JP2010035011A - スピーカ用フレーム及びスピーカユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】制振材等特別な部材を配置することなくスピーカ用フレームの共振残響音を低下させることができ、外観品質を良好なものとする。
【解決手段】スピーカユニットにおける振動板のエッジ部が取り付けられる振動板取付部110と、振動板に配置されたボイスコイルを駆動する磁気回路が配置される磁気回路部品取付部120と、を備えるスピーカ用フレーム100を、振動板取付部110と磁気回路部品取付部120とを別個の部材として構成し、振動板取付部110と磁気回路部品取付部120との間に配置され、振動板取付部と磁気回路部と結合する連結部130を固有振動数が異なる第1棒状連結部材140と第2棒状連結部材150とで構成した。
【選択図】図1

Description

本発明はスピーカ用フレーム及びスピーカに関し、特に振動板のエッジ部を取り付ける振動板取付部と、前記振動板に配置されたボイスコイルを駆動する磁気回路を配置する磁気回路部品取付部と、を備えるスピーカ用フレーム及びこのスピーカ用フレームを使用したスピーカユニットに関する。
一般のスピーカは、磁気回路部品(ヨーク、プレート、マグネット)に振動系部品(ボイスコイル、ダンパ、振動板)を組み付けた構造のスピーカユニットを、筐体によって支持した構成を備えている。
スピーカユニットとしてダイナミック型のものがあり、このタイプのスピーカユニットは、概略以下の構成を備えている。図9はダイナミック型スピーカユニットの概略構造を示す模式図である。スピーカユニット300は、スピーカ用フレーム310に対して、磁気回路部品320と振動系部品330とを配置した構成を備えている。
磁気回路部品320は、永久磁石321と、この永久磁石321の前面(放音側前面)に取り付けられたポールピース322と、永久磁石321の後面と接触し且つ永久磁石の側方にまで回り込むように配置されたヨーク323と、ヨーク323の先端に取り付けられ、ポールピース322との間に磁気ギャップ360を形成するトッププレート324とから構成されている。このような構造により磁気回路は磁気ギャップ360に磁場を形成する。
また、振動系部品330は、振動板331と、ボイスコイル333と、ダンパ334と、を備えている。振動板331は、その周囲に形成されたエッジ部331aを介してスピーカ用フレーム310の内周に接着されている。振動板331の内周に固定された円筒状のボビン332が磁気ギャップ360内に挿入される。このボビン332には駆動信号が印加されるボイスコイル333が巻回されており、ボビン332に駆動信号が印加されると、ボビン332は磁場との間に発生する電磁気力で振動し、振動板331はボビン332と共に振動して音声を発生する。なお、ボビン332は、ダンパ334で支持され、磁気ギャップ360中をポールピース322及びトッププレート324に触れることなく移動できるように配置される。なお、本例では振動板331の中央部にはキャップ335が配置されている。
このようなスピーカユニットに使用されるスピーカ用フレームとして、磁気回路部品の外部を覆い、磁気回路部品が配置される磁気回路部品取付部と、振動系部品の周囲に配置され、内周に振動板のエッジ部が貼付される振動板取付部とを備えたものがある。
図10は従来のスピーカ用フレームを示す斜視図である。このスピーカ用フレーム400は、円環状の振動板取付部410と、振動板取付部410に連設された円筒状の磁気回路部品取付部420とを備えており、振動板取付部410と磁気回路部品取付部420との間を連結するために放射状に配置された複数本の連結脚部430とから構成されている。このスピーカ用フレーム400は、一般に鉄板材をプレス加工により所定形状に成形するか、又は、アルミニウム合金をダイキャスト射出成形して所定の形状に形成される。
特許文献1には、このようなスピーカ用フレームとして、振動板のエッジが取り付けられる振動板取付部と、振動板と接続されたボイスコイルを振動させるための磁気回路が取り付けられる磁気回路部品取付部と、振動板取付部と磁気回路部品取付部との間に架設され振動板取付部と磁気回路部品取付部を相互に結合する脚部とを備えるスピーカ用フレームが記載されている。
