JP2010030687A - 液状物充填包装構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】セルフシール逆止機能特性と液切れ性とに優れたフィルム状逆止ノズルを備える非自立型のフレキシブル包装袋を、所要の使用形態になるように保持することができる液状物充填包装構造体を提案する。
【解決手段】軟質積層フィルムからなる包装袋本体2の側部に、重なり合う軟質積層プラスチックフィルムの相互間への液状物の介在下で、逆止機能を生ずるフィルム状逆止ノズル1を突設してなる非自立型フレキシブル包装袋内に、液状あるいは粘稠状の被包装物を液中シール充填してなる非自立型液状物充填包装体8と、
その非自立型液状物充填包装体8を収納し、一側部に、前記フィルム状逆止ノズルを引き出すための、ノズル開口用引裂き誘導疵14を有する積層フィルムからなる自立型包装袋9と、
からなることを特徴とする液状物充填包装構造体。
【選択図】図5

Description

本発明は、重ね合わせた2枚の軟質積層プラスチックフィルムによって構成されるセルフシール逆止機能つきフィルム状逆止ノズル(液体注出ノズル)を突設してなるフレキシブル包装袋内に各種液体等を液中シール充填してなる非自立型の液状物充填包装体を自立型包装袋内に収納してなる液状物充填包装構造体に関するものである。
軟質積層プラスチックフィルムからなる、セルフシール逆止機能つきの液体注出ノズル、即ち、フィルム状逆止ノズルを備えるフレキシブル包装袋としては、発明者らの提案に係る特許文献1、2に開示されたものがある。これらのフレキシブル包装袋は、軟質積層フィルムによって形成された非自立型の包装袋であって、これをそのままの形で単独で使用に供することができないため、従来は、特許文献3に記載の如き箱体内に収納してフレキシブル包装袋に定型性を付与することとしていた。
特開2005−15029号公報 特開2005−59958号公報 特開2004−196364号公報
特許文献1、2に開示されている包装袋は、醤油その他の液体調味料やサラダオイルのような流体物を液中シール充填することにより、実質的に液状の被包装物のみを内包する(ガスレス状態で充填された)液状物充填包装体として用いられる。そして、この液状物充填包装体から液状の被包装物を注出する場合、その被包装物が全く大気に触れることがないという特徴がある。
従って、このような包装袋内に気密に封入されている被包装物は、酸化等の化学変化を起すことがないので、長く当初のままの状態に維持できるという利点がある。
一方で、これらの従来技術、即ち、前記包装袋はフィルム状逆止ノズルによる逆止機能は、時として包装袋本体側のフィルム強度(腰の強さ)の影響を受けたり、フィルム状逆止ノズルの毛細管作用の低下によって逆止機能が低下するおそれがある他、注出時の液切れが悪くなって液だれを起すことがあるという課題を残していた。
また、特許文献3に示す従来の包装構造体は、被包装物を充填包装した非自立型フレキシブル包装袋を箱体内に収納した上で固定する必要があり、その箱詰めを含む製造工程が煩雑でコスト高になるという課題があった。
そこで、本発明は、従来技術が抱えている上述した課題を解決することを目的として、特に、セルフシール逆止機能特性と液切れ性とに優れたフィルム状逆止ノズルを備える非自立型のフレキシブル包装袋を、所要の使用形態に保持することできる液状物充填包装構造体を提案する。
上記目的を実現するために鋭意研究した結果、発明者は、下記要旨構成を有する本発明に到達した。即ち、本発明は、軟質積層フィルムからなる包装袋本体の側部に、重なり合う軟質積層プラスチックフィルムの相互間への液状物の介在下で、逆止機能を生ずるフィルム状逆止ノズルを突設してなる非自立型フレキシブル包装袋内に、液状あるいは粘稠状の被包装物を液中シール充填してなる非自立型液状物充填包装体と、その非自立型液状物充填包装体を収納し、一側部に、前記フィルム状逆止ノズルを引き出すための、ノズル開口用引裂き誘導疵を有する積層フィルムからなる自立型包装袋と、からなることを特徴とする液状物充填包装構造体である。
この液状物充填包装構造体は、
(1)前記フィルム状逆止ノズルが、ノズル外面に撥水物質または撥油物質の塗布層を有する一方、このノズルの注出通路内面には濡れ処理層を有するものであること、
(2)前記フィルム状逆止ノズルが、重なり合う2枚の軟質積層プラスチックフィルムを、ノズル基端辺となる部分を除く周縁部分を相互に融着させて、中央部分に注出通路を区画してなるものであって、包装袋本体と一体に形成され、かつ、包装袋本体を傾動させて液状の被包装物を注出した際に、前記注出通路内が濡れた状態となる積層フィルムの内表面どうしが、該注出通路内に被包装物が介在することによる相互密着作用によって、外気の侵入を阻止する逆止機能を生ずるものであること、
(3)前記フィルム状逆止ノズルが、重なり合う2枚の軟質積層プラスチックフィルムを、ノズル基端辺となる部分を除く周縁部分を相互に融着させて、中央部分に注出通路を区画してなるものであって、包装袋本体とは、このノズルの基端部が該包装袋本体の側部に融着接合された、別体に形成されたものからなり、包装袋本体を傾動させて被包装物を注出した際に、該被包装物が通過することによって、前記注出通路内が濡れた状態となる積層フィルムの内表面どうしが、該注出通路内表面に被包装物が介在することによる相互の密着作用によって、外気の侵入を阻止する逆止機能を生ずるものであること、
(4)前記フィルム状逆止ノズルが、それの基端部の注出通路内表面が、互いに対面するシーラント層を低温融着して仮封止されていること、
(5)前記撥水物質、撥油物質の塗布層および前記濡れ処理層のそれぞれは、少なくとも開口予定位置を含むその近傍の、外表面あるいは内表面のそれぞれに設けられていること、
(6)前記非自立型液状物充填包装体は、それの上端部横シール部が、前記自立型包装袋の上端部に融着されて、該自立型包装袋内に懸吊された状態にて収納保持されていること、
が、より好ましい実施形態となる。
