JP2010037427A - 顔料分散感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】顔料(I)と、顔料分散剤(II)と、有機溶剤(III)と、アルカリ可溶性樹脂(IV)と、活性エネルギー線硬化性化合物(V)と、光重合開始剤(VI)と、を含有し、該顔料(I)が酸性官能基を有する酸性カーボンブラックであり、該顔料分散剤(II)が、(A1)酸性官能基及び酸性官能基の中和塩基のうちの1種又は2種と、(A2)塩基性官能基、塩基性官能基の中和塩基及びノニオン系極性分子鎖のうちの1種又は2種以上と、(B)低極性分子鎖と、(C)活性エネルギー線硬化性不飽和基と、を有するポリウレタン樹脂であることを特徴とする顔料分散感光性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
該顔料(I)が、酸性官能基を有する酸性カーボンブラックであり、
該顔料分散剤(II)が、(A1)酸性官能基及び酸性官能基の中和塩基のうちの1種又は2種と、(A2)塩基性官能基、塩基性官能基の中和塩基及びノニオン系極性分子鎖のうちの1種又は2種以上と、(B)低極性分子鎖と、(C)活性エネルギー線硬化性不飽和基と、を有するポリウレタン樹脂であること
を特徴とする顔料分散感光性樹脂組成物を提供するものである。
該顔料(I)が、酸性官能基を有する酸性カーボンブラックであり、
該顔料分散剤(II)が、(A1)酸性官能基及び酸性官能基の中和塩基のうちの1種又は2種と、(A2)塩基性官能基、塩基性官能基の中和塩基及びノニオン系極性分子鎖のうちの1種又は2種以上と、(B)低極性分子鎖と、(C)活性エネルギー線硬化性不飽和基と、を有するポリウレタン樹脂である、
顔料分散感光性樹脂組成物である。
該酸性官能基を有する酸性カーボンブラックの平均一次粒子径が、50nmを超えると、溶媒に分散されたときのカーボンブラックの平均粒径が大きくなり、ブラックマトリックスの黒色度及び光遮蔽力が低くなり易い。また、該酸性官能基を有する酸性カーボンブラックのSTSA比表面積がが、30m2/g未満だと、溶媒に分散されたときのカーボンブラックの平均粒径が大きくなり、ブラックマトリックスの黒色度及び光遮蔽力が低くなり易い。該酸性官能基を有する酸性カーボンブラックのDBP吸油量が、80cm3/100gを超えると、樹脂との混合した際に、粘度が増大して、遮光層の平滑性が損なわれ易くなる。該酸性官能基を有する酸性カーボンブラックの酸価が、1.0KOHmg/g未満だと、凝集し易くなり、一方、20KOHmg/gを超えると、ポリウレタン樹脂との相溶性が低くなり易く、粘度上昇し易くなる。
なお、STSA比表面積は、窒素ガスを用いて測定する外部比表面積であり、自動比表面積測定装置(島津製作所製、Gemini 2375)を用いて、ASTM D6556“Standard Test Methods for Carbon Black-External Surface Area by Multipoint Nitrogen Adsorption”に記載の方法に準拠して測定した値である。比表面積としては、他には、カーボンブラックの細孔まで測定する全比表面積があるが、本発明では、カーボンブラックへの溶媒の浸入にあまり関係しない細孔まで測定する全比表面積は適切ではなく、外部比表面積で示した。
また、一次平均粒子径は、ASTM D3849に基づき、電子顕微鏡による算術平均により求めた。
(A1)酸性官能基及び酸性官能基の中和塩基のうちの1種又は2種と、
(A2)塩基性官能基、塩基性官能基の中和塩基及びノニオン系極性分子鎖のうちの1種又は2種以上と、
(B)低極性分子鎖と、
(C)活性エネルギー線硬化性不飽和基と、
を有するポリウレタン樹脂である。
で表わされるノニオン系極性分子鎖、下記一般式(3):
で表わされるノニオン系極性分子鎖、又は下記一般式(4):
で表わされるノニオン系極性分子鎖が、顔料の分散性が高くなる点で好ましい。
で表わされる低極性分子鎖、下記一般式(7):
で表わされる低極性分子鎖、下記一般式(8):
で表わされる低極性分子鎖、炭素数4以上の分子単位を繰り返し単位として2個以上有するポリエステルからなる低極性分子鎖、炭素数4以上の分子単位を繰り返し単位として2個以上有するポリエーテルからなる低極性分子鎖、炭素数4以上の分子単位を繰り返し単位として2個以上有するポリカーボネートからなる低極性分子鎖、又は炭素数4以上の分子単位を繰り返し単位として2個以上有するポリカプロラクトンからなる低極性分子鎖が、顔料の分散性が高くなる点で好ましい。
該水酸基又は活性水素を有する化合物の一部が、下記一般式(1):
で表わされるノニオン系極性分子鎖、下記一般式(3):
で表わされるノニオン系極性分子鎖、又は下記一般式(4):
で表わされるノニオン系極性分子鎖である。
で表わされる低極性分子鎖、下記一般式(7):
で表わされる低極性分子鎖、下記一般式(8):
