JP2010036178A - 無機系粉末固化材及びコンクリートスラッジの固化処理方法 - Google Patents

無機系粉末固化材及びコンクリートスラッジの固化処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生コン工場、コンクリート二次製品工場や、地盤改良工事、トンネル工事、ダム工事現場などから大量に排出されるコンクリートスラッジを固化させ、且つ混在するCr+6の捕捉性に優れる無機系粉末固化材及びそれを用いる簡便で、低処理コストで、スラッジ中に混在する可溶性クロムを完全に不溶性クロムとしてスラッジ固化体中に封止させるコンクリートスラッジの固化処理方法に関する。
【解決手段】固化材100質量部当たり、シリカ成分が30〜60質量部で、カルシア成分が25〜45質量部で、その両成分が(1)硅砂粉末、(2)高炉スラグ、(3)珪酸三カルシウム、(4)珪酸ニカルシウム及び(5)アルミン酸四カルシウム配合材の主構成成分で、且つ(6)高分子凝集剤と(7)遷移金属無機塩粉末、更には(8)硫酸バンド粉末が配合されている無機系粉末固化材である。
【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
本発明は、コンクリートスラッジ用の固化材及びその固化処理方法に関し、より詳細には、無機系の粉末状の固化材で、その水性分散系でのpHがアルカリ性で、しかも、水溶性六価クロム(Cr+6)の捕捉性に優れるコンクリートスラッジ用の無機系粉末固化材に関する。
また、本発明は、このような無機系粉末固化材を用いて、生コン工場、コンクリート二次製品工場や、地盤改良工事、トンネル工事、ダム工事現場などから大量に排出されるコンクリートスラッジを簡便で、低処理コストで、しかも、スラッジ中に混在する有害な水溶性クロムを完全に水不溶性の無害物としてスラッジ固化体中に封止させるコンクリートスラッジの固化処理方法にも関する。
従来から地盤改良工事、トンネル工事、ダム工事、ビル建設現場や、コンクリート製品工場、生コン工場などのコンクリート製品に係る産業分野において、そのコンクリートを製造する際に用いられる各種材料の残渣であって、未水和セメント粒子や、水和生成物や、粗骨材微粒分などの再生資源化可能な固形分を含有する所謂コンクリートスラッジが、産業汚泥(産業廃棄物)として大量に発生・排出されている。
すなわち、コンクリート建造物や、コンクリート構造物を施工するに際しては、大量の生コンが使用されている。その生コンを製造叉は使用した後には、通常、コンクリートミキサー、ミキサー車、トラックアジテータ車などを水洗いして、固形分としての残コン、戻りコン、粗骨材微粒分などを含有する所謂コンクリートスラッジが、大量に、しかも、広域的に散在して排出されている。
また、このようなコンクリートスラッジは、産業廃棄物法上、あくまで汚泥に属しているため、そのままでは管理型の埋立て処分場に廃棄が義務付けられ、現状では、このコンクリートスラッジは再利用されることなく、そのほとんどが現場の諸問題や処理施設及びその処理費用などの問題から産業廃棄物として管理型埋め立て地に廃棄処分されている。
したがって、再資源化の観点から、その再利用すべく再資源化させる処理技術の開発が、急がれているとも言える。
ところが、従来から、このコンクリートスラッジの再資源化、叉はその有効利用を阻んで来た最大の要因は、このスラッジ中には、発ガン性物質である有害成分の六価クロム(Cr+6)が、「土壌汚染対策法施行規則」(2002年環境省の土壌溶出量基準及び地下水基準)で定められている国の規制値0.05mg/L以下を大きく越える1.5mg/L以上という比較的高濃度の有害な六価クロムを含んでいる。ちなみに、その他の管理項目としてのCd,Pb,As,Hg,Se,F,Bなどの有害成分については、通常のコンクリートスラッジは、いずれも規制値以下である。
このように水溶性のCr+6が特化して、コンクリートスラッジ中に含まれる経緯は、セメント原料に由来している。すなわち、通常、そのクロムは天然に産出する各種の鉱物中に三価クロムとして存在し、地殻中には約100mg/kg濃度で含有されている(理科年表による)。したがって、セメントの原料である天然の石灰石、粘土、ケイ石などの鉱物類にも同程度のCr+3が含まれている。その天然の鉱物を原料に用いてセメントを製造するクリンカー焼成工程で、これらの大部分の三価クロム(Cr+3)は酸化されて水溶性の六価クロム(Cr+6)として、セメント→コンクリート→コンクリートスラッジに混在して来るのである。
