JP2010014854A - 磁性キャリア、及び該磁性キャリアを用いた画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高湿環境下、長期耐久放置後にトナー非画像部における画像流れを防止し、かつ、高湿環境下、長期間の画像形成時においても、現像性を低下させることなく、長期間の画像形成(耐久)を通してカブリや画像濃度の変化を抑制することすることが可能な磁性キャリアを提供すること。
【解決手段】磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する磁性キャリアであって、前記無機微粉体は、少なくともチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とする磁性キャリア。
【選択図】図1
【解決手段】磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する磁性キャリアであって、前記無機微粉体は、少なくともチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とする磁性キャリア。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁性キャリアに関する。また、本発明は、電子写真法において、潜像担持体上に形成された静電潜像を二成分現像剤で現像して、潜像担持体上にトナー像を形成する現像工程を含む画像形成方法おいて該磁性キャリアを用いた画像形成方法に関する。
電子写真法は、光導電性物質によりなる潜像担持体を種々の手段で帯電し、更に露光することにより潜像担持体表面に静電潜像を形成し、次いで静電潜像をトナーで現像してトナー画像を形成し、紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、熱、圧力、過熱加圧により転写材上にトナー画像を定着して複写物又はプリントを得るものである。
近年、潜像担持体は、電気的及び機械的特性の双方を満足するために、電荷発生層と電荷輸送層を積層した機能分離型の潜像担持体をして利用される場合が多い。特に繰り返し使用される潜像担持体の表面には、帯電、画像露光、トナー現像、紙への転写、クリーニングをいった様々な電気的、機械的外力が直接加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。これらの問題を解決できる潜像担持体として、硬化性樹脂を表面層に含有した潜像担持体がある(特許文献1)。
近年、潜像担持体は、電気的及び機械的特性の双方を満足するために、電荷発生層と電荷輸送層を積層した機能分離型の潜像担持体をして利用される場合が多い。特に繰り返し使用される潜像担持体の表面には、帯電、画像露光、トナー現像、紙への転写、クリーニングをいった様々な電気的、機械的外力が直接加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。これらの問題を解決できる潜像担持体として、硬化性樹脂を表面層に含有した潜像担持体がある(特許文献1)。
しかしながら、高湿度環境下、高耐久な条件で、静電潜像の形成を多数回繰り返すと、潜像担持体を帯電する帯電工程で生じるオゾンが、空気中の窒素と反応して窒素酸化物(NOx)を生成する。更に該窒素酸化物が空気中の水分と反応して硝酸になり、潜像担持体の表面に付着して、潜像担持体において画像流れを生じるようになる。
そこで、トナーに研磨作用を有する粒子を添加し、潜像担持体の表面に付着した帯電生成物を剥ぎ取ることによって改善する方法が知られている。特にチタン酸ストロンチウム粉体を研磨材としてトナーに添加する方法が提案されている(特許文献2、及び3)。
これらの方法に使用されるチタン酸ストロンチウム粉体は、粒径が細かく粗粒が少ないため優れた研磨効果がある。しかしながら、該研磨材をトナーに添加して現像時に潜像担持体へ供給するため、図10に示した偏った画像を高湿環境下で多数枚出力した場合に、潜像担持体のトナー画像部は研磨剤により帯電生成物を除去できるが、トナー非画像部においては研磨剤が不足するため完全に帯電生成物を除去することが困難であった。そのため、長期間放置後にはトナー非画像部に画像流れが発生する場合があった。
そこで、トナーに研磨作用を有する粒子を添加し、潜像担持体の表面に付着した帯電生成物を剥ぎ取ることによって改善する方法が知られている。特にチタン酸ストロンチウム粉体を研磨材としてトナーに添加する方法が提案されている(特許文献2、及び3)。
これらの方法に使用されるチタン酸ストロンチウム粉体は、粒径が細かく粗粒が少ないため優れた研磨効果がある。しかしながら、該研磨材をトナーに添加して現像時に潜像担持体へ供給するため、図10に示した偏った画像を高湿環境下で多数枚出力した場合に、潜像担持体のトナー画像部は研磨剤により帯電生成物を除去できるが、トナー非画像部においては研磨剤が不足するため完全に帯電生成物を除去することが困難であった。そのため、長期間放置後にはトナー非画像部に画像流れが発生する場合があった。
また、トナーにチタン酸ストロンチウム粉体のように比重が大きい研磨剤を添加したトナーは、印字比率が1%未満の画像を多数枚出力する場合、現像器内部でトナーが長期間磁性キャリアと摩擦されるため、トナーから研磨剤が外れ、出力した画像において長期間安定したトナー濃度を保つことが困難な場合があった。また、印字比率が50%以上の画像を多数枚出力した場合、現像器にトナーが多量に補給されるためトナーから外れた研磨剤が磁性キャリア表面に蓄積し、磁性キャリアの性能を劣化させ現像性を低下させる場合があった。
そこで、磁性キャリア粒子にモース硬度3.5以上の炭酸カルシウムをヘンシェルミキサー等で外添することで、アモルファスシリコンを用いた潜像担持体に形成された表面酸化層を研磨し、画像流れを抑制する方法が提案されている(特許文献4)。
しかしながら、この方法では、外添時の混合エネルギーが小さい場合に、研磨剤が磁性キャリア表面から脱離しやすくなるため、潜像担持体等を劣化させて、画像上に白スジを発生させる等の問題が生じた。一方、混合エネルギーが高すぎる場合には、磁性キャリアが変形したり割れたりする磁性キャリア劣化が生じた。このように研磨剤を磁性キャリア表面に外添する際に安定して研磨剤を磁性キャリア表面に固定化することが困難であった。
特開2002−82469号公報
特開平10−10770号公報
特許第3047900号公報
特開平8−190227号公報
そこで、磁性キャリア粒子にモース硬度3.5以上の炭酸カルシウムをヘンシェルミキサー等で外添することで、アモルファスシリコンを用いた潜像担持体に形成された表面酸化層を研磨し、画像流れを抑制する方法が提案されている(特許文献4)。
しかしながら、この方法では、外添時の混合エネルギーが小さい場合に、研磨剤が磁性キャリア表面から脱離しやすくなるため、潜像担持体等を劣化させて、画像上に白スジを発生させる等の問題が生じた。一方、混合エネルギーが高すぎる場合には、磁性キャリアが変形したり割れたりする磁性キャリア劣化が生じた。このように研磨剤を磁性キャリア表面に外添する際に安定して研磨剤を磁性キャリア表面に固定化することが困難であった。
本発明の目的は、上記の如き問題点を解決した磁性キャリアを提供することにある。
即ち、高湿環境下、長期耐久放置後にトナー非画像部における画像流れを防止し、かつ、高湿環境下、長期間の画像形成時においても、現像性を低下させることなく、長期間の画像形成(耐久)を通してカブリや画像濃度の変化を抑制することすることが可能な磁性キャリアを提供することにある。また、該磁性キャリアを用いた画像形成方法を提供することにある。
即ち、高湿環境下、長期耐久放置後にトナー非画像部における画像流れを防止し、かつ、高湿環境下、長期間の画像形成時においても、現像性を低下させることなく、長期間の画像形成(耐久)を通してカブリや画像濃度の変化を抑制することすることが可能な磁性キャリアを提供することにある。また、該磁性キャリアを用いた画像形成方法を提供することにある。
上記の課題は、下記の本発明の構成により達成される。
[1] 磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する磁性キャリアであって、前記無機微粉体は、少なくともチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とする磁性キャリア。
[2] 前記無機微粉体は、立方体の粒子形状及び/又は直方体の粒子形状を有し、且つ、ペロブスカイト型結晶であることを特徴とする[1]に記載の磁性キャリア。
[3] 前記無機微粉体は、一次粒子の個数平均粒径が30nm以上500nm以下であり、800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率が5個数%以下であることを特徴とする[1]または[2]に記載の磁性キャリア。
[4] 前記磁性キャリアは、前記被覆処理することにより得られる被覆層の表面近傍に前記無機微粉体が固定化されていることを特徴とする[1]乃至[3]のいずれかに記載の磁性キャリア。
[5] 前記磁性キャリアは、被覆処理装置を用いて、前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理することにより得られる磁性キャリア、又は、表面が少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理することにより得られる磁性キャリアであって、
前記被覆処理装置は、複数の攪拌手段が表面に設置された回転体と、前記攪拌手段に対して間隙を隔てて位置する内周部を有したケーシングとを備え、前記回転体を回転させ、前記被覆処理装置に投入された前記磁性体を含有する磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体(以下、被処理物という)を、混合することで前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理する、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理する被覆処理装置であり、
前記被覆処理装置に投入される前記被処理物は、前記回転体と前記ケーシングの内周部との間の空間に対する、投入される前記被処理物の空間充填率が50%以上、98%以下となるように投入量を調節され、
前記被覆処理装置に投入された前記被処理物は、前記複数の攪拌部材の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の一方向に送られ、前記複数の攪拌部材の他の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の前記一方向とは逆の方向に戻され、送りと戻しと行いながら被覆処理されることを特徴とする[1]乃至[4]のいずれかに記載の磁性キャリア。
[6] 潜像担持体を帯電させる帯電工程、帯電された前記潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像担持体上に形成された静電潜像を、結着樹脂及び着色剤を少なくとも有するトナー粒子と、外添剤とを有するトナー、及び、磁性キャリアを含有する二成分系現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程、前記潜像担持体上に形成された前記トナー画像を、中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、及び、転写されたトナー画像を転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法において、前記潜像担持体は、有機感光層を有する電子写真感光体であって、硬化型の表面層を有しており、前記潜像担持体の表面層は、25℃/50RH%環境下、最大荷重6mNの条件で対面角度136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて測定されるユニバーサル硬さ値(HU)が、150N/mm2以上220N/mm2以下であり、且つ、25℃/50RH%環境下、最大荷重6mNの条件で対面角度136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて測定される弾性変形率(We)が45%以上65%以下であり、
前記磁性キャリアは、磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する磁性キャリアであって、前記無機微粉体は、少なくともチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とする画像形成方法。
[7] 前記無機微粉体は、立方体の粒子形状及び/又は直方体の粒子形状を有し、且つ、ペロブスカイト型結晶であることを特徴とする[6]に記載の画像形成方法。
[8] 前記無機微粉体は、一次粒子の個数平均粒径が30nm以上500nm以下であり、800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率が5個数%以下であることを特徴とする[6]または[7]に記載の画像形成方法。
[9] 前記磁性キャリアは、前記被覆処理することにより得られる被覆層の表面近傍に前記無機微粉体が固定化されていることを特徴とする[6]乃至[8]のいずれかに記載の画像形成方法。
[10] 前記磁性キャリアは、被覆処理装置を用いて、前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理することにより得られる磁性キャリア、又は、表面が少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理することにより得られる磁性キャリアであって、
前記被覆処理装置は、複数の攪拌手段が表面に設置された回転体と、前記攪拌手段に対して間隙を隔てて位置する内周部を有したケーシングとを備え、前記回転体を回転させ、前記被覆処理装置に投入された前記磁性体を含有する磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体(以下、被処理物という)を、混合することで前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理する、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理する被覆処理装置であり、
前記被覆処理装置に投入される前記被処理物は、前記回転体と前記ケーシングの内周部との間の空間に対する、投入される前記被処理物の空間充填率が50%以上、98%以下となるように投入量を調節され、
前記被覆処理装置に投入された前記被処理物は、前記複数の攪拌部材の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の一方向に送られ、前記複数の攪拌部材の他の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の前記一方向とは逆の方向に戻され、送りと戻しと行いながら被覆処理されることを特徴とする[6]乃至[9]のいずれかに記載の画像形成方法。
[1] 磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する磁性キャリアであって、前記無機微粉体は、少なくともチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とする磁性キャリア。
[2] 前記無機微粉体は、立方体の粒子形状及び/又は直方体の粒子形状を有し、且つ、ペロブスカイト型結晶であることを特徴とする[1]に記載の磁性キャリア。
[3] 前記無機微粉体は、一次粒子の個数平均粒径が30nm以上500nm以下であり、800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率が5個数%以下であることを特徴とする[1]または[2]に記載の磁性キャリア。
[4] 前記磁性キャリアは、前記被覆処理することにより得られる被覆層の表面近傍に前記無機微粉体が固定化されていることを特徴とする[1]乃至[3]のいずれかに記載の磁性キャリア。
[5] 前記磁性キャリアは、被覆処理装置を用いて、前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理することにより得られる磁性キャリア、又は、表面が少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理することにより得られる磁性キャリアであって、
前記被覆処理装置は、複数の攪拌手段が表面に設置された回転体と、前記攪拌手段に対して間隙を隔てて位置する内周部を有したケーシングとを備え、前記回転体を回転させ、前記被覆処理装置に投入された前記磁性体を含有する磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体(以下、被処理物という)を、混合することで前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理する、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理する被覆処理装置であり、
前記被覆処理装置に投入される前記被処理物は、前記回転体と前記ケーシングの内周部との間の空間に対する、投入される前記被処理物の空間充填率が50%以上、98%以下となるように投入量を調節され、
前記被覆処理装置に投入された前記被処理物は、前記複数の攪拌部材の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の一方向に送られ、前記複数の攪拌部材の他の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の前記一方向とは逆の方向に戻され、送りと戻しと行いながら被覆処理されることを特徴とする[1]乃至[4]のいずれかに記載の磁性キャリア。
[6] 潜像担持体を帯電させる帯電工程、帯電された前記潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像担持体上に形成された静電潜像を、結着樹脂及び着色剤を少なくとも有するトナー粒子と、外添剤とを有するトナー、及び、磁性キャリアを含有する二成分系現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程、前記潜像担持体上に形成された前記トナー画像を、中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、及び、転写されたトナー画像を転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法において、前記潜像担持体は、有機感光層を有する電子写真感光体であって、硬化型の表面層を有しており、前記潜像担持体の表面層は、25℃/50RH%環境下、最大荷重6mNの条件で対面角度136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて測定されるユニバーサル硬さ値(HU)が、150N/mm2以上220N/mm2以下であり、且つ、25℃/50RH%環境下、最大荷重6mNの条件で対面角度136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて測定される弾性変形率(We)が45%以上65%以下であり、
前記磁性キャリアは、磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する磁性キャリアであって、前記無機微粉体は、少なくともチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とする画像形成方法。
[7] 前記無機微粉体は、立方体の粒子形状及び/又は直方体の粒子形状を有し、且つ、ペロブスカイト型結晶であることを特徴とする[6]に記載の画像形成方法。
[8] 前記無機微粉体は、一次粒子の個数平均粒径が30nm以上500nm以下であり、800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率が5個数%以下であることを特徴とする[6]または[7]に記載の画像形成方法。
[9] 前記磁性キャリアは、前記被覆処理することにより得られる被覆層の表面近傍に前記無機微粉体が固定化されていることを特徴とする[6]乃至[8]のいずれかに記載の画像形成方法。
[10] 前記磁性キャリアは、被覆処理装置を用いて、前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理することにより得られる磁性キャリア、又は、表面が少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理することにより得られる磁性キャリアであって、
前記被覆処理装置は、複数の攪拌手段が表面に設置された回転体と、前記攪拌手段に対して間隙を隔てて位置する内周部を有したケーシングとを備え、前記回転体を回転させ、前記被覆処理装置に投入された前記磁性体を含有する磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体(以下、被処理物という)を、混合することで前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理する、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理する被覆処理装置であり、
前記被覆処理装置に投入される前記被処理物は、前記回転体と前記ケーシングの内周部との間の空間に対する、投入される前記被処理物の空間充填率が50%以上、98%以下となるように投入量を調節され、
前記被覆処理装置に投入された前記被処理物は、前記複数の攪拌部材の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の一方向に送られ、前記複数の攪拌部材の他の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の前記一方向とは逆の方向に戻され、送りと戻しと行いながら被覆処理されることを特徴とする[6]乃至[9]のいずれかに記載の画像形成方法。
本発明の好ましい態様によれば、高湿環境下、長期耐久放置後にトナー非画像部における画像流れを防止し、かつ、高湿環境下、長期間の画像形成時においても、現像性を低下させることなく、長期間の画像形成(耐久)を通してカブリや画像濃度の変化を抑制することすることが可能な磁性キャリアを提供することが可能となる。
以下に好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明者が鋭意検討を行った結果、磁性キャリアコア表面に、結着樹脂と少なくともチタン酸ストロンチウムを含有する無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する磁性キャリアを用いて画像形成を行うことによって、高湿環境下、長期耐久放置後にトナー非画像部における画像流れを防止し、かつ、高湿環境下、長期間の画像形成時においても、現像性を低下させることなく、長期間の画像形成(耐久)を通してカブリや画像濃度の変化を抑制することすることができることを見いだした。
すなわち、本発明の磁性キャリアは、磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する磁性キャリアであって、前記無機微粉体は、少なくともチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とする。
上記磁性キャリアコア表面に、結着樹脂と少なくともチタン酸ストロンチウムを含有する無機微粉体を被覆処理した磁性キャリアを用いて画像形成を行うことによって、高湿環境下、長期耐久放置後に潜像担持体のトナー非画像部における画像流れを防止できる理由については、次のように考えられる。
現像工程において、トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤は現像剤担持体に担持されている。現像剤担持体上に担持されている現像剤の磁性キャリアの穂が現像時に潜像担持体と摺擦するため、潜像担持体表面に付着している帯電生成物を効率的に除去することができ、トナーの画像部、非画像部の両方を均一に研磨することができる。
