JP2010037070A - エレベータのドアシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】 真正な利用者が1人づつ確実にかごに乗り込むようにする。
【解決手段】 乗りかご4がホール呼び登録階に停止した後、利用者の個人認証カード15の認証識別データを認証検知制御機器13で読取り、真正なエレベータ利用者へのかご乗り込みを許可するエレベータであって、エレベータ制御装置3は、乗りかご4がホール呼び登録階に停止したとき、エレベータドアをエレベータ利用者が出入り不能な半開状態に保持するドア半開保持手段3bと、認証検知制御機器13から真正なエレベータ利用者とする確認に基づいて発生される半開状態解除信号を受け取ったとき、前記ドア半開状態の保持を解除し、手動によりホールドアをドア開可能なモードに設定するドア半開解除手段3dとを備えたエレベータのドアシステムである。
【選択図】図1
【解決手段】 乗りかご4がホール呼び登録階に停止した後、利用者の個人認証カード15の認証識別データを認証検知制御機器13で読取り、真正なエレベータ利用者へのかご乗り込みを許可するエレベータであって、エレベータ制御装置3は、乗りかご4がホール呼び登録階に停止したとき、エレベータドアをエレベータ利用者が出入り不能な半開状態に保持するドア半開保持手段3bと、認証検知制御機器13から真正なエレベータ利用者とする確認に基づいて発生される半開状態解除信号を受け取ったとき、前記ドア半開状態の保持を解除し、手動によりホールドアをドア開可能なモードに設定するドア半開解除手段3dとを備えたエレベータのドアシステムである。
【選択図】図1
Description
本発明は、共同住宅ビルや一般事務所用ビルの乗りかご内に真正な利用者のみを乗り込ませるエレベータのドアシステムに関する。
エレベータの防犯システムは、ホールドア側またはかご内にカードリーダを設置し、予め定めらた時間を超えたときに防犯運転モードに設定し、エレベータ利用者が個人認証カードをカードリーダに読み取らせ、真正なエレベータ利用者であると確認した際にエレベータドア(ホールドア及びかごドアを含む)を開け、真正なエレベータ利用者を乗りかごに乗り込ませるか、または乗りかごの走行運転を開始するシステムが提案されている(特許文献1)。
ところで、従来の一般的なエレベータは、エレベータドアが両開き型式となっているので、エレベータドアの出入口が広く開き、同時に複数人が出入り可能な状態となっている。そのため、カードリーダ等を用いて、かご内の乗り込みを制限しても、同時に複数人の乗客が乗り込むことができるので、真正なエレベータ利用者と共に認証していない人も一緒に乗り込むことが可能となり、認証していない人の乗り込みだけを制限することが難しい状況にある。
特開2006−290585号公報
従って、従来の個人認証付きエレベータでは、夜遅くに帰宅する真正な利用者がエレベータを利用するに際し、玄関ホールなどに見知らぬ人が待機している場合、その見知らぬ人へのエレベータの利用を優先させるとか、玄関ホールに暫く待機して他の顔見知りの人と一緒に乗り込む場合が多く、手軽にエレベータを利用することができない。
また、真正な利用者と認証してエレベータドアが開いたとき、複数人が同時に乗りかごに乗ってしまった場合、認証者とは別に非認証者だけを検知することが難しい。その結果、真正な利用者以外の同乗を避けることが難しく、犯罪の危険性が高くなってしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、真正なエレベータ利用者が1人づつ確実にかごに乗り込むことを可能にするエレベータのドアシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、乗りかごがホール呼び登録階に停止した後、エレベータ利用者が携行する個人認証カードの認証識別データを認証検知制御機器で読取って真正なエレベータ利用者であると確認したとき、エレベータ制御装置が当該真正なエレベータ利用者へのかご乗り込みを許可するエレベータにおいて、
前記エレベータ制御装置は、前記乗りかごが前記ホール呼び登録階に停止したとき、エレベータドアをエレベータ利用者の出入り不能な半開状態に保持するドア半開保持手段と、前記認証検知制御機器から前記真正なエレベータ利用者であるとする確認に基づいて発生される前記半開状態解除信号を受け取ったとき、前記ドア半開状態の保持を解除し、手動によりホールドアをドア開可能なモードに設定するドア半開解除手段を備えたエレベータのドアシステムである。
