JP2010030010A - ワーク艤装方法及びワーク艤装設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドア艤装作業にロボットを導入することができる技術を提供することを課題とする。
【解決手段】ドアの艤装設備10は、メインコンベア12と、このメインコンベア12で搬送される台車13と、メインコンベア12に平行に配置されるサブコンベア15と、メインコンベア12上のドアをサブコンベア15の入口16へ移動する第1の移載装置51と、サブコンベア15に臨んで配置され、サブコンベア15上のドア14に艤装を施すロボット50と、サブコンベア15の出口17から艤装が施されたドア14をメインコンベア12へ戻す第2の移載装置52とからなる。
【効果】通常はロボット50でドアの艤装を実施する。ロボット50に異常が発生したときにはメインコンベア12上で人手で艤装を行う。ロボット50に異常が発生しても、ドアの艤装作業を継続することができる。そのため、安心してロボットを導入することができる。
【選択図】図1
【解決手段】ドアの艤装設備10は、メインコンベア12と、このメインコンベア12で搬送される台車13と、メインコンベア12に平行に配置されるサブコンベア15と、メインコンベア12上のドアをサブコンベア15の入口16へ移動する第1の移載装置51と、サブコンベア15に臨んで配置され、サブコンベア15上のドア14に艤装を施すロボット50と、サブコンベア15の出口17から艤装が施されたドア14をメインコンベア12へ戻す第2の移載装置52とからなる。
【効果】通常はロボット50でドアの艤装を実施する。ロボット50に異常が発生したときにはメインコンベア12上で人手で艤装を行う。ロボット50に異常が発生しても、ドアの艤装作業を継続することができる。そのため、安心してロボットを導入することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワーク艤装技術の改良に関する。
車両の製造ラインでは、ワーク(例えばドア)が取付けられている車体に、塗装を施す。これで、車体とドアとの色が同一になる、塗料が乾燥したら、車体からドアを外す。外したドアに、ウインドレギュレータなどのドア用部品を取付ける。
並行して、車体にシートなどの備品を取付ける。機器や備品の取付け作業は艤装と呼ばれる。艤装が終わると、車体に艤装済みドアを取付けて次の工程に送る。このように、塗装後にドアを車体から外すことが普通に行われている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第2514463号公報(請求項1)
さらには、車体から外したドアに艤装を施す技術が、各種提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許第3374094号公報(図10)
特許文献2を次図に基づいて説明する。
図13は従来のドア艤装の説明図であり、レール101上を図面左右に走行する台車102に、パレット103が載せられ、このパレット103に、左ドア支持具104と右ドア支持具105が設けられ、部品を載せる部品棚106が設けられている。
図13は従来のドア艤装の説明図であり、レール101上を図面左右に走行する台車102に、パレット103が載せられ、このパレット103に、左ドア支持具104と右ドア支持具105が設けられ、部品を載せる部品棚106が設けられている。
左ドア支持具104に左ドア107が載せられ、右ドア支持具105に右ドア108が載せられた状態で、作業者109はパレット103上に立ち、部品棚106から部品を取り、この部品をドア107又は108にセットし、ハンドツール111を用いて、ドア艤装作業を実施する。
このように、従来は、ドア艤装作業の殆どは作業者109が行っている。
近年の省力化及び低コスト化要求から、ドア艤装作業の一部を、ロボットで行わせる検討がなされてきた。
しかし、ドア用部品は小型部品が多く、作業も複雑になるため、ロボットに置き換えた場合に、トラブルの発生が心配となる。トラブルが発生すると、組立ラインの停止に繋がり、生産効率が低下する。
このように、ドアにドア用部品を組付けるドア艤装作業では、トラブル発生が心配されるため、ロボット化が困難とされてきた。
近年の省力化及び低コスト化要求から、ドア艤装作業の一部を、ロボットで行わせる検討がなされてきた。
しかし、ドア用部品は小型部品が多く、作業も複雑になるため、ロボットに置き換えた場合に、トラブルの発生が心配となる。トラブルが発生すると、組立ラインの停止に繋がり、生産効率が低下する。
このように、ドアにドア用部品を組付けるドア艤装作業では、トラブル発生が心配されるため、ロボット化が困難とされてきた。