したがって、近年に至って、特にあらゆる地域社会の自然環境保全、或いは、その再生資源化させる観点から、このように大量に発生・排出されて、産業廃棄物法上、産業汚泥として単純廃棄が規制されるコンクリートスラッジを、しかも、潜在的に混在して来る有害な六価クロム(Cr+6)を、完全無害化させてなるコンクリートスラッジの再資源化処理技術が待望されている。
以上のような状況下に、既に説明したように、現状では、その大部分のコンクリートスラッジは、▲1▼戻りコン、残コン、粗骨材、細骨材などを含有する排出洗浄廃水から粗骨材などを除去したスラッジ水を→▲2▼凝集沈殿させた後→▲3▼その脱水スラッジ固形分を天日乾燥させて叉は脱水させたスラッジケーキとして→▲4▼管理型埋立て処分地にpHが12〜14の範囲にあるアルカリ性の「コンクリートスラッジ(産業廃棄物)」として最終処分されているのが実態である。
このような実態からすると、現状では、大量かつ広域的に散在して発生・排出され、しかも、再資源化の可能性を占めているコンクリートスラッジを有効利用する取組みが全くなされていないと言える。
そこで、大分大学工学部の佐藤 壱、佐藤 嘉昭、柳 明洋らは、コンクリートスラッジの減量化、再資源化をめざして、(1)戻りコン、残コンを含有する排出洗浄廃水中に混在する粗骨材を分離・回収させた後→(2)湿式サイクロンで微細砂を分離し→(3)次いで無機系凝集剤を添加させて凝集沈殿させたスラッジ水を→(4)フイルタプレスにて脱水させ、その脱水スラッジケーキを→(5)乾燥及び/叉は一次及び二次解砕させながら得られる乾燥・解砕スラッジを→(6)篩い、乾式サイクロンなどで多段分級させ→(7)コンクリート用材料、流動性コンクリート用粉体材料、地盤改良材として有効利用されるPDS(Pulverized Dry Sludge:微粉砕乾燥スラッジ)として、コンクリートスラッジの再資源化処理システムを提案している(大分県産業科学技術センターニュース、NO113/2000.7参照)。
従来のように処理すれば、pHが12〜14範囲にある産業廃棄物となるコンクリートスラッジを、確かに、PDSとして再資源化させる処理システムではある。しかしながら、装置的に大規模で、工程的に多段・煩雑で、低処理コストを強いられるコンクリートスラッジの再資源化方法としては、明らかに高処理コストになる処理システムである。
しかも、このようなコンクリートスラッジの再資源化に係って、本発明者らが取組む最大の課題である「混在する有毒・有害な六価クロム(Cr+6)」に対して、なんらの対策が成されない処理システムである。したがって、このような処理システムでは、多段に実施される工程間で分離される濾水叉は回収されるPDS中には、明らかに、このCr+6がそのまま残留しているものと推測される。
以上から、本発明の目的は、戻りコン、残コン、粗骨材及び微細砂などを含有し、pHが12〜14範囲の高アルカリ性のコンクリートスラッジを、pH10以下程度のスラッジ固化体にさせる安価な無機系の粉末状の固化材で、しかも、コンクリートスラッジ中に潜在的に混在する有毒・有害な六価クロム(Cr+6)を水不溶性の完全無害な三価クロム(Cr+3)水酸化物として、そのスラッジ固化体中に封止させることを特徴とするコンクリートスラッジ用の無機系粉末状固化材を提供することである。
また、本発明の他の目的は、このような無機系粉末状固化材を、高速攪拌下にコンクリートスラッジに添加させて、このスラッジを固化させ、そのスラッジ固化体中に、有害な六価クロム(Cr+6)を、完全に無害な三価クロム(Cr+3)水酸化物として、封止させることを特徴とする簡便で、エコ・システムで、しかも、低コストで処理できるコンクリートスラッジの固化処理方法を提供することである。
更に、本発明の他の目的は、このようなコンクリートスラッジの固化処理方法で固化させたスラッジ固化体が、従来のような産業廃棄物ではなく、▲1▼:材齢下に第3種建設発生土以上の強度を有し、▲2▼:その固化体のpHが10以下程度のアルカリ性で、しかも、▲3▼:残留する有害な六価クロム(Cr+6)が0.02ppm以下であることを特徴とする再資源化されるコンクリートスラッジ固化体を提供することである。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決するために、コンクリートスラッジ中に混在するクロムが、六価クロム(Cr+6)であること、しかも、そのスラッジ中の固形分の大部分が、水和セメント粒子や、水和生成物や、粗骨材微粒分などの残コン、戻りコンであることに着目し、珪酸、カルシア、アルミン酸成分を有する天然鉱物及び粘土鉱物に、高分子凝集剤と還元剤となる遷移金属無機塩である硫酸第一鉄粉末からなるアルカリ性の無機系粉末組成物が、このスラッジを短時間で固化させ、しかも、効果的に[Cr+6]→[Cr+3]に転移することを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、水性分散系におけるpHがアルカリ性で、コンクリートスラッジを固化させる無機系粉末固化材であって、
