JP2010033998A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】非水電解質二次電池の負極合剤層を二層とし、表面層で遷移金属種を捕捉させることにより、優れた充放電サイクル特性と入出力特性を備えた非水電解質二次電池を得る。
【解決手段】正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、前記負極は負極合剤層を集電体上に保持し、前記負極合剤層は少なくとも表面層と集電体側層の二層を備え、前記集電体側層は負極活物質と結着剤とを含み、前記表面層は、前記負極活物質よりも比表面積が大きく、リチウムイオンを可逆的に挿入脱離しない炭素材料と結着剤を含むことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、負極合剤層が少なくとも表面層と集電体側層の二層を備えた負極を用いた非水電解質二次電池に関するものである。
非水電解質二次電池は、正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO)などの遷移金属複合酸化物、負極活物質として各種炭素材料、珪素、珪素酸化物などのリチウムを吸蔵・放出可能な材料、電解質として有機溶媒にLiPFなどのリチウム塩を溶解した有機電解液を用い、帯状電極をセパレータを介して巻回した巻回型発電要素または平板状電極をセパレータを介して積層した積層型発電要素を電池ケースに収納し、電池蓋で密閉封口し、正極端子および負極端子を電池外部に取り付けたものである。
この非水電解質二次電池は、小型・軽量で、高エネルギー密度であるという特徴を生かし、携帯電話、パソコン、ビデオカメラなどの各種携帯用電子機器の電源として、広く利用されている。
非水電解質二次電池の負極活物質には、主に炭素材料が用いられ、炭素中にリチウムイオンが吸蔵・放出する反応を利用している。炭素材料の中では、充放電サイクル特性に優れた高結晶性の黒鉛系炭素材料が主に用いられてきた。
一方、非水電解質二次電池の正極活物質には、コバルト酸リチウム(LiCoO)が主に用いられてきたが、最近では、目的に応じて、スピネル型二酸化マンガン(LiMn)などのマンガン系化合物やリチウムリン酸鉄(LiFePO)などの鉄系化合物を用いることが検討されている。
しかし、正極活物質にマンガンや鉄を含む化合物を用いた場合、電池を40℃以上の高温で使用すると、正極活物質からマンガンや鉄が電解液中に溶出し、これらが負極に析出し、負極表面の被膜の成長を促進し、電池の内部抵抗を増大させる。その結果、電池の充放電サイクル特性や入出力特性が悪くなるという問題があった。
そこで、特許文献1では、負極合剤層中に、負極活物質としての炭素材料とは別に、比表面積が10m/g以上の炭素材料を含ませ、この高比表面積の炭素材料により、負極に析出したマンガンを捕捉することにより、負極活物質へのマンガンの付着を抑制することで、充放電サイクル特性、負荷率特性、出力特性に優れた非水電解質二次電池が得られることが開示されている。
また、負極合剤層を二層にする技術は、特許文献2や特許文献3に開示されている。
そこで、負極へのマンガンや鉄などの遷移金属種の析出状態を詳細に観察したところ、これらの遷移金属種の大部分は負極合剤層の表面に偏在し、合剤層の内部には達していないことが明らかになった。
したがって、特許文献1で開示された技術のように、高比表面積の炭素材料を負極合剤層全体に含ませた場合には、負極合剤層表面の高比表面積炭素材料は遷移金属種の捕捉に役立つが、負極合剤層内部の高比表面積炭素材料は遷移金属種の捕捉に使用されず、負極合剤層中に含まれる負極活物質量を減少させ、電池の容量が小さくなるという問題があった。
また、負極合剤層を二層にする技術は、特許文献2や特許文献3に開示されているが、いずれも、表面層中に高比表面積炭素材料を含ませたものではなく、負極表面に析出した遷移金属種を捕捉する効果をもたないものであった。
そこで、本発明の目的は、非水電解質二次電池の負極合剤層を二層とし、表面層で遷移金属種を捕捉させることにより、優れた充放電サイクル特性と入出力特性を備えた非水電解質二次電池を得ることにある。
特開2002−319390号公報 特開2001−307717号公報 特開平09−147858号公報
請求項1の発明は、正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、前記負極は負極合剤層を集電体上に保持し、前記負極合剤層は少なくとも表面層と集電体側層の二層を備え、前記集電体側層は負極活物質と結着剤とを含み、前記表面層は、前記負極活物質よりも比表面積が大きく、リチウムイオンを可逆的に挿入脱離しない炭素材料と結着剤を含むことを特徴とする。
