JP2010031782A - ポンプ - Google Patents

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Satonori Takemura
理徳 竹村
Kota Ono
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Abstract

【課題】高回転時に液体の吐出圧が必要以上に上昇しないようにする場合に、部品点数の増加を回避して組立工数を低減し、しかも、小型化を図ることができるようにする。
【解決手段】ポンプは、吸入孔及び吐出孔を有するポンプボディと、アウタロータ30と、インナロータ40と、インナロータ40をアウタロータ30の軸線から偏心させた状態で回転させる駆動軸50とを備えている。ポンプボディ内には、その内部を吸入空間と吐出空間とに仕切るための仕切部材60が配設されている。仕切部材60は、インナロータ40の回転速度の上昇に伴って吸入空間側と吐出空間側との一方に変位させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば内燃機関の各部にオイルを圧送する際等に用いられるポンプに関し、特に、可変容量型の構造の技術分野に属する。
従来より、内燃機関の各部にオイルを圧送するポンプとして、いわゆるトロコイドポンプが用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。トロコイドポンプは、内歯が形成された環状のアウタロータと、該アウタロータ内に該アウタロータに対し偏心して配置され、内歯に噛み合う外歯が形成されたインナロータと、これら2つのロータを収容するポンプボディとを備えている。ポンプボディには、吸入孔及び吐出孔が形成されている。そして、インナロータをアウタロータに対し偏心させた状態で回動させると、アウタロータが連動して回動し、これにより、アウタロータとインナロータとの間に形成される液体搬送室の容積を変化させて、オイルを吸入孔から吸入した後、吐出孔から吐出して内燃機関の各部に圧送できるようになっている。
特許文献1のポンプでは、アウタロータの内周部に、内歯の数と同じ数のベーンと、各ベーンをアウタロータの径方向に回動可能に支持するピンとが設けられている。ベーンは、インナロータの回転速度が上昇すると、アウタロータとインナロータとの間の液体搬送室が狭くなる方向に回動するようになっている。これにより、インナロータの回転速度が上昇したときに液体搬送室に吸い込まれるオイルの量が少なくなるので、吐出圧が必要以上に上昇してしまうのを回避することが可能になる。
また、特許文献2のポンプでは、ポンプボディ内に、円盤状の可動ポート体が設けられている。可動ポート体には、液体搬送室の容積が増大側に変化していく吸入空間に連通する吸入側へこみと、液体搬送室の容積が減少側に変化していく吐出空間に連通する吐出側へこみとが形成されている。この可動ポート体は、インナロータの回転速度が上昇すると、オイルの吐出量が減少する方向に回動するようになっている。これにより、インナロータの回転速度が上昇したときにオイルの吐出圧が必要以上に上昇してしまうのを回避することが可能になる。
特開平6−137280号公報 特開昭64−66482号公報
上記したように特許文献1、2のポンプによれば、インナロータの回転速度が上昇してもオイルの吐出圧が必要以上に上昇しないようにすることができる。しかし、特許文献1のポンプでは、アウタロータに内歯の数と同じだけのベーン及びピンを設けなければならず、部品点数が増加して多大な組立工数を要するという問題がある。また、特許文献2のポンプでは、可動ポート体に、吸入空間に連通する吸入側へこみと、吐出空間に連通する吐出側へこみとを形成しなければならないので、可動ポート体が大きなものとなり、ひいては、ポンプが大型化してしまう虞れがある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インナロータの回転速度が上昇しても液体の吐出圧が必要以上に上昇しないようにする場合に、部品点数の増加を回避して組立工数を低減し、しかも、小型化を図ることができるようにすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