JP2010019955A - パターン膜形成部材、パターン膜形成部材の製造方法、電気光学装置、電子機器 - Google Patents

パターン膜形成部材、パターン膜形成部材の製造方法、電気光学装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】色素膜領域の端部における色素膜の欠落を防止する。
【解決手段】基材上にパターン膜の領域を区画する区画部を形成する区画部形成工程と、前記パターン膜領域に前記パターン膜の材料となる液状体を塗布する塗布工程と、前記液状体を乾燥して、前記パターン膜を形成する乾燥工程と、を有し、前記区画部形成工程では、前記パターン膜領域に塗布された前記液状体の流動を前記パターン膜領域の端部方向へ促す流動促進部を備えた前記区画部を形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、パターン膜形成部材、パターン膜形成部材の製造方法、電気光学装置、電子機器に関する。
パターン膜形成部材としてのカラーフィルタの製造方法は、例えば、インクジェット法を用いて、ガラス基材等に形成された区画部によって区画された各色素膜領域内に向けて、色素膜の材料となる液状体を液滴として吐出する製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−281324号公報
このようなカラーフィルタの製造方法では、一般的に、各色素膜領域内において液状体が濡れ広がりやすくするためガラス基材の表面に親液処理が施されている。しかしながら、色素膜領域に向けて液状体を液滴として吐出した際、塗布された液状体が表面張力によって色素膜領域の中央部方向に凝縮されてしまい、色素膜領域の端部に液状体が濡れ広がらず、色素膜領域の端部において色素膜の欠落が発生してしまう、という課題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるパターン膜形成部材の製造方法は、基材上にパターン膜の領域を区画する区画部を形成する区画部形成工程と、前記パターン膜領域に前記パターン膜の材料となる液状体を塗布する塗布工程と、前記液状体を乾燥して、前記パターン膜を形成する乾燥工程と、を有し、前記区画部形成工程では、前記パターン膜領域に塗布された前記液状体の流動を前記パターン膜領域の端部方向へ促す流動促進部を備えた前記区画部を形成することを特徴とする。
この構成によれば、区画部の形成によって区画されたパターン膜領域に液状体を塗布すると、液状体は表面張力によって収縮するものの、区画部の流動促進部によって液状体がパターン膜領域の端部方向に流れ、パターン膜領域の端部まで濡れ広がる。こうして濡れ広がった液状体を乾燥させパターン膜を形成する。従って、パターン膜領域の端部におけるパターン膜の欠陥を防止し、パターン膜領域の全体にパターン膜を形成することができる。
[適用例2]上記の適用例にかかるパターン膜形成部材の製造方法において、前記区画部形成工程では、前記パターン膜領域の端部に対応する位置に形成される第1区画部と、前記パターン膜領域の端部以外に対応する位置に形成される第2区画部と、で構成される前記流動促進部であって、前記第1区画部の前記基材面からの厚みが、前記第2区画部の前記基材面からの厚みよりも薄くなるように前記流動促進部を備えた前記区画部を形成することを特徴とする。
この構成によれば、区画部は第1区画部と第2区画部とに構成され、第1区画部の方が、第2区画部よりも薄く形成される。すなわち、第1区画部の方が、第2区画部よりも高さが低く形成される。このように区画されたパターン膜領域に液状体を塗布すると、液状体は、基材面及び各区画部の壁面において表面張力により凝縮する。ここで、第1区画部が第2区画部よりも厚みが薄いため、塗布された液状体は、安定状態となる第1区画部側に流動されやすくなる(液状体の流動が促進される)。つまり、液状体は、パターン膜領域の端部方向に流動され、パターン膜領域の端部にまで濡れ広がる。従って、パターン膜領域の端部におけるパターン膜の欠陥を防ぎ、パターン膜領域の全体にパターン膜を形成することができる。
