JP2010032262A - 液体付着量測定装置および液体付着量測定方法 - Google Patents

液体付着量測定装置および液体付着量測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ワークに付着した液体の重量を精度良く測定することが可能な液体付着量測定装置および液体付着量測定方法を提供する。
【解決手段】ステータ1を収容する収容容器10、収容容器10の容積とステータ1の体積との差分よりも大きい容積を有する真空容器20、真空容器20の圧力を検出する圧力センサ30、真空容器20を減圧する真空ポンプ40、および収容容器10が真空容器20から遮断されるとともに真空ポンプ40が真空容器20に連通する状態または収容容器10が真空容器20に連通するとともに真空ポンプ40が真空容器20から遮断される状態のいずれかに切り替える弁機構50を液体付着量測定装置100に具備し、収容容器10と真空容器20とを連通し、収容容器10および真空容器20の圧力が同じとなったときに圧力センサ30により検出される真空容器20の圧力に基づいてステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワークに付着した液体の重量を測定する技術に関する。
従来、ハイブリッド車の電動機あるいはハイブリッド車の発電機として、主たる構造体を成すステーに銅線等の導電性物質からなるステータコイルを巻回したステータが用いられている。
このようなステータは通常はステータコイルの表面に絶縁物質(例えば樹脂材料)を塗布する、あるいは、ステータコイルの表面を絶縁物質で被覆することによりステータを収容するケースとステータコイルとを絶縁している(ステータを収容するケースとステータコイルとの間の放電を防止している)。
しかし、ステータの組み立て時にステータコイルの表面に疵が発生した場合、当該疵の部分に塗布(被覆)されていた絶縁物質が剥離するため、当該疵の部分においてステータコイルを構成する導電性物質が露出した状態となり、ステータを収容するケースとステータコイルステータコイルとの間で放電が起きる。
ステータを構成するステータコイルの表面に疵がある場合、ハイブリッド車の電動機として要求される出力を発生することが出来ない、あるいはハイブリッド車の発電機として要求される発電効率を達成出来ないという問題が生じる。
従って、表面に疵があるステータコイルが巻回されたステータを誤って製品として使用することが無いように、組み立て時にステータコイルの表面の疵の有無を検査する必要がある。
ステータコイルの表面の疵の有無を検査する方法としては、塩水を用いる方法が知られている。
上記方法は、塩水にステータを浸漬し、電源装置が有する一対の電極の一方を塩水に浸漬されたステータを構成するステータコイルの一端に接続し、電源装置の一対の電極の他方を塩水に浸漬し、電源装置により一対の電極の間に所定の電圧を印加し、一対の電極の間に電流が流れるか否かによりステータコイルの表面の疵の有無を判定する(電流が流れる場合、ステータコイルの表面に疵があると判定する)。
しかし、塩水を用いる方法は一種の破壊検査であり、この方法を表面に疵があるステータコイルが巻回されたステータに適用した場合には当該疵の部分において電気化学反応が起こり、ステータコイルの表面の腐食が進行する。
また、塩水を用いる方法によりステータコイル表面において腐食が進行した部分を修復することは困難であり、最終的にはステータコイルに疵があるステータを廃棄処分することとなり、ひいては製品歩留まりの低下を招く。
従って、塩水を用いる方法をステータの検査、特に全数検査に適用することは困難であるという問題がある。
上記問題を解消する方法として、近年は塩水に代えてフッ素系溶液を用いる方法が検討されている。
この方法はステータコイルの表面の疵の部分において腐食が進行しないため、疵の有無を検査した後にステータコイルの表面を修復することが比較的容易であり、当該ステータコイルが巻回されたステータを製品とすることが可能である。
従って、フッ素系溶液を用いる方法は、腐食による製品歩留まりの低下は発生しないという点において優れている。
しかし、フッ素系溶液を用いる方法をステータの検査に適用した場合には、以下の問題が生じる。
すなわち、検査後のステータコイルの表面にフッ素系溶液が付着(残留)したまま最終組み立て(ハイブリッド車の電動機あるいはハイブリッド車の発電機の組み立て)を行った場合、フッ素系溶液はステータが浸漬される潤滑液に混入し、ハイブリッド車の駆動源あるいはハイブリッド車の発電機としての機能に悪影響を及ぼす場合がある。
従って、検査後のステータを十分に乾燥することによりステータに付着したフッ素系溶液を予め蒸発させてから最終組み立てを行う必要があるが、一般にステータコイルはステーに密に巻回されるため、ステータコイルを構成する銅線の隙間等にフッ素系溶液が残留し易い。
上記のステータに限らず、ワーク(対象となる物品)に付着した液体の有無を判定する、あるいはワークに付着した液体の重量を測定する方法としては、(a)液体が付着する前のワークの重量の測定結果と液体が付着したワークの重量の測定結果との差分を算出する方法、あるいは(b)液体が付着したワークの重量の測定結果と液体を蒸発させた(乾燥させた)後のワークの重量の測定結果との差分を算出する方法、が挙げられる。
例えば、特許文献1に記載の如くである。
しかし、上記方法をフッ素系溶液が付着したステータに適用した場合、一般にステータの重量に対してステータに付着するフッ素系溶液の重量が十分に小さいため、ステータに付着するフッ素系溶液の重量を精度良く測定することが困難であるという問題が生じる。
