JP2010034555A - 流体ハンドリング構造、リソグラフィ装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

流体ハンドリング構造、リソグラフィ装置及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造を開示する。
【解決手段】流体ハンドリング構造は、平面図で線状に配置された複数の開口を有する。流体ハンドリング構造は、開口が使用時に対向表面に向かって配向されるように構成され、対向表面は基板及び/又は基板テーブルである。基板テーブルは基板を支持するように構成される。開口の線の外側にはダンパがある。ダンパは、開口の線に沿って変化する幅を有することができる。ダンパ幅は、開口の線と対向するダンパ縁部との間に画定される。
【選択図】図8

Description

[0001] 本発明は流体ハンドリング構造、リソグラフィ装置及びデバイス製造方法に関する。
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部をる含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが与えられる互いに近接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所定の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行にスキャンしながら、パターンを所定の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを含む。パターンを基板にインプリントすることによっても、パターニングデバイスから基板へとパターンを転写することが可能である。
[0003] 投影システムの最終要素と基板の間の空間を充填するように、リソグラフィ投影装置内の基板を水などの比較的高い屈折率を有する液体に液浸することが提案されている。液体は蒸留水であることが望ましいが、別の液体も使用することができる。本発明の実施形態は液体に関して説明される。しかし別の流体、特にウェッティング流体、非圧縮性流体及び/又は空気よりも大きい屈折率、望ましくは、水よりも大きい屈折率を有する流体も適している。ガス以外の流体が特に好ましい。この趣旨は、液体内で露光放射の波長が短くなるためにより小さいフィーチャの結像が可能になることである。(液体の効果は、システムの有効開口数を増やし、焦点深度を深くすることである。)固体粒子(石英など)を内側に懸濁させた水、又はナノ粒子の懸濁物(例えば、寸法が最大約10nmの粒子)を含む液体などの他の液浸液が使用されている。懸濁粒子は、それが懸濁されている液体と類似の又は同じ屈折率を有していてもよいし、又はそうでなくてもよい。適している他の液体は、芳香族及び/又はフルオロハイドロカーボンなどの炭化水素、及び水溶液である。
[0004] 基板又は基板及び基板テーブルを液体の浴槽に浸すこと(例えば米国特許US4,509,852号参照)は、スキャン露光中に加速すべき大きい塊の液体があることでもある。これには、追加のモータ又はさらに強力なモータが必要であり、液体中の乱流が望ましくない予測不能な効果を引き起こすことがある。
[0005] 液浸装置内で、液浸液は流体ハンドリングシステム又は装置によって取り扱われる。実施形態では、流体ハンドリングシステムは液浸流体を供給することができ、したがって流体供給システムとすることができる。実施形態では、流体ハンドリングシステムは流体を閉じ込めることができ、したがって流体閉じ込めシステムとすることができる。実施形態では、流体ハンドリングシステムは流体にバリアを提供することができ、したがってバリア部材とすることができる。実施形態では、流体ハンドリングシステムは、例えば液体の取扱いに役立てるために、流体(気体など)の流れを生成又は使用することができる。実施形態では、液浸液を液浸流体として使用することができる。その場合、流体ハンドリングシステムは液体ハンドリングシステムとすることができる。
[0006] 提案されている構成の1つは、液体供給システムが液体閉じ込めシステムを使用して、基板の局所区域に、及び投影システムの最終要素と基板の間にのみ液体を提供する(基板は通常、投影システムの最終要素より大きい表面積を有する)。これを配置構成するために提案されている1つの方法が、PCT特許出願公開WO99/49504号で開示されている。図2及び図3に図示されているように、液体が少なくとも1つの入口INによって基板上に、好ましくは最終要素に対する基板の動作方向に沿って供給され、投影システムの下を通過した後に少なくとも1つの出口OUTによって除去される。つまり、基板が−X方向にて要素の下でスキャンされると、液体が要素の+X側にて供給され、−X側にて取り上げられる。図2は、液体が入口INを介して供給され、低圧源に接続された出口OUTによって要素の他方側で取り上げられる構成を概略的に示したものである。図2の図では、液体が最終要素に対する基板の動作方向に沿って供給されるが、こうである必要はない。最終要素の周囲に配置された入口及び出口の様々な方向及び数が可能であり、一例が図3に図示され、ここでは各側に4組の入口と出口が、最終要素の周囲の規則的パターンで設けられる。液体の流れの方向が矢印で表されている。
[0007] 図4は、本発明の実施形態によるリソグラフィ投影装置で使用する例示的液体供給システムを概略的に示している。液体が、矢印の方向で示すように投影システムPL(又はPS)のいずれかの側にある2つの溝入口INによって供給され、矢印で表すように入口INの半径方向外側に構成された複数の別個の出口OUTによって除去される。図4の実施形態では、入口IN及び出口OUTは、投影される投影ビームが通る穴を有する板に配置される。液体は、投影システムPLの一方側にある1つの溝入口INによって供給され、投影システムPLの他方側にある複数の別個の出口OUTによって除去されて、投影システムPLと投影システムPLの間に液体の薄膜の流れを引き起こす。液体供給システム内に組み込まれる入口INと出口OUTの組み合わせの選択は、基板Wの動作方向によって決定することができる(他の組合せの入口IN及び出口OUTは動作しない)。
[0008] それぞれが参照により全体を本明細書に組み込まれる欧州特許出願公開EP1420300号及び米国特許出願公開US2004−0136494号では、ツイン又はデュアルステージ液浸リソグラフィ装置の概念が開示されている。そのような装置は、基板を支持する2つのテーブルを備える。第一位置にあるテーブルで、液浸液がない状態でレベリング測定が実行され、液浸液が存在する第二位置にあるテーブルで、露光が実行される。別法として、装置は1つのテーブルのみを有する。
[0009] PCT特許出願公開WO2005/064405号は、液浸液が閉じ込められないオールウェット構成を開示している。そのようなシステムでは、実質的に基板の上面全体が液体に覆われる。これが有利なのは、基板の上面全体が実質的に同じ状態に曝されるからである。このことは、基板の温度制御及び処理にとって有利である。WO2005/064405号では、液体供給システムが、投影システムの最終要素と基板の間のギャップに液体を提供する。この液体は、基板の残りの部分の上に漏れることができる。基板テーブルの縁部にあるバリアによって液体が逃げるのを防止し、したがって制御された方法で基板テーブルの上面からこれを除去することができる。このようなシステムは基板の温度制御及び処理を改良することができるが、それでも液浸液の蒸発が生じ得る。この問題を緩和する1つの方法が、米国特許出願公開US2006/119809号に記載されており、ここでは全ての位置で基板Wを覆い、液浸液を自身と基板及び/又は基板を保持する基板テーブルの上面との間に延在させるように構成された部材が提供される。
[0010] 投影システムの下で基板を可能な限り高速で移動できることが望ましい。そのために、液体閉じ込みシステム又は流体ハンドリングシステム、特に局所領域の流体ハンドリングシステムは、有意の液体損又は気泡の形成がない状態で高速のスキャン動作を可能にするように設計しなければならない。トップコートとレジストなどの標準的な基板露光コーティング上で、高速のスキャン動作を達成できることが望ましい。実質的に同じ速度ではないまでも、近い速度又は同様の速度でステップ動作とスキャン動作を実行できることが望ましい。
[0011] 例えば、投影システムの最終要素と基板の間の空間に液体を維持する流体ハンドリングシステムを提供することが望ましい。
[0012] 本発明の態様によれば、リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造が提供される。流体ハンドリング構造は、平面図で線状に配置された複数の開口を有する。流体ハンドリング構造は、使用時に開口が対向表面に向かって配向されるように構成される。対向表面は、基板及び/又は基板テーブルの表面である。基板テーブルは、基板を支持するように構成される。開口の線の外側にはダンパがある。ダンパは、開口の線に沿って変化する幅を有する。この幅は、開口の線と対向するダンパ縁部との間に画定される。
[0013] 本発明の態様によれば、本発明の前述した態様による流体ハンドリング構造を備えるリソグラフィ装置が提供される。
[0014] 本発明の態様によれば、リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造が提供される。流体ハンドリング構造は、平面図で線状に配置された複数の開口を有する。流体ハンドリング構造は、開口が流体ハンドリング構造の下面に形成され、使用時に対向表面に向かって配向されるように構成される。対向表面は、基板及び/又は基板テーブルの表面である。基板テーブルは、基板を支持するように構成される。線の外側にはダンパがある。ダンパは、下面に対して傾斜した表面を有する。
[0015] 本発明の態様によれば、流体を提供し、液体を回収することを含むデバイス製造方法が提供される。流体を提供する際に、流体は基板及び/又は基板テーブルの表面に提供される。基板テーブルは基板を支持する。液体を回収する際に、液体は、流体ハンドリング構造の複数の開口に低圧を加えることによって、基板及び/又は基板テーブルの表面から回収される。開口は、平面図で線状に配置され且つ基板及び/又は基板テーブルに向かって配向される。回収する際に、液体の接触線がダンパによって支持される。ダンパは、開口の線の外側にあり且つ開口の線に沿って変化する幅を有する。幅は、開口の線と対向するダンパ縁部との間に画定される。
[0016] 次に、本発明の実施形態を添付の略図を参照しながら、ほんの一例として説明する。図面では対応する参照記号は対応する部品を示している。
