JP2010031563A - 地下階柱の建込み方法および地下階柱 - Google Patents

地下階柱の建込み方法および地下階柱 Download PDF

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Abstract

【課題】建込み作業に用いるクレーンの大型化を抑制することが可能な地下階柱の建込み方法を提供することを課題とする。
【解決手段】プレキャストコンクリート製の柱部11を有する第一柱材10の少なくとも一部を、地盤に形成した掘削孔1に挿入する第一柱材配置ステップと、プレキャストコンクリート製の筒状部21を有する第二柱材20を柱部11の上側に配置する第二柱材配置ステップと、柱部11の上端面と筒状部21の下端面との間に設けた空間および筒状部21の内空部にコンクリートを打設する連結ステップと、硬化したコンクリートを介して連結された第一柱材10および第二柱材10を下降させる下降ステップと、を含むことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、地下階柱の建込み方法および地下階柱の構造に関する。
地中構造物(建物の地下階を含む)の柱(以下、「地下階柱」という。)の芯材となる構真柱を地中に設置した後に、構真柱の上部にトップスラブ(先行スラブ)を構築し、その後、トップスラブの下側を掘削して地中構造物を構築する方法(いわゆる逆打ち工法)が知られている。なお、構真柱は、多くの場合、H形鋼等の鉄骨からなる。
一般的な逆打ち工法では、地盤を掘削して構真柱を露出させた後に、構真柱の周囲にコンクリートを打設することで、地下階柱を構築しているが、構真柱の一部をプレキャストコンクリート部材に置き換え、コンクリートの打設作業を簡略化した逆打ち工法も知られている(特許文献1〜3参照)。
特開昭62−86242号公報 特開昭63−67344号公報 特開平8−68057号公報
特許文献1〜3の逆打ち工法では、トップスラブから基礎杭の上部に達する柱材を地上で真直ぐに立ち上げたうえで、当該柱材を掘削孔に建て込む必要があるので、地下階の深度が大きくなるにつれて柱材が長尺化し、運搬や取り回しが困難になる虞がある。また、特許文献1〜3の柱材は、コンクリート部を含んでいるので、鉄骨からなる構真柱に比べて重量が嵩んでしまう。重量が嵩むと、建込み作業に使用するクレーンを大型化する必要があるので、機材費の増加を招く虞があるし、大型のクレーンを設置できない狭隘な施工現場や空頭制限のある施工現場においては、施工不能になる虞もある。
このような観点から、本発明は、プレキャストコンクリート部材を利用した地下階柱の建込み方法および地中構造物の構築方法であって、建込み作業に用いるクレーンの大型化を抑制することが可能な地下階柱の建込み方法および地下階柱を提供することを課題とし、さらには、大型のクレーンを設置できないような施工現場や空頭制限のあるような施工現場でも実施することが可能な地下階柱の建込み方法および地下階柱を提供することを課題とする。また、コンクリート水平打継箇所の上端に脆弱部が形成され難い地下階柱の建込み方法および地下階柱を提供することを課題する。
本発明に係る第一の地下階柱の建込み方法は、プレキャストコンクリート製の柱部を有する第一柱材の少なくとも一部を、地盤に形成した掘削孔に挿入する第一柱材配置ステップと、プレキャストコンクリート製の筒状部を有する第二柱材を前記柱部の上側に配置する第二柱材配置ステップと、前記柱部の上端面と前記筒状部の下端面との間に設けた空間および前記筒状部の内空部にコンクリートを打設する連結ステップと、硬化した前記コンクリートを介して連結された前記第一柱材および前記第二柱材を下降させる下降ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る第二の地下階柱の建込み方法は、地盤に形成した掘削孔の開口部近傍に保持架台を設置する架台設置ステップと、プレキャストコンクリート製の柱部を有する第一柱材の下部