請求項2の発明は、上記非水電解質二次電池において、表面層に含まれる、負極活物質よりも比表面積が大きく、リチウムイオンを可逆的に挿入脱離しない炭素材料の比表面積が10m/g以上であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、電池を高温で使用した場合、正極活物質から電解液中に溶出したマンガンや鉄などの遷移金属種が、負極合剤層の表面層で捕捉することにより、負極表面被膜の成長を抑制して、抵抗の増加を抑制することができ、充放電サイクル特性と入出力特性に優れた非水電解質二次電池を得ることができ、同時に、集電体側層中には高比表面積炭素材料が含まれていないため、負極合剤層中に含まれる負極活物質の量を多くすることができ、高エネルギー密度の非水電解質二次電池を得ることができる。
また、請求項2によれば、負極合剤層の表面層において、遷移金属種を捕捉する効果をより高くすることができる。
以下、本発明の最良の実施形態について説明する。
本発明の非水電解質二次電池においては、負極合剤層は少なくとも表面層と集電体側層の二層を備え、前記集電体側層は負極活物質と結着剤とを含み、前記表面層は、前記負極活物質よりも比表面積が大きく、リチウムイオンを可逆的に挿入脱離しない炭素材料と結着剤を含むものである。
さらに本発明の非水電解質二次電池においては、表面層に含まれる、負極活物質よりも比表面積が大きく、リチウムイオンを可逆的に挿入脱離しない炭素材料の比表面積が10m/g以上とするものである。
負極活物質よりも比表面積が大きく、リチウムイオンを可逆的に挿入脱離しない炭素材料(以下では「高比表面積炭素材料」とする)としては、アセチレンブラックのほかに、ケッチェンブラックやサーマルブラック、ファーネスブラック、結晶中に少量のホウ素を固溶したアセチレンブラックなどを用いることができる。
本発明の負極合剤層の集電体側層は、負極活物質と結着剤とを含む。なお、集電体側層には負極活物質と結着剤のみを含んでいてもよいし、負極活物質や結着剤以外の物質を含んでいてもよい。ただし、集電体側層中の負極活物質以外の物質の含有量が多くなれば、その分だけ負極活物質の含有量が減少することになり、電池の容量が小さくなる。したがって、集電体側層中の負極活物質以外の物質の含有量はできるだけ少なくする必要がある。しかし、一定量の結着剤は必要であるため、集電体側層中の負極活物質以外の物質の含有量は、集電体側層中に含まれる全物質に対し、15wt%以下とすることが好ましく、10wt%以下とするのがより好ましい。
また、本発明において、負極合剤層の表面層には、結着剤と高比表面積炭素材料のみを含んでいてもよいし、例えば負極活物質などの、結着剤や高比表面積炭素材料以外の物質を含んでいてもよい。
負極合剤層の表面層の厚みとしては、1〜10μmが好ましい。表面層の厚みが1μmよりも薄い場合には遷移金属種を捕捉する効果が小さく、表面層の厚みが10μmよりも厚くなると、その分だけ集電体側層が薄くなるため、負極合剤層中に含まれる負極活物質量が減少し、電池の容量減少をもたらす。
また、表面層において、負極活物質と高比表面積炭素材料との合計重量に対する高比表面積炭素材料の割合は50〜100wt%とすることが好ましい。表面層における高比表面積炭素材料の割合が50wt%より小さい場合には遷移金属種を捕捉する効果が小さくなる。
さらに、本発明の負極合剤層は、表面層と集電体側層の二層のみから構成されていてもよいし、表面層と集電体側層の間に、表面層や集電体側層とは組成の異なる層が一層以上存在していてもよい。
本発明の負極の製造方法を、負極活物質に黒鉛、高比表面積炭素材料にアセチレンブラックを用いた帯状負極の場合を例にとって説明する。まず、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に結着剤としての例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)を溶解した溶液を作製し、この溶液と黒鉛とを混合して、第1の負極ペーストとする。この第1の負極ペーストを、コーターを用いて、負極集電体としての銅箔の表面に塗布、乾燥して、集電体側層とし、その後、プレスして、集電体側層の多孔度を調節する。次に、上記PVdFのNMP溶液と、黒鉛と、アセチレンブラックとを混合して、第2の負極ペーストとする。この第2の負極ペーストを、ドクターブレード法を用いて、集電体側層の表面に塗布、乾燥して、表面層とし、その後、プレスして、表面層の多孔度を調節する。なお、集電体側層および表面層の厚みは、塗布量とプレス条件によって調節する
本発明に非水電解質二次電池において、負極活物質に用いるリチウムを吸蔵・放出する炭素材料としては、天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素、ホウ素含有黒鉛などを、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
