JP2010028620A - 電子音響システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の音響入力機器のパラメータを直感的に操作手段に対応付けて制御できるようにする。
【解決手段】 マイクA,Bおよび楽器Aから入力された音響信号はミキシングエンジン部29に入力されてミキシング処理されてメインスピーカL,Rから放音される。マイクA,Bおよび楽器Aのステージ50上の配置位置をメッシュ型センサー群27および実体位置検出回路28により検出して、その位置情報を制御部51に供給する。制御部51は位置情報に基づいて、操作テーブル52上にマイクA,Bおよび楽器Aのパラメータの値を変更可能なCH1オブジェクト〜ch3オブジェクトを表示させる。これにより、マイクA,Bおよび楽器Aに各オブジェクトを直感的に対応付けてパラメータを制御することができる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、複数の音響入力機器からの音響信号をパラメータに基づいて処理する際に、パラメータを変更できる電子音響システムに関する。
従来、多数のマイクロホンあるいは電気・電子楽器などの音響入力機器から出力される音響信号の音量レベルや周波数特性を調整してミキシングし、音量、パン、効果などの音響特性を制御してパワーアンプに送り出すコンサートホール等で使用されるミキサー装置と称される音響信号処理装置(以下、「ミキサー装置」という)が知られている。ミキサー装置を操作するオペレータは、エレキギターやドラム、ボーカル等の音響入力機器からの音響信号の各音響特性を、各系列に対応して備えられた操作子(フェーダやノブ)を操作することにより、演奏を最もふさわしく表現していると思われる状態に調整している。この場合、一般的には、各系列の操作子は整然と並べられており、どの操作子がどの系列の音響入力機器に対応しているか(たとえばどの操作子がボーカル用で、どの操作子がドラム用か、など)が直感的にわからず、各音響入力機器からの音響信号の音響特性を直感的に対応付けて調整することが困難であった。
そこで、上記の不都合を解決する目的で、透明又は半透明のタッチ操作子付きの平面状とされた表示手段をミキサー装置のパネルに立設し、該表示手段を透過して見える演奏者(音響入力機器)と重なるように、該表示手段上に操作子を表示したミキサー装置が従来提案されている。
特開2006−203303号公報
しかしながら、従来提案されているミキサー装置では、ミキサー装置を操作するオペレータの頭の位置を検出して、該オペレータがどの演奏者(音響入力機器)を見ているかを推定するといった高度な処理が必要とされて、高性能の処理装置が必要とされており、場合によっては音響特性を操作をしたい演奏者ではなく、間違った演奏者を推定してしまう恐れがあった。さらに、操作子は平面状とされた表示手段において各演奏者の位置に対応して表示されることから、操作子をオペレータの好みの位置に配置することができないという問題点もあった。
そこで、本発明は複数の音響入力機器のパラメータを直感的に操作手段に対応付けて制御することができる電子音響システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の電子音響システムは、複数の音響入力機器の各々の配置位置を検出し、検出された位置に対応する操作テーブル上の位置に、音響入力機器の各々に対応するオブジェクトを設定するようにしたことを最も主要な特徴としている。
本発明によれば、複数の音響入力機器の各々の配置位置を検出し、検出された位置に対応する操作テーブル上の位置に、音響入力機器の各々に対応するオブジェクトを設定するようにしたことから、各々の音響入力機器に対応するオブジェクトを直感的に対応付けて制御することができるようになる。これにより、日曜日に集まってバンド演奏するような場合に時々しか電子音響システムを操作しない素人がミキシングする場合には好適とすることができる。
本発明の第1実施例にかかる電子音響システム1のブロック構成を示すブロック図を図1に示す。本発明にかかる電子音響システム1は、ステージ上の演奏者が演奏する楽器からの音響信号や、ステージ上の演奏者の歌唱音を拾うマイクからの音響信号等が入力され、これらの音響信号に音響信号処理を施しミキシングしてスピーカ等に出力している。
図1に示す第1実施例の電子音響システム1は、電子音響システム1の全体の動作を管理プログラム(OS:Operating System)を実行することにより制御するCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10が実行するミキシング制御プログラム等の動作ソフトウェアが格納されている不揮発性のROM(Read Only Member)11と、CPU10のワークエリアや各種データ等が記憶されるRAM(Random Access Memory)12を備えている。CPU10は、ミキシング制御プログラムを実行することにより、入力された複数の音響信号に音響信号処理を施してミキシング処理を行っている。なお、ROM11をフラッシュメモリ等の書き換え可能なROMとすることで、動作ソフトウェアの書き換えを可能とすることができ、動作ソフトウェアのバージョンアップを容易に行うことができる。また、一定間隔でCPU10に対して割り込みを発生させるタイマ13が備えられている。外部記憶装置14は、ハードディスク(HD)、FD(フレキシブルディスク又はフロッピーディスク(商標)、CD(コンパクトディスク)−ROM、、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(ディジタル多目的ディスク)、フラッシュメモリや半導体メモリなどの記憶媒体と、その駆動装置からなり、管理プログラム(OS)、動作ソフトウェアや各種データが記憶されている。この場合、記憶媒体は着脱可能であってもよいし、電子音響システム1に内蔵されていてもよい。通信I/F15は、外部機器との間でデータ等の授受を行うためのイーサネット(商標)等の通信用のインタフェース(I/F)であり、インターネット等の通信ネットワーク16を介してサーバ装置17に接続して各種データやプログラム等をダウンロードすることができる。MIDI I/F18は、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)機器19と接続するためのMIDIインタフェースであり、MIDIインタフェースを有するシンセサイザや音源などと接続することができる。
