JP2010024069A - ケイソウ土由来の多孔質体及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】ケイソウ土は、それ自体多孔質体であり、珪藻が化石化したものである。この性質によって、断熱材や吸着材として汎用されている。しかし、その空隙の各サイズの容積が非常に小さく、どのサイズにおいても0.01ml/g以下である。これでは、特定のサイズのものを除去しようとしてもすぐに空隙が一杯になる。また、2つのサイズのものを吸着させたい場合もある。
【解決手段】ケイソウ土から製造されるものであって、その細孔半径は、0.1nmから10μmの範囲に分布し、かつ、細孔半径が1〜10nmの細孔と100nm以上の細孔がともに0.02ml/g以上を占めるもの。
【選択図】 図1

Description

本発明はケイソウ土由来の多孔質体及びその製造方法に関するものである。
ケイソウ土は、それ自体多孔質体であり、珪藻が化石化したものである。この性質によって、断熱材や吸着材として汎用されている。
この多孔質の空隙は、0.1nmから10μmの範囲に分布しているが、ほとんど平均的に存在し、空隙のサイズによって差はあまりない。
更に、各サイズの空隙の容積が非常に小さく、どのサイズにおいても0.01ml/g以下である。これでは、特定のサイズのものを除去しようとしてもすぐに空隙が一杯になる。
このような一般的なケイソウ土と異なり、北海道稚内層の幌延町の約45km2 にわたり分布しているケイ酸化合物層は、珪藻泥岩 (珪質泥岩)と呼ばれ、細孔容積が大きいのが特徴である。これは、細孔半径が2〜50nm付近のものが主であり、特に小さい(2〜50nm)細孔で0.02ml/g以上の空隙を有している。
しかし、この珪藻泥岩であっても、細孔半径が100nm以上のものは殆ど存在しない。この100nm以上の大きな細孔が、菌や微生物、またその他の大きな分子の有機物を捕捉するためには必要なのである。
特に、微細な細孔によって化学物質等を除去し、大きな細孔によって微生物等を除去しようとすると、どうしても2種以上の吸着剤が必要になる。
以上のような現状に鑑み本発明者は鋭意研究の結果、本発明ケイソウ土由来の多孔質体及びその製造方法を完成したものであり、その特徴とするところは、多孔質体にあっては、ケイソウ土から製造されるものであって、その細孔半径は、0.1nmから10μmの範囲に分布し、かつ、細孔半径が1〜10nmの細孔と100nm以上の細孔がともに0.02ml/g以上を占める点にあり、製造方法にあっては、嵩比重が1.25〜2.35、細孔の90%以上が半径数nm〜100nmの範囲にあり、かつ0.02m1/g以上の最大細孔容積を有するもので、SiO2 含有率が80%以上のケイ酸物粉末を5kN以上の力で打錠する点にある。
ここで、ケイソウ土由来とは、原料がケイソウ土であるということであり、どのようなケイソウ土でもよい。ここでいうケイソウ土とは、珪藻という植物性プランクトンの化石であり、その生成場所によって種々の物性のものがある。
本発明はこのケイソウ土から製造する多孔質体であり、細孔は0.1nmから10μmの範囲に分布している。勿論、サイズの大きなものでは10μm以上のサイズの細孔も存在する場合があるが、このようなものを排除するものではない。
本発明の特徴は、細孔サイズによって空隙量が異なる点である。まず、細孔半径が1〜10nmの非常に小さい細孔が、0.02m1/g以上存在する。通常のケイソウ土では、細孔のサイズにかかわらず、0.005m1/g以下であり、この数値も非常に特異である。
しかし、細孔半径が1〜10nmのものがすべて0.02m1/g以上の容積を有しているとい意味ではなく、細孔分布曲線(横軸が細孔半径、縦軸が単位重量あたりの細孔容積)において、細孔半径が1〜10nmの間に0.02m1/gを越えるピークがあるという意味である。
更に、本発明多孔質体は、半径が100nm以上の細孔も同様に0.02m1/g以上存在する。