その固化材100質量部数当たり、
シリカ成分が30〜60質量部数で、
カルシア成分が25〜45質量部数で、
これらの両成分の少なくとも何れかの一成分が(1)硅砂粉末、(2)高炉スラグ、(3)珪酸三カルシウム、(4)珪酸ニカルシウム及び(5)アルミン酸四カルシウムから選ばれる何れか一種叉は二種以上の配合材の主構成成分で、
且つ(6)高分子凝集剤と前記(1)〜(5)配合材との合量100質量部当たり、(7)遷移金属無機塩粉末が3〜8質量部数の範囲で配合されていることを特徴とするコンクリートスラッジを固化させる無機系粉末固化材を提供する。
また、本発明によれば、コンクリートスラッジを固化させて、スラッジ中に混在している有害な六価クロム(Cr+6)を無害な三価クロム(Cr+3)に転移させる固化材に係って、
(1):固化材は、質量換算で表して固化材1kg当たり10〜50mg/kgの六価クロム(Cr+6)捕捉能を有するコンクリートスラッジを固化させる無機系粉末固化材を提供することができる。
(2):固化材中、混在するCr+6イオンに対して、還元剤として作用する(7)遷移金属無機塩粉末が、硫酸第一鉄の一水塩であるコンクリートスラッジを固化させる無機系粉末固化材を提供することができる。
(3):スラッジ固化体の骨格成分となる(1)硅砂粉末が鋳物砂取扱い業から発生する使用済み鋳物砂が、このスラッジ固化体中において還元剤としても配合されているコンクリートスラッジを固化させる無機系粉末固化材を提供することができる。
(4):スラッジの凝集・固化に係る(6)高分子凝集剤が、より効果的に凝集・固化させるノニオン性及び/叉はアニオン性高分子凝集剤で、しかも、還元性の配合材として作用しているコンクリートスラッジを固化させる無機系粉末固化材を提供することができる。
(5):更には、pHが3.0〜3.5の範囲にある(8)硫酸バンド粉末が、質量換算で表して、無機系粉末固化材100質量部数当たり、2〜10質量部数の範囲で配合されて、スラッジ固化体のpHを効果的に降下させるコンクリートスラッジを固化させる無機系粉末固化材を提供することができる。
また、本発明によれば、生コン工場、コンクリート二次製品工場や、地盤改良工事、トンネル工事、ダム工事現場などから大量に発生・排出されるコンクリートスラッジを、請求項1〜6の何れかに記載のコンクリートスラッジ用の無機系粉末固化材を用いて、効果的に固化処理させるpH12〜14の範囲にあるコンクリートスラッジの固化処理方法であって、
前記コンクリートスラッジ1m当たりには、固形分が50〜500kg/m範囲で含有し、且つ水溶性Cr+6が0.05〜3.0ppm濃度で混在し、
そのコンクリートスラッジ1m当たり、高速攪拌下に前記固化材を50〜400kg/mの範囲で添加させ、
次いで前記コンクリートスラッジを、材齢下にpH10以下になるスラッジ固化体に固化させ、
且つその固化体中に残留する前記Cr+6を0.02ppm以下にさせることを特徴とするコンクリートスラッジの固化処理方法を提供する。
また、本発明によれば、このようにpH12〜14範囲にあるコンクリートスラッジを、材齢下にpH10以下になるスラッジ固化体に固化させ、しかも、コンクリートスラッジ中に混在している有害な六価クロムを、その固化体中に無害な三価クロムとして封止させる固化処理方法に係って、
(1):その固形分が、残コン・戻りコン、コンクリート製品くず、コンクリートガラ及び粒子径が0.3〜50μmのコンクリートくず微細粒子から選ばれる少なくとも1種以上であるコンクリートスラッジの固化処理方法を提供することができる。
(2):特に、pHが3.0〜3.5範囲にある(8)硫酸バンド粉末を配合させた本発明による固化材で固化させ、スラッジ固化体のpHを効果的に降下させるコンクリートスラッジの固化処理方法を提供することができる。
更に、本発明によれば、このようなコンクリートスラッジの固化処理方法によって固化されるコンクリートスラッジ固化体は、材齢下にpHが10以下程度のアルカリ性で、材齢3日後のコーン指数が600〜1,600kN/mの範囲で、しかも、その固化体中に残留する可溶性クロム量はCr+6として0.02ppm以下であることを特徴とする再資源化されるコンクリートスラッジ固化体を提供する。
以上から、本発明による無機系粉末固化材は、
(1):「固形分」として「水和セメント粒子や、水和生成物や、粗骨材微粒分」などの残コン、戻りコンを含有するpH12〜14の範囲にあるコンクリートスラッジを、短時間に効果的に第3種建設発生土以上の強度を持つスラッジ固化体を形成させる。