本発明は、ドア艤装作業にロボットを導入することができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係るワーク艤装方法は、ワークを載置したパレットをラインに沿って搬送しながら該ワークへの艤装を行うワーク艤装方法において、予め作動を記憶したロボット作業工程を前記ラインの所定位置に設定し、該所定位置に前記パレットが搬送された状態で、前記パレットに配置した被検出部により前記ロボットの位置補正を行うと共に、前記パレット上の所定位置に設けられた部品搭載部から前記ロボットへ受け渡し、前記ワーク用の部品を前記ロボットにより自動的に前記ワークに組み付ける様にしたことを特徴とする。
請求項2に係るワーク艤装方法は、前記パレット上に設けられた部品搭載部より部品を取り出して前記ワークへの艤装を行うための作業床上での作業を可能としたことを特徴とする。
請求項3に係るワーク艤装方法は、前記ロボット作業工程には、分岐合流部を介して並列搬送手段が備えられ、該並列搬送手段にて前記ロボット作業工程と作業者による作業とを切替可能にしたことを特徴とする。
請求項4に係るワーク艤装方法は、前記分岐合流部に位置する前記パレットは、前記ラインの流動速度より早くパレットを送る早送り手段と前記ロボット作業用の所定位置での一時停止機能を備えていることを特徴とする。
請求項5に係るワーク艤装方法は、前記パレット搬送ラインをループ状に配置し、該ループ状ラインの内側位置に前記ロボットの作業工程を配置して、前記パレット上の前記ワークを受け渡し可能に設けたことを特徴とする。
請求項6に係るワーク艤装設備は、ワークを載置したパレットをラインに沿って搬送しながら該ワークへの艤装を行うワーク艤装方法において、予め作動を記憶したロボット作業工程を前記ラインの所定位置に設定し、該所定位置に前記パレットが搬送された状態で、前記パレットに配置した被検出部により前記ロボットの位置補正を行うと共に、前記パレット上の所定位置に設けられた部品搭載部から前記ロボットへ受け渡し、前記ワーク用の部品を前記ロボットにより自動的に前記ワークに組み付ける様にしたことを特徴とする。
請求項7に係るワーク艤装設備は、前記パレット上に設けられた部品搭載部より部品を取り出して前記ワークへの艤装を行うための作業床上での作業を可能としたことを特徴とする。
請求項8に係るワーク艤装設備は、前記ロボット作業工程には、分岐合流部を介して並列搬送手段が備えられ、該並列搬送手段にて前記ロボット作業工程と作業者による作業とを切替可能にしたことを特徴とする。
請求項9に係るワーク艤装設備は、前記分岐合流部に位置する前記パレットは、前記ラインの流動速度より早くパレットを送る早送り手段と前記ロボット作業用の所定位置での一時停止機能を備えていることを特徴とする。
請求項10に係るワーク艤装設備は、前記パレット搬送ラインをループ状に配置し、該ループ状ラインの内側位置に前記ロボットの作業工程を配置して、前記パレット上の前記ワークを受け渡し可能に設けたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、ロボットでワークに艤装を施すことができるため、省力化と作業能率の向上とが図れる。
請求項2に係る発明によれば、パレット上に設けられた部品搭載部より部品を取り出してワークへの艤装を行うための作業床上での作業を可能とした。
仮に、ロボットの周囲の基礎上に部品箱を配置すると、この部品箱には多種多様の部品が準備され、ロボットが選択を誤ると、誤組みが発生する。
この点、本発明によれば、パレットに設けられているロボット用の部品搭載部台に、当該ワークに必要な部品を載せておけば、誤組みの心配が無くなる。
仮に、ロボットの周囲の基礎上に部品箱を配置すると、この部品箱には多種多様の部品が準備され、ロボットが選択を誤ると、誤組みが発生する。
この点、本発明によれば、パレットに設けられているロボット用の部品搭載部台に、当該ワークに必要な部品を載せておけば、誤組みの心配が無くなる。
請求項3に係る発明では、分岐合流部を介して並列搬送手段が備えられ、該並列搬送手段にて前記ロボット作業工程と作業者による作業とを切替可能にした。
ロボットに異常が発生したときには、作業者による作業に切り替えることができ作業能率の低下を防止することができる。
ロボットに異常が発生したときには、作業者による作業に切り替えることができ作業能率の低下を防止することができる。
請求項4に係る発明では、分岐合流部に位置するパレットは、ラインの流動速度より早くパレットを送る早送り手段とロボット作業用の所定位置での一時停止機能を備えている。早送りにより時間を稼ぐことができ、一時停止時間を十分に確保することができる。
