JP2010024847A - 形状記憶合金アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易かつ薄型に構成でき、段階的な変形が可能な形状記憶合金アクチュエータを提供する。
【解決手段】非可動部31bと、その非可動部31bに支持された可動部31aとを有する可撓性シート31と、可動部31aに縫い付けられた複数の形状記憶合金ワイヤ32,33とよりなる。可動部31aは各形状記憶合金ワイヤ32,33の収縮に伴って変形し、形状記憶合金ワイヤ32,33への通電量を調整することで元の状態に復帰する。複数の形状記憶合金ワイヤ32,33を有することで、可動部31aの段階的な変形を実現できる。
【選択図】図1

Description

この発明は形状記憶合金ワイヤの抵抗加熱による収縮を利用したアクチュエータに関する。
図5はこの種の形状記憶合金アクチュエータの従来例として特許文献1に記載されている構成を示したものであり、可動子11には図5Aに示したように複数の突出部11aが設けられており、対する支持基材12には複数の支持箇所12aが設けられ、隣り合う支持箇所12a同士によって形成される凹部12bが可動子11の各突出部11aと対応するように構成されている。支持基材12には形状記憶合金線13がこの例では3本、その両端が固定部14で固定されて張られている。なお、図5Aは可動子11と支持基材12とを離して示しており、また形状記憶合金線13が通電による抵抗加熱により収縮緊張して直線状に張った状態を示している。
図5Bは形状記憶合金線13を支持基材12に固定する前の状態を示したものであり、図5Cは非通電状態(常温)でマルテンサイト相にあり、柔らかくしなやかな状態の形状記憶合金線13を各支持箇所12a間で弛みを持たせて懸け渡し、その弛みの谷底部に可動子11の突出部11aの先端が接している状態を示したものである。図5Cでは形状記憶合金線13に荷重がかからないように、可動子11は固定部14によって支持されるようになっている。なお、非通電状態では図5Cの状態が維持されるように、形状記憶合金線13の収縮によって発生する可動子11を持ち上げようとする力よりは小さい力(バイアス力)が形状記憶合金線13に加わるように構成され、例えば可動子11の自重自体がこのバイアス力とされる。
この図5Cに示した状態から形状記憶合金線13に通電すると、抵抗加熱により形状記憶合金線13が記憶している母相に戻り、つまり収縮緊張して図5Dに示すように直線状になり、その力によりバイアス力に抗して可動子11を押し上げる。可動子11はこのようにして移動(変位)され、この可動子11の動きを利用することにより、例えば他の構造を駆動することができるものとなっている。
一方、図6は特許文献2に記載されている形状記憶合金を利用したアクチュエータの構成を示したものであり、アクチュエータ本体21は形状記憶合金プレート22と弾性プレート23とが接着されて構成されている。形状記憶合金プレート22にはその表面に対して垂直な方向に湾曲するような形状が記憶されており、この形状記憶合金プレート22と弾性プレート23とを接着することにより、形状記憶合金プレート22全体の温度がマルテンサイト変態温度よりも低い場合には弾性プレート23の付勢力によりアクチュエータ本体21が平板状になるようにされている。
アクチュエータ本体21はその一方の端部21aのみが基板24に固定されて基板24上に配置されており、レーザ発振装置25から出射されたレーザビーム26は走査装置27のミラー28を介してアクチュエータ本体21に照射される。ミラー28は走査装置27によりその角度が可変とされており、図6中、破線で示した範囲内でアクチュエータ本体21にレーザビーム26を照射することができるものとなっている。図6中、29はシャッタを示す。
この例ではアクチュエータ本体21の所望の位置にレーザビーム26を照射することができ、つまり局所加熱する位置を連続的に調整することができ、かつレーザ発振装置25の出力を調整することにより局所加熱する範囲を連続的に調整することができるものとなっており、これによりアクチュエータ本体21の他方の端部21bを図7に示したように様々な位置に移動させることができるものとなっている。なお、図7中、ハッチングを付した部分はアクチュエータ本体21の温度がマルテンサイト変態温度以上になっている部分を示す。
特開2005−226456号公報 特開2006−242986号公報
ところで、上述の図5に示したような構成の形状記憶合金アクチュエータでは、単調な上下駆動しか実現することができず、例えば段階的な変位(変形)は困難であり、また全体構成を平面状に形成することができるものの、部品として形状記憶合金線が張られた支持基材と可動子とを用い、それらが積層された構造となっているため、薄型化には限界があった。