[適用例3]上記の適用例にかかるパターン膜形成部材の製造方法において、前記区画部形成工程では、前記パターン膜領域の端部に対応する位置に形成される第1区画部と、前記パターン膜領域の端部以外に対応する位置に形成される第2区画部と、で構成され前記流動促進部であって、前記パターン膜領域における前記第1区画部の側壁面と前記基材面との角度が、前記パターン膜領域における前記第2区画部の側壁面と前記基材面との角度よりも緩やかとなるように前記流動促進部を備えた前記区画部を形成することを特徴とする。
この構成によれば、区画部は第1区画部と第2区画部とに構成され、第1区画部の方が、第2区画部より基材面に対する角度が緩く形成される。このように区画されたパターン膜領域に液状体を塗布すると、液状体は、基材面及び各区画部の壁面において表面張力により凝縮する。ここで、基材面に対する第1区画部の側壁面の角度が、第2区画部の側壁面の角度よりも緩いため、塗布された液状体は、安定状態となる第1区画部側に流動されやすくなる(液状体の流動が促進される)。つまり、液状体は、パターン膜領域の端部方向に流動され、パターン膜領域の端部にまで濡れ広がる。従って、パターン膜領域の端部におけるパターン膜の欠陥を防ぎ、パターン膜領域の全体にパターン膜を形成することができる。
[適用例4]上記の適用例にかかるパターン膜形成部材の製造方法において、前記区画部形成工程では、前記第1区画部の側壁面と前記第2区画部の側壁面とが連なるように前記区画部を形成することを特徴とする。
この構成によれば、液状体を円滑に流動させることができる。
[適用例5]上記の適用例にかかるパターン膜形成部材の製造方法において、前記塗布工程の前に、前記基材面に親液処理を施す親液処理工程を含むことを特徴とする。
この構成によれば、さらに、液状体の流動を促進させることができる。
[適用例6]本適用例にかかるパターン膜形成部材は、上記のパターン膜形成部材の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
これによれば、パターン膜に欠陥が無く、高品位のパターン部材を提供することができる。この場合のパターン膜形成部材は、例えば、カラーフィルタ、有機ELの部材、FED(電界放出ディスプレイ)等のほか、各種配線形成部材等がこれに該当する。
[適用例7]本適用例にかかる電気光学装置は、上記のパターン膜形成部材を備えたことを特徴とする。
このような電気光学装置によれば、信頼性の高いパターン膜形成部材を備えることができる。この場合、電気光学装置は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等がこれに該当する。
[適用例8]本適用例にかかる電子機器は、上記の電気光学装置を搭載したことを特徴とする。
このような電子機器によれば、信頼性の高い電気光学装置を搭載することができる。この場合、電子機器は、例えば、カラーフィルタや有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)を搭載したテレビ受像機、パーソナルコンピュータの他、各種の電子製品がこれに該当する。
[第1実施形態]
以下、本発明を具体化した第1実施形態について図面に従って説明する。なお、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材ごとに縮小を異ならせて図示している。
(パターン膜形成部材の構成)
まず、パターン膜形成部材の構成について説明する。なお、本実施形態では、パターン膜形成部材としてのカラーフィルタの構成について説明する。図1は、カラーフィルタの構成を示し、図1(a)は、平面図であり、同図(b)は、一部拡大した斜視図である。
図1(a),(b)において、カラーフィルタ1は、基材10と、パターン膜領域としての色素膜領域16を区画する区画部11と、色素膜領域16内に形成されたパターン膜としての色素膜14と、区画部11と色素膜14の上に形成された保護膜(図示せず)等で構成されている。
基材10は、透明性を有し、一般にガラス基材が用いられるが、他にプラスチック等も使用可能であり、カラーフィルタとしての透過率、強度等の必要特性を有するものであれば特に限定されるものではない。
