JP2013110568A - 音響装置、パラメータ変更方法及びプログラム - Google Patents

音響装置、パラメータ変更方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】音響用のパラメータの大きさを直感的に変更できるようにする。
【解決手段】音響装置は、音響用のパラメータの大きさを示す図形を表示画面15aに表示するディスプレイを備えており、このディスプレイの表示画面15aにはタッチパネルが設けられている。音響装置のパラメータ変更部は、タッチパネルへのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、音響用のパラメータの大きさを変更する。そして、表示制御部が、変更後のパラメータの大きさに応じて図形を変更する。音響装置では、タッチパネルへのピンチイン及びピンチアウトの操作によって音響用のパラメータの大きさを変更でき、その変更後の大きさを図形で確認できる。このため、ユーザは、音響用のパラメータの大きさを直感的に変更することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、音響用のパラメータを変更可能な音響装置に関する。
音を再生する音響装置では、一般に、音質を調整するために各種の音響用のパラメータが変更できるようになっている。このような音響用のパラメータを変更する機能として、例えばイコライザ機能がある。イコライザ機能は、複数のバンド(帯域)ごとの増幅度(ゲイン)やQ値などのパラメータを変更することで、音声信号の周波数特性を変更する機能である。このような機能を利用することで、ユーザは、音響装置で再生される音の音質を好みの音質に調整できる。
なお、本明細書で説明する技術に関連する技術を開示した文献として特許文献1がある。
国際公開第2008/090896号
近年、タッチパネルを採用し、ユーザがタッチパネルに触れることで音響用のパラメータを変更可能な音響装置が提案されている。一般に、タッチパネルを採用する音響装置では、ユーザが表示画面のコマンドボタンに触れることで、パラメータの大きさを変更できるようになっている。しかしながら、ユーザは、コマンドボタンに触れることでパラメータの大きさがどのように変わるかを予め把握しておかなければならず、パラメータの大きさを直感的に変更することはできなかった。
ところで、車両に搭載される車載装置としての音響装置を利用する場合においては、信号待ちの停車中などの比較的短い期間に、ユーザは、車両の周辺の状況等に注意を払いつつ音響用のパラメータを変更する場面がある。このため、特に音響装置が車載装置である場合においては、音響用のパラメータの大きさを直感的に変更できる技術が強く要望されていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、音響用のパラメータの大きさを直感的に変更できる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、音響装置であって、音響用のパラメータの大きさを示す図形を表示画面に表示する表示手段と、前記表示画面に設けられるタッチパネルと、前記タッチパネルへのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、前記パラメータの大きさ、及び、前記図形を変更する変更手段と、を備えている。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の音響装置において、前記変更手段は、前記表示画面の横方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、音響用の第1パラメータを変更し、前記表示画面の縦方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、前記第1パラメータとは異なる音響用の第2パラメータを変更する。
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の音響装置において、前記第1及び第2パラメータの一方は、イコライザの一のバンドのQ値である。
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の音響装置において、前記第1及び第2パラメータの他方は、前記一のバンドの増幅度である。
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の音響装置において、前記変更手段は、前記タッチパネルへのドラッグ及びフリックのいずれかの操作に応答して、前記一のバンドの中心周波数を変更する。
また、請求項6の発明は、請求項2に記載の音響装置において、前記変更手段は、前記タッチパネルへのドラッグ及びフリックのいずれかの操作に応答して、前記第1及び第2パラメータとは異なる音響用の第3パラメータを変更する。
また、請求項7の発明は、請求項1に記載の音響装置において、前記変更手段は、前記タッチパネルへのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、音響用の第1パラメータを変更し、前記タッチパネルへのドラッグ及びフリックのいずれかの操作に応答して、前記第1パラメータとは異なる音響用の第2パラメータを変更する。
また、請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の音響装置において、前記音響装置は、車両に搭載される車載装置である。
また、請求項9の発明は、音響用のパラメータを変更するパラメータ変更方法であって、(a)音響用のパラメータの大きさを示す図形を表示画面に表示する工程と、(b)前記表示画面に設けられるタッチパネルへのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、前記パラメータの大きさ、及び、前記図形を変更する工程と、を備えている。
また、請求項10の発明は、コンピュータによって実行可能なプログラムであって、前記コンピュータによる前記プログラムの実行は、前記コンピュータに、(a)音響用のパラメータの大きさを示す図形を表示画面に表示する工程と、(b)前記表示画面に設けられるタッチパネルへのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、前記パラメータの大きさ、及び、前記図形を変更する工程と、を実行させる。
