JP4655877B2 - カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、液晶パネル及び電子機器 - Google Patents

カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、液晶パネル及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、カラーフィルタ、当該カラーフィルタの製造方法、当該カラーフィルタを備えた液晶パネル、及び当該液晶パネルを搭載した電子機器に関する。
従来のカラーフィルタは、例えば、下記の特許文献1に記載されているように、インクジェット法を用いて、ガラス基板等に形成されたバンクによって区画された各画素となる領域に、略均一な量の色素膜の材料となる液状材料を吐出して、略均一な色素膜が形成される。そして、上記製造方法では、色素膜の材料となる液状材料の色素濃度がほぼ等しくなるように設定され、ほぼ等しい色素濃度の色素膜が形成される。
特開平9−281324号公報
しかしながら、前記カラーフィルタでは、上記したように、色素膜が略均一な色素濃度で形成されていることから、画素間に濃淡を生じさせて文字や図形等を表示するためには、前記色素膜の濃淡を変化させるための液晶の動作を電圧駆動により制御する必要があり、これにより、電力が消費されてしまうという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、電力を消費せずに文字や図形を表示することができるカラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、液晶パネル及び電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、カラーフィルタであって、基板と、前記基板上に設けられ、バンクにより区画された、複数の第1画素及び複数の第2画素を、備え、前記複数の第1画素に形成された色素膜は、前記複数の第2画素に形成された色素膜とは色素濃度が異なり、前記複数の第1画素及び前記複数第2の画素の配置により、文字または図形を表示することを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明では、カラーフィルタの製造方法であって、基板上にバンクを形成するバンク形成工程と、前記バンクによって区画された複数の第1画素及び複数の第2画素に液状材料を吐出する吐出工程と、前記液状材料を固化して、前記色素膜を形成する固化工程と、を有し、前記吐出工程において、前記複数の第1画素に吐出する液状材料は、前記複数の第2画素に吐出する液状材料とは色素濃度が異なるとともに、前記複数の第1画素及び前記複数第2の画素の配置により文字または図形を表示するように、前記液状材料を吐出することを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明では、基板と、基板上に設けられ、バンクにより区画され、色素濃度が相互に異なる色素膜が形成された少なくとも2つの画素とを備えたことを要旨とする。
本発明に係るカラーフィルタによれば、少なくとも2つの画素が、相互に異なる色素濃度の色素膜を有することから、色素膜の濃度の違いにより、基板上に形成された画素間に濃淡が生じ、該濃淡による階調によって、電力を消費せずに文字や図形等を表示することができる。
本発明のカラーフィルタの画素は、第1色素膜が形成された第1画素と第2色素膜が形成された第2画素を有し、第1色素膜と第2色素膜が相互に異なる色素濃度で形成されてもよい。
これによれば、第1画素の第1色素膜と第2画素の第2色素膜が、相互に異なる色素濃度を有することから、画素間の2階調の濃淡によって、文字や図形等を形成することができる。
本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、基板上にバンクを形成するバンク形成工程と、バンクによって区画された少なくとも2つの画素のそれぞれに色素膜の材料となる液状材料を異なった色素濃度で吐出する吐出工程と、液状材料を固化して、色素膜を形成する固化工程とを有することを要旨とする。