区画部11は、基材10の上に形成され、色素膜領域16が矩形に区画されるように形成されている。区画部11は、遮光性を有し、金属、樹脂等を用いることができる。
区画部11は、色素膜領域16に塗布された液状体の流動を色素膜領域16の端部方向へ促す流動促進部としての第1区画部11a,第2区画部11bで構成されている。具体的には、第1区画部11aは、色素膜領域16の長手方向の端部に対応する位置に形成され、第2区画部11bは、色素膜領域16の端部以外に対応する位置に形成されている。そして、第1区画部11aの基材10の面からの厚みT1が、第2区画部11bの基材10の面からの厚みT2よりも薄くなるように形成されている。換言すれば、第1区画部11aの高さが、第2区画部11bの高さよりも低くなるように形成されている。さらに、第1区画部11aの側壁面と第2区画部11bの側壁面とが連続した連続面を有するように形成されている。
(液滴吐出装置の構成)
次に、カラーフィルタ1の製造に用いられる液滴吐出装置の構成について説明する。本実施形態では、カラーフィルタ1の色素膜領域16に色素膜14の材料となる液状体を塗布する方法として、液状体を液滴として吐出する液滴吐出方法を採用し、液滴吐出を可能とする液滴吐出装置を例に説明する。図2は、液滴吐出装置の構成を示す斜視図である。
図2において、液滴吐出装置30は、色素膜14の材料となる液状体を液滴として吐出するヘッド部50を有するヘッド機構部32と、ヘッド部50から吐出された液滴の吐出対象である基材10を載置するワーク機構部33と、ヘッド部50に液状体を供給する材料供給部34と、ヘッド部50の保守を行うメンテナンス機構部35と、これら各機構部および供給部を統括的に制御する制御部36等を備えている。
液滴吐出装置30は、床上に設置された複数の支持脚41と、支持脚41の上側に設置された定盤42を備えている。定盤42の上側には、ワーク機構部33が定盤42の長手方向(X軸方向)に延在するように配置されている。ワーク機構部33の上方には、定盤42に固定された2本の支持柱52で支持されているヘッド機構部32が、ワーク機構部33と直交する方向(Y軸方向)に延在して配置されている。また、定盤42の一方の端部には、ヘッド機構部32のヘッド部50から連通して液状体を供給する材料供給部34が配置されている。そして、ヘッド機構部32の一方の支持柱52近傍には、メンテナンス機構部35がワーク機構部33と並んでX軸方向に延在するように配置されている。さらに、定盤42の下側には、制御部36が備えられている。
ヘッド機構部32は、液状体を吐出するヘッド部50と、ヘッド部50を懸架したヘッドキャリッジ51と、ヘッドキャリッジ51のY軸方向への移動をガイドするY軸ガイド53と、Y軸ガイド53の側方にY軸ガイド53と平行に設置されたY軸リニアモータ54等を備えている。
ワーク機構部33は、ヘッド機構部32の下方に位置し、ヘッド機構部32とほぼ同様の構成でX軸方向に延在するように配置されており、基材10を載置している載置台61と、載置台61の移動をガイドするX軸ガイド63と、X軸ガイド63の側方にX軸ガイド63と平行に設置されたX軸リニアモータ64等を備えている。
これらの構成により、ヘッド部50と基材10とは、それぞれY軸方向およびX軸方向に往復自在に移動することができる。最初に、ヘッド部50の移動について説明する。ヘッド部50を懸架したヘッドキャリッジ51は、Y軸ガイド53に移動可能に取り付けられている。図示しないが、ヘッドキャリッジ51からY軸リニアモータ54側へ張り出している突起部が、Y軸リニアモータ54と係合して駆動力を得ることにより、ヘッドキャリッジ51がY軸ガイド53に沿って任意の位置に移動する。同様に、載置台61に搭載された基材10もX軸方向に自在に移動する。
このように、ヘッド部50は、Y軸方向の吐出位置まで移動して停止し、下方にある基材10のX軸方向の移動に同調して、液滴を吐出する構成となっている。X軸方向に移動する基材10と、Y軸方向に移動するヘッド部50とを相対的に制御することにより、基材10上に液状体を吐出することができる。