前記エレベータ制御装置は、前記乗りかごが前記ホール呼び登録階に停止したとき、エレベータドアをエレベータ利用者の出入り不能な半開状態に保持するドア半開保持手段と、前記認証検知制御機器から前記真正なエレベータ利用者であるとする確認に基づいて発生される前記半開状態解除信号を受け取ったとき、前記ドア半開状態の保持を解除し、手動によりホールドアをドア開可能なモードに設定するドア半開解除手段を備えたエレベータのドアシステムである。
また、本発明は、前述した構成に新たに、前記ホールドアの裏面側上部の所要位置に縦方向に設けられるストッパ当り部材と、このホールドアの裏面側と対面するかごドアの面部で、かつ前記ストッパ当り部材の頂部より上側位置に取り付けられ、前記乗りかごがホール呼び登録階に停止した後、エレベータ制御装置からドア半開指令を出力し、ドアモータを介して所定方向に回動されて前記ストッパ当り部材の一方面部に当ててドア半開状態を保持させ、また、前記認証検知制御機器から前記真正なエレベータ利用者であるとする確認に基づいて発生される前記半開状態解除信号を受け取ったとき、前記ドアモータを介して前記所定方向とは反対側の方向に回動されて前記ストッパ当り部材の他方面部に当ててドア開可能な状態に設定するドアストッパと、前記エレベータドアの閉じる際に自重によりドア閉とする機能を有するドアクローザとを備えたエレベータのドアシステムである。
さらに、本発明は、前記個人認証カードには前記認証識別データの他に当該カードを所持するエレベータ利用者の体形に合ったドア開幅設定データが記憶させ、エレベータ制御装置のドア半開解除手段が前記エレベータドアを前記ドア開幅設定データに相当する距離だけドア開制御を実行するとか、あるいは前記個人認証カードに当該カードを所持するエレベータ利用者の体形に合ったドア開幅設定データが記憶されていないとき、エレベータ制御装置のドア半開解除手段は、真正なエレベータ利用者が手動によりドア開したとき、ドア開幅設定データ取り込んで個人認証カードに書き込み、以降の個人認証カード利用時に自動的にドア開制御を実行できるようにしてもよい。
本発明によれば、真正なエレベータ利用者が1人づつ確実にかごに乗り込むことが可能となり、部外者の乗り込みを確実に抑制できるエレベータのドアシステムを提供できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2は本発明に係るエレベータのドアシステムにおける第1ないし後記する第4の実施形態を示す構成図である。同図において、1は建物内の昇降路、2は巻上機、3はエレベータ制御装置、4は乗りかご、4aはかごドア、5は主索、6はつり合いおもりである。
(第1の実施の形態)
図1及び図2は本発明に係るエレベータのドアシステムにおける第1ないし後記する第4の実施形態を示す構成図である。同図において、1は建物内の昇降路、2は巻上機、3はエレベータ制御装置、4は乗りかご、4aはかごドア、5は主索、6はつり合いおもりである。
エレベータのドアシステムは、図2に示すように各階ホール10から昇降路1に連なる個所に門型形状の3方枠11が設けられ、この3方枠11にはホールドア12が開閉可能に取り付けられている。このホールドア12の一側方の3方枠11面部またはホール壁には認証検知制御機器13及びモード表示部14が設置されている。
各階に設置される認証検知制御機器13及びモード表示部14は信号伝送ラインを介してエレベータ制御装置3に接続される。
認証検知制御機器13は、自己またはエレベータ制御装置3内に共同住宅ビルの居住者や一般事務所用ビルの従業員等,真正なエレベータ利用者の生体認証を含む参照識別データIDが記憶され、検知面部にエレベータ利用者が携行する個人認証カード15をかざすと、必要な認証識別データを読み取り、既に記憶されている参照識別データと照合し、真正な利用者と確認したとき、後記するドア半開解除信号をエレベータ制御装置3に送信する。モード表示部14は、エレベータ制御装置3からのモード指示に従って後記する手動ドア開を可能とするドアモードを表示する。
エレベータ制御装置3は、エレベータの運行に関するデータを保存する記憶装置16が接続され、機能的には、乗場呼びまたはかご呼びの登録に基づいて乗りかご4を目的階に運行制御する運行制御手段3aと、乗りかご4が目的階に停止したときにホールドア12(かごドア4aも含む)を半開き状態に保持するドア半開保持手段3bと、モード表示部14に現状のドアモードを表示するドアモード表示手段3cと、一定の条件のもとに半開き状態を解除して手動開可能にするドア半開解除手段3dとが設けられている。
