JP2015142297A - チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】二つの通過帯域それぞれの中心周波数を独立して調整可能なチューナブルデュアルバンド共振器又はこれを用いたチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタを提供する。
【解決手段】半波長共振器10にスタブ11を付加した構造である、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、所定の厚さの誘電体22の下面に接地導体21が配置され、上面に左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振器と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振器からなり、半波長共振器10とスタブ11の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

この発明は、高周波やマイクロ波を使った装置、例えば、移動体通信、衛星通信、固定マイクロ波通信、その他の通信技術分野において信号の送受信に利用されるデュアルバンド帯域通過フィルタの周波数チューニングと帯域内通過特性の改善を同時に実現する技術に関するものである。
近年、映像などのデータ通信が爆発的に増大し、ネットワーク容量の逼迫と周波数資源の逼迫が世界的に見込まれ大きな問題となっている。これ対して高速・大容量通信と周波数資源の有効利用を同時に実現可能な移動体通信基地局用マイクロ波フィルタの開発が求められている。さらに、近年では複数の周波数帯に対応する通信機器が望まれている。
高速・大容量通信を実現する一つの方法として二つの周波数帯域を同時に使って通信する方法が提案されており、その要素技術として二つの周波数帯域を同時に通過させるデュアルバンド帯域通過フィルタが提案されている。
従来、通過帯域を二つもつことを特徴とするデュアルバンド帯域通過フィルタは、次のような構成方法が存在する。
図1に示すように、二つの周波数で共振する複数のデュアルバンド共振器N1、N2、N3が従属結合され、その従属結合の両端の入出力ポートM1、M2とそれぞれ結合することによってフィルタ100を構成している(非特許文献1)。
デュアルバンド共振器N1、N2、N3は偶・奇モードを有し、この二つのモードを制御することで二つの通過帯域を持つデュアルバンド共振器を構成している。このフィルタ100では、入出力ポートM1、M2は両端のデュアルバンド共振器N1、N3と直接結合し、二つの通過帯域の両方で所望の特性を同時に得られる接続位置を決定する必要がある。
一方、周波数資源の有効利用には急峻な遮断特性を有する帯域通過フィルタが求められている。一般的に共振器の数を増やす多段化を行うと急峻な遮断特性を実現できる。しかし、銅などの常伝導体には抵抗があるため、多段化とともに挿入損失も増大し、低損失と急峻な遮断特性の両立は不可能であった。この問題を解決するひとつの方法として、例えば超伝導帯域通過フィルタが提案されている(特許文献1)。超伝導体は銅などと比べて表面抵抗がマイクロ波帯で2〜3桁ほど低いため、多段化しても挿入損失を小さく抑えることができるため、低損失で急峻な遮断特性の両立を実現することができる。
また、複数の周波数帯に対応する方法としては帯域通過フィルタの中心周波数を可変することができる中心周波数チューナブル帯域通過フィルタが提案されている。
図2は、従来の超伝導チューナブル帯域通過フィルタの構成例である。誘電体基板S5上に形成されたマイクロストリップ型のフィルタパターンS1の上方に、誘電体プレートS10を配置する。圧電素子などのアクチュエータなどを用いて誘電体S10とフィルタパターンS1との距離hを変えることでフィルタパターンS1から放射される電界分布を変化させ中心周波数を可変する(特許文献2)。
特開2002−57506号公報 特許第3535469号公報
Jia-Sheng Hong ,Wenxing Tang, "Dual-band filter based on non-degenerate dual-mode slow-wave open-loopresonators ,"IEEE MTT-S International Microwave Symposium Digest, pp.861-864, 2009.