[0017]本発明の実施形態によるリソグラフィ装置を示した図である。 [0018]リソグラフィ投影装置に使用する液体供給システムを示した図である。 [0018]リソグラフィ投影装置に使用する液体供給システムを示した図である。 [0019]リソグラフィ投影装置に使用するさらなる液体供給システムを示した図である。 [0020]リソグラフィ投影装置に使用するさらなる液体供給システムを示した図である。 [0021]リソグラフィ装置に使用するメニスカス固定システムを示した略平面図である。 [0022]図6に示したメニスカス固定システムを投影システムの光軸に実質的に平行な面で示した断面図である。 [0023]本発明の実施形態による流体ハンドリング構造の実際的な実施形態を示した平面図である。 [0024]液浸液が内側ニードルを介して供給され、外側同心ニードルを介して除去される同心ニードルシステムのニードルジオメトリを示したスケッチである。 [0024]液浸液が内側ニードルを介して供給され、外側同心ニードルを介して除去される同心ニードルシステムのシリンダジオメトリを示したスケッチである。 [0025]最大圧力勾配が抽出開口における13mbar/mmである同心ニードルシステムのシリンダジオメトリの下の半径方向圧力プロフィール及び圧力勾配を示したグラフである。 [0026]半径R及び尾部長さTの滑動する液滴の背後の安定した尾部を示した略図であり、基板速度Vwaferと接触線速度VCLとの関係を示す。 [0027]ニードルジオメトリを有する同心ニードルシステムを様々な基板速度で示した底面図であり、後退する尾部の発達を示す。 [0028]ニードルジオメトリを有する同心ニードルシステムを図12に示したのと同じ速度で示した側面図であり、スキャン速度に伴うメニスカス形状の変化を示す。 [0029]ニードルジオメトリを有する同心ニードルシステムの後退する動的接触角を基板速度の関数として示したグラフである。 [0030]シリンダジオメトリを有する同心ニードルシステムを様々な基板速度で示した底面図であり、後退する尾部の発達を示す。 [0031]シリンダジオメトリを有する同心ニードルシステムを図15に示したのと同じ速度で示した側面図であり、スキャン速度に伴うメニスカス形状の変化を示す。 [0032]シリンダジオメトリを有する同心ニードルシステムの後退する動的接触角を基板速度の関数として示したグラフである。 [0033]本発明の実施形態によるリソグラフィ装置を使用して達成できるスキャン速度利得を実証する実験データを示したグラフである。 [0034]本発明の実現によって達成できるスキャン速度利得を示す実験データを示したグラフである。 [0035]本発明の実施形態による流体ハンドリング構造の実際的実施形態を示した平面図である。 [0036]本発明の実施形態による流体ハンドリング構造の実際的実施形態を示した平面図である。 [0037]本発明の実施形態による流体ハンドリング構造の実施形態を示した平面図である。 [0038]本発明の実施形態による流体ハンドリング構造の実施形態を示した平面図である。 [0039]本発明の実施形態による流体ハンドリング構造の実施形態を示した平面図である。 [0040]本発明の実施形態による流体ハンドリング構造の実施形態を示した平面図である。 [0041]本発明の実施形態による流体ハンドリング構造の実施形態を示した平面図である。 [0042]本発明の実施形態による流体ハンドリング構造の実施形態を示した平面図である。
[0043] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示したものである。この装置は、
− 放射ビームB(例えばUV放射又はDUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、
− パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構成され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第一ポジショナPMに接続された支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、
− 基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第二ポジショナPWに接続された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTと、
− パターニングデバイスMAによって放射ビームBに与えられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ又は複数のダイを含む)に投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PSとを含む。
[0044] 照明システムは、放射の誘導、整形、又は制御を行うための、屈折、反射、磁気、電磁気、静電気型等の光学コンポーネント、又はその任意の組み合わせなどの種々のタイプの光学コンポーネントを含んでいてもよい。
[0045] 支持構造MTはパターニングデバイスを保持する。支持構造MTは、パターニングデバイスの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスを保持する。この支持構造MTは、パターニングデバイスを保持するために、機械的、真空、静電気等のクランプ技術を使用することができる。支持構造MTは、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。支持構造MTは、パターニングデバイスが例えば投影システムなどに対して確実に所望の位置にくるようにできる。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
[0046] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特別な機能層に相当する。
[0047] パターニングデバイスは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列を使用し、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
[0048] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム及び静電気光学システム、又はその任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なすことができる。
[0049] ここに示している本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。あるいは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射マスクを使用する)。
[0050] リソグラフィ装置は2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のパターニングデバイステーブル)を有するタイプでよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルを並行して使用するか、1つ又は複数の他のテーブルを露光に使用している間に1つ又は複数のテーブルで予備工程を実行することができる。
[0051] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
[0052] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調節するアジャスタADを備えていてもよい。通常、イルミネータILの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。また、イルミネータを用いて放射ビームを調整し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
[0053] 放射ビームBは、支持構造(例えばマスクテーブル)MT上に保持されたパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射し、パターニングデバイスによってパターンが与えられる。放射ビームBはパターニングデバイスMAを通り抜けて、基板Wのターゲット部分C上にビームを集束する投影システムPSを通過する。第二ポジショナPW及び位置センサIF(例えば干渉計デバイス、リニアエンコーダ又は容量センサ)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば放射ビームBの経路において様々なターゲット部分Cに位置決めするように正確に移動できる。同様に、第一ポジショナPM及び別の位置センサ(図1には明示されていない)を使用して、例えばマスクライブラリから機械的に検索した後に、又はスキャン中に、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。一般的に、支持構造MTの移動は、第一ポジショナPMの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けにより実現できる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第二ポジショナPWの部分を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを用いて実現できる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、支持構造MTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、固定してもよい。パターニングデバイスMA及び基板Wは、パターニングデバイスアラインメントマークM1、M2及び基板アラインメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アラインメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間の空間に配置してもよい(スクライブラインアラインメントマークとして知られる)。同様に、パターニングデバイスMA上に複数のダイを設ける状況では、パターニングデバイスアラインメントマークをダイ間に配置してもよい。
[0054] 図示のリソグラフィ装置は以下のモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
[0055] 1.ステップモードにおいては、支持構造MT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームに与えたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち1回の静止露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTがX方向及び/又はY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の静止露光で像が形成されるターゲット部分Cのサイズが制限される。
[0056] 2.スキャンモードにおいては、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期的にスキャンされる一方、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する(つまり1回の動的露光)。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)及び像反転特性によって求めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の動的露光におけるターゲット部分の(非スキャン方向における)幅が制限され、スキャン動作の長さによってターゲット部分の(スキャン方向における)高さが決まる。