請求項1ないし10の発明によれば、タッチパネルへのピンチイン及びピンチアウトの操作によって音響用のパラメータの大きさを変更でき、その変更後の大きさを図形で確認できる。このため、ユーザは、音響用のパラメータの大きさを直感的に変更することができる。
また、特に請求項2の発明によれば、横方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作と縦方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作とで異なるパラメータを変更することができる。
また、特に請求項3の発明によれば、バンドのQ値を直感的に変更することができる。
また、特に請求項4の発明によれば、バンドのQ値及び増幅度のそれぞれを直感的に変更することができる。
また、特に請求項5の発明によれば、バンドの中心周波数、Q値及び増幅度のそれぞれを直感的に変更することができる。
また、特に請求項6の発明によれば、異なる3つの音響用のパラメータを直感的に変更することができる。
また、特に請求項7の発明によれば、異なる2つの音響用のパラメータを直感的に変更することができる。
また、特に請求項8の発明によれば、信号待ちなどの比較的短い期間であっても、ユーザは、音響用のパラメータの大きさを容易に変更することができる。
図1は、音響装置の構成を示す図である。 図2は、イコライザカーブの例を示す図である。 図3は、バンドカーブを変更するための表示内容を示す図である。 図4は、ピンチイン及びピンチアウトの操作を説明する図である。 図5は、「Q値」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図6は、「増幅度」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図7は、「中心周波数」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図8は、「レベル」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図9は、パラメータの大きさを変更する処理の流れを示す図である。 図10は、「スロープ」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図11は、「カットオフ周波数」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図12は、「センターウィズ」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図13は、「遅延時間」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図14は、「変化速度」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図15は、「目標レベル」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図16は、「音場レベル」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図17は、「音像座標」の大きさを変更する操作を説明する図である。 図18は、音像を定位させる領域を分離する操作を説明する図である。 図19は、文字パラメータの大きさを変更する操作を説明する図である。 図20は、文字パラメータの種類を変更する操作を説明する図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
<1.第1の実施の形態>
<1−1.構成>
図1は、本実施の形態の音響装置1の構成を示す図である。この音響装置1は、例えば、自動車などの車両に搭載される車載装置(カーオーディオ装置)となっている。音響装置1は、車両の車室内に設けられ、ディスク8の記録内容などに基づく音を再生し、車室内に設けられる複数のスピーカ21を介して車室内に音を出力する。
音響装置1は、制御部11と、音声処理部12と、ディスク読取部13と、記憶部14と、ディスプレイ15と、タッチパネル16とを備えている。
音声処理部12は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)と呼ばれる、音声信号を対象とした信号処理を高速に行なうことを目的とした専用のプロセッサ(ハードウェア回路)である。音声処理部12は、音声信号に対して各種の信号処理を実行することで、音響装置1で再生される音の音質を変更することが可能である。音声処理部12は、例えば、音声信号の周波数特性を変更するイコライザ機能を有している。音声処理部12は、処理した音声信号をスピーカ21に出力する。これにより、音質が調整された音がスピーカ21から出力される。
ディスク読取部13は、CDやDVDなどのディスク8の読取装置である。ディスク読取部13は、ディスク8の記録内容を取得して、その記録内容を示す音声信号を音声処理部12に出力する。
記憶部14は、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリであり、各種の情報を記憶する。記憶部14は、音声データ14a、パラメータ14b及びプログラム14cを記憶している。
音声データ14aは、MP3などの所定の音声圧縮形式のデジタルデータである。この音声データ14aをデコードすることで音声信号が得られる。音声処理部12は、ディスク8の記録内容に基づく音声信号と、記憶部14に記憶された音声データ14aに基づく音声信号とのいずれも対象にして、信号処理を実行することが可能である。すなわち、音響装置1は、ディスク8に基づく音と音声データ14aに基づく音とのいずれも再生できる。音響装置1が、いずれの音を再生するかは、ユーザによって指示される。
パラメータ14bは、音声処理部12が信号処理に用いる音響用のパラメータである。パラメータ14bは、例えば、イコライザ機能における各バンドの「増幅度」や「Q値」などを含む。音声処理部12は、このパラメータ14bに基づいて、音声信号に対して各種の信号処理を実行する。したがって、音響装置1で再生される音の音質は、パラメータ14bによって規定される。
