JP2010017613A - 混合攪拌装置 - Google Patents

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Naoki Akamatsu
直樹 赤松
Nobuo Tsumaki
伸夫 妻木
Shinjiro Ueda
伸次郎 上田
Satoru Hasegawa
悟 長谷川
Tadatoshi Iwabuchi
忠敏 岩渕
Yoshizo Okinaga
良三 翁長
Shinichi Masaki
新市 正木
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Abstract

【課題】構造が簡素で部品点数が少なく、分解、洗浄、組立が容易な回転羽根の支持構造を有する粉粒体などの混合攪拌装置を提供する。
【解決手段】粉粒体などを混合攪拌する容器の蓋にコンタミレスシールが備えられる混合攪拌装置である。モータ32により回転される駆動軸38と、駆動軸38を支持するハウジング36と、ハウジング36の容器側端部と蓋20とを連結する円環板40と、ボス部43aが駆動軸38の先端に被嵌されるとともにフランジ部43bが円環板40に近接され駆動軸38から回転力を伝達される円盤43と、円盤43に固定されたチョッパー44と、締付具45とを備えている。軸受用シール46と、円環板40と円盤のフランジ部との近接対向面間には、円環板40に形成された複数の円環状凸状部40aと、円盤43のフランジ部43bに形成された複数の円環状凸状部43b’とが交互に配列されてなるラビリンスシールを備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、薬品粉粒体・食料品粉粒体・化学品粉粒体・液体を混合処理する混合攪拌装置に関するものである。
食料品粉粒・化学品粉粒・薬品粉粒等の各種粉粒体、あるいは液体を混合処理する混合攪拌装置においてはコンタミネーションを厳格に回避する必要がある。このため、製造プロセスで使用される攪拌機等において、コンタミネーションを回避する軸封装置が提案されている。
特許文献1の攪拌軸の軸封装置は、攪拌軸を軸受を介し軸受ケースに支持し、軸受の下方には、間隙をあけて上方シール部材と下方シール部材を備え、下方シール部材の下方に異物を溜める溜め部を備え、溜め部に開口している吸引ノズル及び上方シール部材と下方シール部材間の間隙部に開口している吸引路に吸引作用を生じさせて、異物を吸引除去しコンタミを防止する。
特許文献2の粉体処理装置の軸封装置は、ハウジング内に加圧空気を供給する空気室を有し、空気室を回転駆動軸が挿通され、空気室内の容器端壁側に円筒状のシールカラーを備え、シールカラーにより形成される微細なシール間隙を空気室内の加圧空気が通過することにより、容器内の粉体が軸封装置の軸受に侵入するのを阻止する。
特許文献3の攪拌型混合造粒機は、主攪拌羽根と造粒羽根根とを容器内に有し、主攪拌羽根根の駆動軸が貫通する部分の近傍に、軸封エアーシール用エアーを溜めることのできる軸封エアーボックスを備え、容器を水平方向に2分割した構成であり、装置の分解が容易であり、粉粒体と接触する部分の洗浄、乾燥を容易に行なうことができる。
特開2006−43648号公報 特開2007−239933号公報 特開平10−99671号公報
しかしながら、特許文献1と2の軸封装置は、いずれも分解できないので、粉粒体を換えて混合処理する際には、軸封装置に進入した粉粒体がコンタミの原因になるので、粉粒体を換えて種々の粉粒体を混合処理するには適していない。また、特許文献3で採用されている軸封装置は、分解する部品点数が多いので、分解・再組立が面倒で時間がかかる。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、その目的は、シール構造が簡素で分解する部品点数が少なく、分解、洗浄、組立が容易な回転羽根の支持構造を有する混合攪拌装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明は、混合攪拌容器の内部に配置される攪拌羽根と、前記混合攪拌容器の外部に取り付けられ前記攪拌羽根を旋回駆動させるための駆動モータとを備えてなる混合攪拌装置において、前記駆動モータの駆動軸に着脱自在に攪拌羽根と攪拌容器側に位置された円盤とを取付け、前記混合攪拌容器側には前記駆動軸の軸受ハウジングと、前記駆動軸を貫通させ前記円盤の対面する円環板とを固定し、前記円盤と円環板の対向面間には、円環板に形成され前記駆動軸の回転中心を曲率中心とする複数の円環状凸状部と、前記円盤に形成され前記駆動軸の回転中心を曲率中心とする複数の円環状凸状部とが交互に配列されてなるラビリンスシールを備えていることを特徴としている。