一方、図6に示した形状記憶合金アクチュエータでは連続的・段階的な変形が可能となっているものの、レーザビーム照射による局所加熱により駆動する構成となっているため、構成が複雑であり、小型・薄型化が困難なものとなっていた。
この発明の目的はこのような問題に鑑み、簡易かつ薄型に構成することができ、段階的な変形が可能な形状記憶合金アクチュエータを提供することにある。
請求項1の発明によれば、非可動部と、その非可動部に支持された可動部とを有する可撓性シートと、可動部に縫い付けられた形状記憶合金ワイヤとよりなり、可動部が形状記憶合金ワイヤの抵抗加熱による収縮に伴って変形し、かつ形状記憶合金ワイヤへの通電量を調整することで元の状態に復帰する構成とされた形状記憶合金アクチュエータにおいて、可動部に前記形状記憶合金ワイヤが複数縫い付けられているものとされる。
請求項2の発明では請求項1の発明において、前記複数の形状記憶合金ワイヤは互いに異なる駆動応答性をもつものとされる。
請求項3の発明では請求項2の発明において、異なる駆動応答性は前記形状記憶合金ワイヤの径、長さ及び組成の少なくとも1つの相違によって実現される。
請求項4の発明では請求項2の発明において、異なる駆動応答性は前記形状記憶合金ワイヤに対する表面コーティングの有無もしくは表面コーティング材質の相違によって実現される。
請求項5の発明では請求項1乃至4のいずれかの発明において、可撓性シートにC字状をなすスリットが形成され、そのスリットで囲まれた領域が可動部とされる。
この発明によれば、段階的な変形をする形状記憶合金アクチュエータを実現することができ、かつそのような形状記憶合金アクチュエータを極めて簡易かつ薄型に構成することができる。
この発明の実施形態を図面を参照して実施例により説明する。
図1Aはこの発明による形状記憶合金アクチュエータの第1の実施例の構成を示したものであり、この例では形状記憶合金アクチュエータは可撓性シート31と第1の形状記憶合金ワイヤ32と第2の形状記憶合金ワイヤ33とからなる。
方形状をなす可撓性シート31にはC字状をなすスリット34が形成されており、このスリット34で囲まれた領域が可動部31aとされる。円形形状をなす可動部31aはその一端側が可撓性シート31の非可動部(周辺部)31bに連結支持されている。非可動部31bの一端縁には電極35〜38が形成されている。
第1の形状記憶合金ワイヤ32は可撓性シート31に縫い付けられて、つまり繰り返し上下に通されて取り付けられている。第1の形状記憶合金ワイヤ32は可動部31aにおいてはこの例では円形形状をなす可動部31aの円形の中心を中心とする二重の円環状をなすように縫い付けられており、この可動部31aから電極35,36が形成されている部分に図1Aに示したように縫い付けられて導出されている。
可動部31aにおける第1の形状記憶合金ワイヤ32は、その縫い目幅(ステッチ幅)が可動部31aの上面側よりも下面側の方が大きくなるように縫い付けられている。なお、第1の形状記憶合金ワイヤ32は例えば一方の電極35部分を縫い始めとして、他方の電極36部分が縫い終わりとなるように縫い付けられ、可動部31aにおける二重の円環状をなす部分には外周側から内周側に移り、また内周側から外周側に移る部分が図1Aに示したように存在している。
一方、第2の形状記憶合金ワイヤ33も第1の形状記憶合金ワイヤ32と同様、可動部31aにおいて二重の円環状をなすように縫い付けられて可撓性シート31に取り付けられており、可動部31aから電極37,38が形成されている部分に縫い付けられて導出されている。
第2の形状記憶合金ワイヤ33は可動部31aにおいて第1の形状記憶合金ワイヤ32の内側に(内周側に)位置し、この例ではその縫い目幅が第1の形状記憶合金ワイヤ32と同様、可動部31aの上面側よりも下面側の方が大きくなるように縫い付けられている。なお、第1の形状記憶合金ワイヤ32と第2の形状記憶合金ワイヤ33とが交差する部分には例えば絶縁材が塗布されて、それらが交差部で導通しないようにされている。
可撓性シート31に対する第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33の縫い付けは常温で、つまり形状記憶合金ワイヤ32,33がマルテンサイト相にある状態で行われ、形状記憶合金ワイヤ32,33は引っ張り力を加えられ、ひずみが与えられた状態で縫い付けられる。形状記憶合金ワイヤ32,33の縫い付けは例えばミシンを使用して行うことができ、また手縫いとしてもよい。形状記憶合金ワイヤ32,33と各電極35〜38との接続固定は例えば熱圧着等により行うことができる。
