィルタケース17と、気化フィルタ6および気化フィルタケース17が保持されるとともに気化フィルタ6に染み込ませる水が収容される給水トレイ18とを有している。
なお、トレイ給水突起19の給水孔19aは、給水トレイ18の上方に続いており、水タンク13からポンプpにより汲み上げられ給水孔19aを通流する水は、上方から給水トレイ18内に滴下され、給水される。
また、給水トレイ18には、ポンプpを用いて、水タンク13から給水された水が所定の水位を超えた場合にオーバーフローさせるためのオーバーフロー孔(図示せず)が形成されている。給水トレイ18のオーバーフロー孔は、気化フィルタユニット15のトレイ還流突起20の排水孔20aに接続されており、給水トレイ18のオーバーフロー孔からオーバーフローした水は、トレイ還流突起20の排水孔20aを介して、水タンク13に戻される構成である。
図7(b)に示す気化フィルタ6は、吸水性を有する材料で形成され、給水トレイ18内の水を毛細管現象により、吸水するための細孔を多数有している。
図7(a)に示す気化フィルタユニット15は、気化フィルタ6の下部が水タンク13からポンプpを用いて給水される給水トレイ18内の水に浸り、毛細管現象により気化フィルタ6内に吸水される。
ここで、ポンプpの稼動は、図5に示す湿度センサE3で検知される湿度、ファンモータ7による空気清浄機1の風量、時間等をパラメータとして、制御装置Eにより加湿用ポンプモータp1が駆動制御されることで、制御されている(図5参照)。
例えば、空気清浄機1の稼動開始時、または肌保湿ボタン56(図1参照)を押下した肌保湿などのモードで加湿重視のときは、ファンモータ7による風量を上げるので、制御装置Eにより加湿用ポンプモータp1を駆動制御しポンプpを稼動し、給水トレイ18に水を供給し、加湿を促進する。
或いは、ユーザが風量切替えボタン52a(図1参照)を押下し高い風量を選択した場合、そのままでは室内が乾燥するので、制御装置Eにより加湿用ポンプモータp1を駆動制御しポンプpを稼動し、給水トレイ18に水を供給し、気化フィルタ6を用いて加湿を行う。
また、ポンプpは加湿を行うときだけ運転して給水トレイ18に給水するので、他の運転モードのときは気化フィルタ6が乾いた状態になる。これにより、水道水に含まれるカルキ成分などが気化フィルタ6に付着するのを少なくして加湿能力が低下するのを抑制でき、気化フィルタ6の寿命をのばすことができる。
図8は、図2(a)に示す空気清浄機1におけるB−B線断面より下方の水タンク13が配置される個所とポンプ継ぎ手ユニット21とを示す斜視概要図であり、図9は、ポンプ継ぎ手ユニット21の構造を示すポンプ継ぎ手ユニット21単体の斜視図である。
図9に示すように、ポンプ継ぎ手ユニット21は、水タンク13内の水を気化フィルタユニット15の給水トレイ18に給水するためポンプpを備えるとともに、水タンク13内の水を吸い上げるための吸い上げ孔部21aと、該吸い上げ孔部21aと内部の流路(図示せず)をもってポンプpを介して接続され気化フィルタユニット15の給水トレイ18に給水するための給水孔部21bと、気化フィルタユニット15の給水トレイ18をオーバーフローした水が流入するトレイ水戻し孔部21cと、トレイ水戻し孔部21cと内部の流路(図示せず)をもって接続され給水トレイ18をオーバーフローした水を水タンク13に戻すためのタンク戻し孔部21dとが形成されている。
また、ポンプ継ぎ手ユニット21の給水孔部21bおよびトレイ水戻し孔21cには、図7(a)に示す気化フィルタユニット15における給水孔19aを有するトレイ給水突起19および排水孔20aを有するトレイ還流突起20がそれぞれ嵌入される。
一方、給水トレイ18(図2(b)、図3参照)からオーバーフローした水は、トレイ水戻し孔部21c(図9参照)に流入し、ポンプ継ぎ手ユニット21(図9参照)内の流路を通ってタンク戻し孔部21dから、水タンク13(図3、図6参照)に戻される。