また、本発明による無機系粉末固化材は、
(2):スラッジ中に混在する有害な六価クロム(Cr+6)を、水不溶性の三価クロム(Cr+3)水酸化物として、そのスラッジ固化体中に封じ込めて無害化させ、且つ残留する有害な六価クロム(Cr+6)を0.02ppm以下にさせる。
更には、本発明による無機系粉末固化材は、
(3):固化させたスラッジ固化体のpHを、材齢下にpH10以下の低アルカリ性に降下させる。
以下に、本発明による無機系粉末固化材、コンクリートスラッジの固化処理方法の実施形態について更に説明する。
<本発明による無機系粉末固化材>
本発明による無機系粉末固化材は、(1)硅砂粉末、(2)高炉スラグ粉末、(3)珪酸三カルシウム粉末及び(4)珪酸ニカルシウム粉末に、(5)アルミン酸四カルシウム粉末を組合わせてなるセメント系固化材成分に、更に(6)ノニオン性及び/叉はアニオン性の高分子凝集剤と(1)〜(5)配合材との合量100質量部数当たり、(7)遷移金属無機塩粉末を3〜8質量部数の範囲で配合させていることが特徴である。
そこで、これらの組合わせ配合材について更に言及すると、本発明による無機系粉末固化材は、アルカリ性のセメント系水硬性固化材と言える。その固化材成分は(1)〜(5)配合材を組合わせて構成されている。本発明においては、この組合わせ構成が、高アルカリ性コンクリートスラッジ(以後、単にスラッジと記す)の固化に効果的に活かされて、第3種建設発生土以上の強度を持つスラッジ固化体を適宜好適に形成させている。
また、この(1)〜(5)配合材種からなるセメント系固化材成分の内、(1)〜(7)配合材の全合量100質量部数当たり、好ましくは(1)硅砂粉末が、10〜30質量部数の範囲で適宜好適に配合することができる。(1)硅砂粉末が、この配合部数範囲を外れて、下限値以下では、スラッジ固化体を形成させる骨格成分が不足し、一方、上限値以上では、固化成分のネットワーク構造を阻害させて、何れにおいても、材齢下に充分な固化強度を発現されない傾向にあって、好ましくない。
また、本発明によれば、配合材として、上記に説明したセメント系固化材成分を構成する(1)〜(5)配合材に、(1)〜(6)配合材の合量100質量部数当たり、更に(7)遷移金属無機塩粉末を3〜8質量部数の範囲で配合させていることが特徴である。
そこで、コンクリートスラッジを固化させるに際して、配合材(7)遷移金属無機塩粉末が発揮する作用を、下記[図1]を参照しながら説明すると、コンクリートスラッジ中に混在する有害な水溶性六価クロム(Cr+6)に対して、(7)遷移金属無機塩が、電荷的に還元剤として作用する関係にあって、しかも、本発明における固化処理系が高アルカリ性のコンクリートスラッジであることから、スラッジ中に混在する「有害な水溶性六価クロム(Cr+6)」→「無害な水不溶性三価クロム(Cr+3)水酸化物(Cr(OH)・nHO)」に転化させて、スラッジ固化体内に封止させることができる。
以上から、電荷的に「酸化−還元」関係を満たす(7)遷移金属無機塩粉末の配合量は、既に上記に説明するように(1)〜(6)配合材の合量100質量部数当たり、好ましくは、3〜8質量部数の範囲で適宜好適に配合することができる。そこで、(7)遷移金属無機塩粉末がこの配合部数範囲を外れて、下限値以下では、混在する六価クロム(Cr+6)を充分に三価クロム(Cr+3)に転化されず、一方、上限値以上では、単にスラッジ固化体中に新たな無機金属塩を混在させるに過ぎず、好ましくない。
[図1]
Figure 2010036178
また、本発明によれば、更に、配合材として、これら(1)〜(7)からなる本発明による固化材100質量部数当たり、pHが3.0〜3.5の範囲にある(8)硫酸バンド粉末を2〜10質量部数の範囲で適宜好適に配合させていることができる。
すなわち、本発明においては、後述する実施例からも明らかなように、コンクリートスラッジを▲1▼:第3種建設発生土以上の強度を持つスラッジ固化体の形成を阻害せず、▲2▼:六価クロム(Cr+6)→三価クロム(Cr+3)への転化及び残留六価クロム(Cr+6)を0.02ppm以下にさせる作用を阻害せずに、新たに、pHが3.0〜3.5の範囲にある酸性の(8)硫酸バンド粉末を適宜好適に配合させられるのである。
このような水溶性で、酸性である(8)硫酸バンド粉末を配合させた本発明による無機系粉末固化材で、pHが12〜14の高アルカリ性のコンクリートスラッジを固化させたスラッジ固化体は、[図5]に示す材齢下のpH降下グラフから明らかなように、そのスラッジ固化体は材齢下にpHがほぼ9.5の低アルカリ性固化体に形成される。
