JP2010024073A - ハニカム構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐熱衝撃性に優れたハニカム構造体を提供すること。
【解決手段】 本発明のハニカム構造体1は、多孔質のセラミックスよりなり、軸方向にのびる複数のセルをもつハニカム基材2と、ハニカム基材2の周方向の外周面を被覆したセラミックスよりなる外周材層4と、を有するハニカム構造体であって、外周材層4が、略球状の細孔を有することを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、多孔質のセラミックスにより形成されたハニカム構造体に関する。
内燃機関、ボイラー、化学反応機器、燃料電池用改質器等の触媒作用を利用する触媒用担体、排ガス中のスス等の微粒子(特にディーゼルエンジンからの排気ガス中の微粒子物質(PM))の捕集フィルタ(以下、DPFという)等には、セラミックス製のハニカム構造体が用いられている。
セラミックス製のハニカム構造体は、一般に、多孔質のセラミックスよりなり、流体の流路となる複数のセルを隔壁で区画する隔壁部と、端面が市松模様状を呈するように隣接するセルが互いに反対側となる端部を封止するセラミックスよりなる封止部と、を有している。
セラミックス製のハニカム構造体よりなるDPFは、隔壁部のセルを区画する隔壁を排気ガスが通過するウォールフロー型の触媒として用いられている。ウォールフロー型の触媒は、セル壁に形成された連続した細孔を排気ガスが通過し、細孔を通過できない排気ガス中のPMを捕集する。
DPFは、捕集したPMが堆積したままでは目詰まりを起こすため、捕集したPMを除去する必要がある。捕集したPMを除去する方法のひとつに燃焼等によりPMを分解・除去する方法がある。また、DPFは、触媒活性を発揮する触媒金属を担持し、この触媒金属でPMを分解する方法もある。
燃焼によりPMを除去するときには、ハニカム構造体が燃焼熱により上昇する。特に、捕集されたPMの燃焼が連鎖的に続くと、ハニカム構造体の温度が短時間で過剰に上昇する。このような急激な温度変化が生じると、熱膨張・収縮が生じることとなり、この体積変化にともなうストレスによるヒビ割れの発生が問題となっていた。
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、耐熱衝撃性に優れたハニカム構造体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らは、ハニカム構造体の熱膨張・収縮による体積変化により外周材層に発生するクラックを抑制し、急激な体積変化を外周材層により抑えることで、耐熱衝撃性に優れたハニカム構造体となることを見出した。
すなわち、本発明のハニカム構造体は、多孔質のセラミックスよりなり、軸方向にのびる複数のセルをもつハニカム基材と、ハニカム基材の周方向の外周面を被覆したセラミックスよりなる外周材層と、を有するハニカム構造体であって、外周材層が、略球状の細孔を有することを特徴とする。
本発明のハニカム構造体は、外周材層が略球状の細孔を有する。この略球状の細孔では、加わった応力が集中しなくなっている。これにより、本発明のハニカム構造体では、ハニカム基材の体積変化により外周材層に応力が加わっても、略球状の細孔により応力の集中が緩和され、外周材層におけるクラックの伸展が抑えられる。この結果、外周材層の損傷が抑えられ、ハニカム構造体の体積変化を外周材層で吸収でき、結果、ハニカム構造体の損傷が抑えられる。
本発明のハニカム構造体は、多孔質のセラミックスよりなり、軸方向にのびる複数のセルをもつハニカム基材と、ハニカム基材の周方向の外周面を被覆したセラミックスよりなる外周材層と、を有する。ここで、セルを流れるガスは、全体としてセルののびる方向であるハニカム構造体の軸方向に沿って流れる。つまり、ハニカム構造体の軸方向の両端部を結ぶ方向に沿ってガスが流れる。また、セルを流れるガスは、その種類が特に限定されるものではない。
本発明のハニカム構造体は、周方向の外周面上に外周材層を有する。外周材層をもつことで、ハニカム構造体をDPFなどに使用したときに生じる形状変化が抑えられる。具体的には、ハニカム構造体をDPFなどの用途に使用したときに、ハニカム構造体は高熱にさらされる場合があり、その際にハニカム構造体は、熱膨張を生じる。外周材層をもつことでこの熱膨張を抑えることができる。外周材層を構成する材質は、従来公知の材質を用いることができる。たとえば、SiC、シリカ系化合物、チタン酸アルミニウムなどのアルミナ系化合物などを用いることができる。