細孔半径が1〜10nmの非常に小さい細孔が、0.02m1/g以上存在するものはほとんどないが、前記した通り幌延のものはこれに近い値を有していることが知られている。しかし、この半径が100nm以上の細孔が0.02m1/g以上存在するものはまったくない。
これも上記同様、細孔半径が100nm以上のところに0.02m1/gを越えるピークがあるという意味である。
このような特殊な細孔分布を持つものは本発明で初めて製造されたものであり、天然には存在しない。天然物では、細孔半径ばらつきは正規分布するため、2ヶ所に大きなピークが存在する等ということはない。また、このような分布を持つように製造するということも従来考えられたことはない。即ち、1つのもののサイズを変えことは想起しても、その多量に存在する細孔の分布を変えるということは想起しないということである。
また、本発明ではすべてのサイズで細孔容積が大きいのではなく、細孔半径が1nm以下、10nm〜100nmのものは0.005ml/g〜0.02ml/gの間であることが望ましい。更に、20μm以上のものは0.01ml/g以下であることが望ましい。
次に本発明多孔質体の製造方法について説明する。本発明は上記の構造であればよく、その製造方法は限定しないが、特に以下に説明する方法が好適であった。
原料としては、嵩比重が1.25〜2.35、細孔の90%以上が半径数nm〜100nmの範囲にあり、かつ0.02m1/g以上の最大細孔容積を有するもので、SiO2 含有率が80%以上のケイソウ土を用いる。このようなものの例としては、前記した稚内層の幌延町の珪藻泥岩がある。
これを粉末にして用いるのであるが粉末のサイズは特に限定はしない。10μm〜1mm程度が好適である。
この粉体を5kN以上の力で打錠する。打錠の方法は特別なものでなく通常の方法でよい。装置も通常の打錠装置でよい。5kNという力は実験で求めたもので、理論から出したものではない。これ以下の力では、大きなサイズの細孔が所定量できなかったのである。
打錠には、直接打錠法と乾式造粒法があり、大量に処理するには後者が適している。前者は100N以上の硬度までの調製が可能である。後者は50N程度までの硬度が限界であり、ローラーコンパクターや多角ロールプレスを使用する。いずれも打錠圧は5kN以上であり、通常、5〜12kNで製造することができる。乾式造粒法の場合のロール圧縮圧は4〜10MPaが標準である。細孔半径領域を数十μm以上に広げるには、いずれの設備あるいは方法を用いても可能であるが、硬度で20N以上とすることが望ましい。しかし、安価な機能性素材として提供するには天然ケイ酸質鉱物を原料に、5kN以上で打錠することにより数百nmの細孔半径の細孔を付加することができる。5kN以下の場合には、付加した細孔半径の殆どが100nm以下となる。打錠圧力の上限については、特に限定はないが、15kN以上では硬度が100N以上となる。細孔半径だけではなく、種々の用途に応じた硬度を選択することが必要である。
本発明の新規多孔質体は、天然物起源であることから、共存微生物を滅菌するため、100℃以上400℃以下の温度で加熱処理を行ってもよい。効率的には120℃で20分間直接加熱することで共存微生物の生菌は除去できるが、胞子などの休眠細胞を死滅させるためには400℃で30分程度の加熱処理を行なう方がより好適である。
本発明多孔質体は、多孔質であること、2箇所に大きなピークを有する細孔分布を有していること等を使用して種々の用途に使用できる。勿論、このような特徴を利用しない用途であっても問題はない。即ち、本発明多孔質体は、用途は限定しないということである。
種々の用途の中でも特に有効なものについて以下に説明する。
まず、本発明多孔質体は、付加した細孔を利用した分子ふるいとして使用できる。分子ふるい作用は、表面荷電に依存せず有機物やミクロンサイズの生菌状態の細菌類や放線菌・糸状菌の胞子などが捕捉できる。
