JP2010023138A - ワイヤ放電加工機の加工経路作成装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工機の加工経路作成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】凹角コーナ部における加工精度を向上できる加工経路を作成するワイヤ放電加工機の加工経路作成装置を提供すること。
【解決手段】加工プログラムを解析する加工プログラム解析手段2、オフセット量記憶手段4、凹角コーナ部に挿入する円弧形状の移動ブロックの大きさと円弧形状の移動ブロックの挿入を開始する加工回数を決めるための基準となる加工回数を基準加工回数として設定する基準加工回数設定手段7、基準加工回数に対応するオフセット量と基準加工回数より後の加工回数に対応するオフセット量との差分を計算するオフセット量差分演算手段6、およびオフセット量記憶手段4に記憶されたオフセット量と前記加工プログラム解析手段2の解析結果を受取り、凹角コーナ部に前記オフセット量差分演算手段6の演算結果から決定した円弧形状の移動ブロックを挿入して加工経路を作成する加工経路作成手段3とを有するワイヤ放電加工機の加工経路作成装置。
【選択図】図10

Description

本発明は、ワイヤ放電加工機の加工経路作成装置に関する。更に詳しく云えば、凹角コーナ部の加工精度を向上させることができるワイヤ放電加工機で用いられる加工経路を作成するワイヤ放電加工機の加工経路作成装置に関する。
ワイヤカット放電加工機による加工を行う場合、加工プログラムで指定されたとおりの経路をワイヤ電極(以下、単に「ワイヤ」と言う)が辿るように制御すると、加工によって得られる被加工物の輪郭(被加工経路)は、その指定された経路とはずれたものとなる。
この事自体は当技術分野においてよく知られており、その主因は、「ワイヤ半径Rが無視できない大きさを持つこと」と「放電ギャップΔgpの存在」である。即ち、ワイヤ経路と加工経路の間には、ワイヤ半径Rと放電ギャップΔgpが合わさったずれが生じ、このずれの分だけ被加工物が小さくなってしまう。
これを回避する基本的な方法は、加工プログラムで指定された経路に対して、ワイヤの半径と放電のギャップΔgpに相当するオフセット量による修正を施した加工経路を作成し、このオフセット修正された加工経路に従ってワイヤを移動させる方法である。更に、このオフセットの考え方を取り入れた多重加工の手法も知られている。
ここで、従来技術である多重加工の手法を、図1を用いて説明する。加工プログラム記憶手段1は、加工に必要となる加工プログラムを多数格納している。加工プログラム解析手段2は、加工プログラムを解析し加工経路に関するデータを抽出してこれらを加工経路作成手段3に渡し、また、加工プログラム中のオフセット量の指令コードから必要となるオフセット量をオフセット量記憶手段4に指示する手段である。加工経路作成手段3は、加工プログラム解析手段2から加工経路に関するデータと、オフセット量記憶手段4から加工回数ごとのオフセット量を受取り、これらを基にしてワイヤが実際に移動する加工経路を作成する手段である。
作業者によって、加工プログラムは加工プログラム記憶手段1に予め記憶されている。オフセット量記憶手段4は、加工に必要となるワイヤのオフセット量が多数格納されたメモリである。オフセット量は予め作業者によって設定され、オフセット量記憶手段4に格納されている。
作業者が必要とする加工プログラムを加工プログラム記憶手段1から選択すると、加工プログラムが加工プログラム記憶手段1から加工プログラム解析手段2に渡される。加工プログラム解析手段2は、加工プログラム記憶手段1から渡された加工プログラムを解析し、加工プログラムの中から加工経路に関するデータを抽出し、これらを加工経路作成手段3に渡す。また、オフセット量の指令コードから必要となるオフセット量をオフセット量記憶手段4に指示する。オフセット量記憶手段4は、加工プログラム解析手段2から指示されたオフセット量を選び出し、加工経路作成手段3に渡す。
加工経路作成手段3は、加工プログラム解析手段2から加工経路に関するデータと、オフセット記憶手段4から加工回数ごとに設定されているオフセット量を受取り、加工プログラムに基づいた加工経路に加工回数ごとのオフセット量を掛けて、実際にワイヤが移動する加工経路を作成する。
図1について説明したように多重加工は、意図する輪郭線(被加工経路)を得るための加工を複数回に分けて行う方法で、各回の加工によって得られる輪郭線(被加工経路)が、回を重ねる毎に、その多重加工で最終的に意図する輪郭線(被加工経路)に漸近し、最終回の加工により(可能な限り)到達するように各回の加工経路が選ばれる。そして、この多重加工において、1st加工(第1回目の加工:以下、同じ)から回を重ねる毎に、オフセット量を徐々に小さくして(R+Δgpに漸近/到達)、皮を順次剥いで行くように繰り返し加工を施せば、上記した加工経路のずれ(プログラム指定の加工経路と加工によって実際に得られる輪郭のずれ)は解消できる筈である。
しかし、この手法を「凹角コーナ部」の加工に適用しようとすると、高い加工精度の確保が困難になるという問題が生じる。ここで、「凹角コーナ部」とは、ワイヤカット放電加工によって形作られるコーナ部の形状の1つのタイプである。ワイヤカット放電加工によって形作られるコーナ部の形状には、円弧、直角、鋭角、鈍角などの形に凹凸が組み合わさっていろいろなものが存在するが、その中の1つのタイプに「2つの移動ブロックが交わって形作られる凹コーナ部」があり、これを「凹角コーナ部」と呼ぶことにする。
凹角コーナ部に上記多重加工を適用した時に加工精度を高めることが困難な原因は、オフセット量のために凹角コーナ部では角度が小さくなるほど加工量が増大する一方で、多重加工の仕上工程(最終回またはそれに近い回の加工)においては、通常は良質な面精度を得るために非常に弱い放電エネルギーで薄皮を剥くように加工を行うという事情が存在するからである。つまり、凹角コーナ部の仕上加工の工程で加工能力を超えて加工量が増大すると、ワイヤと被加工物が短絡して加工が不安定になり、加工精度の悪化を招くことになる。
図1で説明した従来技術における多重加工では、加工経路作成手段3は、加工プログラム解析手段2から加工経路に関するデータと、オフセット量記憶手段から加工回数毎に設定されているオフセット量を受取り、加工プログラムに基づいた加工経路に加工回数毎のオフセット量を掛けて、実際にワイヤが移動する加工経路を作成する。このような従来の制御装置を用いて凹角コーナ部の多重加工を行うと、前述したように、凹角コーナ部で加工代が増大し、加工精度の確保が困難となる。