本発明よれば、液体注出ノズル、即ち、セルフシール逆止機能をもつフィルム状逆止ノズルを採用することで、液中シール充填された被包装物(被包装物のみからなるガスレス充填)の酸化等の品質劣化要因のないフレキシブル包装袋を提供することができる。
とくに、本発明によれば、そのフィルム状逆止ノズルを所定の位置で切り裂いて開口を形成(包装袋を開封)した後も、被包装物の注出に当ってはもちろん、それの注出の停止後においてなお、包装袋内への外気の侵入を防ぐことができるので、袋内残留被包装物を長く新鮮な状態のままに保持することができる。
ここで、注出通路内面に濡れ処理層を設けたり、ノズル基端部内面を低温融着処理による仮封止構造としたりしたときは、逆止機能特性により優れたフィルム状逆止ノズルを提供することができまた、該フィルム状逆止ノズルの少なくとも切り裂き開口部(注ぎ口)の近傍の外表面に撥水もしくは撥油物質の塗布層を設けたときは、すぐれた撥水、撥油性の下で、被包装物の注出後の液だれを効果的に防止することができ、使用者の手・指を汚すようなことがなくなる。
しかも、本発明によれば、非自立型のフレキシブル包装袋中に液状物を液中シール充填してなる液状物充填包装体を、ハードパッケージに入れることなく、自立型の軟質積層フィルムからなる自立型包装袋(スタンディングポーチ)内に、好ましくは懸吊保持した状態で収納することで、そのまま使用形態に供することができると共に、液状被包装物の注出を安定させることができる。
さらに、本発明によれば、フィルム状逆止ノズルをフレキシブル包装袋本体と一体に形成することができ、製造が簡単で製品コスト抑制に寄与する。
この発明の構成要素としての包装袋に適用されるフィルム状逆止ノズルの実施形態を示す正面図である。 フィルム状逆止ノズルの開口予定位置の拡大断面図である。 フィルム状逆止ノズルに塗布層を設けた状態の正面図である。 液状物充填包装体の斜視図である。 液状物充填包装構造体の正面図である。
本発明の構成要素としてフレキシブル包装袋は、2層もしくは3層の軟質積層フィルムからなる包装袋本体に対し、それの側縁の上部に、基本的には2層または3層の軟質で薄い積層プラスチックフィルムの2枚(表裏一対)を重ね合わせて構成してなり、重なり合うそれらのフィルム相互間に、毛細管作用によって液状物を介在させることで生ずる逆止機能を発揮させてセルフシールするフィルム状逆止ノズル(特開2005−59958号開示のような液体注出ノズル)を、横方向、斜め上方向、上方向に突出させた状態で溶融させたもの、または、包装袋本体に一体に形成したものである。
ここで、フィルム状逆止ノズルは、例えば、包装袋本体の側縁上部の内表面(シーラント層)に、軟質積層プラスチックフィルムの最外層を形成するシーラント層を介して、基端部を融着されるものである。
このフィルム状逆止ノズルは、たとえば、熱可塑性の、一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層と、それを挟む内、外層にシーラント層を具え、かつそれら表裏のそれぞれの側の積層フィルム、たとえば、2枚で一対の積層フィルムにおける対面するシーラント層どうし、または半幅に折返してなる1枚の積層フィルムの、互いに対向するシーラント層どうしを、基端辺を除く周縁部分について相互に融着接合させて、全体として略楔形を呈し、中央部が融着していない注出通路となるように形成したものである。
ところで、このようなフィルム状逆止ノズルは、たとえば、二枚の重なり合う軟質の積層プラスチックフィルムの対面するシーラント層どうしを、所要の形状(楔形)となるようにそれの周縁部分を、たとえば、ヒートシール、高周波シールまたは、インパルスシール等によって、融着させることにより、単独に製造することができる。
このフィルム状逆止ノズルは、包装袋本体からの突出長さXを30〜100mm程度、ノズル幅(引裂き開口位置)Yを20〜80mm程度の大きさであるものが代表的なものであり、例えば、包装袋本体は、被包装物の重量によっても異なるが、一般に、NY15/PE60の厚い腰のある2層積層フィルムを用いるのに対して、このフィルム状逆止ノズルは、被包装物の負荷を受けないので、PE20/NY15/PE20の薄い3層積層フィルムが適当であり、薄ければ薄い程よく、腰の弱いフィルムの方が逆止作用が良好である。できれば、重なり合う表裏一対のフィルムは、フラット性(平坦度)の高いものの方が逆止効果が高い。
このようにして製造される、たとえば3層(シーラント層−ベースフィルム層−シーラント層)構造の軟質積層プラスチックフィルムよりなるフィルム状逆止ノズルは、それの基端部分を、例えば、このノズルの外表面に位置することになるシーラント層、たとえば、無延伸の各種のPE層、PP層、メタロセン触媒ポリエチレン層等のオレフィン系樹脂層、エチレン酢酸ビニル共重合体層、エチレンアクリル酸エチル共重合体層、アイオノマー層等を、軟質積層フィルム(主として2層)からなる包装袋本体の内表面のシーラント層(同種フィルムからなるシーラント層)に、たとえばヒートシールによって融着させることにより、該包装袋本体から突出した状態に融着接合される。
これにより、包装袋本体に対し、その側縁の上部から側方へ突出するフィルム状逆止ノズルを備えるフレキシブル包装袋が得られる。
ところで、このフィルム状逆止ノズル、例えば、楔形のフィルム状逆止ノズルの基端部外表面を、包装袋本体の側縁上部の内表面に融着接合させるに当っての、該フィルム状逆止ノズルの内表面のシーラント層どうしの相互融着を防止するためには、注出通路の内側に、より高融点のまたは熱溶融しない離型シートを差し込むことや、ノズルの内外表面のそれぞれのシーラント層の融着温度を、たとえば、材質の変更、あるいは押出しラミネート条件の変更等によって相互に異ならせて、ノズル内表面のシーラント層の融点を、ノズル外表面のシーラント層より高くすること等が好ましい。
ここで、包装袋本体内への、醤油などの液体調味料、スープその他の液状被包装物の充填は、前記フィルム状逆止ノズルの、包装袋本体への接合(ヒートシール)工程と同時に、または、その接合工程の後に行うことができる。
