JP3275538B2 - 超伝導端結合フィルタ - Google Patents

超伝導端結合フィルタ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超伝導端結合フィルタに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の高度化、汎用化、多様化に
伴い、光通信回線、衛星通信回線を基幹回線とし、自動
車、航空機、船舶あるいは人などの移動体に通信端末を
装備したパーソナル通信が大幅に普及しつつある。この
ため、高周波領域の通信帯域が不足し、通信帯域の高周
波化、チャネル数の増加が図られつつある。
【0003】通常、パーソナル通信に拘わらず、無線通
信ネットワークには、中央局、基地局、中継局などの階
層構成が取られているが、これらの送受信装置には、多
くのフィルタが使用されている。現在、マイクロ波、ミ
リ波帯のフィルタとして、誘電体フィルタ、導波管フィ
ルタが用いられているが、今後の通信チャネル需要に伴
い、より一層狭帯域で小型、低損失なフィルタが切望さ
れる。このようなフィルタの候補として、ストリップ線
路で構成するフィルタが有望である。
【0004】図7〜図10にストリップ線路で構成する
高周波フィルタの概略を示す。図中、1は給電線、2は
半波長共振器、3は半波長共振器2間あるいは給電線1
と半波長共振器2間の電気的な結合領域、4はグランド
プレーン、5は円盤形状の共振器である。
【0005】フィルタの結合方式には、図7に示す側面
結合方式と、図8に示す半波長共振器2を一直線上に配
列した端結合方式の2通りの結合方式がある。一般に
は、共振器のQ値が高くとれることなどから、側面結合
方式が多く用いられる。一方、端結合方式は、フィルタ
の全体寸法を小さくすることができ、小型のフィルタに
適している半面、通常の線形共振器ではそれほど高いQ
値がえられないという欠点を有している。
【0006】かかる欠点を除去すべく従来よりQ値を改
善する構造が提案されており、その一例として、図9に
示す円盤形状の共振器5を基本とするディスクフィルタ
が挙げられる。また、Q値を改善する材料的な提案とし
て、超伝導体の利用が考えられる。従来の金属系超伝導
フィルタでは、動作温度が10K程度であったため、通
常の通信装置への適用は事実上不可能であったが、臨界
温度が液体窒素温度(77K)を越える酸化物超伝導体
の出現により、超伝導フィルタの適用可能性が高まり、
実際、米国では衛星回線の中継局用として検討されてい
る。すなわち、超伝導体でディスクフィルタを構成すれ
ば将来の高性能小型フィルタとして有望である。
【0007】ディスクフィルタは上述した利点を有する
が、超伝導円盤共振器は、Q値が高いにも拘わらず、給
電線1とそれに隣接する超伝導円盤共振器との結合が弱
いという欠点がある。この欠点の実質的な影響は、図1
1の3極ディスクフィルタの通過特性の一例に示すよう
に、フィルタの通過帯域に発生する大きな(図11では
約7dBに及ぶ)リプルである。
【0008】このように、端結合方式の超伝導フィルタ
は、全体寸法を小さくする上で有利であり、さらに共振
器を円盤形状とすることで扱えるパワーも改善される
が、共振器のQ値が高い割に、給電線1との結合が弱い
という問題がある。
【0009】この問題を解決するために、電子情報通信
学会技報SCE93−53(1993年12月)に示す超伝導
端結合フィルタが提案されている。この超伝導端結合フ
ィルタは、図10に示すように、複数個(図では3個)
の円盤形状の超伝導共振器6と給電線1とを有してお
り、該給電線1の一部を最も近接した超伝導共振器6の
内部に指状に差し込んで結合部1aを構成したものであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き超伝導端結
合フィルタでは、結合部1aの長さが小さい場合には十
分なリプル改善効果が得られず、長すぎる場合にはフィ
ルタ特性(例えば通過帯域特性)が劣化する。
【0011】例えば、図1及び図2に示すように、結合
部1aの長さl0 を超伝導共振器6の長さl1 の1.5
パーセント程度に構成した超伝導端結合フィルタではリ
プル改善が不十分であり、逆にこの長さl0 を30パー
セント程度に構成した超伝導端結合フィルタでは通過帯
域幅が劣化する。前者の特性を図12に、また後者の特
性を図13にそれぞれ示す。
【0012】したがって、上述の如き超伝導端結合フィ
ルタでは、結合部1aの長さl0 を限定する必要があ
る。
【0013】本発明は、上記従来技術に鑑み、良好なリ
プル特性及び通過帯域特性を有する超伝導端結合フィル
タを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の構成は、複数個の超伝導共振器と超伝導あるいは常
伝導金属薄膜からなる給電線とから構成され、該給電線
の一部を最も近接した前記超伝導共振器の内部に指状に
差し込んだ結合部を有する超伝導端結合フィルタにおい
て、該給電線の差し込み長さである結合部の長さが超伝
導共振器の長さの5パーセント以上、10パーセント以
下であることを特徴とする。
【0015】
【作用】上記構成の本発明によれば、超伝導フィルタと
して機能するばかりでなく、指状に差し込んだ結合部の
長さを最適に選定してあるのでリプル特性及び通過帯域
特性も良好なものが得られる。
【0016】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づき詳細に説