上記のような構成において、この例では第1の形状記憶合金ワイヤ32と第2の形状記憶合金ワイヤ33の径が異なるものとされ、第2の形状記憶合金ワイヤ33の径の方が第1の形状記憶合金ワイヤ32の径より大とされる。
図1Bは可撓性シート31のXX断面形状を示したものであり、図1Cは電極35,36間に通電し、第1の形状記憶合金ワイヤ32が抵抗加熱により収縮した状態における可撓性シート31のXX断面形状を示したものである。また、図1Dは電極35,36間に加え、電極37,38間にも通電し、第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33がそれぞれ抵抗加熱により収縮した状態における可撓性シート31のXX断面形状を示したものである。なお、図1B〜Dにおいては第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33の図示は省略している。
この例ではこれら図1C,Dに示したように、第1の形状記憶合金ワイヤ32が抵抗加熱により収縮することにより、可動部31aは可撓性シート31の弾性変形の範囲内で、上に凸に、ドーム状に変形し、さらに第2の形状記憶合金ワイヤ33が抵抗加熱により収縮することにより、ドームの天面部分がもう1段高く、ドーム状に変形するものとなっており、つまり可動部31aが段階的に変形するものとなっている。
図2はこのような段階的な変形をする可動部31aの駆動応答特性を示したものであり、時間t及びtはそれぞれ第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33に対する通電ONを示し、時間tは第2の形状記憶合金ワイヤ33の収縮完了(可動部31aの変形完了)を示す。
この例では第1の形状記憶合金ワイヤ32への通電により発生力Fが得られ、即ち発生力Fに対応する可動部31aの変位(変形)が得られ、さらに第2の形状記憶合金ワイヤ33への通電により発生力Fが得られ、その発生力Fに対応する可動部31aの変位が得られるものとなっている。なお、第1の形状記憶合金ワイヤ32の配線領域(縫い付け領域)に対し、第2の形状記憶合金ワイヤ33の配線領域は狭いものの、第2の形状記憶合金ワイヤ33の径を第1の形状記憶合金ワイヤ32の径より大とし、つまり断面積を大とすることで大きな発生力を得ることができ、このような変形を実現することができる。
上記においては第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33に対し、順次通電しているが、同時に通電してもよい。この場合、断面積の小さい第1の形状記憶合金ワイヤ32は熱容量が小さいため、応答時間が短く、一方第2の形状記憶合金ワイヤ33は断面積が大きいため、応答時間が長く、緩やかに変形する。その結果、第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33に同時に通電しても、可動部31aは段階的に、かつ異なる発生力を示しながら変形することになる。なお、この場合には図1Aに示したように第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33を異なる(互いに独立した)電極に接続する必要はなく、つまり電極を電極35,36の2つとし、それら2つの電極35,36に第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33を共に接続すればよい。
可動部31aの元の状態(変形前の状態)への復帰は形状記憶合金ワイヤ32,33への通電量を調整することで行われる。通電量を調整し、マルテンサイト変態温度以下の状態になった時、形状記憶合金ワイヤ32,33の収縮は弛緩し、これにより可動部31aを変形させる力がなくなるため、可動部31aはその復元力でもって元の状態に復帰する。なお、ここで通電量を調整するとは、形状記憶合金ワイヤ32,33の温度がマルテンサイト変態温度以下となるように通電量を減少させることを意味し、通電量を0にすることも含む。
以上説明したように、この例によれば可動部31aの段階的な変形を実現することができ、かつそのようなアクチュエータを簡易かつ薄型に構成することができる。加えて、第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33が異なる駆動応答性(応答時間)をもつものとすることにより、それらへの通電を独立に制御することなく、同時通電で可動部31aの段階的な変形を実現することができる。