このような充填包装は、たとえば、液中シール方法により充填を行うこと(空気等の混入しないガスレス充填を行うための液中シール充填)、または、被包装物を充填した後に袋内の抜気(ガスレス)を行うこと等によって包装袋本体内から外気を十分に排除したガスレス充填によって行う。その理由は、袋内被包装物を大気シールした状態として酸化等を防止する上で好ましく、また、フィルム状逆止ノズルに、後述するような逆止機能をより確実に発揮させる上で好ましいからである。
そしてこのことは、該フィルム状逆止ノズルが、少なくとも2層構造の積層フィルムを用いた包装袋本体に一体形成されている場合についても同様である。
ところで、包装袋内の被包装物を使用もしくは消費する等に当っては、前記フィルム状逆止ノズル(2層もしくは3層構造)の先端部寄りに形成される開口予定部分を、手指による引裂き切断等によって除去することで被包装物注出用のノズル開口部(注ぎ口)を形成し、次いで、被包装物を充填した包装袋を、ノズルの注ぎ口が下方に向く姿勢となるように傾動させることによって行うことができる。この場合、軟質の積層フィルムからなるフィルム状逆止ノズルの注出通路は、被包装物の水頭圧の作用下で表裏側に離隔して、ノズル開口部を開放し、該被包装物の注出を許容する。
なお、フィルム状逆止ノズルのノズル開口部を通じて、被包装物を注出するときは、軟質積層フィルムからなる包装袋本体は、被包装物の注出にもかかわらず、注出体積に相当する量だけ潰れ変形等するので、そこへの、外気の吸い込みが全くない。
液状物を充填してなる包装袋の傾動によって、所要量の被包装物を注出した後は、該包装袋を元の起立姿勢に復帰させると、被包装物のノズル開口部からの流出が停止する。
この流出の停止により、該フィルム状逆止ノズルの注出通路内には、液状被包装物が付着して濡れた状態になる。そのため、流出の停止と同時に、ノズル注出通路は、毛細管作用により、その全体にわたって強く密着した状態となって、ノズル開口部を密閉したままとなり、包装袋本体内への外気の侵入を確実に阻止する。
従って、このフィルム状逆止ノズルを備える包装袋では、袋内に充填されている液状被包装物は、それの注出前はもちろん、注出中および注出後においても外気との接触から一切遮断されて保護されることになり、袋内被包装物の酸化、汚損等が有効に防止されることになる。
以上に述べたような、フィルム状逆止ノズルの2枚のフィルム相互間での毛細管作用によって生ずる、注出通路の全体にわたるこのような密着は、包装袋の起立復帰によって、該ノズルが水頭圧の作用から解放されて製造時の元形状に復帰することに加え、ノズル内の被包装物の一部が包装袋本体内へ戻流するに際する減圧により被包装物によって濡れた表裏一対のフィルムどうしの内表面(注出通路)が、相互に吸着し合うこと等によって自動的に行われることになる。そして、このような密着は、包装袋からの被包装物の注出に伴って、収縮ないしは潰れ変形された包装袋本体が、それに固有の弾性復元力に基いて、その内部を減圧傾向にすることによってより確実になる。
かくしてフィルム状逆止ノズルに対する特別の操作等なしに、包装袋の起立復帰と併せて、逆止ノズルの引裂き開口である注出口を自動的に密着封止させる(セルフシール)ことができ、フィルム状逆止ノズルはすぐれたセルフシール逆止機能を発揮することができる。
この一方で、被包装物の再度の注出は、包装袋を、上述したようにして傾動させることによって、より好ましく、これに加えて、包装袋本体の胴部を加圧することにより行うことができ、その停止もまた上述したところと同様にして行うことができる。そしてこの場合もまた、フィルム状逆止ノズルは、自動的な密着封止に基いて、外気の侵入に対してすぐれた逆止機能を発揮する。
この発明の構成要素としてのフレキシブル包装袋のための包装袋本体のフィルム構成は、それの外表面に位置するベースフィルム層および、内表面に位置するシーラント層のそれぞれを、フィルム状逆止ノズルのそれと同種のベースフィルム層およびシーラント層とすることができる。
ただし、フィルム状逆止ノズルと包装袋本体とが別体に形成される場合には、ベースフィルム層とシーラント層との間に適宜の中間層を介装したものでもよい。この場合、好ましくは、軟質積層フィルムからなる包装袋本体の内表面を形成するシーラント層を、該ノズルの最外層のシーラント層と同種の樹脂材料により構成する。これによれば、該ノズルの、包装袋本体の融着接合強度を十分に高めることができる。
ところで、3層以上の層構造の積層フィルムよりなるフィルム状逆止ノズルおよびこれを融着する包装袋本体、ならびに以下に述べる2層構造の積層フィルムよりなる包装袋本体のそれぞれのシーラント層はいずれも、ベースフィルム層に対する溶融押出しラミネート法またはドライラミネート法、エクストルージョンラミネート法、コエクストルージョンラミネート法などによって、積層することができる。
例えば、包装袋本体に用いる2層、3層構造の積層フィルムのうちの一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層は、厚みが8〜30μmのポリエチレンテレフタレートフィルム層(PET層)、またはナイロン樹脂フィルム層(NY層)、エチレンビニルアルコール(EVOH)などにて構成することが好ましい。一方、この包装袋本体に用いる積層フィルムのシーラント層は、10〜60μmの厚みの、無延伸のPE層またはPP層、EVA層、アイオノマー層、EVOH層などにより構成することが好ましい。
すなわち、ベースフィルム層としてのPET層やNY層は、優れた水蒸気不透過性および、高いガスバリア性を発揮させる上で好ましく、また、シーラント層としてのPE層およびPP層は、比較的低い温度のヒートシール性に優れ、シール強度を向上させる上で好ましい。
ところで、上記ベースフィルム層の厚みを8μm未満としたときは、水蒸気不透過性、ガスバリア性等が不足するおそれがあり、一方、30μmを越える厚みとしたときは、積層フィルムの曲げ強さが大きくなりすぎて、被包装物の注出の停止後の、ノズル内表面の密着性が損われるおそれがある。また、シーラント層については、それが10μm未満の厚さでは、十分なシール強度を確保できないおそれがあり、60μmを越えると、積層フィルムの曲げ強さが大きくなりすぎるおそれがある。この厚みが合計で補償される限り、シーラント層を2層以上のフィルムで構成することも可能である。