次に、エレベータのドアシステムの動作について、図3を参照して説明する。
エレベータ制御装置3は、最下階または基準階からホール呼びを受け取ると、ホール呼びの登録を行った後(S1)、その呼び登録された階である目的階に向けて乗りかご4を運行制御する。このとき、エレベータ制御装置3は、乗りかご4が目的階に着床し停止したか否を判断する(S2)。ステップS1,S2は運行制御手段3aに該当する。
エレベータ制御装置3は、最下階または基準階からホール呼びを受け取ると、ホール呼びの登録を行った後(S1)、その呼び登録された階である目的階に向けて乗りかご4を運行制御する。このとき、エレベータ制御装置3は、乗りかご4が目的階に着床し停止したか否を判断する(S2)。ステップS1,S2は運行制御手段3aに該当する。
エレベータ制御装置3は、乗りかご4が目的階に停止したと判断したときドア半開指令を送出し、かごドア4aを含むホールドア12が人の出入り不能な半開き状態(人が出入りできない例えば10cm〜30cm程度の幅)になったか否かを確認する(S4)。
エレベータ制御装置3は、ホールドア12が予め定められた半開き相当幅まで開いたことを確認すると、ドア半開保持指令をドアモータに送信する。ここで、ドアモータがドア半開保持指令に従って回転し、ホールドア12を半開き状態にするとともに、ドア開トルクを掛けることにより、ホールドア12を半開き状態に保持する(S5)。このステップS5はドア半開保持手段3bに相当する。
また、エレベータ制御装置3は、ドア半開状態を保持させた後、ホールドア12が半開状態にあることをモード表示部14に表示する(S6)。ステップS6はドアモード表示手段3cに相当する。
このとき、エレベータ利用者は、目的階のホールに待機しているが、モード表示部14が半開状態にあることを確認すると、携行する個人認証カード15を取り出し、認証検知制御機器13に装填または近づける。そうすると、認証検知制御機器13は、個人認証カード15の認証識別データを読み取り、エレベータ制御装置3に送信して記憶させるとともに(S7)、予め記憶される参照識別データの中に当該認証識別データと一致する参照識別データが存在するか否かを判断する(S8)。一致すれば、真正なエレベータ利用者と確認し、ドア半開解除信号をエレベータ制御装置3に送信する。
エレベータ制御装置3は、ドア半開解除信号を受け取ると、エレベータドアに対してドア半開解除指令を送出し、かつ、ドアモータによるドア開トルクをオフさせることにより、真正にエレベータ利用者が手動によりホールドア12をドア開可能な状態に設定する(S9)。このステップS7はドア半開解除手段3dに相当する。
さらに、エレベータ制御装置3は、ホールドア12の保持モードからドア開モードを移行したことを認証者に知らせるために、モード表示部14にドア開モードに移行したことを表示する(S10)。このステップS8はドアモード表示手段3cに相当する。
従って、以上のような実施の形態によれば、ホール呼びに基づいて該当ホールに乗りかご4が停止してもホールドア12が半開状態に保持しているので、エレベータ利用者(部外者も含む)は乗りかご4に乗り込むことができない。
エレベータ利用者が個人認証カード15を認証検知制御機器13に読み込ませたときだけ、真正なエレベータ利用者と認証され、ホールドア12の半開き保持状態から手動ドア開可能状態に移行するので、真正なエレベータ利用者は手動により自分1人が通れる程度までエレベータドアを開けて乗りかごに乗り込むことができる。
なお、上記実施の形態では、認証検知制御機器13が真正なエレベータ利用者が携行する個人認証カード15の個人識別データを読み取るようにしたが、例えば予め真正な利用者の特定の生体部位の生体参照識別データを記憶しておき、認証検知制御機器13が特定の生体部位の生体データを読み取り、生体参照識別データと比較する方法であってもよい。
(第2の実施の形態)
図4は本発明に係るエレベータのドアシステムの第2の実施の形態を示す構成図である。
図4は本発明に係るエレベータのドアシステムの第2の実施の形態を示す構成図である。
図4(a)は、ドア半開保持状態を示す図であって、詳細には昇降路1内側からホールドア12の裏面側21を見た図であって、このホールドア12の裏面側(紙面側)21と対面する手前側にはかごドア4aが存在するが、ここではかごドア4aを省略してある。
ホールドア12の裏面側21上部の所要位置の縦(上下)方向にストッパ当り部材22が取り付けられ、一方、ホールドア12の裏面側21と対面するかごドア4aの面部側のストッパ当り部材22頂部よりやや上部相当位置にドアストッパ23が取り付けられている。