農業分野において、最も大きな問題は肥料、堆肥の多量施用と温暖化により土壌表面に肥料成分などが蓄積していることである。施設栽培においては、塩類濃度障害として知られている。この障害と線虫害や土壌伝染性病害との関連も示唆されている。本発明者らは、全国各地の濃度障害圃場の土壌を入手し、塩類濃度を電気伝導度(EC)で測定し、土壌に対して5重量%以下の本発明多孔質体を添加し、ECを測定した。結果、同一圃場土壌において、ECが0.8〜2.5までの範囲において処理前の固有ECとEC除去率とに明瞭な負の二次相関が認められた。実圃場における添加量は、圃場のECに依存するが、作土層土壌との混合が均一に行われることが必要である。そのため土壌改良資材として100aに対して30kg〜60kg以上の添加が必要である。本発明に類する資材としてゼオライトが施用されているが、ゼオライトと比較して適用EC濃度範囲が広く、添加量を軽減でき、かつ、収穫量へのマイナス効果が認められない点等で優れている。
化成肥料原料の高騰により化学肥料の使用量が見直されようとしているが、土壌特性や灌水などによる流亡を計算し、多量の肥料が施肥されているのが現状である。省力化から、元肥として一度に多量施肥する農家も増えてきており、環境への肥料成分の流出には歯止めはかかっていない。肥料メーカーは、有機合成化合物によるコーティング技術を用いて除放性肥料などの開発を行っている。土壌中に存在しない有機合成化合物が肥料成分とともに施肥されることへの問題点は指摘されていないが、本来は避けるべきことあり、将来においては農薬以上の危険性も懸念される。
有機合成化合物によるコーティング技術を用いることなく、本発明の多孔質体の細孔内に水溶性肥料成分を捕捉し、分子ふるい効果により保持時間をもたせることで、除放性肥料として使用できる。肥料原体に対して、本発明の多孔質体を混合した。肥料原体が固体の場合、本発明の多孔質体を5重量%以上を混合することが必要である。混合量は肥料成分と溶出パターンに依存するため任意に調節することが可能である。5重量%以下の場合、混合が不均一となり除放性肥料としての特性を出すことが難しい。肥料原体が液体で固体肥料とする場合、本発明の多孔質体に対して、肥料原体を60重量%以下を捕捉させる。好ましくは、20重量%前後を捕捉させることにより、特に除放性肥料としての特性が強く発現する。60重量%以上の場合、スラリー状となり、速効性肥料成分部分が大きくなる。これら技術は、肥料使用量を軽減することだけでなく、周辺環境への肥料成分の流出を軽減する。固体肥料中の水溶性成分である硝酸イオン、アンモニウムイオン、窒素化合物を初期の土壌水分が高い状態において、溶出した水溶性肥料成分を選択的に本発明の多孔質体細孔内に捕捉する。このことにより、肥料成分の流亡を防ぐことができる。栽培経過においては、灌水や根から代謝する根酸あるいは無機塩などを含む水溶液により、細孔から土壌中に脱離して除放性肥料として作用する。
土壌だけでなく用水も同様にECが問題であり、さらに、用水の場合には腐性微生物の増殖が収穫農産物の洗浄後の腐敗、生花の水挿しによる保存時の腐敗、作物育苗における水挿しによる発根過程での軟化腐敗の原因とされている。この対策として、殺菌剤(農薬)の使用が行なわれてきた。しかし、作物残留性の問題から、持続性の高い薬剤が使用されなくなってきたため、その対策が必要となってきた。用水の腐敗原因は、用水中に共存する微生物の栄養源となる炭素源、窒素源、リン酸源だけでなく植物体の切り口からの代謝物を栄養物として腐性微生物が摂取して、増殖することにより生じる。これらの微生物の栄養源となる成分あるいは微生物のいずれかを用水から除けば腐敗を防ぐことが可能となる。
用水用等には、前記した通り加熱処理を行なうのがよい。