また、外周材層は、ハニカム構造体の形状により異なるため、その厚さが一概に決定できるものではないが、たとえば、0.5mm以上の厚さで形成することが好ましい。さらに好ましくは、0.5〜5.0mmである。ここで、外周材層の厚さは、外周材層の厚さの最も薄い部分での厚さを示す。
そして、本発明のハニカム構造体は、外周材層が、略球状の細孔を有する。略球状の細孔とは、細孔の内周形状が略球状を有する細孔である。本発明のハニカム構造体では、この略球状の細孔が、外周材層に加わる応力の集中(外周材層に生じたクラックの伸展)を抑え、外周材層の損傷が抑えられる。
より具体的には、ハニカム構造体をフィルタ触媒として排気ガスの浄化に使用すると、排気ガスの高温により、ハニカム構造体(ハニカム基材及び外周材層)が熱膨張・収縮を生じる。この体積変化(特に、ハニカム基材の体積変化)により、外周材層には応力が加わり、ひび割れ(クラック)が発生する場合がある。そして、ハニカム構造体の体積変化が繰り返されると、外周材層に発生したクラックが伸展し、外周材層からハニカム構造体の割れに至る。本発明のハニカム構造体は外周材層が略球状の細孔を有しており、その略球状の細孔にクラックが到達しても、略球状の鋭角部がない細孔形状により応力が集中せず、それ以上のクラックの伸展が抑えられる。この結果、本発明のハニカム構造体は、外周材層のひび割れが抑えられ、外周材層がハニカム基材の体積変化をより規制でき、ハニカム構造体全体の損傷が抑えられ、耐熱衝撃性が向上したハニカム構造体となっている。
本発明のハニカム構造体は、セラミックス粒子粉末と結合材と略球状の造孔剤とが混在した状態で熱処理して、セラミックス粒子を結合させるとともに造孔剤を消失させてなることが好ましい。略球状の造孔剤をセラミックス粒子粉末とともに成形して熱処理することで、略球状の細孔をもつ状態でセラミックス粒子が結合された外周材層を形成できる。また、造孔剤の形状及び割合を調節することで、略球状の細孔が調節された外周材層となる。
略球状の造孔剤は、中空の樹脂粒子、略球状の炭素粒子、略球状の炭素化合物粒子から選ばれる少なくとも一種よりなることが好ましい。造孔剤が樹脂粒子、炭素粒子、炭素化合物粒子より選ばれることで、セラミックス粒子を結合させる熱処理時に、同時に造孔剤が分解され消失する。特に、略球状の造孔剤が中空の樹脂粒子よりなることで、造孔剤の分解時に発生する熱量(燃焼熱)を小さくすることができ、部分的に過熱することが抑えられる。
略球状の細孔は、短径と長径の比が0.8以上であることが好ましい。略球状の細孔は、内周形状が真球形状に近いほど、応力が一部分に集中しなくなり、応力の集中によるさらなるクラックの伸展を抑えることができる。短径と長径は、略球状の細孔の断面形状における各辺である。略球状の細孔は、短径と長径の比が0.9以上であることがより好ましい。
本発明のハニカム構造体において、略球状の細孔の細孔径、略球状の細孔の占める割合等の具体的な値は、ハニカム構造体の使用条件により異なるため、適宜決定することが好ましい。
本発明のハニカム構造体において、略球状の造孔剤の粒径は、外周材層の厚さの1/30〜1/3であることが好ましい。すなわち、外周材層は、略球状の造孔剤の粒径の3〜30倍の厚さで形成されることが好ましい。略球状の造孔剤の粒径が外周材層の厚さの1/30未満では、粒径が小さすぎて造孔剤を用いることによる効果が十分に得られなくなる。また、1/3を超えると、粒子径が大きくなりすぎ、外周材層を形成するための作業性が低下するだけでなく、外周材層の外周面に凹凸が形成されるようになる。より好ましくは、外周材層の厚さの1/10〜1/3である。
本発明のハニカム構造体において、外周材層は、25%以上の気孔率を有することが好ましい。外周材層の気孔率が25%未満では、外周材層の断熱効果が十分に得られなくなり、ハニカム基材の熱が外部に放出されやすくなるため、急激な温度変化によりDPFの損傷を招く原因となる。ここで、外周材層の気孔率は、30%以上であることがより好ましい。
本発明のハニカム構造体において、外周材層の全細孔に占める略球状の細孔の占める割合が20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。ここで、略球状の細孔の占める割合は、全細孔の細孔容積を100%としたときの、略球状の細孔の細孔容積の合計の割合である。
本発明のハニカム構造体は、従来公知のハニカム構造体のように、複数部の分体を接合材で接合した構成としてもよい。このような構成は、分体ごとにその特性を変化させることができ、ハニカム構造体全体に所望の性能を付与できる。ハニカム構造体が複数部の分体よりなるときに、それぞれの分体の材質は同じであっても異なっていてもいずれでもよい。すなわち、本発明のハニカム構造体は、多孔質のセラミックスよりなる複数のハニカム分体と、複数のハニカム分体同士を接合する接合材層と、から構成されることが好ましい。