特開2002−142290公報
ところで、スピーカユニットの口径、入出力パワーが大きくなるとそれに伴って磁気回路部品やその他の部材が大型化してその質量が大きくなり、スピーカ用フレームもこれらの質量を保持できるよう高い剛性を備える必要がある。
しかしながら、従来の鋼製やアルミダイキャスト製のスピーカ用フレームではスピーカユニットを駆動したときスピーカ用フレームの共振残響音が再生音に強い影響を与え、スピーカの再生音質に悪影響を及ぼすことがある。
このような事態に対処して、スピーカ用フレームにフエルト、クッション材等の制振材を配置することがあるが、このような制振材を配置すると部品点数が増加するとともに制振材を貼付する分手間がかかりコストが嵩む他、スピーカの外観品質が低下するという問題がある。
そこで、本発明は制振材等、特別な部材を配置することなくスピーカ用フレームの共振残響音を低下させることができ、外観品質を良好なものにできるスピーカ用フレーム及びスピーカを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、スピーカにおける振動板のエッジ部が取り付けられる振動板取付部と、振動板に配置されたボイスコイルを駆動する磁気回路が配置される磁気回路部品取付部と、を備えるスピーカ用フレームであって、振動板取付部と磁気回路部品取付部は別個の部材として構成され、振動板取付部と磁気回路部品取付部との間に配置され、振動板取付部と磁気回路部と結合する連結部を固有振動数が異なる複種種類の棒状連結部材で構成したことを特徴とする。連結部を構成する複数の棒状連結部材は固有振動数が異なり単一周波数における共振残響が防止でき、共振残響は複数の周波数における低い値のものに分散することができるので、特に別部材としての制振材を配置することなくスピーカ用フレームの共振残響音の音圧を低下させることができる他、制振材等を付加する必要がないので外観品質を低下させることがない。
請求項2の発明は、請求項1に記載スピーカ用フレームにおいて、棒状連結部は、材質及び形状の少なくとも一方が異なることを特徴とする。棒状連結部材の共振周波数を異なるようにするには、その材質及び形状の一方がもしくはその両方を異なるものとすればよく、このようにすれば、棒状連結部材の共振周波数を各種類のものにおいて変えることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のスピーカ用フレームにおいて、連結部材は、複数種類の棒状連結部材を規則的に配置して構成したことを特徴とする請求項1である。複数種類の棒状連結部材を規則的に配置することにより、スピーカ用フレームの剛性を各部において略均一とすることができる他、規則的に複数種の棒状連結部材が配置されることにより、スピーカ用フレームのデザイン性を向上させるとことができる。
請求項4の発明は、スピーカ用フレームにおいて、棒状連結部材の端部には雄ねじ部が形成され、雄ねじ部にナットを取り付けることで棒状連結部材を振動板取付部及び磁気回路部品取付部に固定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のである。棒状連結部材の端部の雄ねじ部をナットで締結することによりスピーカ用フレームが組み立てられるので、棒状連結部材のエッジ部及び磁気回路部品取付部への取付強度を確実に保持することができる他、カシメや溶接による接合に比して外観品質を良好なものとできる。
請求項5の発明は、スピーカ用フレームにおいて、棒状連結部材と、ナットとの材質が異なることを特徴とする請求項4に記載のである。棒状連結部材とナットの材質を交互に変更すれば、デザイン性に優れたものとすることができる。