ディスプレイ15は、例えば、液晶パネルなどを備えた薄型の表示装置である。ディスプレイ15は、制御部11からの指示に従って、各種の情報を表示する。音響装置1は、このディスプレイ15の表示画面がユーザから視認可能なように、車室内のインストルメントパネルなどに配置される。
タッチパネル16は、ユーザが指で直接的に触れて操作する入力装置である。タッチパネル16は、ディスプレイ15の表示画面に重ねて設けられる。タッチパネル16は、複数のポイントに同時に触れて操作することができるマルチタッチ方式を採用している。したがって、ユーザは、ピンチイン及びピンチアウトなどの複数の指を用いた操作をタッチパネル16に対して行うことが可能である。ユーザが、タッチパネル16を操作した場合は、操作したポイントを示す信号が制御部11に入力される。
また、制御部11は、音響装置1の全体を統括的に制御するマイクロコンピュータである。制御部11は、CPU、RAM及びROMなどを備えている。制御部11の各種の機能は、記憶部14に記憶されたプログラム14cに従ってCPUが演算処理を行うことで実現される。図中に示す操作判定部11a、パラメータ変更部11b及び表示制御部11cは、プログラム14cに従ってCPUが演算処理を行うことで実現される制御部11の機能の一部である。
操作判定部11aは、ユーザがタッチパネル16を操作した場合に、タッチパネル16から入力される信号に基づいてユーザの操作内容を判定する。操作判定部11aは、タッチパネル16へのユーザの操作が、タップ、ダブルタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、及び、ピンチアウトなどのいずれであるかを判定する。また、操作判定部11aは、ユーザの操作がドラッグ、フリック、ピンチイン、及び、ピンチアウトなど指の移動を伴う場合は、操作方向、及び、指の移動量などについても判定する。
パラメータ変更部11bは、タッチパネル16へユーザの操作に応答して、音響用のパラメータの大きさを変更する。パラメータの大きさを変更する場合は、対象となるパラメータの大きさを示す図形がディスプレイ15の表示画面に表示される。このような状態で、ユーザは、タッチパネル16に対し、パラメータの大きさの変更を指示する各種の操作を行うことができる。パラメータ変更部11bは、このようなユーザの操作内容に基づいて、音響用のパラメータの大きさを変更する。
表示制御部11cは、ディスプレイ15の表示内容を制御する。表示制御部11cは、パラメータの大きさを変更する場合に、対象となるパラメータの大きさを示す図形をディスプレイ15の表示画面に表示させる。また、パラメータ変更部11bによりパラメータの大きさが変更された場合は、表示制御部11cは、変更後のパラメータの大きさに応じてディスプレイ15に表示させる図形を変更する。
<1−2.イコライザ機能の概要>
次に、音声処理部12が有するイコライザ機能の概要について説明する。イコライザ機能は、音声信号の周波数特性を変更する機能である。イコライザ機能を使うことで、音声信号の特定の周波数の帯域を強調、あるいは、弱めることができる。このようなイコライザ機能は、音質の改善や積極的な音作りに利用される。
図2は、イコライザ機能で用いられるイコライザカーブWaの例を示す図である。図中の横軸は周波数(Hz)を示しており、縦軸はゲイン(dB)を示している。音声処理部12が有するイコライザ機能は、このイコライザカーブWaが示すゲインに従って、音声信号の各周波数の音量を調整する。
本実施の形態のイコライザ機能では、7つのバンド(帯域)が設定されている。これら7つのバンドそれぞれにバンドカーブWbが設定されている。イコライザカーブWaが示すゲインは、これら7つのバンドのバンドカーブWbが示すゲインを全て加算したものとなる。
各バンドのバンドカーブWbは、ある周波数を中心として左右に広がる山のような形状(ガウス曲線と同様の形状)の曲線である。このバンドカーブWbの形状や位置は、当該バンドの「増幅度(ゲイン)」及び「Q値」などのパラメータで規定される。音響装置1のイコライザ機能においては、各バンドごとに「増幅度」及び「Q値」などのパラメータの大きさを変更して、各バンドのバンドカーブWbの形状や位置を変更できるようになっている。
<1−3.バンドカーブの変更>
次に、各バンドのバンドカーブWbを変更する操作について説明する。この各バンドのバンドカーブWbを変更する操作は、各バンドのパラメータの大きさを変更する操作に相当する。図3は、一のバンドのバンドカーブWbを変更するためのディスプレイ15の表示画面15aの表示内容を示す図である。図3に示す表示内容は、イコライザ機能の設定を変更する場面において、7つのバンドのうちから変更対象とする一のバンドを選択する操作をユーザが行った後に表示される。以下、変更対象とする一のバンドを「注目バンド」という。
図に示すように、表示画面15aにおいては、注目バンドのバンドカーブWbと、完了ボタンBとが表示されている。表示画面15aに表示された横軸は周波数(Hz)、縦軸はゲイン(dB)をそれぞれ示している。
バンドカーブWbの左右中央の周波数(図中では、80Hz)は、注目バンドの「中心周波数」の大きさを示している。そして、バンドカーブWbのピークの高さ(中心周波数における高さ)は、注目バンドの「増幅度」の大きさを示している。また、バンドカーブWbのピークの鋭さは、注目バンドの「Q値」の大きさを示している。バンドカーブWbのピークが鋭いほど(バンドカーブWbの幅が狭いほど)、「Q値」は大きくなる。すなわち、バンドカーブWbは、注目バンドの「中心周波数」、「増幅度」及び「Q値」の大きさを示す図形であるといえる。
ユーザは、このような表示画面15aを参照しつつ、表示画面15aに重ねて設けられたタッチパネル16への操作を行うことで、バンドカーブWbの形状や位置を変更することができる。前述のように、タッチパネル16はマルチタッチ方式を採用しているため、ユーザはピンチイン及びピンチアウトなどの複数の指を用いた操作を行うことが可能である。
図4に示すように、ピンチアウト(ピンチオープン)は、2本の指Fでタッチパネル16に触れた状態で指の間隔を広げる操作である。また、ピンチイン(ピンチクローズ)は、2本の指Fでタッチパネル16に触れた状態で指の間隔を狭める操作である。