また、ステータコイルの表面に塗布される絶縁物質の種類によっては、フッ素系溶液にステータを浸漬したときに当該絶縁物質の一部が溶出する場合がある。
そのため、フッ素系溶液側に溶出する絶縁物質の重量がステータに付着するフッ素系溶液の重量よりも大きい場合にも、ステータに付着するフッ素系溶液の重量を精度良く測定することが困難であるという問題が生じる。
さらに、各ステータから溶出する絶縁物質の重量は一定ではなく個体差があるという問題もある。
液体の付着前後のワークの重量の差分に基づいてワークに付着した液体の重量を測定する方法以外にワークに付着した液体の重量を測定する方法としては、真空容器を用いる方法が知られている。
例えば、特許文献2、特許文献3および特許文献4に記載の如くである。
特許文献2に記載の方法は、被乾燥物(ワーク)を収容する真空容器と、真空容器を減圧する真空ポンプと、真空容器の内部の相対湿度を検出するセンサと、真空容器の内部の圧力を検出するセンサと、を具備するシステムを用いる方法であり、真空容器の内部の圧力を水分が氷結する圧力よりも少しだけ高い状態に保持するように真空ポンプを運転し、真空容器の内部の相対湿度の低下および圧力の低下が検出された場合に被乾燥物が乾燥されたと判定する。
特許文献3に記載の方法は、ワークたる容器の内部の空気を抽出(吸引)する抽気装置と、ワークたる容器と抽気装置とを連通する配管経路と、配管経路の中途部にバイパス接続される検出用容器と、検出用容器の内部の真空度を測定する測定器と、検出用容器の内部の露点温度を測定する露点計と、を具備する装置を用いてワークたる容器の内部が十分に乾燥されたか否かを判定する方法であり、検出用容器の両端を閉塞した状態でワークたる容器と抽気装置とを配管経路で連通することによりワークたる容器の内部を減圧するとともにワークたる容器の内部から水分を除去し、配管経路の中途部を閉塞して検出用容器を介してワークたる容器と抽気装置とを連通することによりワークたる容器の内部の気体を検出用容器に導入し、検出用容器の内部に導入された気体の圧力および露点を測定し、測定結果に基づいてワークたる容器の内部の水分量を測定する方法である。
特許文献4に記載の方法は、真空容器と、真空容器を減圧する真空ポンプと、真空容器の内部の圧力を検出する圧力センサと、真空容器の内部の湿度を検出する湿度センサと、真空容器の内部の温度を検出する温度センサと、これらのセンサの検出値に基づいて水分蒸発量を算出するデータ処理手段と、を具備するシステムを用いてワークから蒸発した水分量を測定する方法である。
しかし、特許文献2、特許文献3および特許文献4に記載の方法は以下の問題を有する。
特許文献2、特許文献3および特許文献4に記載の方法はいずれも湿度を検出するセンサ(相対湿度を検出するセンサ、露点計あるいは湿度センサ)を用いているが、これらのセンサの多くは高分子薄膜式のセンサである。
高分子薄膜式のセンサは高分子薄膜に吸着した水分の量に応じて高分子薄膜の電気抵抗が変化する性質を利用して接触している雰囲気中の水分量を測定するものであり、水分量の変化に対する反応が遅いこと、測定精度があまり良くない(相対湿度を測定するセンサの場合、一般に±3〜5%程度の誤差を有する)こと、定期的な校正を要すること、といった問題を有する。
従って、これらのセンサの検出値に基づいて算出される液体の重量には少なくとも高分子薄膜式のセンサと同等あるいはそれ以上の測定誤差が含まれていることとなり、ワークに付着した液体の重量を精度良く測定する用途には適さない。
また、真空容器を用いてワークを乾燥する装置としては、特許文献5に記載の真空乾燥装置が知られている。
特許文献5に記載の真空乾燥装置は、ワークを収容する第一の真空容器と、接続管により第一の真空容器に接続された第二の真空容器と、接続管の中途部から分岐した管に接続される真空ポンプと、第一の真空容器、第二の真空容器および真空ポンプの間の連通状態を切り替える弁機構と、を具備し、大気圧でワークを収容した第一の真空容器と予め減圧された第二の真空容器とを連通し、第一の真空容器を急激に減圧してワークに付着した水分を蒸発させることによりワークを乾燥する。
しかし、特許文献5に記載の真空乾燥装置は、ワークから蒸発した水分量を定量的に測定する方法については開示していない。
特開平8−86566号公報 特開2005−140536号公報 特開昭58−2581号公報 特開2004−232965号公報 特許第2565963号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、ワークに付着した液体の重量を精度良く測定することが可能な液体付着量測定装置および液体付着量測定方法を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、
ワークを収容するワーク収容容器と、
前記ワーク収容容器の容積と前記ワークの体積との差分よりも大きい容積を有する真空容器と、
前記真空容器の圧力を検出する圧力センサと、
前記真空容器を減圧する真空ポンプと、
を具備し、
第一の圧力で前記ワークが収容された前記ワーク収容容器と前記真空ポンプにより前記第一の圧力よりも低い第二の圧力まで減圧された前記真空容器とを連通し、前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力が同じとなったときに前記圧力センサにより検出される前記真空容器の圧力に基づいて前記ワークに付着した液体の重量を測定するものである。
「ワーク」は、本発明による測定の対象となる物品を指す。