請求項6の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスピーカ用フレームにおいて、前記棒状連結部材の端部には雌ねじ部が形成され、該雌ねじ部に螺着した雄ねじを用いて、前記棒状連結部材を振動板取付部及び前記磁気回路部品取付部に固定することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のスピーカ用フレームにおいて、棒状連結部材の一方には、略球形の頭部を形成したことを特徴とする。棒状連結部材の頭部を球形とすることにより、振動板取付部又は磁気回路部品取付部の頭部の当たり面部を単純な形としても頭部の接触性が確保でき、振動板取付部及び磁気回路部品取付部のダイキャスト金型を上下抜きの単純なものとできる。
請求項8の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載スピーカ用フレームにおいて、棒状連結部材は球形のワッシャ部材を用いて振動板取付部又は磁気回路部品取付部に配置されていることを特徴とする。ワッシャ部材を球形とすることにより、振動板取付部又は磁気回路部品取付部のワッシャ部材の当たり面部を球面状の凹部や単なる角穴などの単純な形としてもワッシャ部の接触性が確保でき、振動板取付部及び磁気回路部品取付部のダイキャスト金型を上下抜きの単純なものとできる。
請求項9の発明は、請求項7、又は8に記載のスピーカ用フレームにおいて、振動板取付部及び磁気回路部品取付部における棒状連結部材の球形頭部及び球形のワッシャ部材の接触面には、異音発生防止用の固着剤を配置するための凹部が形成されていることを特徴とする。固着剤注入に際して確実に薬剤を球形頭部及びワッシャ部材の接触部に注入することができる。
請求項10の発明は、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のスピーカ用フレームを備えることを特徴とするスピーカである。本例によれば、スピーカ用フレームの共振残留音を低減することができるので、スピーカの出力特性はスピーカ用フレームの共振残留音で劣化することがなく、スピーカの出力音声を高品位のものとできる。
本発明によれば、制振材等特別な部材を配置することなくスピーカ用フレームの共振残響音の低下させることができる。また、本発明によれば、異なる材質形状の棒状連結部材を規則的に配置してデザイン性の高い見栄えのよいスピーカ用フレームを提供することができる。更に本発明によれば、スピーカ用フレームの共振残響音が少ない高品位の特性を備えたスピーカを提供できる。
以下、本発明に係るスピーカ用フレームを図面に示した実施の形態に基づいて詳細に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態例に係るスピーカ用フレームを示す斜視図、図2は図1に示したスピーカ用フレームの拡大斜視図である。
本発明のスピーカ用フレーム100を備えたスピーカユニットは、磁気回路部品(ヨーク、プレート、マグネット)に振動系部品(ボイスコイル、ダンパ、振動板)を組み付けた構造を備えている。
スピーカ用フレーム100は、図示しない振動板のエッジ部を支持する環状の振動板取付部110と、振動板取付部110よりも小径で磁気回路部品を支持する円筒状の磁気回路部品取付部120とを別個の部材としてアルミダイキャストにて製造している。前後位置関係で同軸状に配置された振動板取付部110と磁気回路部品取付部120との間には、連結部130として2種類の異なる金属で形成された2種類の棒状連結部材、即ちステンレス鋼材で構成された複数本、例えば14本の第1棒状連結部材140と、真鍮材で構成された複数本、例えば14本の第2棒状連結部材150とが配置され、振動板取付部110及び磁気回路部品取付部120を結合している。
ここで、振動板取付部110は円環状であり第1棒状連結部材140及び第2棒状連結部材150の前端部を挿入固定する取付用の穴部が振動板取付部110の上面と下面を貫通するように開設されている。また、磁気回路部品取付部120は円筒状の部材であり、円筒状の本体の外周には第1棒状連結部材140及び第2棒状連結部材150の後端部を固定する薄板円環状の取付用フランジ部121が張出し形成される。取付用フランジ部121には第1棒状連結部材140及び第2棒状連結部材150の後端部を挿入して支持する取付用の穴部が開設されている。