ここで、各部の具体的仕様について説明すると、可撓性シート31にはポリイミドフィルムやPEN(ポリエーテルニトリル)フィルム等を用い、その厚さは例えば75〜125μm程度とする。第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33はNi−Ti合金やNi−Ti−Cu合金製とされ、その直径は例えば50〜150μmの範囲で選定される。上述した例においては第1の形状記憶合金ワイヤ32は直径100μmとし、第2の形状記憶合金ワイヤ33は直径125μmとした。なお、可撓性シート31を薄くすると強度が低下し、また所要の弾性復元力を得にくいものとなり、一方、厚くすると応答性が悪くなり、駆動するために大きな力(消費電力)を要することになるため、上記のような範囲に厚さを選定するのが好ましい。
図3Aはこの発明による形状記憶合金アクチュエータの第2の実施例を示したものである。この例では第2の形状記憶合金ワイヤの縫い付け方のみが図1Aに示した第1の実施例と異なるものとなっており、第2の形状記憶合金ワイヤ33′はその縫い目幅(ステッチ幅)が図1Aとは逆に、可動部31aの下面側よりも上面側の方が大きくなるように縫い付けられている。
このように第2の形状記憶合金ワイヤ33′を縫い付けることにより、この例では可動部31aは図3C,Dに示したように変形する。即ち、第1の形状記憶合金ワイヤ32が抵抗加熱により収縮することにより、可動部31aは図3Cに示したように、上に凸に、ドーム状に変形し、第2の形状記憶合金ワイヤ33′が抵抗加熱により収縮すると、ドームの天面部分が図3Dに示したようにへこむものとなる。
この第2の実施例ではドーム状の変形の中央部がさらに1段高くなるように段階的に変形する第1の実施例と異なり、ドーム状の変形の中央部がへこむような段階的な変形を実現することができる。
上述した第1及び第2の実施例では、いずれも第1の形状記憶合金ワイヤ32と第2の形状記憶合金ワイヤ33(33′)の径が異なるものとし、異なる駆動応答性(応答時間)をもつものとしているが、必ずしも第1の形状記憶合金ワイヤ32と第2の形状記憶合金ワイヤ33(33′)の径(駆動応答性)を変える必要はなく、同じであってもよい。この場合には第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33(33′)に対し、順次通電することにより可動部31aを段階的に変形させることができる。
一方、第1の形状記憶合金ワイヤ32と第2の形状記憶合金ワイヤ33(33′)とが異なる駆動応答性をもつようにすれば、それらに対する通電を時間的に制御することなく、例えば同時通電で可動部31aの段階的な変形を実現することができる。
上記においては第1の形状記憶合金ワイヤ32と第2の形状記憶合金ワイヤ33(33′)の径を変えることにより、それらの駆動応答性を変えているが、これに限らず、第1の形状記憶合金ワイヤ32と第2の形状記憶合金ワイヤ33(33′)の配線全体の長さや組成(変態温度)を変えることによっても、駆動応答性を変えることができる。第1の形状記憶合金ワイヤ32と第2の形状記憶合金ワイヤ33(33′)とが異なる駆動応答性をもつようにするためには、径、長さ及び組成のうち、少なくとも1つを変えればよく、また2つ以上変えてもよい。
一方、第1の形状記憶合金ワイヤ32と第2の形状記憶合金ワイヤ33(33′)の異なる駆動応答性を実現するために、形状記憶合金ワイヤに表面コーティングを施すといった方法も採用することができる。放熱性(高熱伝導)のコーティングを施せば、抵抗加熱時の温度上昇を遅らすことができ、また断熱性のコーティングを施せば、温度上昇を早めることができる。従って、第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33(33′)に対する表面コーティングの有無もしくは表面コーティング材質の違いによって、それらの駆動応答性を変えることができる。
放熱性のコーティング材料としては例えば放熱性コーティング塗料を用いることができ、断熱性のコーティング材料としては耐熱性塗料や光ファイバ用の被覆材を用いることができる。塗料はディップによりコーティングすることができ、またコーターを利用してコーティングすることもできる。
次に、図4Aに示したこの発明による形状記憶合金アクチュエータの第3の実施例について説明する。
この例では第2の実施例の場合と同様、第2の形状記憶合金ワイヤの縫い付け方のみが第1の実施例と異なるものとなっており、第2の形状記憶合金ワイヤ33″は正方形の角がとられたような形状をなすように可動部31aに縫い付けられている。第2の形状記憶合金ワイヤ33″は図4Aに示したように二重の円環状をなすように縫い付けられている第1の形状記憶合金ワイヤ32の二重の円環内に位置するように縫い付けられ、その縫い目幅(ステッチ幅)が可動部31aの下面側よりも上面側の方が大きくなるように縫い付けられている。