現像工程において、トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤は現像剤担持体に担持されている。現像剤担持体上に担持されている現像剤の磁性キャリアの穂が現像時に潜像担持体と摺擦するため、潜像担持体表面に付着している帯電生成物を効率的に除去することができ、トナーの画像部、非画像部の両方を均一に研磨することができる。
また、本発明の磁性キャリアを用いて画像形成を行った場合、高湿環境下、長期間の画像形成時においても、現像性を低下させることがない理由としては以下の二つが考えられる。
第一に、磁性キャリアの被覆層に誘電率の高いチタン酸ストロンチウムを含有すること。
第二に、磁性キャリアの表面近傍に硬度が高いチタン酸ストロンチウムを固定化させているため、トナーとの離型性が向上するためである。
第一に、磁性キャリアの被覆層に誘電率の高いチタン酸ストロンチウムを含有すること。
第二に、磁性キャリアの表面近傍に硬度が高いチタン酸ストロンチウムを固定化させているため、トナーとの離型性が向上するためである。
本発明に用いられるチタン酸ストロンチウムは、焼結工程を経て製造される形状が球形又は球状に近い多面体状である。しかしながら、本発明に用いられるチタン酸ストロンチウムは、立方体の粒子形状及び/又は直方体の粒子形状を有し、且つ、ペロブスカイト型結晶であることが好ましい。チタン酸ストロンチウムが、立方体の粒子形状及び/又は直方体の粒子形状であることで潜像担持体の表面との接触面積を大きくすることができるため、帯電生成物を効率良く掻き取ることができる。
チタン酸バリウム、チタン酸カルシウムなども、上記ペロブスカイト型の結晶構造をとるが、チタン酸ストロンチウムは研磨性に適している硬度を有するために、本発明の磁性キャリアには少なくともチタン酸ストロンチウムを含有する無機微粉体を用いる。
チタン酸バリウム、チタン酸カルシウムなども、上記ペロブスカイト型の結晶構造をとるが、チタン酸ストロンチウムは研磨性に適している硬度を有するために、本発明の磁性キャリアには少なくともチタン酸ストロンチウムを含有する無機微粉体を用いる。
本発明に用いられる無機微粉体は、一次粒子の個数平均粒径が30nm以上500nm以下であることが好ましく、50nm以上450nm以下であることがより好ましい。一次粒子の個数平均粒径が30nm未満では、無機微粉体が磁性キャリアの被覆層の表面に存在しにくいため帯電生成物を除去する能力が低下する傾向にある。一方、一次粒子の個
数平均粒径が500nmを超えると、無機微粉体が磁性キャリア表面から脱離しやすくなり、脱離した無機微粉体が画像形成装置の潜像担持体を劣化させて、画像上に白スジを発生させる場合がある。
数平均粒径が500nmを超えると、無機微粉体が磁性キャリア表面から脱離しやすくなり、脱離した無機微粉体が画像形成装置の潜像担持体を劣化させて、画像上に白スジを発生させる場合がある。
また、上記無機微粉体は、一次粒子の個数平均粒径が800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率が5個数%以下であることが好ましい。一次粒子の個数平均粒径が800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率が5個数%を超えて含有している場合には、他の無機微粉体の一次粒子の個数平均粒径が30nm以上500nm以下であっても、帯電生成物の除去の均一が低下する傾向にあり、画像流れの抑制が低下する場合がある。
なお、上記一次粒子の個数平均粒径及び800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率は、例えば、チタン酸ストロンチウム無機微粉体の場合、硫酸チタニル水溶液を加水分解して得た含水酸化チタンスラリーのpHの調整や、得られたチタニアゾルの分散液にストロンチウムの水酸化物を添加する反応温度、反応時間を調節することで上記範囲を満たすことが可能である。
なお、上記一次粒子の個数平均粒径及び800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率は、例えば、チタン酸ストロンチウム無機微粉体の場合、硫酸チタニル水溶液を加水分解して得た含水酸化チタンスラリーのpHの調整や、得られたチタニアゾルの分散液にストロンチウムの水酸化物を添加する反応温度、反応時間を調節することで上記範囲を満たすことが可能である。
上記無機微粉体は表面処理剤により表面処理が施されていてもよく、一般的な外添剤の表面処理剤のいずれも使用することができる。表面処理剤として、例えば、疎水性向上のために用いるシリコーンオイル、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、脂肪酸、脂肪酸金属塩の如き処理剤をもちいることができる。
上記無機微粉体の添加量は、上記結着樹脂100質量部に対して、5質量部以上、200質量部以下の割合であることが好ましい。無機微粉体の添加量が上記範囲内にある場合には、本発明の効果の一つである画像流れの抑制効果がより十分に発揮される。
本発明に用いられる磁性キャリアコアは、磁性体を含有する。本発明に用いられる磁性キャリアコアとしては、公知のフェライト粒子、マグネタイト粒子、磁性体分散型樹脂キャリアコア等の磁性キャリアコアが使用できる。
上記磁性キャリアコアは、例えば以下に記載するように製造される。
上記磁性キャリアコアは、磁性体を用いて製造される。磁性体としては、鉄、リチウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ルビジウム、ストロンチウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム及びチタンから選ばれる一種または二種以上の元素を含む磁性フェライト粒子、又は磁性マグネタイト粒子が挙げられる。好ましくは、磁性マグネタイト粒子、又は、銅、亜鉛、マンガン、カルシウム、リチウム及びマグネシウムから選ばれる一種または二種以上の元素を少なくとも有する磁性フェライト粒子である。
上記磁性キャリアコアは、磁性体を用いて製造される。磁性体としては、鉄、リチウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ルビジウム、ストロンチウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム及びチタンから選ばれる一種または二種以上の元素を含む磁性フェライト粒子、又は磁性マグネタイト粒子が挙げられる。好ましくは、磁性マグネタイト粒子、又は、銅、亜鉛、マンガン、カルシウム、リチウム及びマグネシウムから選ばれる一種または二種以上の元素を少なくとも有する磁性フェライト粒子である。
上記磁性フェライト粒子としては以下のものが挙げられる。Ca−Mg−Fe系フェライト、Li−Fe系フェライト、Mn−Mg−Fe系フェライト、Ca−Be−Fe系フェライト、Mn−Mg−Sr−Fe系フェライト、Li−Mg−Fe系フェライト及びLi−Rb−Fe系フェライトの如き鉄系酸化物の磁性フェライト粒子。
上記鉄系酸化物の磁性フェライト粒子は、例えば、以下のように製造される。
上記それぞれ金属の酸化物、炭酸塩、硝酸塩を湿式あるいは乾式にて混合し、所望のフェライト組成となるよう仮焼成する。次いで、得られた鉄系酸化物の磁性フェライトを、サブミクロンまで粉砕する。粉砕された磁性フェライトに、粒径を調整するための水を20質量%以上50質量%以下加え、結着樹脂として例えばポリビニルアルコール(分子量500以上10,000以下)を0.1質量%以上10質量%以下加えて、スラリーを調製する。このスラリーを、スプレードライヤーを用いて造粒を行い、焼成することで磁性フェライト粒子を得ることができる。
また、ポーラス状の磁性フェライト粒子を得たい場合には、造粒時に、空孔密度をコントロールするための炭酸ナトリウムや炭酸カルシウム、及び各種の有機物の如き空孔調整剤を添加してスラリーを形成し、スプレードライヤーを用いて造粒を行い、焼成することで得ることができる。さらに、フェライト化反応中の粒子成長を阻害させるような材料を添加することにより、フェライト内部に複雑な空隙を形成することもできる。このような材料としては、酸化タンタル、酸化ジルコニウム等が挙げられる。
上記それぞれ金属の酸化物、炭酸塩、硝酸塩を湿式あるいは乾式にて混合し、所望のフェライト組成となるよう仮焼成する。次いで、得られた鉄系酸化物の磁性フェライトを、サブミクロンまで粉砕する。粉砕された磁性フェライトに、粒径を調整するための水を20質量%以上50質量%以下加え、結着樹脂として例えばポリビニルアルコール(分子量500以上10,000以下)を0.1質量%以上10質量%以下加えて、スラリーを調製する。このスラリーを、スプレードライヤーを用いて造粒を行い、焼成することで磁性フェライト粒子を得ることができる。
また、ポーラス状の磁性フェライト粒子を得たい場合には、造粒時に、空孔密度をコントロールするための炭酸ナトリウムや炭酸カルシウム、及び各種の有機物の如き空孔調整剤を添加してスラリーを形成し、スプレードライヤーを用いて造粒を行い、焼成することで得ることができる。さらに、フェライト化反応中の粒子成長を阻害させるような材料を添加することにより、フェライト内部に複雑な空隙を形成することもできる。このような材料としては、酸化タンタル、酸化ジルコニウム等が挙げられる。
上記磁性体分散型樹脂キャリアコアを製造するには、例えば、ビニル系または非ビニル系の熱可塑性樹脂、および磁性体ならびにその他の添加剤を、混合機により十分に混合する。得られた混合物を、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き混練機を用いて溶融・混練する。冷却された溶融・混練物を粉砕して、さらに分級することにより、磁性体分散型樹脂キャリアコアを得ることができる。得られた磁性体分散型樹脂キャリアコアは、さらに熱又は機械的に球形化してもよい。
さらに他の方法としては、磁性体分散型樹脂キャリアコアの結着樹脂を形成するためのモノマーを磁性体存在下で重合して得ることもできる。ここで結着樹脂を形成するためのモノマーとしては、ビニル系モノマー、エポキシ樹脂を形成するためのビスフェノール類とエピクロルヒドリン;フェノール樹脂を生成するためのフェノール類とアルデヒド類;尿素樹脂を形成するための尿素とアルデヒド類、メラミンとアルデヒド類が挙げられる。
さらに他の方法としては、磁性体分散型樹脂キャリアコアの結着樹脂を形成するためのモノマーを磁性体存在下で重合して得ることもできる。ここで結着樹脂を形成するためのモノマーとしては、ビニル系モノマー、エポキシ樹脂を形成するためのビスフェノール類とエピクロルヒドリン;フェノール樹脂を生成するためのフェノール類とアルデヒド類;尿素樹脂を形成するための尿素とアルデヒド類、メラミンとアルデヒド類が挙げられる。
これらのうち、フェノール類とアルデヒド類を用いる方法が特に好ましい。この場合は、水性媒体に磁性体およびフェノール類とアルデヒド類を添加し、水性媒体中のフェノール類とアルデヒド類を塩基性触媒の存在下で重合させることにより、磁性体分散型樹脂キャリアコアを製造することができる。
上記フェノール類は、フェノール(ヒドロキシベンゼン)のほか、フェノール性水酸基を有する化合物であればよい。フェノール性水酸基を有する化合物としては、m−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、o−プロピルフェノール、レゾルシノール、ビスフェノールAの如きアルキルフェノール類;芳香環(例えばベンゼン環)の水素またはアルキル基の水素の一部または全部が、塩素原子や臭素原子で置換されたハロゲン化フェノール類が挙げられる。
上記アルデヒド類としては以下のものが挙げられる。ホルマリン、パラホルムアルデヒドのいずれかの形態のホルムアルデヒド、およびフルフラールであり、より好ましくはホルムアルデヒドである。
アルデヒド類のフェノール類に対するモル比は1.0以上、4.0以下であることが好ましく、1.2以上、3.0以下であることがより好ましい。アルデヒド類のフェノール類に対するモル比が1.0より小さいと、粒子が生成しにくかったり、生成したとしても樹脂の硬化が進行しにくいために、生成する粒子の強度が弱くなったりする傾向がある。
一方、アルデヒド類のフェノール類に対するモル比が4.0よりも大きいと、反応後に水系媒体中に残留する未反応のアルデヒド類が増加する傾向がある。
フェノール類とアルデヒド類との縮合は、塩基性触媒を用いて行うことができる。該塩基性触媒は通常のレゾール型樹脂の製造に使用されている触媒であればよく、該塩基性触媒の例にはアンモニア水、ヘキサメチレンテトラミン及びジメチルアミン、ジエチルトリアミン、ポリエチレンイミンの如きアルキルアミンが含まれる。これら塩基性触媒のフェノール類に対するモル比は0.02以上、0.30以下であることが好ましい。
上記アルデヒド類としては以下のものが挙げられる。ホルマリン、パラホルムアルデヒドのいずれかの形態のホルムアルデヒド、およびフルフラールであり、より好ましくはホルムアルデヒドである。
アルデヒド類のフェノール類に対するモル比は1.0以上、4.0以下であることが好ましく、1.2以上、3.0以下であることがより好ましい。アルデヒド類のフェノール類に対するモル比が1.0より小さいと、粒子が生成しにくかったり、生成したとしても樹脂の硬化が進行しにくいために、生成する粒子の強度が弱くなったりする傾向がある。
一方、アルデヒド類のフェノール類に対するモル比が4.0よりも大きいと、反応後に水系媒体中に残留する未反応のアルデヒド類が増加する傾向がある。
フェノール類とアルデヒド類との縮合は、塩基性触媒を用いて行うことができる。該塩基性触媒は通常のレゾール型樹脂の製造に使用されている触媒であればよく、該塩基性触媒の例にはアンモニア水、ヘキサメチレンテトラミン及びジメチルアミン、ジエチルトリアミン、ポリエチレンイミンの如きアルキルアミンが含まれる。これら塩基性触媒のフェノール類に対するモル比は0.02以上、0.30以下であることが好ましい。
本発明の磁性キャリアは、磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する。以下、被覆処理に用いられる結着樹脂について説明する。
本発明に用いられる結着樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。また、該結着樹脂は、一種類の樹脂であってもよく、二種以上の樹脂の組み合わせでもよい。
上記熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン;ポリメチルメタクリレートやスチレン−アクリル酸共重合体等のアクリル樹脂;スチレン−ブタジエン共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル;ポリ酢酸ビニル;ポリフッ化ビニリデン樹脂;フルオロカーボン樹脂;パーフロロカーボン樹脂;溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂;ポリビニルアルコール;ポリビニルアセタール;ポリビニルピロリドン;石油樹脂;セルロース;酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体;ノボラック樹脂;低分子量ポリエチレン;飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレートといったポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリアセタール樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリエーテルケトン樹脂が挙げられる。
本発明に用いられる結着樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。また、該結着樹脂は、一種類の樹脂であってもよく、二種以上の樹脂の組み合わせでもよい。
上記熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン;ポリメチルメタクリレートやスチレン−アクリル酸共重合体等のアクリル樹脂;スチレン−ブタジエン共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル;ポリ酢酸ビニル;ポリフッ化ビニリデン樹脂;フルオロカーボン樹脂;パーフロロカーボン樹脂;溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂;ポリビニルアルコール;ポリビニルアセタール;ポリビニルピロリドン;石油樹脂;セルロース;酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体;ノボラック樹脂;低分子量ポリエチレン;飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレートといったポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリアセタール樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリエーテルケトン樹脂が挙げられる。
上記結着樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布において、重量平均分子量(Mw)は、15,000以上300,000以下であることが、結着樹脂と磁性キャリアコアとの密着性や、被覆する際に特に均一に磁性キャリアコア表面を被覆することができるという点で好ましい。
また、上記被覆処理には、結着樹脂と無機微粉体以外に微粒子を用いても良い。該微粒子の添加量は、該結着樹脂100質量部に対して、2質量部以上100質量部以下の割合であることが好ましい。微粒子の添加量が上記範囲内にある場合には、微粒子の添加効果であるスペーサー効果が十分に発揮され、良好な被覆処理を行うことが可能となる。さらに、被覆処理により得られた被覆層の耐久性を損なうこともない。
上記微粒子としては、有機材料および無機材料のいずれの微粒子であってもよいが、被覆処理の際に微粒子の形状を保持することができる強度を有している架橋樹脂微粒子、無機微粒子が好ましい。架橋樹脂微粒子を形成する架橋樹脂としては、架橋ポリメチルメタクリレート樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂及びナイロン樹脂が挙げられる。また、無機微粒子としては、マグネタイト、ヘマタイト、シリカ、アルミナ、チタニアが挙げられる。特に、上記の無機微粒子は、トナーへの帯電付与の促進、チャージアップの低減、及びトナーとの離型性の向上の点で好ましい。又、微粒子の形状としては、被覆処理時のスペーサー効果を得るために、球状のものが好ましく用いられる。
また、上記微粒子としては、導電性微粒子を含んでいてもよい。そのような導電性微粒子は、体積抵抗値が1×108Ω・cm以下であることが好ましく、1×106Ω・cm以下であることがより好ましい。
上記導電性微粒子としては、カーボンブラック微粒子、グラファイト微粒子、酸化亜鉛微粒子、および酸化錫微粒子が挙げられる。特に導電性微粒子としてカーボンブラック微粒子が好ましい。これらの導電性微粒子は、少ない添加量でその良導電性により、磁性キャリアの比抵抗値を適宜コントロールすることができる。
上記導電性微粒子としては、カーボンブラック微粒子、グラファイト微粒子、酸化亜鉛微粒子、および酸化錫微粒子が挙げられる。特に導電性微粒子としてカーボンブラック微粒子が好ましい。これらの導電性微粒子は、少ない添加量でその良導電性により、磁性キャリアの比抵抗値を適宜コントロールすることができる。
上記磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理して被覆層を得る方法としては、湿式の被覆処理方法と乾式の被覆処理方法がある。
本発明の磁性キャリアは、被覆処理することにより得られる被覆層の表面近傍に上記無機微粉体が固定化されていることが好ましい。
上記無機微粉体を被覆層の表面近傍に固定化するために好ましい方法としては、乾式の被覆処理の方がより好ましい。
本発明の磁性キャリアは、被覆処理することにより得られる被覆層の表面近傍に上記無機微粉体が固定化されていることが好ましい。
上記無機微粉体を被覆層の表面近傍に固定化するために好ましい方法としては、乾式の被覆処理の方がより好ましい。
まず、湿式の被覆処理方法としては、例えば、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を溶剤に希釈した希釈液を磁性キャリアコア表面に添加し、該希釈液を含浸させた後、溶剤を揮発させることにより磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理する方法が挙げられる。
ここで用いられる溶剤は、結着樹脂を溶解できるものであればよい。
例えば、有機溶剤に可溶な結着樹脂である場合は、トルエン、キシレン、セルソルブブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノールの如き有機溶剤を用いればよい。また、水溶性の結着樹脂又はエマルジョンタイプの結着樹脂である場合には、水を用いればよい。
上記磁性キャリアコア表面に、上記希釈液を添加する方法としては、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、流動床、及び混練法の如き塗布方法が挙げられる。
また、少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物を溶剤に希釈した希釈液を磁性キャリアコア表面に添加し、希釈液を含浸させた後、溶剤を揮発させ、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された磁性キャリアコアを得、これに、公知の方法で、無機微粉体を添加し、磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体で被覆処理する方法も挙げられる。
ここで用いられる溶剤は、結着樹脂を溶解できるものであればよい。
例えば、有機溶剤に可溶な結着樹脂である場合は、トルエン、キシレン、セルソルブブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノールの如き有機溶剤を用いればよい。また、水溶性の結着樹脂又はエマルジョンタイプの結着樹脂である場合には、水を用いればよい。
上記磁性キャリアコア表面に、上記希釈液を添加する方法としては、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、流動床、及び混練法の如き塗布方法が挙げられる。
また、少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物を溶剤に希釈した希釈液を磁性キャリアコア表面に添加し、希釈液を含浸させた後、溶剤を揮発させ、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された磁性キャリアコアを得、これに、公知の方法で、無機微粉体を添加し、磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体で被覆処理する方法も挙げられる。
本発明の磁性キャリアは、被覆処理装置を用いて、磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理することにより得られる磁性キャリア、又は、表面が少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理することにより得られる磁性キャリアであって、上記被覆処理装置は、複数の攪拌手段が表面に設置された回転体と、攪拌手段に対して間隙を隔てて位置する内周部を有したケーシングとを備え、該回転体を回転させ、被覆処理装置に投入された磁性体を含有する磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体(以下、被処理物ともいう)を、混合することで磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理する、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理する被覆処理装置であり、上記被覆処理装置に投入される被処理物は、回転体とケーシングの内周部との間の空間に対する、投入される被処理物の空間充填率が50%以上、98%以下となるように投入量を調節され、被覆処理装置に投入された被処理物は、複数の攪拌部材の一部の攪拌部材により、回転体の軸方向の一方向に送られ、複数の攪拌部材の他の一部の攪拌部材により、回転体の軸方向の一方向とは逆の方向に戻され、送りと戻しと行いながら被覆処理されることが好ましい。