[0057] 3.別のモードでは、支持構造MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWTを移動又はスキャンさせながら、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板テーブルWTを移動させる毎に、又はスキャン中に連続する放射パルスの間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に利用できる。
[0058] 上述した使用モードの組合せ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用できる。
[0059] 投影システムPSの最終要素と基板の間に液体を提供する構成は、2つの一般的カテゴリに分類することができる。それは、実質的に基板Wの全体及び任意選択で基板テーブルWTの一部が液体槽に浸される槽型構成、及び液体が基板の局所領域にのみ提供される液体供給システムが使用されるいわゆる局所液浸システムである。後者のカテゴリでは、液体によって充填された空間が基板の上面より平面図で小さく、液体で充填された領域は、基板Wがその領域の下で移動している間、投影システムPSに対して実質的に静止したままである。本発明の実施形態が指向するさらなる構成は、液体が閉じ込められないオールウェット構成である。この構成では、実質的に基板の上面全体、及び基板テーブルの全部又は一部が液浸液で覆われる。少なくとも基板を覆う液体の深さは浅い。液体は、基板上の液体の薄膜などの膜でよい。図2から図5の液体供給デバイスのいずれも、このようなシステムにも使用することができる。しかし、密封特徴部が存在しないか、動作しないか、通常ほど効率的でないか、それ以外にも局所区域のみに液体を密封するには有効でない。図2から図5には、4つの異なるタイプの局所液体供給システムが図示されている。図2から図4に開示した液体供給システムは、以上で説明されている。
[0060] 提案されている別の構成は、投影システムの最終要素と基板テーブルとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在するバリア部材を液体供給システムに提供する。このような構成が、図5に図示されている。
[0061] 図5は、投影システムの最終要素と基板テーブルWT又は基板Wとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在するバリア部材12がある局所液体供給システム又は流体ハンドリング構造を概略的に示す。(以下の文章で基板Wの表面に言及する場合、それは他に明記しない限り、追加的又は代替的に基板テーブルの表面も指すことに留意されたい。)バリア部材12は、投影システムに対してXY面では実質的に静止しているが、Z方向(光軸の方向)には多少の相対運動があってよい。実施形態では、バリア部材と基板Wの表面との間にシールが形成され、これはガスシール又は流体シールのような非接触シールでよい。非接触シールは毛管力によって達成することができ、したがってガスシールがなくてもよい。
[0062] バリア部材12は、投影システムPLの最終要素と基板Wの間の空間11に液体を少なくとも部分的に封じ込める。基板Wの表面と投影システムPLの最終要素の間の空間内に液体が閉じ込められるように、基板Wに対する非接触シール16を、投影システムのイメージフィールドの周囲に形成することができる。空間は、投影システムPLの最終要素の下方に配置され、それを囲むバリア部材12によって少なくとも部分的に形成される。液体を、液体入口13によって投影システムの下方で、バリア部材12内の空間に入れる。液体は、液体出口13によって除去することができる。バリア部材12は投影システムの最終要素の少し上まで延在することができる。液体のバッファが提供されるように、液体レベルが最終要素の上まで上昇する。実施形態では、バリア部材12は、その上端が投影システム又はその最終要素の形状に非常に一致することができる内周を有し、例えば円形でよい。底部では、内周がイメージフィールドの形状に非常に一致し、例えば長方形でよいが、そうである必要はない。
[0063] 液体は、使用中にバリア部材12の底部と基板Wの表面との間に形成されるガスシール16によって空間11内に封じ込めることができる。ガスシールは、気体、例えば空気又は合成空気によって形成されるが、実施形態ではN2又は別の不活性ガスによって形成される。ガスシール内の気体は、圧力下で入口15を介してバリア部材12と基板Wの間のギャップに提供される。気体は出口14を介して抽出される。気体入口15への過剰圧力、出口14の真空レベル、及びギャップのジオメトリは、液体を閉じ込める内側への高速の気体流16があるように構成される。バリア部材12と基板Wの間で液体にかかる気体の力が、液体を空間11に封じ込める。入口/出口は、空間11を囲む環状溝でよい。環状溝は連続的又は不連続的でよい。気体16の流れは、液体を空間11に封じ込めるのに有効である。このようなシステムが、米国特許出願公開US2004−0207824号に開示されている。実施形態では、入口14がない。出口15は液体抽出器である。抽出器は単相抽出器でよい。出口は、出口を覆うことができる多孔質部材を有することができる。多孔質部材は親液性(例えば親水性)表面を有することができ、5μmから200μm、望ましくは5μmから50μmの直径範囲を有する孔を有することができる。このような構成が、参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開US2006−0087630A1号に記載されている。
[0064] 本発明の実施形態は、メニスカスが特定の点を越えて前進するのを防止することを目的とする、流体ハンドリング構造内で使用する特定のタイプの抽出器に関する。つまり、本発明の実施形態は、投影システムの最終要素と基板及び/又は基板テーブルとの間の空間内にある液体の縁部を実質的に所定の位置に固定するメニスカス固定デバイスに関する。メニスカス固定構成は、例えば2007年11月30日出願の米国特許出願US11/987,569号に記載されているいわゆる気体ドラグ抽出器の原理を利用する。そのシステムでは、抽出開口が有角形状に配置される。角はステップ及びスキャン方向に位置合わせされる。これは、2つの出口がステップ又はスキャンの方向に対して直角に位置合わせされた場合と比較して、ステップ又はスキャン方向の所与の速度について2つの出口間のメニスカスにかかる力を減少させる。実施形態では、各抽出開口、又は抽出開口に接続された導管は、上述したような多孔質部材を有する。
[0065] 実施形態では、開口が配置されている有角形状のジオメトリによって、スキャン方向とステップ方向の両方で位置合わせされた角に鋭角の角(約60°と90°の間、望ましくは75°と90°の間、最も望ましくは75°と85°の間)が存在可能である。これによって、位置合わせした各角の方向で速度を上昇させることができる。というのは、スキャン又はステップ方向で不安定なメニスカスにより、液滴の生成が減少するからである。角がスキャン方向とステップ方向の両方で位置合わせされている場合、これらの方向で速度の上昇を達成することができる。スキャン方向とステップ方向での動作速度は、実質的に等しくできることが望ましい。
[0066] 図6は、流体ハンドリング構造又はシステムのメニスカス固定特徴部を平面図で概略的に示す。メニスカス固定デバイスの特徴部が図示され、これは例えば図5のメニスカス固定構成14、15、16に取って代わるか、それを増強することができる。図6のメニスカス固定デバイスは、複数の別個の開口50を備える。これらの開口50はそれぞれ、円形として図示されているが、そうである必要はない。実際、開口50の1つ又は複数は、以下の形状、つまり正方形、長方形、長円形、三角形、細長いスリットなどから選択された1つ又は複数の形状にすることができる。各開口は平面図で0.2mmより大きい、望ましくは0.5mm又は1mmより大きい、1つの実施形態では0.1mmと10mmの間、1つの実施形態では0.25mmと2mmの間の長さ寸法(つまり1つの開口から隣接する開口への方向)を有する。1つの実施形態では、各開口の長さ寸法は0.1mmと2mmの間である。別の実施形態では、各開口の長さ寸法は0.25mmと1mmの間である。
[0067] 図6のメニスカス固定デバイスの各開口50は、別個の低圧源に接続することができる。代替的又は追加的に、それぞれ又は複数の開口50を、それ自体が低圧に保持された共通のチャンバ(環状でよい)に接続することができる。この方法で、それぞれ又は複数の開口50にて、均一の低圧を達成することができる。所望の圧力差を生成するために、開口50を真空源に接続することができる、及び/又は流体ハンドリング構造又はシステム(又は閉じ込み構造、バリア部材又は液体供給システム)を囲む雰囲気の圧力を上昇させることができる。
[0068] 図6の流体ハンドリング構造又はシステムでは、開口は流体抽出開口である。つまり、流体ハンドリング構造に入る気体及び/又は液体が通過するための入口である。つまり、この入口は空間11からの出口と見なすことができる。これについて、以下でさらに詳細に説明する。しかし他の図面を説明する際に明白になるように、開口は同様に流体ハンドリング構造12を出る流体(例えば液体)が通過するための出口とすることもできる。つまり、開口は空間11への入口である。
[0069] 開口50は、流体ハンドリング構造の表面に形成される。その表面は、使用時には基板及び/又は基板テーブルに面している。1つの実施形態では、開口は流体ハンドリング構造の平坦な表面にある。実施形態では、基板部材の底面に隆起が存在してよい。その実施形態では、開口は隆起内にあってよい。実施形態では、開口50はニードルによって画定することができる。幾つかのニードル、例えば隣接するニードルの本体を、相互に接合することができる。ニードルを相互に接合して、1つの本体を形成することができる。1つの本体が有角形状を形成することができる。
[0070] 図7に見られるように、開口50は例えば管又は細長い通路55の端部でよい。開口は、使用時に基板Wに面するように配置することが望ましい。開口50のリム(つまり表面に画定された出口の縁部)は、実質的に基板Wの上面と平行である。開口は、使用時に基板及び/又は基板を支持するように構成された基板テーブルに向かって配向される。その別の考え方は、開口50が接続されている通路55の縦軸が、基板Wの上面に対して実質的に直角(直角から±45°以内、望ましくは35°、25°、さらには15°以内)である、ということである。
[0071] 各開口50は、液体と気体の混合物を抽出するように設計される。液体は空間11から抽出され、気体は開口50の液体とは別の側にある雰囲気から抽出される。これは、矢印100に示すような気体の流れを生成し、この気体の流れは、メニスカス90を図6に示すように開口50間の実質的に所定の位置に固定するのに効果的である。気体の流れは、運動量の閉塞によって、気体の流れが誘発する圧力勾配によって、及び/又は液体上の気体の流れの抵抗(剪断)によって閉じ込められた液体を維持するのに役立つ。