図5に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作を行った場合は、バンドカーブWbのピークの鋭さを変更することができる。これにより、注目バンドの「Q値」を変更することができる。具体的には、図5の下側に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチアウトの操作を行った場合は、バンドカーブWbの幅が広がって、ピークの鋭さが鈍くなる。これにより、注目バンドの「Q値」を小さくすることができる。また、図5の上側に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチインの操作を行った場合は、バンドカーブWbの幅が狭くなって、ピークの鋭さが鋭くなる。これにより、注目バンドの「Q値」を大きくすることができる。
また、図6に示すように、表示画面15aの縦方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作を行った場合は、バンドカーブWbのピークの高さを変更することができる。これにより、注目バンドの「増幅度」を変更することができる。具体的には、図6の下側に示すように、表示画面15aの縦方向へのピンチアウトの操作を行った場合は、バンドカーブWbのピークの高さが高くなり、注目バンドの「増幅度」を大きくすることができる。また、図6の上側に示すように、表示画面15aの縦方向へのピンチインの操作を行った場合は、バンドカーブWbのピークの高さが低くなり、注目バンドの「増幅度」を小さくすることができる。
また、ドラッグは、タッチパネル16に触れた後にそのまま触れた状態で任意の方向へ指を動かす操作である。また、フリックは、タッチパネル16に触れた後に任意の方向へ指をはらうように動かす操作である。
図7に示すように、表示画面15aの横方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合は、バンドカーブWbの位置を左右に移動できる。これにより、バンドカーブWbの「中心周波数」を変更できる。具体的には、図7の下側に示すように、右方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合はバンドカーブWbが右側に移動し、「中心周波数」を大きくすることができる。また、図7の上側に示すように、左方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合はバンドカーブWbが左側に移動し、「中心周波数」を小さくすることができる。
また、図8に示すように、表示画面15aの縦方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合は、バンドカーブWbの位置を上下に移動できる。これにより注目バンドの「レベル」を変更できる。具体的には、図8の下側に示すように、下方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合はバンドカーブWbが下側に移動し、「レベル」を小さくすることができる。また、図8の上側に示すように、上方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合はバンドカーブWbが上側に移動し、「レベル」を大きくすることができる。
このように、音響装置1では、ピンチイン及びピンチアウトを含むタッチパネル16への操作によって、バンドカーブWbの形状や位置を変更できる。すなわち、ピンチイン及びピンチアウトの操作によって音響用のパラメータの大きさを変更でき、変更後のパラメータの大きさを図形(バンドカーブWb)によって確認することができる。このため、ユーザは、音響用のパラメータの大きさを直感的に変更することができる。
また、「横方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作」、「縦方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作」、「横方向へのドラッグあるいはフリックの操作」、並びに、「縦方向へのドラッグあるいはフリックの操作」で互いに異なるパラメータを変更することができる。したがって、ユーザは、異なる4つの音響用のパラメータをそれぞれ直感的に変更することができる。
<1−4.処理の流れ>
次に、音響用のパラメータを変更する際の処理の流れについて説明する。図9は、注目バンドのパラメータの大きさを変更する際の処理の流れを示す図である。この処理は、イコライザ機能の設定を変更する場面において、7つのバンドのうちから一のバンド(注目バンド)を選択する操作をユーザが行った後に実行される。
まず、パラメータ変更部11bが、記憶部14に記憶されたパラメータ14bの一部を読み出す(ステップS11)。このようにして読み出されたパラメータには、「中心周波数」、「増幅度」及び「Q値」などの注目バンドのパラメータが含まれている。
次に、表示制御部11cが、読み出された注目バンドのパラメータに従って、そのパラメータの大きさを示す図形であるバンドカーブWbをディスプレイ15に表示させる(ステップS12)。これにより、図3に示すような表示内容がディスプレイ15の表示画面15aに表示される。
次に、音響装置1は、ユーザのタッチパネル16への操作を待機する状態となる(ステップS13)。そして、ユーザのタッチパネル16への操作がなされた場合は、操作判定部11aが、タッチパネル16から入力される信号に基づいてユーザの操作内容を判定する(ステップS14)。操作判定部11aは、タッチパネル16へのユーザの操作が、タップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン及びピンチアウトなどのいずれであるかを判定する。
さらに、操作判定部11aは、ユーザの操作がタップの場合は、ユーザが触れたポイントを判定する。また、操作判定部11aは、ユーザの操作がドラッグ、フリック、ピンチインあるいはピンチアウトの場合は、ユーザが触れたポイントとともに、操作方向及び指の移動量を判定する。
そして、ユーザの操作が完了ボタンBをタップする操作でない場合は(ステップS15にてNo)、パラメータ変更部11bがユーザの操作に応じて、注目バンドのパラメータの大きさを変更する(ステップS16)。