本発明のハニカム構造体は、複数部の分体が接合されてなるときに、少なくともひとつの分体が、略球状の細孔を有していることが好ましく、全ての分体が略球状の細孔を有していることがより好ましい。
略球状の細孔をもつハニカム分体は、セラミックス粒子粉末と結合材と略球状の造孔剤とが混在した状態で熱処理して、セラミックス粒子を結合させるとともに造孔剤を消失させてなることが好ましい。略球状の造孔剤は、外周材層のときと同様に、中空の樹脂粒子、略球状の炭素粒子、略球状の炭素化合物粒子から選ばれる少なくとも一種よりなることが好ましい。
セラミックス分体を接合する接合材についても、従来公知の接合材を用いることができる。この接合材としては、たとえば、SiC系接合材を用いることができる。ハニカム分体を接合材で接合したときにハニカム分体の間に形成される接合材層は、0.5〜5.0mmの厚さで形成することが好ましい。
ここで、本発明のハニカム構造体が複数部のハニカム分体が接合されてなるときに、接合材層中にも略球状の細孔が形成されたことが好ましい。
さらに、ハニカム構造体が複数のセラミックス分体が接合材層を介して接合されてなるときに、それぞれのセラミックス分体に形成されたセルの大きさ(セル形状)は、同じであっても、異なっていても、いずれでもよい。それぞれのセラミックス分体のセルの大きさ(セル形状)は、同じであることが好ましい。
本発明のハニカム構造体において、多孔質のセラミックスの材質は、特に限定されるものではなく、従来公知のハニカム構造体において用いられているセラミックスを用いることができる。セラミックスとしては、チタン酸アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、コーディエライトより選ばれる一種を主成分とすることが好ましい。これらのセラミックスのうち、チタン酸アルミニウムを主成分とするセラミックスよりなることがより好ましい。チタン酸アルミニウムよりなるセラミックスは、その内部にマイクロクラックをもつ。そして、このマイクロクラックをもつことで、ハニカム構造体が熱膨張を生じても、このマイクロクラックの開口が開閉することで熱膨張により生じる応力を緩和し、形状変化や損傷が生じなくなる。
本発明のハニカム構造体は、DPFに用いることが好ましい。本発明のハニカム構造体は、セルを区画する隔壁を排気ガス(気体)が通過するウォールフロー型のフィルタ触媒として用いることができ、このようなフィルタ触媒のうち特に、DPFとして用いることが好ましい。
本発明のハニカム構造体をDPFとして用いるときに、少なくとも隔壁部の細孔表面に、アルミナ等よりなる多孔質酸化物、Pt,Pd,Rh等の触媒金属の少なくともひとつを担持したことが好ましい。これらの物質を担持したことで、DPFとしてパティキュレートなどの浄化性能が向上する。
本発明のハニカム構造体は、その外周形状が特に限定されるものではなく、従来公知の形状とすることができる。たとえば、断面が真円や楕円の略円柱状、断面が方形や多角形の角柱状とすることができ、より好ましくは円柱形状である。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、特に限定されるものではないが、たとえば、以下の製造方法で製造することができる。
まず、軸方向にセルが区画された略角柱状のハニカム分体を、従来公知の製造方法で製造する。そして、焼成したときにハニカム分体を構成するセラミックスを主成分とするセラミックスを形成できる粘土(スラリー)を調製し、この粘土をハニカム分体の接合体のセルの端部に注入する。この粘土の注入は、それぞれの端面が市松模様をなすようになされることが好ましい。このとき、さらに、ハニカム構造体の外周面を区画するセルには、その両端に粘土を注入することが好ましい。
粘土が注入された成形体を加熱焼成して、セルの端部に0.5mm以上の封止部を形成されたハニカム分体が製造する。
その後、成形体の外周面に従来公知の接合材(たとえば、SiC系接合材)を塗布し、塗布面に別のハニカム分体を貼り合わせていき、加熱焼成する。
つづいて、焼成体の周方向の外周面を切削等の手段で成形する。この成形は、両端に封止部が形成されたセルが外周面を形成するようにすることが好ましい。これにより、ハニカム基材を製造することができる。
そして、SiC粒子、結合材及び略球状の造孔剤を有する外周材スラリーを調製し、ハニカム基材の周方向の外周面に、外周材スラリーを塗布し、乾燥、焼成して外周材層を形成する。このようにして、本発明のハニカム構造体を製造できる。
以下、具体的な実施例を用いて本発明を説明する。