また、LED表示回路20は電子音響システム1の調整卓等に設けられているLED(Light Emitting Diode)表示器21を駆動して発光表示させる表示回路であり、設定操作検出回路22は、電子音響システム1の調整卓等に設けられているフェーダやノブの設定操作子23をスキャンして、設定操作子23に対する操作を検出している。検出された操作信号に基づいて音響信号処理に用いるパラメータの値が変更される。タッチパネル24は、音響信号処理に用いるパラメータの値を制御可能な操作テーブルを構成しており、ディスプレイ表示回路25により表示されるディスプレイと、タッチ検出回路26によりタッチ操作された位置が検出されるマトリクス・スイッチ等を備えている。タッチパネル24のディスプレイには、ステージ上の楽器やマイク等の複数の音響入力機器30が実際に配置されている位置に対応して、各々の音響入力機器30を表すオブジェクトとされる図形がディスプレイ表示回路25によりそれぞれ表示される。これにより、表示されている各図形の表示位置が対応する音響入力機器30の実際の配置位置を模擬するようになり、各図形と各音響入力機器30とを直感的に対応付けることができる。これにより、パラメータを変更したい音響入力機器30に即座に対応する図形を特定することができ、特定した図形に対してタッチパネル24上において操作を行うことにより、パラメータを変更したい音響入力機器30のパラメータの値を操作することができる。このように、タッチパネル24上に表示されたオブジェクトに対してタッチパネル24上において操作を行うことにより、当該オブジェクトに対応する音響入力機器30である楽器やマイクのレベルやパン等のパラメータを制御することができる。
メッシュ型センサー群27は、楽器やマイク等の複数の音響入力機器30が配置されるステージの床下に設置されている。ステージ上の楽器やマイク等の音響入力機器30のそれぞれにはRFID31等のICタグが埋め込まれており、メッシュ型センサー群27は、RFID31から埋め込まれている機器特有の機器固有IDをそれぞれ読み取るセンサー群とされている。実体位置検出回路28は、メッシュ型センサー群27で読み取られた機器固有IDの情報から、音響入力機器30のそれぞれの位置を検出している。なお、メッシュ型センサー群27を構成している複数のセンサーは、それぞれ電波を用いてRFID31から機器固有IDを読み取るが、読み取れるのはそのセンサーの近傍に位置するRFID31のみとされる。実体位置検出回路28は、機器固有IDを読み取ったセンサーの位置に基づいて各音響入力機器30の位置を検出しており、検出された複数の音響入力機器30の各位置の情報に基づいて、CPU10はタッチパネル24に表示させる各音響入力機器30に対応する図形の表示位置を算出してディスプレイ表示回路25を駆動している。これにより、タッチパネル24に各音響入力機器30を表す図形がステージ上の各音響入力機器30の位置に対応して表示されるようになる。
また、ステージ上のマイクやエレキギターや電子キーボード等の複数の音響入力機器30から出力された音響信号は、ステージ外に配置されたミキシングエンジン部29における入力信号I/F40の別々の入力チャンネルに入力され、それぞれの音響信号はディジタル信号に変換されてデジタル信号処理回路42に供給される。デジタル信号処理回路42は、入力された音響信号の音量レベルや周波数特性をそのパラメータに基づいて調整してミキシングし、音量、パン、効果などの音響特性をそのパラメータに基づいて制御するDSP(Digital Signal Processor)から構成されている。また、デジタル信号処理回路42から出力されるミキシング等された音響信号を客席に向けられたメインスピーカ等の複数の音響出力機器32にアンプを介して出力する出力信号I/F41を備えている。各部はバス33を介してデータ等の授受を行っている。
このように構成された電子音響システム1において、ユーザがタッチパネル24からなる操作テーブルに表示されている音響入力機器30を表す図形に対して所定の操作をすると、電子音響システム1は図形に対する操作を検知し、操作に応じて、その図形に対応する音響入力機器30に割り当てられたチャンネルの音響特性を制御するパラメータを変更する。ミキシングエンジン部29は、変更されたパラメータ値に基づいてミキシングレベルや定位等の音響信号処理を実行すると共に、変更されたパラメータ値がタッチパネル24上の当該図形の近傍に表示される。
次に、本発明の第1実施例にかかる電子音響システム1においてパラメータを変更する態様の概略構成を図2に示す。
図2において、ステージ50上にはマイクAを使用して歌唱する演奏者、楽器Aを演奏する演奏者、マイクBを使用して歌唱する演奏者が所定の位置に立っている。マイクAにはRFID31等のタグ1が埋め込まれており、同様に、楽器Aにはタグ2が埋め込まれており、マイクBにはタグ3が埋め込まれている。マイクA,Bおよび楽器Aからの音響信号はミキシングエンジン部29のそれぞれに割り当てられたチャンネルに入力される。ミキシングエンジン部29では制御部51の制御の基で、各チャンネルのパラメータに基づいて音量レベルや周波数特性が調整されてミキシングされ、音量、パン、効果などの音響特性が付与されて、ステージ50の脇に設けられているメインスピーカL32aおよびメインスピーカR32bから、歌唱音や演奏音が客席に向けて出力されるようになる。なお、制御部51はCPU10、ROM11、RAM12等から構成される。