請求項5に係る発明では、パレット搬送ラインをループ状に配置し、該ループ状ラインの内側位置に前記ロボットの作業工程を配置して、前記パレット上の前記ワークを受け渡し可能に設けた。ループ状のラインの内側にロボットが配置されている。安全対策が厳しく求められるロボットをループ状のラインの内側に配置すれば、ラインの外側の安全対策は簡便になり、生産ライン全体の安全対策が講じやすくなる。また、デッドスペースになりやすいループ状のラインの内側に、ロボットを配置することで、デッドスペースを低減することができると共に、生産ラインの集約化、コンパクト化が図れる。
請求項6に係る発明によれば、ロボットでワークに艤装を施すことができるため、省力化と作業能率の向上とが図れる。
請求項7に係る発明によれば、パレット上に設けられた部品搭載部より部品を取り出してワークへの艤装を行うための作業床上での作業を可能とした。
仮に、ロボットの周囲の基礎上に部品箱を配置すると、この部品箱には多種多様の部品が準備され、ロボットが選択を誤ると、誤組みが発生する。
この点、本発明によれば、パレットに設けられているロボット用の部品搭載部台に、当該ワークに必要な部品を載せておけば、誤組みの心配が無くなる。
仮に、ロボットの周囲の基礎上に部品箱を配置すると、この部品箱には多種多様の部品が準備され、ロボットが選択を誤ると、誤組みが発生する。
この点、本発明によれば、パレットに設けられているロボット用の部品搭載部台に、当該ワークに必要な部品を載せておけば、誤組みの心配が無くなる。
請求項8に係る発明では、分岐合流部を介して並列搬送手段が備えられ、該並列搬送手段にて前記ロボット作業工程と作業者による作業とを切替可能にした。
ロボットに異常が発生したときには、作業者による作業に切り替えることができ作業能率の低下を防止することができる。
ロボットに異常が発生したときには、作業者による作業に切り替えることができ作業能率の低下を防止することができる。
請求項9に係る発明では、分岐合流部に位置するパレットは、ラインの流動速度より早くパレットを送る早送り手段とロボット作業用の所定位置での一時停止機能を備えている。早送りにより時間を稼ぐことができ、一時停止時間を十分に確保することができる。
請求項10に係る発明では、パレット搬送ラインをループ状に配置し、該ループ状ラインの内側位置に前記ロボットの作業工程を配置して、前記パレット上の前記ワークを受け渡し可能に設けた。ループ状のラインの内側にロボットが配置されている。安全対策が厳しく求められるロボットをループ状のラインの内側に配置すれば、ラインの外側の安全対策は簡便になり、生産ライン全体の安全対策が講じやすくなる。また、デッドスペースになりやすいループ状のラインの内側に、ロボットを配置することで、デッドスペースを低減することができると共に、生産ラインの集約化、コンパクト化が図れる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
なお、以下の説明では、「ワーク」は「ドア」を具体例とした。しかし、ワークは艤装対象物であれば、種類は問わない。また、「パレット」は、「搬送パレット」や「台車」を具体例とした。しかし、ワークを載せて搬送することができればよく、パレットは搬送パレットや台車に限定するものではない。
なお、以下の説明では、「ワーク」は「ドア」を具体例とした。しかし、ワークは艤装対象物であれば、種類は問わない。また、「パレット」は、「搬送パレット」や「台車」を具体例とした。しかし、ワークを載せて搬送することができればよく、パレットは搬送パレットや台車に限定するものではない。
「ライン」は「生産ライン」や「メインコンベア」が具体例となる。「予め作動を記憶したロボット作業工程」は、テーチングを施してあるロボットの作業形態を意味する。「被検出部」は、「動作補正点」が具体例となる。「部品供給部」は「部品ボックス」が具体例となり、「部品搭載部」は「部品載置台」が具体例となる。
「分岐合流部」は実施例では分岐部と合流部と区分した。「並列搬送手段」は、「第1の移載装置」と「第2の移載装置」が具体例となる。「早送り手段」は、メインコンベアに装備されているため、別個には説明しない。「パレット搬送ライン」はループ状に構成したメインコンベアが具体例となる。
以上に述べた具体例は、理解を促すための例示に過ぎない。そのため、本発明は具体例に限定されるものではない。
以上に述べた具体例は、理解を促すための例示に過ぎない。そのため、本発明は具体例に限定されるものではない。
図1は本発明に係るドアの艤装設備の平面図であり、ワーク艤装設備としてのドアの艤装設備10は、図左から右へ進む生産ラインに沿って敷設されたメインコンベア12と、このメインコンベア12で搬送されドアを取り外し可能に載せると共に作業者が乗ることのできる、複数の台車13と、メインコンベア12に平行に配置されドア14を搬送するサブコンベア15と、メインコンベア12上のドアをサブコンベア15の入口16へ移動する第1の移載装置51と、サブコンベア15に臨んで配置され、サブコンベア15上のドア14に艤装を施すロボット50と、サブコンベア15の出口17から艤装が施されたドア14をメインコンベア12へ戻す第2の移載装置52と、からなる。
