JP2010025875A - リニアゲージ - Google Patents

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導康 島▲崎▼
Hideo Kobayashi
秀雄 小林
Natsumi Ayukawa
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Abstract

【課題】可動部の回転運動を、より簡易に製作可能な構造で抑止する。
【解決手段】可動部を、測定子1を先端に固定したシャフト2、変位検出用のスリット板4、リニアガイド5、二つのローラユニット6と、これらを固定したホルダ3とより構成する。そして、測定子1及びシャフト2の測定子1側の一部がフレーム11の外部に突出し、かつ、リニアガイド5のリニアボールベアリング51に、フレーム11に固定した第1ガイドポール12が挿入され、各ローラユニット6の二つのローラ61の間に、フレーム11に固定した第2ガイドポール13が挿入された形態で、可動部をフレーム11に収容する。また、可動部のホルダ3は、バネ15によって、測定子1側に付勢する。
【選択図】図2

Description

本発明は、被計測物の直動方向の変位を測定するリニアゲージにおいて、被計測物の変位に従って直動させる可動部を支持する構造に関するものである。
リニアゲージにおいて、被計測物の変位に従って直動させる可動部を支持する構造としては、測定子が先端に設けられたスピンドルを摺動可能に支持する構造(たとえば、特許文献1)や、測定子が先端に設けられたスピンドルをリニアボールベアリングを用いて支持する構造(たとえば、特許文献2)が知られている。また、リニアゲージにおける変位検出の技術としては、被計測物の変位に従って直動する可動部に固定したスリット板に照射した光の反射光や透過光より、可動部の変位の検出を行う技術が知られている(たとえば、特許文献3)。
特開2003-28602号公報 特開平8-278121号公報 特開2000-193491号公報
被計測物の変位に従って直動させる可動部をリニアボールベアリングを用いて支持する構造は、可動部を摺動可能に支持する構造に比べ、低摩擦性に優れるため、測定精度を向上する上で好ましい。
しかし、リニアボールベアリングは、可動部に対して、直動運動の他に、直動方向を軸とする回転運動も許容するために、前記特許文献3のように可動部に固定したスリット板を用いて変位の検出を行う場合に、単一のリニアボールベアリングのみを用いて可動部を支持するようにすると、スリット板を可動部と共に回転させてしまうことになり、正常に変位の検出を行うことができなくなる。
一方で、平行配置した複数の軸と各軸に沿った可動部の直動運動をガイドするリニアボールベアリングを用いて可動部を支持するようにすれば、可動部の回転運動を抑止することができるが、このようにすると複数のリニアボールベアリングや複数の軸を厳密に平行に配置しないと、可動部の直動運動も抑止してしまうことになるため、リニアゲージの製作作業が困難となる。
そこで、本発明は、可動部の回転運動を抑止しつつ、より簡易に製作することができる、可動部の低摩擦性に優れたリニアゲージを提供することを課題とする。
前記課題達成のために、本発明は、被計測物の一軸方向の変位を計測するリニアゲージを、フレームと、前記フレームに固定された、前記一軸方向に延びる第1のガイドポールと、前記フレームに固定された、前記一軸方向に延びる第2のガイドポールと、可動部と、移動検出部とを含めて構成すると共に、前記可動部を、前記被計測物に当接される測定子と、前記測定子が先端に設けられたシャフトと、前記シャフトに固定されたホルダと、前記ホルダに固定され、内挿された前記第1のガイドポールによって、前記一軸方向の移動が案内されるリニアボールベアリングと、前記ホルダに固定されたゲージと、前記第2のガイドポールと当接して、前記リニアボールベアリングの軸を回転軸とする前記可動部の回動を抑止しつつ、前記可動部の前記一軸方向の移動に伴って前記第2のガイドポール上を転動する、前記ホルダに回転可能に固定されたローラとより構成したものである。ただし、前記移動検出部は、前記ゲージの前記一軸方向の移動を非接触で検出するものである。
このようなリニアゲージによれば、第1のガイドポールとリニアボールベアリングを用いて、可動部のシャフト軸方向への直動を低摩擦性をもって精度よくガイドしつつ、可動部のリニアボールベアリングの軸回りの回転を、第2のガイドポールとローラによって抑止することができる。ここで、第2のガイドポールと各ローラは、可動部のリニアボールベアリングの軸回りの回転抑止のために設けられているので、その取付方向/角度の精度については必ずしも厳密性は必要ない。また、各ローラは、前記第2のガイドポール上を転動するので、可動部のシャフト軸方向への直動に対する摩擦抵抗を大きく増加させることもない。
よって、可動部の回転運動を抑止しつつ、より簡易に製作することができる、可動部の低摩擦性に優れたリニアゲージを提供することができる。
ここで、このようなリニアゲージには、前記ローラを、複数、前記第2のガイドポールを間に挟んだ形態で配置すると共に、前記各ローラの回転軸の、前記第2のガイドポールとの遠近方向の間隔を調整する調整機構を設けるようにしてもよい。
このようにすることにより、ローラの第2ガイドポールに対する位置を、可動部の移動に伴ってローラがスムーズに抵抗なく回転するように簡易に調整できるようになる。
以上のように、本発明によれば、可動部の回転運動を抑止しつつ、より簡易に製作することができる、可動部の低摩擦性に優れたリニアゲージを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1aに本実施形態に係るリニアゲージの可動部の分解図を、図1bにリニアゲージの可動部の組立図を示す。
図示するように、可動部は、測定子1、シャフト2、ホルダ3、スリット板4、リニアガイド5、二つのローラユニット6とより構成される。
ここで、リニアガイド5は、同軸状に配置された二つのリニアボールベアリング51を内蔵している。また、各ローラユニット6は、ユニット本体62に、離間配置された形態で軸支された二つのローラ61を備えており、二つのローラ61の回転軸は平行に配置されている。ここで、リニアボールベアリング51としては、リニアブッシュ、ストロークブッシュなどを用いることができる。