本実施形態では、連結部130において、第1棒状連結部材140及び第2棒状連結部材150は、振動板取付部110と磁気回路部品取付部120の間に等間隔でX字状に交差するように規則的に配置されている。このため、本例に係るスピーカ用フレーム100はデザイン性に優れ、見栄えのよいものとなっている。なお、上記例では第1棒状連結部材140をステンレス鋼製、第2棒状連結部材150を真鍮製としているが、材質はこれら限定されるものではなく、棒状連結部材は他の金属材料、或いはエンジニアリングプラスチック等で作成することができる。
また、本実施形態例では第1棒状連結部材140及び第2棒状連結部材150は、振動板取付部110と、磁気回路部品取付部120に形成された取付用フランジ部121との間に配置され、振動板取付部110に設けた穴部内に前端部に設けた雄ねじ部を没入して図示しないナットにより締結固定し、且つ取付用フランジ部121の下面側に後端部に設けた雄ねじ部を突出させ、この雄ねじ部をナット160で締結固定するようにしている。このとき、前端側ナット、及びナット160が、夫々磁気回路部品取付部120の前面及び取付用フランジ部121の後面121aに面接触できるように、第1棒状連結部材140及び第2棒状連結部材150の前後両端部に形成される雄ねじ部は取付用フランジ部121に対して所定角度(図2中θ)だけ傾斜して設けられることが好ましい。
次に、本例に係るスピーカ用フレーム100の共振残響音特性について行った実験について説明する。図3はスピーカ用フレームの残響共振特性を示すグラフであり、(a)は従来のスピーカ用フレームの共振残響特性を示すグラフ、(b)は本例に係るスピーカ用フレームの残響共振特性を示すグラフである。図3(a)に示すように、従来のアルミダイキャスト製のスピーカ用フレームでは単一周波数での残響時間が長くなっており、この共振残響音がいわゆるフレーム鳴きを生じさせ、歪音が大きくなる等の不具合の原因となる。
一方、本実施形態に係るスピーカ用フレームでは、残響共振音の周波数を示すピークが多数に分散されており、また、残響時間が短くなっている。これは、フレームの振動板取付部110、磁気回路部品取付部120をアルミダイキャスト製とし、第1及び第2棒状連結部材140、150をステンレス鋼製及び真鍮製としたので、これらの異なる材質で形成された部材の持つ固有共振点、共振周波数が異なってくることに起因すると考えられる。これを検証するため、同様の実験として、棒状連結部材を真鍮のみ、ステンレスのみの条件で行った。この場合も、従来のアルミダイキャスト製の場合より残響時間は短かったが、本実施形態の優れた効果には及ばなかった。このことから、構成される材質の種類を複数とし、それぞれの持つ固有共振点、共振周波数の異なるもので組み立てられたスピーカ用フレームは、共振周波数が分散されることがわかる。
次に第2の実施形態例に係るスピーカ用フレームについて説明する。図4は第2の実施形態例に係るスピーカ用フレームを示す斜視図、図5は図4に示したスピーカ用フレームの正面側からの部分拡大斜視図、図6は図4に示したスピーカ用フレームを示すものであり、(a)は裏面からの拡大斜視図、(b)は棒状連結部材の斜視図、(c)は棒状連結部材の斜視図である。
本実施形態のスピーカ用フレーム200は、振動板のエッジ部を支持する振動板取付部210と磁気回路部品取付部220とがアルミダイキャストにより別個の部材として構成されている。そして、前後位置関係、且つ同軸状に配置された振動板取付部210と磁気回路部品取付部220との間を、連結部230として異なる3種類、即ち第1、第2及び第3棒状連結部材240、250、260で連結している。本実施形態では、各棒状連結部材240、250、260はそれぞれ4本ずつ配置されている。
振動板取付部210は円環状であり第1、第2及び第3棒状連結部材240、250、260取付用の穴部が振動板取付部210の上面と下面を貫通するように開設されている。なお、本実施形態では第3棒状連結部材260の振動板取付部210への組み付け性向上のため、振動板取付部210に開設された穴部211は、振動板取付部210の内周縁にまで及ぶ開口を備えるようにしている。つまり、穴部211は振動板取付部210の内周縁で開口している。また、磁気回路部品取付部220は内部が貫通した円筒状の部材であり、第1、第2及び第3棒状連結部材240、250、260の取付用フランジ部221が外周面に張出し形成され、取付用フランジ部221には第1棒状連結部材240取付用の取付片部222が形成されている他、第2及び第3棒状連結部材250、260取付用の穴部が開設されている。