本発明の実施例として、DPF用ハニカム構造体を製造した。
(実施例1)
実施例のDPF用ハニカム構造体の製造方法を以下に示す。
まず、平均粒径12μmのSiC粉末75重量部、平均粒径10μmのSi34粉末20重量部、平均粒径15μmのC粉末5重量部を秤量し、有機バインダとしてメチルセルロースを加えたものに水を加えて適度の粘性にしたものに界面活性剤を加えて混合、混練した。得られた粘土を所定の形状の開口部を備えた型を用いて押出成形法で成形し、乾燥した。この成形体は、押出方向である軸方向に垂直な断面の形状が、一定となっている。
乾燥後、成形体の製造に用いた粘土で、成形体のそれぞれの端部で所定のセルを目封止をした後に、2300℃で焼成して焼成体を得た。ここで、セルの封止は、セルの一方または他方の端部が封止され、成形体の端面でセグメント部において封止されたセルと封止されていないセルが略市松模様をなす状態である。焼成体を図1に示した。
その後、円筒研削機を用いて全体の形状をφ90mmの円筒形状に成形してハニカム基材2が製造された。ハニカム基材2を図2に示した。
つづいて、平均粒径(D50)が30μmのSiC粉末(信濃電気精錬製、商品名:GP−#400)92.4g、D50が100μmの中空樹脂粒子粉末(松本油脂製、商品名:F−80E)5.71g、D50が1.2μmの球状シリカ(アドマファイン製、商品名:SO−C5)61.60g、コロイダルシリカ(日産化学工業製、商品名:スノーテクスO)16.0g、分散剤(サンノプコ株式会社製、商品名:SNディスパーサント5468)0.50g、有機バインダとして1.26wt%でカルボキシメチルセルロース溶液(ダイセル化学工業製、商品名:CMCダイセル)16.0gを秤量し、この原料を十分に混合(混練)して外周材スラリーを調製した。
調製された外周材スラリーをハニカム基材2の外周面に1.5mmの厚さで塗布し、80℃で乾燥した後に850℃で加熱してスラリーを固化させた。この熱処理により、外周材スラリーのセラミックス粒子がコロイダルシリカで結合されるとともに、中空樹脂粒子粉末が消失した。これにより、ハニカム基材2の外周面上に外周材層4が形成できた。
以上により、本実施例のハニカム構造体1を製造することができた。本実施例のハニカム構造体を図3〜4に示した。なお、図3はハニカム構造体1の端面を、図4はハニカム構造体1の軸方向での断面を、それぞれ示した。
図3に示したように、本実施例のハニカム構造体1は、軸方向にのびる多数のセルを備えた多孔質のSiCセラミックスよりなるハニカム基材2と、多数のセルのうち所定のセルの一方の端部または他方の端部に充填された封止材3と、隔壁部の周方向の外周面上に形成された外周材層4と、を備えた構成を有している。なお、本実施例のハニカム構造体1のハニカム基材2は、外径:90.0mm、軸方向長さ:150.0mmの略円柱状に形成されている。
そして、本実施例のハニカム構造体1の外周材層4の断面のSEM写真を撮影した。撮影されたSEM写真を図5に示した。なお、図5に示したSEM写真は、30,100,250の各倍率でのSEM写真である。図5に示したように、外周材層4には、細孔径が100μm前後の略球状の細孔が形成されている。外周材層4は、水銀圧入法により測定された気孔率は30%であった。そして、略球状の細孔は、外周材層4の全細孔の容積を100%としたときに、36%で形成されている。
(実施例2)
まず、実施例1と同様にしてハニカム基材2を製造した。
つづいて、平均粒径(D50)が30μmのSiC粉末(信濃電気精錬製、商品名:GP−#400)92.4g、D50が30μmの中空樹脂粒子粉末(松本油脂製、商品名:80GCA)5.71g、D50が1.2μmの球状シリカ(アドマファイン製、商品名:SO−C5)61.60g、コロイダルシリカ(日産化学工業製、商品名:スノーテクスO)16.0g、分散剤(サンノプコ株式会社製、商品名:SNディスパーサント5468)0.50g、有機バインダとして1.26wt%でカルボキシメチルセルロース溶液(ダイセル化学工業製、商品名:CMCダイセル)16.0gを秤量し、この原料を十分に混合(混練)して外周材スラリーを調製した。
調製された外周材スラリーを用いて、実施例1のときと同様にハニカム基材2の外周に外周材層を形成した。
以上により、本実施例のハニカム構造体1を製造することができた。
本実施例のハニカム構造体は、軸方向にのびる多数のセルを備えた多孔質のSiCセラミックスよりなるハニカム基材と、多数のセルのうち所定のセルの一方の端部または他方の端部に充填された封止材と、隔壁部の周方向の外周面上に形成された外周材層と、を備えた構成を有している。なお、本実施例のハニカム構造体のハニカム基材は、外径:90.0mm、軸方向長さ:150.0mmの略円柱状に形成されている。