「液体」は流動性を有し、減圧することにより蒸発し得る物質を指す。液体の具体例としては、水、油、炭化水素、アルコール、フッ素系溶液等が挙げられる。
請求項2においては、
前記ワーク収容容器が前記真空容器から遮断されるとともに前記真空ポンプが前記真空容器に連通する状態、または前記ワーク収容容器が前記真空容器に連通するとともに前記真空ポンプが前記真空容器から遮断される状態のいずれかに切り替える弁機構と、
前記弁機構を前記ワーク収容容器が前記真空容器から遮断されるとともに前記真空ポンプが前記真空容器に連通する状態に切り替えることにより前記真空容器を前記第二の圧力まで減圧し、次いで前記弁機構を前記ワーク収容容器が前記真空容器に連通するとともに前記真空ポンプが前記真空容器から遮断される状態に切り替えることにより前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力を同じとし、前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力が同じとなったときに前記圧力センサにより検出される前記真空容器の圧力に基づいて前記ワークに付着した液体の重量を算出する制御装置と、
を具備するものである。
「制御装置」は専用品でも良く、市販のパーソナルコンピュータやワークステーション等で達成しても良い。
請求項3においては、
前記制御装置は、
前記液体の分子量M、前記第一の圧力P1、前記ワーク収容容器の容積V1、前記ワークの体積Vw、前記第二の圧力P2、前記真空容器の容積V2、気体定数Rおよび前記ワーク収容容器および前記真空容器の温度Taを予め記憶し、予め記憶されたM、P1、V1、Vw、P2、V2、RおよびTa、並びに前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力が同じとなったときに前記圧力センサにより検出される前記真空容器の圧力P3を以下の数1に代入することにより、前記ワークに付着した液体の重量Wを算出するものである。
Figure 2010032262
請求項4においては、
ワークを収容するワーク収容容器と、
前記ワーク収容容器の容積と前記ワークの体積との差分よりも大きい容積を有する真空容器と、
を用いて前記ワークに付着した液体の重量を測定する液体付着量測定方法であって、
第一の圧力で前記ワークを前記ワーク収容容器に収容する収容工程と、
前記真空容器を前記第一の圧力よりも低い第二の圧力まで減圧する減圧工程と、
第一の圧力で前記ワークが収容された前記ワーク収容容器と前記第二の圧力まで減圧された前記真空容器とを連通することにより前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力を同じとする均圧工程と、
前記均圧工程において前記ワーク収容容器の圧力と同じとなった前記真空容器の圧力を検出する圧力検出工程と、
前記圧力検出工程において検出された前記真空容器の圧力に基づいて前記ワークに付着した液体の重量を算出する液体重量算出工程と、
を具備するものである。
請求項5においては、
前記液体重量算出工程において、
予め記憶された前記液体の分子量M、前記第一の圧力P1、前記ワーク収容容器の容積V1、前記ワークの体積Vw、前記第二の圧力P2、前記真空容器の容積V2、気体定数Rおよび前記ワーク収容容器および前記真空容器の温度Ta、並びに前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力が同じとなったときに検出される前記真空容器の圧力P3を数1に代入することにより、前記ワークに付着した液体の重量Wを算出するものである。
本発明は、ワークに付着した液体の重量を精度良く測定することが可能である、という効果を奏する。
以下では、本発明に係る液体付着量測定装置および本発明に係る液体付着量測定方法の実施形態について説明する。
なお、本発明は以下に示す実施形態により限定されるものではなく、以下に示す実施形態の構成要素は当業者が置換可能かつ容易なものあるいは実質的に同一なものを含む。
図1に示す液体付着量測定装置100は本発明に係る液体付着量測定装置の実施の一形態であり、ステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を測定する。
ステータ1は本発明に係るワークの実施の一形態であり、内燃機関および電動機の二種類の駆動源を有するハイブリッド車に用いられる電動機あるいは発電機を構成する部材の一つである。
ステータ1はステー2およびステータコイル3を具備する。ステー2はステータ1の主たる構造体を成す部材である。ステータコイル3は銅線からなり、ステー2に巻回される。
ステータコイル3の表面に絶縁性物質(例えば、樹脂材料)が塗布あるいは被覆されており、これによりステータコイル3において巻回されたときに互いに隣接する部分同士、ステータコイル3とステー2との間、あるいはステータコイル3とステータ1を収容するケース(不図示)との間の導通(放電)が防止される。
ステータ1は、まず、ステータコイル3に疵が有るか否か(ステータコイル3の表面に塗布あるいは被覆された絶縁性物質が剥離している部分が有るか否か)を確認するための検査に供される。
「ステータコイル3に疵が有るか否かを確認するための検査」は、ステータ1を検査用容器に貯留されたフッ素系溶液に浸漬し、電源装置(不図示)が有する一対の電極の一方をフッ素系溶液に浸漬されたステータ1を構成するステータコイル3の一端に接続し、電源装置の一対の電極の他方をフッ素系溶液に浸漬し、電源装置により一対の電極の間に所定の電圧を印加し、一対の電極の間に電流が流れるか否かによりステータコイル3の表面の疵の有無を判定する、という一連の作業を経て行われる。