第1棒状連結部材240は、振動板取付部210及び磁気回路部品取付部220に対して直交して配置される。即ち、第1棒状連結部材240はステンレス鋼、又は/及び、真鍮を素材とし、図6(b)に示すように、大径の軸部241の両端に段差状に肩部243及び小径の雄ねじ部242を備えて構成されている。第1棒状連結部材240は振動板取付部210と磁気回路部品取付部220の取付用フランジ部221に形成された取付孔に挿入され、両雄ねじ部242にナット270がねじ込まれ、肩部243とナット270との間で振動板取付部210及び磁気回路部品取付部220を固定する。このときステンレス鋼を素材とするものと、真鍮を素材とするものとを交互に配置することができ、この場合スピーカ用フレーム200のデザイン性を向上させることができる他、第1棒状連結部材240の共振残響音周波数を2種類とすることができ、スピーカ用フレームの共振残響特性を改善することができる。
また、第2及び第3棒状連結部材250、260は、同じ形状を備え且つ異なる材質、本実施形態では、ステンレス鋼と真鍮とで夫々構成されている。本実施形態では、例えば第2棒状連結部材250は、ステンレス鋼で構成されており、第3棒状連結部材260は真鍮により構成され、軸部251、261の後端部に略球形の頭部252、262が形成されている。また軸部251、261の他端(前端)には、段差状の肩部253、253及び雄ねじ部254、264が形成されており、この雄ねじ部254、264には、略球形のワッシャ部材280を介してナット290がねじ込まれるようになっている。
本実施形態では棒状連結部材240、250は振動板取付部210及び磁気回路部品取付部220に対して所定の角度を持って傾斜し、且つ交差するように配置されている。このように異なる材質の2種類の棒状連結部材240、250を使用することにより、共振残響音の周波数を分散して残響特性を改善することができる。また、異なる素材の棒状連結部材を交互に配置することで、デザイン性に優れたものとすることができる。
ワッシャ部材280は、アルミニウム合金、ステンレス鋼、真鍮等の金属、エンジニアリングプラスチック等の合成樹脂を素材とすることができる。また、ナット290はアルミニウム合金、ステンレス鋼、真鍮を素材とすることができる。ワッシャ部材280及びナット290は、取り付ける第2及び第3棒状連結部材250、260と同じ素材、あるいは異なる素材のものを使用することができる。棒状連結部材と異なる素材のワッシャ及びナットを使用すれば、共振残響音の周波数を分散して、スピーカ用フレームの共振残響特性を改善することができる他、スピーカ用フレームのデザイン性を高めることができる。
次に、図7(a)及び(b)は、他の実施形態に係る棒状連結部材255の構成を示す正面図、及び側面図であり、この棒状連結部材255は、上記各実施形態における棒状連結部材140,150、250,260に代えて使用することができる。
この棒状連結部材255は、軸方向両端面に軸方向と斜めに交差する方向へ延びる肩部256aを有した軸部256と、各肩部256aの中心部から肩部と直交する方向へ突設された雄ねじ部257と、を備えている。両肩部256aは互いに平行な面となっているため、振動板取付部や取付用フランジ部の取付け面に対して面接触することができる一方で、振動板取付部や取付用フランジ部に設けた穴部内に雄ねじ部257を差し込んでナットにより固定することができる。つまり、棒状連結部材の軸部と雄ねじ部は直線状である必要はなく、本例のように斜めに交差する形状であってもよく、本実施形態の方が取付け作業性を向上させることができる。
次に、図8(a)乃至(e)は本発明の他の実施形態に係る棒状連結部材258の構成を示す正面図、側面図、平面図、底面図、及び断面図である。
この棒状連結部材258は、軸部258aの両端部に雌ねじ部258bが形成され、雌ねじ部258bに螺着した図示しない雄ねじを用いて、棒状連結部材258を振動板取付部及び磁気回路部品取付部に固定するようにした点が特徴的である。
