JP2010021639A - フィルタ - Google Patents

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    • H01P1/203Strip line filters

Abstract

【課題】ディスク状電極を有する超伝導フィルタにおいて、入出力ラインとの間に強い結合を実現する。
【解決手段】誘電体基板と、前記誘電体基板の第1の側を覆って連続的に形成された電極層22と、前記誘電体基板の第2の側に、前記電極層とともに前記誘電体基板を挟持するように設けられた設けられたディスク状の電極パターンと、前記電極層22のうち、前記ディスク状の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持する円形領域に、前記円形領域の中心に対して非対称に形成され前記誘電体基板を露出する開口部よりなるグランドスロット22Bと、前記電極層22に、前記円形領域に到達するように形成され、第1の方向に延在する入力側カットアウト部と、前記第1の方向に直交する第2の方向に延在する出力側カットアウト部と、前記入力側カットアウト部に形成された入力側導体パターンと、前記出力側カットアウト部に形成された出力側導体パターンと、を含む。
【選択図】図2B

Description

本発明はフィルタに係り、特にディスク型電極パターンを有するフィルタに関する。
超伝導膜を用いたマイクロストリップラインからなるフィルタは低損失であり、移動体通信の基地局など、GHz帯域の高出力送信装置への応用が期待されている。
しかし、超伝導膜は電力集中が生じると超伝導性が破壊されやすく、高出力用途への適用が困難であった。
これに対し、耐電力特性を向上すべく、ディスク状の電極パターンを使い、電力集中を回避した構成のフィルタが提案されている。
また急峻なフィルタ特性を得るため、かかるディスク状電極パターンを使った共振器を複数誘電体基板上に配設し、これらを結合して多段構成のフィルタを構成する技術が提案されている。
特許第3275538号 特開昭52−000152号公報 特開2008−028835号公報
図1は、特許文献3による超伝導チューナブルフィルタ10の概略的構成を示す。
図1を参照するに、フィルタ10は誘電体基板11上に形成されており、前記誘電体基板11の裏側面を覆う超伝導グランド層12と、前記基板11の表側面に形成された超伝導ディスク状電極パターン13A,13B,13C,13Dと、前記ディスク状電極パターン13Aに結合する超伝導入力側フィーダパターン14Aと、前記ディスク状電極パターン13Dに結合する超伝導出力側フィーダパターン14Eと、前記ディスク状電極パターン14Aとディスク状電極パターン14Bを結合する超伝導フィーダパターン14Bと、前記ディスク状電極パターン14Bとディスク状電極パターン14Cを結合する超伝導フィーダパターン14Cと、前記ディスク状電極パターン14Cとディスク状電極パターン14Dを結合する超伝導フィーダパターン14Dとを含んでいる。また前記基板11の表側面には離間して誘電体板15が近接離間自在に設けられており、フィルタ中心周波数の調整を可能としている。
このような構成の超伝導チューナブルフィルタ10では、電極パターン13A〜13Dがディスク状に形成されているため電界集中が回避され、高出力用途への適用が可能となる。
また前記誘電体板15には誘電体または磁性体の調整ロッドを通す孔15A〜15Eが形成されている。さらに図示はしていないが、磁性体あるいは誘電体の調整ロッドが、前記ディスク状電極パターン14A〜14Dあるいはフィーダパターン14B,14Dに対して前記孔15A〜15Eを介して前記表側から近接・離間自在に形成されている。かかる構成によれば、前記調整ロッドにより、フィルタの帯域幅を調整することが可能である。
一方、図1の従来の超伝導チューナブルフィルタ10では、前記誘電体板15は前記超伝導電極パターン13A〜13Dのみならず、前記フィーダパターン14A〜14Eとも結合している。このため、前記誘電体板15を近接・離間させてフィルタ中心周波数を調整すると、同時にフィーダパターン14A〜14Eと超伝導電極パターン13A〜13Dの結合の状態も変化してしまう。その結果、図1の超伝導チューナブルフィルタでは、中心周波数や帯域幅などのフィルタ特性の調整が複雑になる問題が生じる。また図1の超伝導チューナブルフィルタでは、例えば入力側フィーダライン14Aあるいは出力側フィーダライン14Eはディスク状電極パターン13Aあるいはディスク状電極パターン13Dの湾曲した外周に外側から結合している。このため、結合部の面積、すなわちキャパシタンスが小さく、十分な結合を確保するのが困難である。フィーダライン14B〜14Dについても同様である。このため図1の従来の超伝導チューナブルフィルタ10では、損失を十分に抑制するのが困難である問題があった。
一の側面によればフィルタは、誘電体基板と、前記誘電体基板の第1の側を覆って連続的に形成された電極層と、前記誘電体基板の第2の側に、前記電極層とともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の電極パターンと、前記電極層のうち、前記ディスク状の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持する円形の領域に、前記円形の領域の中心に対して非対称に形成され前記誘電体基板を露出する開口部よりなるグランドスロットと、前記誘電体基板の前記第1の側において前記電極層に、前記円形の領域に到達するように形成され、第1の方向に延在する入力側カットアウト部と、前記誘電体基板の前記第1の側において前記電極層に、前記円形の領域に到達するように形成され、前記第1の方向に直交する第2の方向に延在する出力側カットアウト部と、前記誘電体基板の前記第1の側において、前記入力側カットアウト部に形成された入力側導体パターンと、前記誘電体基板の前記第1の側において、前記出力側カットアウト部に形成された出力側導体パターンと、を含む。
他の側面によればフィルタは、第1の領域および第2の領域を含む誘電体基板と、前記誘電体基板の第1の側において、前記第1の領域に形成された第1の電極パターンと、前記誘電体基板の前記第1の側において、前記第2の領域に形成された第2の電極パターンと、前記誘電体基板の前記第1の側に、前記第1の電極パターンと前記第2の電極パターンとを接続して延在する接続電極パターンと、前記誘電体基板の前記第1の側とは反対の第2の側に、前記第1の領域において前記第1の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第3の電極パターンと、前記誘電体基板の第2の側に、前記第2の領域において前記第2の電極パターンともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第4の電極パターンと、前記誘電体基板の前記第1の側において前記第1の電極パターンに、前第1の領域にまで到達するように形成され、前記接続電極パターンの延在する方向に直交する方向に延在する入力側カットアウト部と、前記誘電体基板の前記第1の側において前記第2の電極パターンに、前記第2の領域にまで到達するように、前記入力側カットアウト部に対して平行に形成される出力側カットアウト部と、前記誘電体基板の前記第1の側において、前記入力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第1の信号伝送路を形成する入力側導体パターンと、前記誘電体基板の前記第1の側において、前記出力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第2の信号伝送路を形成する出力側導体パターンと、前記第1の電極パターンのうち、前記ディスク状の第3の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持する第1の円形の領域に、前記第1の円形の領域の中心に対して非対称に形成され前記誘電体基板を露出する第1の開口部よりなる第1のグランドスロットと、前記第1の電極パターンのうち、前記ディスク状の第4の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持する第2の円形の領域に、前記第2の円形の領域の中心に対して非対称に形成され前記誘電体基板を露出する第2の開口部よりなる第2のグランドスロットと、を含む。