明では、吸入孔及び吐出孔を有するポンプボディと、上記ポンプボディ内に配設され、内歯が形成された環状のアウタロータと、上記アウタロータの内方に配設され、上記内歯の数とは異なる数の外歯が該内歯に噛み合うように形成されたインナロータと、上記インナロータを上記アウタロータの軸線から偏心させた状態で回転させる駆動軸とを備え、上記駆動軸の回転によって上記アウタロータを上記インナロータに連動させて回転させることにより、該アウタロータと該インナロータとの間に形成された液体搬送室の容積を変化させて上記吸入孔から液体を吸入した後、上記吐出孔から吐出するように構成されたポンプであって、
上記ポンプボディ内には、該ポンプボディ内を、上記液体搬送室の容積が増大側に変化していく吸入空間と、該液体搬送室の容積が減少側に変化していく吐出空間とに仕切るための仕切部材が、上記インナロータの回転速度の上昇に伴って上記吸入空間側と上記吐出空間側との一方に変位するように配設されている構成とする。
第2の発明では、第1の発明において、
ポンプボディの内面には、仕切部材を案内するための案内面が形成されている構成とする。
第3の発明では、第2の発明において、
仕切部材には、ポンプボディの案内面に沿って延びる延出部が形成されている構成とする。
第1の発明によれば、ポンプボディ内を吸入空間と吐出空間とに仕切る仕切部材を、インナロータの回転速度の上昇に伴って吸入空間側と吐出空間側との一方に変位させることができる。仕切部材が吸入空間側に変位した場合には、液体搬送室が最大容積となる前に、仕切部材によって液体搬送室への液体の吸入量が規制されることになるので、インナロータの1回転当たりの吐出量が減少する。一方、仕切部材が吐出空間側に変位した場合には、液体搬送室が最大容積となって容積が減少し始めた後に、仕切部材が位置するようになるので、液体搬送室に一旦吸入された液体が液体搬送室から流れ出ていき、これにより、インナロータの1回転当たりの吐出量が減少する。
したがって、従来例のような多数のベーン及びピンを設けることなく、仕切部材を変位させるだけで液体の吐出圧が必要以上に上昇してしまうのを回避することができるので、部品点数の増加を抑制して組立工数を低減できる。また、仕切部材はポンプボディ内において吸入空間と吐出空間とを仕切るものなので、従来例の吸入側へこみ及び吐出側へこみを有する可動ポート体に比べて小さくて済み、よって、ポンプを小型化することができる。
第2の発明によれば、仕切部材がポンプボディの案内面に案内されながら変位するようになるので、仕切部材をスムーズに変位させることができる。
第3の発明によれば、仕切部材に、ポンプボディの案内面に沿って延びる延出部を形成したので、仕切部材の変位をより安定させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態1に係るポンプ1を示すものである。このポンプ1は、自動車に搭載されるエンジン(図示せず)に配設され、エンジンの下部に設けられたオイルパン内に貯留されているオイルを汲み上げてエンジンの各部に送給するように構成された、いわゆるトロコイドポンプである。
ポンプ1は、ポンプボディ10と、ポンプボディ10に収容されたアウタロータ30及びインナロータ40(図2に示す)と、インナロータ40を回転させる駆動軸50と、ポンプボディ10内を仕切る仕切部材60と、仕切部材60を付勢する仕切部材付勢バネ65と、リリーフ弁装置70とを備えている。
ポンプボディ10は、アウタロータ30及びインナロータ40を収容するロータ収容凹部11が形成された厚肉な矩形板状のボディ本体12と、ロータ収容凹部11の開放側を閉塞する矩形板状の蓋部材13とを備えている。尚、ポンプボディ10の形状は、矩形状に限られるものではなく、任意の形状とすることができる。
ロータ収容凹部11の側面は、アウタロータ30の外周面に沿うように形成されている。ロータ収容凹部11の底面は略平坦面で構成されている。ボディ本体12には、ロータ収容凹部11の中央部近傍をボディ本体12の厚み方向に貫通するように形成された断面円形の軸挿通孔14が形成されている。この軸挿通孔14には、駆動軸50がその軸線をボディ本体12の厚み方向に向けた状態で挿通するようになっている。軸挿通孔14の周縁部には、ロータ収容凹部11の内方へ向けて突出して周方向に連続して延びる環状突出部15が形成されている。