を前記掘削孔に挿入するとともに、前記第一柱材を前記保持架台に保持させる第一柱材配置ステップと、プレキャストコンクリート製の筒状部を有する第二柱材を前記柱部の上側に配置するとともに、前記第二柱材を前記保持架台に保持させる第二柱材配置ステップと、前記第一柱材および前記第二柱材を前記保持架台に保持させた状態で、前記柱部の上端面と前記筒状部の下端面との間に設けた空間および前記筒状部の内空部にコンクリートを打設する連結ステップと、硬化した前記コンクリートを介して連結された前記第一柱材および前記第二柱材を下降させる下降ステップと、を含むことを特徴とする。
要するに本発明は、第一柱材の少なくとも一部を掘削孔に建て込んだ後に、第一柱材の上側に第二柱材を配置し、第一柱材および第二柱材を立てた状態で連結するところに特徴がある。
本発明によると、第一柱材および第二柱材の長さ寸法が、構築すべき地下階柱の高さ寸法よりも小さくなるので、運搬や現場での取り回しが容易になる。また、大型のクレーンを使用せずとも第一柱材および第二柱材の建込み作業を行なうことが可能になるので、大型のクレーンを設置できないような施工現場や空頭制限のあるような施工現場でも逆打ち工法を実施することが可能になる。さらに、本発明では、第一柱材の柱部と第二柱材の筒状部との間の空間(以下、「ジョイント空間」という。)だけでなく、ジョイント空間に繋がる筒状部の内空部にもコンクリートを打設することとしたので、ブリージングが発生したとしても、気泡や浮き水が型枠側に押し出され、その結果、現場打ちコンクリートと筒状部の下端面との間に脆弱部が発生し難くなる。
なお、第二の地下階柱の建込み方法は、第一の地下階柱の特徴点に加えて、掘削孔の開口部近傍に設置した保持架台で第一柱材および第二柱材を保持するところにも特徴がある。このようにすると、クレーンに掛かる負荷を低減することが可能になるので、クレーンの小型化を図ることが可能になる。
下降ステップでは、前記第二柱材の上方に設けたセンターホールジャッキを利用して前記第一柱材および前記第二柱材を下降させてもよい。このようにすると、クレーンを使用せずとも第一柱材および第二柱材を掘削孔に建て込むことが可能になるので、機材費を削減することが可能になる。
本発明に係る地下階柱は、前記した本発明に係る地下階柱の建込み方法により構築された地下階柱である。なお、この地下階柱には、トップスラブより下にある柱であれば、空中に一部が露出される場合(傾斜地に構築する場合等)も含まれている。
本発明によれば、逆打ち工法を行う際に、地下階柱の建込み作業に用いるクレーンの大型化を抑制することが可能になり、さらには、大型のクレーンを設置できないような施工現場や空頭制限のあるような施工現場でも逆打ち工法を実施することが可能となる。また、本発明によれば、コンクリート水平打継箇所の上端に脆弱部が形成され難くなる。
添付した図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の一例を詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、ビル等の地下階を構築する場合を例示するが、本発明の適用対象を限定する趣旨ではない。
まず、逆打ち工法による地中構造物の構築方法について説明する。地中構造物の構築方法は、地下階柱設置工程(図1の(a)参照)と、トップスラブ構築工程(図1の(b)参照)と、地下中間階構築工程(図1の(c)参照)と、基礎躯体構築工程(図2の(a)および(b)参照)とを含むものである。
地下階柱設置工程は、図1の(a)に示すように、地下階柱Pを地盤中に設置する工程である。本実施形態の地下階柱設置工程には、支持地盤(図示略)に達する掘削孔1を形成する工程(削孔工程)、基礎杭2用の鉄筋籠(図示略)を掘削孔1に建て込む工程(鉄筋籠挿入工程)、地下階柱Pを掘削孔1に建て込む工程(建込み工程)、基礎杭2用のコンクリートを打設する工程(杭用コンクリート打設工程)、地下階柱Pの下部の周囲に硬質粒状材料(砕石、高炉スラグ、ゴミ溶融スラグ、コンクリート片等)3を投入する工程(下部埋戻し工程)、掘削土などの埋戻材4を硬質粒状材料3の上側に投入する工程(上部埋戻し工程)などが含まれている。