24はエレベータ利用者に開けられたドアを自動的に閉じる機能をもったドアクローザである。このドアクローザ24は、急激に閉じることがないように動作を緩慢にする働きを有し、それ自体は動力を持たず、ドアが開けられたときの力をバネに蓄えると度ヴ子に、オイルの粘性を利用したダンパーにより急激な動きを抑える仕組みとなっているが、ここではドアの閉じる際に自重により閉じる方向に作用させている。25はホールドア12のドア開当り部である。
ドアストッパ23は、モータ(図示せず)の回転軸に固定され、常時は例えば図示(イ)に示す点線位置にあり、エレベータ制御装置3からドア半開指令を受けると、当該モータが所定角度回転し、それに伴ってドアストッパ23が反時計方向に回動し、ストッパ当り部材22の図示左面に当る。
その結果、ドア開方向に動かないように固定され、エレベータ制御装置3からのドア半開指令を受け、ホールドア12がドアモータのドア開方向に働く力により、人の出入り不能な半開状態に保持される。
図4(b)は、ドア半開き解除状態を示す図である。ホールドア12が人の出入り不能な半開状態となった後、エレベータ利用者が個人認証カード15を認証検知制御機器13に装填または近づけ、カード15から読み取った認証識別データが予め記憶される参照識別データの中に一致するデータが存在するとき、半開き解除信号をエレベータ制御装置3に送信する。
その結果、エレベータ制御装置3は、半開解除指令を送出し、モータを介してドアストッパ23を時計方向に回動し、図示(ロ)または図示(ハ)のようにホールドア12側のストッパ当り部材22の右側面(外側面)に当たるように回転し、ドア開トルクを切り、ドアクローザ24の自重によりドア閉方向に力がかかり、エレベードアが閉じる。
このようにエレベータ制御装置3は、ドアストッパ23を回動制御し、ホールドア12によるドア半開保持状態と半開解除状態とに切替え、半開解除状態時には真正なエレベータ利用者が1人づつ乗りかご4に乗り込むことにより、部外者の乗り込みを確実に抑制できる。
(第3の実施の形態)
図5は本発明に係るエレベータのドアシステムの第3の実施の形態を示す構成図である。
図5は本発明に係るエレベータのドアシステムの第3の実施の形態を示す構成図である。
この実施の形態は、個人認証カード15に認証識別データの他、真正なエレベータ利用者個人の体形に見合ったドア開幅設定データを設定する一方、エレベータ制御装置3としては、図5に示すように、第1の実施の形態と同様に運行制御手段3a、ドア半開保持手段3b、ドアモード表示手段3c、ドア半開解除手段3dを有し、さらに新たにドア開幅制御手段3eを設けたものである。
このドア開幅制御手段3eは、認証検知制御機器13が個人認証カード15から認証識別データ及びドア開幅設定データを読み取ってエレベータ制御装置3に送信すると、当該エレベータ制御装置3が真正にエレベータ利用者であることを条件に、自動的にドア開幅設定データに従って当該利用者の体形に合った開幅となるようホールドア12をドア開制御する機能をもっている。
次に、以上のようなエレベータのドアシステムの作用について、図6を参照して説明する。
なお、図6のステップS1〜S8は第1の実施の形態で説明した図3のステップS1〜S8と全く同様の処理であるので、ここではその処理の説明を省略し、以下、ステップS11から説明する。
エレベータ制御装置3は、ドア半開状態を保持し、かつ、エレベータが半開状態にあることをモード表示部14に表示した後(S6)、エレベータ利用者が携行する個人認証カード15を取り出し、認証検知制御機器13に装填または近づける。そうすると、認証検知制御機器13は、個人認証カード15の認証識別データ及びドア開幅設定データを読み取り、エレベータ制御装置3に送信して記憶装置16に記憶させるとともに(S7)、予め記憶される参照識別データの中にカード15の認証識別データと一致する参照識別データが存在するか否かを判断する(S8)。一致すれば、真正なエレベータ利用者と確認し、ドア半開解除信号をエレベータ制御装置3に送信する。
エレベータ制御装置3は、ドア半開解除信号を受け取ると、ドア開幅設定データがあるか否かを判断する(S11)。このとき、認証検知制御機器13から既にドア開幅設定データを受け取っているので、ドア開幅設定データ有りと判断し、当該ドア開幅設定データを読取り(S12)、ホールドア12を自動的にドア開幅設定データに相当するドア開幅だけ開けるようにドアモータ(図示せず)を駆動制御する(S13)。このステップS11〜S13はドア開幅制御手段3eに相当する。
