JP2010026412A - 電気光学装置、その駆動方法および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1フレームは複数のサブフィールドSFに分割されている。書込期間Taを構成する第1サブフィールドSF1〜第16サブフィールドSF16では、データ電位を画素に書き込む。リセット期間Tbである第17サブフィールドSF17では、画素電極の電位を対向電極電位と一致させる。反転期間Tcである第18サブフィールドSF18では、保持容量電位および対向電極電位の極性を反転させる。
【選択図】図5
Description
液晶表示装置は、複数の走査線と、複数のデータ線と、走査線とデータ線の交差に対応して設けられた複数の画素を備える。複数の画素は、画素電極、対向電極、およびこれらの間に挟持された液晶からなる液晶素子を有する。
液晶素子への印加電圧を反転する手法として、対向電極の電位(以下、対向電極電位と称する)を固定し、データ線を介して供給するデータ電位の極性を、対向電極電位を中心して反転させるものが知られている。また、特許文献1には対向電極電位の極性をデータ電位の振幅の中心電位を基準として反転させると共に、データ電位についても極性を反転させる手法が開示されている。
まず、直前のフレームでは、保持容量線電位VCOMおよび対向電極電位LCCOMは2Vとなっている。この場合の黒表示では、画素電極53に7Vのデータ電位が書き込まれており、液晶LCに印加される電圧は5Vとなっている。
この状態で保持容量線電位VCOMおよび対向電極電位LCCOMの極性が4.5Vを中心に反転すると、保持容量線電位VCOMおよび対向電極電位LCCOMは2Vから7Vに変化する。すると、画素電極53の電位は7Vから12Vに変化する。
ここで、データ線20を介して2Vのデータ電位が画素P1に書き込まれたとする。このとき、画素P1の選択トランジスタ51はオン状態となり、画素電極53の電位は12Vから2Vに変化する。
仮に、保持容量線電位VCOMおよび対向電極電位LCCOMを2Vに固定したとすると、液晶素子60に印加する電圧の極性を反転するためには、データ電位を−3Vにする必要がある。この場合には、データ線20を7Vから−3Vに変化させる必要があるためデータ電位の振幅が10Vになるが、上述した手法によれば、データ電位の振幅を5Vに低減することができる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、画素に設けられたスイッチング素子の耐圧を低減すると共に信頼性を向上させることなどを解決課題とする。
なお、対向電極の電位の極性を反転する場合、信号電位の最大電位から最小電位までの間にある基準電位を中心として反転させることが電源効率の観点から好ましく。さらに、基準電位は信号電位の最大電位と最小電位との中心電位であることが好ましい。また、信号電位の極性を反転する場合、信号電位の最大電位と最小電位との中心電位を基準として反転させることが好ましい。
また、単位期間は、1枚の画像を形成するために必要な1フレームの期間と一致してもよいし、あるいは、1フレームの期間に複数の単位期間が含まれるものであってもよい。
前記駆動手段は、第1単位期間において、前記対向電極の電位を第1電位に設定し、前記第1スイッチング素子をオン状態とする走査信号を前記複数の走査線に順次供給して、前記走査線ごとに前記画素を選択すると共に、前記第1電位よりも高く且つ表示すべき画像に応じた信号電位を前記複数のデータ線に各々供給して選択された画素の前記画素電極に前記信号電位を書き込み、前記画素電極の電位を前記第1電位に近づくように変更し、前記第1単位期間に続く第2単位期間において、前記対向電極の電位を前記第1電位から前記第2電位よりも低い第2電位に設定し、前記第1スイッチング素子をオン状態とする走査信号を前記複数の走査線に順次供給して、前記走査線ごとに前記画素を選択すると共に、前記第2電位よりも低く且つ表示すべき画像に応じた信号電位を前記複数のデータ線に各々供給して選択された画素の前記画素電極に前記信号電位を書き込み、前記画素電極の電位を前記第2電位に近づくように変更することを特徴とする。
この電気光学装置によれば、対向電極の電位の極性反転(第1電位と第2電位との間の遷移)に先立って、画素電極の電位を対向電極の電位に近づけるように変更するから、次の単位期間で信号電位の極性が反転しても第1スイッチング素子に印加される電圧を低減することができる。これにより、第1スイッチング素子の耐圧を下げることが可能となる。また、第1スッチング素子の印加電圧を低減できるので、素子の劣化を抑制して、電気光学装置の信頼性を向上させることが可能となる。
本発明の実施形態に係る電気光学装置は、電気光学材料として液晶を用いる。電気光学装置1は、主要部として液晶パネル(電気光学パネルの一例)を備える。液晶パネルは、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、「TFT」と称する)を形成した素子基板と対向基板とを互いに電極形成面を対向させて、かつ、一定の間隙を保って貼付し、この間隙に液晶が挟持されている。
制御信号CTLによって指定された書込期間Taでは、第2ラッチ230の出力信号をレベルシフトしてデータ電位DAT1〜DATmを生成する。データ電位は2値化されており、最大電位または最小電位の一方となる。具体的には、第2ラッチ230の出力信号が「0」のときデータ電位を最小電位とし、第2ラッチ230の出力信号が「1」のときデータ電位を最大電位とする。