以下、各構成要素を詳しく説明する。
図2は台車の斜視図であり、搬送パレットとしての台車13の上面は作業者の作業床18を兼ねる矩形平板で構成され、このような作業床18の前端に左右のロボット用の部品置き台19、19が設けられ、これらの部品置き台19、19は部品の位置出しを兼ねており、ロボット(図1、符号50)への受け渡しを正確に行うものである。さらに、部品置き台19、19は、ロボットの動作補正点61、61を備えており、動作原点の補正を行う機能をも備えている。
図2は台車の斜視図であり、搬送パレットとしての台車13の上面は作業者の作業床18を兼ねる矩形平板で構成され、このような作業床18の前端に左右のロボット用の部品置き台19、19が設けられ、これらの部品置き台19、19は部品の位置出しを兼ねており、ロボット(図1、符号50)への受け渡しを正確に行うものである。さらに、部品置き台19、19は、ロボットの動作補正点61、61を備えており、動作原点の補正を行う機能をも備えている。
そして、作業床18の中央より前寄りの部位に支柱21が立てられ、この支柱21に昇降シリンダ22、チェーン23及びスプロケット24を介して昇降台25が昇降可能に設けられている。この昇降台25には、ドア14を支えるドアパレット27を載せることができる。
さらには、作業床18の後端隅に、ドアを艤装するために必要な部品を一式収納した部品ボックス28が設けられている。
さらには、作業床18の後端隅に、ドアを艤装するために必要な部品を一式収納した部品ボックス28が設けられている。
図3は図2の3−3線断面図であり、昇降台25の下面に爪開閉シリンダ31が設けられ、昇降台25の前端に爪32がピン33で回転自在に係止されている。加えて、昇降台25の前後端(図では左右端)に、上に開いたガイドピース34、34(図左のガイドピースは爪32の影)が固定されている。
ドアパレット27には止め片35、35が設けられていて、ドア14を自立状態に保つことができる。
爪開閉シリンダ31のピストンロッド36を前進させると、爪32が図時計方向に回転する。すると、ドアパレット27は、爪32で拘束される。
また、爪開閉シリンダ31のピストンロッド36を後退させると、爪32が図反時計方向に回転する。すると、ドアパレット27は、爪32から開放され、上昇可能となる。
爪開閉シリンダ31のピストンロッド36を前進させると、爪32が図時計方向に回転する。すると、ドアパレット27は、爪32で拘束される。
また、爪開閉シリンダ31のピストンロッド36を後退させると、爪32が図反時計方向に回転する。すると、ドアパレット27は、爪32から開放され、上昇可能となる。
図4は図1の4−4線断面図であり、例えば、メインコンベア12は、コンベアチェーン37と、このコンベアチェーン37に起倒可能に設けられているドッグ38(掛止め片)とからなり、図面表裏方向へ移動しながらドッグ38で台車13を図面奥へ移動させる。ドッグ38を倒すと、係合が解かれ、台車13は止まり、コンベアチェーン37のみが継続して移動する。
また、サブコンベア15は、テーブル39と、このテーブル39上面に配置されたころ41、41と、コンベアチェーン42と、このコンベアチェーン42に起倒可能に設けられているドッグ43(掛止め片)とからなり、図面表裏方向へ移動しながらドッグ43でドアパレット27を図面奥へ移動させる。テーブル39の地面からの高さは、ロボット(図1、符号50)の作業範囲を考慮して決定されるが、昇降台25の標準高さと同一が望ましい。次に述べる移載装置での上昇距離と下降距離が揃うからである。尚、メインコンベア12やサブコンベア15は、いわゆる樹脂ローラで駆動されるフリクションコンベアを採用してもよい。
第2の移載装置52は、例えば、メインコンベア12とサブコンベア15とを横断するように上方に配置したレール53と、このレール53に走行可能に取付けたスライダ54と、このスライダ54に昇降可能に取付けたフォーク55と、このフォークを昇降させるシリンダ56とからなる。
フォーク55をドアパレット27に差し込む。次に、シリンダ56を作動させて矢印(1)のようにドアパレット27を上昇させる。続いて、矢印(2)、(3)のようにドアパレット27を水平に移動させる。ドアパレット27メインコンベア12上に到達したら、矢印(4)のように、下降させる。これで、ドアパレット27をサブコンベア15からメインコンベア12へ移載することができる。
第1の移載装置(図1,符号51)は、第2の移載装置52と同一機構でよい。ただし、移動方向が逆であり、ドアパレット27を、メインコンベア12とサブコンベア15との間を移載させる機能がある。