さらに他の側面によればフィルタは、第1の領域および第2の領域を含む誘電体基板と、前記誘電体基板の第1の側において、前記第1の領域に形成された第1の電極パターンと、前記誘電体基板の前記第1の側において、前記第2の領域に形成された第2の電極パターンと、前記誘電体基板の前記第1の側に、前記第1の電極パターンと前記第2の電極パターンとを接続して延在する接続電極パターンと、前記誘電体基板の前記第1の側とは反対の第2の側に、前記第1の領域において前記第1の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第3の電極パターンと、前記誘電体基板の第2の側に、前記第2の領域において前記第2の電極パターンともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第4の電極パターンと、前記誘電体基板の前記第1の側において前記第1の電極パターンに、前第1の領域にまで到達するように形成され、前記接続電極パターンの延在する方向に平行に延在する入力側カットアウト部と、前記誘電体基板の前記第1の側において前記第2の電極パターンに、前記第2の領域にまで到達するように、前記入力側カットアウト部に対して平行に形成される出力側カットアウト部と、前記誘電体基板の前記第1の側において、前記入力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第1の信号伝送路を形成する入力側導体パターンと、前記誘電体基板の前記第1の側において、前記出力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第2の信号伝送路を形成する出力側導体パターンと、を含むフィルタ。
本発明の実施形態では、入力側および出力側フィーダラインを誘電体基板の第2の側、すなわちディスク状電極パターンが形成される側の反対側において、電極層中に形成された入力側あるいは出力側カットアウト中に形成する。その結果、フィルタと入力側フィーダラインあるいは出力側フィーダラインとの間に非常に強い結合を実現することができ、フィルタの損失を低減することができる。また入力側および出力側フィーダラインを前記第2の側に形成することにより、前記第1の側に配置された誘電体板を近接・離間してフィルタ中心周波数を調整する場合でも、前記誘電体板と入力側あるいは出力側フィーダラインとの結合を解消できる。このため、本発明実施形態によれば、前記誘電体板を近接あるいは離間させてフィルタ中心周波数を変化させる場合、同時に入力側あるいは出力側フィーダラインとの結合係数も変化してしまい調整が複雑になる問題を解消することが可能となる。
さらに本発明の実施形態によれば、前記誘電体基板の第1の側において電極層中にグランドスロットを形成することにより、入力フィーダライン中の第1のモードを、これに直交する出力フィーダライン中の第2のモードと結合させることができ、単一のディスク状電極を使ってデュアルモードフィルタを構成することが可能となる。その際、前記グランドスロットを円形の開口部の形に形成することにより、グランドスロット周辺への電界集中を回避でき、超伝導状態が破れるのが回避される。さらにこのようなデュアルモードフィルタを縦続接続することにより、わずかな段数で、非常に急峻な特性を有するフィルタを実現することができる。
[第1の実施形態]
図2A〜図2Cは、第1の実施形態による超伝導デュアルモード共振器20の構成を示す、それぞれ平面図、底面図、および図2B中、線A−A’に沿った断面図である。
図2A〜2Cを参照するに、前記デュアルモード共振器20は例えば厚さが0.5mmのMgOなどの低損失誘電体基板21上に形成されている。前記基板21の下面には、厚さが0.5μmの、例えばYBCO(Y−Ba−Cu−O)系の高温超伝導体よりなる電極層22が一様に形成されている。また前記基板21の上面には、同じ高温超伝導体よりなる、厚さが0.5μmのディスク状電極パターン23が、5.6mmの半径で形成されている。
前記電極層22には、前記ディスク状電極パターン23とともに前記誘電体基板21を挟持する円形の領域22aの中心から外れた位置に、径が例えば1mmの円形の開口部22Bが、前記基板21の下面を露出するように形成されている。さらに前記電極層22には、前記誘電体基板21の外周の一部から前記円形領域22aに到達するように、第1のフィーダカットアウト部22aが前記基板21の下面を露出するように形成されている。また前記電極層22には、前記誘電体基板21の外周の一部から前記円形領域22Aに到達するように、第2のフィーダカットアウト部22bが形成されている。前記第2のフィーダカットアウト部22bも前記誘電体基板21の下面を露出するが、前記第1のフィーダカットアウト部に対して直角の角度で形成されている。
さらに前記第1のフィーダカットアウト部22aには、前記電極層22と同じ超伝導体よりなる入力側導体パターン22cが形成され、前記入力導体パターン22cはコプレーナ型フィーダラインを形成する。同様に前記第2のフィーダカットアウト部22bには、前記電極層22と同じ超伝導体よりなる出力側導体パターン22dが形成される。前記出力側導体パターン22dも前記入力側導体パターン22cと同様なコプレーナ型フィーダラインを形成する。
前記入力側フィーダライン22cから供給された入力信号の電界成分は前記デュアルモード共振器20中において図2Aのモード1で示す方向に振動するのに対し、前記出力側フィーダライン22dに出力される出力信号の電界成分は図2Bのモード2で示す方向に振動する。前記電極層22に形成されたグランドスロット22は、これら二つのモードを結合させる働きをする。
図3は、前記図2A〜2Cのデュアルモード共振器20について70Kにおいて求めた反射特性(S11パラメータ)を示す。周知のように、S11パラメータは、入力側から見たフィルタの反射特性を示している。ただし図3では、前記カットアウト部22aの半径を1.0mm,1.2mm,1.3mm,1.4mmと変化させている。
図3を参照するに、反射特性には、低周波側および高周波側にそれぞれ共振周波数f1およびf2が出現しているが、周波数f1とf2の隔たりは、グランドスロット22Bの径が増大するにつれて増大していることがわかる。これは、前記グランドスロット22Bのモード間結合が、グランドスロット22Bの径とともに増加することを示している。
図4は、前記図3の反射特性から求めた前記モード間結合の結合係数kslotと、前記グランドスロット22Bの径との関係を示す。ただし前記結合係数kslotは、式
slot=(f2 2−f1 2)/(f2 2+f1 2) (f2>f1
により求めている。
図4を参照するに、前記グランドスロット22Bの径と結合係数kslotとの間には、略直線的な関係が成立していることがわかる。なお図4におけるスロット半径が1.1mmの場合は前記図3に示していないが、これは図面が複雑になるのを避けるために他ならない。
本実施形態では、入力側フィーダライン22a,22cおよび出力側フィーダライン22b,22dを前記誘電体基板21の裏側の連続的な電極層22中の円形領域22aに到達するように形成している。その結果、本発明によれば、導体パターン22c、22dと電極層22との間に強い結合を実現できる。すなわち、本実施形態によれば、共振器20あるいはこれを使ったフィルタの損失を、フィーダラインを基板21の表側に形成した場合に比べて大きく減少させることができる。
なお本実施形態において前記誘電体基板21としてはMgO単結晶基板に限定されるものではなく、LaAlO3単結晶基板あるいはサファイア基板を使うことも可能である。