デュアルバンド帯域通過フィルタは、二つの通過帯域の共振周波数を1つの共振器で実現するデュアルバンド共振器を用いてデュアルバンド帯域通過フィルタを実現する。図1に示すデュアルバンド帯域通過フィルタの各帯域の中心周波数は各デュアルバンド共振器N1、N2、N3に発生する偶・奇モードによって決定される。デュアルバンド共振器N1、N2、N3の奇モード部分は偶モードと共通なため、奇モードを調整すると偶モードにも影響を与える。各帯域の帯域幅は各デュアルバンド共振器N1、N2、N3の共振器間距離で制御するが、このデュアルバンド帯域通過フィルタに誘電体プレートS10を用いて中心周波数チューニングを行うと、デュアルバンド帯域通過フィルタの上方全面を誘電体プレートが覆うこととなる。そのため、デュアルバンド帯域通過フィルタの偶・奇モード両方に影響を与えることから、中心周波数をチューニングすることが可能であるが、偶・奇モードを独立して周波数チューニングすることは困難である。また、フィルタ全体を誘電体プレートで覆われているため、デュアルバンド共振器間の電磁界分布にも影響を与えることから帯域幅も変化する問題も生じる。さらに、中心周波数のシフト量が増加すると帯域内通過特性が劣化するため、各共振器の共振器周波数を調整するためのトリミング機構が周波数チューニング機構とは別に必要となる。ここで、トリミングとは、帯域内通過特性を改善する方法のことである。
本発明の課題は、上記のような従来技術の課題を解決するためになされたものである。すなわち、二つの通過帯域それぞれの中心周波数を独立してチューニング(可変)することができ、なおかつ中心周波数チューニング後に劣化する帯域内通過特性を、新たにトリミング機構を導入せずに周波数チューニング機構を用いて改善することができる中心周波数チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタを実現することにある。
本発明で用いる代表的デュアルバンド共振器は基本的には、図3に示すように、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器のスタブ11の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド共振器であって、
所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該ストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振器と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振器からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振器として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振器として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器であり、このデュアルバンド共振器をチューニング可能な構造とすることを見出だしたものである。
すなわち本発明は、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器のスタブ11の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド共振器であって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該ストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振器と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振器からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振器として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振器として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器において、スタブ11の上部空間に、誘電体ロッド25を設けることを特徴とするチューナブルデュアルバンド共振器である。
また、本発明は、上記のチューナブルデュアルバンド共振器において、半波長共振器10の長さ方向に誘電体ロッド25を移動させ、誘電体25の位置を、半波長共振器10とスタブ11を合わせた長さの中間部の半波長共振器10の上部空間に設けることを特徴とする、チューナブルデュアルバンド共振器である。
さらに、本発明は、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器のスタブ11の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド帯域通過フィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該ストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振器と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振器からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振器として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振器として働くことを特徴とするデュアルバンド帯域通過フィルタにであって、半波長共振器10とスタブ11の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けるチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおいて、スタブ11の上部空間、又は、半波長共振器10とスタブ11を合わせた長さの中間部の半波長共振器10の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けることを特徴とするチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタである。