フッ素系溶液は本発明に係る液体の実施の一形態である。フッ素系溶液はフッ素系の有機物を含む液体である。
当該検査の後、ステータ1はフッ素系溶液が貯留された検査用容器から取り出され、乾燥機(不図示)によりステータ1に付着したフッ素系溶液を蒸発させる。
乾燥機による乾燥が終わった後、ステータ1は液体付着量測定装置100による測定(ステータ1に付着したフッ素系溶液の重量測定)に供される。
図1に示す如く、液体付着量測定装置100は主として収容容器10、真空容器20、圧力センサ30、真空ポンプ40、弁機構50および制御ユニット60を具備する。
収容容器10は本発明に係るワーク収容容器の実施の一形態であり、ステータ1を収容する容器である。
収容容器10は容器本体11および蓋12を具備し、容器本体11の開口部に蓋12が設けられる。蓋12を開けた状態では容器本体11の開口部から収容容器10の内部にステータ1を収容し、あるいは収容容器10の内部に収容されたステータ1を外部に取り出すことが可能であり、蓋12を閉じた状態では容器本体11の内部の気密性が保たれる。
本実施形態では、収容容器10の容積はV1であり、ステータ1の体積はVwである。また、収容容器10は、収容容器10の内部が減圧されても収容容器10の容積が変化しない程度の強度を有する。
真空容器20は本発明に係る真空容器の実施の一形態であり、真空容器20の容積はV2である。真空容器20は、真空容器20の内部が減圧されても真空容器20の容積が変化しない程度の強度を有する。
真空容器20の容積V2は、収容容器10の容積V1からステータ1の体積Vwを引いたもの、すなわち収容容器10の容積とステータ1の体積との差分(V1−Vw)よりも大きい(V2>(V1−Vw)が成立する)。
圧力センサ30は本発明に係る圧力センサの実施の一形態であり、真空容器20の圧力を検出するものである。本実施形態では、圧力センサ30は真空容器20の上部に設けられた孔に貫装される。
真空ポンプ40は本発明に係る真空ポンプの実施の一形態であり、真空容器20(より厳密には、真空容器20の内部)を所定の圧力まで減圧するものである。真空ポンプ40は吸気ポートおよび排気ポートの二つのポートを有し、吸気ポートから吸引した空気を排気ポートから排出する。
弁機構50は本発明に係る弁機構の実施の一形態であり、(a)収容容器10が真空容器20から遮断されるとともに真空ポンプ40が真空容器20に連通する状態、または(b)収容容器10が真空容器20に連通するとともに真空ポンプ40が真空容器20から遮断される状態、のいずれかに切り替えるものである。
弁機構50は主として第一接続管51、第一開閉弁52、第二接続管53、第二開閉弁54、外気導入管55および第三開閉弁56を具備する。
第一接続管51は収容容器10と真空容器20とを接続する配管である。
第一接続管51の一端は収容容器10に接続され、第一接続管51の他端は真空容器20に接続される。収容容器10は第一接続管51を介して真空容器20に連通する(収容容器10の内部空間と真空容器20の内部空間とが連通される)。
第一開閉弁52は第一接続管51の中途部に設けられる電磁弁である。第一開閉弁52が開いた状態では第一接続管51の中途部は閉塞されず、第一開閉弁52が閉じた状態では第一接続管51の中途部は閉塞される。
第二接続管53は真空容器20と真空ポンプ40とを接続する配管である。
第二接続管53の一端は真空容器20に接続され、第二接続管53の他端は真空ポンプ40の吸気ポートに接続される。真空ポンプ40は第二接続管53を介して真空容器20に連通する(真空ポンプ40と真空容器20の内部空間とが連通される)。
第二開閉弁54は第二接続管53の中途部に設けられる電磁弁である。第二開閉弁54が開いた状態では第二接続管53の中途部は閉塞されず、第二開閉弁54が閉じた状態では第二接続管53の中途部は閉塞される。
外気導入管55は真空容器20に外気を導入する配管である。
外気導入管55の一端は真空容器20に接続され、外気導入管55の他端は真空容器20の外部に開放される。真空容器20の内部は外気導入管55を介して真空容器20の外部に連通する(真空容器20の内部と外部とが連通される)。
第三開閉弁56は外気導入管55の中途部に設けられる電磁弁である。第三開閉弁56が開いた状態では外気導入管55の中途部は閉塞されず、第三開閉弁56が閉じた状態では外気導入管55の中途部は閉塞される。
第一開閉弁52を閉じるとともに第二開閉弁54を開くことにより、(a)収容容器10が真空容器20から遮断される(収容容器10が真空容器20に連通していない)とともに真空ポンプ40が真空容器20に連通する状態となる。
第二開閉弁54を閉じるとともに第一開閉弁52を開くことにより、(b)収容容器10が真空容器20に連通するとともに真空ポンプ40が真空容器20から遮断される(真空ポンプ40が真空容器20に連通していない)状態となる。
このように、弁機構50は、第一開閉弁52および第二開閉弁54の開閉状態を変更することにより、(a)収容容器10が真空容器20から遮断されるとともに真空ポンプ40が真空容器20に連通する状態、または(b)収容容器10が真空容器20に連通するとともに真空ポンプ40が真空容器20から遮断される状態のいずれかに切り替えることが可能である。
制御ユニット60は制御装置61、入力装置62および表示装置63を具備する。
制御装置61は本発明に係る制御装置の実施の一形態であり、液体付着量測定装置100の一連の動作を制御するものである。