さらに前記電極層22および電極パターン23、導体パターン22cおよび22dは、前記YBCO系高温超伝導材料に限定されるものではなく、例えばR−Ba−Cu−O(RBCO)系の高温超伝導薄材料、すなわち前記YBCO系におけるイットリウム(Y)をネオジム(Nd),サマリウム(Sm),ガドリニウム(Gd),ジスプロシウム(Dy),ホルミウム(Ho)で置き換えた薄膜を使ってもよい。
さらに本実施形態において、Ba−Sr−Ca−Cu−O(BSCCO)系、Pb−Bi−Sr−Ca−Cu−O(PBSCCO)系、Cu−Bap−Caq−Cur−Ox(1.5<p<2.5,2.5<q<3.5,3.5<r<4.5:CBCCO)系の高温超伝導材料を使うことも可能である。
本実施形態においては前記グランドスロット22Bを円形に形成することにより、電界集中が回避され、超伝導電極層52が強電界により超伝導性を失う問題を回避することができる。
なお本実施形態の共振器20において前記電極層22,電極パターン23,入力側導体パターン22c,出力側導体パターン22dは高温超伝導体である必要はなく、常伝導体であってもよい。
本実施形態の超伝導デュアルモード共振器は、それ自体でGHz帯域のフィルタを構成することができる。
[第2の実施形態]
図5は、前記デュアルモード共振器20を使った第2の実施形態による超伝導フィルタ30を示す。
図5を参照するに、超伝導フィルタ30は、底部にマイクロストリップラインを構成する配線パターン(図示せず)を担持するパッケージ容器31を備え、前記共振器20が前記パッケージ容器31の前記底部にフリップチップ実装されている。また前記パッケージ容器31の底部には、前記グランドスロット22Bに対応して開口部31Bが形成されている。
さらに前記パッケージ容器31中には前記共振器20の上方に、MgOやサファイアなどよりなる誘電体板32が配設され、前記誘電体板32は前記パッケージ容器31の蓋31Lに、ねじ32A,32Bなどにより、前記共振器20に対して、0.01mmから10mmの範囲で近接・離間自在に保持されている。
図6は、前記フィルタ30の60Kにおける通過特性を示す。
図6を参照するに、通過特性は図3の反射特性に対応しており、前記グランドスロット22Bの大きさを設定することにより、中心周波数を実質的に変化させることなく通過帯域幅を自在に設定できることがわかる。
図5の超伝導フィルタ30では、さらに前記誘電体板32の前記共振器20に対する距離を前記ねじ32A,32Bにより調節することで、図6の通過特性において帯域幅を実質的に変化させることなく中心周波数を変化させることができる。より具体的には前記誘電体板32を前記共振器20に近接させることにより中心周波数が増大し、離間させることにより、中心周波数が減少する。
なお図5の超伝導フィルタ30において前記誘電体板32およびねじ32A,32Bを省略することも可能である。
本実施形態では、先にも述べたように入力側フィーダライン22a,22cおよび出力側フィーダライン22b,22dを前記誘電体基板21の裏側の連続的な電極層22に円形領域22aに到達するように形成している。その結果本発明によれば、導体パターン22c、22dと電極層22との間に強い結合を実現できる。すなわち本実施形態によれば、共振器20あるいはこれを使ったフィルタの損失を、フィーダラインを基板21の表側に形成した場合に比べて大きく減少させることができる。
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態による超伝導フィルタ40を示す。
図7を参照するに、超伝導フィルタ40は、底部にマイクロストリップラインを構成する配線パターン(図示せず)を担持するパッケージ容器41を備え、前記共振器20が前記パッケージ容器41の前記底部にフリップチップ実装されている。また前記パッケージ容器41の底部には、前記グランドスロット22Bに対応して開口部41Bが形成されている。
さらに前記パッケージ容器41中には前記共振器20の上方に、MgOやサファイアなどよりなる誘電体板42が配設され、前記誘電体板42は前記パッケージ容器41の蓋41Lに、ねじ42A,42Bなどにより、前記共振器20に対して、0.01mmから10mmの範囲で近接・離間自在に保持されている。
さらに超伝導フィルタ40は、前記開口部41Bに、前記グランドスロット22Bに対応してロッド41Cが、前記誘電体基板21に対する距離hslotが0.01mm〜1mmの範囲で近接・離間自在に、ねじの形で形成されている。
先に図3,図4で説明したように、前記共振器20の通過帯域幅は、前記グランドスロット22Bの径により制御され、一方前記グランドスロット22Bの径により、前記共振器20におけるモード間結合係数kslotが制御される。
そこで本実施形態では、前記グランドスロット22Bに対して前記ロッド41Cを近接・離間自在に設けることにより、前記モード間結合係数kslotを制御し、これにより、前記フィルタ40の通過帯域特性を制御する。
図8は、60Kにおける前記フィルタ40の反射特性(S11)を、また図9は前記フィルタ40の通過帯域特性を、それぞれhslot=0.02mm,hslot=0.07mm,hslot=0.12mm,hslot=0.42mmの場合について示す。ただし図8の例では、前記ロッド41Cとして径が2mmの金属よりなるねじを使っている。なお前記ロッド41Cとしては、磁性体やMgO,LaAlO3,TiO2などの誘電体を使うことが可能である。
図8,図9を参照するに、フィルタ40の通過帯域幅は前記距離hslotが小さい場合に狭くなり、大きい場合に広くなることがわかる。また前記ロッド41Cにより前記距離hslotを変化させた場合には、中心周波数が変化するのがわかる。より具体的には、前記距離hslotを減少させた場合に前記中心周波数が低周波側にずれ、増加させた場合に高周波側にずれる。しかしこのような中心周波数のずれは、前記誘電体板42の共振器20に対する距離を前記ねじ42A,42Bにより変化させることで補償できる。
図10は、図8の反射特性から求めた、前記フィルタ40における70Kでのモード間結合係数kslotと距離hslotの関係を示す。
図10を参照するに、前記距離hslotが小さくなるとモード間結合係数kslotは減少し、フィルタ40の特性はシングルモードフィルタに近くなる。これに伴い、通過帯域幅が減少する。これに対し、前記距離hslotが大きくなると前記グランドスロット22Bの効果が増大し、フィルタ40はデュアルモードフィルタの特性を強く示すようになる。これに伴い、図8,9に示すように通過帯域幅が増大する。
なお図7の超伝導フィルタ40において、前記誘電体板42およびねじ42A,42Bを省略することも可能である。
本実施形態では、先にも述べたように入力側フィーダライン22a,22cおよび出力側フィーダライン22b,22dを前記誘電体基板21の裏側の連続的な電極層22に侵入するように形成している。その結果本発明によれば、導体パターン22c、22dと電極層22との間に強い結合を実現できる。すなわち本実施形態によれば、フィルタ損失を、フィーダラインを基板21の表側に形成した場合に比べて大きく減少させることができる。
[第4の実施形態]
図11A〜図11Cは、第4の実施形態による共振器50の構成を示す、それぞれ平面図、底面図、および図11B中、線B−B’に沿った断面図である。
図11A〜11Cを参照するに、前記共振器50は例えば厚さが0.5μmのMgOなどの低誘電率誘電体基板51上に形成されている。前記誘電体基板51には共振器領域51Aおよび51Bが中間領域51Cにより隔てられて画成されている。
前記基板51の下面には、厚さが0.5μmの、例えばYBCO(Y−Ba−Cu−O)系の高温超伝導体よりなる電極パターン52Aが、前記共振器領域51Aを覆って形成されている。さらに前記基板51の下面には、同様な高温超伝導体よりなる電極パターン52Bが、前記共振器領域51Bを覆って形成されている。