移載装置51、52、メインコンベア12及びサブコンベア15の構造は適宜変更することは差し支えない。
移載装置51、52、メインコンベア12及びサブコンベア15の構造は適宜変更することは差し支えない。
以上の構成からなるドアの艤装設備の作用を次に説明する。
図5は本発明に係る搬送工程を説明する図であり、(a)に示すように、メインコンベア12で、矢印(5)のごとくドア14を載せた台車13が搬送されてくる。
(b)は(a)に示す台車13の斜視図であり、台車13の作業床18に作業員57が乗っており、この作業員57は、部品ボックス28から取り出した部品をドア14にセットし、ハンドツール58で固定する作業に就いている。
図5は本発明に係る搬送工程を説明する図であり、(a)に示すように、メインコンベア12で、矢印(5)のごとくドア14を載せた台車13が搬送されてくる。
(b)は(a)に示す台車13の斜視図であり、台車13の作業床18に作業員57が乗っており、この作業員57は、部品ボックス28から取り出した部品をドア14にセットし、ハンドツール58で固定する作業に就いている。
メインコンベア12の途中に設けた分岐点((a)、符号59)まで早送りし、分岐点で台車13は一端止める。作業員57は、台車13から下りる前に、部品ボックス28から部品を取り出し、部品置き台19、19へ移す。
次に、(c)に示すように、第1の移載装置51で、矢印(6)のように、ドアパレット27をサブコンベア15へ移す。ドアパレット27が除かれた台車13は矢印(7)のように、ロボット50に臨む位置まで早送りして一時停止させる。
次に、(c)に示すように、第1の移載装置51で、矢印(6)のように、ドアパレット27をサブコンベア15へ移す。ドアパレット27が除かれた台車13は矢印(7)のように、ロボット50に臨む位置まで早送りして一時停止させる。
すなわち、本発明では、標準的なコンベア速度の他、高速の早送りと、一時停止(一旦停止)との三種の移動形態を有する。一時停止の前後に早送りを設けることによって、一時停止による時間遅れを解消する。この結果、標準的なコンベア速度に一時停止(複数箇所)を介在させることに成功した。
図6は本発明に係る艤装工程を説明する図であり、(a)に示すように、サブコンベア15上でドアパレット27をサブコンベア15の中央へ移動させる。すなわち、サブコンベア15の入口16から中央まで早送りで移動させ、中央で一時停止させる。この一時停止位置は、ロボット50を挟んで台車13と同位置(図面左右方向で同位置)になるように正確に位置決めされる。
次に、ロボット50を作動させるが、ロボット50は部品置き台19、19から部品を取得し、水平に旋回してドア14に臨み、(b)に示すように、部品を取付ける。このときに、部品置き台19に動作補正点61を設け、この動作補正点61で、メインコンベア12上の台車13と、サブコンベア15上のドアパレット27との位置合わせを行うこともできる。また、動作補正点61はロボット50の動作原点補正として利用することができる。ロボット50には図示しない原点補正用のカメラとセンサとが設けられ、カメラとセンサとで動作補正点61を検出する。これにより、ワークへの部品の組立て精度が大幅に向上する。
ロボット50はメインコンベア12とサブコンベア15との間に配置され、台車13の部品置き台19、19から部品を取得し、サブコンベア15上のドア14に供することができるようにした。ロボット50は、腕が2本である双腕型が望ましい。ドア用部品は小さくて数が多い。このような場合に双腕型は作業時間が短縮でき好適である。ただし、部品の形態によっては、ロボット50は双腕型に限らず、単腕型や三腕型であってもよい。
ロボット50の周囲に部品ボックスを設置した場合に比較して、台車13に設けた部品置き台19、19から部品を取得するようにすると次に述べる利点がある。第1にロボット50の周囲に部品ボックスを設ける必要がない。第2に左ドアと右ドアとが交互に流れてくる場合、左ドア用の部品が台車の部品ボックス28に収納され、次の台車の部品ボックス28に右ドア用の部品が収納されていれば、部品を誤って組付ける心配が無くなる。
図7は本発明に係る払い出し工程を説明する図であり、(a)に示すように、メインコンベア12で台車13を合流点(図6(a)、符号62)まで移動させる。次に、第2の移載装置52でドアパレット27を台車13の昇降台25へ移載する(矢印(8))。
続いて、(b)に示すように、艤装が完了したドア14を載せた台車13を、メインコンベア12で次の工程(ステージ)へ払い出す(矢印(9))。
続いて、(b)に示すように、艤装が完了したドア14を載せた台車13を、メインコンベア12で次の工程(ステージ)へ払い出す(矢印(9))。