制御信号CTLによって指定されたリセット期間Tbでは、対向電極電位LCCOMを選択してデータ電位DAT1〜DATmとする。
制御信号CTLによって指定された書込期間Taでは、第2ラッチ230の出力信号を反転してレベルシフトしてデータ電位DAT1〜DATmを生成する。データ電位は2値化されており、最大電位または最小電位の一方となる。具体的には、第2ラッチ230の出力信号が「1」のときデータ電位を最小電位とし、第2ラッチ230の出力信号が「0」のときデータ電位を最大電位とする。
制御信号CTLによって指定されたリセット期間Tbでは、対向電極電位LCCOMを選択してデータ電位DAT1〜DATmとする。
なお、書込期間Taにおいてデータ電位DAT1〜DATmは点灯と消灯を表す2値となっている。
ここで、第1サブフィールドSF1〜第16サブフィールドSF16には、データ電位DATを画素50に書込期間Taが割り当てられ、第17サブフィールドSF17には、画素電極53の電位PIXをリセット電位Rに遷移させるリセット期間Tbが割り当てられ、第18サブフィールドSF18には、保持容量電位VCOMおよび対向電極電位LCCOMの極性を反転する反転期間Tcが割り当てられる。なお、この例において、リセット電位Rは対向電極電位LCCOMに設定されている。
リセット期間Tbの第17サブフィールドSF17においては、対向電極電位LCCOMがデータ電位DAT1〜DATmとしてデータ線駆動回路200から供給され、走査線駆動回路100によって走査線10が第1行から第n行まで順次選択される。この結果、全ての画素50において画素電極53の電位PIXが対向電極電位LCCOMに遷移する。
反転期間Tcの第18サブフィールドSF18では、走査線駆動回路100は走査線10を選択をせず全ての走査信号SEL1〜SELnを非アクティブとし、電源回路400が保持容量電位VCOMおよび対向電極電位LCCOMの極性を反転する。
リセット期間Tbでは、データ電位DATとして対向電極電位LCCOMがデータ線20に供給され、「V2」が画素50に書き込まれる。この結果、画素電極53の電位PIXは、「V2」となる。
さらに、反転期間Tcでは、対向電極電位LCCOMの極性が反転されるので、対向電極電位LCCOMおよび保持容量電位VCOMが「V2」から「V1」へ遷移する。とのとき、選択トランジスタ51はオフ状態となっているので、画素電極53の電位PIXも「V2」から「V1」へ遷移する。
ここで、電圧V1−V2は、データ電位DATの振幅となっており、従来の駆動方法(図X参照)と比較して、ドレイン・ソース間の電圧を半分に低減することができる。これにより、選択トランジスタ51の耐圧を下げることができる。
仮に、図6に示すリセット期間Tbを設けないと、反転期間Tcにおいて対向電極電位LCCOMの極性が反転して、その電位が「V2」から「V1」に上昇すると、画素電極53の電位PIXがV1からさらに上昇し2V1−V2となる。そうすると、次のフレームにおいてデータ電位DAT=V2が書き込まれたときに、画素50i+1の選択トランジスタ51のドレイン・ソース間に2(V1−V2)が印加されることになる。この場合には、データ電位DATの2倍の振幅が選択トランジスタ51に印加されてしまう。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に述べる各種の変形が可能である。
(1)上述した実施形態では、1フレームに1回、書込期間Ta→リセット期間Tb→反転期間Tcを実行したが、この動作のサイクルを複数回行ってもよい。例えば、図8に示すように、1フレームに2回のサイクルを実行してもよい。この場合、1フレームは第1〜第20サブフィールドSF1〜SF20から構成される。前半の第1〜第10サブフレームSF1〜SF10に第1書込期間Ta1(SF1〜SF8)、第1リセット期間Tb1(SF9)、および第1反転期間Tc1(SF10)を割り当て、後半の第11〜第20サブフレームSF11〜SF20に第2書込期間Ta2(SF11〜SF18)、第2リセット期間Tb2(SF19)、および第2反転期間Tc2(SF20)を割り当てる。
このように、1フレームに複数回の極性反転を実行することによって、フリッカを低減することが可能となる。
次に、上述した実施形態および変形例に係る電気光学装置1を適用した電子機器について説明する。図11に、電気光学装置1を適用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す。パーソナルコンピュータ2000は、表示ユニットとしての電気光学装置1と本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001及びキーボード2002が設けられている。
図12に、電気光学装置1を適用した携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001及びスクロールボタン3002、並びに表示ユニットとしての電気光学装置1を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置1に表示される画面がスクロールされる。
図13に、電気光学装置1を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001及び電源スイッチ4002、並びに表示ユニットとしての電気光学装置1を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が電気光学装置1に表示される。