そして、測定子1は、シャフト2の一端に固定され、シャフト2の他端はホルダ3の一端に固定される。また、スリット板4は、ホルダ3に設けられた開口を覆うようにホルダ3の上面に固定される。そして、リニアガイド5は、リニアボールベアリング51の軸方向がシャフト2の軸方向と一致するようにホルダ3の一方の側部に固定され、ホルダ3の他方の側部には、二つのローラユニット6が、シャフト2の軸方向に間隔をおいて平行に、各ローラ61の回転軸の方向が、シャフト2の軸方向と垂直な同じ方向となるように固定される。
次に、このような可動部を用いて構成されるリニアゲージの構成を模式的に図2に示す。
図示するように、リニアゲージは、フレーム11に架設された第1ガイドポール12と第2ガイドポール13とを有し、第1ガイドポール12と第2ガイドポール13とは平行に配置されている。
そして、測定子1及び測定子1が固定されたシャフト2の測定子1側の一部が、防塵環14を貫通してフレーム11の外部に突出し、かつ、リニアガイド5のリニアボールベアリング51に第1ガイドポール12が挿入され、各ローラユニット6の二つのローラ61の間に第2ガイドポール13が挿入された形態となるように、可動部はフレーム11に収容される。
また、リニアゲージは、上記のようにフレーム11に収容された可動部のホルダ3に一端が、他端がフレーム11に固定されたバネ15を有し、このバネ15によって、可動部は測定子1側に付勢されている。
ここで、リニアガイド5のリニアボールベアリング51は第1ガイドポール12を軸受けし、ホルダ3の第1ガイドポール12の軸方向に沿った直動を案内する。また、各ローラユニット6の二つのローラ61は、間に第2ガイドポール13を挟んだ状態で、ホルダ3の第2ガイドポール13の軸方向に沿った直動に伴い、第2ガイドポール13上を回動する。
したがって、可動部は、第1ガイドポール12の軸方向の直動のみが許容されることになり、可動部の測定子1を測定対象物に当接させると、図2bに示すように、バネ15によって付勢されている可動部は、測定対象物の測定子1との当接箇所の第1ガイドポール12の軸方向の変位に倣って測定子1が第1ガイドポール12の軸方向に変位するように直動する。また、可動部のリニアガイド5の第1ガイドポール12の軸回りの回転は、各ローラ61と第2ガイドポール13との当接によって抑止される。
ここで、スリット板4には複数のスリットが設けられており、当該スリットで、スリット板4を透過する光を、スリット板4の変位に応じてエンコードすることによりゲージの役割を果たす。そして、このような可動部の直動による変位量は、フレーム11に固定された投光部16より出射され、スリット板4によってスリット板4透過時にエンコードされた光を、フレーム11に固定された受光部17によって検出しデコードすることにより測定されることになる。
ここで、図3に、前述した可動部のローラユニット6の構造を示す。
図3aに示すようにローラユニット6は、上述のようにホルダ3に固定されるユニット本体62に、二つのローラ61を、偏心ボルト63と、固定ネジ64を用いて固定した構造を有している。
ここで、ローラ61は、図3bに示すように、ベアリング611を備えている。また、偏心ボルト63は、図3cに示すように、軸方向の中央部が偏心した形状を有している。
そして、図3dに示すように、偏心ボルト63の偏心している中央部に、ローラ61のベアリング611の内輪が嵌装され、偏心ボルト63の偏心していない先端が、ユニット本体62に設けられたボルト孔621に挿入され、ボルト孔621に挿入された偏心ボルト63が、固定ネジ64によってユニット本体62に固定される。
ここで、このように、ローラ61は、偏心ボルト63によってユニット本体62に固定されるので、偏心ボルト63を、図3e1からe2のように回転させると、図3f1からf2に示すように、偏心ボルト63の偏心している中央部の中心軸が移動し、これに伴ってローラ61の回転軸も移動する。
よって、二つのローラ61間の間隔は、これらローラ61を嵌装した偏心ボルト63の回転によって適宜調整することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
以上のように、本実施形態によれば、第1ガイドポール12とリニアボールベアリング51を用いて、可動部のシャフト軸方向への直動を低摩擦性をもって精度よくガイドしつつ、可動部の第1ガイドポール12の軸回りの回転を、第2ガイドポール13とローラ61によって抑止することができる。ここで、第2ガイドポール13と各ローラ61は、可動部の第1ガイドポール12の軸回りの回転抑止のために設けられているので、その取付方向/角度の精度については必ずしも厳密性は必要ない。また、各ローラは、前記第2ガイドポール13上を転動するので、可動部のシャフト2の軸方向への直動に対する摩擦抵抗を大きく増加させることもない。また、ローラ61の第2ガイドポール13に対する位置は、上述のように偏心ボルト63を回転させるだけの簡易な操作で、可動部の移動に伴ってローラ61がスムーズに抵抗なく回転するように調整できる。
よって、本実施形態によれば可動部の回転運動を抑止しつつ、より簡易に製作することができる、可動部の低摩擦性に優れたリニアゲージを実現できる。
本発明の実施形態に係るリニアゲージの可動部の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るリニアゲージの構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係るリニアゲージの可動部のローラユニットのローラの取付構造を示す図である。
符号の説明
1…測定子、2…シャフト、3…ホルダ、4…スリット板、5…リニアガイド、6…ローラユニット、11…フレーム、12…第1ガイドポール、13…第2ガイドポール、14…防塵環、15…バネ、16…投光部、17…受光部、51…リニアボールベアリング、61…ローラ、62…ユニット本体、63…偏心ボルト、64…固定ネジ、611…ベアリング、621…ボルト孔。