さらに、第3の実施の形態の他の例について、図7を参照して説明する。
この例は、真正なエレベータ利用者が携行する個人認証カード15を所持するが、未だ個人認証カード15にドア開幅設定データが設定されていない場合、ドア開幅設定データをエレベータ制御装置3または個人認証カード15に自動的に設定する例である。
この例は、真正なエレベータ利用者が携行する個人認証カード15を所持するが、未だ個人認証カード15にドア開幅設定データが設定されていない場合、ドア開幅設定データをエレベータ制御装置3または個人認証カード15に自動的に設定する例である。
具体的には、ドア開方向に等間隔で複数個のマイクロスイッチまたは光学的なスイッチ21a,21b,…を設置し、エレベータ制御装置3がホールドア12が開いたときにスイッチ接触または受光したとき、スイッチオン信号または受光信号を受け取る構成とする。
その結果、エレベータ制御装置3は、ステップS11において、ドア開幅設定データ無しと判断されたとき、既にドア半開解除信号を受け取っているので、半開解除指令を送出し、ドアモータによるドア開トルクをオフさせることにより、真正なエレベータ利用者が手動によりホールドア12をドア開可能な状態に設定する(S14)。このステップS14はドア半開解除手段3dに該当する。
このとき、エレベータ制御装置3は、真正なエレベータ利用者が手動でエレベータドアを開けたとき、マイクロスイッチまたは光学的なスイッチ21a,21b,…からドア開距離を測定し、記憶装置に既に受け取っている認証識別データに対応付けてドア開設定データとして記憶するか、あるいは個人認証カード15の所定記憶エリアに測定したドア開距離をドア開幅設定データとして書き込むことにより(S15)、以後、自動的に個人認証カード15を装填などしたとき、ホールドア12を自動的にドア開幅設定データに相当するドア開幅だけ開けるように制御する。
従って、以上のような実施の形態によれば、カード15の認証識別データから真正なエレベータ利用者と確認したとき、エレベータ制御装置3は、認証検知制御機器13から既に受け取っているドア開幅設定データに基づき、真正なエレベータ利用者の体形に合った幅分だけエレベータドアを開けるので、特に細身の利用者は乗りかご4内に入ることができるが、それよりも太目の利用者は個人認証カード15で真正なエレベータ利用者と認証されない限りかご内に入ることができない。
また、個人認証カード15にドア開幅設定データが設定されていない場合、手動でドアを開けたときに自動的にドア開距離を測定し、その測定されたドア開幅設定データをエレベータ制御装置3または個人認証カード15に保存するので、特に手数を煩わすことなく、個人認証カード15にドア開幅設定データを容易に設定できる。
(第4の実施の形態)
図8及び図9は本発明に係るエレベータのドアシステムの第4の実施の形態を示す構成図である。図8は乗りかご4内からかごドア4a側を見た図、図9はドアシステムを説明する全体構成である。
図8及び図9は本発明に係るエレベータのドアシステムの第4の実施の形態を示す構成図である。図8は乗りかご4内からかごドア4a側を見た図、図9はドアシステムを説明する全体構成である。
ドアシステムとしては、エレベータ制御装置3に警告アナウンスユニット31及び警報器を有する管理人室32が接続されている。また、乗りかご4のかごドア4aまたは互いに向き合う3方枠11に非接触型ドア通過センサ33が取り付けられ、かごドア4aを通過する乗客の人数(回数)を検出し、認証検知制御機器13で真正なエレベータ利用者として登録された人数データと共に、エレベータ制御装置3を介して警告アナウンスユニット31に送信する構成となっている。なお、警告アナウンスユニット31は、エレベータ制御装置3に組み込んでも構わない。
さらに、乗りかご4内のかご操作盤34の近傍またはかご操作盤34自体に警告アナウンス取消し用操作器35が設けられている。
次に、以上のようなエレベータのドアシステムの動作について、図10を参照して説明する。
先ず、エレベータ制御装置3は、内部メモリあるいは外部メモリのドア通過用カウンタメモリ36a及び認証者登録用カウンタ36bにかご内初期値人数としてKN=0をセットした後(S21)、ホール呼びやかご呼びが有ったか否かを判断し、ホール呼びやかご呼びが有り、呼び登録を実施する(S22)。