このような短絡を回避するために、凹角コーナ部では加工速度を遅くするような制御技術が既に一般的になっている。しかし、コーナ部の角度や電気的な加工条件等の様々な要因によってどの程度減速すべきなのかを明確に知ることは難しく、減速が足りなければ相変わらず短絡を起こし、減速が過ぎれば放電が集中して被加工物が余計に加工されてしまうというのが現実である。
このような問題を解決するために、いくつかのパラメータを設けて種々の状況に対応しようとする試みがなされているが、制御性を向上させるために想定する状況を多くすればするほどこれらのパラメータを確定するために莫大な手間が掛ってしまい、これも実際には現実的ではない。
なお、凹円弧コーナ部では、加工回数毎のオフセット量が異なっていても、加工経路は同心円状となるので、直線部に比べて加工量が増大するということはない。従って、上記のような問題は基本的には起こらない。
凹角コーナ部に対する多重加工時の上記問題に関連した公知文献としては、下記引用文献1〜6がある。その開示の要点を記せば次のようになる。
●特許文献1について;
仕上げ形状に対しオフセット量の距離にある経路を演算し、ワイヤの中心を前後経路で移動させるワイヤ放電加工方法において、加工条件ごとに適用する30度以上70度以下の角度範囲のコーナ角度とコーナ部の経路補正式とパラメータとを準備しておき、加工に先立ち、前記経路補正式と前記パラメータに基づいて前記コーナ部の移動方向手前側で一旦予め設定した第1の角度で加工側から離間し、前記コーナ部を超えた後、転回して前記コーナ部に続く加工部に予め設定した第2の角度で戻って加工する補正経路を演算し、コーナ部はワイヤの中心を前記経路に替えて前記補正経路で移動させるワイヤ放電加工技術である。
この技術はコーナ部に生じるだれを除去するため、予め用意した加工条件ごとのコーナ角度とコーナ部の経路補正式とパラメータとをもとに、コーナ部の手前で加工部側から離れ、コーナ部を越えた後、転回して戻って加工する補正経路を演算し移動させるものであるから、コーナ部の加工経路の補正方法が本発明と明らかに相違する。
●特許文献2について;
凹角コーナ部の加工について、円弧経路を追加するワイヤカット形状修正方法が提案されている。すなわち、このワイヤカット形状修正方法によれば、基本プログラムで指令される2つのブロックによる加工経路の交点が凹部加工の交点である場合に、該交点を中心に加工経路に対するワイヤ電極のオフセット値を半径とする円弧のワイヤ電極移動軌跡の加工経路が、上記交点部に追加される。
この技術は、ブロック交点を中心とし、オフセット値を半径とする円弧状の加工経路を被加工物側に追加することで、金型の加工などで問題となる凹角コーナ部に生じる丸みを1st加工で除去することを企図している。つまり、この円弧経路は1st加工において被加工物をえぐるように加工するもので、コーナ部の加工精度については全く問題視していない。後述する本発明とは、目的が異なり、別種の技術を提供するものである。
●特許文献3について;
ワイヤ電極の放電ギャップの変化を伴う加工条件を変更可能なワイヤカット放電加工に対し、ワークを所望の形状に加工させるために加工条件を変更する位置を適切に設定することで対処することが提案されている。ブロックの継ぎ目ではオフセットが変更される場合に、加工経路が不連続となる部分に補正ブロックを挿入し、それに対応する加工条件の変更タイミングを適正に設定することが説明されている。オフセットによって凹角コーナ部で加工量が増大する問題に着目したものではなく、やはり本発明とは別種のものである。
●特許文献4について;
この技術では、凹角コーナ部の仕上げ加工時に適正な箇所で送り速度を変更することで前述の問題を解決しようとしている。具体的には、仕上げ加工時に、所定の軌跡をオフセットしたオフセット軌跡における加工除去距離が直線を加工するときの加工除去距離よりも増加または減少し始めるワイヤ電極の位置を第1の変更点、ワイヤ電極が第1の変更点を通過し加工除去距離が変化しなくなるワイヤ電極の位置を第2の変更点、ワイヤ電極が第2の変更点を通過し加工除去距離が減少または増加に転じるワイヤ電極の位置を第3の変更点、ワイヤ電極が第3の変更点を通過し直線を加工するときの加工除去距離と同じになるワイヤ電極の位置を第4の変更点とそれぞれ定め、第1の変更点から第4の変更点間における所定単位距離毎の加工除去距離を計算して、計算された加工除去距離から適正送り速度を求め、第1の変更点と第4の変更点間において所定単位距離毎に適正送り速度に変更設定することが説明されている。
この技術では、着目している問題は本発明と共通しているものの、問題を加工速度を制御することで解決したもので、後述するように、本発明とは解決手段が異なっている。
●特許文献5について;
加工プログラム上の経路が円弧状であるコーナ部の形状精度を改善するための技術が開示されている。荒加工に続いて仕上げ加工を行っていく段階で、加工形状内円弧部の半径が予め設定された基準半径以下の円弧部に対して、1回目の加工で上記円弧部をこの円弧部の前後の加工経路と接し、かつ所定の半径より小さい円弧に挿入してなる加工経路により加工し、その後の加工で挿入する円弧の半径を徐々に大きくして加工経路を変換しながら加工する手法が説明されている。
この技術は、凹円弧コーナ部において、荒加工での加工経路をコーナ部のできるだけ奥までもっていき、仕上加工における加工量を極力減らそうとするもので、凹角コーナ部(加工プログラム上の経路が凹角状のコーナ部)での加工精度を改善しようとする本発明とは、先ず、目的に関わる前提が異なっている。また、「円弧経路の挿入」という点だけをみると本発明と類似しているようにも見えるが、後述するように、本発明では挿入される円弧状加工経路はオフセット量の差分から求められるもので、円弧状加工経路の決め方が全く異なっている。
●特許文献6について;
加工プログラム上の経路が円弧状であるコーナ部の形状精度を改善しようとするものである。凹円弧コーナ部において、各加工工程の加工経路が同一の半径を持つようにして、加工可能な最小半径を極力小さくしようとしている。そのために、オフセット値の異なる各加工工程のインコーナ部加工における円弧軌跡が同一半径となるよう各加工工程におけるインコーナ部の移動軌跡を計算し、その計算結果に基づき各加工工程のインコーナ部の移動軌跡を計算し、その計算結果に基づき各加工工程のインコーナ部半径が同一となるような軌跡移動を行うような制御が行われている。
これに対して本発明は、加工プログラム上の経路が凹角状のコーナで形状精度を改善しようとするものであり、挿入する円弧状加工経路も各加工工程において同一半径ではない。また、特許文献6が開示する技術では、図2に示されるように凹コーナ部での加工代(かこうしろ)は、直線部でのそれよりも明らかに増大しているが、後述するように、本発明では凹コーナ部での加工代を直線部のそれと同じにしようとする考え方を採用しており、この点でも大きな相違がある。