[0072] 開口50は、流体ハンドリング構造12が液体を供給する先である空間11を囲む。つまり、開口50は空間の周囲で実質的に継続的に離間される(しかし、以下で述べるように、隣接する開口50間の間隔は変化してよい)。これは、抽出開口が有角形状ではなく四角形の線上にある(角間の縁の部分に沿って開口がない)2007年5月17日出願の米国特許出願第11/798,928号とは異なる。というのは、米国特許出願第11/798,928号では、液体が角に向かって実質的に接線方向に押しやられ、ここでガスナイフによって抽出されるからである。本発明の実施形態では、液体は有角形状の全周で抽出され、実質的に有角形状に衝突した点で抽出される。これが達成されるのは、開口50が(有角形状の)空間の全周に形成されるからである。
[0073] 図6から分かるように、開口50は平面図で有角形状、つまり角52がある形状を形成するように配置される。実施形態では、その形状は、参照により全体が本明細書に組み込まれる2008年5月8日出願の米国特許出願第61/071,621号に記載されているように、湾曲した縁部又は側部54がある正方形である。縁部54は負の半径を有する。縁部は、角52から離れた領域では有角形状の中心に向かって湾曲している。別の実施形態では、縁部は直線とするか、正の曲率半径を有することができ、それは大きいことが望ましい(つまり曲率半径が大きく、したがって直線の縁部からの変化が小さい)。
[0074] 有角形状は正方形でもよく、投影システムの下で基板Wが移動する主要方向に位置合わせされた主軸110、120を有する。これは、開口50を円形形状に構成した場合よりも最高スキャン速度が速くなることを保証するのに役立つ。というのは、2つの開口50間でメニスカスにかかる力がcosθの率で減少するからである。ここでθは、基板Wの移動方向に対して2つの開口50を結ぶ線が作る角度である。
[0075] したがって、正方形を使用することにより、ステップ及びスキャン方向での動作を実質的に等しい最高速度にすることができる。方向の一方、例えばスキャン方向での動作がステップ方向での動作より速いことが望ましい場合は、菱形を使用することができる。このような構成では、菱形の主軸をスキャン方向と位置合わせすることができる。菱形の場合、各角は鋭角でよいが、菱形の隣接する2辺間の角度は、例えばステップ方向で鈍角でよい。つまり90°より大きい(例えば約90°から120°の範囲、実施形態では90°から105°の範囲、又は実施形態では85°から105°の範囲である)。
[0076] したがって、開口50の形状の主軸を基板の主要移動方向(通常はスキャン方向)に位置合わせし、第二軸を基板の他の主要移動方向(通常はステップ方向)に位置合わせすることにより、スループットを最適化することができる。θが90°と異なる任意の構成が有利であることが認識される。したがって、主軸と主要移動方向との正確な位置合わせは不可欠ではない。形状が円形である場合は、常に移動方向に対して直角に位置合わせされた2つの開口があり、したがってこれら2つの開口間のメニスカスは基板Wの移動によって得られる最大の力を受けることが、さらに認識される。
[0077] 実施形態では、開口50はそれぞれ、平面図でその最大平面寸法の0.25倍から10倍の間で相互から離間される。1つの実施形態では、開口50間の間隔は0.1mmと15mmの間である。別の実施形態では、開口間の間隔は1mmと5mmの間である。
[0078] 図7は、開口50が流体ハンドリング構造の底部40の表面51に設けられていることを示す。しかし、こうである必要はなく、開口50は流体ハンドリング構造の底面からの突起にあってよい。矢印100は、流体ハンドリング構造の外側から開口50に関連する通路55に入る気体の流れを示し、矢印150は空間から開口50に入る液体の通路を示す。通路55及び開口50は、2相抽出(つまり気体と液体)が、望ましくは気体が実質的に通路55の中心を通って流れ、液体が実質的に通路55の壁に沿って流れる環状流れモードで生じるように設計することが望ましい。その結果、脈動の発生が少ない滑らかな流れになる。
[0079] 開口50の半径方向内側にメニスカス固定特徴部がなくてもよい。開口50の半径方向外側に他のコンポーネント又はメニスカス固定特徴部がなくてもよい。したがって図5の液体閉じ込みシステムと比較して、気体入口15又は同等物がなく、出口14が幾つかの別個の開口50に分割されており、それぞれが例えば低圧源に接続されている。メニスカスは、開口50に入る気体流によって誘発されたドラグ力で開口50間に固定される。約15m/s、望ましくは20m/sより速い気体ドラグ速度で十分である。ガスナイフの必要性を回避することにより、基板からの液体の蒸発量を減少させ、それにより液体の跳ね、さらに熱膨張/収縮効果の両方を減少させることができる。しかし本発明は図示の構造に限定されず、開口50の半径方向内側及び/又は半径方向内側にさらなるメニスカス固定特徴部が存在してもよい。
[0080] メニスカスを固定するために、それぞれが直径1mmで3.9mmだけ離間された少なくとも36個の別個の開口50が効果的なことがある。別の実施形態では、112個の開口50が存在する。開口50は0.5mmの辺の長さを有する正方形とすることができる。このようなシステムの気体の総流量は100l/分のオーダである。実施形態では、気体の総流量は70l/分と130l/分の間である。
[0081] 流体ハンドリング構造の底部の他の幾何形状が可能である。例えば、米国特許出願公開US2004−2027824号に開示された構造のいずれも、本発明の実施形態で使用することができる。
[0082] 本発明の実施形態は、投影システムの下で基板を可能な限り高速で移動させることを指向する。したがってクリティカルスピード(非接触シールから例えば液体などの流体を失うことなく、基板をスキャンできる最高速度)が改良され、スループット(単位時間当たりの基板の量)を増加させることができる。特に局所領域流体ハンドリングシステムの液体閉じ込めシステム又は流体ハンドリングシステムは、有意の液体損又は気泡の形成がない状態で、高速のスキャン動作が液浸液のメニスカス(又は接触線)の安定性を向上できるように設計される。ステップ動作とスキャン動作を、実質的に同じ速度ではないまでも、近い速度又は同様の速度で実行することができる。
[0083] 液浸液の損失は、例えばメニスカスの後退側にて液滴及び/又は薄膜(以降ではまとめて液滴と呼ぶ)の形態となることがある。液滴の形成を実質的に最小化することが望ましい。というのは、液滴は製品歩留まりに影響する問題を引き起こすことがあるからである。気泡が液体メニスカスの前進側に捕捉されることがある。気泡が結像欠陥を引き起こすことがある。
[0084] 接触線の不安定性は主に、表面特性の、さらに局所的な流れの流体力学的状態の影響を受ける。したがって先進の液浸リソグラフィツールを開発するために、接触線の力学をよく理解することが望ましい。本発明の実施形態は、メニスカスの力学に対する進歩した理解の応用である。特に本発明の実施形態は、抽出開口50から半径方向外側への圧力勾配に関する。圧力勾配はメニスカスに剪断力を加え、したがってメニスカスの挙動に、特にその接触線の速度に影響することがある。圧力勾配が接触線の速度に与える効果に関する知識を使用して、メニスカスが安定するスキャン速度を上げることができる。
[0085] 本発明の実施形態は、図8に示すようなダンパ80、82に関する。図6及び図7の場合と同じ数字が図8にも当てはまる。図8では、開口50は図6のそれと同様でよい有角形状で提供される。単純に表すために、縁部54は直線であるように図示されている。つまり均一な幅のダンパである。しかし図8では、わずかに異なるジオメトリが存在してもよい。
[0086] 図8には中心開口200が図示されている。この中心開口200は空間11を画定する。図8に示す実施形態では、中心開口は平面図で円形である。しかし他の形状、例えば開口50の形状と同じである形状(又は後述する実施形態では、さらなる開口105の形状と同じ形状)を使用してもよい。他の形状が適切なこともある。これは全ての実施形態に当てはまり得る。
[0087] ダンパ80、82は、抽出開口50の半径方向外側の特徴部である。ダンパ80は図7では、使用中に基板W、基板テーブルWT又はその両方に面する、例えば対向する流体ハンドリング構造12の表面として図示されている。流体ハンドリング構造12内で、ダンパは均一な幅を有することができる。本発明の実施形態では、ダンパ80、82は2つのコンポーネント、つまり辺部分80及び角部分82を有する。
[0088] 角部分82は液体ハンドリング構造12の下面の角52に配置される。角部分82は通常、角52に開口57を伴う。角開口57はスリットでもよい。スリットは弓形でもよい。角開口は湾曲してもよく、正の曲率半径を有してもよい。
[0089] 辺部分80は2つの角部分82の間に配置される。辺部分80は縁部54を伴うことができる。図8では、4つの辺部分80の間に交互に配置された4つの角部分82がある。
[0090] 本発明の実施形態では、ダンパ80、82の幅が、開口50によって形成された有角形状の周囲で変化する。ダンパの幅は、抽出器開口50とダンパの半径方向外側の縁部84との間の寸法である。その理由は部分的には、辺と縁部のダンパが異なる機能を有すると見なせるからであり得る。しかし、辺及び縁部のダンパ80、82について考察する前に、ここでは変化するダンパ幅の効果について考察する。
[0091] ダンパ幅の効果を考察するために、流体ハンドリング構造12内の流体の流れの基本的機能を模倣する単純な実験システムで、ダンパ幅を変化させる。図9は、このような単純なシステムの2つのバージョンの断面スケッチ、つまり図9a及び図9bである。各システムは2つの同心ニードル90、92を有する。内側ニードル90は、矢印93の方向に液体などの流体を提供する。外側ニードル92は矢印95で表すように流体を抽出し、これは2相流体とすることができる。2相流体は、内側ニードルを通して供給される液体、及びメニスカス94の半径方向外側にあって気体でもよい流体を備えることができる。動作時には、連続的に流体がリフレッシュされる。供給率と抽出率は両方とも可変であり、したがって調整可能である。2つの流量コントローラ(図示せず)を使用することにより、リアルタイムで監視することができる。点線で、メニスカス94の前進側及びメニスカス96の後退側も描かれている。
[0092] 容易に参照するために、図9aに示すジオメトリを「ニードル」ジオメトリと呼ぶ。これはメニスカスに対する気体の流れの支持が最小である。半径方向外側の下面98は実際には、小さい幅を有するダンパ80、82である。容易に参照するために、図9bに示すジオメトリを「シリンダ」ジオメトリと呼ぶ。このジオメトリにより、内側と外側の同心ニードル90、92間の抽出開口に向かって外側からの強力な気体の流れが可能になる。半径方向外側の下面99は実際には、大きい幅を有するダンパ80、82である。ダンパ99の幅は、図9aに示すダンパ98より大きい。流体及び/又は表面の汚染を軽減又は最小化するために、標準的な超純水を使用することができる。しかし、別の液浸流体を使用してもよい。