エレベータ制御装置3は、呼び登録後、その呼び登録された階である目的階に向けて乗りかご4を運行制御する。このとき、エレベータ制御装置3は、乗りかご4が目的階に着床し停止し、かつ、ドア開となった状態となったとき(S23)、そのドア開の間中、乗客が個人認証カード15の認証を受けつつ、非接触型ドア通過センサ33から送られてくるかごドア通過信号からかご内人数をドア通過用カウンタメモリにカウントアップしていく(S24)。また、認証検知制御機器13で真正なエレベータ利用者として登録されたとき、登録データに従って認証者登録用カウンをカウントアップしていく(S25)。
ここで、警告アナウンスユニット31は、少なくともドア閉指令直前に、ドア通過用カウンタメモリ36aのカウント値KNTと認証者登録用カウンのカウント値KNRとをそれぞれ読み出して比較し(S26)、一致するときに不正な乗客が乗っていないと判断し、ドア閉指令を送出し、エレベータドアを閉じる(S27)。
一方、ステップS26において、2つのカウント人数が異なる場合、特にかごドア通過人数であるかご内人数カウント値KNTが真正なエレベータ利用者として登録されたカウント値KNRよりも多いとき、エレベータ制御装置3にかごドア全開指令を送出する一方、警報アナウンスを乗りかごの音声発生器から鳴動させ、さらに管理人室32に異常を通報する。その結果、かごドアが全開待機状態となる(S28)。
その結果、認証されていない乗客が無理やり同乗するのを防ぐことができるだけでなく、管理人などが駆けつけて乗りかご4内を確認することができ、かご内の犯罪を未然に回避できる。
なお、認証を終えた正規の認証者が明らかに誤動作や悪意を持つ人が同乗していないと判断した場合、かご内の警告アナウンス取消し用操作器35を操作すれば(S29)、鳴動アナウンスを取消し(S30)、通常運転に戻すことができる。
しかし、悪意を持つ人が警告アナウンス取消し用操作器35を操作することも考えられる。そこで、警告アナウンス取消し用操作器35の取消し用ボタンを押圧する操作に代え、予め決められた操作,例えば取消し用ボタンを2回間欠的に押圧操作するとか、あるいは複数の値数キーのうち予め決められた少なくとも1つの特定の値数キーを操作することにより、取消し信号を発生するようにすれば、悪意を持つ乗客の操作を阻止することができる。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。上記実施の形態では、特に時間帯について規定していないが、犯罪を防止する観点から、予め定める時間帯例えば深夜帯(23:00〜5:00)だけ本発明システムの運転モードが動作するように設定してもよい。
また、上記実施の形態は、個人認証カード15を用いて認証するようにしたが、エレベータ利用者の顔画像を撮影し、その撮影した顔画像から真正なエレベータ利用者か否かを認証し、乗りかご4への乗り込みを許可するものにも同様に適用できるものである。この場合には、予め真正な利用者の顔画像の特徴を記憶装置16などに登録しておくものとする。
1…昇降路、3…エレベータ制御装置、3a…運行制御手段、3b…ドア半開保持手段、3c…ドアモード表示手段、3d…ドア半開解除手段、3e…ドア開幅制御手段、4…乗りかご、4a…かごドア、12…ホールドア、13…認証検知制御機器、14…モード表示部、15…個人認証カード、21…ホールドア裏面側、22…ストッパ当り部材、23…ドアストッパ、31…警告アナウンスユニット、32…管理人室、33…ドア通過センサ、34…かご操作盤、35…警告アナウンス取消し用操作器。
Claims (5)
- 乗りかごがホール呼び登録階に停止した後、エレベータ利用者が携行する個人認証カードの認証識別データを認証検知制御機器で読取って真正なエレベータ利用者であると確認したとき、エレベータ制御装置が当該真正なエレベータ利用者へのかご乗り込みを許可するエレベータにおいて、
前記エレベータ制御装置は、前記乗りかごが前記ホール呼び登録階に停止したとき、エレベータドアを半開状態に保持するドア半開保持手段と、前記認証検知制御機器から前記真正なエレベータ利用者であるとする確認に基づいて発生される前記半開状態解除信号を受け取ったとき、前記ドア半開状態の保持を解除し、手動によりホールドアをドア開可能なモードに設定するドア半開解除手段を備えたことを特徴とするエレベータのドアシステム。 - 請求項1に記載のエレベータのドアシステムにおいて、
前記ホールドアの裏面側上部の所要位置に縦方向に設けられるストッパ当り部材と、