特開平10−263933号公報 特公平5−30568号公報 特開2002−11620号公報 特開2004−148472号公報 特開平4−217426号公報 特開平7−9261号公報
本発明は、上述した状況を鑑み、凹角コーナ部に多重加工を施す際に、加工量の増大に起因して発生する加工精度の問題を解決するために、凹角コーナ部における加工精度を向上できる加工経路を作成するワイヤ放電加工機の加工経路作成装置を提供することを目的とする。
本願の請求項1に係る発明は、ワイヤ放電加工機における多重加工時の加工経路を作成する加工経路作成装置であって、加工プログラムを解析する加工プログラム解析手段と、加工回数ごとのワイヤオフセット量を記憶するオフセット量記憶手段と、前記加工プログラムによって特定される2つの移動ブロックが交わって作られる凹角コーナ部に挿入する円弧形状の移動ブロックの大きさと、前記円弧形状の移動ブロックの挿入を開始する加工回数を決めるための基準となる加工回数を基準加工回数として設定する基準加工回数設定手段と、前記基準加工回数に対応するオフセット量と基準加工回数より後の加工回数に対応するオフセット量との差分を計算するオフセット量差分演算手段と、前記オフセット量記憶手段に記憶されたオフセット量と前記加工プログラム解析手段の解析結果を受取り、前記凹角コーナ部に前記オフセット量差分演算手段の演算結果から大きさを決定した前記円弧形状の移動ブロックを挿入して加工経路を作成する加工経路作成手段、とを有することを特徴とするワイヤ放電加工機の加工経路作成装置である。
請求項2に係る発明は、前記円弧形状の移動ブロックは前記オフセット量差分演算手段によって計算されたオフセット量の差分を半径とすることを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工機の加工経路作成装置である。
請求項3に係る発明は、前記円弧形状の移動ブロックを前記2つの移動ブロックに接するように挿入して加工経路を作成することを特徴とする請求項1または2のいずれか1つに記載のワイヤ放電加工機の加工経路作成装置である。
本発明により、凹角コーナ部に多重加工を施す際に、加工量の増大に起因して発生する加工精度の問題を解決し、凹角コーナ部における加工精度を向上できる加工経路を作成するワイヤ放電加工機の加工経路作成装置を提供することが可能である。
以下、本発明の実施形態を図面とともに説明する。
本発明は、仕上時の多重加工において、凹角コーナ部(2つの移動ブロックが交わって形作られる凹コーナ部)の加工精度を向上させることを目指したものであり、多重加工における凹角コーナ部の加工特性に着目し、円弧形状の移動ブロック(以下、「円弧移動ブロック」という)の挿入を含む加工経路の変更の仕方を工夫することで問題解決を図るものである。なお、ここで、2つの移動ブロックが交わって形作られる凹コーナ部は、例えば、直線ブロックと直線ブロック、直線ブロックと円弧ブロック、円弧ブロックと円弧ブロックの、移動ブロックの組み合わせがある。
そこで、先ず、凹角コーナ部の問題とその解決方法における基本的な考え方について、図2〜図4を参照して説明する。
図2は、凹角コーナ部に多重加工を施す場合の一般的な加工経路のとり方を示している。本例で示されている凹角コーナ部は、加工プログラム上の加工経路LRTprの屈曲部で施す場合、第1回目、第2回目・・・と回を重ねる毎に、オフセット量を逓減させた加工経路による加工が実行される。
図2では、この様子を、n回目(n≧1)の加工の加工経路LRTn、n+1回目(n≧1)の加工の加工経路LRTn+1として示した。今、加工経路LRTnと加工経路LRTn+1の間の距離に注目すると、直線部と凹角コーナ頂点部では明確に異なっている。すなわち、この距離は、直線部では加工経路LRTnのオフセット量から加工経路LRTn+1のオフセット量を差し引いた差分に等しいが、凹角コーナ頂点部では、同差分に2の平方根を乗じた量(加工経路LRTnの屈曲点Cnと加工経路LRTn+1の屈曲点Cn+1との間の距離)となる。
この距離は、n+1回目の加工における凹角コーナ部の要加工量を表しており、直線部の要加工量の約1.41倍となっている。一般に、多重加工の各回の加工で要求される加工量は「加工代」(かこうしろ)と呼ばれており、この表現に従えば、凹角コーナ部における加工代は直線部における加工代より大きく、図2に示した例では、約1.41倍となるということである。図2は、凹角コーナ部を構成する2直線が90度の角度を成す例であるが、この角度が鋭角になれば、更に頂点部での加工代が増大することは明らかとなり、それによって加工がより困難となる。
一方、凹円弧コーナ部では、このような困難が生じないことが、図3に示した例から容易に理解される。図3は、凹円弧コーナ部に多重加工を施す場合の一般的な加工経路のとり方を示している。このような凹円弧コーナ部は、加工プログラム上の加工経路RRTprが、2つの直線ブロックの間を、ワークを凹円弧状に加工するための円弧ブロックで滑らかに接続して形成されるものである。凹円弧コーナ部に多重加工を施す場合に、第1回目、第2回目・・・と回を重ねる毎に、オフセット量を逓減させた加工経路による加工が、加工経路RRTn、RRTn+1・・・で順次実行されることは凹角コーナ部の場合と同様である。
しかし、加工経路RRTnと加工経路RRTn+1の間の距離は、直線部とコーナ頂点とで変わることがない。すなわち、この距離は、コーナ頂点ではDn(RRTnのコーナ頂点)とDn+1(RRTn+1のコーナ頂点)との間の距離であり、RRTnとRRTn+1の間のオフセット量の差分に等しい。一方、直線部では、En(RRTnの直線部上の1点)とEn+1(Enに最も近いRRTn+1の直線部上の点)との間の距離であり、これもRRTnとRRTn+1の間のオフセット量の差分に等しい。
つまり、直線部と凹円弧コーナ頂点部のいずれにおいても、加工経路RRTnと加工経路RRTn+1は等間隔を保っており、従って、n+1回目の加工における凹円弧コーナ部の要加工量(加工代)がコーナ部で増大し、加工に困難をきたすといった事態は基本的に起こらない。
ここまでの説明から、凹角コーナ部の多重加工においては、凹円弧コーナ部である場合には生じない加工代の増大という問題が、オフセット量の影響という形で発生することが判る。本発明は、凹角コーナ部に適正な形で円弧ブロックの挿入を行うことで加工経路を変更し、この問題を解決する。問題解決の基本的な考え方について、図4を参照図に加えて説明する。