また本発明は、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器のスタブ11の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド帯域通過フィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該細いストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振器と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振器からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振器として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振器として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド帯域通過フィルタであって、mを変えることによって偶モードの通過帯域の結合係数を調整し、その後、nを調節することにより偶モードの通過帯域の結合係数を一定に保ちながら奇モードの通過帯域の結合係数だけを個別に調整できることを特徴とするデュアルバンド帯域通過フィルタであって、半波長共振器10とスタブ11の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けるチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおいて、スタブ11の上部空間、又は、半波長共振器10とスタブ11を合わせた長さの中間部の半波長共振器10の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けることを特徴とするチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタである。
さらに、本発明の2段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニングのシフト量の調整方法は、各半波長共振器10の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離をすべて同じ高さに調整することにより、奇モードのみ通過帯域特性を調整する周波数チューニングのシフト量の調整方法である。
また、本発明の2段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニングのシフト量の調整方法は、各スタブ11の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離をすべて同じ高さに調整することにより、偶モードのみ通過帯域特性を調整する周波数チューニングのシフト量の調整方法である。
さらに、本発明の2段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニング後に発生する帯域内通過特性の劣化を改善する方法(トリミング)は、各半波長共振器10の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離を個別に調整することにより、奇モードのみの帯域内通過帯域特性を改善する方法である。
また、本発明の2段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニング後に発生する帯域内通過特性の劣化を改善する方法(トリミング)は、各スタブ11の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離を個別に調整することにより、偶モードのみの帯域内通過帯域特性を改善する方法である。
さらに、本発明は、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器のスタブ11の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンドフィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該細いストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器と、さらに、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器とからなる合計3基のデュアルバンド共振器とからなる構造を有し、第一のデュアルバンド共振器と第三のデュアルバンド共振器の奇モード共振導波路10に沿って、給電導体線13を設け、一方の給電導体線13を入力側とし、もう一方の給電導体線13を出力側としたことに特徴を有する多段型デュアルバンド帯域通過フィルタであって、半波長共振器10とスタブ11の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けるチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおいて、スタブ11の上部空間、又は、半波長共振器10とスタブ11を合わせた長さの中間部の半波長共振器10の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けることを特徴とするチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタである。
また、本発明の3段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニングのシフト量の調整方法は、各半波長共振器10の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離をすべて同じ高さに調整することにより、奇モードのみ通過帯域特性を調整する周波数チューニングのシフト量の調整方法である。
さらに、本発明の3段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニングのシフト量の調整方法は、各スタブ11の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離をすべて同じ高さに調整することにより、偶モードのみ通過帯域特性を調整する周波数チューニングのシフト量の調整方法である。
さらに、本発明の3段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニング後に発生する帯域内通過特性の劣化を改善する方法(トリミング)は、各半波長共振器10の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離を個別に調整することにより、奇モードのみの帯域内通過帯域特性を改善する方法である。
また、本発明の3段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニング後に発生する帯域内通過特性の劣化を改善する方法(トリミング)は、各スタブ11の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離を個別に調整することにより、偶モードのみの帯域内通過帯域特性を改善する方法である。
本発明によれば、二つの通過帯域それぞれの中心周波数、帯域幅、入出力の整合の設計自由度が高く、さらに二つの通過帯域の中心周波数を独立してチューニングすることが可能であり、また、チューニング後に劣化する帯域内通過特性を改善することができるチューナブルデュアルバンド共振器及びそれを用いたチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタを提供することができる。