[0093] 実験システム内で、基板Wを回転する基板テーブルに締め付ける。実験システムは、22m/s2の最大加速度で約1.5m/sの有効スキャン速度に到達することができる。基板テーブルは、高い光学分解能(小さいピクセルサイズ)を有する高速カメラを使用して結像することができる。カメラは、図9a及び図9bに関して説明した実験システムのニードル及びシリンダジオメトリのそれぞれの間に存在する液滴の前進するメニスカス及び後退するメニスカスの縦断面の像を取得することができる。この構成は、底面図を結像し、基板W上のメニスカスの接触線の形状を示すことができる高速で高分解能のカメラを有することができる。
[0094] 通常、クリティカルスピードは、後退接触角がゼロになる速度と定義される。ゼロの後退接触角とは通常、表面が連続的に濡れていることを意味する。リソグラフィではこの定義を考察し直さねばならない。というのは、接触角がゼロ値に到達する前に、液浸液の制御が失われるからである。これらの実験システムでは、クリティカルスピードは、後退するメニスカスから玉状液滴などの液滴が失われる速度と定義される。
[0095] 各実験システムのクリティカルスピードを割り出すために、様々なフォトレジストコーティングを使用して試験を実行することができる。手順は以下の通りである。フォトレジストコーティングを有する基板を、回転する基板テーブルに固定する。ニードル又はシリンダジオメトリを有する実権システムを、基板の表面から特定の高さ(例えばニードルの高さ97)に装着する。液浸液の供給量及び気体の抽出流量を、予め規定した値に設定する。予め規定した加速度から開始して、基板テーブルを回転する。慣性効果の影響を回避するために、1m/s2という低い加速度を使用できることが望ましい。大部分のフォトレジストコーティングは液浸液との接触に敏感であるので、接触時間を最小にすることができる。基板テーブルが1回転を終了する前に、全部の試験を終了することが望ましい。300mmの試験基板の周囲は、約1mである。したがって1m/s2の加速度では、1回転以内に1m/sより大きい最高速度を達成することができる。達成される速度は、一般的に入手可能で液浸リソグラフィに使用される商用レジストのクリティカルスピードより速くすることができる。
[0096] 回転を開始した後、トリガがカメラを始動することができる。フレーム率は1000fpsとすることができ、したがって1ミリ秒毎に像が取得される。各像は、前進及び後退するメニスカスを縦断面図で示すことができる。底面側から作成する像は、透明な基板を使用する必要があり、これはガラスで作成することができる。フォトレジストは、試験中にコーティング層の妨害を回避するために、同じ接着品質を有するガラス基板上にコーティングすることが望ましい。各試験を3回繰り返すことができる。これはコーティング特性、つまりコーティングの接触角の変化を考慮に入れるためである。
[0097] 試験の目的は、スキャン中に気体の流れが後退するメニスカスに与える効果を調査することである。2系列の試験を実行することができる。図9a及び図9bに示すように、ニードルジオメトリを有する実験システムの系列、及びシリンダジオメトリを有する実験システムの系列である。両方のケースで、供給ニードルは基板表面から同じ高さに配置される。ニードルジオメトリの抽出ニードル92は、供給ニードル90の出口より有意に高く配置することができ、したがって2つのニードル90、92の下面間で基板表面Wからの距離に段差がある。メニスカス上の流れは、このジオメトリでは最小限であった。このジオメトリにおける抽出は、滑動する液滴から余剰の液浸液を抽出するだけでよい。
[0098] シリンダジオメトリの抽出ニードル92は、外側ニードル92と内側ニードル90の下面が同一平面上になるように、供給ニードル90と同じレベルに配置することができる。この場合は、2つのニードル90、92の間に画定された抽出開口に向かって半径方向に集中する強力な流れがある。シリンダジオメトリでは、気体の流れは半径の関数にすぎず、単純な1次元の圧縮性流れのモデル(本文書では開示しない)で述べることができる。実験中のシリンダジオメトリ及び流れの状態に関するこのモデルの結果が、図10に図示されている。図10は、シリンダジオメトリについて計算した圧力プロフィール及び圧力勾配を表現したものである。このプロフィールは、抽出スリットの半径方向の位置R1と、外側シリンダ境界の半径方向位置R2との間で測定されている。
[0099] 試験は全て、78°の接触角を有する液浸リソグラフィコーティングで実行することができる。
[00100] 図12は、ニードルジオメトリの供給ニードルの下にて様々な速度で移動する「液滴」の底面図を示す。280mm/sの速度で、後退するメニスカスは依然として実質的に円形である。後退するメニスカスは、抽出ニードルの縁部を通過したばかりの後退接触線60を有する。これは、図13に示すメニスカスの縦断面図でさらに明白に見ることができる。290mm/sという基板速度における動的接触角(Dynamic Contact Angle DCA)は、約49°である。基板の速度がさらに450mm/sに向かって上昇すると、円形の接触線が徐々に角尾部(corner tail)62へと変形する。500mm/sで、角尾部は三角形の後退尾部(又は後退する角尾部)64を形成する。575mm/sで、後退する尾部64は60°という先端角度66を形成する。Podgorskiによって提示された分析[T. Podgorski、J.M. Flesselles及びLimat L. (2001). Phys. Rev. Lett. 87, 036102、参照により本明細書に組み込まれる]と同様に、接触線の法線速度(接触線速度VCL)は一定である。しかし、基板速度(Vwafer)が上昇した結果、下式に従って先端角度が減少する。
[00101]
[00102] 図11は、基板が速度Vwafer(又はVw)で移動している間に尾部の形状を割り出す際の角度測定関係を示す。傾斜した接触線の接触線速度VCLは、接触線に対する垂線Vwaferの成分と釣り合うことができる。これは、式(1)による先端角度を生成することができる。これらの2つの速度が相互に釣り合っている限り、尾部の位置はニードルに対して固定することができる。これを「安定した」尾部と呼ぶ。尾部Tの長さは、下式により円形接触線の半径Rに関係する。
[00103]

R=静止メニスカスの半径
T=尾部の長さ
[00104] 接触線速度は、特定の基板速度にて与えられる図で先端角度を測定することにより単純に割り出すことができた。60°という先端角度66で尾部が不安定になることがあり、玉状滴と呼ぶことができる液滴の生成を開始することができる。これは、重力の作用で流れる液滴の尾部の安定性に関してPodgorskiが提示した結果にも類似している。
[00105] 尾部が玉状滴を生成し始める速度をクリティカルスピードと呼ぶ。その速度におけるDCAはゼロではなく、約10°である。導出された接触線速度はVCL=290mm/sであった。
[00106] 図14には、基板速度の関数として動的接触角の展開が表示されている。このグラフ表示は、ニードルジオメトリの(78°という同等の静止接触角(Static contact Angle SCA)に関する)動的後退接触角を示す。3つの相が提示されている。つまり丸い尾部61、遷移部63及び角尾部65である。この構成は575mm/sというクリティカルスピード(CS)を有する。低速では測定が不安定になることがあるので、第一点は60mm/sの速度で測定する。角尾部65ばかりでなく丸い尾部61でも、単純明快なモデルでDCAを説明することが可能である。最初に丸い尾部又は円形の尾部のDCAモデルについて考察する。丸い形状の尾部の後退接触角はホフマン・ボイノフ・タナーの法則[R.L. Hoffman(1975), J.Colloid Inter. Sci., v50, p228;O.V. Voinov(1976), Fluid. Dyn, v11, p714;及びL.H. Tanner(1979), J.Phys. D:Appl.Phys., v12, p1473−全て参照により全体が本明細書に組み込まれる]に従うことが予想された。
[00107]
[00108] 図14の実線は、比例定数A=280でHVTの法則を使用した幾つかの実験データによる最良適合である。Podgorskiは流れる液滴についてA=250の値を報告している。その結果は同じ桁である。しかし、ニードルの液滴の尾部の形状及びサイズは、流れる液滴の形状及び尾部とは異なる。ゼロの基板速度に向かって外挿した結果、68°の静止後退接触角になる。これは78°という静止接触角より10°小さい。
[00109] 角尾部を形成すると、単純な幾何関係でDCAの値を導出することができる。図13のプロフィールは、尾部が(基板表面の角から開始して)長い距離にわたって直線であることを示す。つまり、本明細書で「尾部モデル」("tail model")と呼ぶ以下の関係式に従って、DCAを計算することができる。
[00110]

R=静止したメニスカスの半径
H=尾部の直線部分の高さ
T=尾部の長さ
[00111] このモデルの結果は、HVTの法則を使用して考察したものについて、同じデータセットの異なる部分が図14の点線でプロットされている。高さHは基板速度とともに直線的に変化することができる。
[00112] 図15は、シリンダジオメトリの供給ニードルの下にて様々な速度で滑動する液滴の底面図を示す。後退するメニスカスは、425mm/sの速度で依然として実質的に円形である。この速度における後退接触線60は、内側ニードルと外側ニードル90、92の間にある抽出開口の外側境界に到達することがある。シリンダの下方の13mbar/mmという半径方向の圧力勾配は、接触線の速度に影響しているように見える。実験データでは、このジオメトリの接触線速度は、圧力勾配が1.5mbar/mmのオーダであったニードルジオメトリと比較して、145mm/s増加している。500mm/sで、遷移尾部62から角尾部64への遷移が終了することができる。尾部の先端角度66は、VCL=460mm/sの接触線速度で式(1)に従って発達することができる。この速度は、遷移開始時における接触線速度より高い速度である。これは、内側ニードルと外側ニードル90、92の間の抽出開口内ではなく、シリンダの下のメニスカス上におけるより効果的な気体の流れにより引き起こされることがある。
[00113] 600mm/sの速度で、DCAは約10°に減少する。速度がさらに増加すると、平坦な尾部になる。平坦な尾部は、図16の液滴の側面図で見ることができる。尾部の端部付近で、メニスカスが表面に向かって曲がり、小さい局所的規模で新しいDCAを生成することができる。図16に示す像の分解能は、局所的規模の接触角を合理的に推定するほど十分に小さくない。限界速度に到達するまで、尾部は平坦なままで、実質的に一定の速度を維持することができる。平坦な尾部の高さは、それぞれの縦断面を通る質量流量なしに、かなり単純なポアズイユ・クエットの流れにより割り出すことができる。
[00114] 尾部が発達する間の460mm/sという接触線速度に基づき、900mm/sを超える限界速度を予想することができた。しかし図15に見られるように、730mm/sの基板速度で、尾部の先端角度は既に60°を下回っている。これは、実験システムの対応する構成のクリティカルスピードであると見なされる。この観察から、圧力勾配が抽出スリットからさらに離れて減少すると、接触線速度が急速に低下すると結論することができる。