図4は、凹角コーナ部に多重加工を施す際の様子をワイヤ位置等を併記した形で示したものである。
多重加工における各回の加工に際しては、加工プログラムと、ワイヤのその回について適用するオフセット量に基づいて定められた加工経路に従い、ワイヤを被加工物に対して相対移動させる制御が行われる。図4において、例示されている凹角コーナ部は直線ブロックが約30度の鋭角で交わって形成されているもので、n回目(n≧1)の加工においては、『n回目の加工経路RTn』に従って、ワイヤは移動し、『n回目のワイヤ位置(頂点部)WMn』で折り返し(凹角コーナ部を通過)、放電によって『n回目の被加工物端面Hn』が形成される。この間、ワイヤと被加工物端面との間には『n回目の放電ギャップGPn』が形成されている。
次に、n+1回目の加工を行う際には、『n+1回目の加工経路RTn+1』に従って、ワイヤは移動するが、凹角コーナ部を通過する際の経路の取り方について、本発明に従って経路補正(経路変更)の手法を適用することを考える。その前提として、先ず、経路補正(経路変更)を行わない場合について説明する。
[経路補正なしの場合]
ワイヤは、凹角コーナ部に差し掛かる手前までは、その側面で放電しながら『n回目の被加工物端面Hn』を舐めるようにして移動し、『n+1回目の加工代(直線部)Kn+1』を除去しながら薄皮を剥くようにして進む。この間、放電ギャップGPn+1が保たれる。その結果、『n+1回目の被加工物端面Hn+1(直線部)』が形成される。そして、ワイヤが更に移動して凹角コーナ部の頂点部に差し掛かると、ワイヤは前述したオフセット量の影響で、コーナ部の奥深くへと進まなければならなくなる。このときの加工代は『n+1回目の加工代(頂点部:補正前)Fn+1』まで達することとなり、直線部と比較すると加工量が急激かつ大幅に増大する。
また、直線部ではワイヤ側面のごく一部でn回目の被加工物端面Hnを舐めるように放電するが、角度が狭い鋭角をなす凹角コーナ部の頂点部ではワイヤ表面の約半分を占める面が放電に関わることとなり、加工量に対して放電エネルギーが不足してしまう。このエネルギー不足が原因となって、被加工物が除去されないうちにワイヤが被加工物に突っ込んでしまうことになる。
その結果、短絡が発生して加工が不安定となって、加工精度の悪化を引き起こしてしまうといった事態が引き起こされる。このような現象を回避するための一法として、凹角コーナ部で加工速度を制御する技術が提案されてきたが、前述したとおり満足できる解決方法となっていない。
[経路補正あり(本発明適用)の場合]
経路補正なしの場合の上記考察から、凹角コーナ部の頂点部においても加工代が増大しないようにすればよいと考えられる。そこで、本発明では、凹角コーナ部の頂点部の直前から直後にかけての直線部分を、適当な半径(曲率半径)を持つ円弧経路で置き換え、連続的かつ滑らかに直線部分→円弧経路→直線部分と移行する経路に変更することで、凹角コーナ部の頂点部における加工代の増大を回避する。換言すれば、凹角コーナ部の頂点を含みその前後の直線経路部分(頂点で屈曲するL字形の経路部分)が削除され、該削除部分を埋めるように円弧形状の移動ブロックが挿入される。
具体的には、「適当な曲率半径」は、典型的には、「n回目の加工のオフセット量とn+1回目の加工のオフセット量との差分」とすればよい。図4中には、そのよう半径を定めて挿入された円弧経路が『n+1回目の加工経路(補正後)RTn+1』で示されている(一点鎖線で描示)。
ただし、「適当な半径」の値は、上記差分と多少異なっていてもよい、「適当な曲率半径」の値を上記差分と異ならせる場合、両者の大小関係について次の2つのケース(イ)、(ロ)があり得る。以下にそれぞれのケースについて説明する。
(イ)曲率半径>差分;
この場合、曲率半径=差分の場合より更に凹角コーナ部での加工代が小さくなる。従って、曲率半径を過剰に大きくすると加工不足(凹角コーナ部の切り込み不足)の可能性が高まる。実際的な許容範囲としては、例えば、「曲率半径が1.2*差分を超えない範囲」が考えられる。なお、「*」は乗算を表す記号である。
(ロ)曲率半径<差分;
この場合、曲率半径=差分の場合に比べて凹角コーナ部の加工代が大きくなる。従って、曲率半径を過剰に小さくすると、「凹角コーナ部における加工代の縮小」という作用効果が薄れてしまう可能性がある。実際的な許容範囲としては、例えば「曲率半径が0.5*差分を下回らない範囲」が考えられる。なお、「*」は乗算を表す記号である。
また、上記「差分」は、一般には、「n回目の加工のオフセット量」と「n+m回目(m≧1)の加工のオフセット量」との間でとればよく、例えば、「2回目の加工オフセット量」と「4回目の加工のオフセット量」との間の差分に基づいて、「挿入される円弧形状の移動ブロックの、該円弧形状の曲率半径」を定めてもよい。
更に、円弧形状の挿入は、「円弧経路が、経路補正を行う前のn+m回目の加工経路」を構成する2つの直線経路に接するように行われることが好ましい。この場合、2つの接点が円弧形状の経路と角直線経路部分の接続点となり、直線経路と円弧経路の接続点(2点)において、経路の勾配が急変せず、滑らかな接続が実現できる。なお、上記の2つの接点(接続点)の間のL字形の直線区間は、上記円弧経路への置き換え(円弧経路の挿入)に伴い、削除される。
ここで、「n回目の加工のオフセット量とn+m回目の加工のオフセット量との差分」は、ワイヤ放電加工機の加工経路作成装置の内部で予め計算しておくことができる。また、n+m回目の加工経路に上記円弧経路を挿入する方法については後述する。
このような経路補正(経路変更)を行った場合、ワイヤは図4の『n+1回目の経路RTn+1(補正後)』のように円弧状に進み、凹角コーナ部の頂点部においても『n回目の被加工物端面Hn』を舐めるようにして放電しながら移動し、『n+1回目の加工代(頂点部:補正後)Gn+1』を除去しながら薄皮を剥くようにして加工は進み、『n+1回目の被加工物端面(補正後)In+1』が形成される。凹角コーナ部の頂点部に対応する『n+1回目ワイヤ位置(補正後)WRn+1』は、経路補正なしの場合の凹角コーナ部の頂点部に対応する『n+1回目のワイヤ位置(頂点部:補正前)WMn+1』より、後方(図4において右上方)にある。
このときの加工代は直線部と同じになるので、放電エネルギーが不足することはなく、加工精度の悪化の原因となる短絡を抑えることができるようになる。