従来例 従来例 本発明で用いたデュアルバンド共振器の構造 本発明で用いたデュアルバンド共振器の断面図 本発明で用いたデュアルバンド共振器の電流分布図 本発明で用いたデュアルバンド共振器と誘電体ロッドの配置位置 誘電体ロッド25をスタブ11の開放端に配置したときと、誘電体ロッド25がないときの周波数特性 本発明で用いたデュアルバンド共振器と誘電体ロッドの配置位置 誘電体ロッド25を偶モード共振器の中央部に配置した時と誘電体ロッド25がないときの周波数特性 本発明のチューナブルデュアルバンド共振器における誘電体ロッドの高さによるシフト量の調整(実施例2) 本発明のチューナブルデュアルバンド共振器における誘電体ロッドの高さによるシフト量の調整(実施例3) 本発明で用いた2段デュアルバンド帯域通過フィルタの構造(実施例4) 導波路12を用いない時の共振器間距離mと結合係数kの関係 共振器間距離mが一定で、導波路12のnの長さを変えた時の各通過帯域の結合係数kの変化(実施例3) 実施例5で用いた3段デュアルバンド帯域通過フィルタの構造 実施例5で用いた3段デュアルバンド帯域通過フィルタの周波数特性 偶モードの中心周波数だけを調整する際のデュアルバンド帯域通過フィルタの誘電体ロッドの配置位置(実施例6) 偶モードの中心周波数だけを調整したときのチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタの周波数特性(実施例6) 奇モードの中心周波数だけを調整する際のデュアルバンド帯域通過フィルタの誘電体ロッドの配置位置(実施例7) 奇モードの中心周波数だけを調整したときのチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタの周波数特性(実施例7) 図18の偶モード(5.0 GHz付近)の反射特性(S11) 図17の側面図 図20の奇モード(3.5 GHz付近)の反射特性(S11)(実施例8) 図19の側面図 誘電体ロッド25を配置し誘電体ロッドの半径rを変えた時の周波数シフト量の変化(実施例10) 図19の上面図(実施例11) 楕円形の誘電体ロッド25を配置し誘電体ロッドの長さsを変えた時の周波数シフト量の変化(実施例11)
本発明で用いる誘電体基板は、周知の誘電体を用いることが出来、成形性に優れたものが好ましい。誘電体損を抑えるために、誘電正接の小さい材料が望ましい。また、温度上昇を抑えるために熱伝導率の高い材料が望ましい。
ストリップ導体、マイクロストリップラインに用いる常伝導体や超伝導体についても、知られているどのようなものでも用いることが出来る。
本発明で用いる共振器の代表的な構成単位としての構造を図3の中央部に示す。図3の左は、半波長共振器(奇モード共振)10であり、基本的にはヘアピン形状をした左右対称のマイクロストリップライン構造である。図3の右は、スタブを示す。
図3中央は、ヘアピン形状をした半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器10とスタブ11が偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド共振器であって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該ヘアピン形状をしたストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振器と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振器からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振器として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振器として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器である。
当該デュアルバンド共振器は、単独又は複数個組み合わせて、デュアルバンド帯域通過フィルタをつくることができる。
次に、その構造について詳述するが、当業者であればこの構造を摸して似た構造のデュアルバンド帯域通過フィルタを作ることが可能であるので、本発明はこの構造のみに限定されるべきではない。
ロッド25は、高誘電率、低誘電正接の材料が望ましく、サファイヤ、京セラSV380などを挙げることが出来る。(図6及び図8参照)
また、ロッド25の形状は、断面の形状は特に決まっていないが、ロッド25をネジの回転で押し込む構造の場合は、断面円形が好ましい。また、回転させないでロッド25をストリップ導体に近づける構造の場合は、どのような断面形状であっても差し支えない。ただし、奇モードの周波数チューニングを行う場合は、断面円形であっても近づけるロッドの円形断面が、ストリップ導体の幅を超える場合は、楕円形にし、ストリップ導体の幅を超えないように工夫する。(図26参照)
また、偶モードの周波数チューニングにおいて最大シフト量を増やすには誘電体ロッド25の半径を大きくすればよい。
さらに、奇モードの周波数チューニングにおいて最大シフト量を増やすには誘電体ロッド25を楕円形にし、デュアルバンド共振器の長さ方向に誘電体ロッド25のサイズを大きくすればよい。
本発明の実施形態の共振器はマイクロストリップライン構造である。図3は本発明に従って構成されたデュアルバンド共振器の一実施例の平面図であり、図4は図3の断面図である。これらの図中の22は所定の厚さの誘電体で、誘電体22の下面に接地導体21が配置され、上面にデュアルバンド共振器を構成するストリップ導体23が配置されている。(かかる誘電体22は誘電体損を抑えるために、誘電正接の小さい材料を用いて形成することが望ましい。また、温度上昇を抑えるために熱伝導率の高い材料を用いて形成することが望ましい。接地導体21は導体損の小さい材料で特に超伝導材料が望ましい。ストリップ導体も導体損失の小さい材料で特に超伝導材料が望ましい。)この説明は、以下のマイクロストリップライン構造を用いた共振器、フィルタを示す全ての図面において同様である。
必要に応じて、図3の10と11の間にスイッチを設けることもできるが、本実施例ではスイッチが無いものについて示す。
図3のデュアルバンド共振器のA−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器となる。基本的構造は半波長共振器10にスタブ11を付加した構造である。半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器10とスタブ11が偶モードによる共振器となる。
図5は本発明のデュアルバンド共振器の電流分布である。奇モードの場合は図5(a)のようにデュアルバンド共振器に流れる電流は半波長共振器10にだけ流れ、奇モード共振器として動作する。このとき半波長共振器10の屈曲部は半波長共振器10の中心部分であり、電圧が0で電流最大となることからGNDとみなすことができるためスタブ11は半波長共振器10の共振周波数に影響を与えない。また、偶モードの場合は図5(b)のように半波長共振器10とスタブ11に電流が流れ、半波長ストレートライン共振器として動作する。
以上の電流分布から対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振器として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振器として働くことでデュアルバンド共振器として作用することが出来る。