図10(a)は、空気清浄機1内に水タンク13および気化フィルタユニット15を収納した場合を示す斜視図であり、図10(b)は、空気清浄機1から取り外した水タンク13および気化フィルタユニット15をそれぞれ空気清浄機1に取り付ける場合の空気清浄機1内のポンプ継ぎ手ユニット21との関係を示す斜視図である。
図10(a)に示すように、水タンク13への給水時、空気清浄機1内の水タンク13は、ユーザが水タンク13の把っ手部13a1をもって引き出すことで、白抜き矢印β11のように、水タンク13を空気清浄機1外に取出すことができる。
気化フィルタユニット15の掃除時には、図10(a)に示すように、空気清浄機1のフィルタ取り出し蓋1tを開放して、白抜き矢印β12のように、空気清浄機1内の気化フィルタユニット15を空気清浄機1外に取出すことができる(図10(b)参照)。
ここで、空気清浄機1には水タンク13と同様に、気化フィルタユニット15を空気清浄機1外に取出したことを検知するセンサ(図示せず)が備えられている。このセンサを利用して、気化フィルタユニット15を空気清浄機1外に取出した場合に空気清浄機1の電源をオフし、空気清浄機1の作動の制限を図ってもよい。
なお、水タンク13の給水突起13b3および環流突起13b4は、それぞれ空気清浄機1内のポンプ継ぎ手ユニット21の吸い上げ孔部21aの円錐面21a1(図9参照)およびタンク戻し孔部21dの円錐面21d1(図9参照)によって案内され円滑にポンプ継ぎ手ユニット21の吸い上げ孔部21aおよびタンク戻し孔部21dに嵌入することができる。
また、図10(a)に示すように、空気清浄機1内の水タンク13と気化フィルタユニット15とが独立した構成なので、空気清浄機1内の水タンク13と気化フィルタユニット15との間にスペースが形成され、このスペースに強度部材を設けることができ、強度が高い空気清浄機1の支持構造が得られる。
空気清浄機1において、図2(b)の白抜き矢印α11のようにフィルタユニット5を通ってろ過され清浄にされた空気を加湿する除湿モードを行うための除湿ユニットについて説明する。
図11は、後方(図2(b)の紙面右側)から見たデシカントロータ9、ヒータ33等の除湿ユニットを示す図2(b)のD−D線断面図である。図12は、デシカントロータ9、ヒータ33を覆うヒータケース34、ファンケーシング31等を取り外した状態を示す斜視図である。
図13は、除湿ユニットを構成する凝縮器11近傍を示す図2(b)のE−E線断面図であり、図14は、除湿ユニットを構成する凝縮器11近傍を示すF−F線断面図である。
ここで、図13に示す凝縮器11においては、ヒータ33により加熱された熱風によりデシカントロータ9から気化された水分を含む空気が、多数の後記の格子部11b1内を上から下に通流されることで冷却され、該空気中の水が凝縮される。
また、凝縮部の格子部11b1を有する凝縮器11の上下方向の寸法を大きくできるので、凝縮器11の凝縮性能を向上できる。
さらに、凝縮器11でデシカントロータ9および気化フィルタユニット15の前方を覆っているので、吸入された空気が排出されるまでの通風抵抗を同じようにできる。このため、動作モードに係わらず同じ風量にすることができ、運転モードによって遠心ファン7aの回転速度を変える必要がないので、発生する動作音が変わってしまうということもない。
より好ましくは、デシカントロータ9のデシカント9aと気化フィルタ6のセル(穴)の大きさを調整して形成し、通風抵抗を合わせて空気の流れを同じようにすると良い。
図11、図12に示すファンケーシング31内には、内部にデシカントロータ9に吸湿された水分を気化する風を供給するために除湿ファンモータE7(図5参照)で駆動される除湿ファン(図示せず)が配設されており、該ファンケーシング31に隣接してヒータアッセンブリ33Sが配置されている。