制御装置61は液体付着量測定装置100の一連の動作を制御するための種々のプログラム等を格納することができ、これらのプログラム等を展開することができ、これらのプログラム等に従って所定の演算を行うことができ、当該演算の結果等を記憶することができる。
制御装置61は、実体的には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等がバスで相互に接続される構成であっても良く、あるいはワンチップのLSI(Large Scale Integration;大規模集積回路)等からなる構成であっても良い。
本実施形態における制御装置61は専用品であるが、本発明に係る制御装置を市販のパーソナルコンピュータやワークステーション等に上記プログラム等を格納したもので達成することも可能である。
制御装置61は圧力センサ30に接続され、制御装置61は圧力センサ30から送信される信号、すなわち圧力センサ30により検出された真空容器20(の内部)の圧力に係る情報を取得することが可能である。
制御装置61は第一開閉弁52に接続される。制御装置61は第一開閉弁52を開閉するための信号を第一開閉弁52に送信することが可能である。
制御装置61は第二開閉弁54に接続される。制御装置61は第二開閉弁54を開閉するための信号を第二開閉弁54に送信することが可能である。
制御装置61は第三開閉弁56に接続される。制御装置61は第三開閉弁56を開閉するための信号を第三開閉弁56に送信することが可能である。
入力装置62は液体付着量測定装置100による測定に係る種々の情報・指示等を制御装置61に入力するものであり、制御装置61に接続される。
本実施形態の入力装置62は専用品であるが、例えば市販のキーボード、マウス、ポインティングデバイス、ボタン、スイッチ等を用いても良い。
表示装置63は入力装置62から制御装置61への入力内容、液体付着量測定装置100の動作状況、液体付着量測定装置100による測定結果等を表示するものであり、制御装置61に接続される。
本実施形態の表示装置63は専用品であるが、例えば市販の液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)やCRTディスプレイ(Cathode Ray Tube Display)等を用いても良い。
以下では、制御装置61がステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を算出する手順について説明する。
なお、制御装置61がステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を算出する手順は、本発明に係る液体付着量測定方法の実施の一形態に相当する。
図2に示す如く、制御装置61がステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を算出する手順は主として収容工程S1100、減圧工程S1200、均圧工程S1300、圧力検出工程S1400および液体重量算出工程S1500を具備する。
収容工程S1100はステータ1を収容容器10に収容する工程である。
収容工程S1100において、作業者は収容容器10の蓋12を開けて収容容器10の容器本体11に収容し、蓋12を閉じる。このとき、収容容器10の内部に密封される空気の圧力P1は大気圧に等しい。
収容工程S1100が終了したら、減圧工程S1200に移行する。
減圧工程S1200は真空容器20を所定の圧力まで減圧する工程である。
減圧工程S1200において、制御装置61は第一開閉弁52を閉じるとともに第三開閉弁56を閉じることにより真空容器20を密封状態とする。
次に、制御装置61は真空ポンプ40が作動している状態で第二開閉弁54を開くことにより、真空容器20を大気圧よりも低い圧力P2まで減圧する。
続いて、制御装置61は圧力センサ30により検出される真空容器20の圧力が圧力P2に到達した時点で第二開閉弁54を閉じる。
減圧工程S1200が終了したら、均圧工程S1300に移行する。
均圧工程S1300は圧力P1(本実施形態では、大気圧)でステータ1が収容された収容容器10と減圧工程S1200において圧力P2まで減圧された真空容器20とを連通することにより収容容器10および真空容器20の圧力を同じ圧力P3とする工程である。
均圧工程S1300において、制御装置61は第一開閉弁52を開くことにより、収容容器10の内部空間と真空容器20の内部空間とが連通された状態とする。
第一開閉弁52が開かれたときの収容容器10の圧力P1は真空容器20の圧力P2よりも高いので(P1>P2)、収容容器10の内部空間に密封されていた空気の一部が第一接続管51を通って真空容器20の内部空間に移動し、収容容器10の圧力および真空容器20の圧力が等しい圧力P3となった時点で収容容器10から真空容器20への空気の移動が終了する。
また、収容容器10から真空容器20へ空気が移動する過程では収容容器10の圧力が低下するため、収容容器10に収容されているステータ1に付着しているフッ素系溶液は全て蒸発し、収容容器10に密封されていた空気に混入する。
均圧工程S1300が終了したら、圧力検出工程S1400に移行する。
圧力検出工程S1400は均圧工程S1300において収容容器10の圧力と同じとなった真空容器20の圧力を検出する工程である。
圧力検出工程S1400において、圧力センサ30は真空容器20の圧力P3を検出し、真空容器20の圧力がP3であることを示す信号を送信する。制御装置61は、圧力センサ30が送信した信号を取得する。
圧力検出工程S1400が終了したら、液体重量算出工程S1500に移行する。