具体的には、ユーザの操作が横方向へのピンチインあるいはピンチアウトの場合は、パラメータ変更部11bは、注目バンドの「Q値」の大きさを変更する。この際、「Q値」の変更量は、指の移動量に応じた量とされる。また、ユーザの操作が縦方向へのピンチインあるいはピンチアウトの場合は、パラメータ変更部11bは、注目バンドの「増幅度」の大きさを変更する。この際、「増幅度」の変更量は、指の移動量に応じた量とされる。
また、ユーザの操作が横方向へのドラッグあるいはフリックの場合は、パラメータ変更部11bは、注目バンドの「中心周波数」の大きさを変更する。この際、「中心周波数」の変更量は、指の移動量に応じた量とされる。また、ユーザの操作が縦方向へのドラッグあるいはフリックの場合は、パラメータ変更部11bは、注目バンドの「レベル」の大きさを変更する。この際、「レベル」の変更量は、指の移動量に応じた量とされる。
このように注目バンドのパラメータの大きさが変更されると、変更後のパラメータが実際の信号処理に反映される(ステップS17)。パラメータ変更部11bは、変更後のパラメータを音声処理部12に入力する。そして、音声処理部12は、入力された変更後のパラメータを用いて音声信号に対して信号処理を実行する。これにより、音響装置1では、変更後のパラメータの影響を受けた音質の音が再生される。ユーザは、再生される音を聴くことで、パラメータの変更の結果を確認することができる。
また、これとともに、表示制御部11cが、変更後のパラメータの大きさに応じて、そのパラメータの大きさを示す図形であるバンドカーブWbを変更する(ステップS18)。表示制御部11cは、変更後のパラメータの大きさを示すように形状あるいは位置を変更したバンドカーブWbをディスプレイ15の表示画面15aに表示させる。ユーザは、このように表示されたバンドカーブWbを視認することで、変更後のパラメータの大きさを直感的に把握することができる。
このようにバンドカーブWbが変更されると、処理はステップS13に戻る。音響装置1は、再び、ユーザのタッチパネル16への操作を待機する状態となる(ステップS13)。そして、ユーザがパラメータを変更する操作をさらに行った場合は、上記と同様にして、パラメータ変更部11bがユーザの操作に応答して注目バンドのパラメータを変更する。
このようにして注目バンドのパラメータが変更された後、ユーザが完了ボタンBをタップする操作を行った場合は(ステップS15にてYes)、パラメータ変更部11bは、変更後のパラメータをパラメータ14bの一部として記憶部14に記憶させる(ステップS19)。
以上のように、音響装置1は、音響用のパラメータの大きさを示す図形を表示画面15aに表示するディスプレイ15を備えており、このディスプレイ15の表示画面15aにはタッチパネル16が設けられている。音響装置1のパラメータ変更部11bは、タッチパネル16へのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、音響用のパラメータの大きさを変更する。そして、表示制御部11cが、変更後のパラメータの大きさに応じて図形を変更する。
このように音響装置1では、タッチパネル16へのピンチイン及びピンチアウトの操作によって音響用のパラメータの大きさを変更でき、その変更後の大きさを図形で確認できる。このため、ユーザは、音響用のパラメータの大きさを直感的に変更することができる。その結果、ユーザは、信号待ちの停車中などの比較的短い期間であっても、音響用のパラメータの大きさを容易に変更することができる。
また、横方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作と、縦方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作とで異なる音響用のパラメータを変更することができる。
また、ピンチイン及びピンチアウトの操作と、ドラッグあるいはフリックの操作とで異なる音響用のパラメータを変更することができる。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態の音響装置1は、音響用のパラメータとしてイコライザ機能のパラメータを変更するものであった。もちろん、音響装置1が変更対象とする音響用のパラメータは、イコライザ機能以外のものであってよい。このため、以降の実施の形態では、イコライザ機能以外の音響用のパラメータの大きさを変更する態様について説明する。以降の実施の形態の音響装置1の構成及び処理は、第1の実施の形態とほぼ同様であるため、以降の実施の形態では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
第2の実施の形態の音響装置1の音声処理部12は、クロスオーバ(X−OVER)機能を有している。クロスオーバ機能は、サブウーファと他のスピーカーとのそれぞれが再生する周波数帯域を調整する機能である。第2の実施の形態の音響装置1は、このクロスオーバ機能のパラメータを変更可能である。
図10及び図11は、クロスオーバ機能のパラメータの大きさを変更するためのディスプレイ15の表示画面15aの表示内容を示す図である。表示画面15aには、クロスオーバ機能のパラメータの大きさを示す図形G1が表示されている。表示画面15aに表示された横軸は周波数(Hz)、縦軸はレベルをそれぞれ示している。
この図形G1は、分割すべき周波数を示す「カットオフ周波数」の大きさと、音の混ざりの程度を示す「スロープ」の大きさを示している。図形G1の互いに交差する2つの斜線の交差点CPにおける周波数は「カットオフ周波数」の大きさを示している。また、図形G1の2つの斜線の傾きは「スロープ」の大きさを示している。「スロープ」が大きいほど(斜線の傾きが急なほど)、サブウーファと他のスピーカーとのそれぞれが再生する音の混ざりが少なくなる。
図10に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作を行った場合は、図形G1の2つの斜線の傾きを変更できる。これにより、「スロープ」を変更することができる。具体的には、図10の下側に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチアウトの操作を行った場合は、図形G1の2つの斜線の傾きが緩やかになり、「スロープ」を小さくすることができる。また、図10の上側に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチインの操作を行った場合は、図形G1の2つの斜線の傾きが急になり、「スロープ」を大きくすることができる。