また、図3に示すように、ボディ本体12には、オイルが外部から流入してくる流入凹部16と、内部のオイルを流出させる流出凹部17とがロータ収容凹部11に連なるように形成されている。流入凹部16と流出凹部17とは、駆動軸50の周方向に離れている。
ボディ本体12の流入凹部16と流出凹部17との間には、リリーフ弁収容凹部18がロータ収容凹部11に連なるように形成されている。リリーフ弁収容凹部18には、ボディ本体12の上下方向(図3の上下方向)に延びる円筒部18aが設けられている。円筒部18aの周壁には、周壁を貫通するオイル流通孔18b、18bが形成されている。また、ボディ本体12の下部には、リリーフ弁収容凹部18に対応してコ字状の切欠部12aが形成されている。図2に示すように、切欠部12aの内面には、連通口12bが形成されている。連通口12bは、円筒部18aの下端に連通している。
リリーフ弁装置70は、弁体71と、弁体71を付勢する弁体付勢バネ72と、ネジ部材73とを備えている。弁体71は、円筒部18aのオイル流通孔18bを開閉するためのものである。この弁体71及び弁体付勢バネ72は、ボディ本体12の連通口12bから円筒部18a内に挿入されるようになっており、この状態で、弁体71は弁体付勢バネ72によりオイル流通孔18bを閉じる方向に付勢されている。ネジ部材73は、円筒部18aの下端部に螺合するようになっている。このネジ部材73により弁体71及び弁体付勢バネ72が連通口12bから脱落しないようになっている。また、図1に示すように、ネジ部材73には、リリーフ弁装置70が開いたときにオイルを流出させるための排出管74が貫通した状態で取り付けられている。
ボディ本体12の軸挿通孔14を挟んでリリーフ弁収容凹部18と反対側には、仕切部材60を付勢する仕切部材付勢バネ65を収容するためのバネ収容凹部19が形成されている。このバネ収容凹部19もロータ収容凹部11に連なっている。
また、図2及び図3に示すように、ボディ本体12のロータ収容凹部11の底面には、後述する吸入空間11aと吐出空間11bとを仕切るための仕切壁20が突設されている。仕切壁20は、流入凹部16と流出凹部17との間に対応するように位置付けられ、環状突出部15の側面とロータ収容凹部11の側面とを繋ぐように延びている。仕切壁20の高さは環状突出部15の高さと同じに設定されている。
また、ボディ本体12のロータ収容凹部11の周り、流入凹部16の周り及び流出凹部17の周りには、ボディ本体12の厚み方向に延びる多数のネジ孔12c、12c、…が互いに間隔をあけて形成されている。
図2や図4に示すように、アウタロータ30は円環形状であり、その軸線を軸挿通孔14の軸線と平行となるように向けた状態でロータ収容凹部11内に配置されている。アウタロータ30は、その外周面がロータ収容凹部11の側面に摺接した状態で軸線周りに回動するようになっている。アウタロータ30の内周面には、所定数の内歯31、31、…が周方向に等間隔に形成されている。アウタロータ30の軸線方向の寸法は、ロータ収容凹部11の深さ寸法よりも短く設定されており、アウタロータ30の軸線方向の端面は、仕切壁20の突出方向先端面に摺接するようになっている。つまり、アウタロータ30とロータ収容凹部11の底面との間には、仕切壁20の高さに相当する隙間が形成されている。
インナロータ40の外周面には、アウタロータ30の内歯31の数よりも1つだけ少ない数の外歯41、41、…が内歯31に噛み合うように形成されている。インナロータ40の中心部には、貫通孔42が形成されている。この貫通孔42の内面には平坦面42a(図2にのみ示す)が形成されている。また、貫通孔42の周縁部には、周方向に連続して延びる突条部43が形成されている。このインナロータ40は、図4に示すように、アウタロータ30内で該アウタロータ30に対し所定量偏心した状態で配置されている。
駆動軸50には、インナロータ40の平坦面42aに接する平坦面50a(図2にのみ示す)が形成されている。駆動軸50をインナロータ40の貫通孔42に挿通した状態でインナロータ40が駆動軸50に係合して一体化し、インナロータ40は、駆動軸50の回転に同期してアウタロータ30に対し偏心した状態で回転するようになっている。尚、駆動軸50には、エンジンのクランクシャフト(図示せず)が連結されており、駆動軸50はクランクシャフトに同期して回転するようになっている。