図15(a)は、ヒータ33とヒータ33が内部に設けられたヒータケース34とを有するヒータアッセンブリ33Sを示す斜視図であり、図15(b)は、ヒータアッセンブリ33Sをヒータ33側から見た図である。
図11、図12に示すファンケーシング31は、例えば、ポリスチレンを用いて射出成形により、除湿ファン(図示せず)を覆うとともに、凝縮器11で水分が凝縮された後の空気が送られる凝縮された後の空気受風口(図示せず)とヒータケース34に接続される送風口(図示せず)とを有し、かつ凝縮器11で水分が凝縮された後の空気を除湿ファンによりヒータアッセンブリ33Sへ送る送風路を具える形状に形成されている。
図11、図12に示すヒータアッセンブリ33Sのヒータケース34は、図15に示すように、ニクロム線のヒータ33が取り付けられる第1ヒータケース34aと、平板状の第2ヒータケース34bとが別体に製造され、互いを合わせて構成されている。
ヒータ33は、第1ヒータと第2ヒータとを有し、所定の発熱量を得ている。なお、ヒータ33は、単数または複数で構成してもよく、その数は限定されない。
図15に示す第1ヒータケース34aは、例えば、アルミメッキ鋼板を用いて、絞り加工により成形され、受風口(図示せず)が開口される受風部34a1とヒータ33が取り付けられるとともにヒータ33に電流を流すための結線kが導出されるヒータ収容部34a2とを有する形状に成形されている。
図11、図12に示すように、ヒータアッセンブリ33Sは、ファンケーシング31の送風口(図示せず)に対向させるとともにファンケーシング31に隣接して、第2ヒータケース3の34bの送風孔34b1を、フィルタユニット5を通って清浄にされた空気の水分を吸湿するデシカントロータ9に対向して取り付けられる。
また、ファンケーシング31とヒータ33とは受風部34a1を介して接続し、直接対向しないようにしている。すなわち、ファンケーシング31の送風口とヒータケース34の送風孔34b1が対向しないように所定の角度をもたせて接続している。
さらに、第1ヒータケース34aの受風部34a1は金属であるため、熱伝導率が高く、ファンケーシング31から送られ第1ヒータケース34aの受風部34a1を流通する空気の温度がヒータ33の熱により高くなり、もって飽和絶対湿度が高くなり、第1ヒータケース34aの受風部34a1内への露付きが抑制される。
図16(a)、(b)は、図12に示すデシカントロータ9、ヒータケース34、ファンケーシング31、デシカントロータ支持部材36等のアッセンブリを分解した斜視図であり、このうち図16(a)は、デシカントロータ9を示す斜視図であり、図16(b)は、デシカントロータ支持部材36、ロータ駆動歯車37を示す斜視図である。
また、図16(c)は、図16(a)に示すデシカントロータ9の背面からの斜視図である。
図16(a)に示すデシカントロータ9は、通流される空気の水分を吸湿するデシカント9aと、デシカント9aの外周部に配置されデシカントロータ9を回転させるための樹脂性の外周歯車9bと、デシカント9aの一面に配置されデシカント9aを保持するデシカント保持部材9c(図16(c)参照)とを有している。
図16(c)に示すように、デシカント保持部材9cは、例えば、0.4mm厚のステンレス鋼板をプレス加工等により、中央部9c1と、中央部9c1から放射状に形成される放射支持部9c2と、放射支持部9c2を支持する形状の第1円部9c3、放射支持部9c2を支持する形状であるとともに外周歯車9bにネジn1止めされる第2円部9c4を有する格子状に形成されている。