ステージ50の床下にはマトリクス状に配置された多数のセンサーからなるメッシュ型センサー群27が設置されており、各センサーでセンシングされた信号は実体位置検出回路28に入力されている。メッシュ型センサー群27を構成する各センサーは、電磁誘導方式あるいは電波方式を用いてタグ1〜タグ3を検出している。この場合、各センサーから発せられる磁界変動あるいは電波によって、マイクA,Bおよび楽器Aに設けられたタグ1〜タグ3は電力を得て内蔵する回路を作動させ、機器固有IDの情報を送信する。タグ1〜タグ3から送信された機器固有IDの情報は、タグ1〜タグ3の近傍に配置されたセンサーしか受信することができず、受信されたセンサーからは機器固有IDの情報信号が実体位置検出回路28に送られる。実体位置検出回路28は、入力された情報信号から機器固有IDを検出し、特定の機器固有IDが一つのセンサーのみから送られた情報信号から検出された場合は、そのセンサーの配置位置に当該機器固有IDに対応するマイクA,2あるいは楽器Aが配置されていると検出する。また、同じ機器固有IDが二つ以上のセンサーから送られた情報信号から検出された場合は、受信レベルの強度の割合に応じたセンサーとセンサーの間の位置に当該機器固有IDに対応するマイクA,Bあるいは楽器Aが配置されていると検出する。なお、初期設定にてタグ1〜タグ3の各機器固有IDとマイクA,Bおよび楽器Aとの対応付けがされていると共に、マイクA,Bおよび楽器Aとされる音響入力機器30と、音響入力機器30にそれぞれ割り当てられるミキシングエンジン部29のチャンネルとが予め対応付けされている。
実体位置検出回路28において検出されたマイクA,Bおよび楽器Aの位置情報は制御部51に送られて、制御部51は位置情報に対応するタッチパネル24上の位置にマイクAに対応するCH1オブジェクトの図形と、楽器Aに対応するCH2オブジェクトの図形と、マイクBに対応するCH3オブジェクトの図形とを表示させるようにディスプレイ表示回路25を駆動する。タッチパネル24は操作テーブル52を構成しており、マイクAはチャンネル1に割り当てられ、楽器Aはチャンネル2に割り当てられ、マイクBはチャンネル3に割り当てられているものとする。これにより、タッチパネル24にはマイクAのステージ50上の配置位置に対応する矩形枠のCH1オブジェクトの図形が左下に、楽器Aのステージ50上の配置位置に対応する矩形枠のCH2オブジェクトの図形が中央上に、マイクBのステージ50上の配置位置に対応する矩形枠のCH3オブジェクトの図形が右下に表示される。このように、マイクA,Bおよび楽器Aのステージ50の配置位置に対応して操作テーブル52上にCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトが表示されることから、各オブジェクトとマイクA,Bおよび楽器Aとされる音響入力機器30とを直感的に対応付けることができる。また、マイクA,Bおよび楽器Aのステージ50の配置位置が移動すると、移動した位置が実体位置検出回路28において検出されることから、この検出信号を受けた制御回路51は操作テーブル52上に表示されるCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトを音響入力機器30の移動に追随させてタッチパネル24上に表示していくようになる。
また、表示されたCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトを取り囲むように、当該オブジェクトに割り当てられているチャンネルのパラメータ値が表示されている。この表示は、半円形の目盛24aと、この目盛に沿って太線の円弧で表示されると共に数値で表示される現在設定されているパラメータ値を表すパラメータ値指示部24bとから構成されている。パラメータは、対応するオブジェクトに割り当てられるチャンネルのミキシングレベル、パンやイコライザ設定値等とされ、図示する例では、各チャンネルのミキシングレベルが表示されている。チャンネル1では−3dB、チャンネル2では−10dB、チャンネル3では0dBのミキシングレベルに設定されている。CH1オブジェクト〜CH3オブジェクトでは、当該チャンネルにおける複数種類のパラメータの内の一つのパラメータが選択され、選択されたパラメータ種類に応じてパラメータ値の表示態様が変更される。図2に示すタッチパネル24上の表示態様は、ミキシングレベルの表示態様とされており、例えばCH1オブジェクトにおいてパンのパラメータが選択された場合は、図2の下部に破線で囲って示したCH1オブジェクト2の表示態様とされる。CH1オブジェクト2の表示態様では、矩形枠と、矩形枠を取り囲む半円形の目盛24aと、この目盛のいずれかの目盛位置を指示する5角形のベース状の図形で現在設定されている定位位置を示すパン指示部24cとからなる表示態様とされる。
タッチパネル24とされている操作テーブル52に表示されているCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトの図形に対してユーザがタッチパネル24の2カ所に指をタッチさせる所定の操作を行うと、操作されたことがタッチ検出回路26において検出され、検出された操作内容を示す操作情報は制御部51に送られる。制御部51は、送られた操作情報から対応するチャンネルにおける変更されたパラメータ値を算出し、変更後の対応するチャンネルのパラメータ値をミキシングエンジン部29に送ると共に、変更後のパラメータ値を該当するCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトで表示する表示情報をディスプレイ表示回路25に送り、タッチパネル24に変更後のパラメータ値が該当するCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトのパラメータ値指示部24bで表示されるようになる。このように、ユーザがタッチパネル24上に表示されているCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトのいずれかにタッチする操作を行うと、タッチした位置等の情報に基づいてタッチされたオブジェクトのパラメータ値が変更され、そのオブジェクトのパラメータ値指示部24bの表示が変更後のパラメータ値に更新されると共に、変更後のパラメータ値がミキシングエンジン部29で反映されて当該チャンネルの音響特性であるミキシングレベルや定位位置が変更されるようになる。
次に、本発明の第2実施例にかかる電子音響システム2を説明する。まず、第2実施例の電子音響システム2においてパラメータを変更する態様の概略構成を図4に示す。