図4に示すように、インナロータ40の偏心方向は、インナロータ40の外歯41、41、…のうち、仕切壁20に対応する部分に位置する外歯41がアウタロータ30の内周面に最も接近するように設定されている。よって、仕切部材60に対応する部分に位置する外歯41がアウタロータ30の内周面から最も離れることになる。
アウタロータ30の内周面とインナロータ40の外周面との間にオイル搬送室(液体搬送室)Rが形成される。オイル搬送室Rは、インナロータ40が上記の如く偏心しているので、仕切壁20に接近するにしたがって小さくなっていき、仕切壁20に対応する部分で最小(容積が殆ど0)となる。一方、オイル搬送室Rは、仕切壁20から離れるにしたがって大きくなっていき、駆動軸50を挟んで仕切壁20と反対に位置する仕切部材60に対応する部分で最大となるようになっている。尚、駆動軸50は、図4において左に回転するようになっている。
オイル搬送室Rの容積が最小となる部位から最大となる部位までの間で、オイルがオイル搬送室Rに吸入されるようになっている。また、オイル搬送室Rに吸入されたオイルは、オイル搬送室Rの容積が最大となった部位から最小となる部位までの間で吐出されるようになっている。したがって、図5に示すように、ロータ収容凹部11のうち、オイル搬送室Rの容積が最小となる部位から最大となる部位までの領域が吸入空間11aであり、オイル搬送室Rの容積が最大となる部位から最小となる部位までの領域が吐出空間11bである。
仕切部材60は、ロータ収容凹部11を、吸入空間11aと吐出空間11bとに仕切るためのものである。仕切部材60は、図2にも示すように、ブロック形状部61と、ブロック形状部61から延出する一対の延出部62、62と、ブロック形状部61から突出する片部63とを有している。
図6に示すように、ブロック形状部61には、ロータ収容凹部11の底面(同図に仮想線で示す)に接触する底部接触面61aが形成されている。底部接触面61aは、ロータ収容凹部11の底面に沿って平坦に延びている。また、図7にも示すように、ブロック形状部61には、内側湾曲面61bが形成されている。この内側湾曲面61bは、環状突出部15の側面に沿うように延びており、該側面に接触するようになっている。ブロック形状部61の内側湾曲面61bと反対側には、外側湾曲面61cが形成されている。この外側湾曲面61cは、ロータ収容凹部11の側面に沿って延びており、該側面に接触するようになっている。ブロック形状部61の底部接触面61aと反対側には、アウタロータ30に摺接する摺接面61dが形成されている。摺接面61dは、アウタロータ30の軸線方向の端面に沿って延びるように形成されている。
仕切部材60の摺接面61dには、アウタロータ30の周方向一側から他側へ向けて延びる第1オイル溝61eと、周方向他側から一側へ向けて延びる第2オイル溝61fとが形成されている。第1及び第2オイル溝61e、61fにはオイルが流入するようになっている。第1及び第2オイル溝61e、61f内のオイルによって摺接面61dとアウタロータ30の端面との間が潤滑されるようになっている。
仕切部材60の摺接面61dの両端部には、それぞれ傾斜面61g、61gが連なっている。傾斜面61g、61gは、底部接触面61aまで延びており、底部接触面61aに近づくほど互いに離れる方向に傾斜している。
延出部62は、アウタロータ30の周方向一側及び他側にそれぞれ延びる薄肉板状をなしている。これら延出部62は、ロータ収容凹部11の側面に沿って湾曲して延びており、該側面によってアウタロータ30の周方向に案内されるようになっている。図5にのみ示すが、ロータ収容凹部11の側面のうち、延出部62及び外側湾曲面61cが接触する部分が案内面11cである。
また、延出部62は、ロータ収容凹部11の底面に接触するとともに、アウタロータ30の端面にも接触するようになっている。これにより、アウタロータ30は、仕切壁20の突出方向先端面と、仕切部材60の摺接面61dと、延出部62とで支持されるようになっている。このように、アウタロータ30を複数箇所で支持することにより、アウタロータ30の変位をより安定させることが可能である。