上記被覆処理装置を用いた被覆処理方法は、乾式の被覆処理方法の好適な例として挙げることができる。該被覆処理装置を用いた被覆処理方法を、図1及び図2(a)に示す模式図を用いて、詳細する。
まず、図1中の投入口5より、上記被処理物を投入する。このとき、ケーシング1の内周部と回転体2の間に形成される空間9に対する、投入される被処理物の空間充填率は、50%以上、98%以下である場合に、磁性体を含有する磁性キャリアコアへの少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物の被覆が均一、且つ、迅速に行えるという点で好ましい。該空間充填率は、より好ましくは70%以上、98%以下である。
ここで空間充填率とは、[投入される被処理物の仕込み量(質量)]/[(ケーシング1の内周部と回転体2の間の空間9の体積)×(被処理物の固め見掛け密度)]×100で表される。
該空間充填率が、50%以上である場合には、回転体2表面に設けられた攪拌羽根3と被処理物との衝突に加えて、被処理物同士の衝突が十分に行えるとともに、ケーシング1の内周部と攪拌羽根3の微小間隙における被覆処理が効率よく行える。又、空間充填率が従来の機械的衝撃力による乾式の被覆処理法よりも高くできるので、タクトアップが可能となる。
上記空間充填率が50%未満である場合には、被処理物同士の衝突が不十分となり、従来の機械的衝撃力による乾式の被覆処理法と差異が生じない。
まず、図1中の投入口5より、上記被処理物を投入する。このとき、ケーシング1の内周部と回転体2の間に形成される空間9に対する、投入される被処理物の空間充填率は、50%以上、98%以下である場合に、磁性体を含有する磁性キャリアコアへの少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物の被覆が均一、且つ、迅速に行えるという点で好ましい。該空間充填率は、より好ましくは70%以上、98%以下である。
ここで空間充填率とは、[投入される被処理物の仕込み量(質量)]/[(ケーシング1の内周部と回転体2の間の空間9の体積)×(被処理物の固め見掛け密度)]×100で表される。
該空間充填率が、50%以上である場合には、回転体2表面に設けられた攪拌羽根3と被処理物との衝突に加えて、被処理物同士の衝突が十分に行えるとともに、ケーシング1の内周部と攪拌羽根3の微小間隙における被覆処理が効率よく行える。又、空間充填率が従来の機械的衝撃力による乾式の被覆処理法よりも高くできるので、タクトアップが可能となる。
上記空間充填率が50%未満である場合には、被処理物同士の衝突が不十分となり、従来の機械的衝撃力による乾式の被覆処理法と差異が生じない。
又、被処理物の投入の仕方としては、各被処理物は別々に投入してもよく、投入前にミキサーやミルで混合した状態にしてもよい。上記乾式の被覆処理法においては、被処理物同士の衝突が十分であることから、被処理物を別々に投入しても良好な被覆処理が可能である。
次に、投入された被処理物は、回転体2表面に設けられた攪拌羽根3により攪拌・混合されながら、ケーシング1の内周部と攪拌羽根3との微小間隙において被覆処理された後、排出口6から処理物として排出される。尚、図1においては、回転体2は、下方に位置する攪拌羽根が紙面の前面を通って上方へと移動する方向に回転する。この際、図2(a)に示す回転体2表面の攪拌羽根3aは、回転体2の軸方向の一方向(投入口5側→排出口6側)に被処理物を送るための送り攪拌機構として働き、図2(a)に示す回転体2表面の攪拌羽根3bは、回転体2の軸方向の一方向とは逆の方向(排出口6→投入口5)に被処理物を送るための戻し攪拌機構として働く。これらの機構により、被処理物は送りと戻しが繰り返され、ケーシング1内での被処理物の移動経路が複雑且つ長くなる。この送りと戻しにより、攪拌羽根3と被処理物の衝突、また被処理物同士の衝突をより十分に生じさせ、ケーシング1の内周部と攪拌羽根3の微小間隙における被覆処理をより効率よく行うことができる。その結果、被覆処理を均一、且つ、迅速に行うことができる。
また、回転体2表面に設けられた攪拌羽根3の位置関係としては、以下の例のように配置されていることが好ましい。例えば攪拌羽根3bは、投入口5側の端部位置が、投入口5側の隣接する他の攪拌羽根3aの排出口6側の端部位置と、軸方向の位置において、重なっていることが好ましい。つまり、図2(a)において、攪拌羽根3aの端部位置から垂直方向に線を引くと、攪拌羽根3aと隣接する攪拌羽根3bとが幅dだけ重なる位置関係にあることが好ましい。他の攪拌羽根においても位置関係は同様である。攪拌羽根3aと攪拌羽根3bがこの位置関係にあると、被処理物が攪拌羽根3aの端部から攪拌羽根3bの端部へと移動しやすくなり、回転体2の回転に伴い、被処理物の送りと戻しをより効果的に行うことができる。尚、上記攪拌羽根3aと隣接する攪拌羽根3bとが重なる幅dは、回転体の軸方向の長さLに対して0.5%以上、10.0%以下であることが好ましい。この値が0.5%未満である場合、被処理物の送りと戻しが不十分であり、微粒子の脱離が発生しやすくなる。また10.0%より大きい場合は、被処理物に対する負荷が大きくなり、磁性粒子の破損などが起こりやすくなる。
さらに、攪拌羽根3の形状としては、図2(a)、(b)、(c)に示した形状を用いることができる。図2(a)に示されるように、攪拌羽根3aもしくは3bといった、送り・戻しの攪拌羽根の他に、図2(b)及び(c)に示されるように回転体の軸方向と同方向に配置された攪拌羽根3cを含んでいても良い。また、攪拌羽根3の形状としては、図2(d)に示されるように、パドル形状であってもよい。
上記攪拌羽根の形状、設置角度に関しては、被処理物の粒径、真比重、流動性によって適宜選択すること可能である。
上記攪拌羽根の形状、設置角度に関しては、被処理物の粒径、真比重、流動性によって適宜選択すること可能である。
上記攪拌羽根3の周速は、攪拌羽根の最外端部において、5m/sec以上、50m/sec以下であることが、被覆がより均一に、且つ、より迅速に行えるという点で好まし
い。より好ましくは10m/sec以上、20m/sec以下である。
い。より好ましくは10m/sec以上、20m/sec以下である。
上記ケーシング1の内周部と攪拌羽根3との間隙は、ケーシング1の内周部の内径に対して0.1%以上、15.0%以下、より好ましくは、0.5%以上、12.0%以下であることが、被覆がより均一に、且つ、より迅速に行えるという点で好ましい。
上記被覆処理装置を用いた上記被処理物の処理時間は、2分以上、60分以下であることが、好ましい。
上記被覆処理装置を用いた上記被処理物の処理時間は、2分以上、60分以下であることが、好ましい。
上記被覆処理装置は、上記回転体を冷却又は加熱するための媒体を流す流路と、上記ケーシングを冷却又は加熱するための媒体を流す流路と、該流路の少なくとも一に媒体を導入し、上記被処理物の温度を調節する温度調節手段を備えていることが好ましい。
即ち、上記混合装置は、被処理物を冷却又は加熱し、被処理物の温度を制御するために、冷却水、熱水、スチーム、又はオイル等の媒体を流すことのできるジャケット4を有している回転体やケーシングを用いることが好ましい。
即ち、上記混合装置は、被処理物を冷却又は加熱し、被処理物の温度を制御するために、冷却水、熱水、スチーム、又はオイル等の媒体を流すことのできるジャケット4を有している回転体やケーシングを用いることが好ましい。
本発明の磁性キャリアは、被覆処理することにより得られる被覆層の表面近傍に上記無機微粉体が固定化されていることが好ましい。
そのためは、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された磁性キャリアコアに、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理することがより好ましい態様である。該態様によれば、画像流れを均一に防止することができるだけでなく、無機微粉体が磁性キャリアから遊離しにくいため潜像担持体等の劣化を防ぐことが可能となる。また、無機微粉体を磁性キャリアの被覆層の表面近傍に固定化することで、高速複写機で長期間耐久出力した場合に起こりやすい磁性キャリアへのトナーの外添剤汚染やトナーのスペントを抑制することができる。その理由としては、磁性キャリアの被覆層の表面近傍に無機微粉体が均一に固定化されているため、磁性キャリアの流動性が上がり摩擦時にトナーとの余分なシェアがかからないことが挙げられる。また、上記無機微粉体の粒子形状が立方体及び/又は直方体である場合は、外添剤やトナーを弾きやすいため、磁性キャリアへのトナーの汚染やトナーのスペントをより抑制することができる。
そのためは、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された磁性キャリアコアに、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理することがより好ましい態様である。該態様によれば、画像流れを均一に防止することができるだけでなく、無機微粉体が磁性キャリアから遊離しにくいため潜像担持体等の劣化を防ぐことが可能となる。また、無機微粉体を磁性キャリアの被覆層の表面近傍に固定化することで、高速複写機で長期間耐久出力した場合に起こりやすい磁性キャリアへのトナーの外添剤汚染やトナーのスペントを抑制することができる。その理由としては、磁性キャリアの被覆層の表面近傍に無機微粉体が均一に固定化されているため、磁性キャリアの流動性が上がり摩擦時にトナーとの余分なシェアがかからないことが挙げられる。また、上記無機微粉体の粒子形状が立方体及び/又は直方体である場合は、外添剤やトナーを弾きやすいため、磁性キャリアへのトナーの汚染やトナーのスペントをより抑制することができる。
本発明の磁性キャリアは、体積基準の50%粒径(D50)が15μm以上、100μm以下であることが好ましく、真比重が2.5g/cm3以上、5.2g/cm3以下であることが好ましい。本発明の磁性キャリアは、D50が15μm以上、100μm以下であることで、現像極での磁気ブラシの密度が最適化されるとともに、トナーの帯電量分布をシャープにすることができるので、高画質化を図ることができる。より好ましくは、D50が20μm以上、80μm以下である。
また、真比重を2.5g/cm3以上、5.2g/cm3以下とした場合、トナーと磁性キャリアとの真比重の差が好適な範囲となり、トナーに対する帯電の付与性をより良好にすることができる。また、現像器内でのトナーと磁性キャリアとの攪拌が最適化されるので、トナーの帯電が迅速に行われるようになる。さらに、トナーの劣化を抑制でき、更に補給用現像剤用の磁性キャリアとして用いた場合、補強用現像剤が補給されても、長期にわたって良好な画像を得ることができる。上記真比重のより好ましい範囲は、2.5g/cm3以上、4.2g/cm3以下である。
また、真比重を2.5g/cm3以上、5.2g/cm3以下とした場合、トナーと磁性キャリアとの真比重の差が好適な範囲となり、トナーに対する帯電の付与性をより良好にすることができる。また、現像器内でのトナーと磁性キャリアとの攪拌が最適化されるので、トナーの帯電が迅速に行われるようになる。さらに、トナーの劣化を抑制でき、更に補給用現像剤用の磁性キャリアとして用いた場合、補強用現像剤が補給されても、長期にわたって良好な画像を得ることができる。上記真比重のより好ましい範囲は、2.5g/cm3以上、4.2g/cm3以下である。
また、本発明の磁性キャリアは、電界強度5000V/cmにおける比抵抗値が、1.0×106Ω・cm以上、1.0×1015Ω・cm以下であることが好ましい。比抵抗値は、1.0×107Ω・cm以上、1.0×1012Ω・cm以下であることが現像性を高める上でより好ましい。比抵抗値が1.0×106Ω・cmより低くなると、リークの可能性が高まり、樹脂組成物の被覆量を多くする必要があり、磁性キャリア粒子の合一を生じやすくなる。比抵抗値が1.0×1015Ω・cmを超える場合は、低電界強度に
おいて現像性が低下する場合がある。上記被覆処理装置を用いる場合、均一な被覆性が得られ、合一が発生しにくいということから、磁性キャリアコアの抵抗値が上記範囲のものを使用することで、十分な現像性が得られ、高い画像濃度が得られる傾向にある。
おいて現像性が低下する場合がある。上記被覆処理装置を用いる場合、均一な被覆性が得られ、合一が発生しにくいということから、磁性キャリアコアの抵抗値が上記範囲のものを使用することで、十分な現像性が得られ、高い画像濃度が得られる傾向にある。
本発明に用いられるトナーの好ましい態様は、以下の第一の態様のトナーおよび第二の態様のトナーが挙げられる。
本発明に用いられる第一の態様のトナーは、ポリエステルユニットを主成分とする樹脂および着色剤を含有するトナー粒子を有するトナー(以下、「第一の態様のトナー」とも称する)である。「ポリエステルユニット」とは、ポリエステルに由来する部分を示し、また「ポリエステルユニットを主成分とする樹脂」とは、樹脂を構成する繰り返し単位の多く(50%以上)が、エステル結合を有する繰り返し単位である樹脂を意味するが、これらは後に詳細に説明される。
本発明に用いられる第一の態様のトナーは、ポリエステルユニットを主成分とする樹脂および着色剤を含有するトナー粒子を有するトナー(以下、「第一の態様のトナー」とも称する)である。「ポリエステルユニット」とは、ポリエステルに由来する部分を示し、また「ポリエステルユニットを主成分とする樹脂」とは、樹脂を構成する繰り返し単位の多く(50%以上)が、エステル結合を有する繰り返し単位である樹脂を意味するが、これらは後に詳細に説明される。
ポリエステルユニットはエステル系モノマーを縮重合させることにより形成される。エステル系モノマーとしては、多価アルコール成分、および多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、又は2以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸エステルの如きカルボン酸成分が挙げられる。
多価アルコール成分のうち二価アルコール成分としては、以下のものが挙げられる。例えば、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの如きビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が例示できる。
多価アルコール成分のうち三価以上のアルコール成分としては、以下のものが挙げられる。例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が例示できる。
ポリエステルユニットを構成するカルボン酸成分としては、以下のものが挙げられる。例えば、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;琥珀酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6以上12のアルキル基で置換された琥珀酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物等が例示できる。
第一の態様のトナー粒子に含まれるポリエステルユニットを有する樹脂の好ましい例としては、以下のものが挙げられる。即ち、式(1)で表される構造に代表されるビスフェノール誘導体をアルコール成分とし、2価以上のカルボン酸又はその酸無水物、又はその
低級アルキルエステルからなるカルボン酸成分(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ドデセニルコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸)をカルボン酸成分として、これらを縮重合させることにより得られるポリエステル樹脂である。このポリエステル樹脂は、良好な帯電特性を有する。このポリエステル樹脂の帯電特性は、二成分系現像剤に含まれるカラートナーに含まれる樹脂として用いられた場合に、より有効に働く。
低級アルキルエステルからなるカルボン酸成分(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ドデセニルコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸)をカルボン酸成分として、これらを縮重合させることにより得られるポリエステル樹脂である。このポリエステル樹脂は、良好な帯電特性を有する。このポリエステル樹脂の帯電特性は、二成分系現像剤に含まれるカラートナーに含まれる樹脂として用いられた場合に、より有効に働く。
また、第一の態様のトナー粒子に含まれるポリエステルユニットを有する樹脂の好ましい例には、架橋部位を有するポリエステル樹脂が含まれる。架橋部位を有するポリエステル樹脂は、多価アルコールと、三価以上の多価カルボン酸を含むカルボン酸成分を縮重合反応させることにより得られる。この三価以上の多価カルボン酸成分の例としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、およびこれらの酸無水物やエステル化合物が挙げられる。
縮重合されるエステル系モノマーに含まれる三価以上の多価カルボン酸成分の含有量は、全モノマー基準で0.1mol%以上1.9mol%以下であることが好ましい。
縮重合されるエステル系モノマーに含まれる三価以上の多価カルボン酸成分の含有量は、全モノマー基準で0.1mol%以上1.9mol%以下であることが好ましい。
さらに、第一の態様のトナー粒子に含まれるポリエステルユニットを有する樹脂の好ましい例としては、(a)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有しているハイブリッド樹脂、(b)ハイブリッド樹脂とビニル系重合体との混合物、(c)ポリエステル樹脂とビニル系重合体との混合物、(d)ハイブリッド樹脂とポリエステル樹脂との混合物、(e)ポリエステル樹脂とハイブリッド樹脂とビニル系重合体との混合物が挙げられる。
なお、ハイブリッド樹脂は、ポリエステルユニットと、アクリル酸エステルの如きカルボン酸エステル基を有するモノマー成分を重合して得られるビニル系重合体ユニットとが、エステル交換反応して結合することにより形成される。ハイブリッド樹脂としては、ビニル系重合体を幹重合体、ポリエステルユニットを枝重合体とするグラフト共重合体あるいはブロック共重合体が挙げられる。
なお、ビニル系重合体ユニットとは、ビニル系重合体に由来する部分を示す。ビニル系重合体ユニットまたはビニル系重合体は、後述のビニル系モノマーを重合させることで得られる。
なお、ハイブリッド樹脂は、ポリエステルユニットと、アクリル酸エステルの如きカルボン酸エステル基を有するモノマー成分を重合して得られるビニル系重合体ユニットとが、エステル交換反応して結合することにより形成される。ハイブリッド樹脂としては、ビニル系重合体を幹重合体、ポリエステルユニットを枝重合体とするグラフト共重合体あるいはブロック共重合体が挙げられる。
なお、ビニル系重合体ユニットとは、ビニル系重合体に由来する部分を示す。ビニル系重合体ユニットまたはビニル系重合体は、後述のビニル系モノマーを重合させることで得られる。
上記第二の態様のトナーは、直接重合法または水系媒質中より得られるトナー粒子を有するトナー(以下、「第二の態様のトナー」とも称する)である。第二の態様のトナーは、直接重合法で製造されてもよいし、あらかじめ乳化微粒子を作り、その後必要であれば、着色剤、離型剤と一緒に凝集させて製造してもよい。後者により製造されるトナー粒子を有するトナーを「水系媒質中より得られるトナー」または「乳化重合法により得られるトナー」ともいう。
第二の態様のトナーは、直接重合法または乳化重合法により得られる、ビニル系樹脂を
主成分とする樹脂を有するトナー粒子を有することが好ましい。前記トナー粒子の主成分であるビニル系樹脂は、ビニル系モノマーの重合により製造される。ビニル系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。例えばスチレン系モノマー、アクリル系モノマー;メタクリル系モノマー;エチレン不飽和モノオレフィレン類のモノマー;ビニルエステル類のモノマー;ビニルエーテル類のモノマー;ビニルケトン類のモノマー;N−ビニル化合物のモノマー:その他のビニルモノマーが挙げられる。
主成分とする樹脂を有するトナー粒子を有することが好ましい。前記トナー粒子の主成分であるビニル系樹脂は、ビニル系モノマーの重合により製造される。ビニル系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。例えばスチレン系モノマー、アクリル系モノマー;メタクリル系モノマー;エチレン不飽和モノオレフィレン類のモノマー;ビニルエステル類のモノマー;ビニルエーテル類のモノマー;ビニルケトン類のモノマー;N−ビニル化合物のモノマー:その他のビニルモノマーが挙げられる。
スチレン系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンが挙げられる。
アクリル系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類やアクリル酸及びアクリル酸アミド類が挙げられる。
また、メタクリル系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。例えばメタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きメタクリル酸エステル類やメタクリル酸及びメタクリル酸アミド類が挙げられる。
エチレン不飽和モノオレフィレン類のモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンが挙げられる。
ビニルエステル類のモノマーとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルが挙げられる。
ビニルエーテル類のモノマーとしては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルが挙げられる。
ビニルケトン類のモノマーとしては、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンが挙げられる。
N−ビニル化合物のモノマーとしては、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンが挙げられる。
その他のビニルモノマーとしては、ビニルナフタリン類、アクリロニトリル、メタクリロニトル、アクリルアミドの如きアクリル酸誘導体又はメタクリル酸誘導体が挙げられる。
これらのビニル系モノマーは単独で又は2つ以上を用いることができる。
ビニルエステル類のモノマーとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルが挙げられる。
ビニルエーテル類のモノマーとしては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルが挙げられる。
ビニルケトン類のモノマーとしては、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンが挙げられる。
N−ビニル化合物のモノマーとしては、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンが挙げられる。
その他のビニルモノマーとしては、ビニルナフタリン類、アクリロニトリル、メタクリロニトル、アクリルアミドの如きアクリル酸誘導体又はメタクリル酸誘導体が挙げられる。
これらのビニル系モノマーは単独で又は2つ以上を用いることができる。