この場合において、前記軸受ハウジングには前記ラビリンスシールと軸受との間に介在する軸受用シールを設けるようにすればよい。
より具体的には、モータにより回転される駆動軸と、前記駆動軸を軸受を介して支持するハウジングと、前記ハウジングの容器側端部と前記蓋とを連結する円環板と、ボス部とフランジ部とを有し前記ボス部が前記駆動軸の先端に被嵌されるとともに前記フランジ部が前記円環板に近接され前記駆動軸から回転力を伝達される円盤と、前記円盤に固定された攪拌羽根と、前記円盤と前記攪拌羽根の中心孔に通し前記駆動軸の端面のねじ孔に螺合固定する締付具とを備え、前記軸受を隠蔽する軸受用シールと、前記円環板と前記円盤のフランジ部との近接対向面間には、前記円環板に形成された前記駆動軸の回転中心を曲率中心とする複数の円環状凸状部と、前記円盤のフランジ部に形成された前記駆動軸の回転中心を曲率中心とする複数の円環状凸状部とが交互に配列されてなるラビリンスシールを備えている、ことを特徴とする。
前記ラビリンスシールが、前記駆動軸の回転中心を通る平面上の断面形状が三角波形状、正弦波形状、或いは台形波形状の微小隙間を有していることが好ましい。また、本発明は、前記ラビリンスシールが、中間位置に大きな円形空間であるバッファ室を有していることが好ましい。さらに、本発明は、前記円盤のボス部に被嵌固定される固定部と、該固定部より半径方向外方に伸びていて前記ハウジングの段部端面に付勢状態に当接する円錐部と、からなるVシールが備えられていることが好ましい。
本発明によれば、軸受用シールにより軸受を隠蔽し、また円環板と円盤のフランジ部との近接対向面間にラビリンスシールに形成した構成であるので、シール構造が簡素で分解する部品点数が少なく、分解、洗浄、組立が容易な回転羽根の支持構造を有する粉粒体や液体の混合攪拌装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る粉粒体の混合攪拌装置を図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
この実施形態の混合攪拌装置100は、図1(a)、(b)、図2に示すように、床に置かれるベースとこのベース端部から上方に立ち上げられた起立フレームからなる装置本体1を有している。前記起立フレームには昇降シリンダ2で昇降駆動する昇降台3が設けられ、当該昇降台3には水平に伸びるアーム部材4が取り付けられている。アーム部材4は平面視で二股状に形成され、先端部にU字形の枠体5を揺動可能に支持している。枠体5の左右の吊腕は前記アーム部材4に軸支持され、一方のアーム部材に取り付けた揺動モータ6により軸を回動させることで前記枠体5が軸周りに揺動運動(ブランコ運動)できるようにしている。枠体5の底辺部の上面側には容器ホルダを備えたターンテーブル9が載置され、枠体5の前記底辺部の下面側に固定した回転動力源8により前記ターンテーブル9が回転駆動できるようになっている。したがって、この装置本体1に支持される枠体5が揺動モータ6により揺動され、枠体5とターンテーブル9により支持される上端が開口した容器10が当該ターンテーブル9により回転される。従って、容器10が回転・揺動自在に備えられている。蓋20は、枠体5に支持されるエアシリンダ21により昇降される昇降フレーム31に取り付けられ、容器10の開口に対して閉塞自在である。容器10に混合材料を入れて混合する場合には、図2に示すように、容器10を水平にした状態で回転させつつ、揺動モータ6を作動させることにより、容器は回転(矢印A)と揺動運動(矢印B)が同時に起こる首振り回転運動により混合処理を迅速かつ効率よく行うようにしている。
この実施形態の混合攪拌装置100は、図3、図4に示すように、昇降フレーム31の一側にチョッパー回転用モータ32が支持され、フレーム31の他側に筒体33が固定され、筒体33から延長筒34が延びていて、延長筒34内に軸受35を介して回転自在にハウジング36が設けられている。
ハウジング36内には軸受37を介して回転自在に駆動軸38が設けられ、筒体33内で、モータ32の出力軸32aと駆動軸38とがカップリング39で接続され、モータ32により駆動軸38が回転される。