図4に示すように、ステージ50上の構成は図2に示す第1実施例の概略構成と同様とされており、音響入力機器30とされるマイクA、楽器A、マイクBにはそれぞれRFID31等のタグ1〜タグ3が埋め込まれている。マイクA,Bおよび楽器Aからの音響信号はミキシングエンジン部29のそれぞれ割り当てられたチャンネルに入力され、各チャンネルのパラメータに基づいて音量レベルや周波数特性が調整されてミキシングされ、音量、パン、効果などの音響特性が付与されて、ステージ50の脇に設けられているメインスピーカL32aおよびメインスピーカR32bから、歌唱音や演奏音が客席に向けて出力されるようになる。なお、ミキシングエンジン部29においてマイクAはチャンネル1に割り当てられ、楽器Aはチャンネル2に割り当てられ、マイクBはチャンネル3に割り当てられているものとする。
ステージ50の床下には多数のセンサーからなるメッシュ型センサー群27が設置されており、各センサーでセンシングされた信号は実体位置検出回路28に入力されている。タグ1〜タグ3から送信された機器固有IDの情報を受信したセンサーからの機器固有IDの情報信号は実体位置検出回路28に入力され、実体位置検出回路28において、入力された情報信号から機器固有IDに基づいてマイクA,Bおよび楽器Aが配置されている位置が前述したように検出される。実体位置検出回路28において検出されたマイクA,Bおよび楽器Aの位置情報は制御部51に送られて、制御部51はマイクAに対応するCH1オブジェクトであるパッド34−1と、楽器Aに対応するCH2オブジェクトであるパッド34−2と、マイクBに対応するCH3オブジェクトであるパッド34−3とを、位置情報に対応する操作テーブル52上のそれぞれの位置に配置させる。この場合、パッド34−1〜パッド34−3は自走式パッドとされ、例えば赤外線通信等のワイヤレス通信手段を介して制御部51から所定の位置への移動指示を受信して、指示された位置へ自動的に移動するようにされている。操作テーブル52は、パッド34−1〜パッド34−3の操作テーブル52上のそれぞれの位置を検出して制御部51へフィードバックするための左上隅に設けられた共振タグセンサー38a、右上隅に設けられた共振タグセンサー38b、下縁中央に設けられた共振タグセンサー38cを備えている。
また、操作テーブル52はディスプレイ表示回路36により表示制御される液晶ディスプレイ35を備えており、液晶ディスプレイ35にはパッド34−1〜パッド34−3を取り囲むように、当該パッドに割り当てられているチャンネルのパラメータ値が表示されている。この表示は、半円形の目盛24aと、この目盛に沿って太線の円弧で表示されると共に数値で表示される現在設定されているパラメータ値を表すパラメータ値指示部24bとから構成されている。パラメータは、各パッド34−1〜パッド34−3に割り当てられるチャンネルのミキシングレベル、パンやイコライザ設定値等とされ、図示する例では、各チャンネルのミキシングレベルが表示されており、チャンネル1では−3dB、チャンネル2では−10dB、チャンネル3では0dBのミキシングレベルに設定されている。パッド34−1〜パッド34−3からなるCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトでは、当該チャンネルにおける複数種類のパラメータの内の一つのパラメータが選択され、選択されたパラメータ種類に応じてパラメータ値の表示態様が変更される。図4に示す液晶ディスプレイ35上の表示態様は、ミキシングレベルの表示態様とされており、例えばCH1オブジェクトにおいてパンのパラメータが選択された場合は、図4の下部に破線で囲って示したCH1オブジェクト2の表示態様とされる。CH1オブジェクト2の表示態様では、パッド34−1はそのままとされ、パッド34−1を取り囲む半円形の目盛24aと、この目盛のいずれかの目盛位置を指示する5角形のベース状の図形で現在設定されている定位位置を示すパン指示部24cとからなる表示態様とされる。
ここで、パッド34−1〜パッド34−3の構成例を示す斜視図を図5に示す。図5では内部の構造を透過して示している。なお、パッド34−1〜パッド34−3の構成は同様とされていることから、図5ではパッド34−1〜パッド34−3をパッド34として示している。
図5に示すように、パッド34の外形は円盤状とされており、パッド34内には球状のトラックボール34cがほぼ中央に設けられている。トラックボール34cはパッド34を移動させるための手段であり、下部がパッド34の下面より下方に突出しているトラックボール34cが回転されることにより、その回転方向にパッド34が移動していくようになる。パッド34の下面の内側であってトラックボール34cの周囲に駆動部がほぼ直交して設けられているX軸モータ34eとY軸モータ34dとにより、トラックボール34cは回転駆動することができ、X軸モータ34eとY軸モータ34dの回転方向および速度を制御することによりパッド34を任意の方向に移動することができる。このように、パッド34は自走式パッドとされている。また、パッド34の下面の内側に2つのタグ共振回路34aとタグ共振回路34bとが離隔されると共に対向して設けられている。タグ共振回路34a,34bはそれぞれLC共振回路を内蔵しており、タグ共振回路34aの共振周波数faとタグ共振回路34bの共振周波数fbは異なるように設定されている。そして、操作テーブル52に設けられた3つの共振タグセンサー38a〜共振タグセンサー38cの各アンテナから周波数がスキャンされた電波が放射された際に、タグ共振回路34a,34bは共振周波数fa,fbの電波のみを再放射(反射)するようになる。この再放射された電波を3つの共振タグセンサー38a〜共振タグセンサー38cの各アンテナにより受信して、受信信号をパッド位置検出回路39に供給する。パッド位置検出回路39は、供給された受信信号の強度や波形から3つの共振タグセンサー38a〜共振タグセンサー38cとタグ共振回路34a,34bとのそれぞれの距離を検出し、検出された各距離情報からパッド34の位置と向きを算出する。