明する。
【0017】図1及び図2において、1は給電線、1a
は結合部、6は超伝導共振器である。
【0018】給電線1は、超伝導或いは常伝導金属薄膜
から構成される。本実施例では、給電線1の幅は0.1
6mm(50オーム線路)である。円盤状の超伝導共振
器6は複数個設けられ、本実施例の場合は3個設けられ
ている。これらの超伝導共振器6は、一直線状に配列し
た、いわゆる端結合方式が採用される。超伝導共振器6
は直径7mmである。
【0019】給電線1、超伝導共振器6が形成される基
板としては、例えば、酸化マグネシウム結晶の(10
0)面が用いられる。基板の厚さは0.5mmである。
給電線1、超伝導共振器6は、本実施例では、臨界温度
90KのEuBaCuO酸化物超伝導薄膜で形成し、上
下にグランドプレーン(図示せず)を配置したストリッ
プライン構造となっている。
【0020】更に、本実施例では、給電線1とこれと最
も近接した超伝導共振器6とを強く結合するため、その
間に結合部1aを設けている。この結合部1aは、給電
線1に最も近接した超伝導共振器6の一部を長方形状に
除去し、その除去部に給電線1の一部を差し込んだもの
であり、結合部1aの長さl0 が超伝導共振器6の長さ
1 の5パーセント以上、10パーセント以下に形成し
てある。
【0021】図3〜図5は本実施例に係る超伝導端結合
フィルタの特性である。各特性における長さl0 は、長
さl1 の5パーセント(図3の場合)、7.5パーセン
ト(図4の場合)、10パーセント(図5の場合)であ
る。また、図6はリプル量と通過帯域幅とを前記長さl
0 ,l1 の比率に対してプロットした特性である。
【0022】これらの図3〜図6を参照すれば、長さl
0 が長さl1 の5パーセント以上では、リプルが1dB
にも満たない量であり、実用上十分なフィルタ特性を有
することが分かる。一方、長さl0 が長さl1 の10パ
ーセントを越えると通過帯域幅の減少が顕著となり、フ
ィルタ特性が劣化する。即ち、給電線1の一部を最も近
接した超伝導共振器6の内部に指状に差し込んだ超伝導
端結合フィルタでは、十分なリプル改善効果があり、か
つ、通過帯域幅などのフィルタ特性の劣化がない、指状
に差し込む長さの最適範囲は、給電線1の指状に差し込
む長さである結合部1aの長さl0 と超伝導共振器6の
長さl1 との比率で、5パーセント以上、10パーセン
ト以下である。
【0023】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて説明した様に、
本発明によれば複数個の超伝導共振器と超伝導あるいは
常伝導金属薄膜からなる給電線とから構成され、該給電
線の一部を最も近接した前記超伝導共振器の内部に指状
に差し込んだ超伝導端結合フィルタにおいては、該給電
線の差し込み長さが超伝導共振器の長さの5パーセント
以上、10パーセント以下であればリプル特性が改善さ
れ、通過帯域幅が劣化しないという優れた特性が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す平面図。
【図2】図1の部分的な拡大図。
【図3】上記実施例において(l0 /l1 )が5パーセ
ントのときの透過特性を示す特性図。
【図4】上記実施例において(l0 /l1 )が7.5パ
ーセントのときの透過特性を示す特性図。
【図5】上記実施例において(l0 /l1 )が10パー
セントのときの透過特性を示す特性図。
【図6】上記実施例におけるリプル量の特性を示す特性
図。
【図7】従来技術に係る側結合フィルタを示す構成図。
【図8】従来技術に係る端結合フィルタを示す構成図。
【図9】従来技術に係るディスクフィルタを示す構成
図。
【図10】給電線の差し込み構造をもつ上記実施例と同
種のディスクフィルタを示す構成図。
【図11】図9に示すディスクフィルタの透過特性を示
す特性図。
【図12】図1及び図2に示す超伝導端結合フィルタに
おける長さl0 及びl1 の比が1.5パーセント程度の
場合の透過特性を示す特性図。
【図13】図1及び図2に示す超伝導端結合フィルタに
おける長さl0 及びl1 の比が30パーセント程度の場
合の透過特性を示す特性図。
【符号の説明】
1 給電線 1a 結合部 6 超伝導共振器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−147501(JP,A) 永井、等,超伝導薄膜によるディスク 共振器とディスクフィルタ,電子情報通 信学会技術研究報告,SCE93−53 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 1/203 ZAA JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の超伝導共振器と超伝導あるいは
    常伝導金属薄膜からなる給電線とから構成され、該給電
    線の一部を最も近接した前記超伝導共振器の内部に指状
    に差し込んだ結合部を有する超伝導端結合フィルタにお
    いて、該給電線の差し込み長さである結合部の長さが超
    伝導共振器の長さの5パーセント以上、10パーセント
    以下であることを特徴とする超伝導端結合フィルタ。
  2. 【請求項2】 超伝導共振器は円盤形状の共振器である
    ことを特徴とする[請求項1]に記載の超伝導端結合フ
    ィルタ。
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