そして、本実施例のハニカム構造体1の外周材層4の断面のSEM写真を撮影した。撮影されたSEM写真を図6に示した。なお、図6に示したSEM写真は、30,100,250の各倍率でのSEM写真である。図6に示したように、外周材層4には、細孔径が30μm前後の略球状の細孔が形成されている。外周材層4は、水銀圧入法により測定された気孔率は27%であった。そして、略球状の細孔は、外周材層4の全細孔の容積を100%としたときに、36%で形成されている。
(実施例3)
まず、平均粒径12μmのSiC粉末75重量部、平均粒径10μmのSi34粉末20重量部、平均粒径15μmのC粉末5重量部を秤量し、有機バインダとしてメチルセルロースを加えたものに水を加えて適度の粘性にしたものに界面活性剤を加えて混合、混練した。得られた粘土を所定の形状の開口部を備えた型を用いて押出成形法で成形し、乾燥した。この成形体は、断面が正方形の角柱状をなし、かつ断面が正方形状に区画されたセルをもつ。
乾燥後、成形体の製造に用いた粘土を、乾燥させた成形体の両端の端部から所定のセルに注入し、80℃で乾燥させた。ここで、所定のセルとは、粘土が注入されたセルが市松模様状をなすようにもうけられている。また、セルの一方の端部または他方の端部のみに粘土が注入された。
その後、2300℃でセルにスラリーが注入された成形体を熱処理して成形体を焼成した。これにより、ハニカム分体5が製造できた。
製造されたハニカム分体5は、軸方向に垂直な断面が1辺:35mmの正方形状をなし、軸方向長さ(L)が150mmの略角柱状に形成されている。ハニカム分体5を図7に示した。
図7に示したように、製造されたハニカム分体5は、端面が市松模様状をなすように、封止材3が封入されている。
そして、ハニカム分体5同士をSiC系接合材で接合した。このSiC系接合材は、平均粒径(D50)が38μmのSiC粉末(粗大粉末)(信濃電気製錬株式会社製、商品名:GP#400)35重量部、D50が1.0μmのSiC粉末(微細粉末)(信濃電気製錬株式会社製、商品名:SER−A10)29重量部、繊維長が1mm以下のムライトよりなる無機繊維(新日化サーマルセラミックス株式会社製、商品名:SC1260−A10)10重量部、1.5wt%でカルボキシルメチルセルロース(CMC)を含む水溶液よりなる有機バインダ(ダイセル化学工業株式会社製、商品名:DN400H)10重量部、コロイダルシリカよりなる無機バインダ(日産化学工業株式会社製、商品名:スノーテックスO)16重量部、を秤量し、混練して製造された。
接合材による接合は、厚さが1.0±0.5mmとなるように接合材をハニカム分体5の外周面に塗布した後、別のハニカム分体5をこの面にすりあわせて接合した。この接合を繰り返して、断面が正方形をなすように16個のハニカム分体5を接合し、80℃で乾燥した。ハニカム分体5の接合体の端面を図8に示した。
そして、この接合体を電動ノコギリを用いて切削して外周形状を成形した。電動ノコギリによる切削は、両端部に封止材が形成されたセルが外周面を形成する略円柱状をなすようになされた。これにより、本実施例のハニカム基材2が製造された。
つづいて、実施例1のときと同様にして調製された外周材スラリーを用いて、実施例1のときと同様にハニカム基材2の外周に外周材層を形成した。
以上により、本実施例のハニカム構造体1を製造することができた。本実施例のハニカム構造体をその端面で図9に示した。
図9に示したように、本実施例のハニカム構造体1は、複数の多孔質のSiCセラミックスよりなるハニカム分体5が接合材層6を介して接合されてなるハニカム基材2と、多数のセルのうち所定のセルの一方の端部または他方の端部に充填された封止材3と、ハニカム基材2の周方向の外周面上に形成された外周材層4と、を備えた構成を有している。なお、本実施例のハニカム構造体のハニカム基材は、外径:90.0mm、軸方向長さ:150.0mmの略円柱状に形成されている。
そして、本実施例のハニカム構造体の外周材層には、細孔径が100μm前後の略球状の細孔が形成されている。外周材層4は、水銀圧入法により測定された気孔率は30%であった。そして、略球状の細孔は、外周材層4の全細孔の容積を100%としたときに、36%で形成されている。
実施例1〜3のハニカム構造体1は、外周材層4が略球状の細孔を有している。ハニカム基材2の体積変化により外周材層4に応力が加わっても、略球状の細孔の一部分に応力が集中しなくなっている。これにより、本実施例のハニカム構造体1は、外周材層4に加わる応力が部分的に集中しなくなり、外周材層4のクラックの伸展が抑えられ、ハニカム構造体1の損傷が抑えられたものとなっている。