すなわち、操作テーブル52上のパッド34−1〜パッド34−3のそれぞれの位置と向きは3つの共振タグセンサー38a〜共振タグセンサー38cとパッド位置検出回路39により検出される。この場合、パッド34−1の2つの共振タグセンサーの共振周波数はfa,fbとされ、パッド34−2の2つの共振タグセンサーの共振周波数はfc,fdとされ、パッド34−3の2つの共振タグセンサーの共振周波数はfe,fgとされているものとし、パッド34−1〜パッド34−3がそれぞれ2つずつ備える共振タグセンサーの共振周波数は互いに異なるようにされている。そして、3つの共振タグセンサー38a〜共振タグセンサー38cは、それぞれ所定の周期毎に周波数スキャンされた電波を放射することで、パッド34−1〜パッド34−3における合計6つのタグ共振回路34a,34b・・・・の共振周波数fa,fb,fc,fd,fe,fgにおける反射波をそれぞれ受信して受信信号をパッド位置検出回路39に供給している。パッド位置検出回路39は、3つの共振タグセンサー38a〜共振タグセンサー38cからの受信信号に基づいてそれぞれのパッドにおける2つのタグ共振回路のそれぞれの位置を検出して、検出された2つのタグ共振回路の位置情報から当該パッドの位置と向きとを算出している。このようにして、パッド位置検出回路39により得られたパッド34−1〜パッド34−3のそれぞれの位置と向きの情報は制御部51にフィードバックされて、制御部51は実体位置検出回路28で検出されたマイクA,マイクBおよび楽器Aが配置されている位置へ対応するよう操作テーブル52上においてパッド34−1〜パッド34−3を自動的に移動させて配置するようにしている。また、マイクA,Bおよび楽器Aのステージ50の配置位置が移動すると、移動した位置が実体位置検出回路28において検出されることから、この検出信号を受けた制御回路51は操作テーブル52上に表示されるパッド34−1〜34−3を音響入力機器30の移動に追随させてタッチパネル24上で移動させていくようになる。
これにより、操作テーブル52上にはマイクAのステージ50上の配置位置に対応するCH1オブジェクトのパッド34−1が左下に、楽器Aのステージ50上の配置位置に対応するCH2オブジェクトのパッド34−2が中央上に、マイクBのステージ50上の配置位置に対応するCH3オブジェクトのパッド34−3が右下に配置される。このように、マイクA,Bおよび楽器Aのステージ50の配置位置に対応して操作テーブル52上にCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトが表示されることから、各オブジェクトであるパッド34−1〜パッド34−3とマイクA,Bおよび楽器Aとされる音響入力機器30とを直感的に対応付けることができる。
操作テーブル52上の所定の位置に配置されたCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトとされているパッド34−1〜パッド34−3のいずれかをユーザが摘んで図4に示すように回転操作を行うと、回転操作されたパッドの向きが変更されたことがパッド位置検出回路39において検出され、検出された変更後の向きを示す操作情報は制御部51に送られる。制御部51は、パッド34−1〜パッド34−3を回転させることによりパラメータ値を変更できる操作摘みに見立てており、送られたパッドの回転後の向きを表す操作情報から対応するチャンネルにおける変更されたパラメータ値を算出し、変更後の対応するチャンネルのパラメータ値をミキシングエンジン部29に送る。さらに、変更後のパラメータ値を該当するCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトで表示する表示情報をディスプレイ表示回路36に送り、液晶ディスプレイ35に変更後のパラメータ値が該当するCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトのパラメータ値指示部24bで表示されるようになる。このように、ユーザが操作テーブル52上に配置されているCH1オブジェクト〜CH3オブジェクトのパッド34−1〜パッド34−3を回転させる操作を行うと、回転後のパッドの向きの情報に基づいて回転操作されたパッドに割り当てられたパラメータ値が変更され、そのオブジェクトにおけるパラメータ値指示部24bの表示が変更後のパラメータ値に更新されると共に、変更後のパラメータ値がミキシングエンジン部29で反映されて当該チャンネルの音響特性であるミキシングレベルや定位位置が変更されるようになる。
次に、本発明の第2実施例にかかる電子音響システム2のブロック構成を示すブロック図を図3に示す。第2実施例の電子音響システム2は、操作テーブル52に関連する構成が異なるだけで、その他の構成は第1実施例の電子音響システム1と同様とされていることから、操作テーブル52に関連する構成について説明し、それ以外の構成の説明は省略する。
図3に示す第2実施例の電子音響システム2において、液晶ディスプレイ35は、電子音響システム2の各チャンネルの音響特性を制御可能な操作テーブル52を構成しており、ディスプレイ表示回路36によりパラメータ値等を表示する所定の画像が表示される。液晶ディスプレイ35の上面とされる操作テーブル52上には、ステージ50上の楽器やマイク等の複数の音響入力機器30が実際に配置されている位置に対応して、各々の音響入力機器30を表す複数のパッド34が自動的に配置される。この場合のマイクA,Bおよび楽器Aのステージ50上の配置位置は、ステージ50の床下に配設されたメッシュ型センサー群27および実体位置検出回路28により検出され、複数のパッド34の操作テーブル52上の位置は、操作テーブル52上に設けられた例えば3つのタグセンサーを備える共振タグセンサー群38およびパッド位置検出回路39により検出される。そして、CPU10を含む制御部51が実体位置検出回路28等により検出された音響入力機器30の配置位置に、パッド位置検出回路39等により検出された位置が対応するように、複数のパッド34の移動制御を行っている。
制御部51からの各パッド34への移動制御の指示はパッド指示赤外線I/F37を介してワイヤレスで行われている。各パッド34は、指示受信赤外線I/F46を備えパッド指示赤外線I/F37から送信された移動制御の指示情報を受信し、この指示情報を制御回路45に供給する。制御回路45は、指示情報に応じてX軸モータ34eおよびY軸モータ34dの駆動制御を行うことにより、指示情報で指示された位置にパッド34が移動していくようになる。なお、各パッド34は当該パッド34の位置と向きを検出するための2つのタグ共振回路34a,34bを備えている。