ヘッド部50に液状体を供給する材料供給部34は、タンク75と、ポンプ74と、タンク75からポンプ74を経てヘッド部50までを接続する流路チューブ79とを備えている。
次に、ヘッド部50に備えられた吐出ヘッドの構造について説明する。図3は、吐出ヘッドの構造を示し、図3(a)は一部破断した斜視図であり、同図(b)は断面図である。
図3(a)において、吐出ヘッド110は、振動板114と、ノズルプレート115を備えている。振動板114とノズルプレート115との間には、液溜まり116が配置され、孔118を介して供給される液状体が常に充填されるようになっている。また、振動板114と、ノズルプレート115との間には、複数の隔壁112が位置している。そして、振動板114と、ノズルプレート115と、一対の隔壁112とによって囲まれた部分がキャビティ111である。キャビティ111は、ノズル120に対応して設けられているため、キャビティ111の数とノズル120の数とは同じである。キャビティ111には、一対の隔壁112間に位置する供給口117を介して、液溜まり116から液状体が供給される。
図3(b)に示すように、振動板114上には、それぞれのキャビティ111に対応して振動子113が取り付けられている。振動子113は、ピエゾ素子113cと、ピエゾ素子113cを挟む一対の電極113a,113bを有する。この一対の電極113a,113bに駆動電圧を与えることで、対応するノズル120から液状体が液滴121となって吐出される。なお、液状体を吐出させるために、振動子113の代わりに電気熱変換素子を用いてもよく、電気熱変換素子による液状体の熱膨張を利用して、液滴として吐出することができる。
次に、図2に戻り、メンテナンス機構部35について説明する。メンテナンス機構部35は、キャッピングユニット86、ワイピングユニット87、およびフラッシングユニット88のメンテナンスユニットを備えている。さらに、メンテナンスユニットを載置するメンテキャリッジ81と、メンテキャリッジ81の移動をガイドするメンテキャリッジガイド82と、メンテキャリッジ81と一体の螺合部85と、螺合部85が螺合するボールねじ84と、ボールねじ84を回転させるメンテモータ83とを備えている。これにより、メンテモータ83が正逆回転すると、ボールねじ84が回転し、螺合部85を介してメンテキャリッジ81が、X軸方向に移動する。メンテキャリッジ81がヘッド部50のメンテナンスのために移動するときには、Y軸ガイド53に沿ってヘッド部50が移動して、メンテナンスユニットの直上部に臨んでいる。
メンテナンスユニットのキャッピングユニット86は、液滴吐出装置30が稼動していない時に、吐出ヘッド110に密着してキャッピングし、液状体が乾燥してノズル120が詰まるなどの不具合が生じないようにする。ワイピングユニット87は、液状体の連続吐出後やキャッピング時にノズル120に付着した液状体などを、洗浄液を含むワイピング布で拭い、全ノズルの清浄な状態を維持する。フラッシングユニット88は、液滴吐出装置30の稼動開始時や基材10への加工前に、ノズル120から吐出される液状体を受け、ノズル120の吐出状態を常に良好な状態にする。
これらのメンテナンスユニットにより、液滴吐出装置30の非稼動時や基材10を交換載置している加工待ち時などに、吐出ヘッド110の状態を保全して良好な吐出状態を保つことができる。
これらの構成により、ヘッド部50と基材10とは、それぞれY軸方向およびX軸方向に往復自在に移動することができる。
次に、以上述べた構成を制御する制御部36の構成について説明する。図4は、制御部36の構成を示すブロック図である。制御部36は、指令部130と駆動部140とを備え、指令部130は、CPU132、記憶手段としてのROM133、RAM134および入出力インターフェース131からなり、CPU132が入出力インターフェース131を介して入力される各種信号を、ROM133、RAM134のデータに基づき処理し、入出力インターフェース131を介して駆動部140へ制御信号を出力する。