さらに前記基板51の下面には、前記中間領域51Cにおいて前記電極パターン52Aおよび52Bを、それぞれの中央部で接続して、同様な高温超伝導体よりなる接続電極パターン52Cが、幅Wおよび長さLで形成されている。前記高温超伝導電極パターン52A〜52Cは、前記誘電体基板51の下面を一様に覆う高温超伝導膜に、前記中間領域51Cにおいて、前記共振器領域51Aと共振器領域51Bを結ぶ仮想的なセンターラインに向かって側方から、カットアウト51a,51bを形成することにより形成することができる。
前記基板51の上面には、前記共振器領域51Aにおいて同じ高温超伝導体よりなる、厚さが0.5μmのディスク状電極パターン53Aが5.6mmの径で、前記電極層52Aの一部領域52aと共に前記誘電体基板51を挟持するように形成されている。同様に、前記基板51の上面には、前記共振器領域51Bにおいて同じ高温超伝導体よりなる、厚さが0.5μmのディスク状電極パターン53Bが5.6mmの径で、前記電極層52Bの一部領域52bと共に前記誘電体基板51を挟持するように形成されている。
前記誘電体基板51の下面において電極パターン52Aには、前記誘電体基板51の外周の一部から前記領域52aに到達するように、第1のフィーダカットアウト部52cが前記基板51の下面を露出するように形成されている。同様に前記電極パターン52Bには、前記誘電体基板51の外周の一部から前記領域52bに到達するように、第2のフィーダカットアウト部52dが形成されている。前記第2のフィーダカットアウト部52dも前記誘電体基板51の下面を露出し、前記第1のフィーダカットアウト部に平行に、対向する向きで形成されている。
さらに前記第1のフィーダカットアウト部52cには前記誘電基板51の露出下面に、同じ高温超伝導体よりなる導電パターン52eが形成される。ここで前記導電パターン52eは前記フィーダカットアウト部52cとともに入力側コプレーナ型フィーダラインを形成する。同様に前記第2のフィーダカットアウト部52dには前記誘電基板51の露出下面に、同じ高温超伝導体よりなる導電パターン52fが形成される。ここで前記導電パターン52fは前記フィーダカットアウト部52dとともに出力側コプレーナ型フィーダラインを形成する。
図11A〜11Cの共振器50では、前記共振器領域51Aおよび51Bにそれぞれの共振器が形成されており、これらの共振器が前記中間領域51Cにおいて前記接続電極パターン52Cにより接続され、2段構成のデュアルモード共振器が形成されている。
図12は、前記共振器50について、前記ディスク上電極パターン53Aおよび53Bとして径が5.6mmの電極パターンを前記誘電体基板51上に中心間距離で15.2mm離間させて配置し、前記接続電極パターン52Cの幅Wを4mmに設定し、長さLを8.7mm〜13mmの範囲で変化させた場合の反射特性(S11パラメータ)を示す図である。
図12を参照するに、前記長さLが短い場合、すなわち前記電極パターン52A,52Bがカットアウト部51a,51bのそれぞれの両側で近接して配置されている場合、共振周波数f1およびf2は近接し、共振器50はシングルモードに近い動作を示すのがわかる。これに対し前記長さLを増加させた場合には、周波数f1とf2は離間し、デュアルモード動作の特徴が強くなる。また長さLが増加すると、周波数f1とf2はともに低周波側にシフトするのがわかる。
図13は、前記図12の共振周波数f1およびf2より求めた共振器間結合係数kddと長さLの関係を示す。ただし結合係数kddは、式
dd=(f2 2−f1 2)/(f2 2+f1 2) (f2>f1
により求めている。
図13を参照するに、結合係数kddは距離Lとともに略直線的に変化することがわかる。
本実施形態では、入力側フィーダライン52c,52eおよび出力側フィーダライン52d,52fを、前記誘電体基板51の裏側の連続的な電極パターン52Aあるいは52Bに、前記円形領域52aあるいは52bに到達するように形成している。その結果本発明によれば、導体パターン52e、52fと電極パターン52Aあるいは52Bとの間においてキャパシタンスが増大し、強い結合を実現できる。すなわち本実施形態によれば、共振器50あるいはこれを使ったフィルタの損失を、フィーダラインを基板51の表側に形成した場合に比べて大きく減少させることができる。
本実施形態において前記誘電体基板51としてはMgO単結晶基板に限定されるものではなく、LaAlO3単結晶基板あるいはサファイア基板を使うことも可能である。
さらに前記電極パターン52A〜52Cおよび電極パターン53A,53B、導体パターン52eおよび52fは、前記YBCO系高温超伝導材料に限定されるものではなく、例えばR−Ba−Cu−O(RBCO)系の高温超伝導薄材料、すなわち前記YBCO系におけるイットリウム(Y)をネオジム(Nd),サマリウム(Sm),ガドリニウム(Gd),ジスプロシウム(Dy),ホルミウム(Ho)で置き換えた薄膜を使ってもよい。
さらに本実施形態において、Ba−Sr−Ca−Cu−O(BSCCO)系、Pb−Bi−Sr−Ca−Cu−O(PBSCCO)系、Cu−Bap−Caq−Cur−Ox(1.5<p<2.5,2.5<q<3.5,3.5<r<4.5:CBCCO)系の高温超伝導材料を使うことも可能である。
なお本実施形態の共振器50において前記電極パターン52A〜52C,ディスク状電極パターン53Aおよび53B,入力側導体パターン52e,出力側導体パターン52fは高温超伝導体である必要はなく、常伝導体であってもよい。
図11A〜11Cの共振器50は、それ自体でフィルタとして使うことができる。
[第5の実施形態]
図14は、第5の実施形態による超伝導フィルタ60を示す。
図14を参照するに、超伝導フィルタ60は、底部にマイクロストリップラインを構成する配線パターン(図示せず)を担持するパッケージ容器61を備え、前記共振器50が前記パッケージ容器61の前記底部にフリップチップ実装されている。また前記パッケージ容器61の底部には、前記接続電極52Cの中央部に対応して開口部61Bが形成されている。
さらに前記パッケージ容器61中には前記共振器50の上方に、MgOやサファイアなどよりなる誘電体板62が配設され、前記誘電体板62は前記パッケージ容器61の蓋61Lに、ねじ62Bなどにより、前記共振器50に対して、0.01mmから10mmの範囲で近接・離間自在に保持されている。
さらに超伝導フィルタ60は、前記開口部61Bに、前記グランドスロット22Bに対応してロッド61Cが、前記誘電体基板51に対する距離hddが0.0mm〜0.7mmの範囲で近接・離間自在に、ねじの形で形成されている。
図15A〜15Cは、前記パッケージ容器61中における共振器50を示す、それぞれ平面図、底面図および図15B中、線C−C’に沿った断面図である。ただし図15A〜15C中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図15Bよりわかるように、前記ロッド61Cは前記接続電極52Cの長さ(L)方向上の中央部および幅(W)方向の中央部に対応して設けられている。本実施形態では、前記接続電極52Cに対して前記ロッド61Cを近接・離間自在に設けることにより、前記モード間結合係数kddを前記距離hddを介して制御し、これにより、前記フィルタ60の通過帯域特性を制御する。
図16は、60における前記フィルタ60の反射特性(S11)を、また図17は前記フィルタ60の通過帯域特性を、それぞれhdd=0.01mm,hdd=0.06mm,hdd=0.11mm,hdd=0.61mmの場合について示す。ただし図16,27では前記長さLはmmに、幅Wは4mmに設定している。図16の例では、前記ロッド61Cとして径が2mmの金属よりなるねじを使っている。なお前記ロッド61Cとしては、磁性体やMgO,LaAlO3,TiO2などの誘電体を使うことが可能である。