ここで、包装袋本体に用いる積層フィルムの単位幅(15mm)当りの曲げ強さ、いいかえれば腰度は、特開2005−59958号公報の図10に開示されているような腰度測定装置を用いて測定した値が40〜300mNとなる程度にすることが好ましい。
腰度が40mN未満では、包装袋本体からの被包装物の注出に当っての、それの注出方向等の安定性が劣る他、包装袋本体の腰弱感が否めず、包装袋それ自体の強度不足が顕在化するおそれがある。一方、300mNを越えると、積層フィルムの積層構造のいかんにかかわず、フィルム状逆止ノズルを含めた全体の逆止機能が低下するおそれがある。
また、フィルム状逆止ノズルの積層フィルムのほぼ幅方向(上下方向)に延びるノズル開口、即ち、注ぎ口縁部の長さは、その積層フィルムの積層数にかかわらず、5〜40mm程度とすることが好ましい。
ここにおける「ほぼ幅方向」とは、先に述べたと同様に、引裂き方向、ひいては、ノズル開口縁部の延在方向が、積層フィルムの幅方向に対して0〜15°の範囲の角度で傾斜させられることがあることを考慮したものである。
ノズル開口部の長さが5mm未満では、包装袋本体の容積との関連において注出量が少なすぎる一方で、それが40mmを越えると注出方向の正確な特定が難しくなるおそれがある。
なお、このようなフレキシブル包装袋において、包装袋本体のための積層フィルムと、フィルム状逆止ノズルのための積層フィルムが一体に形成される場合は、それら両者の融着接合のための工程が不要になるとともに、独立したフィルム状逆止ノズルの製造を不要とすることができるので、接合不良等の発生を完全に除去し、また、包装袋をより簡易にかつ迅速に、そして安価に製造することができる。
このような一体成形型のフレキシブル包装袋もまた被包装物の注出に当っては、フィルム状逆止ノズルを、先に述べた別体タイプの包装袋と同様に機能させることができ、被包装物の注出の停止後は、注出通路への液状被包装物の介在下で、そのフィルム状逆止ノズルの密着封止を長期間にわたって維持して、包装袋本体内への外気の侵入を有効に阻止することができる。
かかるフレキシブル包装袋において、より好ましくは、フィルム状逆止ノズルの、少なくともノズル開口の形成部分の外表面、すなわち、開口予定部を含むその近傍の外表面に、撥水性物質・撥油性物質の塗布層を設ける。フィルム状逆止ノズルに対し、このような処理を施した場合、包装袋を起立姿勢に復帰させて被包装物の注出を停止するに際しての、いわゆる液切れ性を高めて、被包装物の不測の垂れ落ちを有効に防止するためである。
即ち、この場合の、フィルム状逆止ノズルの特徴的な構成は、その外表面の少なくとも開口予定部およびその近傍、ならびに該ノズル下縁部を含むその近傍に撥水物質または撥油物質の塗布層を設けることにある。その撥水物質としては、シリコーンオイルやフッ素系樹脂、アクリル系樹脂もしくはアミド系樹脂からなる撥水コート剤を用いることができ、撥油物質としては、シリコン樹脂やテフロン樹脂、シリコン変成アクリル樹脂などの撥油コート剤を用いるとともに、これらにウレタン系、アクリル系、エステル系、硝化綿系、アミド系、塩ビ系、ゴム系、スチレン系、オレフィン系、塩酸ビ系、セルロース系、フェノール系などの樹脂をバインダとして添加することができる。
フィルム状逆止ノズルにこのような撥水・撥油塗布層を設ける理由は、例えば、被包装物が醤油や酒のような低粘度のものである場合、その被包装物の、食品へのかけ過ぎを防ぐべく、注出口形成後の、多くは平面形状が方形の包装袋をわずかずつ傾けてそれを注出する際、包装袋のその傾動姿勢で、形成された注出口より高さレベルの低い、それの下方側に位置することとなる辺部分を伝わって、液状の被包装物が意図しない個所に滴下することがしばしばあり、ときには、被包装物によって着衣を汚損することがあるので、これを防止するためである。
他方、このフィルム状逆止ノズルでは、油性のドレッシングやサラダオイル等の高粘度の被包装物の注出を行う場合にも、注出姿勢において、フィルム状逆止ノズルの先端部よりに開口した注出口より下方側に位置することとなる辺部分の外表面に撥油層を設けることにより、包装袋をわずかずつ傾けて、注出口から、被包装物の徐々なる注出を行うときに、その撥油層による液切れ性を向上させて、包装袋の下方側に位置することとなる辺部分の、オイル等による濡れを瞬時に防止して、粘稠状液体の、意図しない個所への伝い落ちのおそれを効果的に取り除くことができる。
こうした撥水・撥油塗布層の、被包装液体、例えば醤油やオイルとの接触角は100〜170°の範囲とすることが、とくには、注出口の近傍部分へのこうした液状物の回り込みを十分に防止して、それの注出の的確性をより一層高める上で好適である。
なお、発明者らが、フィルム状逆止ノズルにつき、例えば、撥水層の有無が、被包装物の液切れ性に与える影響について検討したところ、15μm厚みの二軸延伸ナイロンベースフィルムと、50μm厚みのリニアローデンシティポリエチレンシーラント層との積層構造からなるフィルム状逆止ノズルにつき、その開口予定部(注出口予定線部)から包装袋本体側の下縁部に、コート剤としてシリコーンオイルを塗布した撥水層を設けたもの(発明適合例)と、撥水層を設けないもの(比較例)の2種類について、被包装物として、こいくちしょうゆ(キッコーマン株式会社製)を封入し、注出口を開封した状態で、傾動角度測定装置に取付け、これを50mm/minで徐々に傾けて、被包装物が注出し始める角度(α)を測定したところ、表1に示すような結果が得られた。
表1の結果より、注出開始角度には、撥水層の有無による影響がないが、液だれに関しては、比較例では、被包装物の注出開始角度において液だれが発生しているのに対し、発明適合例では、撥水層の存在により、被包装物の注出開始角度よりも傾動角度のきつい(小さい)状態まで液だれを抑制することができることが確認できている。