液体重量算出工程S1500は圧力検出工程S1400において検出された真空容器20の圧力P3に基づいてステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を算出する工程である。
以下では、液体重量算出工程S1500における算出の具体的な手順について説明する。
収容工程S1100の終了時点における収容容器10の内部に密封された空気の状態方程式は以下の数2で表される。
Figure 2010032262
数2におけるP1は収容容器10の圧力(本実施形態では、大気圧)、V1は収容容器10の容積、Vwはステータ1の体積、n1は収容容器10に密封された空気のモル数、Rは気体定数、T1は収容容器10の温度(収容容器10に密封された空気の温度)を指す。
減圧工程S1200が終了した時点における真空容器20の内部に残留した空気の状態方程式は以下の数3で表される。
Figure 2010032262
数3におけるP2は真空容器20の圧力、V2は真空容器20の容積、n2は収容容器10の内部に残留する空気のモル数、T2は真空容器20の温度(真空容器20の内部に残留する空気の温度)を指す。
均圧工程S1300が終了した時点における収容容器10および真空容器20に密封された空気の状態方程式は数2および数3を用いて以下の数4で表される。
Figure 2010032262
数4におけるP3は収容容器10および真空容器20の圧力が同じとなったときの圧力、nは蒸発したフッ素系溶液のモル数、T3は収容容器10および真空容器20の圧力が同じとなったときの収容容器10および真空容器20の温度(収容容器10および真空容器20の内部に密封された空気の温度)を指す。
収容容器10に収容されたステータ1に初めからフッ素系溶液が全く付着していなかった場合(n=0)を仮定すると、均圧工程S1300が終了した時点における収容容器10および真空容器20に密封された空気の状態方程式は数2および数3を用いて以下の数5で表される。
Figure 2010032262
数5におけるP4は収容容器10および真空容器20の圧力が同じとなったときの圧力、T4は収容容器10および真空容器20の圧力が同じとなったときの収容容器10および真空容器20の温度(収容容器10および真空容器20の内部に密封された空気の温度)を指す。
収容容器10および真空容器20が外部の大気との間で熱伝導可能であり、かつ減圧工程S1200および均圧工程S1300を通じて収容容器10および真空容器20の温度が大気の温度Taで一定に保持されると仮定すると(T1=T2=T3=T4=Ta)、P4は数2、数3および数5を用いて以下の数6で表される。
Figure 2010032262
圧力P3と圧力P4の差分ΔP(=P3−P4)は数4および数5を用いて以下の数7で表される。
Figure 2010032262
ステータ1に付着していたフッ素系溶液が均圧工程S1300において全て蒸発した場合、ステータ1に付着していたフッ素系溶液の重量Wは、当該フッ素系溶液の(平均の)分子量M、数6および数7を用いて以下の数1で表される。
Figure 2010032262
数1におけるM、P1、P2、V1、V2、Vw、RおよびTaは既知の値であることから、P3を数7に代入することにより、Wを算出することが可能である。
制御装置61は、M、P1、V1、Vw、P2、V2、RおよびTaの値を予め記憶している。
液体重量算出工程S1500において、制御装置61は先に圧力検出工程S1400において取得した圧力センサ30からの信号、すなわち真空容器20の圧力P3を数1に代入することによりステータ1に付着していたフッ素系溶液の重量Wを算出する。
の算出結果は制御装置61に記憶されるとともに表示装置63により表示される。
本実施形態では液体重量算出工程S1500において、フッ素系溶液の重量Wを算出する作業に並行して、ステータ1を取り出す作業および真空容器20の圧力を大気圧に戻す作業が行われる。
具体的には、制御装置61が第三開閉弁56を開くことにより外気を収容容器10および真空容器20に導入し、収容容器10および真空容器20の圧力を大気圧に戻す。
次に、作業者が蓋12を開いてステータ1を収容容器10から取り出す。
以上の如く、液体付着量測定装置100は、
ステータ1を収容する収容容器10と、
収容容器10の容積V1とステータ1の体積Vwとの差分よりも大きい容積V2を有する真空容器20と、
真空容器20の圧力を検出する圧力センサ30と、
真空容器20を減圧する真空ポンプ40と、
を具備し、
第一の圧力P1(本実施形態では、大気圧)でステータ1が収容された収容容器10と真空ポンプ40により第二の圧力P2まで減圧された真空容器20とを連通し、収容容器10および真空容器20の圧力が同じとなったときに圧力センサ30により検出される真空容器20の圧力P3に基づいてステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を測定する。
このように構成することにより、ステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を精度良く測定することが可能である。
本発明に係る液体付着量測定装置による液体の重量の測定精度をより向上させる方法としては、(α)圧力センサの検出能を向上する、(β)数6に示す液体のモル数nに掛かる係数{R・Ta/(V1+V2−Vw)}を極力大きくする、等が挙げられる。
(α)については、より高価な圧力センサを用いることにより達成可能である。