以上に述べた、図5〜図7の要領で、ロボット50でドアの艤装作業を行わせることができる。ただし、ドア用部品は多種の小部品からなり、ロボット50の動きは複雑になる。この結果、ロボット50には故障などのトラブルが発生しやすくなる。その対策を次に述べる。
図8はロボット故障時の対策を説明する図であり、(a)において、ロボット50が故障したことが判明したら、ロボット50、第1の移載装置51、サブコンベア15及び第2の移載装置52を停止する。一方、分岐点59に近づいた台車13は、メインコンベア12で、ロボット50の背後まで高速で移動する(矢印H1)。次に、(b)に示すように、台車13に作業員57が乗り、ドア14に艤装を施す。艤装作業が終わったら、(c)に示すように、台車13を高速で払い出す(矢印H2)。以上の手順により、ロボット50に故障が発生しても、生産を継続することができる。
すなわち、本発明は、車体から取り外されたドア14に艤装を施すドア14の艤装方法において、ドア14をコンベア(メインコンベア12)に載せて搬送する工程と、コンベア(メインコンベア12)の途中に分岐点59を設け、通常はロボット50が配置されているコンベア(サブコンベア15)によりドア14の艤装を行い、ロボット50に異常が発生したときにはロボット50を迂回するコンベア(メインコンベア12)により艤装を行う工程と、艤装が完了したドアを次の工程へ払い出す工程と、からなることを特徴とする。
ロボットに異常が発生したときにはロボットを迂回するコンベアで艤装を行うため、ロボットに異常が発生しても、ドアの艤装作業を継続することができ、生産性を維持することができる。この結果、ドアの艤装作業にロボットを導入することができ、省力化及び低コスト化を達成することができる。
また、図8で説明したように、ロボット50を迂回するコンベア(メインコンベア12)にドア14の早送りと一時停止機能とを有する。一時停止間に、作業員の手で艤装を実施する。早送りにより、余裕時間を稼ぐことができ。一時停止時間を十分に確保することができる。
次に、別実施例を説明する。
図9は図1の別実施例を説明する図であり、車体から取り外されたドアに艤装を施すドアの艤装設備10Bにおいて、生産ラインに沿って敷設されたメインコンベア12と、このメインコンベア12で搬送されドア14を取り外し可能に載せると共に作業員が乗ることのできる台車13と、この台車13上のドア14に艤装を施すためにメインコンベア12に臨んで設置されるロボット50と、メインコンベア12に平行に配置されドア14を搬送するサブコンベア15と、メインコンベア12上のドア14をサブコンベア15の入口へ移動する第1の移載装置51と、サブコンベア15に臨んで配置され、作業員57が乗ってサブコンベア15上のドア14に艤装を施す作業床63と、サブコンベア15の出口から艤装が施されたドアをメインコンベア12へ戻す第2の移載装置52と、からなる。
図1で説明した構成要素と共通する要素は、符号を流用して詳細な説明は省略する。
図9は図1の別実施例を説明する図であり、車体から取り外されたドアに艤装を施すドアの艤装設備10Bにおいて、生産ラインに沿って敷設されたメインコンベア12と、このメインコンベア12で搬送されドア14を取り外し可能に載せると共に作業員が乗ることのできる台車13と、この台車13上のドア14に艤装を施すためにメインコンベア12に臨んで設置されるロボット50と、メインコンベア12に平行に配置されドア14を搬送するサブコンベア15と、メインコンベア12上のドア14をサブコンベア15の入口へ移動する第1の移載装置51と、サブコンベア15に臨んで配置され、作業員57が乗ってサブコンベア15上のドア14に艤装を施す作業床63と、サブコンベア15の出口から艤装が施されたドアをメインコンベア12へ戻す第2の移載装置52と、からなる。
図1で説明した構成要素と共通する要素は、符号を流用して詳細な説明は省略する。
なお、この別実施例では、台車13のロボット50側に、ロボット用の部品置き台19を設ける。部品置き台19とロボット50との距離が小さくなるからである。この部品置き台19は、想像線で示すように部品ボックス28に付設してもよい。部品置き台19とロボット50との距離がさらに小さくなるからである。
加えて、台車13のサブコンベア15側にサブとしての部品置き台20を設ける。ロボット50の故障時に、作業員が部品置き台20から部品を取り出すことができる。
加えて、台車13のサブコンベア15側にサブとしての部品置き台20を設ける。ロボット50の故障時に、作業員が部品置き台20から部品を取り出すことができる。
図10はロボットが正常であるときの作用説明図であり、分岐点59に接近した台車13は、高速でロボット50近傍の所定位置まで移動させる(矢印H1)。所定位置で一時停止させ、ロボット50による艤装を実施する。このとき、ロボット50は部品置き台19から部品を取り出す。艤装作業が終わったら、台車13を高速で払い出す(矢印H2)。