これによれば、バンク形成工程では、バンクの形成によって少なくとも2つの画素となる領域が形成される。吐出工程では、それぞれの画素に色素膜の材料となる液状材料を異なった色素濃度で吐出する。固化工程では、画素に吐出された液状材料を固化し、色素膜が形成される。このように、画素には異なる色素濃度の液状材料が吐出されるので、相対的に色素濃度が異なる色素膜が形成される。従って、基板上に形成された画素に濃淡が生じ、該濃淡による階調によって、電力を消費せずに文字や図形等を表示することができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法の吐出工程は、バンクによって区画された第1画素と第2画素のうち、第1画素に第1色素膜の材料となる液状材料を吐出する第1吐出工程と、第2画素に第2色素膜の材料となる液状材料を吐出する第2吐出工程とを有し、第1色素膜の材料となる液状材料と第2色素膜の材料となる液状材料の色素濃度が異なるように吐出され、固化工程によって、第1色素膜と第2色素膜を形成してもよい。
これによれば、第1画素と第2画素にそれぞれ異なった色素濃度の液状材料が吐出されるので、相対的に異なった色素濃度を有する第1色素膜と第2色素膜が形成される。従って、画素間に2階調の濃淡を形成することができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法では、第1吐出工程と第2吐出工程を同時期に行ってもよい。
これによれば、同時期に第1色素膜と第2色素膜の材料となる液状材料をそれぞれの領域に付着させるので、作業効率を高めることができる。
本発明に係るカラーフィルタは、上記のカラーフィルタの製造方法によって製造されたことを要旨とする。
これによれば、色素膜の色素濃度の違いによって生じた濃淡を有する画素により文字や図形等が表示できるカラーフィルタを提供することができる。
本発明に係る液晶パネルは、上記のカラーフィルタを備えたことを要旨とする。
これによれば、電力を消費せずに文字や図形等を表示することができる液晶パネルを提供することができる。
本発明に係る電子機器は、上記の液晶パネルを搭載したことを要旨とする。
これによれば、電力を消費せずに文字や図形等を表示することができる電子機器を提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
(カラーフィルタの構成)
まず、カラーフィルタの構成について説明する。図1は、カラーフィルタの構成を示し、図1(a)は、平面図であり、同図(b)は、同図(a)のA−A断面図である。
図1(a),(b)において、カラーフィルタ1は、基板10と、基板10の上に形成されたバンク11と、バンク11によって区画された画素16のうち第1画素16aに形成された第1色素膜14a及び第2画素16bに形成された第2色素膜14bと、バンク11と第1,第2色素膜14a,14bの上に形成された保護膜18で構成されている。
第1色素膜14aの色素濃度と第2色素膜14bの色素濃度は、相対的に異なる色素濃度で形成されており、本実施形態では、第1色素膜14aの色素濃度が、第2色素膜14bの色素濃度よりも濃くなるように形成されている。
基板10は、透明性を有し、一般にガラス基板が用いられるが、他にプラスチック等も使用可能であり、カラーフィルタとしての透過率、強度等の必要特性を有するものであれば特に限定されるものではない。バンク11は、遮光性を有し、金属、樹脂等を用いることができる。
第1画素16aに形成された第1色素膜14aと第2画素16bに形成された第2色素膜14bは、それぞれ形成された色素膜の色素濃度が異なるので、両画素16a,16b間に濃淡が生じ、濃く表示される第1画素16aと淡く表示される第2画素16bの2階調の表示領域が形成される。このように2階調の表示が可能となり、図1(a)に示すように、文字や図形等(本実施形態では、文字:ABCD)を表示させることができる。
(カラーフィルタの製造方法)
次に、カラーフィルタの製造方法について説明する。まず、製造方法に用いる液滴吐出装置の構成について説明する。図2は、液滴吐出装置の構成を示す斜視図である。
図2において、液滴吐出装置30は、第1,第2色素膜14a,14bの材料となる液状材料を液滴として吐出するヘッド部50を有するヘッド機構部32と、ヘッド部50から吐出された液滴の吐出対象である基板10を載置するワーク機構部33と、ヘッド部50に液状材料を供給する材料供給部34と、ヘッド部50の保守を行うメンテナンス機構部35と、これら各機構部および供給部を統括的に制御する制御部36等を備えている。