(比較例1)
本比較例は、外周材スラリーが中空樹脂粒子粉末を含有していないこと以外は、実施例1と同様にして製造されたハニカム構造体である。
本比較例のハニカム構造体は、軸方向にのびる多数のセルを備えた多孔質のSiCセラミックスよりなるハニカム基材と、多数のセルのうち所定のセルの一方の端部または他方の端部に充填された封止材と、隔壁部の周方向の外周面上に形成された外周材層と、を備えた構成を有している。なお、本比較例のハニカム構造体のハニカム基材は、外径:90.0mm、軸方向長さ:150.0mmの略円柱状に形成されている。
そして、本比較例のハニカム構造体の外周材層の断面のSEM写真を撮影したところ、外周材層には、外周形状が不規則な細孔が形成されている。外周材層の水銀圧入法により測定された気孔率は22%であった。
(比較例2)
本比較例は、外周材スラリーが中空樹脂粒子粉末を含有していないこと以外は、実施例3と同様にして製造されたハニカム構造体である。
本比較例のハニカム構造体は、軸方向にのびる多数のセルを備えた多孔質のSiCセラミックスよりなるハニカム基材と、多数のセルのうち所定のセルの一方の端部または他方の端部に充填された封止材と、隔壁部の周方向の外周面上に形成された外周材層と、を備えた構成を有している。なお、本比較例のハニカム構造体のハニカム基材は、外径:90.0mm、軸方向長さ:150.0mmの略円柱状に形成されている。
そして、本比較例のハニカム構造体の外周材層の水銀圧入法により測定された気孔率は比較例1と同様に22%であった。
(評価)
実施例1〜2及び比較例1のハニカム構造体の評価としてヒートショック試験を施した。
まず、所定の温度に炉内温度を安定させた炉の中にハニカム構造体を入れ、20分保持した後に室温状態へ取り出し、放熱時にクラックの確認(目視及びクラック音の確認)を行った。
所定の温度は、400℃を試験開始温度(炉内の設定温度)とし、クラック発生を目視で確認するまで50℃刻みとした。
実施例1及び2のハニカム構造体では、550℃でクラック音を確認したが、目視でクラック確認したのは600℃であった。また、比較例1のハニカム構造体では、500℃でクラック音を確認し、550℃で大きなクラック音と共に、目視によりクラックが確認できた。
同様に、実施例3及び比較例2のハニカム構造体を、炉内温度を450℃に設定した炉の中に20分間保持した後に室温状態へ取り出し、それぞれのハニカム構造体の中心部(軸心部)と外周部付近の温度差を測定した。温度差の測定は、ハニカム構造体の中心部(軸心部)と外周部付近のセルに熱電対を挿入して行った。測定結果を図10に示した。
図10に示したように、実施例3のハニカム構造体は、比較例2のハニカム構造体よりも中心部と外周部の温度差が小さく、保温性に優れていることが分かる。
上記したように、各実施例のハニカム構造体は、外周材層が略球状の細孔を有する。この略球状の細孔では、加わった応力が集中しなくなっている。これにより、本発明のハニカム構造体では、ハニカム基材の体積変化により外周材層に応力が加わっても、略球状の細孔により応力の集中が抑えられ、外周材層におけるクラックの伸展が抑えられる。この結果、外周材層の損傷が抑えられ、ハニカム構造体の体積変化を外周材層がより規制でき、結果、ハニカム構造体の損傷が抑えられる。すなわち、耐熱衝撃性に優れたハニカム構造体となっている。
実施例1のハニカム構造体に用いられるハニカム体を示した図である。 実施例1のハニカム体の切削体を示した図である。 実施例1のハニカム構造体の端面を示した図である。 実施例1のハニカム構造体の軸方向の断面を示した図である。 実施例1のハニカム構造体のハニカム体のSEM写真である。 実施例2のハニカム構造体のハニカム体のSEM写真である。 実施例3のハニカム構造体に用いられるハニカム分体を示した図である。 実施例3のハニカム分体の接合体の端面を示した図である。 実施例3のハニカム構造体の端面を示した図である。 実施例3及び比較例2のハニカム構造体のヒートショック試験の試験結果を示したグラフである。
符号の説明
1:ハニカム構造体
2:ハニカム基材
3:封止材
4:外周材層
5:ハニカム分体
6:接合材層
すなわち、本発明のハニカム構造体は、多孔質のセラミックスよりなり、軸方向にのびる複数のセルをもつハニカム基材と、ハニカム基材の周方向の外周面を被覆したセラミックスよりなる外周材層と、を有するハニカム構造体であって、外周材層が、略球状の造孔剤を用いて形成された鋭角部がない細孔形状である略球状の細孔を有し、造孔剤の粒径が、外周材層の厚さの1/25〜1/5であることを特徴とする。