ハウジング36は、容器側端部にフランジ部36aを有し、このフランジ部36aの容器側端面に円環板40が合わされスタッドボルト41とナット42により固定され、この円環板40の外方側端面に蓋20が連結されている。
駆動軸38の先端には円盤43のボス部43aが被嵌され、円盤43のフランジ部43bに攪拌羽根である弓状のチョッパー44が合わされ、チョッパー44及び円盤43の中心孔にハンドル付きチョッパー固定ねじ(締付具)45のねじ部45aが通され、このねじ部45aが駆動軸38の先端に設けられたねじ孔に強く螺合されている。これによって、円盤43のフランジ部43bが円環板40に近接される。
軸受37をハウジング36内に隠蔽するために軸受用シール46が設けられ、また、円盤43のフランジ部43bと円環板40との近接対向面間には、円環板40に形成された駆動軸38の回転中心を曲率中心とする複数の円環状凸状部40aと、円盤43のフランジ部43bに形成された駆動軸38の回転中心を曲率中心とする複数の円環状凸状部43b’とが交互に配列されてなるラビリンスシール(非接触の断面波状となる複数の同心円隙間)を備えている。
ラビリンスシールは、駆動軸の回転中心を通る平面上の断面形状が正弦波形状の微小隙間として有している(図5参照)。また、ラビリンスシールの中間位置に大きな円環形空間であるバッファ室47を有している。
円盤43のボス部43aにVシール48が被嵌固定されている。このVシール48は、固定部48aと円錐部48bとからなる。固定部48aは、ボス部43aに強制被嵌され、円錐部48bは、固定部48aより半径方向外方に伸びていてハウジング36の段部端面に当接して軸受37をハウジング36内奥に密封している。
上記構成の混合攪拌装置100は、例えば薬品を製造するため、薬品を構成する複数種類の粉粒体の混合攪拌に使用される。すなわち、複数種類の粉粒体を容器10に収容し、蓋20を閉じ、容器10に回転と揺動を与え、チョッパ回転用モータ32を駆動してチョッパー44に回転を与え、チョッパー44によって、複数種類の粉粒体を混合攪拌する。
異なった薬品を製造する場合には、コンタミネーションを防ぐために、分解洗浄を行う必要がある。分解は、蓋20を開いた状態で、図6に示すように、ハンドル付きチョッパー固定ねじ45を外し、チョッパー44と円盤43とを取り外し、円盤43から軸受用シール部材48を取り外し、これらを洗浄するとともに、円環板40に形成されたラビリンスシールを構成する複数の円環状凸状部40aと、バッファ室47とを洗浄すれば良い。
また、円環板40と蓋20も取り外して洗浄することができるので、粉粒体が接触する部分は、すべて分解、洗浄することが可能となっている。
Vシール48と、ラビリンスシールを備えているので、駆動軸38は取り外す必要はなく、また、円盤43のボス部43aを収容していた空間は、空気を吹き付けて洗浄する程度で足りる。すなわち、軸受用シール46が軸受37をハウジング36内に隠蔽しているので、軸受37の潤滑油がVシール48の側へ漏れ出ない。また、ラビリンスシールを備えていることで、複数種類の粉粒体を混合攪拌するときに、粉粒体にラビリンスシール内への進入圧力が作用しても、ラビリンスシールが曲がりくねっていて狭いことに加え、円盤43のフランジ部に形成された円環状凸状部43b’が粉粒体の進入を阻む遠心作用を働かせるからである。実験によれば、粉粒体は、バッファ室47の外側の2〜3溝の円環状凸状部40a、40a間の谷部、及び、2〜3溝の円環状凸状部43b’、43b’間の谷部に密着し、バッファ室47に至らないことが確認された。
この実施形態によれば、ラビリンスシールが2つのディスク面間に設けた平面的なシールであるので、シール構造が簡素で分解する部品点数が少なく、分解、洗浄、組立が容易な回転羽根の支持構造を有する。さらに、ラビリンスを構成する円環状凸状部40a、43b’及びそれらの谷部がなす形状を、正弦波形状としたので、粉粒体の洗い流しが容易であり分解組立が容易である。また、バッファ室47を設けたので、粉粒体のラビリンスシール内への進入を遮断する働きが格段に高まった。Vシール48は、軸受用シール46に対する二重のセーフガードであり、粉粒体の混合攪拌中に軸受37の潤滑剤がラビリンスシールを通過し容器内へコンタミすることを回避できる。又、Vシール48があることにより、粉粒体が軸受37へ進入することを完全に回避できるので、駆動軸38を分解する必要がない。