Figure 2010030687
上記フィルム状逆止ノズルの他の特徴は、フィルム状逆止ノズルに設けられた注出通路内面、即ち、シーラント層からなる通路内表面を、この通路内に液状被包装物が毛細管作用によって介在することにて発揮されるセルフシール逆止機能をより確実なものにすることにある。そのために、フィルム状逆止ノズルの注出通路内面に、下記のような濡れ処理を施すことによって得られる濡れ処理層を設けたことにある。
例えば、PEやPP、EAV、アイオノマーなどからなる積層フィルムのシーラントフィルムの表面に、コロナ放電処理、UVオゾン法処理、プラズマ処理、火炎処理等からなる濡れ処理を施すことによって、フィルム表面の物理的な表面改質と極性官能基生成による化学的な表面改質との相乗効果により、フィルムの濡れ性を向上させる。
そこで、発明者らは、その濡れ処理層の作用効果についても検証した。表2は、その結果を示すものである。即ち、LLDPE15/PET12/LLDPE20の3層の積層構造からなるフィルム状逆止ノズルにつき、それのシーラントフィルム内面に、コロナ放電処理(放電条件:放電量81.7W・min/m)を行ったところ、濡れ試薬にてフィルムの濡れ張力を測定したところ、処理前32N/mだったが処理後は56N/mを示し、また、水、醤油、ポン酢、油についての接触角は表2に示すとおりとなり、液体の凝集力、即ち、表面張力(S)が弱くなり、いずれも接触角(θ)が明らかに小さくなり濡れ性が改善されており、この処理の有効性が確められた。
Figure 2010030687
図1は、上述した液状物充填包装構造体に適用されるフィルム状逆止ノズルを示す平面図である。図中の1は、フィルム状逆止ノズルを示し、このフィルム状逆止ノズル1は、軟質積層フィルムからなる包装袋本体2のたとえば左側縁上部の融着部で、それの内表面側のシーラント層に、逆止ノズル1の最外層のシーラント層、好ましくは、包装袋本体のシーラント層と同種の樹脂材料からなるシーラント層を重ね合わせて、その基端部を、図に斜線を施して示すように融着接合される。
場合によっては、それらの融着接合部の注出通路内面を低温融着して仮封止部12を形成したものとする。
ここで、このフィルム状逆止ノズル1は、熱可塑性のベースフィルム層、たとえば5〜40μm、好ましくは10〜30μmの厚みの二軸延伸のPET層もしくはNY層と、そのベースフィルム層の両面に積層したそれぞれのシーラント層、たとえば5〜80μm、好ましくは10〜60μmの厚みの無延伸のPE層もしくはPP層との3層からなる、表裏のそれぞれの側に配設される積層フィルム、すなわち、楔形等の輪郭形状がともに同一の表裏二枚の積層フィルムまたは、中央部で表裏に折返してなる一枚の積層フィルムを、内面側シーラント層の相互の対向姿勢で、基端辺を除く周縁部分で、好ましくはヒートシールによって、図に斜線を施して示すように相互に融着させることによって構成することができる。
ところで、このようなフィルム状逆止ノズル1は、図2に、図1の、ノズル幅方向のII−II線に沿う拡大断面図で示すように、相互に融着される表裏のそれぞれの軟質積層プラスチックフィルム3、4を、たとえば、縦方向を積層フィルムのほぼ幅方向に向けて配設したそれぞれのベースフィム層5、5’と、このベースフィルム層5、5’の両面に積層したそれぞれのシーラント層6、6’、7、7’との3層構造としたところにおいて、互いに対向する内面側のシーラント層6、6’どうしを、基端辺を除く周縁部分で、所定の幅、たとえば0.5〜3mmの幅、好ましくは1.0〜2.0mmの幅にわたって、好適にはヒートシールにより所要の形態(楔形)となるように融着させることで、簡易迅速に、しかも、常に確実に製造することができる。
かかるフィルム状逆止ノズル1は、できるだけ平坦なシートの重ね合わせになることが、すぐれた逆止機能を発揮させる上で好ましい。そして、このノズル1は、その基端部で、外面側のシーラント層7、7’を包装袋本体2の内表面(シーラント層)に、これも好ましくはヒートシールによって融着させることで、その包装袋本体2に、適正かつ確実に、しかも簡単に接合させることができる。
ところで、このフィルム状逆止ノズル1に加えられている本発明に特有な構造では、図3に示すように、外面、即ち外側シーラント層7、7’の切り裂き予定線(開口予定部)から基端部側にかけての外表面に、図にドットを施して示すように、液だれを防止し、液切れ性を向上させるための撥水剤もしくは撥油剤の塗布層(撥水、撥油塗布層)10が、少なくとも開口端と下縁部に沿って設けられる。そしてまた、これと共に、フィルム状逆止ノズル1の内側シーラント層6、6’の内表面、とくに注出通路13の内表面には、逆止機能を助勢するための濡れ処理層11が設けられる。
このようなフィルム状逆止ノズルは、軟質積層フィルムからなる包装袋本体への被包装物の液中シール充填と同時にまたは、被包装物の液中シール充填に先だって、たとえば、その包装袋本体2の側部の、シーラント層相互の融着部で、包装袋本体2の内表面に、ノズル1の基端部外表面のシーラント層7、7’を、好ましくはヒートシールによって融着させることで包装袋の一部とされ、包装袋本体2の、図1では上端部分から側方へ突設する。
ここで、軟質の包装袋本体2の内表面を形成するシーラント層は、フィルム状逆止ノズル1の外表面のシーラント層と同種の樹脂材料で構成することが、融着強度を高める上で好ましい。また、包装袋本体のベースフィルム層は、フィルム状逆止ノズル1のそれと同種のもので構成することができる他、所要の物性を有する他の各種の材料から選択することができる。
なお、ベースフィルム層のみにては包装袋に所要の物性を確保できない場合には、シーラント層とベースフィルム層との間に中間層を介装することも可能である。
このような包装袋は、そこへ液状被包装物を、好ましくは抜気下で液中シール充填することにより、図4に例示するような膨満形態をとる液状物充填包装体8になるが、軟質のフレキシブル包装袋それ自体は、通常は自立性も定型性も有しないので、被包装物の搬送、保管、陳列、使用等に当っては、図5に示した、後に詳しく述べるような自立型包装袋9、即ち、スタンディングポーチ9内に収納して、自立性および定型性を付与して所要の使用形態とすることが好ましい。