本発明のハニカム構造体において、略球状の造孔剤の粒径は、外周材層の厚さの1/25〜1/5である。すなわち、外周材層は、略球状の造孔剤の粒径の5〜25倍の厚さで形成されることが好ましい。略球状の造孔剤の粒径が外周材層の厚さの1/25未満では、粒径が小さすぎて造孔剤を用いることによる効果が十分に得られなくなる。また、1/5を超えると、粒子径が大きくなりすぎ、外周材層を形成するための作業性が低下するだけでなく、外周材層の外周面に凹凸が形成されるようになる。より好ましくは、外周材層の厚さの1/10〜1/5である。
調製された外周材スラリーをハニカム基材2の外周面に0.5mmの厚さで塗布し、80℃で乾燥した後に850℃で加熱してスラリーを固化させた。この熱処理により、外周材スラリーのセラミックス粒子がコロイダルシリカで結合されるとともに、中空樹脂粒子粉末が消失した。これにより、ハニカム基材2の外周面上に外周材層4が形成できた。
調製された外周材スラリーを用いて、実施例1のときと同様にハニカム基材2の外周に外周材層を0.5mmの厚さで形成した。
すなわち、本発明のハニカム構造体は、炭化珪素を主成分とする多孔質のセラミックスよりなり、軸方向にのびる複数のセルをもつハニカム分体を接合材により複数部接合したハニカム基材と、ハニカム基材の周方向の外周面を被覆した炭化珪素を主成分とするセラミックスよりなる外周材層と、多数のセルのうち所定のセルの一方の端部を封止する封止材よりなる一端封止部と、残余のセルの他方の端部を封止する封止材よりなる他端封止部と、からなる封止部と、を有するハニカム構造体であって、外周材層は、熱処理により消失する略球状の造孔剤を用いて形成された孔の短径と長径の比が0.8以上の球状でクラックの伸展が抑制される大きさでありかつ鋭角部がない細孔を有することを特徴とする。
本発明のハニカム構造体は、外周材層が球状でクラックの伸展が抑制される細孔を有する。この球状の細孔では、加わった応力が集中しなくなっている。これにより、本発明のハニカム構造体では、ハニカム基材の体積変化により外周材層に応力が加わっても、球状の細孔により応力の集中が緩和され、外周材層におけるクラックの伸展が抑えられる。この結果、外周材層の損傷が抑えられ、ハニカム構造体の体積変化を外周材層で吸収でき、結果、ハニカム構造体の損傷が抑えられる。
本発明のハニカム構造体は、炭化珪素を主成分とする多孔質のセラミックスよりなり、軸方向にのびる複数のセルをもつハニカム基材と、ハニカム基材の周方向の外周面を被覆したセラミックスよりなる外周材層と、を有する。ここで、セルを流れるガスは、全体としてセルののびる方向であるハニカム構造体の軸方向に沿って流れる。つまり、ハニカム構造体の軸方向の両端部を結ぶ方向に沿ってガスが流れる。また、セルを流れるガスは、その種類が特に限定されるものではない。
本発明のハニカム構造体は、周方向の外周面上に外周材層を有する。外周材層をもつことで、ハニカム構造体をDPFなどに使用したときに生じる形状変化が抑えられる。具体的には、ハニカム構造体をDPFなどの用途に使用したときに、ハニカム構造体は高熱にさらされる場合があり、その際にハニカム構造体は、熱膨張を生じる。外周材層をもつことでこの熱膨張を抑えることができる。外周材層を構成する材質は、炭化珪素を主成分とするセラミックスを用いる。
そして、本発明のハニカム構造体は、外周材層は、熱処理により消失する略球状の造孔剤を用いて形成された孔の短径と長径の比が0.8以上の球状でクラックの伸展が抑制される大きさでありかつ鋭角部がない細孔を有する。球状の細孔とは、細孔の内周形状が球状を有する細孔である。本発明のハニカム構造体では、この球状の細孔が、外周材層に加わる応力の集中(外周材層に生じたクラックの伸展)を抑え、外周材層の損傷が抑えられる。
より具体的には、ハニカム構造体をフィルタ触媒として排気ガスの浄化に使用すると、排気ガスの高温により、ハニカム構造体(ハニカム基材及び外周材層)が熱膨張・収縮を生じる。この体積変化(特に、ハニカム基材の体積変化)により、外周材層には応力が加わり、ひび割れ(クラック)が発生する場合がある。そして、ハニカム構造体の体積変化が繰り返されると、外周材層に発生したクラックが伸展し、外周材層からハニカム構造体の割れに至る。本発明のハニカム構造体は外周材層が球状の細孔を有しており、その球状の細孔にクラックが到達しても、球状の鋭角部がない細孔形状により応力が集中せず、それ以上のクラックの伸展が抑えられる。この結果、本発明のハニカム構造体は、外周材層のひび割れが抑えられ、外周材層がハニカム基材の体積変化をより規制でき、ハニカム構造体全体の損傷が抑えられ、耐熱衝撃性が向上したハニカム構造体となっている。