なお、地下階柱Pは、プレキャスト化された複数の柱材を上下方向に連設して構成したものである。地下階柱Pの構成および建込み工程(本実施形態に係る地下階柱の建込み方法)の詳細は、後述する。
トップスラブ構築工程は、図1の(b)に示すように、建物1階の床スラブとなるトップスラブS1を構築し、このトップスラブS1を地下階柱P,Pに支持させる工程である。本実施形態のトップスラブ構築工程には、土留壁W,Wの内側において地盤を所定深さまで掘削する工程(一次掘削工程)、トップスラブS1用の型枠や鉄筋(図示略)を配置する工程、型枠内にコンクリートを打設する工程などが含まれている。なお、本実施形態のトップスラブS1は、隣り合う地下階柱P,Pの上端部同士を繋ぐ大梁H1と一体に形成され、大梁H1を介して地下階柱P,Pに支持される。トップスラブS1は、トップスラブ構築工程以後の工程を行う際の作業床となる。
地下中間階構築工程は、図1の(c)に示すように、地下中間階の床スラブとなる中間スラブS2や地下階柱P,Pの中間部同士を繋ぐ大梁H2などを構築する工程である。本実施形態の地下中間階構築工程には、トップスラブS1の下側の地盤を中間スラブS2や大梁H2の構築予定位置の下側まで掘削する工程(二次掘削工程)、中間スラブS2用の型枠や鉄筋(図示略)を配置する工程、型枠内にコンクリートを打設する工程などが含まれている。
なお、地下中間階を構築しない場合には、地下中間階構築工程を省略し、複数の地下中間階を構築する場合には、地下中間階構築工程を繰り返せばよい。また、中間スラブS2や大梁H2は、地下躯体B(図2の(b)参照)を構築した後に構築してもよい。
基礎躯体構築工程は、図2の(a)および(b)に示すように、トップスラブS1の下方に基礎躯体Bを構築する工程である。本実施形態の基礎躯体構築工程には、中間スラブS2の下側の地盤を基礎躯体Bの構築予定位置の下側まで掘削する工程(三次掘削工程)、地下階柱Pの下部の周囲に投入されていた硬質粒状材料3(図1の(a)参照)を床付面上に敷き均して下地層5を形成する工程、下地層5上に均しコンクリート6を打設する工程、均しコンクリート6上に基礎躯体B用の型枠や鉄筋を配置する工程、均しコンクリート6上や型枠内に基礎躯体B用のコンクリートを打設する工程などが含まれている。なお、図示は省略するが、本実施形態の基礎躯体Bは、隣り合う基礎杭2,2の上端部同士を繋ぐ基礎梁と、最下階の床スラブと、を具備している。
地中構造物の構築方法は、以上のような工程を含むものであり、上記各工程を経ることで、地中構造物(地下階)を構築することができる。
次に、図3を参照して本実施形態に係る地下階柱Pの構成を詳細に説明する。なお、図3においては、掘削孔1、硬質粒状材料3および埋戻材4(図1の(a)参照)の図示を省略している。
図3の(a)に示すように、地下階柱Pは、基礎杭2の杭頭部に植設される第一柱材10と、この第一柱材10の上方に配置される第二柱材20と、第一柱材10および第二柱材の間の空間(以下、「ジョイント空間」という。)および第二柱材20の内空部に形成されたコンクリート部30とを具備している。
第一柱材10は、プレキャストコンクリート製の柱部11と、この柱部11に植設された仮設柱12と、この仮設柱12の下端に接続された杭芯部材13とを具備している。
柱部11は、中実な断面を備えた鉄筋コンクリート部材である(図3の(c)参照)。柱部11の上端は、中間スラブS2を支える大梁H2(図2の(b)参照)の下端よりも下側に位置している。また、柱部11の下端は、基礎躯体B(図2の(b)参照)の天端よりも若干下側に位置している。つまり、柱部11の下端は、基礎躯体Bの上層部に埋め込まれることになる。