液滴吐出装置30は、床上に設置された複数の支持脚41と、支持脚41の上側に設置された定盤42を備えている。定盤42の上側には、ワーク機構部33が定盤42の長手方向(X軸方向)に延在するように配置されている。ワーク機構部33の上方には、定盤42に固定された2本の支持柱52で支持されているヘッド機構部32が、ワーク機構部33と直交する方向(Y軸方向)に延在して配置されている。また、定盤42の一方の端部には、ヘッド機構部32のヘッド部50から連通して液状の材料を供給する液状の材料供給部34が配置されている。そして、ヘッド機構部32の一方の支持柱52近傍には、メンテナンス機構部35がワーク機構部33と並んでX軸方向に延在するように配置されている。さらに、定盤42の下側には、制御部36が備えられている。
ヘッド機構部32は、液状の材料を吐出するヘッド部50と、ヘッド部50を懸架したヘッドキャリッジ51と、ヘッドキャリッジ51のY軸方向への移動をガイドするY軸ガイド53と、Y軸ガイド53の側方にY軸ガイド53と平行に設置されたY軸リニアモータ54等を備えている。
ワーク機構部33は、ヘッド機構部32の下方に位置し、ヘッド機構部32とほぼ同様の構成でX軸方向に延在するように配置されており、基板10を載置している載置台61と、載置台61の移動をガイドするX軸ガイド63と、X軸ガイド63の側方にX軸ガイド63と平行に設置されたX軸リニアモータ64等を備えている。
これらの構成により、ヘッド部50と基板10とは、それぞれY軸方向およびX軸方向に往復自在に移動することができる。最初に、ヘッド部50の移動について説明する。ヘッド部50を懸架したヘッドキャリッジ51は、Y軸ガイド53に移動可能に取り付けられている。図示しないが、ヘッドキャリッジ51からY軸リニアモータ54側へ張り出している突起部が、Y軸リニアモータ54と係合して駆動力を得ることにより、ヘッドキャリッジ51がY軸ガイドに沿って任意の位置に移動する。同様に、載置台61に搭載された基板10もX軸方向に自在に移動する。
このように、ヘッド部50は、Y軸方向の吐出位置まで移動して停止し、下方にある基板10のX軸方向の移動に同調して、液滴を吐出する構成となっている。X軸方向に移動する基板10と、Y軸方向に移動するヘッド部50とを相対的に制御することにより、基板10上に液状の材料を吐出することができる。
ヘッド部50に液状材料を供給する材料供給部34は、タンク75a,75bと、ポンプ74a,74bと、タンク75a,75bのそれぞれに対応してポンプ74a,74bを経てヘッド部50までを接続する流路チューブ79a,79bとを備えている。タンク75a,75bには、互いに異なる色素濃度を有する第1,第2色素膜14a,14bの材料となる液状材料が貯留されている。本実施形態においては、タンク75aには、第1色素膜14aの材料となる液状材料が貯留され、タンク75bには、第2色素膜14bの材料となる液状材料が貯蔵されている。貯留された第1色素膜14aの材料となる液状材料の色素濃度が、第2色素膜14bの材料となる液状材料の色素濃度に比べ5%程濃くなるように調整されている。また、さらにタンク数を備えることも可能であり、この場合には、それぞれ専用の流路チューブおよびポンプによってヘッド部50へ接続する。これにより、さらに異なる色素濃度を有する液状材料を選択することができる。
次に、ヘッド部50に備えられた吐出ヘッドの構造について説明する。図3は、吐出ヘッドの構造を示し、図3(a)は一部破断した斜視図であり、同図(b)は断面図である。
図3(a)において、吐出ヘッド110は、振動板114と、ノズルプレート115を備えている。振動板114とノズルプレート115との間には、液溜まり116が配置され、孔118を介して供給される液状の材料が常に充填されるようになっている。また、振動板114と、ノズルプレート115との間には、複数の隔壁112が位置している。そして、振動板114と、ノズルプレート115と、一対の隔壁112とによって囲まれた部分がキャビティ111である。キャビティ111は、ノズル120に対応して設けられているため、キャビティ111の数とノズル120の数とは同じである。キャビティ111には、一対の隔壁112間に位置する供給口117を介して、液溜まり116から液状の材料が供給される。