で表わされる低極性分子鎖、炭素数4以上の分子単位を繰り返し単位として2個以上有するポリエステルからなる低極性分子鎖、炭素数4以上の分子単位を繰り返し単位として2個以上有するポリエーテルからなる低極性分子鎖、炭素数4以上の分子単位を繰り返し単位として2個以上有するポリカーボネートからなる低極性分子鎖、又は炭素数4以上の分子単位を繰り返し単位として2個以上有するポリカプロラクトンからなる低極性分子鎖である。
ジメチルアミノエチルアクリレートとジエタノールアミン、ジプロパノールアミンなどのジアルカノールアミンとのマイケル付加反応物;
エチルアミン、ブチルアミンなどのモノアルキルアミンと2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレートのマイケル付加反応物;ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミンなどのジアルキルアミノアルキルアミンなどの3級アミンと1級アミンからなるジアミンと2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレートのマイケル付加反応物;
N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモロホリンなどの複素環アミンと1級アミンからなる化合物と2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレートのマイケル付加反応物が挙げられる。
ポリオキシエチレンエーテル鎖が60モル%以上を占めるブロック共重合ジオールポリマージオールとポリオキシエチレンエーテルのブロック共重合ジオールなどが、分子主鎖に極性基を有するジオールの代表として挙げられる。
また、該(a2)としては、下記一般式(11):
で表わされるジオール類が挙げられる。
また、ポリウレタン樹脂の側鎖として、3つ以上のオキシエチレンエーテル繰り返し単位を有するノニオン系分子側鎖を導入するための該(a2)としては、前記一般式(1)で表わされる水酸基又は活性水素を有する化合物が挙げられる。そして、前記一般式(1)で表わされる水酸基又は活性水素を有する化合物が、顔料の分散性が高くなる点で好ましい。
で表わされるポリブタジエンジオールPoly bd R−15HT、R−45T(出光興産社製)や、ポリイソプレンジオールPoly ip(出光興産社製)や、下記一般式:
で表わされるα、ω―ポリブタジエングリコールG−1000、G−2000、G−3000(日本曹達社製)などが挙げられる。
で表わされるジオール;側鎖としてエーテル基を介して炭素数6以上のアルキル基又はアルケニル基を有するジオール類、例えば、下記一般式(10):
で表わされるジオールが挙げられる。
(一般式(12)中、vは4〜27である。)
で表わされるジオール類が挙げられ、このうち、vが11、17、21のものが好ましい。
また、これらにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン又はε−カプロラクトンを付加重合した化合物等であっても良い。
第1段階の反応条件:{([a1]+[a2]+[b])/[d]}≦1
次いで、得られたイソシアネート基末端のウレタン樹脂と、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレ−ト、4−ヒドロキシブチルアクリレートなどの該(c)とを反応させる第2段階の反応を行い、活性エネルギー線性不飽和基が側鎖又は末端の本発明の分散剤を得ることができる。
また、該(b)と共に、(メタ)アクリロイル基又はビニル基などの不飽和二重結合を有するポリオールを用いることで、分子鎖中に不飽和基を導入することができる。
STSA比表面積50m2/g、DBP吸油量62cm3/100g、平均一次粒子径が36nmのカーボンブラック100gを、オゾン処理器中に入れて、オゾン発生機(日本オゾン社製、IOT−4A6)により、発生電圧200V、オゾン発生量5mg/sの条件で2時間保持して、オゾンによる気相酸化処理を行い、酸性カーボンブラック−1(TK−1)を得た。該TK−1の酸価は3.5KOHmg/gであった。
STSA比表面積50m2/g、DBP吸油量62cm3/100g、平均一次粒子径が36nmのカーボンブラック100gに代えて、STSA比表面積54m2/g、DBP吸油量50cm3/100g、平均一次粒子径が38nmのカーボンブラック100gとする以外は、酸性カーボンブラック−1の調製と同様の方法で行い、酸性カーボンブラック−2(TK−2)を得た。該TK−2の酸価は4.5KOHmg/gであった。