(β)については、係数{R・Ta/(V1+V2−Vw)}のうち、Rは定数であるため、Rの値は変更不能であり、Taは通常は常温付近に設定されることからTaの値を大きく変更することは困難である。
従って、(V1+V2−Vw)が極力小さくなるようにV1、V2およびVwの値を設定することとなる。
ここで、ワーク収容容器と真空容器とを連通したときにワークに付着した液体が全て蒸発することは液体の重量の測定精度を担保する上で重要であり、この観点からはV2をV1とVwとの差分よりも極力大きくする(V2>V1−Vw)ことが望ましい。
結果として、V1を極力小さくする(Vwに近づける)ことによりV1とVwとの差分を極力小さくする(ゼロに近づける)ことが望ましい。
V2に対するV1とVwとの差分の比率(=(V1−Vw)/V2)をどの程度の値に設定するかは、測定の対象となる液体重量の測定精度(測定に要求される最小の液体重量)、液体の分子量等により変動し得るが、目安としてはV2に対するV1とVwとの差分の比率を20分の1以下に設定する((V1−Vw)/V2≦1/20)ことが望ましい。
本実施形態における第一の圧力、すなわちステータ1が収容容器10に収容されたときの収容容器10の圧力P1は大気圧に等しいが、本発明に係る第一の圧力は大気圧に限定されず、大気圧よりも高い圧力または大気圧よりも低い圧力に設定しても良い。
ただし、通常はステータをワーク収容容器に収容する作業が大気圧下で行われること、および、ワーク収容容器を真空容器に連通する前にワーク収容容器の圧力を大気圧と異なる圧力に変更することはワークに付着した液体の蒸発(移動)を誘起し、ひいては液体の重量の測定精度を低下させる恐れがあることから、第一の圧力を大気圧または大気圧とほとんど変わらない圧力(液体の蒸発を誘起しない程度の圧力)に設定することが望ましい。
また、液体付着量測定装置100は、
収容容器10が真空容器20から遮断されるとともに真空ポンプ40が真空容器20に連通する状態、または収容容器10が真空容器20に連通するとともに真空ポンプ40が真空容器20から遮断される状態のいずれかに切り替える弁機構50と、
弁機構50を収容容器10が真空容器20から遮断されるとともに真空ポンプ40が真空容器20に連通する状態に切り替えることにより真空容器20を圧力P2まで減圧し、次いで弁機構50を収容容器10が真空容器20に連通するとともに真空ポンプ40が真空容器20から遮断される状態に切り替えることにより収容容器10および真空容器20の圧力を同じとし、収容容器10および真空容器20の圧力が同じとなったときに圧力センサ30により検出される真空容器20の圧力P3に基づいてステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を算出する制御装置61を具備する。
このように構成することにより、ステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を精度良く測定することが可能である。
特に、弁機構50の動作制御およびステータ1に付着したフッ素系溶液の重量の算出を制御装置61が行うため、作業者はステータ1を収容容器10に収容する作業および収容容器10からステータ1を取り出す作業のみ行えば良く、作業性に優れる。
また、液体付着量測定装置100の制御装置61は、
フッ素系溶液の分子量M、収容容器10にステータ1が収容されたときの収容容器10の圧力P1、収容容器10の容積V1、ステータ1の体積Vw、真空ポンプ40により減圧されたときの真空容器20の圧力P2、真空容器20の容積V2、気体定数Rおよび収容容器10および真空容器20の温度Taを予め記憶し、
記憶されたM、P1、V1、Vw、P2、V2、RおよびTa、並びに収容容器10および真空容器20の圧力が同じとなったときに圧力センサ30により検出される真空容器20の圧力P3を数1に代入することにより、ステータ1に付着した液体の重量Wを算出する。
このように構成することにより、真空容器20の圧力を検出するだけで精度良くステータ1に付着した液体の重量を測定することが可能である。
また、本発明に係る液体付着量測定方法の実施の一形態は、
ステータ1を収容する収容容器10と、
収容容器10の容積V1とステータ1の体積Vwとの差分よりも大きい容積V2を有する真空容器20と、
を用いてステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を測定する液体付着量測定方法であって、
第一の圧力P1(本実施形態では、大気圧)でステータ1を収容容器10に収容する収容工程S1100と、
真空容器20を第一の圧力P1よりも低い第二の圧力P2まで減圧する減圧工程S1200と、
第一の圧力P1でステータ1が収容された収容容器10と第二の圧力P2まで減圧された真空容器20とを連通することにより収容容器10および真空容器20の圧力を同じとする均圧工程S1300と、
均圧工程S1300において収容容器10の圧力と同じとなった真空容器20の圧力P3を検出する圧力検出工程S1400と、
圧力検出工程S1400において検出された真空容器20の圧力P3に基づいてステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を算出する液体重量算出工程S1500と、
を具備する。
このように構成することにより、ステータ1に付着したフッ素系溶液の重量を精度良く測定することが可能である。
本実施形態では収容工程S1100が終了した後に減圧工程S1200に移行するが、本発明はこれに限定されない。すなわち、収容工程と減圧工程とを並行しても良く、減圧工程が終了した後に収容工程に移行しても良い。