この棒状連結部材258は、軸方向両端面に軸方向と斜めに交差する方向へ延びる端面258bを有した軸部258aと、両端面258bの中心部から軸部側面にかけて貫通形成された穴状の雌ねじ部258cと、を有している。雌ねじ部258cは、軸部の軸方向に対して所定角度傾斜した肩部の面と直交する穴であり、軸部の側面にて開口している。
なお、雌ねじ部に代えて単なる穴を設けても良い。
両端面258bを振動板取付部及び磁気回路部品取付部に面接触させた状態で、各雌ねじ部258cを振動板取付部及び磁気回路部品取付部に設けた穴部に連通させ、この状態で雌ねじ部258cから差し込んだ雄ねじを前記各穴部に螺着することにより、棒状連結部材258を取り付けることができる。
なお、振動板取付部及び磁気回路部品取付部における棒状連結部材の頭部及びワッシャの当接部には、緩み防止及びビリ防止のための接着剤を塗布するため、振動板取付部及び磁気回路部品取付部に接着材注入用溝部又は接着剤注入用穴部を形成することができる。このような構成によれば、スピーカ用フレームの組み立時に接着剤を容易に配置することができる。
また、振動板取付部及び磁気回路部品取付部における棒状連結部材の頭部及びワッシャ部材が当接する部分は、貫通した穴部である必要はなく、円弧状の内壁を有した凹部としてもよい。また、振動板取付部又は磁気回路部品取付部において雄ねじ部を斜めに挿入させる穴部は、必ずしも雄ねじ部を緊密に挿入支持する内径を有する斜めの穴部(内壁が各取付部と傾斜した穴部)である必要はなく、内壁が各取付部と直交する単純な長方形(長円形)の長穴としてもよい。このような構成によれば、振動板取付部及び磁気回路部品取付部の製造型を上下抜きできる単純な構造とすることができる。
更に、磁気回路部品取付部の取付用フランジ部に設けた棒状連結部材取付用の穴部は棒状連結部材の組み付け性を良好なものとするため、取付用フランジ部の外周縁部にまで延長形成して外周縁部にて開口させるようにしてもよい。このような構成によれば、第2及び第3棒状連結部材の雄ねじ部を取付用フランジ部の外側からはめ込むように組み付けることができ、スピーカ用フレームの組み立てを容易に行えるようになる。
なお、上記各例では各部の素材を、真鍮、ステンレス等、強度の高い金属を素材とした例を説明したが、高入出力、大口径など高い性能を求められない一般的な家庭用、車載用のスピーカユニットを対象とする場合には、棒状連結部材として鉄、合成樹脂を素材としたものを使用することができる。合成樹脂としてはエンジニアリングプラスチックを採用することができ、例えば同じABS樹脂を素材とするものであっても、強化材としてグラスファイバー等が混入されたもの、或いは混入されないものを使用して、同形状の部材でも共振残響音の周波数を分散させることができる。異なる特性を備えた合成樹脂製の棒状連結部材を採用すれば、スピーカユニットの音質を向上させることができる他、スピーカの軽量化を果たすことができる。
振動板取付部及び磁気回路部品取付部における棒状連結部材の球形頭部及び球形のワッシャ部材の接触面には、異音発生防止用の固着剤を配置するための凹部を形成してもよい。即ち、球形頭部、球形のワッシャ部材にはナットの緩み、ビリ防止のためのボンドロックを考慮して、予め接着剤注入ノズル用の溝穴を形成してもよい。
以上説明したように本発明に係るスピーカ用フレームによれば、共振残響音の特性を良好なものとすることができ、また、このスピーカ用フレームを使用したスピーカユニットの音響特性を良好なものとすることができる。
第1の実施の形態例に係るスピーカ用フレームを示す斜視図である。 図1に示したスピーカ用フレームの拡大斜視図である。 スピーカ用フレームの残響共振特性を示すグラフ図であり、(a)は従来のスピーカ用フレームの共振残響特性を示すグラフ図、(b)は本実施形態に係るスピーカ用フレームの残響共振特性を示すグラフ図である。 第2の実施形態例に係るスピーカ用フレームを示す斜視図である。 図4に示したスピーカ用フレームの正面側からの部分拡大斜視図である。 図4に示したスピーカ用フレームを示すものであり、(a)は裏面からの拡大斜視図、(b)は棒状連結部材の斜視図、(c)は棒状連結部材の斜視図である。 (a)及び(b)は、他の実施形態に係る棒状連結部材255の構成を示す正面図、及び側面図である。 (a)乃至(e)は本発明の他の実施形態に係る棒状連結部材258の構成を示す正面図、側面図、平面図、底面図、及び断面図である。 ダイナミック型スピーカの概略構造を示す模式図である。 従来のスピーカ用フレームを示す斜視図である。