また、図11に示すように、表示画面15aの横方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合は、図形G1の2つの斜線の交差点CPの位置を左右に移動できる。これにより、「カットオフ周波数」を変更できる。具体的には、図11の下側に示すように、右方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合は交差点CPが右側に移動し、「カットオフ周波数」を大きくすることができる。また、図11の上側に示すように、左方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合は交差点CPが左側に移動し、「カットオフ周波数」を小さくすることができる。
このように第2の実施の形態の音響装置1では、ユーザは、クロスオーバ機能のパラメータの大きさを直感的に変更することができる。
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態の音響装置1の音声処理部12は、サラウンド機能を有している。第3の実施の形態の音響装置1は、このサラウンド機能のパラメータのうちの「センターウィズ(CENTER WIDTH)」を変更可能である。「センターウィズ」は、センタースピーカが再生すべき周波数帯の音を、左右のフロントスピーカに振り分ける程度を示すパラメータである。「センターウィズ」が大きいほど、左右のフロントスピーカに音が振り分けられる。
図12は、「センターウィズ」の大きさを変更するためのディスプレイ15の表示画面15aの表示内容を示す図である。表示画面15aには、車両の車室内を示す図形G9とともに、「センターウィズ」の大きさを示す略楕円形の図形G2が表示されている。
図12に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作を行った場合は、図形G2の幅を変更できる。これにより、「センターウィズ」を変更することができる。具体的には、図12の下側に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチアウトの操作を行った場合は、図形G2の幅が広がり、「センターウィズ」を大きくすることができる。また、図12の上側に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチインの操作を行った場合は、図形G2の幅が狭くなり、「センターウィズ」を小さくすることができる。
このように第3の実施の形態の音響装置1では、ユーザは、「センターウィズ」の大きさを直感的に変更することができる。
<4.第4の実施の形態>
次に、第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態の音響装置1の音声処理部12は、タイムアライメント機能を有している。タイムアライメント機能は、スピーカごとに遅延時間を調整する機能である。第4の実施の形態の音響装置1は、このタイムアライメント機能のパラメータであるスピーカごとの「遅延時間」を変更可能である。
図13は、スピーカごとの「遅延時間」の大きさを変更するためのディスプレイ15の表示画面15aの表示内容を示す図である。表示画面15aには、車両の車室内を示す図形G9とともに、「遅延時間」の大きさを示す4つの略円形の図形G3が表示されている。これら4つの図形G3は、左右のフロントスピーカ及び左右のリアスピーカの4つのスピーカにそれぞれ対応している。
図13に示すように、任意の図形G3の近傍でピンチイン及びピンチアウトの操作を行った場合は、当該図形G3の大きさを変更できる。これにより、当該図形G3に対応するスピーカの「遅延時間」を変更することができる。変更の対象となる図形G3は、ユーザの指が最初に触れたポイントに最も近い図形が選択される。図13の例では、右側のフロントスピーカに対応する図形G3が変更の対象とされている。このため、この場合は、右側のフロントスピーカの「遅延時間」が変更されることになる。
図形G3を小さくすることは、スピーカを離間させる印象をユーザに与える。このため、本実施の形態では、図形G3を小さくするほど「遅延時間」が大きくなるようになっている。図13の下側に示すように、ピンチインの操作を行った場合は、図形G3が小さくなり、「遅延時間」を大きくすることができる。また、図13の上側に示すように、ピンチアウトの操作を行った場合は、図形G2が大きくなり、「遅延時間」を小さくすることができる。
このように第4の実施の形態の音響装置1では、ユーザは、スピーカごとの「遅延時間」の大きさを直感的に変更することができる。
<5.第5の実施の形態>
次に、第5の実施の形態について説明する。第5の実施の形態の音響装置1の音声処理部12は、自動音量補正機能を有している。自動音量補正機能は、異なる環境で録音された楽曲を再生する場合に、その音量を一定レベルに調整する機能である。第5の実施の形態の音響装置1は、この自動音量補正機能のパラメータを変更可能である。
図14及び図15は、自動音量補正機能のパラメータの大きさを変更するためのディスプレイ15の表示画面15aの表示内容を示す図である。表示画面15aには、自動音量補正機能のパラメータの大きさを示す図形G4が表示されている。表示画面15aに表示された横軸は時間、縦軸はレベルをそれぞれ示している。
この図形G4は、目標とすべき音量のレベルを示す「目標レベル」の大きさと、音量を変化させる速度を示す「変化速度」の大きさを示している。図形G4の右端の高さは、「目標レベル」の大きさ(Hi,Mid,Low)を示している。また、図形G4の斜線の傾きは「変化速度」の大きさを示している。「変化速度」が大きいほど(斜線の傾きが急なほど)、楽曲の音量の変化に合わせて速やかに音量が補正される。