本発明の非水電解質二次電池において、正極活物質としては、リチウムを吸蔵・放出する化合物を使用することができるが、一般式LiMO(ただし、Mは1種以上の遷移金属を表し、Co、Ni、Mnなどが好ましい)またはLiMnで表される化合物を、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
これらの正極活物質の中では、一般式LiMn2―y(ただし、0≦x≦1.4、0≦y≦1.8、MはMn以外の1種以上の遷移金属元素)で表されるスピネル型リチウムマンガン化合物、または、一般式LiPO(ただし、0≦x≦2、0.8≦y≦1.2、Mは3d遷移金属)で表されるリチウムリン酸化合物、特にLiFePOを用いた場合には、高温でのMnやFeの溶出が大きいため、本発明の負極と組み合わせると、より優れた効果が得られるものである。
本発明の非水電解質二次電池において、非水電解質としては、有機溶媒にリチウム塩を溶解した有機電解液や、ポリマー電解質、ポリマー電解質と有機電解液とを組み合わせたゲル状電解質などを用いることができる。
非水電解液の有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチル−1,3−ジオキソラン、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート等の非水溶媒を、単独でまたはこれらの混合溶媒を使用することができる。
非水電解質は、これらの非水溶媒に支持塩を溶解して使用する。支持塩としては、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiCFCO、LiCFSO、LiCFCFSO、LiCFCFCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、LiN(COCF、LiN(COCFCFおよびLiPF(CFCFなどの塩もしくはこれらの混合物を使用することができる。
また、セパレータとしては、織布、不織布、合成樹脂微多孔膜等を用いることができ、特に、合成樹脂微多孔膜を好適に用いることができる。中でもポリエチレン及びポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合した微多孔膜等のポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗等の面で好適に用いられる。
電池形状また、電池の形状は特に限定されるものではなく、本発明は、角形、楕円形、コイン形、ボタン形、シート形電池等の様々な形状の非水電解質二次電池に適用可能である。
[実施例1〜5および比較例1]
[実施例1]
巻回型発電要素を角型電池ケースに収納した非水電解質二次電池を作製した。図1に得られた非水電解質二次電池の外観を示す。図1において、1は非水電解質二次電池、2は電池容器、3は電池ケース、4は電池蓋、5は正極端子、6は負極端子、7は電解液注液口、8は安全弁である。
本発明の非水電解質二次電池では、正極活物質にマンガン酸リチウム、負極活物質にグラファイト、電解液にエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネートの体積比1:1混合溶媒にLiPFを1mol/Lの濃度となるように溶解した有機電解液を用いたものを使用した。
正極板は、正極活物質としてのLiMn88重量%と、導電助剤としてのアセチレンブラック(AB)4重量%と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)8重量%とを混合し、この混合物にN−メチルピロリドン(NMP)を加えて正極合剤ペーストとし、この正極合剤ペーストを厚さ20μmの帯状アルミニウム集電体の両面に塗布し、乾燥後、ロールプレスで圧縮成型したものである。帯状正極板の大きさは、長さ493mm、幅30mm、正極合剤層未塗布部の幅72mm、アルミニウム集電体と両面の正極合剤層を合わせた厚みは233μmであった。
負極板は、厚さ10μmの帯状銅集電体の両面に、銅集電体に接して集電体側層とこの集電体側層の上に表面層を備えた二層構造の負極合剤層を取りつけたものである。
集電体側層は、負極活物質としてのグラファイト92重量%と結着剤としてのPVdF8重量%とを混合し、この混合物にNMPを加えて集電体側層合剤ペーストとし、この集電体側層合剤ペーストを帯状銅集電体の両面に塗布し、乾燥後、ロールプレスで圧縮成型したものであり、得られた集電体側層の片面の厚みは68μmであった。
表面層は、負極活物質としてのグラファイトと高比表面積炭素材料としての比表面積64m/gのアセチレンブラックを、グラファイトとアセチレンブラックの合計重量に対するアセチレンブラックの比率が75重量%となるように混合し、このグラファイトとアセチレンブラックの混合物92重量%と結着剤としてのPVdF8重量%とを混合し、この混合物にNMPを加えて表面層合剤ペーストとし、この表面層合剤ペーストを集電体側層の表面に塗布し、乾燥後、ロールプレスで圧縮成型したものであり、得られた表面層の片面の厚みは4μmであった。