図11はロボットに異常が発生したときの作用説明図であり、ロボット50を止める。分岐点59上の台車13から第1の移載装置51でドアパレット27をサブコンベア15へ移載する(矢印(11))。次に、メインコンベア12で台車13を中間位置まで早送りで移す(矢印(12))。並行してサブコンベア15のドアパレット27を早送りで中央位置まで移す(矢印(13))。続いて、作業床63に載った作業員57は部品置き台20から部品を取り出しドア14に組付ける。艤装が終わったら、ドアパレット27を矢印(14)のように早送りで移動すると共に、台車13を合流点62まで早送りで移動する(矢印(15))。第2の移載装置52でドアパレット27を台車13へ移載する(矢印(16))。
以上に述べた別実施例に係る発明は次にように纏めることができる。
車体から取り外されたドア14に艤装を施すドアの艤装方法において、前記ドアをコンベア(メインコンベア12)に載せて搬送する工程と、前記コンベア(メインコンベア12)の途中に分岐点59を設け、通常はロボット50が配置されているコンベア(メインコンベア12)によりドア14の艤装を行い、ロボット50に異常が発生したときにはロボット50を迂回するコンベア(サブコンベア15)により艤装を行う工程と、艤装が完了したドアを次の工程へ払い出す工程と、からなることを特徴とする。
車体から取り外されたドア14に艤装を施すドアの艤装方法において、前記ドアをコンベア(メインコンベア12)に載せて搬送する工程と、前記コンベア(メインコンベア12)の途中に分岐点59を設け、通常はロボット50が配置されているコンベア(メインコンベア12)によりドア14の艤装を行い、ロボット50に異常が発生したときにはロボット50を迂回するコンベア(サブコンベア15)により艤装を行う工程と、艤装が完了したドアを次の工程へ払い出す工程と、からなることを特徴とする。
この別実施例では、通常は第1の移載装置51、サブコンベア15及び第2の移載装置52を休止させることででき、これらの装置の運転コストを低減することができる。加えて、通常の生産ラインが、メインコンベア12に合致するため、生産ライン長さが短くなり、生産時間の短縮化が図れる。
次に、2種類のワークを並行して生産することができるワーク艤装ラインを説明する。
図12は前後のドアの生産ラインを示す平面図であり、図下部に前右ドアの生産ライン70が配置され、図上部に後右ドアの生産ライン75が配置されている。
図下部に示される生産ライン70は、ループ状のメインコンベア12のコーナ部分に90°旋回可能なターンテーブル71を配置してなり、多数個の台車13が時計回りに周回可能となっている。そして、ループ状のコンベアの内側のみにロボット50及びびサブコンベア15が配置されている。
図12は前後のドアの生産ラインを示す平面図であり、図下部に前右ドアの生産ライン70が配置され、図上部に後右ドアの生産ライン75が配置されている。
図下部に示される生産ライン70は、ループ状のメインコンベア12のコーナ部分に90°旋回可能なターンテーブル71を配置してなり、多数個の台車13が時計回りに周回可能となっている。そして、ループ状のコンベアの内側のみにロボット50及びびサブコンベア15が配置されている。
安全対策が厳しく求められるロボット50をループ状のコンベア(メインコンベア12)の内側に配置すれば、コンベアの外側の安全対策は簡便になり、生産ライン全体の安全対策が講じやすくなる。また、デッドスペースになりやすいループ状のコンベア12の内側に、ロボット50を配置することで、デッドスペースを低減することができると共に、生産ライン70の集約化、コンパクト化が図れる。
ワークとしての前右ドアは、搬入手段72でメインコンベア12の台車13に載せられる。矢印のように移動し、最初のロボット50及びサブコンベア15で「ライニングの取付/締付」がなされ、次のロボット50、50及びサブコンベア15で「シーラー塗布」と「アウターモール取付」がなされ、ターンテーブル71、71で向きが変えられた後、ロボット50及びサブコンベア15で「ライチャンネル取付」がなされ、次のロボット50、50及びサブコンベア15で「ロアサッシュ取付+ドアロック締付」と「チェッカ取付+レギュレーター仮付」がなされる。この間に、作業員57も艤装作業の残部(ロボット50で行えない艤装作業)を実施する。そして、搬出手段73で搬出される。
図上部の後右ドアの生産ライン75は、図下部の前右ドアの生産ライン70と同様であるため、符号を流用して、説明を省略する。
本発明は、車体から取り外されたドアに艤装を施すドアの生産に好適である。