そこで、このように材齢下にスラッジ固化体のpHを降下させる(8)硫酸バンド粉末の配合量が、上記する配合部数範囲を外れて、下限値以下では、充分なpH降下が得られず、一方、上限値以上では、スラッジの固化を阻害させ、且つ六価クロム(Cr+6)→三価クロム(Cr+3)への転化を低下させて、好ましくない。
以上から、本発明において、用いられる(1)硅砂粉末は、例えば、通常、鋳物砂として用いられる山砂、蛙目珪砂、風化珪砂、浜砂、川砂、及び鋳物砂取扱い業から発生する使用済み鋳物砂などを挙げることができる。また、本発明においては(3)珪酸三カルシウム粉末、(4)珪酸ニカルシウム粉末、及び(5)アルミン酸四カルシウム粉末の組合わせ配合材には、必ずしも限定されないので、必要に応じて、これらの(3)〜(5)の組合わせ配合材に代替させて、セメント系の固化材である高炉セメントB種を配合させることができる。
また、本発明における(6)高分子凝集剤は、高速攪拌下にある[「スラッジ」−「固化材」]のアルカリ性・水性混合系において、両者の粒子成分を、より速やかに凝集させてスラッジ固化反応を進捗させる。併せて、[図1]に表示した六価クロムの封じ込め反応を、より効果的に行われる。そこで、このような反応をより効果的に仲立させる(6)高分子凝集剤として、ノニオン性及び/叉はアニオン性高分子凝集剤が用いられ、本発明においては、凝集と団粒化の観点から、より好ましくは、ノニオン性高分子凝集剤が適宜好適に用いられる。
そこで、例えば、ノニオン性;ポリアクリドアミド、ポリエチレンオキサイドが、アニオン性;ポリアクリルアミド部分加水分解物、ポリアクリル酸ソーダ・アミド誘導体、マレイン酸重合体などが挙げられる。
また、本発明における(7)遷移金属無機塩粉末は、既に上記に説明するように、混在する六価クロム(Cr+6)との関係において、電荷的に[「酸化」−「還元」]の関係を満たす遷移金属無機塩粉末を配合され、本発明においては、例えば、硫酸第一鉄の一水塩(FeSO・HO)が適宜好適に用いられる。また、その他の還元剤として、炭素粉末や鉄粉などを挙げることができるが、本発明においては、その迅速な作用効果からして、好ましくは、水溶性のFeSO・HOを適宜好適に用いられる。
<本発明による無機系粉末固化材の調製>
本発明によるコンクリートスラッジ用の無機系粉末固化材は、以下のようにして調製することができる。
(1)硅砂粉末 10〜30質量部数/30〜200μm
(2)高炉スラグ粉末 25〜40 〃 /30〜130〃
(3)珪酸三カルシウム粉末、 15〜35 〃 /30〜130〃
(4)珪酸ニカルシウム粉末、 5〜15 〃 /30〜130〃
(5)アルミン酸四カルシウム粉末 5〜15 〃 /30〜130〃
(6)高分子凝集剤 0.5〜1.5 〃 /60〜200〃
(7)遷移金属無機塩粉末 3〜8 〃 /100〜800〃
(8)硫酸バンド 2〜10 〃 /100〜800〃
上記(1)〜(7)配合材粉末、叉は(1)〜(8)配合材粉末それぞれの所定配合部数量を、パウダーミキサー内に量りこみ、次いで、充分に乾式混合させて、本発明によるコンクリートスラッジ用の無機系粉末固化材を調製した。
<コンクリートスラッジの固化処理方法>
既に上記に説明するように、コンクリートスラッジは、生コン工場、コンクリート二次製品工場や、地盤改良工事、トンネル工事、ダム工事現場などから大量に発生・排出される。また、そのpHが12〜14の範囲にあるコンクリートスラッジは、産業廃棄物として廃棄処分するのではなく、効果的に固化処理させて再資源化させて、有効利用することが求められている。
このコンクリートスラッジを固化処理させて、再資源化させるに際しては、技術的課題として、高アルカリ性で、しかも、混在する有毒・有害な六価クロム(Cr+6)に対処できて、且つ低コストで、簡便な処理方法で対処しなければならない。
そこで、本発明による無機系粉末固化材を用いて固化処理させて、上記の課題に対処させながら、第3種建設発生土以上の強度を持つスラッジ固化体化ができる本発明によるコンクリートスラッジの固化処理方法について、以下に説明をする。
固化処理させるpHが12〜14の範囲にあるコンクリートスラッジは、その1m当たり、「固形分」として「水和セメント粒子や、水和生成物や、粗骨材微粒分」などの残コン、戻りコンが、50〜500kg/mの範囲で含有している。
また、このスラッジ中には、水溶性の六価クロム(Cr+6)が0.05〜3.0ppm濃度で混在している。
そこで、本発明においては、このようなコンクリートスラッジに対して、その1m当たり、高速攪拌下に、本発明による無機系粉末固化材を50〜400kg/mの範囲で添加させて、2〜5分間の短時間ではあるが、充分に攪拌・混練させて[「スラッジ」−「固化材」]間の固化反応を進捗させる。