駆動部140は、ヘッドドライバ141、モータドライバ142、ポンプドライバ143及びメンテドライバ145から構成されている。モータドライバ142は、指令部130の制御信号により、X軸リニアモータ64、Y軸リニアモータ54を制御し、基材10、ヘッド部50の移動を制御する。さらに、メンテモータ83を制御してメンテナンス機構部35の必要なユニットをメンテナンス位置へ移動させる。ヘッドドライバ141は、吐出ヘッド110からの液状体の吐出を制御し、モータドライバ142の制御と同調して、基材10上の所定位置に吐出などが行えるようにする。また、ポンプドライバ143は、液状体の吐出状態に対応してポンプ74を制御し、吐出ヘッド110への供給を最適に制御する。そして、メンテドライバ145は、メンテナンス機構部35のキャッピングユニット86、ワイピングユニット87およびフラッシングユニット88を制御する。
(パターン膜形成部材の製造方法)
次に、パターン膜形成部材の製造方法について説明する。なお、本実施形態では、パターン膜形成部材としてのカラーフィルタの製造方法について説明する。図5は、本実施形態にかかるカラーフィルタの製造方法を示す工程図である。
図5(a)の区画部形成工程では、基材10の上にパターン膜領域としての色素膜領域16を区画する区画部11を形成する。本実施形態では、色素膜領域16の端部に対応する位置(色素膜領域16の長手方向の端部(角部))に第1区画部11aを形成し、色素膜領域16の端部以外に対応する位置(長手方向の中央部)に第2区画部11bを形成する。当該第1区画部11aと第2区画部11bは、区画部11の流動促進部に該当する。区画部11は、例えば、フォトリソグラフィー法によって形成することができる。
第1区画部11aの基材10の面からの厚みT1が、第2区画部11bの基材10の面からの厚みT2よりも薄くなるように形成する。つまり、第1区画部11aが第2区画部11bよりも高さが低くなるように形成する。例えば、第1区画部11aの厚みを第2区画部11bの厚みの1/10程度に形成する。さらに、第1区画部11aの側壁面と第2区画部11bの側壁面とが連続するように形成する。これにより、色素膜領域16における液状体の流動性を向上させるためである。
次に、基材10の表面に親液処理を施す。本実施形態では、色素膜14の材料となる液状体に対して親液性を有する親液処理が施され、例えば、酸素を処理ガスとするプラズマ処理によって行うことができる。なお、親液処理は、色素膜領域16に液状体が塗布される前に行われていればよく、区画部11を形成する(区画部形成工程)前に行ってもよい。
図5(b)の塗布工程では、色素膜領域16に色素膜14の材料となる液状体を塗布する。本実施形態では、液滴吐出装置30を用いて、吐出ヘッド110から色素膜14の材料となる液状体を液滴121として吐出して、基材10に液状体を塗布する。塗布された液状体12は、基材10の面、第1区画部11a及び第2区画部11bの各側壁面において表面張力により凝縮する。ここで、第1区画部11aが第2区画部11bよりも厚みが薄いため、塗布された液状体12は、厚みが厚い第2区画部11bから厚みの薄い第1区画部11a側に流動されやすくなる(液状体12が安定状態に移行する)。そして、パターン膜領域16の端部方向に流動され、パターン膜領域16の端部にまで濡れ広がる。
図5(c)の乾燥工程では、液状体12を乾燥する。例えば、加熱乾燥を行う。そして、乾燥によって色素膜14が形成される。その後、必要に応じて、区画部11と色素膜14の上に保護膜を形成する。保護膜の形成方法としては、スピンコート法等が用いられ、材料としては、光硬化タイプ、熱硬化タイプあるいは光熱併用タイプの樹脂材料、蒸着、スパッタ等によって形成された無機膜等を用いることができる。
上記の工程を経ることより、カラーフィルタ1を製造することができる。
(電気光学装置)
次に、本実施形態にかかる電気光学装置について説明する。図6は、電気光学装置としての液晶ディスプレイの構成を示す断面図である。
図6において、液晶ディスプレイ150は、カラーフィルタ1と、カラーフィルタ1に対向して配置された素子基材151と、シール材152によって接着されたカラーフィルタ1と素子基材151の隙間に充填された液晶153等で構成されている。