図16(b)に示すように、デシカントロータ支持部材36は、例えば、ポリスチレン等を用いて樹脂成形される樹脂成形品であり、デシカントロータ9の回転軸(図示せず)が挿通される軸孔36a1が形成される中央部36aと、中央部36aから放射状に形成される4本の放射部36bと、放射部36bが接続されるとともにロータ駆動歯車37を収容する歯車収容部36c1が形成される外周部36cとを有する形状に形成されている。
図16(b)に示すデシカントロータ支持部材36は、放射部36bが形成されることにより、図3、図2(b)のF−F線断面図の図14に示すように、放射部36b間の空間を通って、フィルタユニット5を通って清浄にされた空気がデシカントロータ9に当たるように構成されている。
この光反射型センサ40は、デシカントロータ9が回転することにより、金属製のデシカント保持部材9cの放射支持部9c2(図16(c)参照)に光を当ててその反射光を検出することにより、デシカントロータ9の回転を検出することができる。
加えて、図16(b)に示すように、光反射型センサ40は、デシカントロータ支持部材36のリブ状放射部36b1のデッドスペースに配置されるため、空気清浄機1の小型化に寄与する。
図17(a)は、図2(b)のE−E線断面図の図13に示す凝縮器11の正面図であり、図17(b)は、図17(a)に示す凝縮器11の背面図である。図18は、図17(a)に示す凝縮器11の分解図である。
図17に示す凝縮器11は、ヒータケース34内のヒータ33により加熱された温風が、フィルタユニット5を通って清浄にされた空気の水分を吸湿したデシカントロータ9を挿通し、デシカントロータ9の水分を気化し該気化した水分を含んだ温風が流入する温風流入口11a1(図17(b)参照)と、凝縮器11の格子状の格子部11b1内の流路を上から下に凝縮下部材11cまで通流し冷却され凝縮した水が排出される凝縮水排出孔11c1と、凝縮下部材11cを通り凝縮後の空気が凝縮下部材11cから戻し流路11b2を通った後に再び、ファンケーシング31(図11、図12参照)内に送るための送風口11a2(図17(b)参照)とが形成されている。
凝縮器11は、図18に示すように、凝縮上部材11aと、凝縮上部材11aに連結される4つの同一形状の凝縮中部材11bと、凝縮中部材11bと連結される凝縮下部材11cと、側部の凝縮保持部材11d、11e(図17参照)とで構成されている。
図17、図18に示す凝縮上部材11aは、例えば、ポリプロピレンを用いて射出成形により成形される樹脂成形品である。
凝縮上部材11aは、デシカントロータ9の水分を気化し該気化した水分を含んだ温風が通流する凝縮前室11a3と凝縮後の空気が通流する凝縮後室11a4とに画成されている。
また、凝縮上部材11aは、前面の下部および背面の下部に、凝縮中部材11bの係止部の係止爪11b3(図18参照)が係止する被係止孔11a51を有する複数の被係止部11a5が形成されている。
凝縮中部材11bは、内部に上下に貫通し、水分を含んだ温風が通流するための流路を有する格子状の多数の格子部11b1と、凝縮後の空気が通流する戻し流路11b2(図17参照)とに画成されている。
凝縮下部材11cは、図18に示すように、上方が開口した中空状に形成されるとともに、その底壁板は中央にいくに従い下方に傾斜して形成され、最下部に凝縮した水が排出される凝縮水排出孔11c1が開口されている。
凝縮下部材11cは、前面および背面のそれぞれの上部に、凝縮中部材11bの被係止部11b4の係止孔11b41に係止するための係止部の係止爪11c2が形成されている。
凝縮器11の組み立ては、以下の通りである。
図18に示すように、まず、凝縮中部材11bは、上側の係止爪11b3が上側に配置される他の凝縮中部材11bの被係止部11b4の係止孔11b41に弾性変形して係止されるとともに、下側の被係止部11b4の係止孔11b41が下側に配置される他の凝縮中部材11bの係止爪11b3に弾性変形して係止されることにより、4つの凝縮中部材11bが連結される。