なお、この場合の袋内被包装物の注出は、袋内被包装物の減少に応じて該自立型包装袋(以下、「スタンディングポーチ」という)9の傾動角度を大きくすることにより行われる。
前記フレキシブル包装袋の使用に当って、包装袋の、フィルム状逆止ノズルの先端部側を引裂き除去もしくは切除してノズル開口、すなわち注ぎ口を確保した状態で、包装袋内の被包装物を、たとえば、後述するスタンディングポーチ内に収納したその包装袋の傾動姿勢で、該フィルム状逆止ノズルに設けた注出口からの外気の侵入、吸入等なしに注出するとともに、包装袋の起立復帰に基く注出の停止に伴って、そのフィルム状逆止ノズルの注出通路を、内表面を濡らす液状被包装物からなる液膜の介在下で、それを全体にわたって密着させて、外気の、該包装袋内への侵入を確実に阻止する。
これによれば、包装袋に、液状被包装物を液中シール充填して得られる充填包装体は、包装袋本体の、被包装物注出量相当分の収縮ないしは潰れ変形の下で、該包装袋本体内への外気の取り込みを伴うことなく注出することができるとともに、その注出の停止後は、フィルム状逆止ノズルの注出通路内面のセルフシール逆止機能による密着封止をもって、包装袋本体内への外気の侵入を阻止することで、包装袋内に残留する被包装物の、外気による汚損、酸化等を十分に阻止することができる。
これによって所要量の液状被包装物を注出した後は、自立型包装袋であるスタンディングポーチ9を起立姿勢に復帰させてその注出を停止し、併せて、ノズル1の先端注出口の自動的な密着閉止をもたらす。
ここで、フィルム状逆止ノズル1のこの逆止機能に由来する密着閉止は、前にも述べたように、フィルム状逆止ノズル1が水頭圧から解放されて、表裏の積層フィルム3、4が、フィルム状逆止ノズル1の製造時の元形状に復帰することおよび、フィルム状逆止ノズル1内の被包装物が包装袋本体2内へ戻流するに際して表裏のフィルム3、4が減圧雰囲気におかれることにより、軟質なそれらのフィルムの内表面(シーラント層6、6’)どうしが、それらの面に付着する液状被包装物の介在下での毛管作用により、ノズル幅の全体にわたって相互に負圧吸着されること等によって行われることになる。
そして、このようなセルフシール逆止機能に基づくフィルムどうしの密着閉止は、潰れ変形等された包装袋本体2が、固有の弾性復元力に基いて包装袋本体2内を減圧傾向とする場合により確実に維持されることになる。
ところで、本発明は、自立性も定形性もない上述したフレキシブル包装袋内に、液状の被包装物を充填してなる液状物充填包装体8を、そのままで所要の使用形態になるようにした液状物充填包装構造体を提案する。
即ち、上述したフィルム状逆止ノズルを突設してなるフレキシブル包装袋は、素材がいずれも軟質の積層フィルムからなるため、たとえ被包装物を充填したとしても、それ自身は自立性がないため、これをそのまま使用に供するためには、他の自立型容器、即ちスタンディングポーチ9と組み合わせて使用することが必要になる。
なお、本発明に用いる前記フィルム状逆止ノズルは、これの基端部を、軟質包装袋本体2の側部、多くは、上端部分からのノズルの突出姿勢で、外表面側を低融点シーラント層とし、包装袋本体2の内表面のシーラント層と融着させる一方、この融着に当り、フィルム状逆止ノズル1の内表面側のシーラント層を高融点シーラント層とすることにより、たとえば、本来のヒートシール強度の半分以下の強度で、相互に低温融着させて仮封止部12とできるものが好ましい。
ただし、上記の仮封止部12の形成に当っては、フィルム状逆止ノズルの「基端部分」を、フィルム状逆止ノズル1の、包装袋本体2への融着接合位置に対応する位置、またはこの対応位置よりも包装袋本体2の内側に幾分偏った位置、もしくは逆に、その対応位置より、包装袋本体の外側に幾分偏った位置とすることもできるが、これらのいずれの場合にあっても、フィルム状逆止ノズルが本来の機能を発揮するのに十分な長さ(5〜8mm程度)の、被包装物注出通路形成部分を、仮封止部12の外側に残存させることが必要である。
ここで、上記仮封止部12の形成に当っては、高融点シーラント層および低融点シーラント層を使い分けることになるが、これらのシーラント層をともに、直鎖状低密度ポリエチレンを含む低密度ポリエチレンによって形成することができる他、高融点シーラント層を、中密度もしくは高密度ポリエチレンにより形成し、低融点シーラント層を低密度ポリエチレンにより形成することもできる。
なお、同一材質になるポリエチレンの、融点の高低の選択は、たとえば、シーラント層の積層に際する押出しラミネート条件等を相互に変化させることによって実現することが可能である。
なお、この発明に用いるフィルム状逆止ノズルは、ベースフィルム層と、このベースフィルム層の一方の側面に直接的に、または一層以上の中間層を介して間接的に積層したシーラント層とを備える表裏のそれぞれの軟質積層プラスチックフィルム、これもたとえば、表裏2枚の軟質積層プラスチックフィルムまたは、中央部で表裏に折返してなる一枚の軟質積層プラスチックフィルムを、シーラント層の相互の対向姿勢で融着接合させて形成することができ、このフィルム状逆止ノズルは、軟質包装袋本体の側部、通常は、上端部分側部からの突出姿勢で設けることができる。この場合、フィルム状逆止ノズルを、軟質包装袋本体からの突出基部で、ノズル内表面のシーラント層を低温融着した状態の仮封止構造とすることもできる。
上述したフィルム状逆止ノズルを備えるフレキシブル包装袋では、上述したように、フィルム状逆止ノズルの、包装袋本体2への融着接合位置もしくはその近傍で、そのフィルム状逆止ノズルの基端部分に、たとえば、本来のヒートシール強度の半分以下のヒートシール強度の仮封止部12を設け、包装袋に充填包装した液状被包装物の、その仮封止部よりノズル先端側への流入を仮封止部12によって確実に阻止することにより、その被包装物が、たとえ50〜100℃に加熱されたものであっても、フィルム状逆止ノズルの、被包装物注出通路の大部分を、その注出通路を膨らませる向きの永久変形から十分に保護することができる。