この例では第1の形状記憶合金ワイヤ32に通電すると、可動部31aは第1の形状記憶合金ワイヤ32の抵抗加熱による収縮に伴い、図4Cに示したように、上に凸に、ドーム状に変形する。一方、第2の形状記憶合金ワイヤ33″に通電すると、可動部31aは第2の形状記憶合金ワイヤ33″の抵抗加熱による収縮に伴い、図4Dに示したように、下に凸に、ドーム状に変形する。
従って、この例によれば、第1及び第2の形状記憶合金ワイヤ32,33″への通電を制御することにより、可動部31aの凸状態及び凹状態の変形を実現することができる。各変形は通電量を調整することで図4Bに示した初期状態に復帰する。なお、この例では第1の形状記憶合金ワイヤ32に通電中に第2の形状記憶合金ワイヤ33″に通電することで図1Eに示したように強制的に可動部31aを初期状態に復帰させるといったことも可能となる。
以上、この発明の実施例について説明したが、形状記憶合金ワイヤ32,33(33′,33″)の縫い付け方(配線パターン)は実施例に限定されず、可動部31aの所望の変形形状を得るべく決定される。
また、可動部31aに第1及び第2の2本の形状記憶合金ワイヤを縫い付けているが、形状記憶合金ワイヤの縫い付けは2本に限らず、3本以上縫い付け、それにより可動部31aが多段に段階的変形をするような構成とすることもできる。
なお、例えば可動部31aには必要に応じてカバーフィルムが被せられる。カバーフィルムは柔軟なものが好ましく、例えばゴム材が使用される。また、カバーフィルムに替えて樹脂コーティングを施すことにしてもよい。
この発明による形状記憶合金アクチュエータは小型・薄型に構成できることから、例えば携帯電話機などの小型モバイル機器における触感呈示デバイスとして利用することができる。
Aはこの発明の第1の実施例を示す平面図、Bはその可撓性シートのXX断面図、C及びDは変形状態を示す可撓性シートのXX断面図。 駆動応答特性を示すグラフ。 Aはこの発明の第2の実施例を示す平面図、Bはその可撓性シートのXX断面図、C及びDは変形状態を示す可撓性シートのXX断面図。 Aはこの発明の第3の実施例を示す平面図、Bはその可撓性シートのXX断面図、C及びDは変形状態を示す可撓性シートのXX断面図、Eは第1及び第2の形状記憶合金ワイヤへの通電により強制的に初期状態に復帰させられた可撓性シートのXX断面図。 形状記憶合金アクチュエータの従来構成例を説明するための図。 形状記憶合金アクチュエータの他の従来構成例を説明するための図。 図6におけるアクチュエータ本体の変形の様子を示す図。

Claims (5)

  1. 非可動部と、その非可動部に支持された可動部とを有する可撓性シートと、前記可動部に縫い付けられた形状記憶合金ワイヤとよりなり、前記可動部が前記形状記憶合金ワイヤの抵抗加熱による収縮に伴って変形し、かつ前記形状記憶合金ワイヤへの通電量を調整することで元の状態に復帰する構成とされた形状記憶合金アクチュエータであって、
    前記可動部に前記形状記憶合金ワイヤが複数縫い付けられていることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ。
  2. 請求項1記載の形状記憶合金アクチュエータにおいて、
    前記複数の形状記憶合金ワイヤは互いに異なる駆動応答性をもつことを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ。
  3. 請求項2記載の形状記憶合金アクチュエータにおいて、
    前記異なる駆動応答性は前記形状記憶合金ワイヤの径、長さ及び組成の少なくとも1つの相違によって実現されていることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ。
  4. 請求項2記載の形状記憶合金アクチュエータにおいて、
    前記異なる駆動応答性は前記形状記憶合金ワイヤに対する表面コーティングの有無もしくは表面コーティング材質の相違によって実現されていることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ。
  5. 請求項1乃至4記載のいずれかの形状記憶合金アクチュエータにおいて、
    前記可撓性シートにC字状をなすスリットが形成され、
    そのスリットで囲まれた領域が前記可動部とされていることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ。
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