続いて、最下部の凝縮中部材11bの被係止部11b4の被係止孔11b41に、凝縮下部材11cの係止爪11c2を弾性変形させ係止し、凝縮下部材11cを最下部の凝縮中部材11bに連結する。
最後に、凝縮上部材11a、4つの凝縮中部材11b、および凝縮下部材11cの連結体の側部を、図17に示すように、左右から横断面コ字状部材の凝縮保持部材11d、11eを弾性変形させ中に挟み、凝縮器11の組み立てが完了する。
また、空気が通流し凝縮させるための流路が形成される格子部11b1を有する凝縮中部材11bが射出成形により成形されるので、流路が形成される格子部11b1の肉厚が均一に形成できる。
また、凝縮器11を複数の凝縮中部材11bを連結した構成にしているので、格子部11b1を短くできる。また、凝縮中部材11bの結合部では各格子部11b1に分かれた流れが合流する部分となっているので、この合流部によって各格子部11b1間の流れを均一化することができて熱交換効率を向上させることができる。
なお、凝縮器11における係止部の位置と被係止部の位置とを反対の位置に設けてもよいのは勿論である。
図1に示す空気清浄機1における操作パネル60の操作ボタン10の押下による操作制御は、前記したように、制御装置E(図5参照)によって行われるものである。
空気清浄機1の上部前面の操作パネル60の電源オン・オフボタン51を押下することにより、空気清浄機1の電源をオンする。
図1に示す操作パネル60のチャイルド・ロックボタン52を押下することで、子供が操作ボタン53〜59を押下しても、操作できなくできる。
操作パネル60の標準ボタン53を押下すると、空気清浄モードが選択され、ファンモータ7が稼働され、空気をクリアランスc(図1、図2(b)参照)を介して図2(b)の白抜き矢印α11のように、吸い込み、フィルタユニット5を通し清浄にし、清浄にされた空気が、ファンケーシング8で案内され、フラップ2tが開放された排出口2o(図1、図2(b)参照)から排出される。
図1に示す操作パネル60の加湿ボタン55を押下すると、空気清浄モードに加湿機能が付加され、ポンプ継ぎ手ユニット21のポンプpが稼動状態になり、気化フィルタユニット15の給水トレイ18(図7(a)参照)に給水し、気化フィルタ6に給水トレイ18の水を含ませ、フィルタユニット5を通って清浄にした空気を気化フィルタ6を通流させ、加湿してフラップ2tが開放された排出口2o(図1、図2(b)参照)から排出できる。
図1に示す操作パネル60の除湿ボタン57を押下すると、空気清浄モードに除湿機能が付加された除湿モードが選択される。
図1に示す操作パネル60の結露セーブボタン58を押下すると、空気清浄モードの加湿機能が付加された状態から、所定の湿度、例えば、湿度センサE3で検知される空気の湿度が50%に上がった場合、空気清浄モードまたは空気清浄モードに除湿機能が付加された除湿モードに運転を切り換え、室内の露付きを抑制できる。
さらに、臭いセンサE4やダストセンサE5を備えているので、衣類乾燥中及び運転後の臭気の変化あるいは塵埃濃度の変化を検出することにより、風量及び風向を変化させることで室内の臭いや塵埃を除去することができる。
なお、前記したように、ヒータ33を使用するモードは、一度、電源オン・オフボタン51を押下し電源をオフし一時停止または停止した後でないと移行しない構成であるか、或いは、ヒータ33を使用するモードは他のヒータ33を使用しないモードより操作ボタン50の押下時間を、長く設定し、容易にヒータ33を使用するモードに移行しないように制限し、信頼性を高めている。
そのため、ユーザは、空気清浄機1の各モードを選び易いという効果がある。
上記構成によれば、凝縮性能が向上するとともに薄型であり、低コストで信頼性が高い空気清浄機1を得られる。
また、凝縮性能が向上し、かつ低コストで信頼性が高い凝縮器を得られる。