柱部11の主筋11a,11a,…は、柱部11のコンクリート部分を貫通しており、柱部11の上下に突出している。図示は省略するが、柱部11のコンクリート部分の上端面から各主筋11aを突出させる代わりに、コンクリート部分の上端部にインサート金物を埋設しておき、コンクリート部分に埋設した主筋とは別の主筋(例えば、筒状部21の主筋21a)をインサート金物に接続してもよい。同様に、柱部11のコンクリート部分の下端面から各主筋11aを突出させる代わりに、コンクリート部分の下端部にインサート金物を埋設しておき、コンクリート部分に埋設した主筋とは別の主筋をインサート金物に接続してもよい。柱部11を構成するコンクリートの種類に制限はないが、本実施形態では、設計基準強度が60Mpa以上の高強度コンクリートを使用する。
仮設柱12は、柱部11の軸心に沿って配置された鉄骨(H形鋼)からなる。仮設柱12の上半部は柱部11に埋設されており、仮設柱12の下半部は柱部11の下面から下方に向って延出している。また、仮設柱12の上半部の外周面には、多数のジベルが突設されている。仮設柱12の下半部(柱部11から突出した部分)は、地盤を掘り下げた際に一旦露出するが、最終的には基礎躯体B(図2の(b)参照)に埋設される。なお、本実施形態では、H形鋼からなる仮設柱12を例示したが、仮設柱12の構成を限定する趣旨ではない。
杭芯部材13は、仮設柱12と同軸に設けられた断面十字状の鉄骨からなり、仮設柱12の下端面から下方に向って延出している。杭芯部材13の下部は、基礎杭2の杭頭部に埋設される。杭芯部材13の上部は、地盤を掘り下げた際に一旦露出するが、最終的には基礎躯体Bに埋設される。なお、本実施形態では、断面十字状の鉄骨からなる杭芯部材13を例示したが、杭芯部材13の構成を限定する趣旨ではない。
第二柱材20は、プレキャストコンクリート製の筒状部21を具備している。本実施形態では、筒状部21のみを具備する第二柱材20を例示するが、第二柱材20の構成を限定する趣旨ではない。
筒状部21は、断面ロ字状を呈する鉄筋コンクリート部材であり(図3の(b)参照)、柱部11の上方に配置されている。筒状部21の上端はトップスラブS1を支える大梁H1(図2の(b)参照)の下端と一致しており、筒状部21の下端は中間スラブS2を支える大梁H2(図2の(b)参照)の下端と一致している。
筒状部21の内空部(中空部)は、筒状部21の全長に亘って形成されており、筒状部21の下端面と上端面とに開口している。本実施形態の筒状部21の内空部は、断面矩 形を呈しているが(図3の(b)参照)、他の断面形状(断面円形や断面多角形)であっても差し支えない。なお、図示は省略しているが、筒状部21の上端部には、地上階の柱から延びる主筋を挿入するためのインサート金物が埋設されており、筒状部21の下端部の側面には、大梁H2から延びる梁主筋を挿入するためのインサート金物が埋設されている。
筒状部21の主筋21aは、筒状部21の下側に突出していて、柱部11の主筋11aに接続されている。図示は省略するが、筒状部21のコンクリート部分の下端面から各主筋21aを突出させる代わりに、コンクリート部分の下端部にインサート金物を埋設しておき、コンクリート部分に埋設した主筋とは別の主筋(例えば、柱部11の主筋11a)をインサート金物に接続してもよい。筒状部21を構成するコンクリートの種類に制限はないが、本実施形態では、設計基準強度が60Mpa以上の高強度コンクリートを使用する。
コンクリート部30は、現場打ちコンクリートからなる部位であって、柱部11の上端面と筒状部21の下端面との間に設けたジョイント空間および筒状部21の内空部に形成されている。コンクリートの配合や強度等に制限はないが、柱部11および筒状部21と同程度の設計基準強度を有する高強度コンクリートを使用することが望ましい。
次に、図4〜7を参照して地下階柱設置工程の一工程である地下階柱Pの建込み工程(本実施形態に係る地下階柱の建込み方法)を詳細に説明する。
地下階柱Pの建込み工程は、地下階柱設置工程の一工程である鉄筋籠挿入工程の後に行われる工程であって、架台設置ステップ(図4の(a)参照)と、第一柱材配置ステップ(図4の(b)参照)と、架台増設ステップ(図5の(a)参照)と、第二柱材配置ステップ(図5の(b)参照)と、連結ステップ(図6参照)と、移動ステップ(図7参照)とを含むものである。