なお、電気光学装置1が適用される電子機器としては、図11〜図13に示すものの他、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、前述した電気光学装置1が適用可能である。
Claims (7)
- 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線との交差に対応して設けられた複数の画素と備え、前記複数の画素の各々は、画素電極、対向電極、およびこれらの間に挟持された電気光学物質からなる電気光学素子と、前記画素電極と前記データ線との間に設けられ、前記走査線を介して供給される走査信号によってオン状態またはオフ状態の一方の状態となるように制御される第1スイッチング素子とを備えた電気光学装置の駆動方法であって、
第1単位期間において、
前記対向電極の電位を第1電位に設定し、
前記第1スイッチング素子をオン状態とする走査信号を前記複数の走査線に順次供給して、前記走査線ごとに前記画素を選択すると共に、前記第1電位よりも高く且つ表示すべき画像に応じた信号電位を前記複数のデータ線に各々供給して選択された画素の前記画素電極に前記信号電位を書き込み、
前記画素電極の電位を前記第1電位に近づくように変更し、
前記第1単位期間に続く第2単位期間において、
前記対向電極の電位を前記第1電位から前記第2電位よりも低い第2電位に設定し、
前記第1スイッチング素子をオン状態とする走査信号を前記複数の走査線に順次供給して、前記走査線ごとに前記画素を選択すると共に、前記第2電位よりも低く且つ表示すべき画像に応じた信号電位を前記複数のデータ線に各々供給して選択された画素の前記画素電極に前記信号電位を書き込み、
前記画素電極の電位を前記第2電位に近づくように変更する、
ことを特徴とする電気光学装置の駆動方法。 - 前記画素電極の電位を前記対向電極の電位と一致させることによって、前記画素電極の電位を前記対向電極の電位に近づくように変更することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の駆動方法。
- 前記第1スイッチング素子をオン状態とする走査信号を前記複数の走査線に順次供給して、前記走査線ごとに前記画素を選択すると共に、前記対向電極の電位を前記複数のデータ線に各々供給して選択された画素の前記画素電極に前記対向電極の電位を書き込むことにより、前記画素電極の電位を前記対向電極の電位と一致させる請求項2に記載の電気光学装置の駆動方法。
- 前記第1単位期間及び第2単位期間をそれぞれN(Nは3以上の自然数)個のサブフィードに分割し、
第1から第N−2のサブフィールドの各々において、選択された画素の前記画素電極に前記信号電位を書き込み、
第N−1のサブフィールドにおいて、選択された画素の前記画素電極に前記対向電極の電位を書き込むことにより、前記画素電極の電位を前記対向電極の電位と一致させ、
第Nのサブフィールドにおいて前記対向電極の電位の極性を反転させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置の駆動方法。 - 前記複数の画素の各々は、前記画素電極と前記対向電極の電位が供給される配線との間に第2スイッチング素子を更に備え、
前記第2スイッチング素子をオン状態とすることによって、前記画素電極の電位を前記対向電極の電位と一致させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置の駆動方法。 - 書込期間、リセット期間、および反転期間を1つ単位期間として駆動される電気光学装置であって、
複数の走査線と、
複数のデータ線と、
前記走査線と前記データ線との交差に対応して設けられた複数の画素と、
駆動手段とを備え、
前記複数の画素の各々は、
画素電極、対向電極、およびこれらの間に挟持された電気光学物質からなる電気光学素子と、前記画素電極と前記データ線との間に設けられ、前記走査線を介して供給される走査信号によってオン状態またはオフ状態の一方の状態となるように制御される第1スイッチング素子とを備え、
前記駆動手段は、
第1単位期間において、
前記対向電極の電位が第1電位に設定し、
前記第1スイッチング素子をオン状態とする走査信号を前記複数の走査線に順次供給して、前記走査線ごとに前記画素を選択すると共に、前記第1電位よりも高く且つ表示すべき画像に応じた信号電位を前記複数のデータ線に各々供給して選択された画素の前記画素電極に前記信号電位を書き込み、
前記画素電極の電位を前記第1電位に近づくように変更し、
前記第1単位期間に続く第2単位期間において、
前記対向電極の電位を前記第1電位から前記第2電位よりも低い第2電位に設定し、
前記第1スイッチング素子をオン状態とする走査信号を前記複数の走査線に順次供給して、前記走査線ごとに前記画素を選択すると共に、前記第2電位よりも低く且つ表示すべき画像に応じた信号電位を前記複数のデータ線に各々供給して選択された画素の前記画素電極に前記信号電位を書き込み、
前記画素電極の電位を前記第2電位に近づくように変更する、
ことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項6に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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