図14に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作を行った場合は、図形G4の斜線の傾きを変更できる。これにより、「変化速度」を変更することができる。具体的には、図14の下側に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチアウトの操作を行った場合は、図形G4の斜線の傾きが緩やかになり、「変化速度」を小さくすることができる。また、図14の上側に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチインの操作を行った場合は、図形G4の斜線の傾きが急になり、「変化速度」を大きくすることができる。
また、図15に示すように、表示画面15aの縦方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合は、図形G4の右端の位置を上下に移動できる。これにより、「目標レベル」を変更できる。具体的には、図15の下側に示すように、下方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合は図形G4の右端が下側に移動し、「目標レベル」を小さくすることができる。また、図15の上側に示すように、上方向へのドラッグあるいはフリックの操作を行った場合は図形G4の右端が上側に移動し、「目標レベル」を大きくすることができる。
このように第5の実施の形態の音響装置1では、ユーザは、自動音量補正機能のパラメータの大きさを直感的に変更することができる。
<6.第6の実施の形態>
次に、第6の実施の形態について説明する。第6の実施の形態の音響装置1の音声処理部12は、音像調整機能を有している。音像調整機能は、音像を定位させる領域を調整する機能である。第6の実施の形態の音響装置1は、この音像調整機能のパラメータを変更可能である。
図16及び図17は、音像調整機能のパラメータの大きさを変更するためのディスプレイ15の表示画面15aの表示内容を示す図である。表示画面15aには、車両の車室内を示す図形G9とともに、音像を定位させる領域を示す図形G5が表示されている。
この図形G5は、音像を定位させる位置を示す2次元の座標である2つの「音像座標」の大きさと、音の広がり感を示す「音場レベル」の大きさとを示している。図形G5の位置が、縦横2つの「音像座標」の大きさを示している。また、図形G5の大きさが「音場レベル」の大きさを示している。
図16に示すように、ピンチイン及びピンチアウトの操作を行った場合は、図形G5の大きさを変更できる。これにより、「音場レベル」を変更することができる。具体的には、図16の下側に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチアウトの操作を行った場合は、図形G5の大きさが大きくなり、「音場レベル」を大きくすることができる。また、図16の上側に示すように、表示画面15aの横方向へのピンチインの操作を行った場合は、図形G5の大きさが小さくなり、「音場レベル」を小さくすることができる。
また、図17に示すように、図形G5に対してドラッグの操作を行った場合は、図形G5を所望の位置へ移動できる。これにより、縦横2つの「音像座標」を変更できる。
このように第6の実施の形態の音響装置1では、ユーザは、音像調整機能のパラメータの大きさを直感的に変更することができる。
なお、図16及び図17の例では、音像を定位させる領域は1つのみであったが、フロントシートとリアシートとで異なる2つの領域を設定できるようになっていてもよい。この場合は、フロントシートで音像を定位させる領域を示す図形と、リアシートで音像を定位させる領域を示す図形とを個別に表示するようにすればよい。
また、図18に示すように、図形G5の一方の外部から他方の外部までタッチパネル16に触れた状態で指Fを動かす操作(図形G5を切断するような操作)を行った場合は、図形G5を2つの図形G5f,G5rに分離できるようにしてもよい。この場合は、1つの図形G5のみを表示している間は音像を定位させる領域を一つのみ設定でき、2つの図形G5f,G5rに分離した後は音像を定位させる領域を2つ設定できることになる。
<7.第7の実施の形態>
次に、第7の実施の形態について説明する。第7の実施の形態の音響装置1は、第6の実施の形態と同様に音像調整機能のパラメータの大きさを変更可能である。そして、第7の実施の形態の音響装置1は、音像調整機能のパラメータを変更する表示画面15aにおいて、音像調整機能以外の音響用のパラメータの大きさをさらに変更できるようになっている。
図19及び図20は、音像調整機能のパラメータの大きさを変更するためのディスプレイ15の表示画面15aの表示内容を示す図である。表示画面15aには、車両の車室内を示す図形G9とともに、音像を定位させる領域を示す図形G6が表示されている。
この図形G6については、第6の実施の形態の図形G5と同様に、2つの「音像座標」の大きさと「音場レベル」の大きさとを示している。そして、第6の実施の形態と同様に、ピンチイン及びピンチアウトの操作を行った場合は図形G6の大きさを変更でき、ドラッグの操作を行った場合は図形G6を所望の位置へ移動できる。
また、図形G6内には、音像調整機能以外の音響用のパラメータの大きさが文字で示されている。以下、文字で示されたパラメータを「文字パラメータ」という。図19の例においては、文字パラメータとして「音量」が示されている。
図19に示すように、文字パラメータに対して表示画面15aの縦方向へのフリックの操作を行った場合は、この文字パラメータの大きさを変更できる。具体的には、図19の下側に示すように、下方向へのフリックの操作を行った場合は文字パラメータを小さくすることができる。図19の例においては、「音量」を小さくすることができる。また、図19の上側に示すように、上方向へのフリックの操作を行った場合は文字パラメータを大きくすることができる。図19の例においては、「音量」を大きくすることができる。
また、図20に示すように、文字パラメータに対して表示画面15aの横方向へのフリックの操作を行った場合は、文字パラメータの種類を変更できる。図20の例では、右方向へのフリックの操作を行った場合は文字パラメータの種類を「音量」から「イコライザプリセット」に変更できるようになっている。このように文字パラメータの種類を変更した以降は、縦方向へのフリックの操作によって、変更後の種類の文字パラメータの大きさを変更できることになる。
このように第7の実施の形態の音響装置1では、ユーザは、同一の表示画面15aを参照しながら、音像調整機能のパラメータとともに、音像調整機能以外の音響用のパラメータの大きさもタッチパネル16への操作によって変更することができる。