加熱処理した本発明の多孔質体を用水中に添加あるいは、本発明の多孔質体を充填した層を通過させることにより、用水中の栄養分だけでなく、植物体が代謝・排出した栄養分も含め、陽イオンだけでなく、分子ふるい作用により陰イオン、有機物にさらに微生物も捕捉することにより、本発明の多孔質体表面で藻類を含む微生物を増殖させることにより、水中での汚染微生物の増殖を阻止できる。阻止期間は、添加量、栄養分量に依存するが藻類の表面増殖を指標として、本発明の多孔質体の追加あるいは交換を行うことが必要である。露地栽培、施設栽培を問わず低温日照不足や施設栽培においては、夜間の低温過湿において病害の発生が顕著となってきている。作物の生育が遅滞する状況における低温過湿が発病を助長している。このため、予防的に農薬の散布が行われているが、植物体の生育が停滞しているなかでの農薬散布は薬害を伴う場合が多く、予防的効果を発現させることが最近の気温変化に対応できていないのが実情である。
本発明者らは、作物の生理学的な検討と施設栽培における圃場内での湿度変化を主に調査検討を行った結果、圃場内の湿度を圃場内温度が低下する前に除去することにより、作物の生育においては地上部の生育が回復し、そのことにより地上部病害においても軽減できることを見出し、圃場内湿度を効果的に除去する方法を開発した。本発明の加熱処理多孔質体の中から、粒子径が0.1mm以下の粒子を集じんした。粒子径が0.1mmよりも大となると噴霧が困難となるだけでなく、降下速度が速くなり、作物の葉の間や果実周辺まで拡散することなく降下する。但し、0.01mm以下の場合には、拡散には優れているが、降下速度が低下するため、圃場内湿度を低下させる効果としては低下する。0.05mm〜0.1mmの範囲の粒子径が望ましい。施設栽培圃場において、この粒子を気相中へ上向流に乗せて、噴霧することにより、湿度の高い上部からの雰囲気湿度を急激に低下させ、圃場全体の天井部から自然対流により、ゆっくりと拡散しながら降下を開始する。このことにより、果実や葉表面の余剰水分とともに栄養分も捕捉する。吸湿、吸水時に栄養分や微生物の胞子なども付着させて降下する。結果、湿度の低下だけでなく圃場雰囲気内の有機物、微生物(胞子)量も低下させる。湿度の低下により、低温であっても植物体へのストレスが軽減される。また、果実表面や葉先での露結を防止する。
本発明の多孔質体には以下のような大きな効果がある。
(1) 本発明多孔体は、天然ケイ酸化合物であるため、陽イオンだけでなく、陰イオンや有機物、さらにはミクロンサイズの微生物に対しても作用するため、分子ふるい機能を有する。
(2) 本発明多孔質体を空気中で滞留時間を長く、かつ、植物体間を浮遊させることにより付着微生物や有機物の不活性化ができる。
(3) 植物体の生育には影響を与えない創傷作用により、植物体表面の余剰水分、有機物、微生物を吸着することもできる。
(4) 本発明の多孔質体を濃度障害圃場土壌に対して、一定量を添加混合することにより、栽培可能範囲のEC(電気伝導度:mS/cm)濃度まで低下させる土壌改良資材として効果がある。
(5) これにより、肥料製造、堆肥製造に使用することにより肥料成分の流亡を軽減できる(肥料原体および堆肥原料を本発明の多孔質体を混合)。
(6) 固体肥料原体に本発明多孔質体を10重量%以上を混合することにより除放性固体肥料の製造ができる。
(7) 本発明多孔質体を100℃以上400℃以下の温度で加熱処理することにより、各種有機物および微生物を保持できる水保存材が得られる。この素材を生花および農作物の挿し木時の用水に添加することにより、一定期間、用水の腐敗を防止する。
(8) 本発明多孔質体を前述の方法で加熱処理し、粒子径が0.1mm以下を集じんし、これを気相中に噴霧することにより、施設圃場内の湿度を急激に低下させることだできる。農業現場において、湿度除去材としての実用性が認められた。
本発明を以下に示す実施例に基づきより詳細に説明する。
実施例1
幌延地区の珪藻泥岩(珪質泥岩)を原料に用いた。打錠機を用いて、直接打錠法により半連続的に処理を行った。打錠圧力は10kNで行った。打錠処理後、粉砕し、原料との細孔分布の比較を行った。原料に対する比較対照として、市販秋田層ケイソウ土(対照1)、市販ゼオライト(対照2)を用い細孔分布を測定した。これらの結果をまとめて図1に示した。