本共振器では、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整した。場合によっては奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振するように共振器長を調整することも可能である。半波長共振器10及びスタブ11をステップインピーダンス構造にすることで、小型化が望める。
図6は本発明に従って構成されたデュアルバンド共振器と周波数チューニングを行うための誘電体ロッド25の一実施例の斜視図である。誘電体ロッド25はデュアルバンド共振器の上方に配置されている。(かかる誘電体ロッド25は誘電体損を抑えるために、誘電正接の小さい材料を用いて形成することが望ましい。また、誘電率の大きさによって周波数のシフト量が変化するため、誘電率は所望の特性に合わせて選択することが望ましい。)また、デュアルバンド共振器に信号を入出力するための給電線24が配置されている。
本発明の大きな特徴は誘電体ロッド25を用いることで、偶モードと奇モードの共振周波数を完全に独立して調整できるようにした点である。誘電体ロッド25による周波数チューニング方法は共振器に分布するキャパシタンスCを変化させることで行う。共振器のキャパシタンスCが最も分布するのは共振器の開放端である。一方、キャパシタンスCの分布がほとんどない部分は電流集中が最も大きくなる半波長共振器の中央部分となる。奇モードの場合、図5(a)の半波長共振器10の屈曲部であり、偶モードの場合、図5(b)の半波長共振10及びスタブ11の半波長ストレートライン共振器の中央部分となる。したがって、電流集中が最大の場所ではキャパシタンスCが分布しないことから誘電体ロッド 25によって周波数はシフトしない。
これらを踏まえて偶・奇モードで独立して共振周波数を調整するために誘電体ロッド25の配置位置を考えると、偶モードの共振周波数だけを調整するにはスタブ11の開放端部分に誘電体ロッドを配置することで奇モードに影響を与えることなく共振周波数を調整できる。一方、奇モードの共振周波数だけを調整する場合は、偶モード共振器の中心部分(半波長共振器10及びスタブ11の半波長ストレートライン共振器の中央部分)に誘電体ロッドを配置することで、偶モードの電流集中が最大の場所であることから、偶モードの共振周波数は変化せず、奇モードの共振周波数だけを調整できるようになる。
このことを確認するために、3次元電磁界解析シミュレータMW-studio(AET社製)を用いてシミュレーションを行った。デュアルバンド共振器の共振周波数は奇モードが3.5GHzとし、偶モードを5.0 GHzとした。図7に誘電体ロッド25を図6のようにスタブ11の開放端に配置したときと誘電体ロッド25がないときの周波数特性を示す。誘電体ロッド25の誘電率は39とし、誘電体ロッド25の直径はデュアルバンド共振器の幅と同じとした。このときの誘電体ロッド25の直径は1.0 mmであった。また、誘電体ロッド25の長さは4.0 mm とした。デュアルバンド共振器と誘電体ロッド25の距離は0.01 mmとした。
図7より、誘電体ロッド25がないとき、共振周波数は3.5 GHzと5.0 GHzとなり、デュアルバンド共振器として動作していることが確認された。誘電体ロッド25を図6のようにデュアルバンド共振器のスタブ開放端に配置すると奇モードの共振周波数は変化せずに偶モードの共振周波数だけが誘電体ロッド25がない時と比べて低周波数に大きくシフトしていることがわかる。
次に、誘電体ロッド25を図8のように偶モード共振器(半波長共振10及びスタブ11の半波長ストレートライン共振器)の中央部に配置した時と誘電体ロッド25がないときの周波数特性を図9に示す。誘電体ロッド25の誘電率は39とし、誘電体ロッド25の直径はデュアルバンド共振器の幅と同じとした。このときの誘電体ロッド25の直径は1.0 mmであった。また、誘電体ロッド25の長さは4.0 mm とした。デュアルバンド共振器と誘電体ロッド25の距離は0.01 mmとした。図9からわかるように偶モードの共振周波数が変化せずに奇モードの共振周波数だけが誘電体ロッド25がない時と比べて低周波にシフトしていることがわかる。
図10は誘電体ロッド25をスタブ11の開放端に配置したときの誘電体ロッド25とデュアルバンド共振器との間の高さhに対する偶モードの共振周波数の変化を示す図である。図10より、誘電体ロッド25がデュアルバンド共振器に接近するにしたがって偶モードの共振周波数が低周波にシフトする。誘電体ロッド25がデュアルバンド共振器に接近すればするほど偶モードの共振周波数を大きくチューニングすることが可能である。このとき、奇モードの共振周波数は変化しない。
図11は図8のように誘電体ロッド25を偶モード共振器(半波長共振10及びスタブ11の半波長ストレートライン共振器)の中央部に配置したときの誘電体ロッド25とデュアルバンド共振器との間の高さhに対する奇モードの共振周波数の変化を示す図である。図11より、誘電体ロッド25がデュアルバンド共振器に接近するにしたがって奇モードの共振周波数が低周波にシフトする。誘電体ロッド25がデュアルバンド共振器に接近すればするほど奇モードの共振周波数を大きくチューニングすることが可能である。このとき、偶モードの共振周波数は変化しない。
図12は本発明に従って構成された2段デュアルバンド帯域通過フィルタの一実施例の平面図であり、マイクロストリップライン構造を用いている。2段デュアルバンド帯域通過フィルタは図3に示したデュアルバンド共振器を二つ配置し、二つのデュアルバンド共振器の中央に導波路12が配置されている。フィルタを設計するためには設計条件が必要である。ここでは、デュアルバンド帯域通過フィルタにおいて二つの通過帯域で設計が困難である同一比帯域幅を有するデュアルバンド帯域通過フィルタについて例を上げて説明する。設計にはチェビシェフ関数型フィルタを用いた。設計条件は低周波側の中心周波数を3.5 GHz、比帯域幅70 MHz(2%)、リップル0.1dBとし、高周波側の中心周波数を5.0 GHz、比帯域幅100 MHz(2%)、リップル0.1
dBとした。このとき、二つの通過帯域で比帯域幅を決める共振器間の結合の強さを表す結合係数は同一の値(0.018)となる。
本発明の大きな特徴は導波路12を用いることと半波長共振器10の結合を極端に小さくすることで奇モードと偶モードの二つの通過帯域の帯域幅の設計自由度を高めた点である。
一般的には共振器間の結合係数は磁界結合成分と電界結合成分の合成効果として扱い、共振器間の距離よって調整する。図13は導波路12を用いない時の共振器間距離mと結合係数kの関係を示す。図13より、共振器間の距離mを変化させた場合、二つの通過帯域で同一の結合係数を実現することは困難である。言いかえると、ある共振器間距離mを決めると、一意的に二つの通過帯域の結合係数が決まることから、帯域幅の設計自由度がなく問題であった。
この問題に対して、本発明は偶モードの通過帯域の帯域幅は共振器間距離mによって調整し、その後、導波路12によって奇モードの通過帯域の帯域幅を調整する。その際、導波路12が偶モードの通過帯域の帯域幅に影響を与えない位置に導波路を配置することが重要である。導波路12は共振器とギャップを介して結合しているため、電界結合成分に影響を与える。したがって、偶モードに導波路12が影響を与えないようにするためには、磁界結合成分が最も大きな部分に配置することで、導波路を無視することができる。偶モードの磁界が最も大きな偶モード共振器部分は電流が最大の部分に相当することから偶モード共振器(半波長共振10及びスタブ11の半波長ストレートライン共振器)の中央部分である。