図16,図17を参照するに、フィルタ60の通過帯域幅は前記距離hddが大きい場合に狭くなり、小さい場合に広くなることがわかる。また前記ロッド61Cにより前記距離hddを変化させた場合には、中心周波数が変化するのがわかる。より具体的には、前記距離hddを減少させた場合に前記中心周波数が高周波側にずれ、増加させた場合に低周波にずれる。しかしこのような中心周波数のずれは、前記誘電体板62の共振器50に対する距離を前記ねじ62Bにより変化させることで補償できる。
図18は、図16の反射特性から求めた、前記フィルタ60における60Kでのモード間結合係数kと距離hddの関係を示す。
図18を参照するに、前記距離hddが小さくなると共振器間結合係数kddは急激に増大し、これに伴い、通過帯域幅が減少する。これに対し、前記距離hslotが大きくなると前記グランドスロット22Bの効果が増大し、これに伴い、図8,9に示すように通過帯域幅が増大する。
本実施形態においても、入力側フィーダライン52c,52eおよび出力側フィーダライン52d,52fを、前記誘電体基板51の裏側の連続的な電極パターン52Aあるいは52Bに、前記円形領域52aあるいは52bに到達するように形成している。その結果本発明によれば、導体パターン52e、52fと電極パターン52Aあるいは52Bとの間においてキャパシタンスが増大し、強い結合を実現できる。すなわち本実施形態によれば、フィルタ損失を、フィーダラインを基板51の表側に形成した場合に比べて大きく減少させることができる。
本実施形態では、二つの共振器を結合することにより、図17に示すように急峻な通過帯域特性を実現することができる。なお本実施形態において、結合される共振器の数は二つに限定されることはなく、3つ以上の共振器を結合することも可能である。
フィルタ60において、前記誘電体板62およびねじ62A,62Bを省略することも可能である。
[第6の実施形態]
図19A〜図19Cは、第6の実施形態による共振器70を示す、それぞれ平面図、底面図、および図19B中、線D−D’に沿った断面図である。
図19A〜19Cを参照するに、前記共振器70は例えば厚さが0.5mmのMgOなどの低損失誘電体基板71上に形成されている。前記誘電体基板71には共振器領域71Aおよび71Bが中間領域71Cにより隔てられて画成されている。
前記基板71の下面には、厚さが0.5μmの、例えばYBCO(Y−Ba−Cu−O)系の高温超伝導体よりなる電極パターン72Aが、前記共振器領域71Aを覆って形成されている。さらに前記基板71の下面には、同様な高温超伝導体よりなる電極パターン72Bが、前記共振器領域71Bを覆って形成されている。
さらに前記基板71の下面には、前記中間領域71Cにおいて前記電極パターン72Aおよび72Bを、それぞれの中央部で接続して、同様な高温超伝導体よりなる接続電極パターン72Cが、幅Wおよび長さLで形成されている。前記高温超伝導電極パターン72A〜72Cは、前記誘電体基板51の下面を一様に覆う高温超伝導膜に、前記中間領域71Cにおいて、前記共振器領域71Aと共振器領域71Bを結ぶ仮想的なセンターラインに向かって側方から、カットアウト71a,71bを形成することにより形成することができる。
前記基板71の上面には、前記共振器領域71Aにおいて同じ高温超伝導体よりなる、厚さが0.5μmのディスク状電極パターン73Aが5.6mmの径で、前記電極層72Aの一部のディスク状領域72aと共に前記誘電体基板71を挟持するように形成されている。同様に、前記基板71の上面には、前記共振器領域71Bにおいて同じ高温超伝導体よりなる、厚さが0.5μmのディスク状電極パターン73Bが5.6mmの径で、前記電極層72Bの一部のディスク状領域72bと共に前記誘電体基板71を挟持するように形成されている。
前記誘電体基板71の下面において電極パターン72Aには、前記誘電体基板71の外周の一部から前記領域72aに到達するように、第1のフィーダカットアウト部72cが前記基板71の下面を露出するように形成されている。同様に前記電極パターン72Bには、前記誘電体基板71の外周の一部から前記領域72bに到達するように、第2のフィーダカットアウト部72dが形成されている。前記第2のフィーダカットアウト部72dも前記誘電体基板71の下面を露出し、前記第1のフィーダカットアウト部72cに平行に、前記ディスク状領域72aと72bのそれぞれの中心を結ぶ方向に対して直交する向きで形成されている。
前記電極パターン72Aにおいてはその領域72aの一部に、前記図2Bのグランドスロット22Bと同様な円形のグランドスロット72AGが、領域72aの中心から外れて形成されている。同様に前記電極パターン72Bにおいてはその領域72bの一部に、同様な円形のグランドスロット72BGが領域72bの中心から外れて形成されている。
さらに前記第1のフィーダカットアウト部72cには前記誘電基板71の露出下面に、同じ高温超伝導体よりなる導電パターン72eが形成される。ここで前記導電パターン72eは前記フィーダカットアウト部72cとともに入力側コプレーナ型フィーダラインを形成する。同様に前記第2のフィーダカットアウト部72dには前記誘電基板71の露出下面に、同じ高温超伝導体よりなる導電パターン72fが形成される。ここで前記導電パターン72fは前記フィーダカットアウト部72dとともに出力側コプレーナ型フィーダラインを形成する。
図19A〜19Cの共振器70では、前記共振器領域71Aおよび71Bにそれぞれの共振器が形成されており、これらの共振器が前記中間領域71Cにおいて前記接続電極パターン72Cにより接続され、2段構成のデュアルモード共振器が形成されている。
図20は、前記共振器70について、前記ディスク上電極パターン53Aおよび53Bとして径が5.6mmの電極パターンを前記誘電体基板51上に中心間距離で15.2mm離間させて配置し、前記接続電極パターン52Cの幅Wを4mmに設定し、長さLを8.7mmに設定し、前記グランドスロット72AG,72BGの半径を0.97mmに設定した場合の反射特性(S11パラメータ)および通過特性(S21パラメータ)を示す図である。
図20を参照するに、通過特性には、前記2段構成のデュアルモード共振器、すなわち4段構成の共振器に対応して共振周波数f1,f2,f3,f4が生じており、共振周波数f2とf3の間に通過帯域が形成されているのがわかる。図20の例では、−3dB帯域幅が87MHzであり、急峻性は−30dB/(26〜29MHz)であった。
本実施形態では、入力側フィーダライン72c,72eおよび出力側フィーダライン72d,72fを、前記誘電体基板71の裏側の連続的な電極パターン72Aあるいは72Bに、前記円形領域72aあるいは72bに到達するように形成している。その結果本発明によれば、導体パターン72e、72fと電極パターン72Aあるいは72Bとの間においてキャパシタンスが増大し、強い結合を実現できる。すなわち本実施形態によれば、共振器70あるいはこれを使ったフィルタの損失を、フィーダラインを基板71の表側に形成した場合に比べて大きく減少させることができる。
本実施形態において前記誘電体基板71としてはMgO単結晶基板に限定されるものではなく、LaAlO3単結晶基板あるいはサファイア基板を使うことも可能である。
さらに前記電極パターン72A〜72Cおよび電極パターン73A,73B、導体パターン72eおよび72fは、前記YBCO系高温超伝導材料に限定されるものではなく、例えばR−Ba−Cu−O(RBCO)系の高温超伝導薄材料、すなわち前記YBCO系におけるイットリウム(Y)をネオジム(Nd),サマリウム(Sm),ガドリニウム(Gd),ジスプロシウム(Dy),ホルミウム(Ho)で置き換えた薄膜を使ってもよい。
さらに本実施形態において、Ba−Sr−Ca−Cu−O(BSCCO)系、Pb−Bi−Sr−Ca−Cu−O(PBSCCO)系、Cu−Bap−Caq−Cur−Ox(1.5<p<2.5,2.5<q<3.5,3.5<r<4.5:CBCCO)系の高温超伝導材料を使うことも可能である。
本実施形態においては前記グランドスロット72AGおよび72BGを円形に形成することにより、電界集中が回避され、超伝導電極層52が強電界により超伝導性を失う問題を回避することができる。