図7に示すように、仕切部材60の片部63は、外側湾曲面61cの周方向中央部近傍から突出している。この片部63は、図5に示すように、バネ収容凹部19の吐出空間11b側に収容されている。仕切部材付勢バネ65は、バネ収容凹部19内において、吸入空間11a側に収容されている。このバネ65により、仕切部材60が吐出空間11b側に付勢されることになる。
仕切部材60は、ポンプ1が作動していないときには、片部63がバネ収容凹部19の側面に当接してブロック形状部61が吸入空間11aと吐出空間11bとのちょうど境界部分に位置した状態で保持されるようになっている。この位置が初期位置である。バネ65による付勢力は、詳細は後述するが、インナロータ40の回転速度が所定値に達するまでは仕切部材60が初期位置から変位しないように設定されている。
図2に示すように、蓋部材13には、流入凹部16に対向する部位に吸入孔13aが形成され、流出凹部17に対向する部位に吐出孔13bが形成されている。また、蓋部材13には、駆動軸50が挿通する軸挿通孔13cが、上記ボディ本体12の軸挿通孔14と同軸上に形成されている。駆動軸50と軸挿通孔14、13cとの間には、それぞれ、図示しないが軸受が設けられている。また、図示しないが、蓋部材13の裏面には、インナロータ40の突条部43が嵌る凹部が形成されている。
さらに、蓋部材13には、ボディ本体12のネジ孔12cに対応するネジ挿通孔13dが形成されている。ネジ挿通孔13dに挿通したネジ(図示せず)をネジ孔12cに螺合させることにより、蓋部材13がボディ本体12と一体化するようになっている。この状態で、ロータ収容凹部11、流入凹部16、流出凹部17、リリーフ弁収容凹部18及びバネ収容凹部19は蓋部材13により液密に閉じられるようになっている。また、軸挿通孔13c、14周りも液密にシールされている。
次に、上記のように構成されたポンプ1の動作について説明する。尚、ロータ収容凹部11及び流入凹部16にはオイルが満たされた状態となっている。また、駆動軸50が回転していないときには、上述の如く仕切部材60は初期位置(図4及び図5参照)に位置している。
エンジンが始動すると、クランクシャフトにより駆動軸50が回転してインナロータ40が回転し、これに連動してアウタロータ30が回転する。アウタロータ30とインナロータ40との間のオイル搬送室Rの容積は、仕切壁20から仕切部材60側へ行くにしたがって大きくなり、流入凹部16内のオイルがオイル搬送室Rに吸入されていく。このとき、仕切部材60は初期位置で吸入空間11aと吐出空間11bとの境界に位置しているので、オイル搬送室Rの容積が最大となるまでオイル搬送室Rにオイルが吸入されることになる。そして、このオイル搬送室Rは、仕切壁20側へ行くにしたがって容積が小さくなっていく。このとき仕切部材60が初期位置にあることから、オイル搬送室Rに吸入されたオイルは、その全てが流出凹部17に流出することになる。よって、インナロータ40の1回転当たりの吐出量が十分に確保される。流出凹部17内のオイルは吐出孔13bからポンプ1の外部に流出してエンジンの各部に送られる。
エンジンの回転数が高まると、アウタロータ30及びインナロータ40の単位時間当たりの回転数(回転速度)も比例して高まる。これにより、流出凹部17に吐出されるオイル量が増えて、流出凹部17内の圧力が流入凹部16内の圧力よりも高まる。流出凹部17内の圧力及び流入凹部16内の圧力は仕切部材60の傾斜面61g、61gにそれぞれ作用し、仕切部材60には、初期位置から吸入空間11a側へ向かう力、即ち、仕切部材付勢バネ65の付勢力に抗する力が働く。ここで、仕切部材付勢バネ65の付勢力は、例えば、エンジンの回転数が1000回転/分程度になったときに仕切部材60に働く力と釣り合うように設定しておく。
このように付勢力を設定しておくと、エンジンの回転数が1000回転/分よりも高くなったときに、流出凹部17内の圧力と流入凹部16内の圧力との差により仕切部材60に働く力が仕切部材付勢バネ65の付勢力よりも大きくなり、図8に示すように、仕切部材60が吸入空間11a側に変位する。すると、仕切部材60のブロック形状部61が吸入空間11aに入り込むことになる。これにより、オイル搬送室Rの容積が最大となる前に、オイル搬送室Rへのオイルの流入がブロック形状部61によって阻止されることになるので、流入凹部16内からオイル搬送室Rへ吸い込まれるオイル量が少なくなる。その結果、インナロータ40の1回転当たりの吐出量が減少する。