また、奇モードの通過帯域の帯域幅が導波路12だけで調整できるようにするには共振器間距離mに依存しないようにすることが重要であり、半波長共振器10の開放端部分のギャップgを近づけることが重要である。一般的に隣り合う二つのストリップラインの電流の向きが互いに逆向きの場合、隣り合う二つのストリップラインの距離が近いほど外部に放射される磁界が小さくなる。このことを利用することで、半波長共振器10による奇モードの通過帯域の結合を小さくすることができ、共振器間距離mによる依存性を小さくすることが可能となる。
図13の奇モードの結合係数が偶モードに対して極端に小さく、共振器間距離mに対して変化量が小さいのは半波長共振器10の開放端部分のギャップgを狭くしているためである。つまり、共振器間距離mに対して奇モードの結合係数の変化量が小さい半波長共振器10の開放端部分のギャップgを選ぶ必要がある。
図14は図12の共振器間距離mが一定で、導波路12のnの長さを変えた時の各通過帯域の結合係数kを示す。図14より、奇モードの通過帯域における結合係数を大幅に変化させn=4.6 mmのとき、目的の結合係数0.018に調整できることがわかる。また、奇モードの結合係数を調整する際、偶モードの結合係数は一切変化しないことから、半波長ストレートライン共振器の中央部に導波路12を配置することで偶モードの結合係数に影響を与えないことが明らかとなった。
以上より、本発明を用いることで、偶奇モードの結合係数を個別に調整することが可能であり、従来では困難であった二つの帯域で同一の結合係数を容易に実現できるようになることを明らかにした。
図15は実施例4の設計条件で設計した3段デュアルバンド帯域通過フィルタの概略図であり、マイクロストリップライン構造を用いている。また、図16に図15のデュアルバンド帯域通過フィルタの周波数特性を示す。図16より二つの通過帯域を有する良好なデュアルバンド帯域通過フィルタが設計でき、なおかつ、二つの通過帯域で同一比帯域幅を有するデュアルバンド帯域通過フィルタを設計できることが明らかとなり、本発明は有効であることがわかる。
初めに、誘電体ロッドによってデュアルバンド帯域通過フィルタの偶モードのみの周波数チューニングが可能か確かめるために図17のようにスタブ11の開放端に誘電体ロッド25を配置し誘電体ロッド25があるときとないときの通過特性(S21)を3次元電磁界解析シミュレータMW-studio(AET社製)によって計算し、その計算結果を図18に示す。誘電体ロッド25の直径はデュアルバンド共振器の幅と同じ1.0mmとした。また、誘電体ロッド25の高さは4.0mmとした。誘電体ロッドを用いたときの誘電体ロッド25とデュアルバンド共振器との距離は0.01mmとした。図18に示すように誘電体ロッド25を用いることで偶モードの中心周波数が低周波側にシフトしていることがわかる。その際、奇モードの中心周波数はシフトしていないことから偶モードの中心周波数だけを独立して周波数チューニングできることが明らかとなった。中心周波数のシフト量を変化させるには図10で示すように誘電体ロッドの高さを調整することでシフト量を調整することができる。
次に、誘電体ロッドによってデュアルバンド帯域通過フィルタの奇モードだけを周波数チューニング可能か確かめるために図19のように偶モード共振器(半波長共振10及びスタブ11の半波長ストレートライン共振器)の中央部に誘電体ロッド25を配置し誘電体ロッド25があるときとないときの通過特性(S21)を3次元電磁界解析シミュレータMW-studio(AET社製)によって計算し、その計算結果を図20に示す。誘電体ロッド25の直径はデュアルバンド共振器の幅と同じ1.0mmとした。また、誘電体ロッド25の高さは4.0mmとした。誘電体ロッドを用いたときの誘電体ロッド25とデュアルバンド共振器との距離は0.01mmとした。図20に示すように誘電体ロッド25を用いることで奇モードの中心周波数が低周波側にシフトしていることがわかる。その際、偶モードの中心周波数はシフトしていないことから奇モードの中心周波数だけを独立して周波数チューニングできることが明らかとなった。中心周波数のシフト量を変化させるには図11で示すように誘電体ロッドの高さを調整することでシフト量を調整することができる。
以上、実施例6及び7で本発明を用いることでデュアルバンド帯域通過フィルタの二つの帯域の中心周波数を独立して周波数チューニング可能であることを明らかにした。
図21は図18の偶モード(5.0 GHz付近)の反射特性(S11)を示す。図21からわかるように周波数チューニング用の誘電体ロッド25をデュアルバンド共振器に用いると中心周波数は低周波側にシフトするが誘電体ロッド25を用いていない時と比べて反射特性(S11)が増加し帯域内通過特性が劣化する。この原因は、中心周波数がシフトしたことによって最適なフィルタ特性を実現するための設計条件から各共振器の共振周波数がずれたためである。この劣化した反射特性を改善するためには各共振器の共振周波数を揃えることが大事である。ここでは、この周波数特性の改善方法をトリミングと呼ぶ。一般的に周波数チューニング機構とトリミング機構は別々に存在し、調整が大変煩雑である。しかし、本発明は周波数チューニングに用いた誘電体ロッド25をそのままトリミングにも使用する点で構成が大変簡易である利点を有する。具体的な方法は、はじめに周波数チューニングのために、誘電体ロッド25を図22(図17の側面図)のようにデュアルバンド共振器に上部に配置する。その際、誘電体ロッド25とデュアルバンド共振器との距離はすべて同じ距離(h1=h2=h3=0.01mm)である。ここから、今回の場合ではh1とh3を0.02mmに変更すると図21に示すように反射特性が改善する。したがって、本発明で用いる誘電体ロッド25は偶モードの周波数チューニングと反射特性の改善(トリミング)を同時に実現できることが明らかとなった。
図23は図20の奇モード(3.5 GHz付近)の反射特性(S11)を示す。図23からわかるように周波数チューニング用の誘電体ロッド25をデュアルバンド共振器に用いると中心周波数は低周波側にシフトするが誘電体ロッド25を用いていない時と比べて反射特性(S11)が増加し帯域内通過特性が劣化する。この原因は、中心周波数がシフトしたことによって最適なフィルタ特性を実現するための設計条件から各共振器の共振周波数がずれたためである。この劣化した反射特性を改善するためには各共振器の共振周波数を揃えることが大事である。ここで、実施例8で述べたようにトリミングを行う。はじめに周波数チューニングのために、誘電体ロッド25を図24(図19の側面図)のようにデュアルバンド共振器に上部に配置する。その際、誘電体ロッド25とデュアルバンド共振器との距離はすべて同じ距離(h1=h2=h3=0.010mm)である。ここから、今回の場合ではh2を0.022mmに変更すると図23に示すように反射特性が改善する。したがって、本発明で用いる誘電体ロッド25は奇モードの周波数チューニングと反射特性の改善を同時に実現できることが明らかとなった。