図3(b)に示すように、振動板114上には、それぞれのキャビティ111に対応して振動子113が取り付けられている。振動子113は、ピエゾ素子113cと、ピエゾ素子113cを挟む一対の電極113a、113bを有する。この一対の電極113a、113bに駆動電圧を与えることで、対応するノズル120から液状の材料が液滴121となって吐出される。ノズル120の周辺部には、液滴121の飛行曲がりやノズル120の孔詰まり等を防止するために、例えばNi−テトラフルオロエチレン共析メッキ層からなる撥液状の材料層119が設けられている。なお、液状の材料を吐出させるために、振動子113の代わりに電気熱変換素子を用いてもよく、電気熱変換素子による液状の材料の熱膨張を利用して、液滴として吐出することができる。
次に、メンテナンス機構部35について説明する。メンテナンス機構部35は、キャッピングユニット86、ワイピングユニット87、およびフラッシングユニット88のメンテナンスユニットを備えている。さらに、メンテナンスユニットを載置するメンテキャリッジ81と、メンテキャリッジ81の移動をガイドするメンテキャリッジガイド82と、メンテキャリッジ81と一体の螺合部85と、螺合部85が螺合するボールねじ84と、ボールねじ84を回転させるメンテモータ83とを備えている。これにより、メンテモータ83が正逆回転すると、ボールねじ84が回転し、螺合部85を介してメンテキャリッジ81が、X軸方向に移動する。メンテキャリッジ81がヘッド部50のメンテナンスのために移動するときには、Y軸ガイド53に沿ってヘッド部50が移動して、メンテナンスユニットの直上部に臨んでいる。
メンテナンスユニットのキャッピングユニット86は、液滴吐出装置30が稼動していない時に、吐出ヘッド110に密着してキャッピングし、液状の材料が乾燥してノズル120が詰まるなどの不具合が生じないようにする。ワイピングユニット87は、液状の材料の連続吐出後やキャッピング時にノズル120に付着した液状の材料などを、洗浄液を含むワイピング布で拭い、全ノズルの清浄な状態を維持する。フラッシングユニット88は、液滴吐出装置30の稼動開始時や基板10への加工前に、ノズル120から吐出される液状の材料を受け、ノズル120の吐出状態を常に良好な状態にする。
これらのメンテナンスユニットにより、液滴吐出装置30の非稼動時や基板10を交換載置している加工待ち時などに、吐出ヘッド110の状態を保全して良好な吐出状態を保つことができる。
次に、以上述べた構成を制御する制御部36の構成について説明する。図4は、制御部36の構成を示すブロック図である。制御部36は、指令部130と駆動部140とを備え、指令部130は、CPU132,記憶手段としてのROM133,RAM134および入出力インターフェース131からなり、CPU132が入出力インターフェース131を介して入力される各種信号を、ROM133、RAM134のデータに基づき処理し、入出力インターフェース131を介して駆動部140へ制御信号を出力する。
駆動部140は、ヘッドドライバ141、モータドライバ142、ポンプドライバ143、およびメンテドライバ145から構成されている。モータドライバ142は、指令部130の制御信号により、X軸リニアモータ64、Y軸リニアモータ54を制御し、基板10、ヘッド部50の移動を制御する。さらに、メンテモータ83を制御してメンテナンス機構部35の必要なユニットをメンテナンス位置へ移動させる。ヘッドドライバ141は、吐出ヘッド110からの液状の材料の吐出を制御し、モータドライバ142の制御と同調して、基板10上に所定位置に吐出などが行えるようにする。また、ポンプドライバ143は、液状の材料の吐出状態に対応してポンプ74a,74bを制御し、吐出ヘッド110への供給を最適に制御する。そして、メンテドライバ145は、メンテナンス機構部35のキャッピングユニット86、ワイピングユニット87およびフラッシングユニット88を制御する。
指令部130は、ヘッドドライバ141を介して、複数の振動子113のそれぞれに互いに独立な信号を与えるように構成されている。このため、ノズル120から吐出される液滴121の体積は、ヘッドドライバ141からの信号に応じてノズル120毎に制御され可変である。