このホールドアの裏面側と対面するかごドアの面部で、かつ前記ストッパ当り部材の頂部より上側位置に取り付けられ、前記乗りかごがホール呼び登録階に停止した後、エレベータ制御装置からドア半開指令を出力し、ドアモータを介して所定方向に回動されて前記ストッパ当り部材の一方面部に当ててドア半開状態を保持させ、また、前記認証検知制御機器から前記真正なエレベータ利用者であるとする確認に基づいて発生される前記半開状態解除信号を受け取ったとき、前記ドアモータを介して前記所定方向とは反対側の方向に回動されて前記ストッパ当り部材の他方面部に当ててドア開可能な状態に設定するドアストッパと、
前記エレベータドアの閉じる際に自重によりドア閉とする機能を有するドアクローザとを備えたことを特徴とするエレベータのドアシステム。 - 請求項1に記載のエレベータのドアシステムにおいて、
前記個人認証カードには前記認証識別データの他に当該カードを所持するエレベータ利用者の体形に合ったドア開幅設定データが記憶させ、前記認証検知制御機器から当該ドア開幅設定データ及び真正なエレベータ利用者であるとする確認のもとに出力される前記半開状態解除信号を受け取ると、前記エレベータ制御装置のドア半開解除手段が前記エレベータドアを前記ドア開幅設定データに相当する距離だけドア開制御を実行することを特徴とするエレベータのドアシステム。 - 請求項1または請求項3に記載のエレベータのドアシステムにおいて、
前記個人認証カードに当該カードを所持するエレベータ利用者の体形に合ったドア開幅設定データが記憶されていないとき、前記エレベータ制御装置のドア半開解除手段は、真正なエレベータ利用者が前記乗りかご内に乗り込む際に手動によりドア開したときのドア開距離を前記ドア開幅設定データ取り込んで記憶し、あるいは前記個人認証カードの所定記憶領域に書き込むことにより、以降の前記個人認証カード利用時に前記書き込んだドア開幅設定データに基づいて自動的にドア開制御を実行することを特徴とするエレベータのドアシステム。 - 請求項1または請求項2に記載のエレベータのドアシステムにおいて、
エレベータドア近傍に設置され、エレベータ利用者がかごドアを通過する回数を検知する非接触型ドア通過センサと、
前記エレベータ制御装置に外付けまたは組み込まれ、前記非接触型ドア通過センサの検知回数と前記認証検知制御機器による認証登録回数とを比較し、一致しないときにエレベータドアのドア全開指令を出力すると共に、前記乗りかご内に音声発生器から警報アナウンスを鳴動させる警告アナウンスユニットと、
前記乗りかご内に設置され、前記エレベータ利用者の操作によって前記鳴動を取り消す鳴動取消し操作器とを設けたことを特徴とするエレベータのドアシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008203028A JP2010037070A (ja) | 2008-08-06 | 2008-08-06 | エレベータのドアシステム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008203028A JP2010037070A (ja) | 2008-08-06 | 2008-08-06 | エレベータのドアシステム |
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ID=42010005
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104444735A (zh) * | 2014-10-13 | 2015-03-25 | 上海富士电梯有限公司 | 双路调控型电梯开门系统 |
CN115028045A (zh) * | 2022-06-10 | 2022-09-09 | 广州广日电梯工业有限公司 | 电梯开门宽度自适应调节方法、系统、装置及存储介质 |
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2008
- 2008-08-06 JP JP2008203028A patent/JP2010037070A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104444735A (zh) * | 2014-10-13 | 2015-03-25 | 上海富士电梯有限公司 | 双路调控型电梯开门系统 |
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CN115028045B (zh) * | 2022-06-10 | 2023-12-19 | 广州广日电梯工业有限公司 | 电梯开门宽度自适应调节方法、系统、装置及存储介质 |
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