偶モードの周波数チューニングの最大シフト量を増やす場合には誘電体ロッド25に用いる誘電率を高くすることでシフト量が増加する。また、円柱状の誘電体ロッド25の半径を大きくすることで周波数シフト量を増やすことができる。図25は図17に示すように誘電体ロッド25を配置し誘電体ロッドの半径rを変えた時の周波数シフト量の変化をまとめたものである。図25からわかるように誘電体ロッド25がない時と比べて誘電体ロッド25を用いてなおかつ誘電体ロッド25の半径rを増やすと偶モードの中心周波数のシフト量が増加する。
奇モードの周波数チューニングの最大シフト量を大きくする場合には誘電体ロッド25に用いる誘電率を高くすることでシフト量が増加する。また、奇モードの場合は偶モードと違い単純に誘電体ロッド25の半径を大きくしても良好な特性を維持したまま周波数のシフト量を増やすことができない。図26は図19の上面図である。誘電体ロッド25の半径を単純に大きくしてしまうと導波路12や給電導体線13に誘電体ロッド25が影響を及ぼし、周波数特性が劣化する。そこで、導波路12や給電導体線13に影響を及ぼさず、奇モードの周波数のシフト量を増やす方法として、図26のように楕円形の誘電体ロッド25を用いる。図27は図26に示すように楕円形の誘電体ロッド25を配置し誘電体ロッドの長さsを変えた時の周波数シフト量の変化をまとめたものである。このとき、誘電体ロッド25の幅方向はデュアルバンド共振器と同じ1.0mmに固定している。図27からわかるように誘電体ロッド25がない時と比べて誘電体ロッド25を用いてなおかつ長さsを増やすと奇モードの中心周波数のシフト量が増加することがわかる。
本発明のチューナブルデュアルバンド共振器及びそれを用いたチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタは、各帯域の中心周波数を独立して調整可能であり、中心周波数チューニング後に劣化する帯域内特性も同時に改善できることからあらゆる種類の通信用フィルタに転用可能であり、通信業界の発展に寄与できるので、産業上きわめて利用可能性が高いものである。
8 開放端(ストリップが繋がっていない箇所)
10 半波長共振器
11 スタブ゛
12 導波路
13 給電導体線
21 接地導体
22 誘電体
23 ストリップ導体
24 給電線
25 誘電体ロッド

Claims (14)

  1. 半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器のスタブ11の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド共振器であって、
    所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該ストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振器と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振器からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振器として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振器として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器において、スタブ11の上部空間に誘電体ロッド25を設けることを特徴とするチューナブルデュアルバンド共振器。
  2. 請求項1に記載したチューナブルデュアルバンド共振器において、誘電体25を移動させ、誘電体25の位置を、半波長共振器10とスタブ11を合わせた長さの中間部の半波長共振器10の上部空間に設けた、偶モードと奇モードの共振周波数を独立して周波数チューニングが可能であるチューナブルデュアルバンド共振器。
  3. 半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器のスタブ11の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド帯域通過フィルタであって、
    所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該ストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振器と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振器からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振器として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振器として働くことを特徴とするデュアルバンド帯域通過フィルタであって、半波長共振器10とスタブ11の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けるチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおいて、スタブ11の上部空間、又は、半波長共振器10とスタブ11を合わせた長さの中間部の半波長共振器10の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けることを特徴とするチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタ。
  4. 半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器のスタブ11の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド帯域通過フィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され当該ストリップ導体が、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振器と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振器からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振器として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振器として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド帯域通過フィルタであって、半波長共振器10とスタブ11の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けるチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおいて、スタブ11の上部空間、又は、半波長共振器10とスタブ11を合わせた長さの中間部の半波長共振器10の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けることを特徴とするチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタ。