なお本実施形態の共振器70において前記電極パターン72A〜72C,ディスク状電極パターン73Aおよび73B,入力側導体パターン72e,出力側導体パターン72fは高温超伝導体である必要はなく、常伝導体であってもよい。
本実施形態では、二つのデュアルモード共振器を結合することにより、図17に示すように急峻な通過帯域特性を実現することができる。なお本実施形態において、結合されるデュアルモード共振器の数は二つに限定されることはなく、3つ以上のデュアルモード共振器を結合することも可能である。
図19A〜19Cの共振器70は、それ自体でフィルタを構成することが可能である。
[第7の実施形態]
図21は、第7の実施形態による超伝導フィルタ80を示す。
図21を参照するに、超伝導フィルタ80は、底部にマイクロストリップラインを構成する配線パターン(図示せず)を担持するパッケージ容器81を備え、前記共振器70が前記パッケージ容器81の前記底部にフリップチップ実装されている。また前記パッケージ容器81の底部には、前記パッケージ容器81の底部には、前記グランドスロット72A,72Bに対応して開口部81A,81Bが形成されており、前記接続電極72Cの中央部に対応して開口部81Cが形成されている。
さらに前記パッケージ容器81中には前記共振70の上方に、MgOやサファイアなどよりなる誘電体板82が配設され、前記誘電体板82は前記パッケージ容器81の蓋81Lに、ねじ82A,82Bなどにより、前記共振器70に対して、0.01mmから10mmの範囲で近接・離間自在に保持されている。
さらに超伝導フィルタ80は、前記開口部81A,81Bに、前記グランドスロット72AG,72BGに対応してロッド81D,81Fが、前記誘電体基板71に対する距離hslotが0.01mm〜1mmの範囲で近接・離間自在に、ねじの形でそれぞれ形成されている。また前記パッケージ容器81の前記底部には、前記接続電極72Cの中央部に対応して開口部81Cが形成され、前記開口部81Cにはロッド81Fが、前記電極72Cに対する距離hddが0.0mmから0.7mmの範囲で、近接・離間自在に保持されている。前記ロッド81D〜81Fとしては、径が磁性体やMgO,LaAlO3,TiO2などの誘電体を使うことが可能である。
図22A〜22Cは、前記パッケージ容器81中における共振器70を示す、それぞれ平面図、底面図および図22B中、線E−E’に沿った断面図である。ただし図22A〜22C中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。なお前記図21の断面図も、実際には前記線E−E’に沿った断面図になっている。
図22Bよりわかるように、前記ロッド81Fは、前記図15Bのロッド61Cと同様に、前記接続電極72Cの長さ(L)方向上の中央部および幅(W)方向の中央部に対応して設けられている。本実施形態では、前記接続電極72Cに対して前記ねじ81Cを近接・離間自在に設けることにより、前記共振器間結合係数kddを前記距離hddを介して制御し、これにより、前記フィルタ80の通過帯域特性を制御することができる。また前記ロッド81D,81Eを前記基板71に対して近接・離間自在に設けることにより、前記モード間結合係数kddを介してフィルタ80の通過帯域特性を制御することができる。
前記超伝導フィルタ80において、誘電体板82およびねじ82A,82Bは省略することも可能である。
本実施形態でも、入力側フィーダライン72c,72eおよび出力側フィーダライン72d,72fを、前記誘電体基板71の裏側の連続的な電極パターン72Aあるいは72Bに、前記円形領域72aあるいは72bに到達するように形成している。その結果本発明によれば、導体パターン72e、72fと電極パターン72Aあるいは72Bとの間においてキャパシタンスが増大し、強い結合を実現できる。すなわち本実施形態によれば、共振器70を使ったフィルタ80の効率を、フィーダラインを基板71の表側に形成した場合に比べて大きく向上させることができる。
[第8の実施形態]
図23は、前記第1〜第7の実施形態のいずれかによる超伝導フィルタを使ったGHz帯域の送受信機90の概略的構成を示す。
図23を参照するに、前記送受信機90が集積回路装置よりなる信号処理部91を備え、前記信号処理部91で形成された送信信号が変調器92Aにより変調信号を形成し、形成された変調信号がアップコンバータ93Aでマイクロ波信号に変換され、電力増幅器94Aにより増幅された後、前記いずれかの実施形態の超伝導フィルタ95Aを通ってアンテナ96に供給される。
また前記アンテナ96に入来した信号は、前記フィルタ95Bを通って低雑音増幅器94Bに供給され、増幅の後、ダウンコンバータ93Bにより高周波信号に変換され、さらに復調器92Bにより復調された後、前記信号処理部91に供給される。さらに超伝導フィルタ95Aを冷却するためにクライオスタット97が設けられている。
図23の送受信機90では、前記フィルタ93および95が超伝導電極を有するため損失が少なく、効率の良い動作が可能で、消費電力を低減することができる。また前記超伝導電極として酸化物よりなるいわゆる高温超伝導体を使うことにより、60〜80Kの液体窒素温度領域でも超伝導性が維持されるため、クライオスタット97の消費電力を低減することができる。
前記送受信機90は、例えば移動体通信の基地局などへの適用が可能である。
以上、本発明を好ましい実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
(付記1)
誘電体基板と、
前記誘電体基板の第1の側を覆って連続的に形成された電極層と、
前記誘電体基板の第2の側に、前記電極層とともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の電極パターンと、
前記電極層のうち、前記ディスク状の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持する円形の領域に、前記円形の領域の中心に対して非対称に形成され前記誘電体基板を露出する開口部よりなるグランドスロットと、
前記誘電体基板の前記第1の側において前記電極層に、前記円形の領域に到達するように形成され、第1の方向に延在する入力側カットアウト部と、
前記誘電体基板の前記第1の側において前記電極層に、前記円形の領域に到達するように形成され、前記第1の方向に直交する第2の方向に延在する出力側カットアウト部と、
前記誘電体基板の前記第1の側において、前記入力側カットアウト部に形成された入力側導体パターンと、
前記誘電体基板の前記第1の側において、前記出力側カットアウト部に形成された出力側導体パターンと、
を含むフィルタ。
(付記2)
前記入力側導体パターンは、前記入力側カットアウト部の形状に整合した形状を有し、前記出力側導体パターンは、前記出力側カットアウト部の形状に整合した形状を有する付記1記載のフィルタ。
(付記3)
前記入力側カットアウト部と前記入力側導体パターンは、第1のコプレーナ型フィーダラインを形成し、前記出力側カットアウト部と前記出力側導体パターンは、第2のコプレーナ型フィーダラインを形成する、付記2記載のフィルタ。
(付記4)
前記グランドスロットは、円形の開口部である付記1〜3のうち、いずれか一項記載のフィルタ。
(付記5)
前記誘電体基板の前記第1の側に、前記グランドスロットに対向して磁性体または誘電体よりなる調整ロッドをさらに備えた付記1〜4のうち、いずれか一項記載のフィルタ。
(付記6)
前記調整ロッドは、前記グランドスロットに対して近接・離間自在に保持される付記5記載のフィルタ。
(付記7)
前記電極層、前記電極パターン、前記入力側導体パターンおよび前記出力側導体パターンは、超伝導体よりなる付記1〜6のうち、いずれか一項記載のフィルタ。
(付記8)
第1の領域および第2の領域を含む誘電体基板と、
前記誘電体基板の第1の側において、前記第1の領域に形成された第1の電極パターンと、