得られた粘稠なスラッジ固化体は、材齢(1〜3日)下にpHが10以下の低アルカリ性に降下した第3種建設発生土以上の強度を持つ固化体になる([図2]〜[図5]参照)。また、その固化体中に残留する水溶性の六価クロム(Cr+6)を0.02ppm以下に低下させることができる([図4]、[図7]を参照)。
以下に本発明を実施例で説明するが、本発明はこれらにいささかも限定されるものではない。
本実施例において、以下のような配合材を用いて、コンクリートスラッジを固化させる本発明による無機系粉末固化材:「固化材−1」を調製した。この「固化材−1」を用いて新潟県村上市の村上建設資材株式会社の生コン工場より発生・排出されたコンクリートスラッジ:「CS−1」(生コン運搬車の洗い水及び現場戻りセメントミルク)を固化処理した。
また、このコンクリートスラッジ「CS−1」のpHは13.07/25℃、含水比187%、混在する六価クロムの濃度は0.15ppmであった。また、本実施例で調製した「固化材−1」のpHは11.87/25℃で、平均粒径50μmであった。
なお、スラッジの粒度分布測定は、島津レーザー回折式粒度分布測定装置;SALD−2000V1.02によって測定した。併せて、入手したヒューム管工場のスラッジの平均粒径:5.13μm、二次製品工場のスラッジの平均粒径:9.58μmであった。
Figure 2010036178
その結果、「固化材−1」は、(1)〜(6)配合材の合量100質量部当たり、(7)遷移金属無機塩粉末のFeSO・HO粉末が4.2質量部数、配合された本発明による無機系粉末固化材である。
<固化処理方法と「固化材−1」の固化挙動>
次いで、容量8リットルのステン製容器の4器に、このコンクリ−トスラッジ「CS−1」の2リットルをそれぞれ入れ、(株)泉精器製作所製の家庭用ハンドミキサ−HM−400による高速攪拌下に、「固化材−1」を、「CS−1」単位リットル当たり、それぞれ100、150、200及び250(g/L)を添加させ、それぞれ2分間の攪拌下による固化処理を行った。
その結果、固化の進捗に伴い、スラリー状→半固形状→固形状と急激な相変化を呈した。
実験−1:「固化材−1」の添加量100g/Lでは、攪拌混合が十分になされたが、 粘性向上に至らない状態であった。
実験−2:「固化材−1」の添加量150g/Lでは、急激な粘性向上を呈して、比較 的硬い固形状に変化した。
実験−3:「固化材−1」の添加量200g/Lでは、添加量150g/Lと殆ど同様 の挙動を示し比較的硬い固形状に変化した。
実験−4:「固化材−1」の添加量250g/Lでは、実験−3よりも更に硬い固形状 に変化した。
<材齢下のスラッジ固化体のコ−ン指数の測定>
<材齢下のスラッジ固化体のpHの測定>
<材齢下のスラッジ固化体の残留Cr+6の測定>
次いで、実験−1〜実験−4で得られた固化処理物に対して、コ−ン指数の測定をJIS A 1228「締固めた土のコ−ン指数試験方法」に準拠して、材齢1,3,5,7日後のコ−ン指数の測定し、その結果を[表1]及び[図2]に示した。
次いで、同固化処理物を室温暴露下による「pH経時変化」をJGS 0211に準拠させて測定し、その結果を[図3]に示した。その経時下におけるpH低下は土壌粒子の酸性成分による固結化処理材のアルカリ成分の中和と固結化処理材成分の炭酸化反応によるものと見られる。
次いで、同固化処理物の六価クロム溶出試験を行った。併せて、六価クロムの捕捉能を明確にするため、無固化処理物であるコンクリ−トスラッジ「CS−1」の乾燥物をブランクとして、同様に有害な六価クロムの溶出試験を行った。
なお、測定供試体は、110℃乾燥後、乳鉢で砕き目開き2mmの篩いを通したものを分析用試料とした。また、六価クロムの測定方法はジフェニルカルバジド吸光光度法に準拠したパックテスト法で行い、その結果を図4に示した。
Figure 2010036178
本実施例においては、以下のような配合剤を用いて、コンクリートスラッジを固化させる無機系粉末固化材:「固化材−2」を調製し、実施例1と同様にして、コンクリートスラッジ「CS−1」を固化処理させた。
Figure 2010036178
よって、実施例2で用いた「固化材−2」は、(1)〜(7)配合材の合量100質量部当たり、(8)硫酸バンドを、5.7質量部数配合させた本発明による無機系粉末固化材で、その「固化材−2」のpHは10.90/25℃で、平均粒径は53μmであった。
[注]*1:MTアクアポリマー(株)製、アコフロックN−100(ノニオン性)
*2:富士チタン工業(株)製、硫酸第一鉄・一水塩