Claims (2)

  1. 被計測物の一軸方向の変位を計測するリニアゲージであって、
    フレームと、
    前記フレームに固定された、前記一軸方向に延びる第1のガイドポールと、
    前記フレームに固定された、前記一軸方向に延びる第2のガイドポールと、
    可動部と、
    移動検出部とを有し、
    前記可動部は、
    前記被計測物に当接される測定子と、
    前記測定子が先端に設けられたシャフトと、
    前記シャフトに固定されたホルダと、
    前記ホルダに固定され、内挿された前記第1のガイドポールによって、前記一軸方向の移動が案内されるリニアボールベアリングと、
    前記ホルダに固定されたゲージと、
    前記第2のガイドポールと当接して、前記リニアボールベアリングの軸を回転軸とする前記可動部の回動を抑止しつつ、前記可動部の前記一軸方向の移動に伴って前記第2のガイドポール上を転動する、前記ホルダに回転可能に固定されたローラとを備え、
    前記移動検出部は、前記ゲージの前記一軸方向の移動を非接触で検出することを特徴とするリニアゲージ。
  2. 請求項1記載のリニアゲージであって、
    前記第2のガイドポールを間に挟んだ形態で配置された複数の前記ローラと、
    前記各ローラの回転軸の、前記第2のガイドポールとの遠近方向の間隔を調整する調整機構とを備えたことを特徴とするリニアゲージ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108759646A (zh) * 2018-06-29 2018-11-06 广州华研精密机械股份有限公司 一种位移测量装置

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