  5. 半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器のスタブ11の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド帯域通過フィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該細いストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振器と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振器からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振器として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振器として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド帯域通過フィルタであって、mを変えることによって偶モードの通過帯域の結合係数を調整し、その後、nを調節することにより偶モードの通過帯域の結合係数を一定に保ちながら奇モードの通過帯域の結合係数だけを個別に調整できることを特徴とするデュアルバンド帯域通過フィルタであって、半波長共振器10とスタブ11の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けるチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおいて、スタブ11の上部空間、又は、半波長共振器10とスタブ11を合わせた長さの中間部の半波長共振器10の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けることを特徴とするチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタ。
  6. 請求項4又は請求項5の2段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおいて、各半波長共振器10の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離をすべて同じ高さに調整することにより、奇モードのみ通過帯域特性を調整する周波数チューニングのシフト量の調整方法。
  7. 請求項4又は請求項5の2段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおいて、各スタブ11の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離をすべて同じ高さに調整することにより、偶モードのみ通過帯域特性を調整する周波数チューニングのシフト量の調整方法。
  8. 請求項4又は請求項5の2段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニング後に発生する帯域内通過特性の劣化を改善する方法(トリミング)は、各半波長共振器10の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離を個別に調整することにより、奇モードのみの帯域内通過帯域特性を改善する方法。
  9. 請求項4又は請求項5の2段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニング後に発生する帯域内通過特性の劣化を改善する方法(トリミング)は、各スタブ11の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離を個別に調整することにより、偶モードのみの帯域内通過帯域特性を調整する改善。
  10. 半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器のスタブ11の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド帯域通過フィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該細いストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器と、さらに、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器とからなる合計3基のデュアルバンド共振器とからなる構造を有し、第一のデュアルバンド共振器と第三のデュアルバンド共振器の奇モード共振導波路10に沿って、給電導体線13を設け、一方の給電導体線13を入力側とし、もう一方の給電導体線13を出力側としたことに特徴を有する多段型デュアルバンド帯域通過フィルタ であって、半波長共振器10とスタブ11の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けるチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおいて、スタブ11の上部空間、又は、半波長共振器10とスタブ11を合わせた長さの中間部の半波長共振器10の上部空間にそれぞれ誘電体ロッド25を設けることを特徴とするチューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタ。
  11. 請求項10の3段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおいて、各半波長共振器10の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離を調整することにより、奇モードのみ通過帯域特性を調整する周波数チューニングのシフト量の調整方法。
  12. 請求項10の3段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおいて、各スタブ11の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離を調整することにより、偶モードのみ通過帯域特性を調整する周波数チューニングのシフト量の調整方法。
  13. 請求項10の3段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニング後に発生する帯域内通過特性の劣化を改善する方法(トリミング)は、各半波長共振器10の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離を個別に調整することにより、奇モードのみの帯域内通過帯域特性を改善する方法。
  14. 請求項10の3段チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタにおける周波数チューニング後に発生する帯域内通過特性の劣化を改善する方法(トリミング)は、各スタブ11の上部空間にそれぞれ設けられた各誘電体ロッド25のみ、チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタとの距離を個別に調整することにより、偶モードのみの帯域内通過帯域特性を改善する方法。
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