*3:東新化学工業(株)製、工業用粉末硫酸バンド・十四水塩
<「固化材−2」による固化挙動>
「固化材−2」を用いて、コンクリートスラッジ「CS−1」に対して、以下の実験−5〜実験−8による固化処理を行った。その結果、実施例1に示した「固化材−1」による実験−1〜実験−4に示したとほぼ同様の固化挙動を呈して、硫酸バンドの添加によるスラッジに対する固化阻害は全く見られなかった([表2]、[図6]を参照)。
実験−5:「固化材−2」の添加量100g/L
実験−6:「固化材−2」の添加量150g/L
実験−7:「固化材−2」の添加量200g/L
実験−8:「固化材−2」の添加量250g/L
<材齢下のスラッジ固化体のコーン指数の測定>
<材齢下のスラッジ固化体のpH測定>
<材齢下のスラッジ固化体の残留Cr+6の測定>
上記、各項目の測定方法は実施例1と同様である。
Figure 2010036178
この結果から、(8)硫酸バンドを配合した「固化材−2」は、コンクリートスラッジの固化処理に於いて、固化挙動及びCr+6の捕捉性を阻害させることなく、しかも、[図5]から明らかなように、スラッジ固化体のpHを効果的に降下させることができた。
即ち、コンクリートスラッジ「CS−1」の固化処理後のコーン指数は実施例1の「固化材−1」と同等の強度発現を示し([図6]を参照)、また、残留Cr+6濃度も全く同程度で、Cr+6の捕捉性を阻害させない。
しかも、[図5]に示されるように「pH経時変化・28日後」は「固化材−1」よりも明らかに低いpH9.5以下に降下されることから、コンクリートスラッジを再資源化させる上で極めて重要な要件となる。
よって、本発明による無機系粉末固化材は、コンクリートスラッジの再資源化に係って、Cr+6の無害物封じ込め、高アルカリ溶出の低減、更にRC材に転用可能な高強度のスラッジ固化体を提供できる。
また、本実施例では、(1)〜(7)配合材の合量100質量部当たり、(8)硫酸バンドを、10質量部数配合させた本発明による無機系粉末固化材の「固化材−3」を調製し、そのpHは 10.35/25℃で、平均粒径は62μmであった。
次いで、入手したE社ヒューム管工場のヒューム管スラッジ(pH12.52/25℃で、平均粒径5.13μmで、残存Cr+60.085ppm)、及びF社二次製品工場の二次製品スラッジ(pH12.55/25℃で、平均粒径9.58μmで、残存Cr+60.075ppm)に対して、それぞれ実験−9及び実験−10なる固化処理を行い、それぞれ良好な固化強度を発現し、残留Cr+6も0.02ppm以下のスラッジ固化体であった。しかも、それぞれの固化体の材齢28後のpHは、ほぼ9.4に降下していた。
実験−9:「固化材−3」の添加量200g/L
実験−10:「固化材−3」の添加量200g/L
本実施例において、A社生コン(1.40)、B社生コン(1.50)、C社生コン(1.60)及びD社生コン(1.65)から入手したコンクリートスラッジに対して、実施例1と同様にして「固化材1」を用いて、その添加量0、50、100、150及び200(kg/m)で固化処理し、それぞれ固化処理物中に残存するCr+6濃度を測定して、その結果を残留Cr+6として、[表3]及び[図7]に示した。なお、( )内の数値は、スラッジ中に混在しているCr+6の濃度(ppm)を示す。
<比較例−1>
固化材として、ポルトランドセメント及び高炉セメントB種を用いた以外は、実施例1と同様にして、コンクリートスラッジ「CS−1」を固化処理に賦し、その固化事態と、残留Cr+6を測定して、その結果を[表4]に示した。
なお、ポルトランドセメントの物性として、pH12.13/25℃、平均粒径45μm、六価クロム濃度2.5ppmであった。また、高炉セメントB種」は、pH11.97/25℃、平均粒径38μm、六価クロム濃度1.7ppmであった。
Figure 2010036178
Figure 2010036178
産業上の利用分野
以上から、本発明によって、広域的に散在して大量に排出されて産業廃棄物として廃棄処分されていたコンクリートスラッジを、コーン指数が第3種建設発生土の400kN/m以上で、そのpHが10以下の低アルカリ性で、しかも、残留する六価クロム(Cr+6)0.05ppm以下である再資源化(路盤材、造成盛土材、築堤盛土材など)を可能にさせるコンクリートスラッジの固化処理方法を提供することができた。