5 浄化フィルタユニット
6 気化フィルタ(気化フィルタユニット)
7 ファンモータ
9 デシカントロータ(除湿ユニット)
9a デシカント(除湿ユニット、吸湿部材)
9c デシカント保持部材(除湿ユニット)
11 凝縮器(除湿ユニット)
11b 凝縮中部材(凝縮部材)
11b1 格子部(凝縮部)
11b2 戻し流路(通流室)
11b4 被係止部
11b3 係止爪(係止部)
13 水タンク(給水タンク)
15 気化フィルタユニット
18 給水トレイ(気化フィルタユニット)
31 ファンケーシング(除湿ユニット)
33 ヒータ(除湿ユニット)
34 ヒータケース(除湿ユニット)
36 デシカントロータ支持部材(除湿ユニット)
Claims (4)
- 流通する空気を清浄にする浄化フィルタユニットと、該浄化フィルタユニットの下流側に設けられ前記空気を吸引するファンモータと、前記浄化フィルタユニットと前記ファンモータとの間に配置され流通する前記空気を加湿する気化フィルタユニットと、前記気化フィルタユニットに水を供給する給水タンクと、前記浄化フィルタユニットと前記ファンモータとの間に配置され流通する前記空気を除湿する除湿ユニットとを備える空気清浄機であって、 前記除湿ユニットにおける前記空気の水分を吸収する吸湿部材を上方に配置するとともに前記気化フィルタユニットを前記吸湿部材より下方に配置し、
前記除湿ユニットは、凝縮器を具え、
前記凝縮器は、前記除湿ユニットの吸湿部材を通り該吸湿部材が吸湿した水分を気化した空気を凝縮する流路をもつ凝縮部を有し、かつ前記吸湿部材および前記気化フィルタユニットの前方を覆って配置される
ことを特徴とする空気清浄機。 - 前記気化フィルタユニットにおける空気を加湿する気化フィルタのセルの大きさと前記除湿ユニットにおける吸湿部材のセルの大きさとを、該両ユニットのそれぞれの通風抵抗を合わせ該両ユニットの空気の流れが同じになるように、形成した
ことを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機。 - 流通する空気を清浄にする浄化フィルタユニットと、該浄化フィルタユニットの下流側に設けられ前記空気を吸引するファンモータと、前記浄化フィルタユニットと前記ファンモータとの間に配置され流通する前記空気を加湿する気化フィルタユニットと、前記気化フィルタユニットに水を供給する給水タンクと、前記浄化フィルタユニットと前記ファンモータとの間に配置され流通する前記空気を除湿する除湿ユニットとを備える空気清浄機であって、 前記除湿ユニットは、吸湿部材を通風した空気を通流させ該空気に含まれる水分が凝縮する流路が形成される複数の凝縮部と前記凝縮後の空気の通流室とをもつ複数の凝縮部材を有する凝縮器を備え、
前記凝縮部材は、
前記凝縮部の流路が延在する一方側に係止部を有するとともに前記凝縮部の流路が延在する他方側に被係止部を有し、かつ、前記一方側の係止部が前記一方側に配置される他の前記凝縮部材の被係止部に係止されるとともに、前記他方側の被係止部が前記他方側に配置される他の前記凝縮部材の係止部に係止されて構成される
ことを特徴とする空気清浄機。 - 空気に含まれる水分を凝縮する凝縮器であって、
通流される前記空気に含まれる水分が凝縮する流路が形成される複数の凝縮部と前記凝縮後の空気の通流室とをもつ複数の凝縮部材を有し、
前記凝縮部材は、
前記凝縮部の流路が延在する一方側に係止部を有するとともに前記凝縮部の流路が延在する他方側に被係止部を有し、かつ、前記一方側の係止部が前記一方側に配置される他の前記凝縮部材の被係止部に係止されるとともに、前記他方側の被係止部が前記他方側に配置される他の前記凝縮部材の係止部に係止されて構成される
ことを特徴とする凝縮器。
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