STSA比表面積50m2/g、DBP吸収量62cm3/100g、平均一次粒子径が36nmのカーボンブラック100gを、濃度0.05mmol/gのペルオキソ2硫酸ナトリウム水溶液1500mlに添加して、0.12s−1、反応温度60℃の条件で、10時間撹拌混合し、液相酸化処理した。酸化処理後のカーボンブラック分散液を、限外濾過膜(旭化成社製AHP−1010、分画分子量50000)で、残存する塩を精製除去した後、ろ過し、乾燥して、酸性カーボンブラック−3(TK−3)を得た。該TK−3の酸価は9.5KOHmg/gであった。
STSA比表面積50m2/g、DBP吸収量62cm3/100g、平均一次粒子径が36nmのカーボンブラックを、カーボンブラック−4(TK−4)とした。
STSA比表面積50m2/g、DBP吸収量62cm3/100g、平均一次粒子径が36nmのカーボンブラック100gに代えて、STSA比表面積130m2/g、DBP吸収量104cm3/100g、平均一次粒子径が20nmのカーボンブラック100gとする以外は、酸性カーボンブラック−3の調製と同様の方法で行い、酸性カーボンブラック−5(TK−5)を得た。該TK−5の酸価は25.4KOHmg/gであった。
撹拌、乾燥窒素、吹き込み管、冷却管付きのフラスコに、N−ジエタノールアミン11.2部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート250部、カレンズMOI 8.2部を、撹拌しながら25℃で加えて、40℃まで昇温し、40℃で2時間撹拌した。次いで、ライトアクリレート130A(メトキシポリオキシエチレンエーテルアクリレート:共栄社化学製、臭素価34.9Br/100g)48.6部を加え、80℃に昇温して、4時間反応させた。次いで、60℃まで冷却し、ひまし油ジオールHS−2G−150R(豊国製油製)54.2部、クラレポリエステルジオールP−2050(数平均分子量2066、株式会社クラレ製)183部、パインクリスタルD−6011(荒川化学製)25部、ジメチロールブタン酸21部、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート45部、イソホロンジイソシアネート69部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート83部を加えて、60℃で5時間反応させた。次いで、分子中に水酸基と(メタ)アクリロイル基を有するライトアクリレートG−201P(共栄社化学製)22部、N−ジメチルアミノエタノール7.9部、ジブチル錫ラウリレート0.1部、メトキノン0.3部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート167部を加え、70℃で5時間反応させて、ポリウレタン分散剤ASP−1を得た。該ASP−1は、不揮発分48.0重量%、(メタ)アクリロイル基濃度が0.47meq/g、酸価が16KOHmg/g、アミン価が9.9mg/gであった。
このとき、反応に用いた全水酸基を有する化合物中、側鎖として(A1)を有するポリオール及び側鎖として(A2)を有するポリオールは合計で51mol%、側鎖として(B)を有するポリオールは14.5mol%、側鎖として(C)を有するポリオールは、11mol%、主鎖として(B)を有するポリオールは23.5mol%であった。なお、主鎖として分子鎖Zを有するポリオールとは、重合させたときに、該分子鎖Zが、ポリウレタン樹脂の主鎖になるようなポリオールを指す。
撹拌、乾燥窒素、吹き込み管、冷却管付きのフラスコに、N−ジエタノールアミン19.6部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート250部、カレンズMOI 7.6部を、撹拌しながら25℃で加えて、40℃まで昇温し、40℃で2時間撹拌した。次いで、ライトアクリレート130A(メトキシポリオキシエチレンエーテルアクリレート:共栄社化学製、臭素価34.9Br/100g)45部、ライトアクリレートNP−4EA(ノニルフェニルポリオキシエチレンエーテルアクリレート、共栄社化学製)17.7部を加え、80℃に昇温して、4時間反応させた。次いで、60℃まで冷却し、ひまし油ジオールHS−2G−150R(豊国製油製)60部、クラレポリエステルジオールP−2050(数平均分子量2066、株式会社クラレ製)163部、ジメチロールブタン酸29.1部、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート49.5部、イソホロンジイソシアネート76.4部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート83部を加えて、60℃で5時間反応させた。次いで、分子中に水酸基と(メタ)アクリロイル基を有するライトアクリレートG−201P(共栄社化学製)23.4部、N−ジメチルアミノエタノール9.1部、ジブチル錫ラウリレート0.1部、メトキノン0.3部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート167部を加え、70℃で5時間反応させて、ポリウレタン分散剤ASP−2を得た。該ASP−2は、不揮発分48.3重量%、(メタ)アクリロイル基濃度が0.49meq/g、酸価が22KOHmg/g、アミン価が11.5mg/gであった。