ビニル系樹脂を製造する際に用いられる重合開始剤としては、以下のものが挙げられる。例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクシルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、2,2
−ビス(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンの如き過酸化物系開始剤や過酸化物を側鎖に有する開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムの如き過硫酸塩;過酸化水素が挙げられる。
−ビス(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンの如き過酸化物系開始剤や過酸化物を側鎖に有する開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムの如き過硫酸塩;過酸化水素が挙げられる。
また、ラジカル重合性の三官能以上の重合開始剤の例としては、トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t−ブチルパーオキシ)シラン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−アミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−オクチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)ブタンの如きラジカル重合性多官能重合開始剤が挙げられる。
本発明の第一の態様のトナー及び第二の態様のトナーを用いる画像形成方法は、いずれもオイルレス定着を採用する電子写真プロセスに用いられることが好ましい。そのため、本発明に用いられるトナー(第一の態様のトナー及び第二の態様のトナー)は離型剤を含有することが好ましい。
離型剤としては、以下のものが挙げられる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、またはそれらのブロック共重合物;カルナバワックス、モンタン酸エステルワックス、ベヘン酸ベヘニルの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したものが挙げられる。
これらのうち、好適な離型剤としては、炭化水素系ワックス及びパラフィンワックスが挙げられる。
離型剤としては、以下のものが挙げられる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、またはそれらのブロック共重合物;カルナバワックス、モンタン酸エステルワックス、ベヘン酸ベヘニルの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したものが挙げられる。
これらのうち、好適な離型剤としては、炭化水素系ワックス及びパラフィンワックスが挙げられる。
本発明に用いられるトナーは示差走査熱量分析測定におけるトナーの吸熱曲線における温度30℃以上200℃以下の範囲に一又は二以上の吸熱ピークがあり、前記吸熱ピーク中の最大吸熱ピークの温度が50℃以上110℃以下であると、低温定着性と耐久性が良好なトナーとなりうる。
示差走査熱量分析測定装置の例には、パーキンエルマー社製DSC−7、TAインストルメント社製DSC2920、TAインストルメント社製Q1000などが含まれる。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。測定サンプルにはアルミニウム製のパンを用い、対照用に空パンをセットし測定する。
示差走査熱量分析測定装置の例には、パーキンエルマー社製DSC−7、TAインストルメント社製DSC2920、TAインストルメント社製Q1000などが含まれる。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。測定サンプルにはアルミニウム製のパンを用い、対照用に空パンをセットし測定する。
本発明に用いられる有彩色のトナー、及び透明トナーにおける離型剤の含有量は、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して1質量部以上15質量部以下であることが好ましく、3質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。離型剤の含有量が1質量部以上15質量部以下であると、良好な転写性及びオイルレス定着時の離型性を発揮することができる。
本発明に用いられるトナーは、荷電制御剤を含有していてもよい。荷電制御剤としては、有機金属錯体、金属塩、及びキレート化合物が挙げられる。有機金属錯体としては、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカルボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体が挙げられる。その他には、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、エステル類の如きカルボン酸誘導体や芳香族系化合物の縮合体も挙げられる。また、ビスフェノール類、カリックスアレーンの如きフェノール誘導体も荷電制御剤として用いることができる。本発明におけるトナーに含まれる荷電制御剤は、トナーの帯電立ち上がりを良好にする点から、芳香族カルボン酸の金属化合物であることが好ま
しい。
しい。
トナーにおける荷電制御剤の含有量は、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して0.1質量部以上10.0質量部以下であることが好ましく、0.2質量部以上5.0質量部以下であることがより好ましい。トナーが、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して0.1質量部以上10.0質量部以下の荷電制御剤を有することで、高温高湿から低温低湿までの広範な環境においてトナーの帯電量の変化を小さくすることができる。
本発明に用いられるトナーは着色剤を有している。ここで着色剤は、顔料もしくは染料、またはそれらの組み合わせであってもよい。
染料としては、以下のものが挙げられる。例えば、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6が挙げられる。
染料としては、以下のものが挙げられる。例えば、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6が挙げられる。
顔料としては、以下のものが挙げられる。例えば、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、パーマネントレッド4R、ウォッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、クロムグリーン、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGが挙げられる。
また、上記トナーをフルカラー画像形成用現像剤として使用する場合は、マゼンタ用着色顔料を含むことができる。マゼンタ用着色顔料としては、以下のものを上げることができる。例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207、209、238、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。
上記トナーは、マゼンタ用着色顔料だけを含んでもよいが、染料と顔料とを組み合わせて含むと、現像剤の鮮明度を向上させ、フルカラー画像の画質を向上させることができる。
マゼンタ用染料としては、以下のものが挙げられる。例えば、C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパースバイオレット1の如き油溶染料;C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料が挙げられる。
マゼンタ用染料としては、以下のものが挙げられる。例えば、C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパースバイオレット1の如き油溶染料;C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料が挙げられる。
シアン用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。例えば、C.I.ピグメントブルー2、3、15、15:1、15:2、15:3、16、17;C.I.アシッドブルー6;C.I.アシッドブルー45又はフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1個以上5個以下置換した銅フタロシアニン顔料が挙げられる。
イエロー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。例えば、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、74、83、93、97、155、180、C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。
黒色の顔料としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックの如きカーボンブラックの他、マグネタイト、フェライトの如き磁性粉が挙げられる。
さらに、マゼンタ染料及び顔料、イエロー染料及び顔料、シアン染料及び顔料を組み合わせて調色を行い、上記カーボンブラックと併用して用いてもよい。
さらに、マゼンタ染料及び顔料、イエロー染料及び顔料、シアン染料及び顔料を組み合わせて調色を行い、上記カーボンブラックと併用して用いてもよい。
本発明に用いられるトナーは、微粒子である外添剤を外添されていてもよい。微粒子が外添されることにより、流動性や転写性が向上しうる。トナー表面に外添される外添剤は、酸化チタン微粒子、酸化アルミナ微粒子、およびシリカ微粒子のいずれかの無機微粒子を含むことが好ましい。前記外添剤に含まれる無機微粒子の表面は、疎水化処理がされていることが好ましい。疎水化処理は、各種チタンカップリング剤、シランカップリング剤の如きカップリング剤;脂肪酸及びその金属塩;シリコーンオイル;またはそれらの組み合わせによってなされることが好ましい。様々な組み合わせの中でも、無機微粒子の一つとして、個数平均粒子径が80nm以上300nm以下未満である無機微粒子が添加されていることが好ましい。理由としては、上記特定粒子径の無機微粒子の外添により、磁性キャリアとの付着力を低減でき、トナーが高い帯電を持っていても、効率良く現像できるためである。上記特定粒子径の無機微粒子の材質としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン等が挙げられる。シリカの場合、例えば、気相分解法、燃焼法、爆燃法など従来公知の技術を用いて製造されたいかなるシリカをも使用することができる。
上記外添剤に含まれる無機微粒子の疎水化処理を行うためのチタンカップリング剤としては、以下のものが挙げられる。例えば、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネートが挙げられる。
また、シランカップリング剤としては、以下のものが挙げられる。例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシランが挙げられる。
また、シランカップリング剤としては、以下のものが挙げられる。例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシランが挙げられる。
無機微粒子の疎水化処理を行うための脂肪酸としては、以下のものが挙げられる。例えば、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸の如き長鎖脂肪酸が挙げられる。それらの脂肪酸金属塩の金属としては亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、リチ
ウムが挙げられる。
疎水化処理を行うためのシリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイルが挙げられる。
ウムが挙げられる。
疎水化処理を行うためのシリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイルが挙げられる。
上記疎水化処理は、無機微粒子に対して1質量%以上30質量%以下(より好ましくは3質量%以上7質量%以下)の疎水化処理剤を無機微粒子に添加して、無機微粒子を被覆することにより行われることが好ましい。
疎水化処理された無機微粒子の疎水化の程度は特に限定されないが、例えば、処理後の無機微粒子のメタノールウェッタビリティーが40以上95以下であることが好ましい。メタノールウェッタビリティーとは、メタノールに対する濡れ性を示すものである。
疎水化処理された無機微粒子の疎水化の程度は特に限定されないが、例えば、処理後の無機微粒子のメタノールウェッタビリティーが40以上95以下であることが好ましい。メタノールウェッタビリティーとは、メタノールに対する濡れ性を示すものである。
上記外添剤のトナー中における含有量は、0.1質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上4.0質量%以下であることがより好ましい。また外添剤は、複数種の微粒子の組み合わせでもよい。
上記トナーと本発明の磁性キャリアとを混合して二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下、好ましくは4質量%以上13質量%以下にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2質量%未満では画像濃度が低下しやすく、15質量%を超えるとカブリや機内飛散が発生しやすい。
本発明の画像形成方法は、(静電)潜像担持体を帯電させる帯電工程、帯電された前記潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像担持体上に形成された静電潜像を、結着樹脂及び着色剤を少なくとも有するトナー粒子と、外添剤とを有するトナー、及び、磁性キャリアを含有する二成分系現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程、前記潜像担持体上に形成された前記トナー画像を、中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、及び、転写されたトナー画像を転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法において、前記潜像担持体は、有機感光層を有する電子写真感光体であって、硬化型の表面層を有しており、前記潜像担持体の表面層は、25℃/50RH%環境下、最大荷重6mNの条件で対面角度136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて測定されるユニバーサル硬さ値(HU)が、150N/mm2以上220N/mm2以下であり、且つ、25℃/50RH%環境下、最大荷重6mNの条件で対面角度136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて測定される弾性変形率(We)が45%以上65%以下であり、前記磁性キャリアは、磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する磁性キャリアであって、前記無機微粉体は、少なくともチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とする。
次に、本発明に用いられる上記潜像担持体について詳しく説明する。
本発明に用いられる潜像担持体は、有機感光層を有する電子写真感光体であって、硬化型の表面層を有している。
上記表面層は、本発明で規定する特定のユニバーサル硬さ値(HU)及び弾性変形率(We)を有するものであれば特に限定はされないが、重合性官能基を有する化合物を重合あるいは架橋して硬化することで形成されることが好ましい。
本発明に用いられる潜像担持体は、有機感光層を有する電子写真感光体であって、硬化型の表面層を有している。
上記表面層は、本発明で規定する特定のユニバーサル硬さ値(HU)及び弾性変形率(We)を有するものであれば特に限定はされないが、重合性官能基を有する化合物を重合あるいは架橋して硬化することで形成されることが好ましい。
上記有機感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよいが、電子写真特性の観点からは積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層には、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層と、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層があるが、電子写真特性の観点からは順層型感光層が好ましい。
本発明において、上記順層型感光層を採用した場合、上記電荷輸送層を表面層とするか、あるいは上記電荷輸送層の上に保護層としての表面層を形成することが好ましい。
上記電荷輸送層を表面層とするためには、電荷輸送物質に直接重合性官能基を化学結合させた化合物を用い、該化合物の重合あるいは架橋する方法が挙げられる。
上記電荷輸送層を表面層とするためには、電荷輸送物質に直接重合性官能基を化学結合させた化合物を用い、該化合物の重合あるいは架橋する方法が挙げられる。
上記重合性官能基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基等のように付加反応や縮合反応を経由して硬化反応を起こすもの;ビニル基、アクリロイルオキシ基、スチレン基、ビニルエーテル基等の不飽和重合性官能基;エポキシ基のようなイオン重合性官能基のように連鎖反応を経由して硬化反応を起こすもの;等が挙げられるが、反応性、化合物の安定性、分子設計の多様性等の観点から不飽和重合性官能基が好ましい。
上記電荷輸送物質としては特に限定されないが、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びポリスチリルアントラセン等の複素環や縮合多環芳香族を有する高分子化合物;ピラゾリン、イミダゾール、オキサゾール、トリアゾール及びカルバゾール等の複素環化合物;トリフェニルメタン等のトリアリールアルカン誘導体;トリフェニルアミン等のトリアリールアミン誘導体;フェニレンジアミン誘導体;N−フェニルカルバゾール誘導体;スチルベン誘導体及びヒドラゾン誘導体等の低分子化合物;等を用いることができる。これら電荷輸送物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
上記重合性官能基を有する化合物を重合あるいは架橋する手段としては、熱、紫外線、電子線等が挙げられるが、不飽和重合性官能基を効率よく反応させる観点及び装置設備等の面から電子線を利用することが好ましい。
上記表面層が電荷輸送層である場合には、電荷輸送層が硬化型の表面層となり、電荷輸送物質を、電子線の照射により重合可能な化合物とともに適当な溶剤に分散あるいは溶解させ、電荷発生層上に塗布した後、これに電子線を照射することにより形成される。
電子線の照射により重合あるいは架橋可能な化合物としては、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、スチレン基を有する化合物が特に好ましく、これらはモノマー、オリゴマー、マクロマー、ポリマーのいずれにも限定されることなく適宜選択あるいは組み合わせて用いることができる。
電子線の照射により重合あるいは架橋可能な化合物としては、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、スチレン基を有する化合物が特に好ましく、これらはモノマー、オリゴマー、マクロマー、ポリマーのいずれにも限定されることなく適宜選択あるいは組み合わせて用いることができる。
また、電荷輸送能、好ましくは正孔輸送能を有しかつ電子線の照射により重合、架橋可能な電荷輸送性化合物を用いる場合は、それ単独で電荷輸送層を形成することができ電荷輸送能を有さない重合性官能基を有する化合物を適宜混合することが可能である。
上記電荷輸送性化合物は、例えば、不飽和重合性官能基を有する公知の正孔輸送性化合物及び公知の正孔輸送性化合物の一部に不飽和重合性官能基を付加した化合物等が挙げられる。
上記電荷輸送性化合物は、例えば、不飽和重合性官能基を有する公知の正孔輸送性化合物及び公知の正孔輸送性化合物の一部に不飽和重合性官能基を付加した化合物等が挙げられる。
単層構成の電子写真感光体の場合には、少なくとも電荷発生物質、電荷輸送物質及び電子線照射により重合あるいは架橋可能な化合物を分散又は溶解した溶液を用いて感光層が形成されるが、この場合電荷輸送性化合物の使用が好ましい。
表面層が保護層である場合には、保護層が電子線照射により形成される層となる。この場合、該保護層は、重合あるいは架橋可能な化合物から構成される。
保護層は硬化後に電荷輸送能を有している必要があるため、保護層の形成に用いた化合物が、電荷輸送能を有さない化合物である場合には、前述の電荷輸送物質や導電性材料の添加により電荷輸送能を付与することが好ましく、電荷輸送物質及び導電性材料は放射線照射により重合、架橋可能な官能基を有しているものが好ましい。また、使用する材料は
数種類を適宜組み合わせることができる。
保護層は硬化後に電荷輸送能を有している必要があるため、保護層の形成に用いた化合物が、電荷輸送能を有さない化合物である場合には、前述の電荷輸送物質や導電性材料の添加により電荷輸送能を付与することが好ましく、電荷輸送物質及び導電性材料は放射線照射により重合、架橋可能な官能基を有しているものが好ましい。また、使用する材料は
数種類を適宜組み合わせることができる。
上記電荷発生物質としては、例えば、セレン−テルル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、各種の中心金属および各種の結晶系(α、β、γ、ε、X型など)を有するフタロシアニン顔料や、アントアントロン顔料や、ジベンズピレンキノン顔料や、ピラントロン顔料や、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、インジゴ顔料や、キナクリドン顔料や、非対称キノシアニン顔料や、キノシアニン顔料や、アモルファスシリコン(特開昭54−143645号公報などに記載)などが挙げられる。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
上記電荷発生層は、電荷発生物質を0.3倍量以上4.0倍量以下の結着樹脂及び溶剤とともに、ホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター及びロールミル等の分散装置で良く分散し、得られた分散液を、導電性支持体もしくはその上に形成されている層に塗布し、乾燥等によって塗布膜を固化させることによって形成されるか、又は該電荷発生物質の蒸着膜等、単独組成の膜として形成されることが好ましい。また、電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特に0.1μm以上2μm以下の範囲であることが好ましい。
上記潜像担持体の有機感光層は、導電性支持体上に形成され、導電性支持体と該有機感光層の間とに、バリア機能と接着機能とをもつ下引き層(「導電層」ともいう)をさらに設けることができる。
また、導電性支持体または導電層と有機感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。
上記中間層は、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、N−メトキシメチル化6ナイロン、共重合ナイロン、にかわ、ゼラチンなどの材料を用いて形成することができる。