[00115] 図17に示すように、丸い尾部について測定したデータ点を通してHVTの法則を当てはめると、再びA=280の比例定数が見出された。図17は、シリンダジオメトリの動的後退接触角を示す。4つの領域がある。つまり丸い尾部61、遷移部63、及び傾斜して、次に平坦になってよい角尾部65である。730mm/sというクリティカルスピードCSがあってもよい。静止後退接触角に向かった外挿は、ニードルジオメトリの場合よりも有意に大きい値、つまり75°を示すことができる。これは78°という静止接触角(SCA)に近い。
[00116] Podgorskiで言及されているように、傾斜した板から流れる液滴と同様の方法で、後退する移動板上に液滴が生じることがある。例えばBlake[T.D. Blake、R.A. Dobson、K.J. Ruschak(2004), J.Colloid Inter. Sci., 279, p198-205、参照により全体が本明細書に組み込まれる]及びEggers[J. Eggers(2004), Phys. Rev. Lett. 93, number 9、参照により全体が本明細書に組み込まれる]などの他の著者が、流体力学的アシストと呼ばれる、接触線の挙動に及ぼす流体力学的力の効果について報告している。以上の検討では、高速の気体流によって生成される流体力学的力は、以下のように後退するメニスカスの接触線速度に有意に効果を与えることがある。
1)DCAモデルは、流体力学的力の効果が主に接触角ヒステリシスの減少であることを示すことができる。
2)言及したデータセットでは、丸い尾部から角がある尾部への遷移部の開始は約50°のDCAで開始した。
3)角尾部では、接触線速度は両方の実験システムで一定で、ニードルジオメトリでは290mm/s、シリンダジオメトリでは460mm/sとすることができる。
4)両方のケースでHVTの法則を当てはめた結果、移動する尾部の接触線のDCAがそれぞれ47°及び45°になる。
5)静止接触角が78°の基板上の後退メニスカス上に高速の気体流があるので、限界速度を575mm/sから730mm/sに上げることができる。
[00117] したがって本発明の実施形態は、図8に示すような流体ハンドリング構造12のダンパ80、82に関する進歩した理解を実現することを目指す。しかし、ダンパは上述したように2つの異なる形態で、つまり角部分82及び辺部分80として存在することができる。
[00118] 角部分82の機能は、1つのニードル(角52に配置された角開口57を表す)を使用して再現することができる。上述したように、液浸液の尾部は、図11に概略的に表すように角開口から来るのを観察することができる。図11では、Vscanはスキャン速度であり、Vclは液浸液の接触線に対して直角の接触線速度である。Vclは、特定の接触角を有する表面で液浸液の損失が発生する前に、特定の最高速度に到達することができる。Vscanが増加し続けると、尾部の角度は、約70°の最小角度に到達するまで減少する。次に液浸液の損失が生じることがある。
[00119] 図9a及び図9bに示す実験システムで実証されるように、ダンパの幅が小さすぎる場合は、メニスカスが不安定になることがある。尾部は、ダンパの有効面積より大きくなることがある。つまり、尾部の長さがダンパの幅より長くなる。もはや、尾部に対する、及び抽出開口50に向かう液浸液の戻り流に対する支持がない。尾部が不安定になることがある。この場合は、接触線の70°という最小先端角度に到達することができない。最高のVscanは、70°の先端角度に到達できる場合より小さくなる。狭いダンパと比較した広いダンパのスキャン速度利得が、図18に示すグラフで示されている。静止後退接触角は60°から70°の範囲であり、約65°であることが望ましい。狭いダンパに対する広いダンパのスキャン速度の増加は、50%にもなることがある。
[00120] ダンパの角部分82の半径が一定である場合、角開口57の半径が増加すると相対幅が増加する。液浸液の汚染性能利得を検出することができる。角の半径が大きくなると、ウェットフットプリントが減少する。小さいサイズのウェットフットプリントは、スキャン速度を上げる様々な解決法を実現する際に制限因子となることがある。
[00121] 通常、液浸液は辺54に沿って開口50間で失われる。しかし、メニスカスがダンパの辺部分80の下に配置された場合は、実質的に液浸液が失われない。メニスカスの一部がダンパの外縁84の半径方向外側に移動すると、液浸液の液滴がメニスカスから分離することがある。
[00122] ダンパの辺部分の幅を2倍から16倍までの間、望ましくは3倍から12倍増加させることにより、最初の液浸液が失われる前に、メニスカスをさらに引き出すことができる。したがって、より高いスキャン速度を達成することができる。実施形態では、幅を0.4mmから1.2mm、さらに6mmへと増加させることができる。性能の上昇が図19のグラフに図示されている。50μmから200mmのフライト高さを使用することができる。スキャン速度の上昇は、5パーセントから15パーセントの間の率でよい。
[00123] 実施形態では、辺部分80の幅はその長さに沿って均一である。このようなダンパ80の幅は、一定と見なすことができる。したがって、液滴を失うことなく達成可能な最高スキャン速度は、ダンパ80の幅を増加させることにより、基板Wなどの対向表面に対して流体ハンドリングシステム40で上昇させることができる。ダンパの角部分82についても、同じことが言える。流体ハンドリング構造40のダンパの1つ又は複数の角部分82及び/又は1つ又は複数の辺部分80の幅を、増加させることができる。
[00124] 実施形態では、ダンパ(1つ又は複数の角部分、1つ又は複数の辺部分、又はその両方)は、大きい幅を有することができる。ダンパは、少なくとも0.3mmもある、望ましくは少なくとも0.5mmもある又は少なくとも3mmもある幅を有することが望ましいことがある。このような寸法は、ターゲット部分の幅などの寸法と等しくすることができる。実施形態では、上限は10mm、望ましくは6mmである。
[00125] 図6及び図8に示す構成に留意されたい。図6では、開口50が曲線を画定する。図8では、ダンパの辺部分82が基本的に直線である。したがって、開口50によって画定された形状の縁部54と外縁84との間の点間の幅の均一性に関する以前のパラグラフのコメントは、縁部54及び84のいずれの経路とも関係ない。しかしこれらの実施形態では、縁部は類似した経路を有し、したがって下面51内及び下面51の類似した形状を画定する。
[00126] ダンパが広がった流体ハンドリング構造に加えられる力は増加する。ダンパが広くなると、流体ハンドリング構造40の下面とその対向表面との間の相対速度(例えばスキャン速度)を上げられることがあるが、ダンパの最大幅が液滴の損失がないことを保証するのに役立つ必要がないダンパの部分では、ダンパの幅を制限することが望ましいことがある。ダンパ上のこのような位置は、例えば液滴の損失が生じない、又は使用する最高相対速度(例えばスキャン速度)でも生じないような位置とすることができる。
[00127] 図20及び図21は、本発明の実施形態によるダンパの異なる実施形態を示す。同様の特徴部は、図8に表した特徴部と同じ参照番号を有する。これらの実施形態では、縁部54及び外縁84が異なる経路及び形状を画定する。ダンパの幅は、ダンパに沿った位置とともに変化する。ダンパの幅は、液滴が失われる危険性が最も高い位置で最も広くなるように、選択的に変化させることができる。したがって、液滴の損失は、防止されないまでも減少させることができる。
[00128] 図20は、辺部分80より角部分82の方が幅が広いダンパを示す。開口50によって形成された有角形状は、例えば形状の中心に対して、負の曲率半径の縁部54を有する。ダンパの辺部分80の外縁84は負の曲率半径を有する。ダンパの辺部分80に伴う外縁84の曲率半径は、形状の関連する縁部54より小さい。つまり、ダンパの辺部分80の幅は、角部分82に近い方より角部分82から離れている方が小さい。例えば、ダンパの隣接する角部分82のうち一方に向かうより、ダンパの2つの角部分82間の中点などの点に向かう方が小さい。ダンパの角部分82はそれぞれ、正の曲率半径を有することができる。したがって、ダンパの角部分82はダンパの辺部分80より大きい幅を有する。辺部分80は、隣接する角部分から離れる変位とともに減少する幅を有することができる。図20に示す構成では、角部分82に向かい、角部分82にあるダンパの部分が最も大きい幅を有する。このような構成は、角から液滴が失われる危険性が最も大きい流体ハンドリング構造にとって望ましいことがある。
[00129] 図21は、ダンパの辺部分80のそれぞれがダンパの辺部分82のそれぞれより大きい幅を有するダンパを示す。開口50によって形成された有角形状は、例えば形状の中心に対して、負の曲率半径の縁部54を有する。ダンパの辺部分80の外縁84は、実質的にゼロの曲率半径を有する。つまり各縁部が実質的に直線である。つまり、ダンパの辺部分80の幅は、ダンパの隣接する角部分82のうち一方に向かうより、ダンパの2つの角部分82間の中点などの点に向かう方が大きい。ダンパの辺部分80の幅は、隣接する角部分82から離れる変位とともに広くなることができる。外縁84は関連する縁部54より大きい曲率半径を有する。
[00130] ダンパの角部分82の角縁部86は、正の曲率半径を有することができる。各角開口57は正の曲率半径を有することができる。角開口57の曲率半径は、関連する角縁部86の曲率半径以上とすることができる。
[00131] 図21に示すような構成では、角部分82から離れて、例えば辺部分80の中点に向かうダンパの部分は、最大の幅を有する。このような構成は、液滴が中点などの辺部分から失われる危険性が最も大きい流体ハンドリング構造にとって望ましいことがある。
[00132] 例えば図21に示すような実施形態では、ダンパは角部分82が縁部分80より、特に2つの角部分82の中点などの点に向かうより大きい幅を有する。しかし状況によっては、角部分が辺部分80の最も広い部分より広くなることがある。これは、角開口57の曲率半径が角縁部86よりはるかに大きい場合に生じ得る。形状の縁部54と外縁84との曲率半径の差は小さくてよい。角開口57と角縁部86との曲率半径の差が図8に見られ、ここで各角開口57は、少なくとも関連する角縁部86のそれと同じ曲率半径を有する。
[00133] 図8、図20及び図21に示すように、ダンパの幅は開口によって形成された形状の周囲で変化することがある。状況によっては、液滴を失わずに最高のクリティカルスキャンスピードを達成するために、ダンパ80、82の特定の部分が他の部分より大きい寸法、例えば幅を有することが望ましい。
[00134] 最適化されたダンパ形状は、ダンパの辺部分80の長さに沿って変化する幅を有することができる。基板W、基板テーブルWT又はその両方に対して移動する流体ハンドリング構造12の前進側特徴部及び追従側特徴部の付近では、ダンパが大きくなることが望ましい。ダンパの角部分82の幅は、辺部分80の中点に向かう幅以上とすることができる。つまり、開口50によって形成された有角形状の角52付近のダンパ80、82は、少なくとも縁部54に沿って最も広い部分におけるダンパと同じ幅になる。ダンパ幅の変化は、−x、+x、−y及び+y方向で等しいクリティカルスキャンスピードを獲得するために、全ての角、幅又はその両方で同じとすることができる。実施形態では、ダンパは4つの角部分82及び4つの辺部分80を有する。