このとき、反応に用いた全ポリオール中、側鎖として(A1)を有するポリオール及び側鎖として(A2)を有するポリオールは合計で54.1mol%、側鎖として(B)を有するポリオールは22mol%、側鎖として(C)を有するポリオールは、9mol%、主鎖として(B)を有するポリオールは14.5mol%であった。
・ソルスパース44000(以下、分散剤Sとも記載する。):ルーブリゾール社製、酸価12KOHmg/g、不揮発分50%
<カーボンブラック分散組成物の調製>
表1に示す量のカーボンブラックと、分散剤(固形分換算)と、t−ブチルハイドロキノン(tBHQ)と、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)とを、プライミクス社製TKホモミクサーにて、30分間プレ分散した後、1mmφジルコニアビーズを用い、ウィリー・エ・バッコーフェン社製ダイノーミルKDL型にて2時間分散させ、顔料分散液を得た(表1)。
上記で得た該顔料分散液35部、メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体(25/75、Mw20000)10部、ビスフェノールA型エポキシアクリレート樹脂(Mw3000)7部、トリメチロールプロパントリアクリレート7部、イカルガキュア(R)907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製重合開始剤)3部、9−フェニルアクリジン(新日鉄化学社製)2部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(保土ヶ谷化学EAB−F)1部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート35部を、プライミクス社製TKホモミクサーにて30分間プレ分散した後、井上製作所社製3本ロールミルにて2時間混練し、その後、孔径2μmのフィルターでろ過して、顔料分散感光性樹脂組成物を得た。
上記で得た顔料分散感光性樹脂組成物について、粘度と粒径を測定した。また、分散安定性を確認するために、密閉容器中40℃に保管し、4週間後にも、粘度と粒径を測定した。
粘度の測定には、E型粘度計(東機産業製、TVE−20L)を用い、温度25℃における粘度を測定した。
また、粒径の測定には、ヘテロダインレーザードップラー方式粒度分布測定装置(マイクロトラック社製 UPA model 9340)を用い、粘度調整の溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いて、顔料分散感光性樹脂組成物中のカーボンブラック粒子凝集体の粒度分布曲線から、50%累積度数の値(体積基準)を平均粒径、99%累積度数の値(体積基準)を最大粒径として求めた。
なお、粘度が20〜50mPasのときは「○」とし、50Pasを超えたときは「×」とした。その結果を表2に示す。
上記のようにして製造した顔料分散感光性樹脂組成物を、厚さ1mmの清浄な表面を有するガラス基板上に、スリットコーターを用いて塗布した後、温度120℃2分間乾燥して、光重合性黒色組成物層を形成した。
次いで、線幅が20μm(ブラックマトリックスとなる部分の幅が20μm)のマスクを介してアイグラフィクス社製露光装置アイ・インバータ・グランデージECS−401GXにて、340J/cm2の条件で紫外線照射した。その後、炭酸カリウム0.25%水溶液で、25℃60秒間スプレー現像後、オーブン中で200℃30分間ポストベークして、ブラックマトリックスを形成した。その結果を表2に示す。
・未露光部分の汚れ
未露光部現像後の汚れを光学顕微鏡で観察した。汚れが全く見られないときは「○」とし、露光部と未露光部の界面において極僅かに汚れが見られたときは「△」とし、未露光部に汚れが見られたときは「×」とした。その結果を表2に示す。
MEKラビング試験:UV硬化塗膜を電子天秤の上に乗せてメチルエチルケトン(MEK)を漬した綿棒で、100gの加重で押し付けながら、1秒間に1往復の速さで、20〜30mmの距離の同じ所を5往復擦り、塗膜の剥がれを観察する。
MEKラビングを5回行い、硬化塗膜が全くとれなかったときは「○」とし、表面が取れたときは「△」とし、下地まで達し取れたときは「×」とした。その結果を表2に示す。
マクベス濃度計(コルモーゲン製、RD−927)を用いて透過光学的濃度(OD値)を測定し、膜厚1μm当たりの光学的濃度を求め、OD値3.5以上を「○」とし、3.5未満を「×」とした。その結果を表2に示す。