本発明による無機系粉末固化材が、発揮するスラッジ中に混在する六価クロムを、無害なクロムとしてスラッジ固化体中に封止させる工程を説明する概念図である。 本発明による固化材−1で固化させたスラッジ固化体が、材齢下(日)に発現する強度向上[コーン指数(kN/m)]を表すグラフである。 本発明による固化材−1で固化させたスラッジ固化体の材齢下(日)に示すpH変化を表すグラフである。 本発明による固化材−1の添加量(g/L)とスラッジ固化体中に残留する六価クロム濃度(mg/L)を示すグラフである。 本発明による固化材−2で固化させたスラッジ固化体の材齢下(日)に示すpH降下を表すグラフである。 本発明による固化材−2で固化させたスラッジ固化体が、材齢下(日)に発現する強度向上[コーン指数(kN/m)]を表すグラフである。 発生・排出源の異なる数種のスラッジに対する固化材−1の添加量(kg/m)とスラッジ固化体中に残留する六価クロム濃度(mg/L)を示すグラフである。

Claims (9)

  1. シリカ、カルシアを主成分に、アルミナ、酸化鉄、マグネシアなどの成分を有し、水性分散系でのpHがアルカリ性で、コンクリートスラッジを固化させる無機系粉末固化材であって、
    固化材100質量部数当たり、
    シリカ成分が30〜60質量部数で、
    カルシア成分が25〜45質量部数で、
    これらの両成分の少なくとも何れかの一成分が(1)硅砂粉末、(2)高炉スラグ、(3)珪酸三カルシウム、(4)珪酸ニカルシウム及び(5)アルミン酸四カルシウムから選ばれる何れか一種叉は二種以上の配合材の主構成成分で、
    且つ(6)高分子凝集剤と前記(1)〜(5)配合材との合量100質量部数当たり、(7)遷移金属無機塩粉末が3〜8質量部数の範囲で配合されていることを特徴とするコンクリートスラッジの無機系粉末固化材。
  2. 前記固化材が、質量換算で表して固化材1kg当たり10〜50mg/kgの六価クロム(Cr+6)捕捉能を有していることを特徴とする請求項1に記載のコンクリートスラッジの無機系粉末固化材。
  3. 前記(7)遷移金属無機塩粉末が、硫酸第一鉄の一水塩であることを特徴とする請求項1叉は2に記載のコンクリートスラッジの無機系粉末固化材。
  4. 前記(1)硅砂粉末が、鋳物砂として使用される山砂、蛙目珪砂、風化珪砂、浜砂、川砂、コニカル珪砂、珪石珪砂から選ばれるSiO成分が、少なくとも70%以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のコンクリートスラッジの無機系粉末固化材。
  5. 前記(6)高分子凝集剤が、少なくともノニオン性及び/叉はアニオン性の高分子凝集剤であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のコンクリートスラッジの無機系粉末固化材。
  6. 更に、pHが3.0〜3.5の範囲にある(8)硫酸バンド粉末を、質量換算で表して、前記無機系粉末固化材100質量部数当たり、2〜10質量部数の範囲で配合されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のコンクリートスラッジの無機系粉末固化材。
  7. 生コン工場、コンクリート二次製品工場や、地盤改良工事、トンネル工事、ダム工事現場などから大量に排出されるコンクリートスラッジを、請求項1〜6の何れかに記載のコンクリートスラッジ用無機系粉末固化材を用いて、pHが12〜14の範囲にあるコンクリートスラッジを効果的に固化させるコンクリートスラッジの固化処理方法であって、
    前記コンクリートスラッジ1m当たり、固形分が50〜500kg/mの範囲で含有し、且つ水溶性Cr+6が0.05〜3.0ppm濃度で混在し、
    そのコンクリートスラッジ1m当たり、高速攪拌下に前記固化材を50〜400kg/mの範囲で添加させ、
    前記コンクリートスラッジを、材齢下にpHが10以下の低アルカリ性のスラッジ固化体に固化させ、
    且つその固化体中に残留する前記Cr+6を0.02ppm以下にさせることを特徴とするコンクリートスラッジの固化処理方法。
  8. 前記固形分が、残コン、戻りコン、コンクリート製品くず、コンクリートガラ及び粒子径が0.3〜50μmの範囲にあるコンクリートくず微細粒から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項7に記載のコンクリートスラッジの固化処理方法。
  9. 請求項7叉は8に記載するコンクリートスラッジの固化処理方法で固化されたコンクリートスラッジ固化体は、材齢下にpHが10以下の低アルカリ性で、材齢3日後にはコーン指数が600〜1,600kN/mの範囲になり、且つ固化体中に残留する水溶性Cr+6が0.02ppm以下であることを特徴とするコンクリートスラッジ固化体。
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