本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。上記実施形態では、薬品粉粒体の混合攪拌処理について説明したが、食料品粉粒体或いは化学品粉粒体の混合処理にも適用できる。また、容器10を回転揺動する構成を上記実施形態に限定するものではない。また、容器10を円筒形に限定するものではない。攪拌羽根は、実施形態のチョッパー44の形状に限定されない。ラビリンスシールは、三角波形状、台形波形状である場合も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の実施形態に係る混合攪拌装置の全体正面図である。 本発明の実施形態に係る混合攪拌装置の動作を示す側面図である。 図1の混合攪拌装置の一部断面した要部正面図である。 図3に示す要部の拡大図である。 図3に示す要部のラビリンスシールを構成する円環状凸状部の拡大図である。 図3に示す要部の洗浄時の分解図である。
符号の説明
1………装置本体1、2………昇降シリンダ、3………昇降台、4………アーム部材、5………枠体、6………揺動モータ、8………回転動力源、9………ターンテーブル、10………容器、20………蓋、32………チョッパー回転用モータ、36………ハウジング、37………軸受、38………駆動軸、40………円環板、40a………円環状凸状部、43………円盤、43a………ボス部、43b………フランジ部、43b’………円環状凸状部、44………チョッパー(攪拌羽根)、45 ………チョッパー固定ねじ(締付具)、46………軸受用シール、47………バッファ室、48………Vシール、100………混合攪拌装置。

Claims (6)

  1. 混合攪拌容器の内部に配置される攪拌羽根と、前記混合攪拌容器の外部に取り付けられ前記攪拌羽根を旋回駆動させるための駆動モータとを備えてなる混合攪拌装置において、
    前記駆動モータの駆動軸に着脱自在に攪拌羽根と攪拌容器側に位置された円盤とを取付け、
    前記混合攪拌容器側には前記駆動軸の軸受ハウジングと、前記駆動軸を貫通させ前記円盤の対面する円環板とを固定し、
    前記円盤と円環板の対向面間には、円環板に形成され前記駆動軸の回転中心を曲率中心とする複数の円環状凸状部と、前記円盤に形成され前記駆動軸の回転中心を曲率中心とする複数の円環状凸状部とが交互に配列されてなるラビリンスシールを備えていることを特徴とする混合攪拌装置。
  2. 前記軸受ハウジングには前記ラビリンスシールと軸受との間に介在する軸受用シールを設けたことを特徴とする請求項1に記載の混合攪拌装置。
  3. 蓋を有し粉体が入れられる容器の脱着ができる混合攪拌装置であって、
    モータにより回転される駆動軸と、
    前記駆動軸を軸受を介して支持するハウジングと、
    前記ハウジングの容器側端部と前記蓋とを連結する円環板と、
    ボス部とフランジ部とを有し前記ボス部が前記駆動軸の先端に被嵌されるとともに前記フランジ部が前記円環板に近接され前記駆動軸から回転力を伝達される円盤と、
    前記円盤に固定された攪拌羽根と、
    前記円盤と前記攪拌羽根を前記駆動軸に固定する締付具とを備え、
    前記軸受を隠蔽する軸受用シールと、
    前記円環板と前記円盤のフランジ部との近接対向面間には、前記円環板に形成された前記駆動軸の回転中心を曲率中心とする複数の円環状凸状部と、前記円盤のフランジ部に形成された前記駆動軸の回転中心を曲率中心とする複数の円環状凸状部とが交互に配列されてなるラビリンスシールを備えている、
    ことを特徴とする混合攪拌装置。
  4. 前記ラビリンスシールは、前記駆動軸の回転中心を通る平面上の断面形状が三角波形状、正弦波形状、或いは台形波形状の微小隙間を有している、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の混合攪拌装置。
  5. 前記ラビリンスシールは、中間位置にバッファ室を有している、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の混合攪拌装置。
  6. 前記円盤のボス部に被嵌固定される固定部と、該固定部より半径方向外方に伸びていて前記ハウジングの段部端面に付勢状態に当接する円錐部と、からなるVシールが備えられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の混合攪拌装置。
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