比較例2は、表面酸性ではない通常のカーボンブラックを使用した例であるが、4週間後に粘度及び粒径が大きくなり、分散安定性が乏しいことがわかる。比較例3はDBP吸油量が請求項3から外れたカーボンブラックを使用した例であるが、ポリウレタン樹脂との相溶性が悪くなり、粘度上昇している。また分散性も乏しく、遮光層の平滑性が損なわるため黒色度が低くなってしまっている。
Claims (7)
- 顔料(I)と、顔料分散剤(II)と、有機溶剤(III)と、アルカリ可溶性樹脂(IV)と、活性エネルギー線硬化性化合物(V)と、光重合開始剤(VI)と、を含有し、
該顔料(I)が、酸性官能基を有する酸性カーボンブラックであり、
該顔料分散剤(II)が、(A1)酸性官能基及び酸性官能基の中和塩基のうちの1種又は2種と、(A2)塩基性官能基、塩基性官能基の中和塩基及びノニオン系極性分子鎖のうちの1種又は2種以上と、(B)低極性分子鎖と、(C)活性エネルギー線硬化性不飽和基と、を有するポリウレタン樹脂であること
を特徴とする顔料分散感光性樹脂組成物。 - 前記酸性官能基を有する酸性カーボンブラックの平均一次粒子径が50nm以下、STSA比表面積が30m2/g以上、DBP吸油量が80cm3/100g以下、且つ、酸価が1.0〜20KOHmg/gであることを特徴とする請求項1記載の顔料分散感光性樹脂組成物。
- 前記顔料分散剤(II)の前記(A1)、前記(A2)、前記(B)及び前記(C)のうちの全部又は一部が、前記ポリウレタン樹脂の側鎖であるか又は側鎖に結合していることを特徴とする請求項1又は2いずれか1項記載の顔料分散感光性樹脂組成物。
- 前記顔料分散剤(II)の前記(A1)が、カルボキシル基であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の顔料分散感光性樹脂組成物。
- 前記顔料分散剤(II)の前記(A2)が、4つ以上のオキシエチレンエーテル繰り返し単位を有するポリオキシエチレンエーテル分子鎖であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の顔料分散感光性樹脂組成物。
- 前記顔料分散剤(II)が、イソシアネート化合物と、水酸基又は活性水素を有する化合物とを反応させて得られるポリウレタン樹脂であり、
該水酸基又は活性水素を有する化合物の一部が、下記一般式(1):
(一般式(1)中、R1及びR2は、−CaH2a−OH、−CbH2b−COO−CcH2c−OH又は水素原子であり、且つ、R1及びR2のうちの少なくとも一方は、−CaH2a−OH又は−CbH2b−COO−CcH2c−OHである。aは2〜6、bは2〜3、cは2〜4であり、R1及びR2は同一であっても異なってもよい。R3は、下記一般式(2):
(一般式(2)中、dは1〜4、eは5〜30である。)
で表わされるノニオン系極性分子鎖、下記一般式(3):
(一般式(3)中、fは1〜4、gは5〜30、{h/(h+g)}<0.2である。)
で表わされるノニオン系極性分子鎖、又は下記一般式(4):
(一般式(4)中、iは5〜30、jは0〜6である。)
で表わされるノニオン系極性分子鎖である。)
で表わされる水酸基又は活性水素を有する化合物、及び下記一般式(5):
(一般式(5)中、R4及びR5は、−CpH2p−OH、−CqH2q−COO−CrH2r−OH又は水素原子であり、且つ、R4及びR5のうちの少なくとも一方は、−CpH2p−OH又は−CqH2q−COO−CrH2r−OHである。pは2〜6、qは2〜3、rは2〜4であり、R4及びR5は同一であっても異なってもよい。R6は、下記一般式(6):
(一般式(6)中、sは5〜30である。)
で表わされる低極性分子鎖、下記一般式(7):
(一般式(7)中、tは5〜30である。)
で表わされる低極性分子鎖、下記一般式(8):
(一般式(8)中、uは5〜30である。)
で表わされる低極性分子鎖、又は炭素数4以上の分子単位を繰り返し単位として2個以上有するポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート若しくはポリカプロラクトン低極性分子鎖である。)
で表わされる水酸基又は活性水素を有する化合物であること
を特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の顔料分散感光性樹脂組成物。 - 前記顔料分散剤(II)が、イソシアネート化合物と、水酸基又は活性水素を有する化合物とを反応させて得られるポリウレタン樹脂であり、
該水酸基又は活性水素を有する化合物のうちの2官能の水酸基又は活性水素を有する化合物の合計モル数に対する、側鎖として(A1)、(A2)、(B)又は(C)を有している2官能の水酸基又は活性水素を有する化合物の合計モル数のモル%が、20〜100モル%であること
を特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の顔料分散感光性樹脂組成物。
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