従って、フィルム状逆止ノズルの、仮封止部12より先端側の部分には、常にフィルム状逆止ノズル1の機能を常に十分に発揮させることができ、包装袋からの被包装物の注出に際する、その包装袋本体内への外気の侵入を完全に防止することができることはもちろん、被包装物の注出停止時のセルフシール逆止機能を十分に発揮させることができる。
ところで、袋内被包装物が常温近くまで冷却された後の、その被包装物の包装袋からの注出に当っては、包装袋に、たとえばそれの厚み方向に荷重を作用させて仮封止部12の開封をもたらすとともに、フィルム状逆止ノズルの先端部分を引裂きもしくは切断除去して、注出開口を形成し、かかる状態で、包装袋を傾動させ、注出開口が下向きに向く注出姿勢とする。
なおここで、包装袋の、仮封止部12を除く他の融着接合部は、たとえば、仮封止部12の2倍以上の強度でヒートシールされていることから、その仮封止部12を開封するに必要な荷重が作用しても、不測の破袋を生じることはない。
これがため、加熱された被包装物による膨満変形を受けていないフィルム状逆止ノズル1の注出通路13は、袋内被包装物の注出に伴う、包装袋本体2内への外気の侵入を、包装袋本体2の潰れ変形の下での、注出開口の、必要にして十分な開放下で有効に防止することができるとともに、また、包装袋の、起立姿勢への復帰に基く注出の停止に際し、被包装物に濡れたその注出ノズル部分の元形状への復帰による注出通路13のセルフシール逆止機能によって包装袋本体内への外気の侵入を確実に阻止することができる。
ここで、フィルム状逆止ノズル1のための軟質積層プラスチックフィルムの、高融点シーラント層および低融点シーラント層のそれぞれをともに低密度ポリエチレンにより形成した場合、または、高融点シーラント層を、中密度もしくは高密度ポリエチレンにより形成し、低融点シーラント層を低密度ポリエチレンにより形成した場合のいずれにおいても、所期した通りのシール強度を有する仮封止および、フィルム状逆止ノズル1に所要の融着接合を簡単かつ容易に実現することができる。
ここにおいて、高融点シーラント層を、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンまたは中密度ポリエチレンにて形成したときは、フィルム状逆止ノズル本来の融着接合強度をより十分に高めることができる。
なお、フィルム状逆止ノズルは、包装袋本体に一体に形成することもできる。このような構成になる包装袋でもまた、フィルム状逆止ノズル1の、軟質包装袋本体2からの突出基部に、シーラント層の仮封止部12を設けることにより、そのフィルム状逆止ノズル1を、包装袋本体2に、それとは別体構成になるフィルム状逆止ノズルを融着接合させてなる場合と全く同様に機能させて、包装袋からの液状被包装物の注出およびその注出の停止時のいずれにおいても、包装袋本体内への外気の意図しない侵入を十分に防止することができる。
そしてまた、この一体型の包装袋および、前述した別体型包装袋のいずれにおいても、仮封止部12のヒートシール強度は、0.3〜3(N/15mm)、とりわけ、0.7〜1(N/15mm)の範囲とすることが、仮封止部12の不測の開封を防止する一方で、他の融着接合部に何の影響をも及ぼすことなく、その仮封止部を作為的に開封する上で好ましい。
すなわち、それが0.3(N/15mm)未満では、加熱状態の液状被包装物の、袋内容量等との関連の下で、仮封止部12に意図しない開封が起こるおそれがあり、一方で、3(N/15mm)を越えると、仮封止部12を開封するのに要する荷重が、他の融着接合部等にも不測の影響(破袋や開封)を及ぼすおそれがある。
ところで、仮封止部12の開封のための荷重は、50〜350(N)、とりわけ100〜200(N)の範囲とすることが、仮封止部12を含む他の個所の破袋などを招かず、輸送や作業中に誤って開封しないようにするために必要である。
即ち、開封荷重が50(N)未満では、被包装物を充填包装した包装袋の積み重ねにより、下段側の包装袋で、仮封止部が開封されるおそれがあり、逆に、350(N)を越える場合は、仮封止部を開封するに要する荷重によって、他の融着接合部が影響を受けるおそれがある。
本発明者らの研究によれば、例えば、軟質包装袋本体2(NY15/PET12/LLDPE40)の側部上部に、図1に示すようなフィルム状逆止ノズルの基端部を、低温融着して仮封止してなるものにおいて、フィルム状逆止ノズルのフィルムの積層構造を、直鎖状低密度ポリエチレン層(低融点シーラント層)/二軸延伸ポリエチレンテレフターレート層/直鎖状低密度ポリエチレン層(高融点シーラント層)とし、この積層フィルムを、ヒートシート温度をパラメータとして、シリンダ付きヒートシーラーにより、300kPaのシリンダ圧力で3秒間加熱加圧したときの仮封止部のヒートシール強度(N/15mm)を、引張試験機(TENSILON RTG−1300)にて、引張速度200mm/min、フィルム幅15mmの条件で測定した。その結果を表3に示す。
Figure 2010030687
ここで本発明は、図5に示すように、フィルム状逆止ノズル1を突設してなる上述したようなフレキシブル包装袋内に、液体あるいは粘稠状の被包装物を液中シール充填してなる非自立型の液状物充填包装体8を、
前記フィルム状逆止ノズル1の突出位置に対応する側縁上部に、前記フィルム状逆止ノズル1を引き出すための、ノズル開口用引裂き誘導疵14を設けてなり、軟質の積層フィルムからなる自立型包装袋9内に収納してなるバッグインポーチタイプの液状物充填包装構造体を提案する。
本発明にかかる液状物充填包装構造体おいて、上記自立型包装袋9(いわゆるスタンディングポーチ)は、例えば、一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層と、シーラント層とを具える積層フィルムからなり、ベースフィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルム層またはナイロン樹脂フィルム層からなり、一方、シーラント層が、ポリエチレン層またはポリプロピレン層からなる、軟質の積層フィルムにて形成されたものが好適に用いられる。