架台設置ステップは、図4の(a)に示すように、地盤に形成した掘削孔1の開口部近傍に保持架台40を設置する工程である。本実施形態の保持架台40は、第一柱材10を保持する基台部41と、第二柱材20を保持する架構部42(図5参照)とを備えて構成されているが、本実施形態の架台設置ステップでは、保持架台40の一部(基台部41)のみを設置する。基台部41の構成に制限はないが、本実施形態のものは、掘削孔1の開口縁部に載置されるリング状の鋼材からなる。なお、図示は省略するが、例えば、複数の鉄骨等を井桁状に組み合わせたものを基台部41としてもよい。
第一柱材配置ステップは、図4の(b)に示すように、第一柱材10の下部を掘削孔1に挿入するとともに、第一柱材10を保持架台40に保持させる工程である。本実施形態では、第一柱材10のうち、柱部11の下半部、仮設柱12および杭芯部材13を掘削孔1に挿入し、柱部11の上端部を地上に露出させている。第一柱材10を建て込む際には、例えば、作業ヤード等に横たえていた第一柱材10を図示せぬクレーン等で立ち上げつつ吊り上げ、立てた状態の第一柱材10を掘削孔1の上方に移動させた後(図4の(a)参照)、掘削孔1の底部に向けて第一柱材10を吊り下ろし、第一柱材10の側面に付設したブラケット15を基台部41の上面に載置すればよい。図示は省略するが、基台部41とブラケット15との間にジャッキ等の高さ調整手段を介設しておき、この高さ調整手段を利用して第一柱材10の高さ位置を調整してもよい。
架台増設ステップは、図5の(a)に示すように、基台部41に架構部42を増設するステップである。架構部42の構成に制限はないが、本実施形態のものは、基台部41の上面に立設される支柱41a,41a,…と、支柱41a,41a,…の高さ方向の中間部に設けられた連結部材41bと、支柱41a,41a,…の上端部に設けられた支持部材41cと、を備えている。支柱41aは、鋼管や鉄骨からなり、連結部材41bおよび支持部材41cは、リング状の鋼材からなる。
第二柱材配置ステップは、図5の(b)に示すように、第二柱材20を柱部11の上側に配置するとともに、第二柱材20を保持架台40に保持させるステップである。第二柱材20を建て込む際には、例えば、作業ヤード等に横たえていた第二柱材20を図示せぬクレーン等で立ち上げつつ吊り上げ、立てた状態の第二柱材20を第一柱材10の上方に移動させた後(図5の(a)参照)、第一柱材10に向けて第二柱材20を吊り下ろし、第二柱材20の側面に付設したブラケット25を支持部材41cの上面に載置すればよい。第二柱材20の水平位置は、保持架台40に取り付けたジャッキ43を利用して調整する。具体的には、例えば、第二柱材20の前後左右の四箇所にジャッキ43を配置し、第二柱材20を挟んで対向する一対のジャッキ43,43を適宜伸縮させることで、第二柱材20の水平位置を調整するとよい。図示の形態においては、ジャッキ43のヘッドをブラケット25に押し付けているが、筒状部21の側面に直接押し付けてもよい。なお、図示は省略するが、支持部材41cとブラケット25との間にジャッキ等の高さ調整手段を介設しておき、この高さ調整手段を利用して第二柱材20の高さ位置を調整してもよい。
第二柱材配置ステップを行ないながら、もしくは、第二柱材配置ステップを行なった後に、柱部11の主筋11aと筒状部21の主筋21aとを鉄筋継手31で連結する。鉄筋継手31の種類に制限はなく、重ね継手、ガス圧接継手、機械式継手、溶接式継手などの中から適宜なものを選択すればよい。