カラーフィルタ1の保護膜18の上には共通電極161が形成され、共通電極161の上には配向膜162が形成されている。また、基材10の色素膜14が形成された面の反対面には偏光板175が備えられている。
素子基材151は、透明性を有する基材170と、基材170の上に形成されたTFT(Thin Film Transistor)素子171と、基材170とTFT素子171の上に形成された配向膜172等で構成されている。また、基材170のTFT素子171が形成された面の反対面には偏光板176が備えられている。
(電子機器)
次に、本実施形態にかかる電子機器について説明する。図7は、電子機器としてのテレビ受像機の構成を示す斜視図である。図7において、テレビ受像機180の表示部に液晶ディスプレイ150が搭載されている。
従って、上記の第1実施形態によれば、以下に示す効果がある。
(1)第1区画部11aと第2区画部11bとに膜厚の高低差を設けることにより、高さが高い第2区画部11bから高さの低い第1区画部11aへと液状体12の移動を促進させ、色素膜領域16の端部に液状体12を濡れ広がらせることができる。
(2)液状体12を塗布する前に、基材10の面に親液処理を施すことにより、さらに、液状体12の濡れ性を向上させることができる。
[第2実施形態]
以下、本発明を具体化した第2実施形態について図面に従って説明する。なお、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材ごとに縮小を異ならせて図示している。また、液滴吐出装置、電気光学装置及び電子機器については、第1実施形態と同様なので説明を省略し、パターン膜形成部材の構成及びパターン膜形成部材の製造方法について説明する。
(パターン膜形成部材の構成)
まず、パターン膜形成部材の構成について説明する。なお、本実施形態では、パターン膜形成部材としてのカラーフィルタの構成について説明する。図8は、カラーフィルタの構成を示し、図8(a)は、平面図であり、同図(b)は、一部拡大した斜視図である。
図8(a),(b)において、カラーフィルタ1は、基材10と、パターン膜領域としての色素膜領域16を区画する区画部11と、色素膜領域16内に形成された色素膜14と、区画部11と色素膜14の上に形成された保護膜(図示せず)等で構成されている。
基材10は、透明性を有し、一般にガラス基材が用いられるが、他にプラスチック等も使用可能であり、カラーフィルタとしての透過率、強度等の必要特性を有するものであれば特に限定されるものではない。
区画部11は、基材10の上に形成され、色素膜領域16が矩形に区画されるように形成されている。区画部11は、遮光性を有し、金属、樹脂等を用いることができる。
区画部11は、色素膜領域16に塗布された液状体の流動を色素膜領域16の端部方向へ促す流動促進部としての第1区画部11a,第2区画部11bで構成されている。具体的には、第1区画部11aは、色素膜領域16の長手方向の端部に対応する位置に形成され、第2区画部11bは、色素膜領域16の端部以外に対応する位置に形成されている。そして、色素膜領域16における第1区画部11aの側壁面と基材10の面との角度θ1が、色素膜領域16における第2区画部11bの側壁面と基材10の面との角度θ2よりも緩やかとなるように形成される。換言すれば、色素膜領域16の端部にかかる第1区画部11aの側壁面は、基材10の面に向って、すり鉢状にテーパが設けられている。さらに、第1区画部11aの側壁面と第2区画部11bの側壁面とが連続するように形成されている。
(パターン膜形成部材の製造方法)
次に、パターン膜形成部材の製造方法について説明する。なお、本実施形態では、パターン膜形成部材としてのカラーフィルタの製造方法について説明する。図9は、本実施形態にかかるカラーフィルタの製造方法を示す工程図である。
図9(a)の区画部形成工程では、基材10の上にパターン膜領域としての色素膜領域16を区画する区画部11を形成する。本実施形態では、色素膜領域16の端部に対応する位置(色素膜領域16の長手方向の端部(角部))に第1区画部11aを形成し、色素膜領域16の端部以外に対応する位置(色素膜領域16の長手方向の中央部)に第2区画部11bを形成する。当該第1区画部11aと第2区画部11bは、区画部11の流動促進部に該当する。区画部11は、例えば、フォトリソグラフィー法によって形成することができる。