[00135] ダンパの幅は、特定の有角形状に合わせて最適化することができる。同じ最高スキャンスピードのために、形状の全周で一定の気体ダンパ長を有する必要はない。メニスカスに加えられる力のために、安定したメニスカスで達成可能な最高スキャン速度に影響がない場合は特に、ダンパの辺80及び角82の特定の位置に狭いダンパがあることが望ましいことがある。
[00136] ダンパの辺部分80及び/又は角部分82の幅は、開口50によって画定された特定の有角形状とは別個である、例えばそれとは無関係であることに留意されたい。しかし、ダンパ80、82の幅は、外縁84、86と開口50によって画定された有角形状の最も近い部分との間の距離として画定することが望ましい。したがって、流体ハンドリング構造のダンパは、外縁84、86に沿ったダンパ80、82の幅の変化と定義される。
[00137] ダンパの角部分82では、角縁部86に沿ったダンパ幅の変化は追加的又は代替的に、角開口57及び関連する角縁部86の相対的曲率半径によって画定することができる。角部分82が辺部分80に隣接する点における特定のダンパ幅では、角縁部86のそれに対する角開口57の曲率半径が大きいほど、角部分82と隣接する点における辺部分80の幅に対するダンパの角部分82の幅が大きくなる。したがって、隣接する辺部分から離れる変位とともに、角部分82が広くなる。角開口57の曲率半径が角縁部86の曲率半径より小さい場合は、角部分82の幅が例えば角縁部86の中点に向かって狭くなる。
[00138] ダンパの角縁部86の中点であり得る点、例えば頂点は、対応する角開口57より鋭利である(つまり角開口57より小さい曲率半径を有する)ことが望ましいことがある。縁部86のこのような鋭利な角の点は、鈍い点と比較して、ダンパの角部分82の面積を増加させることができる。液浸液の後退接触線、つまり尾部は、鋭利な点を有するダンパの方が、鈍い点を有するダンパよりも速いスキャン速度でその下になる。
[00139] 辺部分80に沿ったダンパ幅の変化は追加的又は代替的に、有角形状の縁部54及び関連する外縁84の相対的曲率半径によって割り出すことができる。幅の変化は、角部分82が辺部分80と隣接する点で考察することができる。形状の縁部54と外縁84との曲率半径の差が大きいほど、ダンパの辺部分80の中点に向かってダンパが広くなる。したがって角部分82からの変位が増加するにつれ、ダンパの辺部分80が広くなる。しかし、形状の縁部54は負の曲率半径を有することができ、外縁84は正、負又はゼロの曲率半径を有することができる。したがって幾つかの実施形態では、半径の差が負となることがある。その場合、ダンパの幅は狭くなる。
[00140] ダンパ80、82、例えばダンパ表面は、基板表面に平行であることが望ましい。実施形態では、ダンパは流体ハンドリングシステム12の下面51である。下面51は基板表面に平行とすることができる。ダンパ80、82、例えばダンパ表面は、下面51に対して傾斜してもよい。例えば、ダンパ表面は、開口50から半径方向外側への距離を増加させるために傾斜させることができる。下面に対するダンパ表面の角度は0°と15°の間、望ましくは0°と10°の間、さらには0°から5°とすることができる。
[00141] 上述した実施形態は、投影システムと基板又は基板テーブルなどの対向表面との間の空間に液浸液を閉じ込めるために使用できる流体ハンドリング構造に言及している。本発明の実施形態を実現できる別のタイプの流体ハンドリングシステムは、乾燥ステーションのドライヤである。このような流体ハンドリング構造では、対向表面から液体が除去される。
[00142] 実施形態では、基板の表面全体、及び任意選択で周囲の基板テーブルの一部が液浸液の薄膜で覆われるオールウェットタイプの液浸システムで、ドライヤを使用することができる。ドライヤは、基板テーブル上に基板が存在する状態で、それが外される前又は外された後に、基板テーブルから液体を除去するために使用される。別の用途は、結像又は光学制御システムに使用されるセンサなど、センサ又はセンサとともに使用するターゲットから液体を除去することである。このようなセンサは、透過イメージセンサ(一般的にTISと呼ばれる)でよい。ターゲットは、エンコーダで使用するグリッドプレートでよい。グリッドプレートは、基板テーブルWTの縁部に沿って延在することができる。センサ、ターゲット又はその両方を、基板テーブルなどのテーブル上に配置することがあり、少なくとも液滴として、液浸液と接触する危険があることがある。ドライヤを適用すると、センサ、ターゲット又はその両方の表面から液体を除去する。参照により全体が本明細書に組み込まれる2008年12月18日出願の米国仮特許出願第61/193,721号を参照されたい。
[00143] このような流体ハンドリング構造101の下面図が図22に図示されている。流体ハンドリング構造101の下面102に、開口104が画定されている。開口104は、上述した開口50と同じ方法で作用する。開口50は線を画定し、これはダンパ108の線縁部106を画定する。下面102は、追従側外縁110及び前進側外縁112を有する。前進側外縁112は使用時に、例えば基板、基板テーブルなどのテーブル、又はその両方などの濡れた対向表面の液浸液と接触している。追従側外縁110と線縁部106の間には、ガスナイフの開口114がある。縁部106は使用時に、液浸液のメニスカスのおおよその位置を画定する。ダンパ108の幅は、ガスナイフの開口114と線縁部106の間の距離によって画定される。
[00144] 使用時に、液体ハンドリング構造101が濡れた表面上を移動する、及び/又は濡れた表面が液体ハンドリング構造101の下で移動するにつれ、液浸液が開口104を通して表面から除去され、乾燥表面が残る。開口114を通る気体の流れによるガスナイフの動作は、ガスナイフを通過する対向表面上で液体を防止しないまでも、液体の量を減少させることによって補助される。ガスナイフの流れは、液体を開口104に向かって戻すことができ、したがって液体が抽出される。ダンパ108の幅は、前述した流体ハンドリング構造40のダンパと同じ方法で、乾燥プロセスの有効性の機能を補助する。ダンパ108が広くなると、下面102と対向表面との相対速度を高速化し、表面をより迅速に乾燥できるようにすることができる。スループットを増加させることができる。
[00145] 図22に示す実施形態は、ダンパの幅が均一で、ダンパ108が実質的に直線である構成を示す。ガスナイフの開口114及び線縁部106は実質的に直線である。異なる構成が存在してもよい。図23から図25では、同じ参照番号で同様の特徴部を指す。しかし、明快さを期して個々の開口104を省略し、単に線縁部106で表すことができる。
[00146] 図23は、中点などの中間の点より端部の方が広いダンパ108を有する構成を示す。追従側外縁110は実質的に直線であるが、線縁部106は湾曲している。
[00147] 図24は、追従側外縁110が湾曲し、線縁部106より大きい曲率半径を有する、図23に示した実施形態の変形を示す。
[00148] 図25に示す実施形態では、追従側外縁110は図23又は図24に示したものと同じでよいが、線縁部106は相対的に負の曲率半径で湾曲する。
[00149] 図22から図25のいずれでも、開口114は、図24及び図25に示すように線縁部106と同様の形状を有するように湾曲する、図22及び図23に示すように実質的に直線で、追従側外縁110に平行である、又は中間の位置に配置されて、中間の構成を有することができる。
[00150] 図26及び図27は、追従側外縁110がそれぞれ正及び負の曲率半径を有する実施形態を示す。図示の実施形態では、開口114が追従側外縁110と類似した形状を有するように画定されるが、他の実施形態では、追従側外縁110が異なる形状を有することができ、例えば前進側外縁112と実質的に平行であるか、線縁部106と同様の形状を有することができる。開口114は図26及び図27では、追従側外縁110の近くに図示されているが、異なる実施形態では、開口114は線縁部106に近い方の位置に配置することができる。図26及び図27に示す実施形態の両方で、線縁部106は前進側外縁112、追従側外縁110、又はその両方に対して傾斜する。図26では、線縁部106は実質的に直線であり、図27では、線縁部106は例えば負の曲率半径で湾曲している。
[00151] 図22から図27に関して述べた様々な特徴部の任意の組み合わせである実施形態が存在してもよい。
[00152] これらの実施形態では、ダンパ108の幅は、(対向表面に対するドライヤ101の動作方向で)液滴の損失が最も発生しそうな箇所で最大にすることができる(したがってこれをダンパ108の幅とすることができる)。これは、下面102の端部の一方又は両方、中央、又は別の位置に向かってよい。例えば、その下をターゲット又はTISなどのセンサが通過するダンパの部分である。
[00153] 上述した特徴部のいずれも、任意の他の特徴部とともに使用することができ、本出願でカバーされる明示的に述べたこれらの組み合わせに限らない。
[00154] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているかもしれないが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことが、当業者には認識される。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジーツール及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
[00155] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm若しくは126nm、又はこれら辺りの波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折及び反射光学部品を含む様々なタイプの光学部品のいずれか一つ、又はその組み合わせを指す。
[00156] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることが理解される。例えば、本発明の実施形態は、上記で開示したような方法を述べる機械読み取り式命令の1つ又は複数のシーケンスを含むコンピュータプログラム、又はこのようなコンピュータプログラムを記憶したデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気又は光ディスク)の形態をとることができる。さらに機械読み取り式命令は、2つ以上のコンピュータプログラムで実現することができる。2つ以上のコンピュータプログラムを、1つ又は複数の異なるメモリ及び/又はデータ記憶媒体に記憶することができる。
[00157] 本明細書で述べるコントローラは、リソグラフィ装置の少なくとも1つのコンポーネント内に配置された1つ又は複数のコンピュータプロセッサで1つ又は複数のコンピュータプログラムを読み取った場合に、それぞれが、又は組み合わせて動作可能であってよい。コントローラはそれぞれ、又は組み合わせて信号を受信、処理及び送信するのに適切な任意の構成を有することができる。1つ又は複数のプロセッサが、コントローラの少なくとも1つと通信するように構成される。例えば、各コントローラは、上述した方法の機械読み取り式命令を含むコンピュータプログラムを実行するために、1つ又は複数のプロセッサを含んでよい。コントローラは、このようなコンピュータプログラムを記憶するデータ記憶媒体及び/又はこのような媒体を受信するハードウェアを含んでよい。したがって、コントローラは1つ又は複数のプログラムの機械読み取り式命令に従って動作することができる。