第2実施例の電子音響システム2においては、操作テーブル52上に配置されている各パッド34−1〜パッド34−3に対応するステージ50上の音響入力機器30をそれぞれ直感的に対応付けることができる。そして、このパッド34−1〜パッド34−3に対して操作テーブル52上において回転操作を行うことにより、パッド34−1〜パッド34−3のそれぞれに対応する音響入力機器30が割り当てられたチャンネルのパラメータの値を操作することができる。このように、操作テーブル52上に配置されたオブジェクトに対して操作テーブル52上において操作を行うことにより、当該オブジェクトに対応する音響入力機器30である楽器やマイクのレベル等を制御することができる。
次に、本発明にかかる電子音響システムにおいて電源が投入された際にCPU10がOS上で実行する電源投入処理のフローチャートを図6に示す。
電子音響システムにおいて電源が投入されると図6に示す電源投入処理が起動され、ステップS10にてミキシングエンジン部29の初期設定が行われる。初期設定では、シーンメモリから読み出された設定データがミキシングエンジン部29に設定されたり、前回設定した設定データがミキシングエンジン部29に設定されて、所望の音響特性が付与されたミキシング信号がミキシングエンジン部29から出力可能とされる。初期設定が終了するとステップS11にてステージ50上に実際に配置されているマイクA,Bや楽器Aの音響入力機器30の各々と、それぞれ特有の機器固有IDを有する各RFID31との対応付けが行われると共に、音響入力機器30(機器固有ID)にそれぞれ割り当てられるチャンネルとの対応付けが行われ、対応付けの結果はテーブルとして記憶される。次いで、ステップS12にて音響入力機器30のステージ50上のそれぞれの現在位置を検出する実体位置検出処理が行われる。さらに、ステップS13にてタッチパネル24に表示された図形に対する操作を検出するタッチ検出処理あるいは操作テーブル52上のパッド34に対する操作を検出するパッド検出処理を行う検出処理が行われる。この検出処理で検出された操作情報により、ステップS14においてミキシングエンジン部29に設定されるパラメータを更新するパラメータ変更処理が行われ、続いて、ステップS15において表示されるパラメータ値を更新するパラメータ表示処理が行われる。ステップS12ないしステップS15の処理は電源がオフされるまで繰り返し実行され、ミキシングエンジン部29で音響信号処理する際に用いるパラメータを随時に変更することができるようになる。
次に、電源投入処理のステップS12において実行される実体位置検出処理のフローチャートを図7に示す。
図7に示す実体位置検出処理がスタートされると、ステップS20にてこの処理を行う対象チャンネルの順番が決められ、決められた順となった対象チャンネルに対応する機器固有IDが、ステップS11において記憶されたテーブルを参照することによりステップS21にて取得される。次いで、ステップS22にて実体位置検出回路28により対象チャンネルに対応する機器固有IDとされているRFID31の位置を検出することにより対象チャンネルに対応する音響入力機器30の位置を検出する。次いで、検出された対象チャンネルの音響入力機器30の位置に対応して設定する図形あるいはパッド34とされるオブジェクトの目標位置がステップS23にて算出される。そして、検出された対象チャンネルにおける音響入力機器30の位置情報および対応するオブジェクトの目標位置情報が対象チャンネルに関連付けてステップS24にて一時記憶される。次いで、ステップS25にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたか否かが判断される。ここで、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われていないと判断された場合は、ステップS20に戻り次の順とされているチャンネルに対して上記した処理が行われ、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われるまでステップS20ないしステップS25の処理が繰り返し行われる。そして、ステップS25にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたと判断された場合は実体位置検出処理が終了し、電源投入処理のステップS13へリターンされる。
次に、第1実施例の電子音響システム1であった場合に電源投入処理のステップS13において実行されるタッチ検出処理のフローチャートを図8に示す。
図8に示すタッチ検出処理がスタートされると、ステップS60にてこの処理を行う対象チャンネルの順番が決められる。次いで、決められた順となった対象チャンネルにおけるオブジェクトとされる矩形枠状の図形の表示位置が電源投入処理のステップS12において実行される実体位置検出処理において得られたオブジェクト目標位置に基づいてステップS61にて更新される。そして、表示位置が更新された対象チャンネルにおける図形の近傍にタッチされている2点の向きをステップS62にて検出する処理が行われる。次いで、ステップS62の処理において図形の近傍にタッチされている2点が検出されて2点の向きが検出されたか否かがステップS63にて判断される。ここで、図形の近傍にタッチされている2点が検出されて2点の向きが検出された場合は、ステップS64へ進み検出された向きが記憶されてステップS65へ進む。また、図形の近傍にタッチされている2点が検出されなかったり、2点の向きが検出されなかった場合はステップS64の処理はスキップされてステップS65へ分岐する。ステップS65では全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたか否かが判断される。ここで、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われていないと判断された場合は、ステップS60に戻り次の順とされているチャンネルに対して上記した処理が行われ、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われるまでステップS60ないしステップS65の処理が繰り返し行われる。そして、ステップS65にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたと判断された場合はタッチ検出処理が終了し、電源投入処理のステップS14へリターンする。