次に、カラーフィルタの製造方法について説明する。図5は、カラーフィルタの製造方法を示す工程図である。
図5(a)のバンク形成工程では、基板10の上にバンク11を形成する。バンク11は、例えば、フォトリソグラフィー法によって形成される。バンク11の形成によって区画された領域は画素16となる。
図5(b)の第1吐出工程では、タンク75aから供給された第1色素膜14aの材料となる液状材料を吐出ヘッド110から画素16のうち予め描画プログラムによって指示された第1画素16aに向けて吐出して、液状材料12aを付着させる。吐出される液滴121の体積は、指令部130からの指示によってほぼ均一となるように制御される。
図5(c)の第2吐出工程では、タンク75bから供給された第2色素膜14bの材料となる液状材料を吐出ヘッド110から画素16のうち予め描画プログラムによって指示された第2画素16bに向けて吐出して、液状材料12bを付着させる。ここで、第1色素膜14aの材料となる液状材料の色素濃度が、第2色素膜14bの材料となる液状材料の色素濃度よりも5%ほど濃くなるように設定されている。
図5(d)の固化工程では、液状材料12a,12bを乾燥/焼成/光硬化等の手段で固化する。これにより、固化された第1,第2色素膜14a,14bが形成される。第1色素膜14aと第2色素膜14bの色素濃度は、それぞれの液滴吐出時の色素濃度が異なることから相対的に異なり、第1色素膜14aの色素濃度が第2色素膜14bよりも5%ほど濃くなって形成される。
図5(e)の保護膜形成工程では、必要に応じて、バンク11と第1,第2色素膜14a,14bの上に保護膜18を形成する。保護膜18の形成方法としては、スピンコート法等が用いられ、材料としては、光硬化タイプ、熱硬化タイプあるいは光熱併用タイプの樹脂材料、蒸着、スパッタ等によって形成された無機膜等を用いることができる。
以上、上記の製造方法によって、カラーフィルタ1が形成される。
(液晶パネルの構成)
次に、本発明のカラーフィルタを備えた液晶パネルの構成について説明する。図6は、液晶パネルの構成を示す断面図である。
図6において、液晶パネル150は、カラーフィルタ1と、カラーフィルタ1に対向して配置された素子基板151と、シール材152によって接着されたカラーフィルタ1と素子基板151の隙間に充填された液晶153等で構成されている。
カラーフィルタ1の保護膜18の上には共通電極161が形成され、共通電極161の上には配向膜162が形成されている。また、基板10の第1,第2色素膜14a,14bが形成された面の反対面には偏光板175が備えられている。
素子基板151は、透明性を有する基板170と、基板170の上に形成されたTFT(Thin Film Transistor)素子171と、基板170とTFT素子171の上に形成された配向膜172等で構成されている。また、基板170のTFT素子171が形成された面の反対面には偏光板176が備えられている。
(電子機器の構成)
次に、電子機器の構成について説明する。図7は、電子機器としての携帯端末の構成を示す斜視図である。図7において、携帯端末180の表示部に液晶パネル150が搭載されている。
従って、上記の本実施形態によれば、以下に示す効果がある。
(1)第1画素16aに形成された第1色素膜14aの色素濃度が第2画素16bに形成された第2色素膜14bの色素濃度よりも濃くなるように形成されることにより、第1画素16aは、第2画素16bに比べ濃く表示される。従って、両画素16a,16b間に濃淡が生じることにより、電力を消費せずに文字や図形等を表示することができる。
(2)第1色素膜14aの材料となる液状材料と第2色素膜14bの材料となる液状材料は、それぞれ専用のタンク75a,75bから供給されるので、容易に濃度調整でき、第1,第2画素16a,16b間に濃淡を生じさせることができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下のような変形例が挙げられる。
(変形例1)本実施形態において、第1吐出工程で第1色素膜14aの材料となる液状の材料を吐出した後に、第2吐出工程で第2色素膜14bの材料となる液状の材料を吐出したが、これに限定されず、第2色素膜14bの材料となる液状の材料を吐出した後に、第1色素膜14aの材料となる液状の材料を吐出してもよい。このようにしても、相対的に異なる色素濃度を有する第1,第2色素膜14a,14bを形成することができる。