一方、このような加工経路の変更を行うと、被加工物の形状が図面等に指示された形状とは違うものに仕上がるという危惧が生じる。しかし、ワイヤカット放電加工における凹角コーナ部においては一般的には問題視されない。すなわち、ワイヤカット放電加工においては、ワイヤの断面形状が円形であることから、凹角コーナ部の加工形状は、(上記のような円弧経路の挿入がなくても)加工経路の形状とは異なって円弧状になることが知られており、その円弧の大きさは使用するワイヤ径、放電エネルギー、オフセット量の大きさ、あるいはコーナ部の角度によっても左右されるものであって、凹角コーナ部の仕上がり形状は元々不確定なものである。
従って、凹角コーナ部でその形状を明確に指示しなければならない場合には、使用するワイヤの半径と放電ギャップを合わせた長さよりも大きな半径を持つ円弧形状で指定するのが一般的であるが、加工プログラムの作成に手間がかかったりするので、その形状を明確にする必要が特になければ、あるいは、研磨等の後処理で対処するケース等であれば、2つの移動ブロックが単純に交わる凹角状の加工プログラムで加工することも珍しくない。
このような理由から、凹角コーナ部で要求される被加工形状は、前後の移動ブロックで取り残しや取り過ぎがなく真っ直ぐな輪郭部分が形成され、これらの輪郭部分が滑らかな円弧形状で繋がれることであり、本発明の考え方に従った上記手法は、この要求に十分にかなうものである。
さて、実際にワイヤ放電加工機の加工経路作成装置で、上記の如く凹角コーナ部に円弧経路を挿入するためには、その前提として、どのコーナ部が凹角コーナ部であるか、ワイヤ放電加工機の加工経路作成装置内で判別する必要がある。コーナ部が2つの移動ブロックが交わって形成されていれば、凹角コーナ部である可能性があるが、それだけでは凸角コーナ部との区別ができない。
この点について、図5〜図7を参照して説明する。図5は、ワイヤカット放電加工による加工形状の一例を示している。図6は図5に示した加工形状を得るための加工プログラムの一例である。また、図7は、オフセット量を記憶するオフセット量記憶手段のメモリ構成の例を示している。
図5において、[1]が凸角コーナ部で、[2]が凹角コーナ部の例である。そこで、これら2つについて、凹凸判別の仕方を考えてみる。
一般に、ワイヤカット放電加工の加工プログラムに従って多重加工を実行する際には、ワイヤの移動が始まる前に、各回の加工で使用するオフセット量が加工プログラムに基づいて指令される。図6に示した例では、『D1』の指令コードによって、図7のメモリ構成を持つオフセット量記憶手段(図10参照)の『オフセットメモリ1』に格納されているオフセット量が呼び出されて使用される。
加工開始点から加工が始まり、製品となる形状まで切り込む最初の加工ブロックでは、通常、オフセットの量や方向の誤設定を防止する等の理由でオフセットを一旦キャンセルする指令(『G40』指令)。そして、実際に製品となる形状を加工するブロックからオフセットを有効化する指令(『G41』指令)。この例では、ワイヤが実際に移動する経路は加工プログラムで指令される経路に対して左側にオフセットされるが、『G42』の指令コードによって右側にオフセットさせることも可能である。
そして、その後の加工ブロックにおいては、『G40』の指令コードでオフセットがキャンセルされるまで、ワイヤは左側にオフセットされて加工が継続され、その間のオフセット量は『D1』で指令された値が維持される。ここで先ず、製品となる形状の加工が始まって[1]のコーナ部を通過するときの状況を考えてみる。
オフセットは加工プログラムで指令される経路に対して左側に掛かっており、ここではオフセットと反対側、つまり右側に曲がる。次に、[2]のコーナ部ではオフセットと同じ側に、つまり左側に曲がる。そして加工が最後まで進んで製品となる被加工物を取り出すと、[1]のコーナ部は凸状となり、[2]のコーナ部は凹状となる。すなわち、ワイヤのオフセットと反対の方向に曲がるコーナ部が凸コーナ部であり、同じ方向に曲がるコーナ部が凹コーナ部となる。
従って、ワイヤカット放電加工機の加工経路作成装置は、加工プログラムを解析し、各コーナ部について、「オフセットと同じ側への屈曲か、それとも反対側への屈曲か」を判別することで、コーナ部の凹凸を判断することができる。コーナ部が角コーナ部であるか否かは前述のとおり、コーナ部を形成するブロックが「交わる2つの移動ブロック」であるかどうかで判別できる。結局、これら2つの判別の組み合わせで、「凹角コーナ部」を特定することができる。
凹角コーナ部であると判別されたコーナ部には、実際にワイヤを移動させる前に(少なくとも凹角コーナ部へ差し掛かる前に)、上述した半径の円弧状加工経路を、同凹角コーナ部で交わる2つの移動ブロックに対応する加工経路に、実際に挿入しなければならない。この点について、図8や図9を参照して説明すると次のようになる。図8は、図5に示した加工形状を得る加工プログラムに5箇所のコーナR指令を挿入した場合の加工形状の例を表している。図9は、5箇所のコーナR指令を挿入した加工プログラムの例を示している。
円弧状コーナ部の加工経路を指令する方法として、2つの移動ブロックが交わって形作られるコーナ部について、コーナR指令を挿入(凹角コーナ部の頂点を含み、該頂点前後の移動経路の一部は削除)し、これらのブロックに接する円弧ブロックの加工経路を形成する方法(凹角コーナ部の頂点を含み、該頂点前後の移動経路の一部は削除)はこれまでによく知られている。
図8に示したように、図5に示した加工形状に対して、2つの直線ブロックが交わって形作られるコーナ部について、コーナR指令を挿入(凹角コーナ部の頂点を含み、該頂点前後の直線経路の一部は削除)し、これらの直線に接する円弧ブロックの加工経路を作成する方法(凹角コーナ部の頂点を含み、該頂点前後の直線経路の一部は削除)はこれまでによく知られている。
図8に示したように、図5に示した加工形状に対して、コーナR指令を5箇所で加えた加工形状を得る加工プログラムにおいては、図9に例示したように、例えば『R0.5』のコーナR指令が挿入される。ここで、『R0.5』は、2つの直線ブロックに接する半径0.5mmの円弧状移動ブロック(コーナ部R)を挿入して直線ブロックと繋ぎ合わせ、直線ブロックのうち、円弧状移動ブロックの両端点と2つの直線ブロックの交点を結ぶ部分を削除して、円弧状移動ブロックを経由する加工経路を指令するという意味である。
この手法が本発明においても利用できる。そこで、1つの実施形態として、図5の加工形状に対応する図6に示した加工プログラムを使用するケースを考える。そして、多重加工において基準となる加工回数(図4でn回目に相当)のオフセット量と任意の加工回数(図4の例において、n+1回目に相当;記述のとおり、一般には、mを任意の正整数としてn+m回目)のオフセット量との差分を半径とするコーナR指令を、凹角コーナ部に挿入する。