仕切部材60の吸入空間11a側への変位は、仕切部材60が仕切部材付勢バネ65で付勢されていることから緩やかで、かつ、無段階に行われることになる。よって、オイル吐出量も緩やかに、かつ、無段階に変化することになる。
また、仕切部材60は、ロータ収容凹部11の案内面11cにより案内されるので、スムーズに変位させることが可能になる。さらに、仕切部材60には、ロータ収容凹部11の側面及び底面に沿って延びる延出部62、62が形成されているので、仕切部材60を安定させることができる。
エンジンの回転数が例えば2400回転/分程度まで上昇すると、仕切部材60は吸入空間11a側へ可動範囲の限界まで変位する。このとき、流入凹部16内へのオイル流入量が増えて流入凹部16内の圧力が高まり、リリーフ弁装置70の弁体71は、弁体付勢バネ72の付勢力に抗して開状態となる。これにより、オイルが排出管74から外部へ流出する。つまり、弁体付勢バネ72の付勢力は、エンジンの回転数が2400回転/分程度まで上昇したときに弁体71に作用する圧力によって弁体71が開状態となるように設定されている。
以上説明したように、この実施形態1に係るポンプ1によれば、ポンプボディ10のロータ収容凹部11を吸入空間11aと吐出空間11bとに仕切るための仕切部材60を、インナロータ40の回転速度の上昇に伴って吸入空間11a側へ変位させるようにしたので、エンジンの回転数が上昇したときにインナロータ40の1回転当たりの吐出量を減少させることができる。これにより、従来例のような多数のベーン及びピンを設けることなく、オイルの吐出圧が必要以上に上昇してしまうのを回避することができるので、部品点数の増加を抑制して組立工数を低減できる。また、仕切部材60はポンプボディ10内において吸入空間11aと吐出空間11bとを仕切るものなので、従来例の吸入側へこみ及び吐出側へこみを有する可動ポート体に比べて小さくて済み、よって、ポンプ1を小型化することができる。
尚、図9及び図10に示す変形例のように、ボディ本体12に、流出凹部17とバネ収容凹部19とを連通させる溝75を形成してもよい。溝75のバネ収容凹部19側の端部は、仕切部材60の片部63における仕切部材付勢バネ65と反対側に対向している。よって、エンジンの回転数の上昇によって流出凹部17内の圧力が高まると、流出凹部17内のオイルが溝75を通ってバネ収容凹部19へ流れていき、流出凹部17内の圧力が片部63に作用する。この力は、仕切部材60をバネ65の付勢力に抗して吸入空間11a側に変位させる力となり、よって、仕切部材60を吸入空間11a側に確実に変位させることが可能になる。
(実施形態2)
図11は、本発明の実施形態2に係るものである。この実施形態2に係るポンプは、仕切部材60を上記初期位置から吐出空間11b側へ変位させるようにした点で実施形態1のものと異なっており、他の部分は同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
すなわち、仕切部材60の片部63は、バネ収容凹部19の吸入空間11a側に収容されている。仕切部材付勢バネ65は、バネ収容凹部19内において、吐出空間11b側に収容されている。このバネ65により、仕切部材60は、吸入空間11a側に付勢されることになり、仕切部材60は、吸入空間11aと吐出空間11bとのちょうど境界部分に位置した状態(初期位置)で保持されるようになっている。
エンジンが始動すると、仕切部材60が初期位置にあるため、上述の如くインナロータ40の1回転当たりの吐出量が十分に確保される。
エンジンの回転数が1000回転/分よりも高くなると、流入凹部16内へのオイル流入量が増えて流入凹部16内の圧力が高まる。流入凹部16内の圧力は、仕切部材60の傾斜面61gに作用し、これにより、仕切部材60には、初期位置から吐出空間11b側へ向かう力、即ち、仕切部材付勢バネ65の付勢力に抗する力が働く。ここで、仕切部材付勢バネ65の付勢力は、例えば、エンジンの回転数が1000回転/分程度になったときに仕切部材60に働く力と釣り合うように設定しておく。