また、導電性支持体または導電層と有機感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。
上記中間層は、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、N−メトキシメチル化6ナイロン、共重合ナイロン、にかわ、ゼラチンなどの材料を用いて形成することができる。
上記潜像担持体に用いられる結着樹脂は、溶剤に溶解し、乾燥や熱等によって固化する樹脂であれば特に限定されない。該結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、該結着樹脂は、それぞれ数種類を適宜組み合わせることができる。
なお、該結着樹脂は、それぞれ数種類を適宜組み合わせることができる。
本発明において、有機感光層及び表面層等の各種の層には、各種添加剤を添加することができる。このような添加剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤等の劣化防止剤や、離型性を向上させるためにフッ素系樹脂微粒子等の滑材等が挙げられる。
また、上記各層の形成において、下層に上層を形成する方法としては、各種材料を溶剤に添加した溶液を塗布する方法が挙げられる。該塗布方法としては、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法及びスピンコーティング法等の塗布方法が挙げられるが、効率性/生産性の観点から、浸漬コーティング法が好ましい。なお、重合性官能基を有する化合物及びそれを含有する溶液には、材料の経時変化を抑制する目的で重合禁止剤等を添加することが好ましい。
上記潜像担持体の表面層は、25℃/50RH%環境下、最大荷重6mNの条件で対面角度136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて測定されるユニバーサル硬さ値(HU)が、150N/mm2以上220N/mm2以下であり(160N/mm2以上200N/mm2以下であることが好ましい)、且つ、25℃/50RH%環境下、最大荷重6mNの条件で対面角度136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて測定される弾性変形率(We)が45%以上65%以下である。
上記ユニバーサル硬さ値(HU)及び弾性変形率(We)は、フィッシャー・インストルメンツ社製フィッシャースコープH100Vを用いた表面皮膜物性試験から得られる硬さ値及び仕事量である。
該表面皮膜物性試験における測定方法は、25℃/50RH%環境下、圧子として対面角度136°のビッカース四角錘ダイヤモンド圧子を用い、圧子に測定荷重を段階的にかけて皮膜に押し込んでいった際の、最大荷重(6mN)での最大押し込み深さ(h)を電気的に検出して読み取る方法を採用した。
ユニバーサル硬さ値(HU)は、最大荷重をその最大荷重で生じた圧痕の表面積で除した比率で表示される。すなわち、ユニバーサル硬さ値(HU)は、下記式(1)で表される。
式(1):ユニバーサル硬さ値(HU)=K×F/h2[N/mm2]
[但し、K:定数(1/26.43)、F:最大荷重(6×10−3N)、h:圧子の最大押し込み深さ(mm)]
上記ユニバーサル硬さ値は、その他の硬度測定等よりも微小な荷重で測定できるとともに、弾性、塑性を有する材料に関しても、弾性変形や塑性変形分を含んだ硬度が得られるので、好ましく用いられる。
上記ユニバーサル硬さ値(HU)及び弾性変形率(We)は、フィッシャー・インストルメンツ社製フィッシャースコープH100Vを用いた表面皮膜物性試験から得られる硬さ値及び仕事量である。
該表面皮膜物性試験における測定方法は、25℃/50RH%環境下、圧子として対面角度136°のビッカース四角錘ダイヤモンド圧子を用い、圧子に測定荷重を段階的にかけて皮膜に押し込んでいった際の、最大荷重(6mN)での最大押し込み深さ(h)を電気的に検出して読み取る方法を採用した。
ユニバーサル硬さ値(HU)は、最大荷重をその最大荷重で生じた圧痕の表面積で除した比率で表示される。すなわち、ユニバーサル硬さ値(HU)は、下記式(1)で表される。
式(1):ユニバーサル硬さ値(HU)=K×F/h2[N/mm2]
[但し、K:定数(1/26.43)、F:最大荷重(6×10−3N)、h:圧子の最大押し込み深さ(mm)]
上記ユニバーサル硬さ値は、その他の硬度測定等よりも微小な荷重で測定できるとともに、弾性、塑性を有する材料に関しても、弾性変形や塑性変形分を含んだ硬度が得られるので、好ましく用いられる。
一方、弾性変形率は、圧子が測定対象(電子写真感光体の表面)に対して行った仕事量(エネルギー)、すなわち、圧子の測定対象(電子写真感光体の表面)に対する荷重の増減によるエネルギーの変化より求めることができる。具体的には、弾性変形仕事量(We)を全仕事量(Wt)で除した値(We/Wt)が弾性変形率(We)である。
上記潜像担持体の表面層のユニバーサル硬さ値(HU)が、150N/mm2未満の場合は、潜像担持体の表面層の耐磨耗性が十分ではなく、長期に渡る耐久においては、表面のキズや削れの原因となって、スジを有する画像の発生や画像濃度の低下が生じやすい。
一方、ユニバーサル硬さ値(HU)が220N/mm2を超える場合は、上述したような硬化型の表面層を製造する際のハンドリング性が悪くなる傾向がある。
一方、ユニバーサル硬さ値(HU)が220N/mm2を超える場合は、上述したような硬化型の表面層を製造する際のハンドリング性が悪くなる傾向がある。
また、上記潜像担持体の表面層の弾性変形率(We)が、45%未満の場合は、画像形成プロセスにおける各工程での潜像担持体表面と各部材の物理的作用によりキズ等が入り易くなる。また、潜像担持体表面の弾性力が不足しており、トナーが潜像担持体表面に圧着し融着の原因になる場合がある。
一方、弾性変形率(We)が、65%を超える場合は、潜像担持体表面の脆性が大きくなり過ぎ、クラックや、瞬間的な外的衝撃により致命的な傷を生じやすくなる。
なお、上記ユニバーサル硬さ値(HU)及び弾性変形率(We)は、上記表面層の形成時に使用する電子線の照射量、照射時間等の調整と、形成に用いる化合物を調節することで上記範囲を満たすことが可能である。
一方、弾性変形率(We)が、65%を超える場合は、潜像担持体表面の脆性が大きくなり過ぎ、クラックや、瞬間的な外的衝撃により致命的な傷を生じやすくなる。
なお、上記ユニバーサル硬さ値(HU)及び弾性変形率(We)は、上記表面層の形成時に使用する電子線の照射量、照射時間等の調整と、形成に用いる化合物を調節することで上記範囲を満たすことが可能である。
次に、本発明の画像形成方法の各工程ついて詳しく説明する。
本発明の画像形成方法が適用可能な画像形成装置の一例を図3に示す。
図3において、静電潜像担持体である感光体21は図中矢印方向に回転する。感光体21は帯電手段である帯電装置22により帯電され、帯電した感光体21表面には、静電潜像形成手段である露光装置23によりレーザ光を投射し、静電潜像を形成する。その後、現像手段である現像装置24により静電潜像はトナー像として可視像化され、転写手段で
ある転写装置25により中間転写体26に転写される。さらに転写手段である転写装置27により、転写材Pに転写され、転写材Pは、定着手段である定着装置28により加熱定着され、画像として出力される。この転写手段において、転写されずに感光体表面に残った転写残トナーは、図4に示したようなクリーニング手段であるクリーニング装置29で回収される。あるいは、図5に示したような均し手段である補助ブラシ帯電装置30でバイアスを印加しながら転写残トナーに静電的な極性を与え、前述の帯電手段、静電潜像形成手段を経て、再度現像に供されるかもしくは現像装置に回収されてもよい。
しかしながら環境性の面からは、感光ドラム周りの廃棄トナーを生じさせない図3及び図5が望ましい。
本発明の画像形成方法が適用可能な画像形成装置の一例を図3に示す。
図3において、静電潜像担持体である感光体21は図中矢印方向に回転する。感光体21は帯電手段である帯電装置22により帯電され、帯電した感光体21表面には、静電潜像形成手段である露光装置23によりレーザ光を投射し、静電潜像を形成する。その後、現像手段である現像装置24により静電潜像はトナー像として可視像化され、転写手段で
ある転写装置25により中間転写体26に転写される。さらに転写手段である転写装置27により、転写材Pに転写され、転写材Pは、定着手段である定着装置28により加熱定着され、画像として出力される。この転写手段において、転写されずに感光体表面に残った転写残トナーは、図4に示したようなクリーニング手段であるクリーニング装置29で回収される。あるいは、図5に示したような均し手段である補助ブラシ帯電装置30でバイアスを印加しながら転写残トナーに静電的な極性を与え、前述の帯電手段、静電潜像形成手段を経て、再度現像に供されるかもしくは現像装置に回収されてもよい。
しかしながら環境性の面からは、感光ドラム周りの廃棄トナーを生じさせない図3及び図5が望ましい。
ここで、上記画像形成方法の各工程に関して、更に詳しく説明する。
<帯電工程>
帯電工程は、帯電手段を用いて、(静電)潜像担持体(以下、電子写真感光体、又は単に感光体ともいう)の表面に電荷を付与して電子写真感光体を帯電させる工程である。該帯電手段には、コロナ帯電手段のように、電子写真感光体に対して非接触で電子写真感光体を帯電させる装置や、導電性のローラやブレードを電子写真感光体に接触させて電子写真感光体を帯電させる装置が使用可能である。
<帯電工程>
帯電工程は、帯電手段を用いて、(静電)潜像担持体(以下、電子写真感光体、又は単に感光体ともいう)の表面に電荷を付与して電子写真感光体を帯電させる工程である。該帯電手段には、コロナ帯電手段のように、電子写真感光体に対して非接触で電子写真感光体を帯電させる装置や、導電性のローラやブレードを電子写真感光体に接触させて電子写真感光体を帯電させる装置が使用可能である。
<潜像形成工程>
(静電)潜像形成工程において、露光手段として公知の露光装置が使用できる。例えば、露光装置の光源は半導体レーザまたは発光ダイオードが用いられ、ポリゴンミラー、レンズ、ミラーから成る走査光学系ユニットを用いることができる。
静電潜像を形成できる領域には、主走査方向の領域と副走査方向の領域がある。感光体上における主走査方向の領域は、感光体の回転軸に平行な方向におけるレーザビーム照射開始可能位置からレーザビーム照射終了位置までの領域である。また、感光体表面上における副走査方向の領域は、画像データ1ページ分における最初の主走査ラインの照射可能位置から最終の主走査ラインの照射可能位置までの領域である。
静電潜像形成工程について具体的に説明する。まずは、光源である半導体レーザからレーザビームを回転するポリゴンミラーに照射する。そして、周期的に偏向して反射されるレーザビームを走査レンズによって集束させて、副走査方向に回転する感光体上を副走査方向と直交する主走査方向に反復走査することで、感光体上に静電潜像の露光を行う。
トナーを用いた画像形成装置においては、この静電潜像形成可能領域を変更し、全面縁無し対応の印刷モード(縁無しコピー)としてもよい。
縁無しコピーは、静電潜像形成可能領域の主走査方向領域及び/又は副走査方向領域が大きくなる。なぜなら、縁無しコピーを行った場合には、画像データのイメージサイズと記録材の実際のサイズとの微少なサイズ誤差による余白の発生を修正し消去するために、記録材のサイズ以上の縁無しコピー用倍率に反映させる必要があるためである。
縁無しコピーが選択されると、露光装置は、主走査画素クロックおよびポリゴンミラー回転周期を設定することによって、画像の解像度を設定する。主走査画素クロックの設定は、書込みクロック生成回路によって行われる。ポリゴンミラー回転周期の設定は、ポリゴンミラーの回転モータ制御回路によって行われる。また、露光装置は、主走査画素クロックおよびポリゴン回転周期の設定を微調整することによって、縁有り印刷モード時の主走査倍率調整、副走査倍率調整を行う。これをもとにして、縁無しコピーにおける縁無し画像用の主走査倍率調整、副走査倍率調整を行う。
このように、静電潜像工程で感光体上に形成された静電潜像は、現像工程で現像剤によってトナー像として可視像化されることになる。
(静電)潜像形成工程において、露光手段として公知の露光装置が使用できる。例えば、露光装置の光源は半導体レーザまたは発光ダイオードが用いられ、ポリゴンミラー、レンズ、ミラーから成る走査光学系ユニットを用いることができる。
静電潜像を形成できる領域には、主走査方向の領域と副走査方向の領域がある。感光体上における主走査方向の領域は、感光体の回転軸に平行な方向におけるレーザビーム照射開始可能位置からレーザビーム照射終了位置までの領域である。また、感光体表面上における副走査方向の領域は、画像データ1ページ分における最初の主走査ラインの照射可能位置から最終の主走査ラインの照射可能位置までの領域である。
静電潜像形成工程について具体的に説明する。まずは、光源である半導体レーザからレーザビームを回転するポリゴンミラーに照射する。そして、周期的に偏向して反射されるレーザビームを走査レンズによって集束させて、副走査方向に回転する感光体上を副走査方向と直交する主走査方向に反復走査することで、感光体上に静電潜像の露光を行う。
トナーを用いた画像形成装置においては、この静電潜像形成可能領域を変更し、全面縁無し対応の印刷モード(縁無しコピー)としてもよい。
縁無しコピーは、静電潜像形成可能領域の主走査方向領域及び/又は副走査方向領域が大きくなる。なぜなら、縁無しコピーを行った場合には、画像データのイメージサイズと記録材の実際のサイズとの微少なサイズ誤差による余白の発生を修正し消去するために、記録材のサイズ以上の縁無しコピー用倍率に反映させる必要があるためである。
縁無しコピーが選択されると、露光装置は、主走査画素クロックおよびポリゴンミラー回転周期を設定することによって、画像の解像度を設定する。主走査画素クロックの設定は、書込みクロック生成回路によって行われる。ポリゴンミラー回転周期の設定は、ポリゴンミラーの回転モータ制御回路によって行われる。また、露光装置は、主走査画素クロックおよびポリゴン回転周期の設定を微調整することによって、縁有り印刷モード時の主走査倍率調整、副走査倍率調整を行う。これをもとにして、縁無しコピーにおける縁無し画像用の主走査倍率調整、副走査倍率調整を行う。
このように、静電潜像工程で感光体上に形成された静電潜像は、現像工程で現像剤によってトナー像として可視像化されることになる。
<現像工程>
現像工程は、主として磁性キャリアが不要な一成分系接触現像方法とトナーと磁性キャリアを有する二成分系現像方法に分けられるが、本発明においては、上記静電潜像を、結
着樹脂及び着色剤を少なくとも有するトナー粒子と、外添剤とを有するトナー、及び、磁性キャリアを含有する二成分系現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する二成分系現像方法である。
二成分系現像方法としては、磁石を内包した現像剤担持体(現像スリーブ)上に二成分系現像剤の磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像剤層厚規制部材により所定の層厚にコートした後、感光体に対向する現像領域へと搬送する。該現像領域においては、感光体と現像スリーブの間に所定の現像バイアスを印加しながら、該磁気ブラシを感光体表面に近接/又は接触させることによって、上記静電潜像をトナー像として顕像化する方法である。
現像工程は、主として磁性キャリアが不要な一成分系接触現像方法とトナーと磁性キャリアを有する二成分系現像方法に分けられるが、本発明においては、上記静電潜像を、結
着樹脂及び着色剤を少なくとも有するトナー粒子と、外添剤とを有するトナー、及び、磁性キャリアを含有する二成分系現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する二成分系現像方法である。
二成分系現像方法としては、磁石を内包した現像剤担持体(現像スリーブ)上に二成分系現像剤の磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像剤層厚規制部材により所定の層厚にコートした後、感光体に対向する現像領域へと搬送する。該現像領域においては、感光体と現像スリーブの間に所定の現像バイアスを印加しながら、該磁気ブラシを感光体表面に近接/又は接触させることによって、上記静電潜像をトナー像として顕像化する方法である。
<転写工程、転写体クリーニング工程>
転写工程は、コロナ転写手段のように、感光体に対して非接触で感光体表面のトナー像を転写材に転写させる方法や、ローラや無端状ベルトの転写部材を感光体に接触させて感光体表面のトナー像を転写材に転写させる方法が有り、いずれも使用可能である。また、中間転写体のクリーニングは、ブレードクリーニング、ファーブラシクリーニングあるいはそれらの組み合わせ等、任意のクリーニング装置が使用可能である。
転写工程は、コロナ転写手段のように、感光体に対して非接触で感光体表面のトナー像を転写材に転写させる方法や、ローラや無端状ベルトの転写部材を感光体に接触させて感光体表面のトナー像を転写材に転写させる方法が有り、いずれも使用可能である。また、中間転写体のクリーニングは、ブレードクリーニング、ファーブラシクリーニングあるいはそれらの組み合わせ等、任意のクリーニング装置が使用可能である。
<感光体クリーニング工程>
また、本発明の画像形成方法においては、図4に示したように、転写後で帯電工程の前に感光体上の転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置29を更に含んでもよい。クリーニング装置29においては、ブレードクリーニング、ファーブラシクリーニング、ローラクリーニング等の公知の方法があるが、いずれも使用可能である。
また、本発明の画像形成方法においては、図4に示したように、転写後で帯電工程の前に感光体上の転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置29を更に含んでもよい。クリーニング装置29においては、ブレードクリーニング、ファーブラシクリーニング、ローラクリーニング等の公知の方法があるが、いずれも使用可能である。
<均し工程>
本発明においては、図5に示したように、転写後で帯電工程の前に感光体上の転写残トナーを均し、現像時の転写残トナーの回収率を向上させるために、転写残トナーの帯電極性の均一化を目的として、均し装置(補助ブラシ帯電装置)30を更に含んでもよい。
均し装置10においては、トナーが負帯電性の場合は、転写残トナーを負帯電させるバイアスを印加させることにより、帯電工程での帯電部材への転写残トナーの付着が軽減できるため好ましい。これにより、現像時における転写残トナーの回収率が向上する。また、均し部材としては、ブラシ状のものが好ましく用いられる。更にこのような均し部材は、複数個設けることにより、帯電部材のへの転写残トナーの付着の軽減や、現像時における転写残トナーの回収率が高まるため好ましい。
本発明においては、図5に示したように、転写後で帯電工程の前に感光体上の転写残トナーを均し、現像時の転写残トナーの回収率を向上させるために、転写残トナーの帯電極性の均一化を目的として、均し装置(補助ブラシ帯電装置)30を更に含んでもよい。
均し装置10においては、トナーが負帯電性の場合は、転写残トナーを負帯電させるバイアスを印加させることにより、帯電工程での帯電部材への転写残トナーの付着が軽減できるため好ましい。これにより、現像時における転写残トナーの回収率が向上する。また、均し部材としては、ブラシ状のものが好ましく用いられる。更にこのような均し部材は、複数個設けることにより、帯電部材のへの転写残トナーの付着の軽減や、現像時における転写残トナーの回収率が高まるため好ましい。
<定着工程>
定着工程は、従来の一対のローラからなるハードローラ系の定着装置や、図7に示したような近年の画像形成装置の高速化や省エネ化に対応した軽圧定着システムを用いたベルト定着装置など、いずれの定着装置も使用可能である。
定着工程は、従来の一対のローラからなるハードローラ系の定着装置や、図7に示したような近年の画像形成装置の高速化や省エネ化に対応した軽圧定着システムを用いたベルト定着装置など、いずれの定着装置も使用可能である。
<フルカラー画像形成装置>
また、本発明の画像形成方法を用いたフルカラー画像形成装置の一例を図6に示す。図中のPK、PY、PC、PMなどの画像形成ユニットの並びや回転方向を示す矢印は何らこれに限定されるものではない。ちなみにKはブラック、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタを意味している。図6において、静電潜像担持体である電子写真感光体21K、21Y、21C、21Mは図中矢印方向に回転する。各感光体は帯電手段である帯電装置22K、22Y、22C、22Mにより帯電され、帯電した各感光体表面には、静電潜像形成手段である露光装置23K、23Y、23C、23Mによりレーザ光を投射し、静電潜像を形成する。その後、現像手段である現像装置24K、24Y、24C、24Mにより静電潜像はトナー像として可視像化され、転写手段である転写装置25K、25Y、25C、25Mにより中間転写体26に転写される。さらに転写手段である転写装置27
により、転写材Pに転写され、転写材Pは、定着手段である定着装置28により加熱定着され、画像として出力される。そして31は転写ベルトのクリーニング部材であり、転写残トナー、磁性キャリアなどを回収する。
また、本発明の画像形成方法を用いたフルカラー画像形成装置の一例を図6に示す。図中のPK、PY、PC、PMなどの画像形成ユニットの並びや回転方向を示す矢印は何らこれに限定されるものではない。ちなみにKはブラック、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタを意味している。図6において、静電潜像担持体である電子写真感光体21K、21Y、21C、21Mは図中矢印方向に回転する。各感光体は帯電手段である帯電装置22K、22Y、22C、22Mにより帯電され、帯電した各感光体表面には、静電潜像形成手段である露光装置23K、23Y、23C、23Mによりレーザ光を投射し、静電潜像を形成する。その後、現像手段である現像装置24K、24Y、24C、24Mにより静電潜像はトナー像として可視像化され、転写手段である転写装置25K、25Y、25C、25Mにより中間転写体26に転写される。さらに転写手段である転写装置27
により、転写材Pに転写され、転写材Pは、定着手段である定着装置28により加熱定着され、画像として出力される。そして31は転写ベルトのクリーニング部材であり、転写残トナー、磁性キャリアなどを回収する。
以下に、本発明に関わる測定方法について詳細に述べる。
〔無機微粉体の個数平均粒径の測定方法〕
無機微粉体の個数平均粒径は、電子顕微鏡にて5万倍の倍率で撮影した写真から100個の粒径を測定して、その算術平均を求めた。なお、該粒径は、一次粒子の最長辺をa、最短辺をbとしたとき、(a+b)/2として求めた。
〔無機微粉体の個数平均粒径の測定方法〕
無機微粉体の個数平均粒径は、電子顕微鏡にて5万倍の倍率で撮影した写真から100個の粒径を測定して、その算術平均を求めた。なお、該粒径は、一次粒子の最長辺をa、最短辺をbとしたとき、(a+b)/2として求めた。
〔無機微粉体の800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率の求め方〕
無機微粉体の800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率は、以下のようにして求めた。まず無機微粉体の粒子及び凝集体の個数基準の粒度分布を、粒度分布測定装置である、マイクロトラックMT3300EX(日機装社製)にて測定した。ついで、該粒度分布において、800nm以上の割合を算出することで、無機微粉体の800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率を求めた。
無機微粉体の800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率は、以下のようにして求めた。まず無機微粉体の粒子及び凝集体の個数基準の粒度分布を、粒度分布測定装置である、マイクロトラックMT3300EX(日機装社製)にて測定した。ついで、該粒度分布において、800nm以上の割合を算出することで、無機微粉体の800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率を求めた。