前記誘電体基板の前記第1の側において、前記第2の領域に形成された第2の電極パターンと、
前記誘電体基板の前記第1の側に、前記第1の電極パターンと前記第2の電極パターンとを接続して延在する接続電極パターンと、
前記誘電体基板の前記第1の側とは反対の第2の側に、前記第1の領域において前記第1の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第3の電極パターンと、
前記誘電体基板の第2の側に、前記第2の領域において前記第2の電極パターンともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第4の電極パターンと、
前記誘電体基板の前記第1の側において前記第1の電極パターンに、前第1の領域にまで到達するように形成され、前記接続電極パターンの延在する方向に直交する方向に延在する入力側カットアウト部と、
前記誘電体基板の前記第1の側において前記第2の電極パターンに、前記第2の領域にまで到達するように、前記入力側カットアウト部に対して平行に形成される出力側カットアウト部と、
前記誘電体基板の前記第1の側において、前記入力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第1の信号伝送路を形成する入力側導体パターンと、
前記誘電体基板の前記第1の側において、前記出力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第2の信号伝送路を形成する出力側導体パターンと、
前記第1の電極パターンのうち、前記ディスク状の第3の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持する第1の円形の領域に、前記第1の円形の領域の中心に対して非対称に形成され前記誘電体基板を露出する第1の開口部よりなる第1のグランドスロットと、
前記第1の電極パターンのうち、前記ディスク状の第4の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持する第2の円形の領域に、前記第2の円形の領域の中心に対して非対称に形成され前記誘電体基板を露出する第2の開口部よりなる第2のグランドスロットと、
を含むフィルタ。
(付記9)
前記入力側カットアウト部と前記入力側導体パターンは、第1のコプレーナ型フィーダラインを形成し、前記出力側カットアウト部と前記出力側導体パターンは、第2のコプレーナ型フィーダラインを形成する、付記8記載のフィルタ。
(付記10)
さらに前記接続電極パターンに形成され前記誘電体基板を露出する第3の開口部よりなる第3のグランドスロットを含む付記8または9記載のフィルタ。
(付記11)
前記第1〜第3のグランドスロットの各々には、各々磁性体または誘電体よりなる第1〜第3の調整ロッドが、それぞれ近接・離間自在に設けられている付記10記載のフィルタ。
(付記12)
前記第1〜第4の電極パターン、前記接続電極パターン、前記入力側導体パターンおよび前記出力側導体パターンは、超伝導体よりなる付記8〜11のうち、いずれか一項記載のフィルタ。
(付記13)
第1の領域および第2の領域を含む誘電体基板と、
前記誘電体基板の第1の側において、前記第1の領域に形成された第1の電極パターンと、
前記誘電体基板の前記第1の側において、前記第2の領域に形成された第2の電極パターンと、
前記誘電体基板の前記第1の側に、前記第1の電極パターンと前記第2の電極パターンとを接続して延在する接続電極パターンと、
前記誘電体基板の前記第1の側とは反対の第2の側に、前記第1の領域において前記第1の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第3の電極パターンと、
前記誘電体基板の第2の側に、前記第2の領域において前記第2の電極パターンともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第4の電極パターンと、
前記誘電体基板の前記第1の側において前記第1の電極パターンに、前第1の領域にまで到達するように形成され、前記接続電極パターンの延在する方向に平行に延在する入力側カットアウト部と、
前記誘電体基板の前記第1の側において前記第2の電極パターンに、前記第2の領域にまで到達するように、前記入力側カットアウト部に対して平行に形成される出力側カットアウト部と、
前記誘電体基板の前記第1の側において、前記入力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第1の信号伝送路を形成する入力側導体パターンと、
前記誘電体基板の前記第1の側において、前記出力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第2の信号伝送路を形成する出力側導体パターンと、
を含むフィルタ。
(付記14)
前記入力側カットアウト部と前記入力側導体パターンは、第1のコプレーナ型フィーダラインを形成し、前記出力側カットアウト部と前記出力側導体パターンは、第2のコプレーナ型フィーダラインを形成する、付記13記載のフィルタ。
(付記15)
前記接続電極パターンのうち、前記第3の電極パターンの中心と前記第4の電極パターンの中心を結ぶ仮想的な線分の中央に対応して、前記グランドスロットに対向して近接・離間自在に、磁性体または誘電体よりなる調整ロッドをさらに備えた付記13または14記載のフィルタ。
(付記16)
前記第1〜第4の電極パターン、前記接続電極パターン、前記入力側導体パターンおよび前記出力側導体パターンは、超伝導体よりなる付記13〜15のうち、いずれか一項記載のフィルタ。
従来の超伝導フィルタを示す図である。 第1の実施形態による超伝導共振器を示す平面図である。 第1の実施形態による超伝導共振器を示す底面図である。 第1の実施形態による超伝導共振器を示す、図2B中、線A−A’に沿った断面図である。 図2A〜2Cの超伝導共振器の反射特性を示す図である。 図2A〜2Cの超伝導共振器のモード間結合係数を示す図である。 第2の実施形態による超伝導フィルタを示す断面図である。 図5の超伝導フィルタの通過特性を示す図である。 第3の実施形態による超伝導フィルタを示す断面図である。 図7の超伝導フィルタの反射特性を示す図である。 図7の超伝導フィルタの反射特性を示す図である。 図7の超伝導フィルタのモード間結合係数を示す図である。 第4の実施形態による超伝導共振器を示す平面図である。 第4の実施形態による超伝導共振器を示す底面図である。 第4の実施形態による超伝導共振器を示す、図11B中、線B−B’に沿った断面図である。 図11A〜11Cの超伝導共振器の反射特性を示す図である。 図11A〜11Cの超伝導共振器の共振器間結合係数を示す図である。 第5の実施形態による超伝導フィルタを示す断面図である。 図14の超伝導フィルタで使われる超伝導共振器を示す平面図である。 図14の超伝導フィルタで使われる超伝導共振器を示す底面図である。 図14の超伝導フィルタで使われる超伝導共振器を示す、図15B中、線B−B’に沿った断面図である。 図14の超伝導フィルタの反射特性を示す図である。 図14の超伝導フィルタの通過特性を示す図である。 図14の超伝導フィルタの共振器間結合係数を示す図である。 第6の実施形態による超伝導共振器を示す平面図である。 第6の実施形態による超伝導共振器を示す底面図である。 第6の実施形態による超伝導共振器を示す、図19B中、線A−A’に沿った断面図である。 図19A〜19Cの超伝導フィルタの反射特性を示す図である。 第7の実施形態による超伝導フィルタを示す断面図である。 図21の超伝導フィルタで使われる超伝導共振器を示す平面図である。 図21の超伝導フィルタで使われる超伝導共振器を示す底面図である。 図21の超伝導フィルタで使われる超伝導共振器を示す、図15B中、線B−B’に沿った断面図である。 第8の実施形態による送受信機を示すブロック図である。
符号の説明