次に、第2実施例の電子音響システム2であった場合に電源投入処理のステップS13において実行されるパッド検出処理のフローチャートを図9に示す。
図9に示すパッド検出処理がスタートされると、パッド位置検出回路39が共振タグセンサー38a〜38cを用いて周波数スキャンを行うことにより、パッド34−1〜34−3が2つずつ備えるタグ共振回路からの反射波を検出する処理がステップS30にて行われる。次いで、ステップS31にてこの処理を行う対象チャンネルの順番が決められる。そして、決められた順となった対象チャンネルにおけるパッド34に備えられている2つのタグ共振回路34a,34bの位置が、ステップS30の処理におけるスキャン結果である反射波の検出信号を解析することにより求められる。求められた対象チャンネルにおける2つのタグ共振回路34a,34bの位置情報から、ステップS34にて対象チャンネルにおけるパッド34の現在位置と向きとを算出し、算出されたパッド34の現在位置と向きの情報を記憶する。そして、算出されたパッド34の現在位置の情報と対象チャンネルにおけるオブジェクトであるパッド34を配置する目標位置との差ベクトルがステップS35にて求められる。次いで、求めた差ベクトルの大きさと方向およびパッド34の現在の向きに応じてX軸モータ34eとY軸モータ34dとを駆動する移動指示をパッド34に赤外線通信で送信し、パッド34において受信された移動指示情報に基づいてX軸モータ34eとY軸モータ34dとが駆動されて、対象チャンネルのパッド34が目標位置へ移動していくようになる。続いて、ステップS37にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたか否かが判断される。ここで、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われていないと判断された場合は、ステップS30に戻り次の順とされているチャンネルに対して上記した処理が行われ、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われるまでステップS30ないしステップS37の処理が繰り返し行われる。そして、ステップS37にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたと判断された場合はパッド検出処理が終了し、電源投入処理のステップS14へリターンする。
次に、電源投入処理のステップS14において実行されるパラメータ変更処理のフローチャートを図10に示す。
図10に示すパラメータ変更処理がスタートされると、ステップS40にてこの処理を行う対象チャンネルの順番が決められる。そして、決められた対象チャンネルのオブジェクトの向きが前回処理されたときから変更されているか否かがステップS41にて判断される。このステップS41では、タッチ検出処理のステップS63にて記憶された向きの情報あるいはパッド検出処理のステップS34にて記憶された向きの情報が、前回処理時の向きの情報から変更されているか否かを判断することにより行われる。ここで、対象チャンネルのオブジェクトの向きが前回処理されたときから変更されていると判断された場合は、ステップS42へ進み向きの変更分が反映されたパラメータを算出する。次いで、算出されたパラメータをステップS43にてミキシングエンジン部29へ供給されてパラメータが更新され、更新されたパラメータを用いて音響信号処理が行われるようになる。さらに、ステップS44にて記憶された向きの情報が変更後の向きの情報に更新され、ステップS45へ進む。また、ステップS41にて対象チャンネルのオブジェクトの向きが前回処理されたときから変更されていないと判断された場合は、ステップS45へ分岐し、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたか否かがステップS45で判断される。ここで、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われていないと判断された場合は、ステップS40に戻り次の順とされているチャンネルに対して上記した処理が行われ、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われるまでステップS40ないしステップS45の処理が繰り返し行われる。そして、ステップS45にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたと判断された場合はパラメータ変更処理が終了し、電源投入処理のステップS15へリターンする。
次に、電源投入処理のステップS15において実行されるパラメータ表示処理のフローチャートを図11に示す。
図11に示すパラメータ表示処理がスタートされると、ステップS50にてこの処理を行う対象チャンネルの順番が決められる。そして、決められた対象チャンネルにおけるパラメータが設定されているミキシングエンジン部29から該当するパラメータがステップS51にて取得され、取得されたパラメータの値がステップS52にて対象チャンネルのオブジェクトの近傍に表示される。この場合の対象チャンネルのオブジェクトの位置は、実態位置検出処理のステップS24において記憶されている当該オブジェクトの目標位置とされる。次いで、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたか否かがステップS53で判断される。ここで、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われていないと判断された場合は、ステップS50に戻り次の順とされているチャンネルに対して上記した処理が行われ、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われるまでステップS50ないしステップS53の処理が繰り返し行われる。そして、ステップS53にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたと判断された場合はパラメータ表示処理が終了し、電源投入処理のステップS12へリターンする。