〔磁性キャリアコア、及び磁性キャリアの体積基準の50%粒径(D50)の測定方法〕
磁性キャリアコア、及び磁性キャリアの体積基準の50%粒径(D50)の測定には、粒度分布測定装置である、マイクロトラックMT3300EX(日機装社製)を用いた。測定に際し、乾式測定用のTurbotrac試料供給機を装着して行った。粒径は体積基準の50%粒径(D50)として求めた。
磁性キャリアコア、及び磁性キャリアの体積基準の50%粒径(D50)の測定には、粒度分布測定装置である、マイクロトラックMT3300EX(日機装社製)を用いた。測定に際し、乾式測定用のTurbotrac試料供給機を装着して行った。粒径は体積基準の50%粒径(D50)として求めた。
〔磁性キャリアコア、被覆用樹脂組成物、及び磁性キャリアの真比重測定〕
サンプルの準備としては、磁性キャリアはそのまま測定できるが、磁性キャリアコア及び樹脂組成物は磁性キャリアからの分離が必要となる。分離は以下の方法で行った。
先ず、磁性キャリア100質量部を蓋つきのガラス瓶に量り取り、トルエン200質量部を添加し、振とう機(YS−8D型:(株)ヤヨイ製)にて振とうした。振とう機の振幅条件は200rpm、2分間とした。振とう後は、ビンの外側から磁性キャリアコアをマグネットにて捕集しつつ、トルエン溶液を分離した。これを5回繰り返した後、真空乾燥機にて50℃、8時間乾燥させ、常温に冷却し、磁性キャリアコアを得、一方でトルエン溶液より、トルエンを除去することにより被覆用樹脂組成物を得て、それらを測定試料とした。
真比重の測定法としては、ヘリウムによるガス置換式の測定法を用いた。測定装置はアキュピック1330(島津製作所社製)を用いた。測定条件は、ステンレス製の内径18.5mm、長さ39.5mm、容量10cm3のセルに、測定サンプルを4g入れる。次いで、試料セル中のサンプルの容積をヘリウムの圧力変化によって測定し、求められた容積とサンプルの質量から真比重を求めた。
サンプルの準備としては、磁性キャリアはそのまま測定できるが、磁性キャリアコア及び樹脂組成物は磁性キャリアからの分離が必要となる。分離は以下の方法で行った。
先ず、磁性キャリア100質量部を蓋つきのガラス瓶に量り取り、トルエン200質量部を添加し、振とう機(YS−8D型:(株)ヤヨイ製)にて振とうした。振とう機の振幅条件は200rpm、2分間とした。振とう後は、ビンの外側から磁性キャリアコアをマグネットにて捕集しつつ、トルエン溶液を分離した。これを5回繰り返した後、真空乾燥機にて50℃、8時間乾燥させ、常温に冷却し、磁性キャリアコアを得、一方でトルエン溶液より、トルエンを除去することにより被覆用樹脂組成物を得て、それらを測定試料とした。
真比重の測定法としては、ヘリウムによるガス置換式の測定法を用いた。測定装置はアキュピック1330(島津製作所社製)を用いた。測定条件は、ステンレス製の内径18.5mm、長さ39.5mm、容量10cm3のセルに、測定サンプルを4g入れる。次いで、試料セル中のサンプルの容積をヘリウムの圧力変化によって測定し、求められた容積とサンプルの質量から真比重を求めた。
〔磁性キャリアの比抵抗値測定〕
磁性キャリアの比抵抗値は、図8に概略される測定装置を用いて測定される。
抵抗測定セルAは、断面積2.4cm2の穴の開いた円筒状のPTFE樹脂容器15、下部電極(ステンレス製)11、下部電極支持台座(PTFE樹脂製)14、上部電極(ステンレス製)12から構成される。下部電極支持台座14上に円筒状のPTFE樹脂容器15を載せ、試料(磁性キャリア)13を約0.7g充填し、充填された試料13に上部電極12を載せ、試料の厚みを測定する。予め試料のないときの厚みをd’(ブランク)、約0.7g充填したときの実際の試料の厚みd、試料を充填したときの厚みd’(試料)とすると、試料の厚みは下記式で表せる。
d=d’(試料)−d’(ブランク)
電極間に電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定することによって磁性キャリアの
比抵抗値を求めることができる。測定には、エレクトロメーター16(ケスレー6517
ケスレー社製)及び制御用にコンピュータ17を用いる。
測定条件は、磁性キャリアと電極との接触面積S=2.4cm2、上部電極の荷重240gとする。
電圧の印加条件は、エレクトロメーターの内部プログラムを利用し、まず最大1000V印加可能かどうか(電流のリミッターを超えない範囲)をエレクトロメーター自身が判断し、印加電圧の最大値を自動的に決める。その最大電圧値を5分割した電圧をステップとして30秒間保持させた後の電流値を測定する。例えば、最大印加電圧が1000Vの場合には、1000V、800V、600V、400V、200Vを印加し、それぞれのステップで30秒保持後の電流値を測定する。それをコンピュータにより処理することで、電界強度、比抵抗値を算出して、グラフにプロットする。比抵抗値、電界強度は、下記式にて求められる。
比抵抗値(Ω・cm)=(印加電圧(V)/測定電流(A))×S(cm2)/d(cm)
電界強度(V/cm)=印加電圧(V)/d(cm)
磁性キャリアの5000V/cmにおける比抵抗値は、グラフ上5000V/cmにおける比抵抗値をグラフから読み取る。グラフ上の5000V/cmの縦線と実測した比抵抗値のラインの交点をもって、5000V/cm時の比抵抗値とする。また、交点が存在しない場合には、測定点の外挿を行い、5000V/cmの縦線の交点をもって、5000V/cm時の比抵抗値とする。
磁性キャリアの比抵抗値は、図8に概略される測定装置を用いて測定される。
抵抗測定セルAは、断面積2.4cm2の穴の開いた円筒状のPTFE樹脂容器15、下部電極(ステンレス製)11、下部電極支持台座(PTFE樹脂製)14、上部電極(ステンレス製)12から構成される。下部電極支持台座14上に円筒状のPTFE樹脂容器15を載せ、試料(磁性キャリア)13を約0.7g充填し、充填された試料13に上部電極12を載せ、試料の厚みを測定する。予め試料のないときの厚みをd’(ブランク)、約0.7g充填したときの実際の試料の厚みd、試料を充填したときの厚みd’(試料)とすると、試料の厚みは下記式で表せる。
d=d’(試料)−d’(ブランク)
電極間に電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定することによって磁性キャリアの
比抵抗値を求めることができる。測定には、エレクトロメーター16(ケスレー6517
ケスレー社製)及び制御用にコンピュータ17を用いる。
測定条件は、磁性キャリアと電極との接触面積S=2.4cm2、上部電極の荷重240gとする。
電圧の印加条件は、エレクトロメーターの内部プログラムを利用し、まず最大1000V印加可能かどうか(電流のリミッターを超えない範囲)をエレクトロメーター自身が判断し、印加電圧の最大値を自動的に決める。その最大電圧値を5分割した電圧をステップとして30秒間保持させた後の電流値を測定する。例えば、最大印加電圧が1000Vの場合には、1000V、800V、600V、400V、200Vを印加し、それぞれのステップで30秒保持後の電流値を測定する。それをコンピュータにより処理することで、電界強度、比抵抗値を算出して、グラフにプロットする。比抵抗値、電界強度は、下記式にて求められる。
比抵抗値(Ω・cm)=(印加電圧(V)/測定電流(A))×S(cm2)/d(cm)
電界強度(V/cm)=印加電圧(V)/d(cm)
磁性キャリアの5000V/cmにおける比抵抗値は、グラフ上5000V/cmにおける比抵抗値をグラフから読み取る。グラフ上の5000V/cmの縦線と実測した比抵抗値のラインの交点をもって、5000V/cm時の比抵抗値とする。また、交点が存在しない場合には、測定点の外挿を行い、5000V/cmの縦線の交点をもって、5000V/cm時の比抵抗値とする。
〔回転体とケーシングの内周部との間の空間に対する、投入される被処理物の空間充填率の測定方法〕
本発明に用いられる上記被覆処理装置に、回転体等を取り付け被覆処理が行える状態にした。そして、被覆処理装置のケーシングの内周部と回転体との空間に水を満たし、使用した水の体積[cm3](即ち、該空間の体積[cm3])を測定した。
次に、被覆処理される被処理物を処理時の組成となるように混合し混合物を作製した。該混合物(被処理物)を、パウダーテスタPT−R(ホソカワミクロン社製)を用い、固め見掛け密度(g/cm3)の測定を行った。
測定環境は、23℃、50%RHで行った。また、測定は、上記混合物を、目開き150μmの篩を用いて、振幅を1mmで振動させながらちょうど100mlとなるまで混合物を補給しつつ、金属性カップを振動18mmにて上下往復180回タッピングさせ、タッピング後の混合物から、固め見掛け密度(g/cm3)を計算した。
ついで、下記に示した算出式により空間充填率(%)を得た。
(式):空間充填率(%)=上記混合物の仕込み量(質量)/(混合物の固め見掛け密度×上記空間の体積)×100
本発明の製造方法においては、上記混合物の仕込み量(質量)を変えることで空間充填率(%)を調整することができる。
本発明に用いられる上記被覆処理装置に、回転体等を取り付け被覆処理が行える状態にした。そして、被覆処理装置のケーシングの内周部と回転体との空間に水を満たし、使用した水の体積[cm3](即ち、該空間の体積[cm3])を測定した。
次に、被覆処理される被処理物を処理時の組成となるように混合し混合物を作製した。該混合物(被処理物)を、パウダーテスタPT−R(ホソカワミクロン社製)を用い、固め見掛け密度(g/cm3)の測定を行った。
測定環境は、23℃、50%RHで行った。また、測定は、上記混合物を、目開き150μmの篩を用いて、振幅を1mmで振動させながらちょうど100mlとなるまで混合物を補給しつつ、金属性カップを振動18mmにて上下往復180回タッピングさせ、タッピング後の混合物から、固め見掛け密度(g/cm3)を計算した。
ついで、下記に示した算出式により空間充填率(%)を得た。
(式):空間充填率(%)=上記混合物の仕込み量(質量)/(混合物の固め見掛け密度×上記空間の体積)×100
本発明の製造方法においては、上記混合物の仕込み量(質量)を変えることで空間充填率(%)を調整することができる。
<トナーの重量平均粒子径(D4)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer
3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行ない、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定した。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定した。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れた。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定した。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行った。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておいた。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加えた。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加した。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させた。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整した。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させた。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続した。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節した。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調製する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行った。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)を算出した。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer
3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行ない、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定した。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定した。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れた。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定した。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行った。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておいた。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加えた。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加した。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させた。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整した。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させた。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続した。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節した。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調製する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行った。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)を算出した。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
以下、具体的に製造例及び実施例をもって本発明を更に詳しく説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。尚、以下の配合における「部」、「%」は特に説明が無い場合は質量基準である。
<磁性キャリアコア製造例1>
下記に示す材料を用いて磁性キャリアコア(a−1)を作製した。
・フェノール 10質量部
・ホルムアルデヒド溶液(37質量%水溶液) 5質量部
・マグネタイト粒子(個数平均粒径0.3μm) 85質量部
上記材料と、28質量%アンモニア水5質量部、水25質量部をフラスコに入れ、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて硬化させた。その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5hPa以下)、60℃の温度で乾燥して、マグネタイト粒子がフェノール樹脂中に分散された磁性体分散型の磁性キャリアコア(a−1)を得
た。得られた磁性キャリアコア(a−1)の物性を表1に示す。
下記に示す材料を用いて磁性キャリアコア(a−1)を作製した。
・フェノール 10質量部
・ホルムアルデヒド溶液(37質量%水溶液) 5質量部
・マグネタイト粒子(個数平均粒径0.3μm) 85質量部
上記材料と、28質量%アンモニア水5質量部、水25質量部をフラスコに入れ、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて硬化させた。その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5hPa以下)、60℃の温度で乾燥して、マグネタイト粒子がフェノール樹脂中に分散された磁性体分散型の磁性キャリアコア(a−1)を得
た。得られた磁性キャリアコア(a−1)の物性を表1に示す。
<磁性キャリアコア製造例2>
下記に示す材料を用いて磁性キャリアコア(a−2)を作製した。
・ポリメチルメタクリレート樹脂(重量平均分子量80,000)25質量部
・マグネタイト粒子(個数平均粒径0.3μm) 75質量部
上記材料をヘンシェルミキサー等で混合した後、二軸式押出機にて溶融混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、更に機械式粉砕機を用いて微粉砕した。次に、微粉砕物を風力式分級機により分級した後、ハイブリタイザー(奈良機械社製)を用いて表面改質処理を行うことにより磁性キャリアコア(a−2)を得た。得られた磁性キャリアコア(a−2)の物性を表1に示す。
下記に示す材料を用いて磁性キャリアコア(a−2)を作製した。
・ポリメチルメタクリレート樹脂(重量平均分子量80,000)25質量部
・マグネタイト粒子(個数平均粒径0.3μm) 75質量部
上記材料をヘンシェルミキサー等で混合した後、二軸式押出機にて溶融混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、更に機械式粉砕機を用いて微粉砕した。次に、微粉砕物を風力式分級機により分級した後、ハイブリタイザー(奈良機械社製)を用いて表面改質処理を行うことにより磁性キャリアコア(a−2)を得た。得られた磁性キャリアコア(a−2)の物性を表1に示す。
<磁性キャリアコア製造例3>
下記の材料を用いて、磁性キャリアコア(a−3)を作製した。
Fe2O3 68.5質量%
MnCO3 26.1質量%
Mg(OH)2 4.4質量%
SrCO3 1.0質量%
となるようにフェライト組成物を湿式混合した後、900℃で2時間仮焼し、仮焼されたフェライト組成物をボールミルで粉砕した。得られた粉砕物の個数平均粒径は0.4μmであった。
得られた粉砕物に、水(粉砕物に対して300質量%)と重量平均分子量5,000のポリビニルアルコール(粉砕物に対して3質量%)を加え、スプレードライヤーにより造粒した。電気炉にて、酸素濃度1.0%の窒素雰囲気下、造粒物を1300℃で6時間焼結した後に粉砕し、さらに分級することによりMn−Mg−Sr−Feフェライト組成の磁性キャリアコア(a−3)を得た。得られた磁性キャリアコア(a−3)の物性を表1に示す。
下記の材料を用いて、磁性キャリアコア(a−3)を作製した。
Fe2O3 68.5質量%
MnCO3 26.1質量%
Mg(OH)2 4.4質量%
SrCO3 1.0質量%
となるようにフェライト組成物を湿式混合した後、900℃で2時間仮焼し、仮焼されたフェライト組成物をボールミルで粉砕した。得られた粉砕物の個数平均粒径は0.4μmであった。
得られた粉砕物に、水(粉砕物に対して300質量%)と重量平均分子量5,000のポリビニルアルコール(粉砕物に対して3質量%)を加え、スプレードライヤーにより造粒した。電気炉にて、酸素濃度1.0%の窒素雰囲気下、造粒物を1300℃で6時間焼結した後に粉砕し、さらに分級することによりMn−Mg−Sr−Feフェライト組成の磁性キャリアコア(a−3)を得た。得られた磁性キャリアコア(a−3)の物性を表1に示す。
<磁性キャリアコア製造例4>
下記の材料を用いて、磁性キャリアコアを作製した。
Fe2O3 68.5質量%
MnCO3 26.1質量%
Mg(OH)2 4.4質量%
SrCO3 1.0質量%
となるようにフェライト組成物を湿式混合した後、900℃で2時間仮焼し、仮焼されたフェライト組成物をボールミルで粉砕した。得られた粉砕物の平均粒径は0.4μmであった。
得られた粉砕物に、水(粉砕物に対して300質量%)と重量平均分子量5,000のポリビニルアルコール(粉砕物に対して2質量%)、空孔形成剤として炭酸ナトリウム(個数平均粒径2μm)を、5%を加え、スプレードライヤーにより造粒した。電気炉にて、酸素濃度1.0%の窒素雰囲気下、1200℃で4時間焼成し、更に酸素を含まない窒素雰囲気下で、750℃、30分間焼結した後に粉砕し、さらに分級することによりポーラス状のMn−Mg−Sr−Feフェライト組成の磁性キャリアコア(a−4)を得た。得られた磁性キャリアコア(a−4)の物性を表1に示す。
下記の材料を用いて、磁性キャリアコアを作製した。
Fe2O3 68.5質量%
MnCO3 26.1質量%
Mg(OH)2 4.4質量%
SrCO3 1.0質量%
となるようにフェライト組成物を湿式混合した後、900℃で2時間仮焼し、仮焼されたフェライト組成物をボールミルで粉砕した。得られた粉砕物の平均粒径は0.4μmであった。
得られた粉砕物に、水(粉砕物に対して300質量%)と重量平均分子量5,000のポリビニルアルコール(粉砕物に対して2質量%)、空孔形成剤として炭酸ナトリウム(個数平均粒径2μm)を、5%を加え、スプレードライヤーにより造粒した。電気炉にて、酸素濃度1.0%の窒素雰囲気下、1200℃で4時間焼成し、更に酸素を含まない窒素雰囲気下で、750℃、30分間焼結した後に粉砕し、さらに分級することによりポーラス状のMn−Mg−Sr−Feフェライト組成の磁性キャリアコア(a−4)を得た。得られた磁性キャリアコア(a−4)の物性を表1に示す。
<無機微粉体の製造例1>
炭酸ストロンチウム550gと酸化チタン330gをボールミルにて、8時間湿式混合した後、ろ過乾燥し混合物を得た。この混合物を10kg/cm2の圧力で成形して1100℃で7時間焼結した。これを、機械粉砕して、焼結工程を経由した一次粒子の個数平均粒径が480nmのチタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−1)を得た。この無機微粉体(b−1)の物性を表2に示す。
炭酸ストロンチウム550gと酸化チタン330gをボールミルにて、8時間湿式混合した後、ろ過乾燥し混合物を得た。この混合物を10kg/cm2の圧力で成形して1100℃で7時間焼結した。これを、機械粉砕して、焼結工程を経由した一次粒子の個数平均粒径が480nmのチタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−1)を得た。この無機微粉体(b−1)の物性を表2に示す。
<無機微粉体の製造例2>
塩化チタン100g/l(TiCl4)水溶液300mlにTiと同当量の炭酸ストロンチウム(SrCO3)を溶解し、窒素雰囲気下で溶液中の塩素イオンと同等量の水酸化カリウム(KOH)を加え、オートクレープ中で155℃、4時間撹拌加熱した。生成物を濾過、洗浄、乾燥して、一次粒子の個数平均粒径が435nmであり、800nm以上の粒子を有する粒子及び凝集体の含有量が2.4個数%のチタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−2)を得た。この無機微粉体(b−2)の物性を表2に示す。
塩化チタン100g/l(TiCl4)水溶液300mlにTiと同当量の炭酸ストロンチウム(SrCO3)を溶解し、窒素雰囲気下で溶液中の塩素イオンと同等量の水酸化カリウム(KOH)を加え、オートクレープ中で155℃、4時間撹拌加熱した。生成物を濾過、洗浄、乾燥して、一次粒子の個数平均粒径が435nmであり、800nm以上の粒子を有する粒子及び凝集体の含有量が2.4個数%のチタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−2)を得た。この無機微粉体(b−2)の物性を表2に示す。