色素膜領域16における第1区画部11aの側壁面と基材10の面との角度θ1が、色素膜領域16における第2区画部11bの側壁面と基材10の面との角度θ2よりも緩やかとなるように形成する。なお、第1区画部11aの側壁面の角度が第2区画部11bの側壁面の角度に対して緩やかであればよく、例えば、第2区画部11bの側壁面の角度を90°程度とし、第1区画部11aの側壁面の角度を100°程度に設定することができる。さらに、第1区画部11aの側壁面と第2区画部11bの側壁面とが連続するように形成する。色素膜領域16における液状体の流動性を向上させるためである。
次に、基材10の表面に親液処理を施す。本実施形態では、色素膜14の材料となる液状体に対して親液性を有するように親液処理が施され、例えば、酸素を処理ガスとするプラズマ処理によって行うことができる。なお、親液処理は、色素膜領域16に液状体が塗布される前に行われていればよく、区画部11を形成する(区画部形成工程)前に行ってもよい。
図9(b)の塗布工程では、色素膜領域16に色素膜14の材料となる液状体を塗布する。本実施形態では、液滴吐出装置30を用いて、吐出ヘッド110から色素膜14の材料となる液状体を液滴121として吐出して、基材10に液状体を塗布する。塗布された液状体12は、基材10の面、第1区画部11a及び第2区画部11bの各側壁面において表面張力により凝縮する。ここで、第1区画部11aの側壁面の角度が第2区画部11bの側壁面の角度よりも緩やかなため、塗布された液状体12は、角度が急な第2区画部11bから角度の緩い第1区画部11a側に流動されやすくなる(液状体12は安定状態に移行する)。そして、色素膜領域16の端部方向に流動され、色素膜領域16の端部にまで濡れ広がる。
図9(c)の乾燥工程では、液状体12を乾燥する。例えば、加熱乾燥を行う。そして、乾燥によって色素膜14が形成される。その後、必要に応じて、区画部11と色素膜14の上に保護膜を形成する。保護膜の形成方法としては、スピンコート法等が用いられ、材料としては、光硬化タイプ、熱硬化タイプあるいは光熱併用タイプの樹脂材料、蒸着、スパッタ等によって形成された無機膜等を用いることができる。
上記の工程を経ることより、カラーフィルタ1を製造することができる。
従って、上記の第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下に示す効果がある。
(1)第1区画部11aの側壁面と第2区画部11bの側壁面の基材10に対して角度差を設けることにより、角度が急な第2区画部11bから角度が緩い第1区画部11aの側壁面に倣って液状体12の移動を促進させ、色素膜領域16の端部に液状体12を濡れ広がらせることができる。
(2)第1区画部11aと第2区画部11bとの高さが等しいので、カラーフィルタ1の表面の平坦化を図ることができる。
(3)第1区画部11aと第2区画部11bとの高さが等しいので、色素膜領域16に多量の液状体12を収容することができ、所望の色素膜14の膜厚を確保することができる。
なお、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下のような変形例が挙げられる。
(変形例1)第1実施形態では、第1区画部11aと第2区画部11bとに高低差を設けるため段差状に形成したが、この形状に限定されない。例えば、第1区画部11aを第2区画部11bの頂部から色素膜領域16の端部まで傾斜を設け、徐々に高さを低くする形状であってもよい。このようにしても、第1区画部11aと第2区画部11bとでは高低差を設けることができるので、液状体12を色素膜領域16の端部方向に濡れ広がらせることができる。
(変形例2)第1実施形態では、第1区画部11aと第2区画部11bの各側壁面における基材10との角度を同一としたが、これに限定されない。例えば、第2実施形態を組み合わせ、第1区画部11aの側壁面の角度を第2区画部11bの側壁面の角度よりも緩やかな角度にしてもよい。このようにすれば、第1区画部11aと第2区画部11bとの間に高低差と角度差が設けられるので、さらに液状体12を色素膜領域16の端部方向に濡れ広がらせることができる。