10 超伝導チューナブルフィルタ
11 誘電体基板
12 電極層
13A〜13D ディスク状電極パターン
14A〜14E フィーダライン
15 誘電体板
15A 開口部
20 超伝導共振器
21 誘電体基板
22 電極層
22a,52a,52b,72a,72b 円形領域
22B グランドスロット
22a,22c 入力側フィーダライン
22b,22d 出力側フィーダライン
23 ディスク状電極パターン
30,40,60,80 超伝導フィルタ
31,41,61,81 パッケージ容器
31B,41B,61B,81A,81B,81C 開口部
31L,41L,61L,81L 蓋
32,42,62 誘電体板
32A,32B,42A,42B,62A,62B、82A,82B ロッド
50,70 超伝導共振器
51A,51B,71A,71B 共振器領域
51C,71C 中間領域
51a,51b カットアウト
52A,52B 電極パターン
52C 接続電極
52c,52e,72c,72d 入力側フィーダライン
52d,52f,72d,72f 出力側フィーダライン
41C,61C,81D,81E,81F ロッド
72AG,72BG グランドスロット
90 送受信機
91 信号処理部
92A 変調器
92B 復調器
93A アップコンバータ
93B ダウンコンバータ
94A 電力増幅器
94B 低雑音増幅器
95A 超伝導フィルタ
95B フィルタ
96 アンテナ
97 クライオスタット

Claims (8)

  1. 誘電体基板と、
    前記誘電体基板の第1の側を覆って連続的に形成された電極層と、
    前記誘電体基板の第2の側に、前記電極層とともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の電極パターンと、
    前記電極層のうち、前記ディスク状の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持する円形の領域に、前記円形の領域の中心に対して非対称に形成され前記誘電体基板を露出する開口部よりなるグランドスロットと、
    前記誘電体基板の前記第1の側において前記電極層に、前記円形の領域に到達するように形成され、第1の方向に延在する入力側カットアウト部と、
    前記誘電体基板の前記第1の側において前記電極層に、前記円形の領域に到達するように形成され、前記第1の方向に直交する第2の方向に延在する出力側カットアウト部と、
    前記誘電体基板の前記第1の側において、前記入力側カットアウト部に形成された入力側導体パターンと、
    前記誘電体基板の前記第1の側において、前記出力側カットアウト部に形成された出力側導体パターンと、
    を含むフィルタ。
  2. 前記入力側カットアウト部と前記入力側導体パターンは、第1のコプレーナ型フィーダラインを形成し、前記出力側カットアウト部と前記出力側導体パターンは、第2のコプレーナ型フィーダラインを形成する、請求項1記載のフィルタ。
  3. 前記グランドスロットは、円形の開口部である請求項1または2記載のフィルタ。
  4. 前記誘電体基板の前記第1の側に、前記グランドスロットに対向して磁性体または誘電体よりなる調整ロッドをさらに備えた請求項1〜3のうち、いずれか一項記載のフィルタ。
  5. 前記調整ロッドは、前記グランドスロットに対して近接・離間自在に保持される請求項3記載のフィルタ。
  6. 前記電極層、前記電極パターン、前記入力側導体パターンおよび前記出力側導体パターンは、超伝導体よりなる請求項1〜5のうち、いずれか一項記載のフィルタ。
  7. 第1の領域および第2の領域を含む誘電体基板と、
    前記誘電体基板の第1の側において、前記第1の領域に形成された第1の電極パターンと、
    前記誘電体基板の前記第1の側において、前記第2の領域に形成された第2の電極パターンと、
    前記誘電体基板の前記第1の側に、前記第1の電極パターンと前記第2の電極パターンとを接続して延在する接続電極パターンと、
    前記誘電体基板の前記第1の側とは反対の第2の側に、前記第1の領域において前記第1の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第3の電極パターンと、
    前記誘電体基板の第2の側に、前記第2の領域において前記第2の電極パターンともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第4の電極パターンと、
    前記誘電体基板の前記第1の側において前記第1の電極パターンに、前第1の領域にまで到達するように形成され、前記接続電極パターンの延在する方向に直交する方向に延在する入力側カットアウト部と、
    前記誘電体基板の前記第1の側において前記第2の電極パターンに、前記第2の領域にまで到達するように、前記入力側カットアウト部に対して平行に形成される出力側カットアウト部と、
    前記誘電体基板の前記第1の側において、前記入力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第1の信号伝送路を形成する入力側導体パターンと、
    前記誘電体基板の前記第1の側において、前記出力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第2の信号伝送路を形成する出力側導体パターンと、
    前記第1の電極パターンのうち、前記ディスク状の第3の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持する第1の円形の領域に、前記第1の円形の領域の中心に対して非対称に形成され前記誘電体基板を露出する第1の開口部よりなる第1のグランドスロットと、
    前記第1の電極パターンのうち、前記ディスク状の第4の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持する第2の円形の領域に、前記第2の円形の領域の中心に対して非対称に形成され前記誘電体基板を露出する第2の開口部よりなる第2のグランドスロットと、
    を含むフィルタ。
  8. 第1の領域および第2の領域を含む誘電体基板と、
    前記誘電体基板の第1の側において、前記第1の領域に形成された第1の電極パターンと、
    前記誘電体基板の前記第1の側において、前記第2の領域に形成された第2の電極パターンと、
    前記誘電体基板の前記第1の側に、前記第1の電極パターンと前記第2の電極パターンとを接続して延在する接続電極パターンと、
    前記誘電体基板の前記第1の側とは反対の第2の側に、前記第1の領域において前記第1の電極パターンとともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第3の電極パターンと、
    前記誘電体基板の第2の側に、前記第2の領域において前記第2の電極パターンともに前記誘電体基板を挟持するように設けられたディスク状の第4の電極パターンと、
    前記誘電体基板の前記第1の側において前記第1の電極パターンに、前第1の領域にまで到達するように形成され、前記接続電極パターンの延在する方向に平行に延在する入力側カットアウト部と、
    前記誘電体基板の前記第1の側において前記第2の電極パターンに、前記第2の領域にまで到達するように、前記入力側カットアウト部に対して平行に形成される出力側カットアウト部と、
    前記誘電体基板の前記第1の側において、前記入力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第1の信号伝送路を形成する入力側導体パターンと、
    前記誘電体基板の前記第1の側において、前記出力側カットアウト部に形成され前記第1の電極層とともに第2の信号伝送路を形成する出力側導体パターンと、
    を含むフィルタ。
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