この基準となる加工回数(以下、「基準加工回数」という)は、一般的には放電のエネルギーが比較的強い1回目から3回目程度の間で設計的に決められる。製品となる被加工物に求められる最終的な加工精度や面粗度によって、同じ加工回数であっても使用する放電エネルギーの量は異なるので、基準となる加工回数が加工の目的によって変わることはあり得る。また、任意の加工回数は基準の加工回数より後の加工回数であり、基準となる加工回数の次の加工回数に限定されるものではない。
さて、上記のとおり、この実施形態では、図5の加工形状に対応する図6に示した加工プログラムを使用し、多重加工において基準加工回数のオフセット量と任意の加工回数でのオフセット量との差分を半径とするコーナR指令を、凹角コーナ部に挿入するわけであるが、これはワイヤカット放電加工機の加工経路作成装置で行われる。
そこで、加工経路作成装置について図10を参照して説明する。
図10は本発明の実施形態であるワイヤ放電加工機の加工経路作成装置(以下、単に「加工経路作成装置」という)の要部の機能ブロック図である。
ここで、加工経路作成装置を構成する各手段を説明する。加工プログラム記憶手段1は不揮発性メモリで構成されている。加工プログラム記憶手段1は、加工に必要となる加工プログラムを格納する。加工プログラム解析手段2は、加工プログラム記憶手段1に記憶される加工プログラムから、作業者等によって指定された加工プログラムを解析して、加工経路に関するデータを抽出してこれらを加工経路作成手段3に渡すとともに、加工プログラム中のオフセット量の指令コードから必要となるオフセット量をオフセット量記憶手段4に指示する。
オフセット量記憶手段4は、加工に必要となるワイヤのオフセット量のデータを多数格納するメモリで、加工プログラム解析手段2からの指示に従って、加工に必要となる加工回数毎のオフセット量を選び出し、加工経路作成手段3及びオフセット量差分演算手段6に渡す。
オフセット量差分演算手段6は、基準加工回数設定手段7に設定されている基準加工回数の加工で指定されたオフセット量と、今回加工(すなわち、基準回数より後の回で、加工経路補正しようとしている回の加工)で指定されているオフセット量をオフセット量記憶手段4から読み出して、両オフセット量の差分を計算し、演算結果を加工経路作成手段3に渡す。
基準加工回数設定手段7は、基準加工回数のデータ(図4の例ではn回目を表すデータ)が設定されている。なお、この基準加工回数の設定は、オフセット量をオフセット量記憶手段4に格納するときなどに作業者が操作画面に設定するようにしてもよいし、加工プログラムからオフセット量を指令するときに『DD』と呼ばれる基準となる回数とそのオフセット量を指定するための特別なオフセット量指令コードを設けることによって設定するなどの方法を採用してもよい。後者の方法を採用する場合、加工プログラム中に上記『DD』のコードを書き込んでおき、加工プログラム解析手段2により特殊コードが解析され、基準加工回数のデータが基準加工回数設定手段7に設定される。図10に示される破線矢印(加工プログラム解析装置2から基準加工回数設定手段7へ向かう矢印)は、この後者のケースに対応した描示である。
加工経路作成手段3は、加工プログラム解析手段2から渡された加工経路に関するデータ、オフセット量記憶手段4から渡された加工回数毎のオフセット量、およびオフセット量差分演算手段6からのオフセット量の差分データを基にして、ワイヤ電極が実際に移動する加工経路を作成する手段である。加工経路作成手段3で作成された加工経路は、加工経路記憶手段8に格納される。なお、加工経路記憶手段8には、加工経路の情報以外にワイヤ放電加工機を制御するための付随する加工プログラムの付随する命令も合わせて格納される。
ここで、基準加工回数設定手段7について補足して説明する。基準加工回数設定手段7には、2つの移動ブロックが交わって形作られる凹コーナ部に円弧形状の移動ブロックの挿入を開始する加工回数を決めるための基準となる加工回数が、基準加工回数として設定される。なお、凹コーナ部に対する円弧形状の移動ブロックの挿入を開始する回数は、一般に「基準加工回数+j」(jは正整数でj≧1)であり、典型的にはj=1である。
なお、加工プログラム解析手段2は、加工プログラム記憶手段1に記憶される加工プログラムから作業者等によって指定された加工プログラムを解析することに替えて、加工プログラム読み取り装置を用いて、加工経路作成装置の外部から加工プログラムを読み込ませるようにしてもよい。また、加工経路作成手段3において作成された加工経路は、加工経路記憶手段8に記憶することに替えて、加工プログラム記憶手段1に格納してもよいし、あるいは、図示省略した通信手段を介して外部の記憶装置やワイヤカット放電加工機に直接読み込ませるようにしてもよい。
次に、図10に示す実施形態の加工経路作成装置を用いて、ワイヤ放電加工機の加工経路を作成する手順は次のようなものとなる。加工経路を作成する元の加工プログラムは、加工プログラム記憶手段1に、作業者によって予め格納されている。また、オフセット量は作業者によって予め格納されている。基準加工回数情報も基準加工回数設定手段7に設定済みである。
先ず、経路を作成する加工プログラムを加工プログラム記憶手段1から作業者が選択(例えば、画面上で選択)すると、その加工プログラムが加工プログラム記憶手段1から加工プログラム解析手段2に渡される。加工プログラム解析手段2は、加工プログラム記憶手段1から渡された加工プログラムを解析し、加工プログラムの中から加工経路に関するデータを抽出し、これらを加工経路作成手段3に渡す。
オフセット量の指令コードから、必要となるオフセット量をオフセット量記憶手段4に指示する。オフセット量記憶手段4は、加工プログラム解析手段2から指示されたオフセット量を選び出し、加工経路作成手段3とオフセット量差分演算手段6に渡す。オフセット量差分演算手段6は、オフセット量記憶手段4から加工回数毎のオフセット量を受取り、基準加工回数におけるオフセット量と基準加工回数より後の加工回数におけるオフセット量との差分を求め、これを加工経路作成手段3に渡す。
加工経路作成手段3は、加工プログラム解析手段2から加工経路に関するデータと、オフセット量記憶手段4から加工回数毎に設定されているオフセット量を受取り、加工プログラムに基づいた加工経路に加工回数毎のオフセット量を掛けてワイヤが移動する加工経路を作成し、凹角コーナ部では、オフセット量差分演算手段6から受取ったオフセット量の差分を曲率半径とするコーナ部Rを挿入し、このコーナ部Rを通過するような加工経路を作成する。このように、加工経路作成手段3は、加工プログラム解析手段2で解析された加工プログラムに対して円弧形状の移動ブロックを自動的に挿入して編集し、円弧形状の移動ブロックを持つ加工プログラムを実際に作成することができる。