10…ワーク艤装設備としてのドアの艤装設備、12…メインコンベア、13…搬送パレットとしての台車、14…ワークとしてのドア、15…サブコンベア、16…サブコンベアの入口、17…サブコンベアの出口、19…ロボット用の部品置き台、28…部品ボックス、50…ロボット、51…第1の移載装置、52…第2の移載装置、57…作業員、59…分岐点、61…動作補正点、62…合流点、63…作業床。
Claims (10)
- ワークを載置したパレットをラインに沿って搬送しながら該ワークへの艤装を行うワーク艤装方法において、予め作動を記憶したロボット作業工程を前記ラインの所定位置に設定し、該所定位置に前記パレットが搬送された状態で、前記パレットに配置した被検出部により前記ロボットの位置補正を行うと共に、前記パレット上の所定位置に設けられた部品搭載部から前記ロボットへ受け渡し、前記ワーク用の部品を前記ロボットにより自動的に前記ワークに組み付ける様にしたことを特徴とするワーク艤装方法。
- 前記パレット上に設けられた部品搭載部より部品を取り出して前記ワークへの艤装を行うための作業床上での作業を可能としたことを特徴とする請求項1記載のワーク艤装方法。
- 前記ロボット作業工程には、分岐合流部を介して並列搬送手段が備えられ、該並列搬送手段にて前記ロボット作業工程と作業者による作業とを切替可能にしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワーク艤装方法。
- 前記分岐合流部に位置する前記パレットは、前記ラインの流動速度より早くパレットを送る早送り手段と前記ロボット作業用の所定位置での一時停止機能を備えていることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のワーク艤装方法。
- 前記パレット搬送ラインをループ状に配置し、該ループ状ラインの内側位置に前記ロボットの作業工程を配置して、前記パレット上の前記ワークを受け渡し可能に設けたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載のワーク艤装方法。
- ワークを載置したパレットをラインに沿って搬送しながら該ワークへの艤装を行うワーク艤装方法において、予め作動を記憶したロボット作業工程を前記ラインの所定位置に設定し、該所定位置に前記パレットが搬送された状態で、前記パレットに配置した被検出部により前記ロボットの位置補正を行うと共に、前記パレット上の所定位置に設けられた部品搭載部から前記ロボットへ受け渡し、前記ワーク用の部品を前記ロボットにより自動的に前記ワークに組み付ける様にしたことを特徴とするワーク艤装設備。
- 前記パレット上に設けられた部品搭載部より部品を取り出して前記ワークへの艤装を行うための作業床上での作業を可能としたことを特徴とする請求項6記載のワーク艤装設備。
- 前記ロボット作業工程には、分岐合流部を介して並列搬送手段が備えられ、該並列搬送手段にて前記ロボット作業工程と作業者による作業とを切替可能にしたことを特徴とする請求項6又は請求項7記載のワーク艤装設備。
- 前記分岐合流部に位置する前記パレットは、前記ラインの流動速度より早くパレットを送る早送り手段と前記ロボット作業用の所定位置での一時停止機能を備えていることを特徴とする請求項6、請求項7又は請求項8記載のワーク艤装設備。
- 前記パレット搬送ラインをループ状に配置し、該ループ状ラインの内側位置に前記ロボットの作業工程を配置して、前記パレット上の前記ワークを受け渡し可能に設けたことを特徴とする請求項6、請求項7、請求項8又は請求項9記載のワーク艤装設備。
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EP3120970A1 (de) * | 2015-07-22 | 2017-01-25 | KUKA Systems GmbH | Fertigungseinrichtung |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62124841A (ja) * | 1985-11-22 | 1987-06-06 | Casio Comput Co Ltd | 自動組立装置 |
JP2001300875A (ja) * | 2000-04-19 | 2001-10-30 | Denso Corp | ロボットシステム |
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2008
- 2008-07-30 JP JP2008197030A patent/JP2010030010A/ja active Pending
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