したがって、負極合剤層の片面厚み(集電体側層+表面層)は72μmとなった。
得られた帯状負極板の大きさは、長さ543mm、幅31mm、負極合剤層未塗布部の幅17mm、銅集電体と両面の負極合剤層を合わせた厚みは154μmであった。なお、負極合剤層は、集電体側層と表面層とを合わせたものとする。
作製した負極の断面を図2に示す、図2において、11は集電体、12は負極合剤層、13は集電体側層、14は表面層である。
セパレータには、幅34mm、厚さ25μmの微多孔性ポリエチレンフィルムを用いた。巻回型発電要素は、巻芯の周囲に、帯状の正極板と帯状の負極板とを、帯状のセパレータを介して長円筒型に巻きつけたものである。そして、正極板と負極板とを、それぞれ上下にずらして巻回することにより、巻回型発電要素の下端部から正極合剤層未塗布部のみを突出させ、上端部から負極合剤層未塗布部のみを突出させる。セパレータは、正極合剤層と負極合剤層が対向する部分の間に存在し、正極合剤層未塗布部および負極合剤未塗布部を覆わないようにして巻回する。
そして、巻回型発電要素をアルミニウム製角型電池ケースに収納し、正極端子部および負極端子部とも、図1および図2に示したのと同じ端子構造を備えた電池蓋を用い、発電要素の下端部から突出した正極合剤層未塗布部を正極集電体とし、上端部から突出した負極合剤層未塗布部を負極集電体とした。
さらに、電池ケースに電池蓋を溶接した後、注液口から電解液を注液し、注液口を封口することによって、実施例1の設計容量500mAhの角型非水電解質二次電池Aを作製した。単セルの寸法は、幅33.4mm、高さ49.3mm、厚さ5.17mmであり、重さは18.6gであった。
なお、本発明において「設計容量」とは、


[実施例2]
負極合剤層の表面層に含ませる高比表面積炭素材料として比表面積5m/gのアセチレンブラックを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の角型非水電解質二次電池Bを作製した。
[実施例3]
負極合剤層の表面層に含ませる高比表面積炭素材料として比表面積10m/gのアセチレンブラックを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の角型非水電解質二次電池Cを作製した。
[実施例4]
負極合剤層の表面層に含ませる高比表面積炭素材料として比表面積20m/gのアセチレンブラックを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の角型非水電解質二次電池Dを作製した。
[実施例5]
負極合剤層の表面層に含ませる高比表面積炭素材料として比表面積120m/gのアセチレンブラックを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5の角型非水電解質二次電池Eを作製した。
[比較例1]
負極合剤層に表面層を取りつけなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の角型非水電解質二次電池Fを作製した。
[高温サイクル試験]
実施例1〜4および比較例1〜2の角型非水電解質二次電池A〜Fについて、高温での充放電サイクル試験をおこなった。充放電サイクル試験は、60℃で、充電は500mA定電流で4.2Vまで、さらに4.2V定電圧で3時間の、定電流・定電圧で行い、放電は500mA定電流で終止電圧は2.8Vとし、500サイクル行った。そして、充放電サイクル試験前および500サイクルの充放電サイクル試験後の電池の内部抵抗を測定した。なお、電池の内部抵抗は1kHz交流法で測定されるインピーダンスで、鶴賀電気製DIGITAL AC mΩ METERを用いて測定した。
結果を表1にまとめた。なお、表1において、「内部抵抗増加率、%」は、充放電サイクル試験前の内部抵抗に対する500サイクルの充放電サイクル試験後の電池の内部抵抗の比率を示す。
表1の結果から、負極合剤層にアセチレンブラックを含む表面層を設けた場合に、高温充放電サイクル試験後の電池の内部抵抗増加が抑制されることがわかった。特に、アセチレンブラックの比表面積が10m/g以上の場合に、電池の内部抵抗増加を抑制する効果が大きいことがわかった。
[実施例6〜9]
[実施例6]
負極合剤層の表面層に含まれる高比表面積炭素材料を、アセチレンブラックに代えて比表面積が800m/gのケッチェンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル製ケッチェンブラックEC)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例6の角型非水電解質二次電池Gを作製した。