このように付勢力を設定しておくと、エンジンの回転数が1000回転/分よりも高くなったときに、仕切部材60が吐出空間11b側に変位する。すると、仕切部材60のブロック形状部61が吐出空間11bに入り込むことになるので、オイル搬送室Rが最大容積となって容積が減少し始めた後に、仕切部材60が位置するようになる。これにより、オイル搬送室Rに一旦吸入されたオイルがオイル搬送室Rから吸入空間11a側へ流れ出ていき、インナロータ40の1回転当たりの吐出量が減少する。
これにより、実施形態1のものと同様に、部品点数の増加を抑制して組立工数を低減できるとともに、ポンプ1を小型化することができる。
また、上記実施形態1、2では、仕切部材60が変位した後にリリーフ弁装置70を開くようにしているが、これに限らず、仕切部材60が変位する前にリリーフ弁装置70を開くようにしてもよい。仕切部材60が変位するタイミング及びリリーフ弁装置70が開くタイミングは、仕切部材付勢バネ65及び弁体付勢バネ72のバネ定数を変更することで任意に設定することができる。仕切部材付勢バネ65及び弁体付勢バネ72は、コイルバネ以外のゴム等の弾性部材で構成してもよい。
また、リリーフ弁装置70は、流出凹部17側に設けてもよい。
また、上記実施形態1、2では、仕切部材60に2つの延出部62、62を設けているが、これら延出部62、62の一方または両方を省略してもよい。
また、図示しないが、ポンプボディ10の蓋部材13側にロータ収容凹部11に対応する凹部を形成し、この凹部内に、上記したような仕切部材60を設けるようにしてもよい。
また、仕切部材60を例えば電動アクチュエータ等で変位させるようにしてもよい。
また、本発明に係るポンプ1は、例えば、自動変速機等の動力機械に設けてもよい。また、本発明は、オイル以外にも例えば水等を送るポンプにも適用することができる。
以上説明したように、本発明に係るポンプは、例えば、自動車に搭載されるエンジンに配設するのに適している。
実施形態1に係るポンプの斜視図である。 ポンプの分解斜視図である。 ボディ本体の平面図である。 ボディ本体に仕切部材、ロータ及びリリーフ弁装置を組み付けた状態の図3相当図である。 ボディ本体に仕切部材及びリリーフ弁装置を組み付けた状態の図3相当図である。 仕切部材の正面図である。 仕切部材の平面図である。 仕切部材が変位した状態の図4相当図である。 変形例に係る図4相当図である。 変形例に係る図8相当図である。 実施形態2に係る図5相当図である。
符号の説明
1 ポンプ
10 ポンプボディ
11a 吸入空間
11b 吐出空間
11c 案内面
13a 吸入孔
13b 吐出孔
30 アウタロータ
31 内歯
40 インナロータ
41 外歯
50 駆動軸
60 仕切部材
62 延出部
R オイル搬送室(液体搬送室)

Claims (3)

  1. 吸入孔及び吐出孔を有するポンプボディと、
    上記ポンプボディ内に配設され、内歯が形成された環状のアウタロータと、
    上記アウタロータの内方に配設され、上記内歯の数とは異なる数の外歯が該内歯に噛み合うように形成されたインナロータと、
    上記インナロータを上記アウタロータの軸線から偏心させた状態で回転させる駆動軸とを備え、
    上記駆動軸の回転によって上記アウタロータを上記インナロータに連動させて回転させることにより、該アウタロータと該インナロータとの間に形成された液体搬送室の容積を変化させて上記吸入孔から液体を吸入した後、上記吐出孔から吐出するように構成されたポンプであって、
    上記ポンプボディ内には、該ポンプボディ内を、上記液体搬送室の容積が増大側に変化していく吸入空間と、該液体搬送室の容積が減少側に変化していく吐出空間とに仕切るための仕切部材が、上記インナロータの回転速度の上昇に伴って上記吸入空間側と上記吐出空間側との一方に変位するように配設されていることを特徴とするポンプ。
  2. 請求項1に記載のポンプにおいて、
    ポンプボディの内面には、仕切部材を案内するための案内面が形成されていることを特徴とするポンプ。
  3. 請求項2に記載のポンプにおいて、
    仕切部材には、ポンプボディの案内面に沿って延びる延出部が形成されていることを特徴とするポンプ。
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