原料比較において、幌延地区の珪藻泥岩は市販のケイソウ土、ゼオライトと比較して細孔半径は類似するが細孔容積量で大きく異なる(ピークの高さが高い)。加圧処理したものと原料を比較すると細孔半径が小さい領域で両者はほぼ一致するが、打錠加処理には空隙量の多い細孔の半径が大きくなっているのがはっきりと分かる。
実施例2(塩類濃度除去)
千葉県のトマト栽培農家の圃場土壌を用いて、塩類濃度をECメーターで測定した。塩類濃度の異なる土壌に対して、20重量%の本発明多孔質体を混合し所定の方法でECを測定した。結果を図2に示した。混合して直ちに加水した方法での測定において、明瞭な二次相関で高ECにおいても塩類除去能を示した。
実施例3(肥料成分の肥効期間)
有機入り複合肥料(窒素:6%、リン酸:8%、カリ:6%)、複合液肥(窒素:6%、リン酸:8%、カリ:4%)を用い、本発明多孔質体を有機入り複合肥料に対して10重量%を添加、混合した。比較例として、市販ゼオライトを同様に10重量%を添加、混合した。複合液肥を本発明多孔質体に対して40重量%を添加、混合して一昼夜静置してから使用した。比較例として、市販ゼオライトに対しても同様に40重量%を添加、混合して一昼夜静置してから使用した。20L容積のプランターを使用して、イチゴ苗(とよのか)3株/プランターを各3連で栽培した。施肥設計は慣行の1/2の窒素量とした。赤玉土細粒にピートモスを4:1で混合した用土15kgに対して、窒素3gとなるように肥料を加えた。対照として、無添加の肥料を用いた。複合液肥は、用土に対して必要な水に希釈して調整を行った。90日間、施設内で栽培を行い、収量および根量を比較することにした。結果を第1表に示した。長期間にわたり肥料効果が認められた。
Figure 2010024069
実施例4(水保存剤)
本発明の多孔質体を190℃で30分加熱処理を行った。この処理物を用いて、キクの生花100株の保存用水に1g/L添加した。対照は添加せずそのまま用水に挿した。挿し木後の保存性を比較した。結果を表2に示した。対照と比較して腐敗率が非常に少ないことが分かった。
Figure 2010024069
また、トルコキキョウの腋芽、トマトの腋芽、キュウリの剪定葉を同熱処理物1g/L添加した用水中で各50株の発根処理を行った。対照は添加せずそのまま用水に挿した。発根率を比較した 。結果を表3に示した。本発明多孔質体を用いたものでは非常に高い発根率を示した。
Figure 2010024069
実施例5(除湿材)
宮崎県内のキュウリ(品種:エクセレント)施設栽培圃場(20aと26aの同型施設)において、 粉体散布機を用いて圃場内湿度が高くなる一月から二月において、圃場を閉める前に本発明多孔質体を200℃で40分処理を行い0.1mmパスの粒子を集塵して使用した。調製した本発明化合物を100g/10aを1回/7日を行い、圃場内の湿度の変化を無散布の同型ハウスと比較した。湿度は散布前と翌朝の密閉状態での湿度を測定した。結果を表4に示した。比較例と比べて10%程度湿度が低下した。
Figure 2010024069
細孔分布を示すグラフである。 ECメーターでの測定結果を示すグラフである。

Claims (2)

  1. ケイソウ土から製造されるものであって、その細孔半径は、0.1nmから10μmの範囲に分布し、かつ、細孔半径が1〜10nmの細孔と100nm以上の細孔がともに0.02ml/g以上を占めることを特徴とするケイソウ土由来の多孔質体。
  2. 嵩比重が1.25〜2.35、細孔の90%以上が半径数nm〜100nmの範囲にあり、かつ0.02m1/g以上の最大細孔容積を有するもので、SiO2 含有率が80%以上のケイ酸物粉末を5kN以上の力で打錠することを特徴とするケイソウ土由来の多孔質体の製造方法。

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