[実施例7]
負極合剤層の表面層に含まれる高比表面積炭素材料を、アセチレンブラックに代えて比表面積が140m/gのファーネスブラック(三菱化学製MA600)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例7の角型非水電解質二次電池Hを作製した。
[実施例8]
負極合剤層の表面層に含まれる高比表面積炭素材料を、アセチレンブラックに代えて比表面積が50m/gの結晶中にホウ素を固溶したアセチレンブラック(電気化学工業製ホウ素変性アセチレンブラック、ホウ素含有量1.0%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例8の角型非水電解質二次電池Iを作製した。
[実施例9]
負極合剤層の表面層に含まれる高比表面積炭素材料を、アセチレンブラックに代えて比表面積が13m/gの気相法炭素繊維(昭和電工製VGCF)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例9の角型非水電解質二次電池Jを作製した。
[高温サイクル試験]
実施例6〜9の角型非水電解質二次電池G〜Jについて、実施例1と同じ条件で高温での充放電サイクル試験をおこない、充放電サイクル試験前および、500サイクルの充放電サイクル試験後の電池の内部抵抗を測定した。結果を表2にまとめた。
表2の結果から、高比表面積炭素の種類が異なる場合でも、表面層に高比表面積炭素を含む場合に、高温充放電サイクル試験後の電池の内部抵抗増加が抑制されることがわかった。
[実施例10〜14]
実施例10〜14では、集電体側層と表面層とを合わせた負極合剤層の片面の厚みは72μmで一定とした。
[実施例10]
負極合剤層の表面層の厚みを0.5μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例10の角型非水電解質二次電池Kを作製した。したがって、集電体側層の片面の厚みは71.5μmとなる。
[実施例11]
負極合剤層の表面層の厚みを1.0μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例11の角型非水電解質二次電池Lを作製した。負極合剤層の集電体側層の片面の厚みは71μmとなる。
[実施例12]
負極合剤層の表面層の厚みを2μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例12の角型非水電解質二次電池Mを作製した。負極合剤層の集電体側層の片面の厚みは70μmとなる。
[実施例13]
負極合剤層の表面層の厚みを10μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例13の角型非水電解質二次電池Nを作製した。負極合剤層の集電体側層の片面の厚みは62μmとなる。
[実施例14]
負極合剤層の表面層の厚みを15μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例14の角型非水電解質二次電池Oを作製した。負極合剤層の集電体側層の片面の厚みは57μmとなる。
[高温サイクル試験]
実施例10〜14の角型非水電解質二次電池K〜Oについて、実施例1と同じ条件で高温での充放電サイクル試験をおこない、充放電サイクル試験前および、500サイクルの充放電サイクル試験後の電池の内部抵抗を測定した。また、500サイクル目の放電容量を測定した。結果を表3にまとめた。なお、表3には、比較のため、実施例1の結果も示した。
表3の結果から、負極合剤層の表面層の厚みが1.0〜10μmの範囲にある場合に、高温サイクル試験後の内部抵抗増加が抑制され、また、放電容量も大きいことがわかった。
表面層の厚みが1μmよりも薄い場合には、正極活物質から電解液中に溶出したマンガンイオンを捕捉する効果が小さく、表面層の厚みが10μmよりも厚くなると、その分だけ集電体側層が薄くなるため、負極合剤層中に含まれる負極活物質量が減少し、電池の容量減少をもたらすものと考えられる。
[実施例15〜21]
実施例15〜20では、表面層の組成は重量比で、炭素材料(グラファイト+アセチレンブラック):PVdF=92:8で一定とした。
[実施例15]
負極合剤層の表面層のグラファイトとアセチレンブラックの合計重量に対するアセチレンブラックの比率を100wt%(グラファイトを含まない)としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例15の角型非水電解質二次電池Pを作製した。
[実施例16]
負極合剤層の表面層のグラファイトとアセチレンブラックの合計重量に対するアセチレンブラックの比率を90wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例16の角型非水電解質二次電池Qを作製した。
[実施例17]