<無機微粉体の製造例3>
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを1.1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.9に調整し、上澄み液の電気伝導度が100μS/cmになるまで洗浄をくり返した。
該含水酸化チタンに対し、1.05倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.3mol/リットルになるように蒸留水を加え、スラリーを得た。窒素雰囲気中で該スラリーを90℃まで70℃/時間で昇温し、90℃に到達してから7時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行い、ケーキを得た。得られたケーキを乾燥し一次粒子の個数平均粒径が520nmのチタン酸ストロンチウム無機微粉体(b−3)を得た。この無機微粉体(b−3)の物性を表2に示す。
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを1.1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.9に調整し、上澄み液の電気伝導度が100μS/cmになるまで洗浄をくり返した。
該含水酸化チタンに対し、1.05倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.3mol/リットルになるように蒸留水を加え、スラリーを得た。窒素雰囲気中で該スラリーを90℃まで70℃/時間で昇温し、90℃に到達してから7時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行い、ケーキを得た。得られたケーキを乾燥し一次粒子の個数平均粒径が520nmのチタン酸ストロンチウム無機微粉体(b−3)を得た。この無機微粉体(b−3)の物性を表2に示す。
<無機微粉体の製造例4>
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.8に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを5.4に調整し上澄み液の電気伝導度が70μS/cmになるまで洗浄をくり返した。
該含水酸化チタンに対し、0.94倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSU
S製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。さらにSrTiO3換算で0.7mol/リットルになるように蒸留水を加え、スラリーを得た。窒素雰囲気中で該スラリーを70℃まで8.5℃/時間で昇温し、70℃に到達してから6時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後純水で洗浄をくり返した。
さらに窒素雰囲気下、上記スラリーをスラリーの固形分に対して3質量%のステアリン酸ナトリウムを溶解した水溶液中に入れ、撹拌しながら、硫酸カルシウム水溶液を滴下して、ペロブスカイト型結晶表面にステアリン酸カルシウムを析出させた。
該スラリーを純水でくり返し洗浄した後ヌッチェで濾過し、得られたケーキを乾燥してステアリン酸カルシウムで表面処理したチタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−4)を得た。この無機微粉体(b−4)の物性を表2に示す。
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.8に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを5.4に調整し上澄み液の電気伝導度が70μS/cmになるまで洗浄をくり返した。
該含水酸化チタンに対し、0.94倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSU
S製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。さらにSrTiO3換算で0.7mol/リットルになるように蒸留水を加え、スラリーを得た。窒素雰囲気中で該スラリーを70℃まで8.5℃/時間で昇温し、70℃に到達してから6時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後純水で洗浄をくり返した。
さらに窒素雰囲気下、上記スラリーをスラリーの固形分に対して3質量%のステアリン酸ナトリウムを溶解した水溶液中に入れ、撹拌しながら、硫酸カルシウム水溶液を滴下して、ペロブスカイト型結晶表面にステアリン酸カルシウムを析出させた。
該スラリーを純水でくり返し洗浄した後ヌッチェで濾過し、得られたケーキを乾燥してステアリン酸カルシウムで表面処理したチタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−4)を得た。この無機微粉体(b−4)の物性を表2に示す。
<無機微粉体の製造例5>
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.7に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.8に調整し、上澄み液の電気伝導度が70μS/cmになるまで洗浄をくり返しした。
該含水酸化チタンに対し、0.95倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.7mol/リットルになるように蒸留水を加え、スラリーを得た。窒素雰囲気中で該スラリーを70℃まで8℃/時間で昇温し、70℃に到達してから5時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行い、ケーキを得た。得られたケーキを乾燥し、チタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−5)を得た。この無機微粉体(b−5)の物性を表2に示す。
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.7に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.8に調整し、上澄み液の電気伝導度が70μS/cmになるまで洗浄をくり返しした。
該含水酸化チタンに対し、0.95倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.7mol/リットルになるように蒸留水を加え、スラリーを得た。窒素雰囲気中で該スラリーを70℃まで8℃/時間で昇温し、70℃に到達してから5時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行い、ケーキを得た。得られたケーキを乾燥し、チタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−5)を得た。この無機微粉体(b−5)の物性を表2に示す。
<無機微粉体の製造例6>
四塩化チタン水溶液にアンモニア水を添加することにより加水分解して得られた含水酸化チタンを純水で洗浄し、含水酸化チタンのスラリーを得た。該含水酸化チタンのスラリーに含水酸化チタンに対するSO3として0.5%の硫酸を添加した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.62に調整してチタニアゾル分散液を得た。
該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを5.1に調整し、上澄み液の電気伝導度が50μS/cmになるまで洗浄をくり返した。
該含水酸化チタンに対し、0.98倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.6mol/リットルになるように蒸留水を加え、スラリーを得た。窒素雰囲気中で該スラリーを60℃まで10℃/時間で昇温し、60℃に到達してから5時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行い、ケーキを得た。得られたケーキを乾燥し、チタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−6)を得た。この無機微粉体(b−6)の物性を表2に示す。
四塩化チタン水溶液にアンモニア水を添加することにより加水分解して得られた含水酸化チタンを純水で洗浄し、含水酸化チタンのスラリーを得た。該含水酸化チタンのスラリーに含水酸化チタンに対するSO3として0.5%の硫酸を添加した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.62に調整してチタニアゾル分散液を得た。
該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを5.1に調整し、上澄み液の電気伝導度が50μS/cmになるまで洗浄をくり返した。
該含水酸化チタンに対し、0.98倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.6mol/リットルになるように蒸留水を加え、スラリーを得た。窒素雰囲気中で該スラリーを60℃まで10℃/時間で昇温し、60℃に到達してから5時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行い、ケーキを得た。得られたケーキを乾燥し、チタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−6)を得た。この無機微粉体(b−6)の物性を表2に示す。
<無機微粉体の製造例7>
上記無機微粉体の製造例6の反応条件において、窒素雰囲気中でスラリーを60℃まで10℃/時間で昇温し、60℃に到達してから4時間反応することに変更した以外は上記無機微粉体の製造例6と同様にして、チタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−7)を得た。この無機微粉体(b−7)の物性を表2に示す。
上記無機微粉体の製造例6の反応条件において、窒素雰囲気中でスラリーを60℃まで10℃/時間で昇温し、60℃に到達してから4時間反応することに変更した以外は上記無機微粉体の製造例6と同様にして、チタン酸ストロンチウムの無機微粉体(b−7)を得た。この無機微粉体(b−7)の物性を表2に示す。
<無機微粉体の製造例8>
炭酸バリウム500gと酸化チタン400gをボールミルにて、6時間湿式混合した後、ろ過乾燥し、この混合物を10kg/cm2の圧力で形成して1200℃で2時間焼結
した。これを機械粉砕して、焼結工程を経由した一次粒子の個数平均粒径が350nmのチタン酸バリウムの無機微粉体(b−8)を得た。この無機微粉体(b−9)の物性を表2に示す。
炭酸バリウム500gと酸化チタン400gをボールミルにて、6時間湿式混合した後、ろ過乾燥し、この混合物を10kg/cm2の圧力で形成して1200℃で2時間焼結
した。これを機械粉砕して、焼結工程を経由した一次粒子の個数平均粒径が350nmのチタン酸バリウムの無機微粉体(b−8)を得た。この無機微粉体(b−9)の物性を表2に示す。
<無機微粉体の製造例9>
乾式法で合成されたシリカ原体100質量部を予めヘキサメチルジシラザン10質量部によって処理し、その後常温から250℃まで昇温させ加熱処理を行い、一次粒子の個数平均粒径が45nmのシリカの無機微粉体(b−9)を得た。この無機微粉体(b−9)の物性を表2に示す。
乾式法で合成されたシリカ原体100質量部を予めヘキサメチルジシラザン10質量部によって処理し、その後常温から250℃まで昇温させ加熱処理を行い、一次粒子の個数平均粒径が45nmのシリカの無機微粉体(b−9)を得た。この無機微粉体(b−9)の物性を表2に示す。
<無機微粉体の製造例10>
硫酸法によって得られた二酸化チタン原体100質量部をトルエンとエタノールとの混合溶媒に溶解させたヘキサメチルジシラザン10質量部によって表面処理を行い、乾燥解砕工程を経て、一次粒子の個数平均粒径が70nmのチタニアの無機微粉体(b−10)を得た。この無機微粉体(b−10)の物性を表2に示す。
硫酸法によって得られた二酸化チタン原体100質量部をトルエンとエタノールとの混合溶媒に溶解させたヘキサメチルジシラザン10質量部によって表面処理を行い、乾燥解砕工程を経て、一次粒子の個数平均粒径が70nmのチタニアの無機微粉体(b−10)を得た。この無機微粉体(b−10)の物性を表2に示す。
<無機微粉体の製造例11>
アルミニウムアンモニウムカーボネートハイドロオキサイト微粉体を濾過、乾燥、解砕し微粉体を得た。該微粉体を900℃で25時間加熱処理した後、解砕して、アルミナ微粉体を生成した。トルエン中で、ヘキサメチルジシラザン10質量部によって処理し、これを乾燥及び解砕して、一次粒子の個数平均粒径が180nm無機微粉体(b−11)を得た。この無機微粉体(b−11)の物性を表2に示す。
アルミニウムアンモニウムカーボネートハイドロオキサイト微粉体を濾過、乾燥、解砕し微粉体を得た。該微粉体を900℃で25時間加熱処理した後、解砕して、アルミナ微粉体を生成した。トルエン中で、ヘキサメチルジシラザン10質量部によって処理し、これを乾燥及び解砕して、一次粒子の個数平均粒径が180nm無機微粉体(b−11)を得た。この無機微粉体(b−11)の物性を表2に示す。
<磁性キャリアの製造例1>
メタクリル酸メチル(MMA)モノマー100質量部を、還流冷却器、温度計、窒素吸い込み管、及びすり合わせ方式撹拌装置を有する四つ口フラスコに加えた。さらにトルエン90質量部、メチルエチルケトン110質量部、及びアゾビスイソバレロニトリル2.
0質量部を加えた。得られた混合物を、窒素気流下75℃で9時間保持し、MMA重合体溶液(c−1)を得た。
得られたMMA重合体溶液(c−1)にトルエンを加え、ホモジナイザーによりよく混合して固形分濃度10%の樹脂溶液を調製した。MMA重合体溶液(c−1)中の固形分100質量部に対して、無機微粉体(b−1)30質量部を加えてホモジナイザーによりよく混合して、被覆液を得た。
次いで、ナウターミキサー(ホソカワミクロン社製)を用いて、磁性キャリアコア(a−1)に、剪断応力を連続して加えながら撹拌しつつ、上記被覆液を徐々に加えた。磁性キャリアコア(a−1)100質量部に対して、被覆量が2.5質量部となるように、減圧下(5hPa)で70℃に保持して撹拌しながら溶媒を揮発させた。その後、100℃で2時間攪拌しながら熱処理し、冷却後、解砕処理を行い、目開き76μmの振動篩で粗粒を除去して、磁性キャリア(d−1)を得た。この磁性キャリア(d−1)の被覆条件を表3に示す。
メタクリル酸メチル(MMA)モノマー100質量部を、還流冷却器、温度計、窒素吸い込み管、及びすり合わせ方式撹拌装置を有する四つ口フラスコに加えた。さらにトルエン90質量部、メチルエチルケトン110質量部、及びアゾビスイソバレロニトリル2.
0質量部を加えた。得られた混合物を、窒素気流下75℃で9時間保持し、MMA重合体溶液(c−1)を得た。
得られたMMA重合体溶液(c−1)にトルエンを加え、ホモジナイザーによりよく混合して固形分濃度10%の樹脂溶液を調製した。MMA重合体溶液(c−1)中の固形分100質量部に対して、無機微粉体(b−1)30質量部を加えてホモジナイザーによりよく混合して、被覆液を得た。
次いで、ナウターミキサー(ホソカワミクロン社製)を用いて、磁性キャリアコア(a−1)に、剪断応力を連続して加えながら撹拌しつつ、上記被覆液を徐々に加えた。磁性キャリアコア(a−1)100質量部に対して、被覆量が2.5質量部となるように、減圧下(5hPa)で70℃に保持して撹拌しながら溶媒を揮発させた。その後、100℃で2時間攪拌しながら熱処理し、冷却後、解砕処理を行い、目開き76μmの振動篩で粗粒を除去して、磁性キャリア(d−1)を得た。この磁性キャリア(d−1)の被覆条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例2〜6、及び17〜22>
無機微粉体(b−1)を表3に示すように変更した以外は、磁性キャリアの製造例1と同様に磁性キャリア(d−2〜6、17〜22)を得た。これらの磁性キャリア(d−2〜6、17〜22)の被覆条件を表3に示す。
無機微粉体(b−1)を表3に示すように変更した以外は、磁性キャリアの製造例1と同様に磁性キャリア(d−2〜6、17〜22)を得た。これらの磁性キャリア(d−2〜6、17〜22)の被覆条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例7>
MMA重合体溶液(c−1)中の固形分100質量部に対して、無機微粉体(b−5)を30質量部とカーボンブラック微粒子(個数分布基準の最大ピーク粒径が30nm、体積抵抗値が1.0×10−4Ω・cm)5.0質量部を加えてホモジナイザーによりよく混合して、被覆液を得た以外は、磁性キャリア製造例1と同様に磁性キャリア(d−7)を得た。この磁性キャリア(d−7)の被覆条件を表3に示す。
MMA重合体溶液(c−1)中の固形分100質量部に対して、無機微粉体(b−5)を30質量部とカーボンブラック微粒子(個数分布基準の最大ピーク粒径が30nm、体積抵抗値が1.0×10−4Ω・cm)5.0質量部を加えてホモジナイザーによりよく混合して、被覆液を得た以外は、磁性キャリア製造例1と同様に磁性キャリア(d−7)を得た。この磁性キャリア(d−7)の被覆条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例8>
MMA重合体溶液(c−1)にトルエンを加え、ホモジナイザーによりよく混合して固形分濃度10%の樹脂溶液を調製した。MMA重合体溶液(c−1)中の固形分100質量部に対して、無機微粉体(b−5)を30質量部とカーボンブラック微粒子(個数分布基準の最大ピーク粒径が30nm、体積抵抗値が1.0×10−4Ω・cm)5.0質量部を加えてホモジナイザーによりよく混合して、被覆液を得た。
得られた被覆液から溶剤を除去し、得られた固形物をハンマーミルにて粗粉砕することにより樹脂組成物を得た。
次いで、図1に示した被覆処理装置を用いて磁性キャリアコア(a−3)を100質量部に対して、被覆量が2.5質量部となるように、磁性キャリアコア表面への被覆を行い、磁性キャリア(d−8)を得た。被覆処理装置の設定条件としては、空間充填率を90%、攪拌羽根の最外短部の周速を12m/sec、攪拌羽根とケーシングの内周部との間隙を3.0mm、処理時間を30分間とした。尚、ジャケットには10℃の冷却水を導入した。この磁性キャリア(d−8)の被覆条件を表3に示す。
MMA重合体溶液(c−1)にトルエンを加え、ホモジナイザーによりよく混合して固形分濃度10%の樹脂溶液を調製した。MMA重合体溶液(c−1)中の固形分100質量部に対して、無機微粉体(b−5)を30質量部とカーボンブラック微粒子(個数分布基準の最大ピーク粒径が30nm、体積抵抗値が1.0×10−4Ω・cm)5.0質量部を加えてホモジナイザーによりよく混合して、被覆液を得た。
得られた被覆液から溶剤を除去し、得られた固形物をハンマーミルにて粗粉砕することにより樹脂組成物を得た。
次いで、図1に示した被覆処理装置を用いて磁性キャリアコア(a−3)を100質量部に対して、被覆量が2.5質量部となるように、磁性キャリアコア表面への被覆を行い、磁性キャリア(d−8)を得た。被覆処理装置の設定条件としては、空間充填率を90%、攪拌羽根の最外短部の周速を12m/sec、攪拌羽根とケーシングの内周部との間隙を3.0mm、処理時間を30分間とした。尚、ジャケットには10℃の冷却水を導入した。この磁性キャリア(d−8)の被覆条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例9>
磁性キャリアコアを(a−4)に変更し、無機微粉体(b−5)を50質量部に変更した以外は、磁性キャリアの製造例8と同様に磁性キャリア(d−9)を得た。この磁性キャリア(d−9)の被覆条件を表3に示す。
磁性キャリアコアを(a−4)に変更し、無機微粉体(b−5)を50質量部に変更した以外は、磁性キャリアの製造例8と同様に磁性キャリア(d−9)を得た。この磁性キャリア(d−9)の被覆条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例10>
磁性キャリアコアを(a−2)に変更した以外は、磁性キャリアの製造例8と同様に磁性キャリア(d−10)を得た。この磁性キャリア(d−10)の被覆条件を表3に示す。
磁性キャリアコアを(a−2)に変更した以外は、磁性キャリアの製造例8と同様に磁性キャリア(d−10)を得た。この磁性キャリア(d−10)の被覆条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例11>
無機微粉体を添加しないように変更した以外は、磁性キャリアの製造例7と同様に磁性キャリア(d−11)を得た。この磁性キャリア(d−11)の被覆条件を表3に示す。
無機微粉体を添加しないように変更した以外は、磁性キャリアの製造例7と同様に磁性キャリア(d−11)を得た。この磁性キャリア(d−11)の被覆条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例12>
一度被覆処理された上記磁性キャリア(d−11)100質量部に対して、無機微粉体(b−5)2質量部ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)を用いて磁性キャリア(d−11)に被覆処理を行い、磁性キャリア(d−12)を得た。この磁性キャリア(d−12)のコート条件を表3に示す。
一度被覆処理された上記磁性キャリア(d−11)100質量部に対して、無機微粉体(b−5)2質量部ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)を用いて磁性キャリア(d−11)に被覆処理を行い、磁性キャリア(d−12)を得た。この磁性キャリア(d−12)のコート条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例13>
一度被覆処理された磁性キャリア(d−11)を100質量部に対して、無機微粉体(b−5)を2質量部ハイブリタイザー(奈良機械製)を用いて磁性キャリア(d−11)に被覆処理を行い、磁性キャリア(d−13)を得た。この磁性キャリア(d−13)のコート条件を表3に示す。
一度被覆処理された磁性キャリア(d−11)を100質量部に対して、無機微粉体(b−5)を2質量部ハイブリタイザー(奈良機械製)を用いて磁性キャリア(d−11)に被覆処理を行い、磁性キャリア(d−13)を得た。この磁性キャリア(d−13)のコート条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例14>
MMA重合体溶液(c−1)にトルエンを加え、ホモジナイザーによりよく混合して固形分濃度10%の樹脂溶液を調製した。MMA重合体溶液(c−1)中の固形分100質量部に対して、無機微粉体(b−5)を30質量部とカーボンブラック微粒子(個数分布基準の最大ピーク粒径が30nm、体積抵抗値が1.0×10−4Ω・cm)5.0質量部を加えてホモジナイザーによりよく混合して、被覆液を得た。得られた被覆液から溶剤を除去し、得られた固形物をハンマーミルにて粗粉砕することにより樹脂組成物を得た。
次いで、図1に示した被覆処理装置を用いて、一度被覆処理された磁性キャリア(d−11)を100質量部に対して被覆量が0.5質量部となるように、磁性キャリア(d−11)表面への被覆を行い、磁性キャリア(d−14)を得た。被覆条件としては、空間充填率を90%、攪拌羽根の最外短部の周速を12m/sec、攪拌羽根とケーシングの内周部との間隙を3.0mm、処理時間を30分間とした。尚、ジャケットには10℃の冷却水を導入した。この磁性キャリア(d−14)の被覆条件を表3に示す。
MMA重合体溶液(c−1)にトルエンを加え、ホモジナイザーによりよく混合して固形分濃度10%の樹脂溶液を調製した。MMA重合体溶液(c−1)中の固形分100質量部に対して、無機微粉体(b−5)を30質量部とカーボンブラック微粒子(個数分布基準の最大ピーク粒径が30nm、体積抵抗値が1.0×10−4Ω・cm)5.0質量部を加えてホモジナイザーによりよく混合して、被覆液を得た。得られた被覆液から溶剤を除去し、得られた固形物をハンマーミルにて粗粉砕することにより樹脂組成物を得た。