連結ステップは、図6の(a)および(b)に示すように、第一柱材10および第二柱材20を保持架台40に保持させた状態で、ジョイント空間V1および筒状部21の内空部V2にコンクリートを打設するステップである。すなわち、連結ステップは、第一柱材10および第二柱材20を上下に連設した状態で、コンクリート部30となるコンクリートを打設するステップである。なお、コンクリートの打設に先立って、ジョイント空間V1の周囲に型枠32を設置する。コンクリートを打設する際には、筒状部21の内空部V2の上側の開口部からコンクリートを投入するか、あるいは、内空部V2に挿通した圧送配管を利用するなどして、まず、ジョイント空間V1にコンクリートを充填し、ジョイント空間V1内のコンクリートが固まらないうちに内空部V2にコンクリートを充填する。
下降ステップは、図7の(b)に示すように、硬化したコンクリートおよび主筋11a,21aを介して連結された第一柱材10および第二柱材20(本実施形態では地下階柱P)を下降させるステップである。本実施形態の下降ステップでは、第二柱材20の上方に設けたセンターホールジャッキ50を利用して、第一柱材10および第二柱材20を下降させる。センターホールジャッキ50は、下降機能(センターホールジャッキ50に挿通されたロッド51を下方向へ送り出す機能)を具備するものであり、保持架台40上に設けられたジャッキ架台52に保持されている。なお、本実施形態では、第二柱材20の上端に取り付けたヤットコ(延長治具)60にロッド51を接続する。第一柱材10および第二柱材20を下降させる場合には、図7の(a)に示すように、ロッド51の下端部をヤットコ60の上端部に接続するとともに、ロッド51の中間部をセンターホールジャッキ50で保持し、かかる状態でブラケット15,25を取り外す。ブラケット15,25を取り外すと、地下階柱Pがヤットコ60およびロッド51を介してセンターホールジャッキ50に保持される。センターホールジャッキ50を操作してロッド51を下方向へ送り出すと、図7の(b)に示すように、地下階柱Pが掘削孔1の深部(底部)へ向かって移動する。
なお、図示は省略するが、第二柱材20の上側にさらに別の柱材を連設する場合には、第二柱材20を基台部41に保持させ、第二柱材20を「第一柱材」とみなすとともに、追加する柱材を「第二柱材」とみなして、第二柱材配置ステップ、連結ステップおよび下降ステップを繰り返せばよい。
地下階柱Pを所定の深度まで下降させたら、ヤットコ60の側面に付設した図示せぬブラケットを基台部41の上面に載置し、センターホールジャッキ50を取り外す。その後、建込み工程に続く杭用コンクリート打設工程(地下階柱設置工程の一工程)を行い、杭芯部材13の下部を基礎杭2の杭頭部に埋設する(図3の(a)参照)。地下階柱Pの水平位置等は、基礎杭2用のコンクリートを打設する前もしくは後に図示せぬジャッキ等を用いて調整する。基礎杭2用のコンクリートが所定の強度に達したら、下部埋戻し工程および上部埋戻し工程などを行う。
以上説明した地下階柱Pの建込み工程(本実施形態に係る地下階柱の建込み方法)によれば、第一柱材10および第二柱材20の長さ寸法が地下階柱Pの高さ寸法よりも小さくなるので、運搬や現場での取り回しが容易になる。また、第一柱材10および第二柱材20を別体としておき、別々に保持架台40に据え付けることとしたので、大型のクレーンを使用せずとも第一柱材10および第二柱材20の建込み作業を行なうことができ、したがって、大型のクレーンを設置できないような狭隘な施工現場や空頭制限のあるような施工現場でも逆打ち工法を実施することが可能になる。
また、本実施形態では、ジョイント空間V1だけでなく、ジョイント空間V1に繋がる筒状部21の内空部V2にもコンクリートを打設することとしたので、ジョイント空間V1に打設したコンクリートには、内空部V2に打設したコンクリートの重量が作用することになる。ジョイント空間V1に打設したコンクリートを適宜な圧力下で硬化させれば、ブリージングが発生したとしても、気泡や浮き水が型枠側に押し出され、その結果、ジョイント空間V1に打設したコンクリートと筒状部21の下端面との間に脆弱部が発生し難くなる。
また、本実施形態では、第一柱材10および第二柱材20を保持架台40で保持した状態でコンクリート部30を形成し、保持架台40に据え付けたセンターホールジャッキ50を利用して地下階柱Pを下降させることとしたので、大型のクレーンが不要になり、ひいては、機材費の削減を図ることが可能になる。