以上説明した本発明において、音響入力機器30はドラム等のアコースティック楽器やボーカルのや音を拾うマイク、電子楽器等とすることができる。また、ステージ50上の音響入力機器30の位置をメッシュ型センサー群27および実体位置検出回路28により検出するようにしたが、これに限ることはなくステージ50上方に設置したカメラにてステージ50上を撮像し、画像認識処理を行うことにより音響入力機器30の輪郭を識別することによりその位置を検出するようにしてもよい。この場合、画像認識処理を所定の周期ごとに行うようにして、音響入力機器30の移動を追跡するようにする。
さらに、第2実施例の電子音響システム2において操作テーブル52は液晶ディスプレイ35を備えていたが、これに替えてスクリーンを備えるようにして、スクリーンに上方や下方から映像を照射することで、ステージ50上の各音響入力機器30に対応して配置されたパッド34−1〜34−3の近傍に、対応するチャンネルのパラメータを表示するようにしてもよい。さらにまた、パッド34を自走式としたが、これに替えて、操作テーブル52を弾性表面波モータで構成したり、パッド34と操作テーブル52とで平面リニアモータを構成してもよい。あるいは、バルクマイクロマシニングによるアレイ型エアーフローアクチェータを操作テーブル52に敷き詰めて、パッド34を移動させるようにしてもよい。さらにまた、操作テーブル52に設ける共振タグセンサーは3つに限るものではなく、2つでも4つ以上としてもよい。
本発明の第1実施例にかかる電子音響システムのブロック構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施例にかかる電子音響システムにおいてパラメータを変更する態様の概略構成を示す図である。 本発明の第2実施例にかかる電子音響システムのブロック構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施例にかかる電子音響システムにおいてパラメータを変更する態様の概略構成を示す図である。 本発明の第2実施例にかかる電子音響システムにおけるパッドの構成例を示す斜視図である。 本発明の電子音響システムにおいて電源が投入された際にCPUが実行する電源投入処理のフローチャートである。 本発明の電子音響システムにおける電源投入処理のステップS12において実行される実体位置検出処理のフローチャートである。 本発明の電子音響システムが第1実施例であった場合に電源投入処理のステップS13において実行されるタッチ検出処理のフローチャートである。 本発明の電子音響システムが第2実施例であった場合に電源投入処理のステップS13において実行されるパッド検出処理のフローチャートである。 本発明の電子音響システムにおける電源投入処理のステップS14において実行されるパラメータ変更処理のフローチャートである。 本発明の電子音響システムにおける電源投入処理のステップS15において実行されるパラメータ表示処理のフローチャートである。
符号の説明
1 電子音響システム、2 電子音響システム、10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 タイマ、14 外部記憶装置、15 通信I/F、16 通信ネットワーク、17 サーバ装置、18 MIDI I/F、19 MIDI機器、20 LED表示回路、21 LED表示器、22 設定操作検出回路、23 設定操作子、24 タッチパネル、24a 目盛、24b パラメータ値指示部、24c パン指示部、25 ディスプレイ表示回路、26 タッチ検出回路、27 メッシュ型センサー群、28 実体位置検出回路、29 ミキシングエンジン部、30 音響入力機器、31 RFID、32 音響出力機器、32a メインスピーカL、32b メインスピーカR、33 バス、34 パッド、34a タグ共振回路、34b タグ共振回路、34c トラックボール、34d Y軸モータ、34e X軸モータ、35 液晶ディスプレイ、36 ディスプレイ表示回路、37 パッド指示赤外線I/F、38 共振タグセンサー群、38a,38b,38c 共振タグセンサー、39 パッド位置検出回路、40 入力信号I/F、41 出力信号I/F、42 デジタル信号処理回路、45 制御回路、46 指示受信赤外線I/F、50 ステージ、51 制御部、52 操作テーブル

Claims (4)

  1. 複数の音響入力機器から入力された音響信号の各々をそれぞれのパラメータに基づいて音響処理する音響処理手段と、
    前記複数の音響入力機器の各々の配置位置を検出する位置検出手段と、
    該位置検出手段により検出された位置に対応する操作テーブル上の位置に、前記音響入力機器の各々の前記パラメータの値を変更可能なオブジェクトを、前記音響入力機器の各々に対応して設定する設定手段と、
    各々の前記音響入力機器の前記パラメータの値を、対応する前記オブジェクトの近傍に表示するパラメータ表示手段と、
    を備えたことを特徴とする電子音響システム。
  2. 複数の音響入力機器から入力された音響信号の各々をそれぞれのパラメータに基づいて音響処理する音響処理手段と、
    前記複数の音響入力機器の各々の配置位置を検出する位置検出手段と、
    該位置検出手段により検出された位置に対応する操作テーブル上の位置に、前記音響入力機器の各々の前記パラメータの値を変更可能なオブジェクトを、前記音響入力機器の各々に対応して設定する設定手段と、
    各々の前記オブジェクトに対する操作を検出する操作検出手段と、
    該操作検出手段において検出された操作に基づいて、操作が検出された前記オブジェクトに対応する前記音響入力機器の前記パラメータの値を変更するパラメータ変更手段と、
    を備えたことを特徴とする電子音響システム。
  3. 前記操作テーブルはタッチパネルとされており、前記設定手段により、前記タッチパネルにおける画面の所定の位置に前記オブジェクトとされる図形が表示されることを特徴とする請求項1あるいは2記載の電子音響システム。
  4. 前記設定手段は、前記操作テーブル上の所定の位置に前記オブジェクトとされる移動および回転可能なパッドを配置するようにしたことを特徴とする請求項1あるいは2記載の電子音響システム。
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