これに伴い、コーナ部Rを挿入しなかった場合に比べて、凹角コーナ部を形成する2つの移動ブロックに対応する移動経路は記述の態様で短縮されたものとなる。即ち、凹角コーナ部の頂点の前後を切り取る形で短縮される。短縮される部分は、挿入される円弧経路の両端点(移動経路と各接続点)の間の部分である。前述したように、これらの両端点は、加工経路作成手段3によって計算される。例えば、図8に例示したように、円弧形状の挿入が2つの移動経路と該円弧形状が接する条件で行われる場合であれば、2つの接点位置として求められる。
挿入するコーナ部Rの大きさをオフセット量の差分を基準として任意の係数を乗じるなどして変更したり、2つの直線の移動ブロックに不連続(数学的に接線が存在しないという意味)に交わるように挿入したりすることによって除去する加工代の調節をすれば、ワイヤの撓み等、外乱の影響で生じる余分な取り残し部分を除去するときの加工性能がより向上すると期待できる。
図11は図10の加工経路作成装置を用いて加工経路を作成する加工形状の一例を示している。また、図12はこの加工形状の加工経路を得るための加工プログラムの一例を表している。図11に示される加工プログラムは、上下2段で描示したように、メインのプログラムと、メインのプログラム中の命令文に応じて読み出されるサブプログラムからなる。ここで、示されているのは3回加工の例であるが、『DD2』指令によって『オフセットメモリ2』(図7参照)に格納されているオフセット量が基準となるオフセット量に指定され、『D3』指令によって『オフセットメモリ2』と『オフセットメモリ3』に格納されているオフセット量の差分がオフセット量差分演算手段6で演算され、それに続く3rd加工(3回目加工)において、オフセット量差分演算手段6の演算結果(2回目の加工で指定されたオフセット量と3回目の加工で指定されるオフセット量との差分)を曲率半径とするコーナ部Rが加工経路の各凹角コーナ部[1]〜[5]に挿入され、被加工物は図11のように加工される加工経路が作成される。そして、この加工経路の情報に基いてワイヤ放電加工機は被加工物を加工する。そして、その結果として、高精度な凹角コーナ部を有する加工形状を得ることができる。
上述した本発明の実施形態において、凹角コーナ部を含む形状を多重加工で得る加工プログラムの加工経路を求める処理の一般的な流れについて説明する。図13は、そのような多重加工における第k回目(k=1、2、3、・・・kfinal;ただし、kfinalは最終回を意味する)の円弧形状経路の挿入に関連する処理を中心に説明するアルゴリズムを示すフローチャートである。フローチャート中で「BL」は「ブロック」を意味し、iはブロック番号を表示する指標(レジスタ値)で、例えば、BLiは、「i番目の移動ブロック」を意味している。
以下、各ステップに従って説明する。
●ステップSS1;今回の加工回数が、基準加工回数kを上回っているか否かを判断する。上回っている場合はステップS1へ進み、そうでない場合はステップSS2へ進む。なお、今回の加工が何回目であるかは、フローチャートには省略しているが適宜に加工回数を指標(レジスタ値)で設定するなどして認識する。また、基準加工回数は、ここでは基準加工回数設定手段7に、パラメータで予め基準加工回数が設定されているものとする。補足すると、図10に示される加工経路作成装置において、加工プログラム解析手段2から基準加工回数設定手段7へ延びる破線矢印による設定ではなく、基準加工回数設定手段7に前述のようにパラメータで予め設定されているものとする。
●ステップSS2;通常処理により、k回目の加工経路を作成する。すなわち、k回目の加工経路のために移動ブロックを関連データ(k回目の加工におけるオフセット量δkのデータ等)とともに読込み、オフセット量δkだけシフトした移動経路を作成し、記憶する。このステップでは、たとえ凹角コーナ部があっても、円弧経路挿入(及び移動経路短縮)は行われない。移動ブロックにオフセット量を加味して移動経路を作成することは周知技術であるので、詳細説明は省略する。
●ステップS1;指標iを初期設定する(i=1)。
●ステップS2;i番目(すなわち、1番目)の移動ブロックを関連データ(k回目の加工におけるオフセット量δkのデータ等)とともに読み込み、解釈する。
●ステップS3;ステップS2の読込/解釈の結果に基づいて、必要な関連処理を行う。この処理には、オフセット量δkを決定し(オフセット量記憶手段4にアクセスして、指定されたオフセット量δkのデータを取り込む)、移動ブロックの加工経路の算出が含まれる。
●ステップS4;i+1番目(第1回目の処理サイクルでは、2番目)の移動ブロックを関連データとともに読み込み解釈する。
●ステップS5;i番目の移動ブロックとi+1番目の移動ブロックが角コーナ部を形成しているかどうか判断する。すなわち、両ブロックが「互いに非平行な移動ブロック」であればYESとし、そうでなけければNOとする。YESであればステップS6へ進み、NOであればステップS7へ進む。
●ステップS6;i番目の移動ブロックとi+1番目の移動ブロックが凹角コーナ部であるか否か判定する。判定方法は記述のとおりである。ここでは、i番目の移動ブロックを表すベクトル(向きは移動方向と一致)と、i+1番目の移動ブロックを表すベクトル(向きは移動方向と一致)との外積から、角コーナ部を左折で回るか、右折で回るかを判断し、オフセット量δkが指定する経路シフトの方向(左側か右側か)との関係をチェックする。
判断結果が、「左折」で且つ、オフセット量δkが指定する経路シフトが進行方向左側であれば、その角コーナ部は、凹角コーナ部である(YES)。同様に、判断結果が、「右折」で且つ、オフセット量δkが指定する経路シフトが進行方向右側であれば、その角コーナ部は凹角コーナ部である(YES)。それ以外の場合は、凹角コーナ部ではない(NO)。凹角コーナ部であれば、ステップS11へ進み、そうでなければステップS7へ進む。
●ステップS7;ステップS3で算出したi番目の移動ブロックの加工経路を記憶する。
●ステップS8;指標iを1つアップする(i=i+1)。
●ステップS9;i+1番目の移動ブロックの有無をチェックする。i+1番目の移動ブロックが無ければステップS10へ進み、有ればステップS4へ戻る。なお、最初のステップS9においてはi=2であり、従って、3番目の移動ブロックの有無をチェックしていることになる。
●ステップS10;i番目の移動ブロックの加工経路を記憶する。なお、このステップで対象とする移動ブロックについても、ステップS15で始点の補正がなされている場合があり、その場合は、始点補正後の移動ブロックについての加工経路であり、その場合は、始点補正後の移動ブロックの加工経路を記憶する。