ただし、サイクルタイム(一連の作業に要する時間)を短縮する観点からは、収容工程と減圧工程とを並行することが望ましい。
また、本発明に係る液体付着量測定方法の実施の一形態は、
液体重量算出工程S1500において、
予め記憶されたフッ素系溶液の分子量M、第一の圧力P1、収容容器10の容積V1、ステータ1の体積Vw、第二の圧力P2、真空容器20の容積V2、気体定数Rおよび収容容器10および真空容器20の温度Ta、並びに収容容器10および真空容器20の圧力が同じとなったときに検出される真空容器20の圧力P3を数1に代入することにより、ステータ1に付着したフッ素系溶液の重量Wを算出する。
このように構成することにより、真空容器20の圧力を検出するだけで精度良くステータ1に付着した液体の重量を測定することが可能である。
本発明に係る液体付着量測定装置の実施の一形態を示す模式図。 本発明に係る液体付着量測定方法の実施の一形態を示すフロー図。
符号の説明
1 ステータ(ワーク)
10 収容容器(ワーク収容容器)
20 真空容器
30 圧力センサ
40 真空ポンプ
50 弁機構
100 液体付着量測定装置

Claims (5)

  1. ワークを収容するワーク収容容器と、
    前記ワーク収容容器の容積と前記ワークの体積との差分よりも大きい容積を有する真空容器と、
    前記真空容器の圧力を検出する圧力センサと、
    前記真空容器を減圧する真空ポンプと、
    を具備し、
    第一の圧力で前記ワークが収容された前記ワーク収容容器と前記真空ポンプにより前記第一の圧力よりも低い第二の圧力まで減圧された前記真空容器とを連通し、前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力が同じとなったときに前記圧力センサにより検出される前記真空容器の圧力に基づいて前記ワークに付着した液体の重量を測定する液体付着量測定装置。
  2. 前記ワーク収容容器が前記真空容器から遮断されるとともに前記真空ポンプが前記真空容器に連通する状態、または前記ワーク収容容器が前記真空容器に連通するとともに前記真空ポンプが前記真空容器から遮断される状態のいずれかに切り替える弁機構と、
    前記弁機構を前記ワーク収容容器が前記真空容器から遮断されるとともに前記真空ポンプが前記真空容器に連通する状態に切り替えることにより前記真空容器を前記第二の圧力まで減圧し、次いで前記弁機構を前記ワーク収容容器が前記真空容器に連通するとともに前記真空ポンプが前記真空容器から遮断される状態に切り替えることにより前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力を同じとし、前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力が同じとなったときに前記圧力センサにより検出される前記真空容器の圧力に基づいて前記ワークに付着した液体の重量を算出する制御装置と、
    を具備する請求項1に記載の液体付着量測定装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記液体の分子量M、前記第一の圧力P1、前記ワーク収容容器の容積V1、前記ワークの体積Vw、前記第二の圧力P2、前記真空容器の容積V2、気体定数Rおよび前記ワーク収容容器および前記真空容器の温度Taを予め記憶し、予め記憶されたM、P1、V1、Vw、P2、V2、RおよびTa、並びに前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力が同じとなったときに前記圧力センサにより検出される前記真空容器の圧力P3を以下の数1に代入することにより、前記ワークに付着した液体の重量Wを算出する請求項2に記載の液体付着量測定装置。
    Figure 2010032262
  4. ワークを収容するワーク収容容器と、
    前記ワーク収容容器の容積と前記ワークの体積との差分よりも大きい容積を有する真空容器と、
    を用いて前記ワークに付着した液体の重量を測定する液体付着量測定方法であって、
    第一の圧力で前記ワークを前記ワーク収容容器に収容する収容工程と、
    前記真空容器を前記第一の圧力よりも低い第二の圧力まで減圧する減圧工程と、
    第一の圧力で前記ワークが収容された前記ワーク収容容器と前記第二の圧力まで減圧された前記真空容器とを連通することにより前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力を同じとする均圧工程と、
    前記均圧工程において前記ワーク収容容器の圧力と同じとなった前記真空容器の圧力を検出する圧力検出工程と、
    前記圧力検出工程において検出された前記真空容器の圧力に基づいて前記ワークに付着した液体の重量を算出する液体重量算出工程と、
    を具備する液体付着量測定方法。
  5. 前記液体重量算出工程において、
    予め記憶された前記液体の分子量M、前記第一の圧力P1、前記ワーク収容容器の容積V1、前記ワークの体積Vw、前記第二の圧力P2、前記真空容器の容積V2、気体定数Rおよび前記ワーク収容容器および前記真空容器の温度Ta、並びに前記ワーク収容容器および前記真空容器の圧力が同じとなったときに検出される前記真空容器の圧力P3を以下の数1に代入することにより、前記ワークに付着した液体の重量Wを算出する請求項4に記載の液体付着量測定方法。
    Figure 2010032262
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