[00158] 本発明の1つ又は複数の実施形態は、任意の液浸リソグラフィ装置に、特に液浸液が槽の形態で提供されるか、基板の局所的な表面領域のみに提供されるか、閉じ込められないかにかかわらず、上述したタイプに適用することができるが、それに限定されない。閉じ込められない構成では、液浸液は基板及び/又は基板テーブルの表面上に流れることができ、したがって実質的に基板テーブル及び/又は基板の覆われていない表面全体が濡れる。このように閉じ込められていない液浸システムでは、液体供給システムが液浸液を閉じ込めることができない、又はある割合の液浸液閉じ込めを提供することができるが、実質的に液浸液の閉じ込めを完成しない。
[00159] 本明細書で想定するような流体供給システムは、広義に解釈されたい。特定の実施形態では、これは、液体を投影システムと基板及び/又は基板テーブルの間の空間に提供する機構又は構造の組み合わせでよい。これは、1つ又は複数の構造、1つ又は複数の液体開口を含む1つ又は複数の流体開口、1つ又は複数の気体開口、又は1つ又は複数の2相流の開口の組み合わせを備えてよい。開口はそれぞれ、液浸空間への入口(又は流体ハンドリング構造からの出口)又は液浸空間からの出口(又は流体ハンドリング構造への入口)でよい。実施形態では、空間の表面が基板及び/又は基板テーブルの一部でよいか、空間の表面が基板及び/又は基板テーブルの表面を完全に覆ってよいか、空間が基板及び/又は基板テーブルを囲んでよい。液体供給システムは任意選択で、液体の位置、量、品質、形状、流量又は任意の他の特徴を制御する1つ又は複数の要素をさらに含むことができる。
[00160] 実施形態では、リソグラフィ装置の流体ハンドリング構造がある。流体ハンドリング構造は、平面図で線状に配置された複数の開口を有する。流体ハンドリング構造は、開口が使用時に対向表面に向かって配向されるように構成され、対向表面は基板及び/又は基板を支持するように構成された基板テーブルである。開口の線の外側にダンパがある。ダンパは、開口の線に沿って変化する幅を有する。幅は、開口の線と対向するダンパ縁部との間に画定される。
[00161] 線は、ダンパ縁部から異なる曲率半径を有することができる。線は有角形状を形成することができる。ダンパは、各角を伴う角部分、及び各角部分の間の辺部分を有することができる。有角形状の角で、開口の1つは湾曲した角開口とすることができる。湾曲した角開口は、角の頂点にあってよい。角開口は、対向するダンパ縁部の曲率半径とは異なる曲率半径を有することができる。角開口の曲率半径は、少なくとも対向するダンパ縁部の曲率半径以上とすることができる。
[00162] ダンパ幅は、辺部分より角部分で大きくすることができる。各角部分の寸法は実質的に同じでよい、各辺部分の寸法は実質的に同じでよい、又はその両方である。
[00163] 開口は、流体ハンドリング構造に入る気体及び/又は液体が通過する入口とすることができる。開口は、流体ハンドリング構造が流体を供給するように構成された先の空間を囲むことができる。開口は平面図で空間の周囲に形成することができる。
[00164] 開口によって画定された線は連続的でよく、連続的に変化する方向を有することができる。ダンパは、開口の線の半径方向外側にあってよい。流体ハンドリング構造は、対向表面の局所部分に液体を供給し、液体を局所部分に閉じ込めるように構成することができる。
[00165] 流体ハンドリング構造は、対向表面から液体を除去するように構成されたドライヤとすることができる。
[00166] リソグラフィ装置は流体ハンドリング構造を備えることができる。リソグラフィ装置は、パターン付き放射ビームを基板及び基板を支持するように構成された基板テーブルのターゲット部分に投影するように構成された投影システムを備えることができる。
[00167] 使用時に、有角形状の角はスキャン方向又はステップ方向で尖っていてよい。リソグラフィ装置は、パターン付き放射ビームを基板及び基板を支持するように構成された基板テーブルのターゲット部分に投影するように構成された投影システムを備えることができる。流体ハンドリング構造は、基板、基板テーブル、又はその両方と投影システムと流体ハンドリング構造との間に画定された空間に液体を供給するように構成することができる。流体ハンドリング構造は、空間に液体を少なくとも部分的に閉じ込めるように構築し、構成することができる。
[00168] 実施形態では、リソグラフィ装置の流体ハンドリング構造がある。流体ハンドリング構造は、平面図で線状に配置された複数の開口を有する。流体ハンドリング構造は、開口が流体ハンドリング構造の下面に形成され、使用時に対向表面に向かって配向されるように構成される。対向表面は、基板及び/又は基板を支持するように構成された基板テーブルの表面である。線の外側にはダンパがある。ダンパは、下面に対して傾斜した表面を有する。
[00169] 実施形態では、リソグラフィ装置の流体ハンドリング構造がある。流体ハンドリング構造は、平面図で線状に配置された複数の開口を有する。流体ハンドリング構造は、開口が使用時に対向表面に向かって配向されるように構成される。対向表面は、基板及び/又は基板を支持するように構成された基板テーブルの表面である。開口の線の外側にはダンパがある。ダンパは、開口の線と対向するダンパ縁部との間に画定された幅を有する。幅は少なくとも0.3mmである。幅は10mm以内でよい。幅は均一とすることができる。
[00170] 実施形態では、基板及び/又は基板を支持する基板テーブルの表面に流体を提供すること、及び流体ハンドリング構造の複数の開口に低圧を加えることによって、基板及び/又は基板テーブルの表面の間から液体を回収すること、を含み、開口が平面図で線状に配置され、基板及び/又は基板テーブルに向かって配向される、デバイス製造方法がある。液体を回収する際に、液体の接触線がダンパによって支持され、ダンパは開口の線の半径方向外側に配置されて、開口の線に沿って変化する幅を有し、幅は開口の線と対向するダンパ縁部との間に画定される。
[00171] 流体を提供する際に、提供は投影システムと表面との間で実行することができ、液体を回収する際に、回収は投影システムと表面の間から実行することができる。
[00172] 上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を改修できることが当業者には明白である。

Claims (15)

  1. リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、該流体ハンドリング構造は平面図で線状に配置された複数の開口を有し、また該流体ハンドリング構造は前記開口が使用時に対向表面に向かって配向されるように構成され、前記対向表面が基板及び/又は前記基板を支持する基板テーブルであり、前記開口の線の外側にはダンパがあり、前記ダンパが前記開口の線に沿って変化する幅を有し、前記幅が前記開口の線と対向するダンパ縁部との間に画定される、リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造。
  2. 前記線が前記ダンパ縁部とは異なる曲率半径を有する、請求項1に記載の流体ハンドリング構造。
  3. 前記線が有角形状を形成し、前記ダンパが、各角を伴う角部分及び各角部分間の辺部分を有する、請求項1又は2に記載の流体ハンドリング構造。
  4. 前記有角形状の角にて、前記開口の1つが、好ましくは前記角の頂点にて、湾曲した角開口である、請求項3に記載の流体ハンドリング構造。
  5. 前記角開口が、前記対向するダンパ縁部の曲率半径とは異なる曲率半径を有する、請求項4に記載の流体ハンドリング構造。
  6. 前記角開口の前記曲率半径が、前記対向するダンパ縁部の前記曲率半径以上である、請求項5に記載の流体ハンドリング構造。
  7. 前記ダンパ幅が辺部分より角部分で大きくなる、請求項3から6のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
  8. 前記開口が、前記流体ハンドリング構造に入る気体及び/又は液体が通過する入口である、前記請求項のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
  9. 前記開口によって画定された前記線が、連続的であり、且つ連続的に変化する方向を有する、前記請求項のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
  10. 前記ダンパが前記開口の線の半径方向外側にある、前記請求項のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
  11. 前記流体ハンドリング構造が、前記対向表面から液体を除去するドライヤである、請求項1に記載の流体ハンドリング構造。
  12. 前記請求項のいずれかに記載の流体ハンドリング構造を備えるリソグラフィ装置。
  13. リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、該流体ハンドリング構造は平面図で線状に配置された複数の開口を有し、また該流体ハンドリング構造は前記開口が自身の下面に形成され且つ使用時に対向表面に向かって配向されるように構成され、前記対向表面が基板及び/又は前記基板を支持する基板テーブルの表面であり、前記線の外側にダンパがあり、前記ダンパが前記下面に対して傾斜した表面を有する、リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造。
  14. リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、該流体ハンドリング構造は平面図で線状に配置された複数の開口を有し、また該流体ハンドリング構造は前記開口が使用時に対向表面に向かって配向されるように構成され、前記対向表面が基板及び/又は前記基板を支持する基板テーブルの表面であり、前記開口の線の外側にダンパがあり、前記ダンパが前記開口の線と対向するダンパ縁部との間に画定された幅を有し、前記幅が少なくとも0.3mmである、リソグラフィ装置の流体ハンドリング構造。
  15. 基板テーブル及び/又は前記基板を支持する基板テーブルの表面に流体を提供すること、及び
    流体ハンドリング構造の複数の開口に低圧を加えることによって、前記基板及び/又は前記基板テーブルの前記表面の間から液体を回収することを含み、前記開口が平面図で線状に配置され且つ基板及び/又は基板テーブルに向かって配向され、前記液体を回収する際に前記液体の接触線がダンパによって支持され、前記ダンパが前記開口の線の半径方向外側に配置され且つ前記開口の線に沿って変化する幅を有し、前記幅が前記開口の線と対向するダンパ縁部との間に画定される、デバイス製造方法。
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