(変形例3)上記の実施形態では、パターン形成部材としてカラーフィルタ1を例として説明したが、これに限定されることなく、例えば、EL(Electro−Luminescence)発光部材、シリカガラス前駆体、金属化合物等の導電部材、誘電体部材等についても適用することができる。
第1実施形態にかかるカラーフィルタの構成を示し、(a)は平面図、(b)は斜視図。 液滴吐出装置の構成示す斜視図。 吐出ヘッドの構造を示し、(a)は一部破断した斜視図、(b)は断面図。 液滴吐出装置の制御部の構成を示すブロック図。 第1実施形態にかかるカラーフィルタの製造方法を示す工程図。 液晶ディスプレイの構成を示す断面図。 テレビ受像機の斜視図。 第2実施形態にかかるカラーフィルタの構造を示し、(a)は平面図、(b)は斜視図。 第2実施形態にかかるカラーフィルタの製造方法を示す工程図。
符号の説明
1…パターン膜形成部材としてのカラーフィルタ、10…基材、11…区画部、11a…第1区画部、11b…第2区画部、12…液状体、14…パターン膜としての色素膜、16…パターン膜領域としての色素膜領域、30…液滴吐出装置、110…吐出ヘッド、121…液滴、150…電気光学装置としての液晶ディスプレイ、180…電子機器としてのテレビ受像機、T1,T2…厚み(高さ)、θ1,θ2…角度。

Claims (8)

  1. 基材上にパターン膜の領域を区画する区画部を形成する区画部形成工程と、
    前記パターン膜領域に前記パターン膜の材料となる液状体を塗布する塗布工程と、
    前記液状体を乾燥して、前記パターン膜を形成する乾燥工程と、を有し、
    前記区画部形成工程では、前記パターン膜領域に塗布された前記液状体の流動を前記パターン膜領域の端部方向へ促す流動促進部を備えた前記区画部を形成することを特徴とするパターン膜形成部材の製造方法。
  2. 請求項1に記載のパターン膜形成部材の製造方法において、
    前記区画部形成工程では、
    前記パターン膜領域の端部に対応する位置に形成される第1区画部と、前記パターン膜領域の端部以外に対応する位置に形成される第2区画部と、で構成される前記流動促進部であって、
    前記第1区画部の前記基材面からの厚みが、前記第2区画部の前記基材面からの厚みよりも薄くなるように前記流動促進部を備えた前記区画部を形成することを特徴とするパターン膜形成部材の製造方法。
  3. 請求項1に記載のパターン膜形成部材の製造方法において、
    前記区画部形成工程では、
    前記パターン膜領域の端部に対応する位置に形成される第1区画部と、前記パターン膜領域の端部以外に対応する位置に形成される第2区画部と、で構成され前記流動促進部であって、
    前記パターン膜領域における前記第1区画部の側壁面と前記基材面との角度が、前記パターン膜領域における前記第2区画部の側壁面と前記基材面との角度よりも緩やかとなるように前記流動促進部を備えた前記区画部を形成することを特徴とするパターン膜形成部材の製造方法。
  4. 請求項2または3に記載のパターン膜形成部材の製造方法において、
    前記区画部形成工程では、前記第1区画部の側壁面と前記第2区画部の側壁面とが連なるように前記区画部を形成することを特徴とするパターン膜形成部材の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のパターン膜形成部材の製造方法において、
    前記塗布工程の前に、前記基材面に親液処理を施す親液処理工程を含むことを特徴とするパターン膜形成部材の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のパターン膜形成部材の製造方法によって製造されたパターン膜形成部材。
  7. 請求項6に記載のパターン膜形成部材を備えた電気光学装置。
  8. 請求項7に記載の電気光学装置を搭載した電子機器。
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