なお、前記した地下階柱Pの建込み工程は、適宜変更しても差し支えない。例えば、前記した実施形態では、第一柱材10を建て込む前に保持架台40の一部(基台部41)を設置し、第二柱材20を建て込む前に保持架台40の残部(架構部42)を設置する場合を例示したが、第一柱材10を建て込む前に基台部41と架構部42とを設置してもよい。
また、前記した実施形態では、保持架台40の架構部42に第二柱材20を保持させた状態でコンクリート部30を形成した場合を例示したが(図6参照)、架構部42を省略し、クレーン等で第二柱材20を吊り下げた状態でコンクリート部30を形成してもよい。
また、前記した実施形態では、センターホールジャッキ50を利用して地下階柱Pを下降させる場合を例示したが(図7参照)、クレーン等を利用して地下階柱Pを下降させてもよい。
(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る地中構造物の構築方法を説明するための模式的な断面図である。 (a)および(b)は、図1の(c)に続く工程を説明するための模式的な断面図である。 (a)は地下階柱の断面図、(b)は(a)のX−X線断面図、(c)は(a)のY−Y線断面図である。 (a)および(b)は本発明の一実施形態に係る地下階柱の建込み方法を説明するための模式的な断面図である。 (a)および(b)は、図4の(b)に続く工程を説明するための模式的な断面図である。 (a)および(b)は、図5の(b)に続く工程を説明するための模式的な断面図である。 (a)および(b)は、図6の(b)に続く工程を説明するための模式的な断面図である。
符号の説明
1 掘削孔
P 地下階柱
10 第一柱材
11 柱部
20 第二柱材
21 筒状部
30 コンクリート部
40 保持架台
50 センターホールジャッキ

Claims (4)

  1. プレキャストコンクリート製の柱部を有する第一柱材の少なくとも一部を、地盤に形成した掘削孔に挿入する第一柱材配置ステップと、
    プレキャストコンクリート製の筒状部を有する第二柱材を前記柱部の上側に配置する第二柱材配置ステップと、
    前記柱部の上端面と前記筒状部の下端面との間に設けた空間および前記筒状部の内空部にコンクリートを打設する連結ステップと、
    硬化した前記コンクリートを介して連結された前記第一柱材および前記第二柱材を下降させる下降ステップと、を含むことを特徴とする地下階柱の建込み方法。
  2. 地盤に形成した掘削孔の開口部近傍に保持架台を設置する架台設置ステップと、
    プレキャストコンクリート製の柱部を有する第一柱材の下部を前記掘削孔に挿入するとともに、前記第一柱材を前記保持架台に保持させる第一柱材配置ステップと、
    プレキャストコンクリート製の筒状部を有する第二柱材を前記柱部の上側に配置するとともに、前記第二柱材を前記保持架台に保持させる第二柱材配置ステップと、
    前記第一柱材および前記第二柱材を前記保持架台に保持させた状態で、前記柱部の上端面と前記筒状部の下端面との間に設けた空間および前記筒状部の内空部にコンクリートを打設する連結ステップと、
    硬化した前記コンクリートを介して連結された前記第一柱材および前記第二柱材を下降させる下降ステップと、を含むことを特徴とする地下階柱の建込み方法。
  3. 前記下降ステップでは、前記第二柱材の上方に設けたセンターホールジャッキを利用して、前記第一柱材および前記第二柱材を下降させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地下階柱の建込み方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の地下階柱の建込み方法により構築した地下階柱。
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