この自立型包装袋9には、その一の側部に、即ち、内部に収納した液状物充填包装体8のフィルム状逆止ノズル1に対応する位置に、Iノッチ、Vノッチ、ベースノッチおよびダイヤカットなどのいずれかの開封疵と共に、図5に示すような円弧状に切り取ることのできる切り取り誘導疵14を形成して、フィルム状逆止ノズル1を露出させるための切り取り部15を設ける。この切り取り部15を切り取って開封することにより、その内部に収納した上記の非自立型のフレキシブル包装袋、即ち、液状物充填包装体8に突設したフィルム状逆止ノズルの(通常は、折曲癖がつかない程度に折り畳んでスタンディングポーチ内に収容される)突出部分を引き出すことができるようにする。図示は切り取った状態を示す。
本発明においては、その液状物充填包装体8を、スタンディングポーチ9内に収納したのち、たとえば、そのスタンディングポーチ9内を弱く脱気した状態で、該ポーチ9の上部をシールする(チャックタイプにしてもよい)ことによって、封入した場合は、液状物が充填された液状物充填包装体8を、スタンディングポーチ9内にしっかり固定した状態で保持することができる。
従って、この場合、液状物充填包装体8の取り扱い中や流通時の種々の衝撃に対して、その充填包装体8を十分に保護することができると共に、該液状物充填包装体8が位置ずれするようなことがなくなり、ピンホール等の発生や、フィルム状逆止ノズルの変形、破損さらには誤開封を阻止することもできる。
ここで、液状物充填包装体8をスタンディングポーチ9内に収納した後、フィルム状逆止ノズル1の近傍、とくに下辺部付近または上部、あるいは包装袋本体上部の1ケ所または2ケ所以上をポーチ9に固定もしくは固着することは、液状被包装物を最後まで円滑に全て注出する上で有効である。とくに、図5に示すように、液状物充填包装体8の上縁部(横シール部分)の少なくとも一部を、自立型包装袋9の横シール部分に融着することによって、該液状物充填包装体8を、該自立型包装袋9内に懸吊状態にして収納すると、被包装物の常に円滑な注出を確保する上で、頗る有効である。
1 フィルム状逆止ノズル
2 包装袋本体
3、4 積層フィルム
5、5’ ベースフィム層
6、6’ 内側シーラント層
7、7’ 外側シーラント層
8 充填包装体
9 自立型包装袋(スタンディングポーチ)
10 撥水・撥油塗布層
11 濡れ処理層
12 仮封止部
13 注出通路
14 誘導疵
15 切り取り部

Claims (7)

  1. 軟質積層フィルムからなる包装袋本体の側部に、重なり合う軟質積層プラスチックフィルムの相互間への液状物の介在下で、逆止機能を生ずるフィルム状逆止ノズルを突設してなる非自立型フレキシブル包装袋内に、液状あるいは粘稠状の被包装物を液中シール充填してなる非自立型液状物充填包装体と、
    その非自立型液状物充填包装体を収納し、一側部に、前記フィルム状逆止ノズルを引き出すための、ノズル開口用引裂き誘導疵を有する積層フィルムからなる自立型包装袋と、
    からなることを特徴とする液状物充填包装構造体。
  2. 前記フィルム状逆止ノズルは、ノズル外面に撥水物質または撥油物質の塗布層を有する一方、このノズルの注出通路内面には濡れ処理層を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の液状物充填包装構造体。
  3. 前記フィルム状逆止ノズルは、重なり合う2枚の軟質積層プラスチックフィルムを、ノズル基端辺となる部分を除く周縁部分で相互に融着させて、中央部分に注出通路を区画してなるものであって、包装袋本体と一体に形成され、かつ、
    包装袋本体を傾動させて液状の被包装物を注出した際に、前記注出通路内が濡れた状態となる積層フィルムの内表面どうしが、該注出通路内に被包装物が介在することによる相互密着作用によって、外気の侵入を阻止する逆止機能を生ずるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の液状物充填包装構造体
  4. 前記フィルム状逆止ノズルは、重なり合う2枚の軟質積層プラスチックフィルムを、ノズル基端辺となる部分を除く周縁部分で相互に融着させて、中央部分に注出通路を区画してなるものであって、包装袋本体とは、このノズルの基端部が該包装袋本体の側部に融着接合された、別体に形成されたものからなり、
    包装袋本体を傾動させて被包装物を注出した際に、該被包装物が通過することによって、前記注出通路内が濡れた状態となる積層フィルムの内表面どうしが、該注出通路内表面に被包装物が介在することによる相互の密着作用によって、外気の侵入を阻止する逆止機能を生ずるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の液状物充填包装構造体。
  5. 前記フィルム状逆止ノズルは、それの基端部の注出通路内表面が、互いに対面するシーラント層を低温融着して仮封止されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液状物充填包装構造体。
  6. 前記撥水物質、撥油物質の塗布層および前記濡れ処理層のそれぞれは、少なくとも開口予定位置を含むその近傍の、外表面あるいは内表面のそれぞれに設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液状物充填包装構造体。
  7. 前記非自立型液状物充填包装体は、それの上端部横シール部が、前記自立型包装袋の上端部に融着されて、該自立型包装袋内に懸吊された状態にて収納保持されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の液状物充填包装構造体。
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