なお、後述するように、i+1番目の移動ブロックについては、ステップS15で始点補正がなされている場合があり、その場合も同様である。
●ステップS11;ステップS6で凹角コーナ部と判定されたコーナ部について、円弧経路の移動ブロック挿入の要否をチェックする。この要否は、加工プログラムで指定されており、前述した例では、R指令が付された凹角コーナ部について、「要」となる。
●ステップS12;挿入される円弧経路の曲率半径を計算する。計算方法は前述したとおりである。すなわち、基準加工回数設定手段7に設定されている基準加工回数に対応するオフセット量と基準加工回数より後の加工回数(例えば、今回加工)に対応するオフセット量との差分を計算し、それに基づいて曲率半径を定める。例えば、差分=曲率半径とする。
●ステップS13;ステップS12の結果を用いて挿入される円弧経路の位置を決定する。例えば、ステップS12で計算された曲率半径を持ち、その凹角コーナ部を形成する2つの経路(オフセット量δkだけシフト補正済み)に接する円弧の位置(中心位置と2つの接点の位置)を計算する。
●ステップS14/S15;円弧経路の挿入に伴って削除されるL字形状の区間の両端の点の内、i番目の移動ブロックに対応する経路上のものが同経路の終点となるように、i番目の移動ブロックの終点を補正する。同様に、同L字形状の区間の両端の点の内、i+1番目の移動ブロックに対応する経路上のものが同経路の始点となるように、i+1番目の移動ブロックの始点を補正する。
●ステップS16;i番目の移動ブロックの加工経路を記憶する。なお、このステップで記憶する移動ブロックは、ステップS14を経ているので、同ステップで終点の補正がなされたものである。
●ステップS17;挿入された円弧経路を記憶する。次のステップは、ステップS8である。
●ステップS18;i番目の移動ブロックの加工経路を記憶する。なお、このステップで対象とする移動ブロックは、ステップS14を経ていないので、同ステップS14による終点の補正がなされたものではない。次のステップは、ステップS8である。
以上の処理サイクルをk=1、2、3・・・kfinalについて繰り返せば、円弧経路挿入を含む経路変更を希望する凹角コーナ部について、基準加工回数に対応するオフセット量と、それより後の加工回数に対応する加工オフセット量の差分に基づいて決められた曲率半径を持つ円弧経路が挿入され(凹角コーナ部を形成する各移動区間は短縮される)、その加工経路が確定される。
例えば、基準加工回数が3回目に設定された場合、オフセット量δ3と、4回目に対応する加工オフセット量δ4との差分に基づいて決められた曲率半径を持つ円弧経路を各凹角コーナ部に挿入することによって、4回目の加工経路が確定される。同様に、基準加工加工回数を3回に設定した条件で、オフセット量δ3と、5回目に対応する加工オフセット量δ5との差分に基づいて決められた曲率半径を持つ円弧経路を各凹角コーナ部に挿入することによって、5回目の加工経路も確定される。
このようにして、加工経路を求め加工経路記憶手段8に記憶する。
図14には、加工経路記憶手段8に記憶される多重加工経路を示す図である。図14に示されるように、加工経路記憶手段8には円弧ブロックが挿入された形式で記憶されることを表している。
従来技術であるワイヤカット放電加工機の加工経路作成装置の概略構成をブロック図で示したものである。 凹角コーナ部に多重加工を施す場合の一般的な加工経路のとり方を示した図である。 凹円弧コーナ部に多重加工を施す場合の一般的な加工経路のとり方を示した図である。 凹角コーナ部に多重加工を施す際の様子を、ワイヤの位置等を示して詳細に説明する図である。 ワイヤカット放電加工による加工形状の一例を示した図である。 図5に示した加工形状を得るための加工プログラムの一例を示したものである。 オフセット量を記憶するオフセット量記憶手段のメモリ構成の例を示すテーブルである。 図5に示した加工形状に、5箇所でコーナR指令を加えた加工形状を示す図である。 図8に示した加工形状を得るための加工プログラムの一例を示したものである。 本発明であるワイヤ放電加工機の加工経路作成装置の一実施形態の概略構成を示すブロック図である。 本発明の加工経路作成装置によって加工経路を作成する加工形状の一例を示した図である。 図11で示した加工形状を得るための加工プログラムの一例を示した図である。 凹角コーナ部を含む加工形状を多重加工で得る際の加工経路を算出する処理の概要を、円弧経路の挿入に関連する処理を中心に説明するフローチャートである。 加工プログラムの移動ブロックに円弧経路が挿入されることを説明する図である。
符号の説明
1 加工プログラム記憶手段
2 加工プログラム解析手段
3 加工経路作成手段
4 オフセット量記憶手段
6 オフセット量差分演算手段
7 基準加工回数設定手段
8 加工経路記憶手段

Claims (3)

  1. ワイヤ放電加工機における多重加工時の加工経路を作成する加工経路作成装置であって、
    加工プログラムを解析する加工プログラム解析手段と、
    加工回数ごとのワイヤオフセット量を記憶するオフセット量記憶手段と、
    前記加工プログラムによって特定される2つの移動ブロックが交わって作られる凹角コーナ部に挿入する円弧形状の移動ブロックの大きさと、前記円弧形状の移動ブロックの挿入を開始する加工回数を決めるための基準となる加工回数を基準加工回数として設定する基準加工回数設定手段と、
    前記基準加工回数に対応するオフセット量と基準加工回数より後の加工回数に対応するオフセット量との差分を計算するオフセット量差分演算手段と、
    前記オフセット量記憶手段に記憶されたオフセット量と前記加工プログラム解析手段の解析結果を受取り、前記凹角コーナ部に前記オフセット量差分演算手段の演算結果から大きさを決定した前記円弧形状の移動ブロックを挿入して加工経路を作成する加工経路作成手段、
    とを有することを特徴とするワイヤ放電加工機の加工経路作成装置。
  2. 前記円弧形状の移動ブロックは前記オフセット量差分演算手段によって計算されたオフセット量の差分を半径とすることを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工機の加工経路作成装置。
  3. 前記円弧形状の移動ブロックを前記2つの移動ブロックに接するように挿入して加工経路を作成することを特徴とする請求項1または2のいずれか1つに記載のワイヤ放電加工機の加工経路作成装置。
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