球状の細孔は、短径と長径の比が0.8以上である。球状の細孔は、内周形状が真球形状に近いほど、応力が一部分に集中しなくなり、応力の集中によるさらなるクラックの伸展を抑えることができる。短径と長径は、球状の細孔の断面の略円形形状における最短径と最長径である。球状の細孔は、短径と長径の比が0.9以上であることがより好ましい。
本発明のハニカム構造体において、略球状の造孔剤の粒径は、外周材層の厚さの1/30〜1/3であることが好ましい。すなわち、外周材層は、略球状の造孔剤の粒径の3〜30倍の厚さで形成されることが好ましい。略球状の造孔剤の粒径が外周材層の厚さの1/30未満では、粒径が小さすぎて造孔剤を用いることによる効果が十分に得られなくなる。また、1/3を超えると、粒子径が大きくなりすぎ、外周材層を形成するための作業性が低下するだけでなく、外周材層の外周面に凹凸が形成されるようになる。より好ましくは、外周材層の厚さの1/10〜1/3である。
本発明のハニカム構造体は、軸方向にのびる複数のセルを持つハニカム分体を接合材で複数部接合した構成である。このような構成は、分体ごとにその特性を変化させることができ、ハニカム構造体全体に所望の性能を付与できる。ハニカム構造体が複数部の分体よりなるときに、それぞれの分体の材質は同じであっても異なっていてもいずれでもよい。
本発明のハニカム構造体において、ハニカム基材を構成する多孔質のセラミックスは、炭化珪素を主成分とするセラミックスである。
まず、軸方向にセルが区画された略角柱状の炭化珪素を主成分とするハニカム分体を、従来公知の製造方法で製造する。そして、焼成したときにハニカム分体を構成する炭化珪素を主成分とするセラミックスを形成できる粘土(スラリー)を調製し、この粘土をハニカム分体の接合体のセルの端部に注入する。この粘土の注入は、それぞれの端面が市松模様をなすようになされることが好ましい。このとき、さらに、ハニカム構造体の外周面を区画するセルには、その両端に粘土を注入することが好ましい。
そして、SiC粒子、結合材及び略球状の造孔剤を有する外周材スラリーを調製し、ハニカム基材の周方向の外周面に、外周材スラリーを塗布し、乾燥、焼成して造孔剤を消失させて外周材層を形成する。このようにして、本発明のハニカム構造体を製造できる。
調製された外周材スラリーをハニカム基材2の外周面に1.5mmの厚さで塗布し、80℃で乾燥した後に850℃で加熱してスラリーを固化させた。この熱処理により、外周材スラリーのセラミックス粒子がコロイダルシリカで結合されるとともに、中空樹脂粒子粉末が消失した。これにより、ハニカム基材2の外周面上に外周材層4が形成できた。
調製された外周材スラリーを用いて、実施例1のときと同様にハニカム基材2の外周に外周材層を形成した。

Claims (9)

  1. 多孔質のセラミックスよりなり、軸方向にのびる複数のセルをもつハニカム基材と、
    該ハニカム基材の周方向の外周面を被覆したセラミックスよりなる外周材層と、
    を有するハニカム構造体であって、
    該外周材層が、略球状の細孔を有することを特徴とするハニカム構造体。
  2. 前記外周材層は、セラミックス粒子粉末と結合材と略球状の造孔剤とが混在した状態で熱処理して、該セラミックス粒子を結合させるとともに該造孔剤を消失させてなる請求項1記載のハニカム構造体。
  3. 前記略球状の造孔剤は、中空の樹脂粒子、略球状の炭素粒子、略球状の炭素化合物粒子から選ばれる少なくとも一種よりなる請求項2記載のハニカム構造体。
  4. 前記略球状の細孔は、短径と長径の比が0.8以上である請求項1〜3のいずれかに記載のハニカム構造体。
  5. 前記外周材層は、25%以上の気孔率を有する請求項1〜4のいずれかに記載のハニカム構造体。
  6. 前記ハニカム基材は、
    多孔質のセラミックスよりなる複数のハニカム分体と、
    複数の該ハニカム分体同士を接合する接合材層と、
    から構成される請求項1〜5のいずれかに記載のハニカム構造体。
  7. 多数の該セルのうち所定のセルの一方の端部を封止する封止材よりなる一端封止部と、
    残余の該セルの他方の端部を封止する封止材よりなる他端封止部と、
    からなる封止部を有する請求項1〜6のいずれかに記載のハニカム構造体。
  8. 前記外周材層は、チタン酸アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、コーディエライト、ムライトより選ばれる一種を主成分とする請求項1〜7のいずれかに記載のハニカム構造体。
  9. 前記ハニカム基材は、炭化珪素を主成分とする請求項1〜8のいずれかに記載のハニカム構造体。
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