<8.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では、このような変形例について説明する。上記実施の形態及び以下で説明する形態を含む全ての形態は、適宜に組み合わせ可能である。
上記実施の形態では、タッチパネル16への操作を行った場合に、まず、パラメータの大きさを変更し、その後、変更後のパラメータの大きさを示すように図形を変更していた。これに対して、タッチパネル16への操作を行った場合に、まず、図形を変更し、その変更後の図形に応じてパラメータの大きさを変更するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、音響装置として車載装置を例に説明を行ったが、音響装置は、ホーム用の音響装置や可搬性の音響装置などであってもよい。また、音響装置は、プログラムを実行することで音響装置として機能するコンピュータであってもよい。このようなコンピュータは、携帯電話やスマートフォンなどの可搬性装置を含む。
また、上記実施の形態では、ユーザが、複数のバンドから一のバンドを選択し、当該バンドのバンドカーブWbの形状や位置を、タッチパネル16への操作によって変更できるようになっていた。これに対して、図2に示すような全体域のイコライザカーブWaの形状をタッチパネル16への操作によって直接変更できるようにし、バンドの選択が不要になっていてもよい。この場合においても、ユーザは、音響用のパラメータの大きさを直感的に変更することができる。この場合は、例えば、ユーザがピンチイン及びピンチアウトの操作を行った場合は、パラメータ変更部11bがユーザの指が最初に接触した2点に最も近接するバンドを特定し、そのバンドの「増幅度」又は「Q値」(バンドカーブの形状)をピンチイン及びピンチアウトの操作に応じて変更する。また、ユーザがドラッグあるいはフリックの操作を行った場合は、パラメータ変更部11bがユーザの指が最初に接触した点に最も近接するバンドを特定し、そのバンドの「中心周波数」又は「レベル」(バンドカーブの位置)を変更する。この場合は、比較的細かな周波数間隔でバンドを設定することが望ましい。
また、上記実施の形態では、プログラムに従ったCPUの演算処理によってソフトウェア的に各種の機能が実現されると説明したが、これら機能のうちの一部は電気的なハードウェア回路により実現されてもよい。また逆に、ハードウェア回路によって実現されるとした機能のうちの一部は、ソフトウェア的に実現されてもよい。
1 音響装置
11a 操作判定部
11b パラメータ変更部
11c 表示制御部
12 音声処理部
15 ディスプレイ
15a 表示画面
16 タッチパネル

Claims (10)

  1. 音響装置であって、
    音響用のパラメータの大きさを示す図形を表示画面に表示する表示手段と、
    前記表示画面に設けられるタッチパネルと、
    前記タッチパネルへのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、前記パラメータの大きさ、及び、前記図形を変更する変更手段と、
    を備えることを特徴とする音響装置。
  2. 請求項1に記載の音響装置において、
    前記変更手段は、
    前記表示画面の横方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、音響用の第1パラメータを変更し、
    前記表示画面の縦方向へのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、前記第1パラメータとは異なる音響用の第2パラメータを変更することを特徴とする音響装置。
  3. 請求項2に記載の音響装置において、
    前記第1及び第2パラメータの一方は、イコライザの一のバンドのQ値であることを特徴とする音響装置。
  4. 請求項3に記載の音響装置において、
    前記第1及び第2パラメータの他方は、前記一のバンドの増幅度であることを特徴とする音響装置。
  5. 請求項4に記載の音響装置において、
    前記変更手段は、前記タッチパネルへのドラッグ及びフリックのいずれかの操作に応答して、前記一のバンドの中心周波数を変更することを特徴とする音響装置。
  6. 請求項2に記載の音響装置において、
    前記変更手段は、前記タッチパネルへのドラッグ及びフリックのいずれかの操作に応答して、前記第1及び第2パラメータとは異なる音響用の第3パラメータを変更することを特徴とする音響装置。
  7. 請求項1に記載の音響装置において、
    前記変更手段は、
    前記タッチパネルへのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、音響用の第1パラメータを変更し、
    前記タッチパネルへのドラッグ及びフリックのいずれかの操作に応答して、前記第1パラメータとは異なる音響用の第2パラメータを変更することを特徴とする音響装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の音響装置において、
    前記音響装置は、車両に搭載される車載装置であることを特徴とする音響装置。
  9. 音響用のパラメータを変更するパラメータ変更方法であって、
    (a)音響用のパラメータの大きさを示す図形を表示画面に表示する工程と、
    (b)前記表示画面に設けられるタッチパネルへのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、前記パラメータの大きさ、及び、前記図形を変更する工程と、
    を備えることを特徴とするパラメータ変更方法。
  10. コンピュータによって実行可能なプログラムであって、
    前記コンピュータによる前記プログラムの実行は、前記コンピュータに、
    (a)音響用のパラメータの大きさを示す図形を表示画面に表示する工程と、
    (b)前記表示画面に設けられるタッチパネルへのピンチイン及びピンチアウトの操作に応答して、前記パラメータの大きさ、及び、前記図形を変更する工程と、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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