負極合剤層の表面層のグラファイトとアセチレンブラックの合計重量に対するアセチレンブラックの比率を80wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例17の角型非水電解質二次電池Rを作製した。
[実施例18]
負極合剤層の表面層のグラファイトとアセチレンブラックの合計重量に対するアセチレンブラックの比率を70wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例18の角型非水電解質二次電池Sを作製した。
[実施例19]
負極合剤層の表面層のグラファイトとアセチレンブラックの合計重量に対するアセチレンブラックの比率を60wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例19の角型非水電解質二次電池Tを作製した。
[実施例20]
負極合剤層の表面層のグラファイトとアセチレンブラックの合計重量に対するアセチレンブラックの比率を50wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例20の角型非水電解質二次電池Uを作製した。
[実施例21]
負極合剤層の表面層のグラファイトとアセチレンブラックの合計重量に対するアセチレンブラックの比率を40wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例21の角型非水電解質二次電池Vを作製した。
[高温サイクル試験]
実施例15〜21の角型非水電解質二次電池P〜Vについて、実施例1と同じ条件で高温での充放電サイクル試験をおこない、充放電サイクル試験前および、500サイクルの充放電サイクル試験後の電池の内部抵抗を測定した。結果を表4にまとめた。なお、表4には、比較のため、実施例1の結果も示した。
表4の結果から、負極合剤層の表面層のグラファイトとアセチレンブラックの合計重量に対するアセチレンブラックの比率を50〜100wt%とした場合に、高温充放電サイクル試験後の電池の内部抵抗増加が抑制されることがわかった。
[実施例22〜24]
[実施例22]
正極活物質にLiFePOを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例22の角型非水電解質二次電池Wを作製した。
[実施例23]
正極活物質にLiCoOを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例23の角型非水電解質二次電池Xを作製した。
[実施例24]
正極活物質にLiNiOを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例24の角型非水電解質二次電池Yを作製した。
[高温サイクル試験]
実施例22〜24の角型非水電解質二次電池W〜Yについて、実施例1と同じ条件で高温での充放電サイクル試験をおこない、充放電サイクル試験前および、500サイクルの充放電サイクル試験後の電池の内部抵抗を測定した。結果を表5にまとめた。なお、表5には、比較のため、実施例1の結果も示した。
表5の結果から、正極活物質の種類が異なる場合でも、負極合剤層を集電体側層と表面層の二層とし、表面層に高比表面積材料を含ませた場合に、高温充放電サイクル試験後の電池の内部抵抗増加が抑制されることがわかった。なお、正極活物質がコバルト酸リチウム(LiCoO)やニッケル酸リチウム(LiNiO)の場合の内部抵抗増加が小さいのは、電解液中へのコバルトやニッケルの溶出量が、マンガンや鉄と比べて少ないためであると考えられる。
非水電解質二次電池の外観を示す図。 負極の断面を示す図。
符号の説明
1 非水電解質二次電池
2 電池容器
3 電池ケース
4 電池蓋
5 正極端子
6 負極端子
7 電解液注液口
8 安全弁
11 集電体
12 負極合剤層
13 集電体側層
14 表面層

Claims (2)

  1. 正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、前記負極は負極合剤層を集電体上に保持し、前記負極合剤層は少なくとも表面層と集電体側層の二層を備え、前記集電体側層は負極活物質と結着剤とを含み、前記表面層は、前記負極活物質よりも比表面積が大きく、リチウムイオンを可逆的に挿入脱離しない炭素材料と結着剤を含むことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 表面層に含まれる、負極活物質よりも比表面積が大きく、リチウムイオンを可逆的に挿入脱離しない炭素材料の比表面積が10m/g以上であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
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