(変形例2)本実施形態において、第1吐出工程と第2吐出工程を別に行ったが、これに限定されず、第1吐出工程と第2吐出工程を同時期に行ってもよい。このようにすれば、同時期に液状材料を区画領域内に付着させることができるので、加工処理時間を短縮させることができる。
(変形例3)本実施形態の第2吐出工程では、第1吐出工程で吐出された第1色素膜14aの材料が液状態のときに第2色素膜14bの材料となる液状の材料を吐出したが、これに限定されず、第1吐出工程と第2吐出工程の間に固化工程を設けてもよい。このようにすれば、第1画素16aに付着した液状材料12aと第2画素16bに付着した液状材料12bとの接触による色素濃度不具合を低減させることができる。
(変形例4)本実施形態において、第1色素膜14aの色素濃度が第2色素膜14bよりも濃くなるように形成したが、これに限定されない。例えば、第2色素膜14bの色素濃度が第1色素膜14aよりも濃くなるように形成してもよい。このようにしても、両画素16a,16b間に濃淡が生じるので、文字等を表示させることができる。
(変形例5)本実施形態において、第1及び第2画素16a,16bの2つの画素間に2階調の濃淡を生じさせて表示したが、これに限定されない。例えば、画素16に3つ以上の画素を設け、それぞれの画素に対応した色素膜の色素濃度が相対的に異なるように形成してもよい。このようにすれば、3階調以上の表示を行うことができる。
(変形例6)本実施形態に示したカラーフィルタの文字等の表示は、例えば、図8〜10に示すような表示方法を採用することができる。図8〜10は、カラーフィルタの表示例を示し、図8は広告表示例、図9は時計表示例、図10は識別番号表示例である。このようにカラーフィルタを表示させることにより、広告表示では、新規ビジネスモデルの開拓、時計表示では、消費電力の削減、識別番号表示では、材料管理等の簡略化を行うことができる。
カラーフィルタの構成を示し、(a)は平面図、(b)は断面図。 液滴吐出装置の構成を模式した斜視図。 吐出ヘッドの構成を示し、(a)は一部破断した斜視図、(b)は要部断面図。 制御部の構成を示すブロック図。 カラーフィルタの製造方法を示す工程図。 液晶パネルの構成を示す断面図。 電子機器としての携帯端末の構成を示す斜視図。 変形例におけるカラーフィルタの広告表示例を示す模式図。 変形例におけるカラーフィルタの時計表示例を示す模式図。 変形例におけるカラーフィルタの識別番号表示例を示す模式図。
符号の説明
1…カラーフィルタ、10…基板、11…バンク、12a,12b…液状材料、14a…第1色素膜、14b…第2色素膜、16a…第1画素、16b…第2画素、18…保護膜、30…液滴吐出装置、110…吐出ヘッド、150…液晶パネル、180…電子機器としての携帯端末。

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられ、バンクにより区画された、複数の第1画素及び複数の第2画素を、備え
    前記複数の第1画素に形成された色素膜は、前記複数の第2画素に形成された色素膜とは色素濃度が異なり、
    前記複数の第1画素及び前記複数第2の画素の配置により、文字または図形を表示することを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 基板上にバンクを形成するバンク形成工程と、
    前記バンクによって区画された複数の第1画素及び複数の第2画素に液状材料を吐出する吐出工程と、
    前記液状材料を固化して、前記色素膜を形成する固化工程と、を有し、
    前記吐出工程において、前記複数の第1画素に吐出する液状材料は、前記複数の第2画素に吐出する液状材料とは色素濃度が異なるとともに、前記複数の第1画素及び前記複数第2の画素の配置により文字または図形を表示するように、前記液状材料を吐出することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  3. 請求項1に記載のカラーフィルタを備えたことを特徴とする液晶パネル。
  4. 請求項に記載の液晶パネルを搭載したことを特徴とする電子機器。
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