符号の説明
100 スピーカ用フレーム、110 振動板取付部、120 磁気回路部品取付部、121 取付用フランジ部、121a 下側面、130 連結部、140 第1棒状連結部材、141 軸部、142 頭部、150 第2棒状連結部材、151 軸部、160 ナット、200 スピーカ用フレーム、210 振動板取付部、211 穴部、220 磁気回路部品取付部、221 取付用フランジ部、222 取付片部、230 連結部、240 第1棒状連結部材、241 軸部、242 雄ねじ部、243 肩部、250 第2棒状連結部材、251 軸部、252 頭部、253 肩部、254 雄ねじ部、260 第3棒状連結部材、261 軸部、262 頭部、263 肩部、264 雄ねじ部、270 ナット、280 ワッシャ部材、290 ナット、256 棒状連結部材、256a 肩部、257 雄ねじ部、258 棒状連結部材、258a 軸部、
258b 端面、258c 雌ねじ部

Claims (10)

  1. 振動板のエッジ部を支持する振動板取付部と、
    前記振動板に連結されたボイスコイルを駆動する磁気回路部品が配置される磁気回路部品取付部と、を備えるスピーカ用フレームであって、
    前記振動板取付部と前記磁気回路部品取付部は別個の部材として構成され、
    振動板取付部と磁気回路部品取付部との間に配置され、前記振動板取付部と磁気回路部と結合する連結部を固有振動数が異なる複数種類の棒状連結部材で構成したことを特徴とするスピーカ用フレーム。
  2. 前記複数種類の棒状連結部材は、材質及び形状の少なくとも一方が異なることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ用フレーム。
  3. 前記連結部材は、複数種類の棒状連結部材を規則的に配置して構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のスピーカ用フレーム。
  4. 前記棒状連結部材の端部には雄ねじ部が形成され、前記雄ねじ部にナットを取り付けることで前記棒状連結部材を振動板取付部及び前記磁気回路部品取付部に固定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスピーカ用フレーム。
  5. 前記棒状連結部材と、ナットの材質が異なることを特徴とする請求項4に記載のスピーカ用フレーム。
  6. 前記棒状連結部材の端部には雌ねじ部が形成され、該雌ねじ部に螺着した雄ねじを用いて、前記棒状連結部材を前記振動板取付部及び前記磁気回路部品取付部に固定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスピーカ用フレーム。
  7. 前記棒状連結部材の一端部には、略球形の頭部を形成したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のスピーカ用フレーム。
  8. 前記棒状連結部材は球形のワッシャ部材を用いて前記振動板取付部又は磁気回路部品取付部に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のスピーカ用フレーム。
  9. 前記振動板取付部及び前記磁気回路部品取付部における前記棒状連結部材の球形頭部及び球形のワッシャ部材の接触面には、異音発生防止用の固着剤を配置するための凹部が形成されていることを特徴とする請求項7、又は8に記載のスピーカ用フレーム。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載のスピーカ用フレームを備えたことを特徴とするスピーカユニット。
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