次いで、図1に示した被覆処理装置を用いて、一度被覆処理された磁性キャリア(d−11)を100質量部に対して被覆量が0.5質量部となるように、磁性キャリア(d−11)表面への被覆を行い、磁性キャリア(d−14)を得た。被覆条件としては、空間充填率を90%、攪拌羽根の最外短部の周速を12m/sec、攪拌羽根とケーシングの内周部との間隙を3.0mm、処理時間を30分間とした。尚、ジャケットには10℃の冷却水を導入した。この磁性キャリア(d−14)の被覆条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例15>
一度被覆処理された磁性キャリア(d−11)を100質量部に対して、無機微粉体(b−5)2質量部を図1に示した被覆処理装置を用いて磁性キャリア(d−11)に被覆処理を行い、磁性キャリア(d−15)を得た。被覆条件としては、空間充填率を85%、攪拌羽根の最外端部の周速を10m/sec、攪拌羽根とケーシングの内周部との間隙を3.0mm、処理時間を20分間とした。尚、ジャケットには10℃の冷却水を導入した。この磁性キャリア(d−15)の被覆条件を表3に示す。
一度被覆処理された磁性キャリア(d−11)を100質量部に対して、無機微粉体(b−5)2質量部を図1に示した被覆処理装置を用いて磁性キャリア(d−11)に被覆処理を行い、磁性キャリア(d−15)を得た。被覆条件としては、空間充填率を85%、攪拌羽根の最外端部の周速を10m/sec、攪拌羽根とケーシングの内周部との間隙を3.0mm、処理時間を20分間とした。尚、ジャケットには10℃の冷却水を導入した。この磁性キャリア(d−15)の被覆条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例16>
無機微粉体(b−5)を無機微粉体(b−8)に変更した以外は、磁性キャリアの製造例15と同様に磁性キャリア(d−16)を得た。この磁性キャリア(d−16)の被覆条件を表3に示す。
無機微粉体(b−5)を無機微粉体(b−8)に変更した以外は、磁性キャリアの製造例15と同様に磁性キャリア(d−16)を得た。この磁性キャリア(d−16)の被覆条件を表3に示す。
<磁性キャリアの製造例23>
磁性キャリアコア(a−1)を100質量部に対して、無機微粉体(b−5)2質量部を図1に示した被覆処理装置を用いて磁性キャリアコア(a−1)に被覆処理を行い、磁性キャリア(d−23)を得た。被覆条件としては、空間充填率を85%、攪拌羽根の最外端部の周速を10m/sec、攪拌羽根とケーシングの内周部との間隙を3.0mm、処理時間を20分間とした。尚、ジャケットには10℃の冷却水を導入した。この磁性キ
ャリア(d−23)の被覆条件を表3に示す。
磁性キャリアコア(a−1)を100質量部に対して、無機微粉体(b−5)2質量部を図1に示した被覆処理装置を用いて磁性キャリアコア(a−1)に被覆処理を行い、磁性キャリア(d−23)を得た。被覆条件としては、空間充填率を85%、攪拌羽根の最外端部の周速を10m/sec、攪拌羽根とケーシングの内周部との間隙を3.0mm、処理時間を20分間とした。尚、ジャケットには10℃の冷却水を導入した。この磁性キ
ャリア(d−23)の被覆条件を表3に示す。
<トナーの製造例1>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン30質量部、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン20質量部、テレフタル酸20質量部、無水トリメリット酸3質量部、フマル酸27質量部及び酸化ジブチル錫をガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を四つ口フラスコに取りつけ、この四つ口フラスコをマントルヒーター内に設置した。窒素雰囲気下200℃で3.5時間反応を進め、ポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた分子量分布測定により得られたピーク分子量(Mp)は6,600、示差走査熱量分析装置を用いてASTM D3418−82に準じて測定されたガラス転移温度(Tg)は63℃であった。
次に下記に示す材料及び製法を用いて評価用トナーを作製した。
・上記ポリエステル樹脂 100質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5.5質量部
・パラフィンワックス(融点75℃) 5質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.7質量部
上記の材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合した後、二軸式押出機(PCM−30型、池貝製作所製)にて溶融混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー粗砕物を得た。得られたトナー粗砕物を、機械式粉砕機を用いて微粉砕した後、風力分級機により分級し、トナー分級品を得た。得られたトナー分級品100質量部に対して、BET比表面積120m2/gのアナターゼ型の酸化チタンを0.8質量部、BET比表面積190m2/gの疎水性シリカ1.2質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、評価用トナー(e−1)を得た。得られたトナー(e−1)の重量平均粒径(D4)は6.6μmであった。
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン30質量部、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン20質量部、テレフタル酸20質量部、無水トリメリット酸3質量部、フマル酸27質量部及び酸化ジブチル錫をガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を四つ口フラスコに取りつけ、この四つ口フラスコをマントルヒーター内に設置した。窒素雰囲気下200℃で3.5時間反応を進め、ポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた分子量分布測定により得られたピーク分子量(Mp)は6,600、示差走査熱量分析装置を用いてASTM D3418−82に準じて測定されたガラス転移温度(Tg)は63℃であった。
次に下記に示す材料及び製法を用いて評価用トナーを作製した。
・上記ポリエステル樹脂 100質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5.5質量部
・パラフィンワックス(融点75℃) 5質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.7質量部
上記の材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合した後、二軸式押出機(PCM−30型、池貝製作所製)にて溶融混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー粗砕物を得た。得られたトナー粗砕物を、機械式粉砕機を用いて微粉砕した後、風力分級機により分級し、トナー分級品を得た。得られたトナー分級品100質量部に対して、BET比表面積120m2/gのアナターゼ型の酸化チタンを0.8質量部、BET比表面積190m2/gの疎水性シリカ1.2質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、評価用トナー(e−1)を得た。得られたトナー(e−1)の重量平均粒径(D4)は6.6μmであった。
<トナーの製造例2>
トナーの製造例1と同様にトナー分級品を得た。得られたトナー分級品100質量部に対して、BET比表面積120m2/gのアナターゼ型の酸化チタンを0.8質量部、BET比表面積190m2/gの疎水性シリカ1.2質量部、一次粒子の個数平均粒径が120nmのチタン酸ストロンチウム0.3質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、評価用トナー(e−2)を得た。得られたトナー(e−2)の重量平均粒径(D4)は6.6μmであった。
トナーの製造例1と同様にトナー分級品を得た。得られたトナー分級品100質量部に対して、BET比表面積120m2/gのアナターゼ型の酸化チタンを0.8質量部、BET比表面積190m2/gの疎水性シリカ1.2質量部、一次粒子の個数平均粒径が120nmのチタン酸ストロンチウム0.3質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、評価用トナー(e−2)を得た。得られたトナー(e−2)の重量平均粒径(D4)は6.6μmであった。
<感光体製造例1〜5>
直径30mm×260.5mmのアルミニウムシリンダー(JIS A3003アルミニウム合金)を支持体とし、それに、以下の材料より構成される塗料を支持体上に浸漬コーティング法で塗布し、140℃で30分熱硬化して、膜厚が18μmの導電層を形成した。
導電性顔料:SnO2コート処理硫酸バリウム 10部
抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部
バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部
レベリング材:シリコーンオイル 0.001部
溶剤:メタノール、メトキシプロパノール0.2/0.8 15部
次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部及びnブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸漬コーティング法で塗布して、膜厚が0.7μmの中間層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折のブラック角2θ±0.2°の7.4°及び28.2°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン4部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学製)2部及びシクロヘキサノン80部を、直径1m
mガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、酢酸エチル80部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。これを浸漬コーティング法で塗布して、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
次いで下記構造式(1)のスチリル化合物7部
直径30mm×260.5mmのアルミニウムシリンダー(JIS A3003アルミニウム合金)を支持体とし、それに、以下の材料より構成される塗料を支持体上に浸漬コーティング法で塗布し、140℃で30分熱硬化して、膜厚が18μmの導電層を形成した。
導電性顔料:SnO2コート処理硫酸バリウム 10部
抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部
バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部
レベリング材:シリコーンオイル 0.001部
溶剤:メタノール、メトキシプロパノール0.2/0.8 15部
次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部及びnブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸漬コーティング法で塗布して、膜厚が0.7μmの中間層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折のブラック角2θ±0.2°の7.4°及び28.2°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン4部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学製)2部及びシクロヘキサノン80部を、直径1m
mガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、酢酸エチル80部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。これを浸漬コーティング法で塗布して、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
次いで下記構造式(1)のスチリル化合物7部
次に、表面層として下記構造式(2)の正孔輸送性化合物35部を
n−プロピルアルコール65部に溶解し、さらにテトラフルオロエチレン微粒子を表4に示す量を添加して、高圧分散機(マイクロフルイタイザー、Microfluidics社製)にて分散させた表面層用塗料を調製した。この塗料を前記4層感光体上に塗布したのち、弾性変形率(We)とユニバーサル硬さ値(HU)がそれぞれ表4の値になるように、酸素濃度10ppmの雰囲気下で表4の条件で電子線をそれぞれ照射した。その後、通常雰囲気下で140℃、1時間の加熱処理を行い、表面層の膜厚が4μmの感光体(f−1)以上(f−4)をそれぞれ得た。また、加熱行わない感光体(f−5)を得た。
<実施例1〜19及び比較例1〜11>
上記磁性キャリア、トナー及び感光体を用い、表5に示した組み合わせで現像剤を作製し、キヤノン(株)製フルカラー複写機CLC5000改造機を用い、下記に示す評価を
行った。ここで、スタート用現像剤は、90質量部の磁性キャリアに対し、10質量部のトナーを加え、常温常湿(23℃、50%RH)の環境において、V型混合機により混合し作製した。作製された現像剤は、上記複写機の現像槽に導入した。
上記CLC5000改造機の改造した点は以下のとおりである。レーザーは655nmの半導体レーザーを用い、スポット径を絞り、1200dpiで出力できるようにした。また、定着ユニットの定着ローラの表層をPFAチューブに変え、オイル塗布機構を取り外した。また、下記評価には、シアンステーションを用いた。
上記磁性キャリア、トナー及び感光体を用い、表5に示した組み合わせで現像剤を作製し、キヤノン(株)製フルカラー複写機CLC5000改造機を用い、下記に示す評価を
行った。ここで、スタート用現像剤は、90質量部の磁性キャリアに対し、10質量部のトナーを加え、常温常湿(23℃、50%RH)の環境において、V型混合機により混合し作製した。作製された現像剤は、上記複写機の現像槽に導入した。
上記CLC5000改造機の改造した点は以下のとおりである。レーザーは655nmの半導体レーザーを用い、スポット径を絞り、1200dpiで出力できるようにした。また、定着ユニットの定着ローラの表層をPFAチューブに変え、オイル塗布機構を取り外した。また、下記評価には、シアンステーションを用いた。
(評価1) 画像流れ
30℃/80RH%の環境下、図10のA4チャートを、横通紙で1万枚プリントした。そして、72時間放置後、全面ハーフトーン画像をプリントして画像の状態を以下の評価項目に従い評価を行った。
<評価基準>
A:全く画像流れがない。
B:流れは発生していないが、画像のベタ白領域とベタ黒領域でハーフトーン濃度にわずかな差がある。
C:画像のベタ白領域でわずかに画像流れが見られるが、ベタ黒領域では流れていない。D:画像のベタ白領域、ベタ黒領域ともに流れが発生した。
30℃/80RH%の環境下、図10のA4チャートを、横通紙で1万枚プリントした。そして、72時間放置後、全面ハーフトーン画像をプリントして画像の状態を以下の評価項目に従い評価を行った。
<評価基準>
A:全く画像流れがない。
B:流れは発生していないが、画像のベタ白領域とベタ黒領域でハーフトーン濃度にわずかな差がある。
C:画像のベタ白領域でわずかに画像流れが見られるが、ベタ黒領域では流れていない。D:画像のベタ白領域、ベタ黒領域ともに流れが発生した。
(評価2)帯電安定性の評価
帯電安定性は、高温高湿(32.5℃、85%RH)下において、画像面積が30%の横帯チャートを用いて2万枚の耐久画出しを実施し、耐久初期(10枚目)と耐久終了後(2万枚目)のトナーの帯電量の差(Δ)で評価を行った。トナーの帯電量の測定には、図9の装置を使用し、耐久初期と耐久終了時の現像スリーブ上の現像剤を1.0g用いた。評価は耐久初期と耐久終了時のトナーの摩擦帯電量の差の絶対値を測定し、下記基準によって判断した。
[摩擦帯電量の測定方法]
底に500メッシュのスクリーン273のある金属製の測定容器272に摩擦帯電量を測定しようとする二成分現像剤を、1.0gを入れ金属製のフタ274をする。このときの測定容器272全体の質量を秤りWl(g)とする。次に、吸引機271(測定容器272と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口277から吸引し風量調節弁276を調整して真空計275の圧力を250mmAqとする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行い、トナーを吸引除去する。このときの電位計279の電位をV(ボルト)とする。ここで278はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。吸引後の測定容器全体の質量を秤りW2(g)とする。このトナーの摩擦帯電量(μC/g)は下記式の如く計算される。
摩擦帯電量(μC/g)=(C×V)/(W1−W2)
<評価基準>
A:非常に良好(Δが3.0未満)
B:良好(3.0≦Δ<5.0)
C:普通(5.0≦Δ<7.0)
D:悪い(Δが7.0以上)
帯電安定性は、高温高湿(32.5℃、85%RH)下において、画像面積が30%の横帯チャートを用いて2万枚の耐久画出しを実施し、耐久初期(10枚目)と耐久終了後(2万枚目)のトナーの帯電量の差(Δ)で評価を行った。トナーの帯電量の測定には、図9の装置を使用し、耐久初期と耐久終了時の現像スリーブ上の現像剤を1.0g用いた。評価は耐久初期と耐久終了時のトナーの摩擦帯電量の差の絶対値を測定し、下記基準によって判断した。
[摩擦帯電量の測定方法]
底に500メッシュのスクリーン273のある金属製の測定容器272に摩擦帯電量を測定しようとする二成分現像剤を、1.0gを入れ金属製のフタ274をする。このときの測定容器272全体の質量を秤りWl(g)とする。次に、吸引機271(測定容器272と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口277から吸引し風量調節弁276を調整して真空計275の圧力を250mmAqとする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行い、トナーを吸引除去する。このときの電位計279の電位をV(ボルト)とする。ここで278はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。吸引後の測定容器全体の質量を秤りW2(g)とする。このトナーの摩擦帯電量(μC/g)は下記式の如く計算される。
摩擦帯電量(μC/g)=(C×V)/(W1−W2)
<評価基準>
A:非常に良好(Δが3.0未満)
B:良好(3.0≦Δ<5.0)
C:普通(5.0≦Δ<7.0)
D:悪い(Δが7.0以上)
(評価3) カブリ
単色ベタ画像部の反射濃度(X-Rite社製:X-Rite Spectrodens
itometerを用いて測定)が、1.4であり、白地部電位が現像バイアスから、画像部に対して反対方向に150Vとなるように、感光体上の電位を合わせた。
高温高湿(32.5℃、85%RH)下で、30%の画像チャートを用いて1万枚の画像出力後、ベタ白画像形成中に感光体を止め、転写工程前の感光体上のトナーを、マイラーテープを用いて剥ぎ取り、紙上に貼り付けた。また、マイラーテープをそのまま紙上に
、貼り付けリファレンスとした。
測定に関しては、東京電色技術センター製DENSITOMETER TC−6DSを用い、反射率(%)を測定し、レファレンスとの差分をカブリの値とした。
<評価基準>
A:反射率の差が0.5%未満。
B:反射率の差が0.5%以上1.0%未満。
C:反射率の差が1.0%以上2.0%未満。(実使用上問題なし)
D:反射率の差が2.0%を以上。(悪い)
単色ベタ画像部の反射濃度(X-Rite社製:X-Rite Spectrodens
itometerを用いて測定)が、1.4であり、白地部電位が現像バイアスから、画像部に対して反対方向に150Vとなるように、感光体上の電位を合わせた。
高温高湿(32.5℃、85%RH)下で、30%の画像チャートを用いて1万枚の画像出力後、ベタ白画像形成中に感光体を止め、転写工程前の感光体上のトナーを、マイラーテープを用いて剥ぎ取り、紙上に貼り付けた。また、マイラーテープをそのまま紙上に
、貼り付けリファレンスとした。
測定に関しては、東京電色技術センター製DENSITOMETER TC−6DSを用い、反射率(%)を測定し、レファレンスとの差分をカブリの値とした。
<評価基準>
A:反射率の差が0.5%未満。
B:反射率の差が0.5%以上1.0%未満。
C:反射率の差が1.0%以上2.0%未満。(実使用上問題なし)
D:反射率の差が2.0%を以上。(悪い)
(評価4) 画像ムラ
評価3と同様にバイアスを調整し、該改造機を用いて30H画像を形成し、初期(10枚目)の画像を目視にて観察し、該画像の画像ムラについて以下の基準に基づき評価した。なお、30H画像とは、256階調を16進数で表示した値であり、00Hをベタ白とし、FFHをベタ黒とするときのハーフトーン画像である。
<評価基準>
A:全く粒状感がなく、なめらかである。
B:粒状感を余り感じない。
C:やや粒状感はあるが、実用上問題ないレベルである。
D:非常に粒状感があり、問題である。
評価3と同様にバイアスを調整し、該改造機を用いて30H画像を形成し、初期(10枚目)の画像を目視にて観察し、該画像の画像ムラについて以下の基準に基づき評価した。なお、30H画像とは、256階調を16進数で表示した値であり、00Hをベタ白とし、FFHをベタ黒とするときのハーフトーン画像である。
<評価基準>
A:全く粒状感がなく、なめらかである。
B:粒状感を余り感じない。
C:やや粒状感はあるが、実用上問題ないレベルである。
D:非常に粒状感があり、問題である。
(評価5) 感光体の傷
15℃/10RH%の環境下で画像比率2%のA4チャートを横通紙で10万枚プリントし、10万枚プリント後のドラム傷の状態を以下の評価項目に従い評価を行った。
<評価基準>
A:傷は存在しない。
B:深さ1μm以下の軽微な傷が存在する。
C:深さ1μm以上3μm以下の傷はあるが、電荷輸送(CT)層に達しておらず、画像には影響なし。
D:傷が深く、CT層に到達しており、出力画像に影響を及ぼす。
15℃/10RH%の環境下で画像比率2%のA4チャートを横通紙で10万枚プリントし、10万枚プリント後のドラム傷の状態を以下の評価項目に従い評価を行った。
<評価基準>
A:傷は存在しない。
B:深さ1μm以下の軽微な傷が存在する。
C:深さ1μm以上3μm以下の傷はあるが、電荷輸送(CT)層に達しておらず、画像には影響なし。
D:傷が深く、CT層に到達しており、出力画像に影響を及ぼす。
1:ケーシング
2:回転体
3、3a、3b、3c:攪拌羽根
4:ジャケット
5:投入口
6:排出口
7:支持体
8:駆動部
d:攪拌羽根の位置関係を示す間隔
11:下部電極
12:上部電極
13:サンプル
14:下部電極支持台座
15:ホルダ
16:エレクトロンメーター
17:処理コンピュータ
A:抵抗測定セル
d:サンプル高さ
21:感光体
22:帯電装置
23:露光装置
24:現像装置
25:転写装置
26:中間転写体
27:転写装置
28:定着装置
29:クリーニング装置
30:均し装置(補助ブラシ帯電装置)
31:クリーニング部材
21K、21Y、21C、21M: 感光体
22K、22Y、22C、22M: 帯電装置
23K、23Y、23C、23M: 露光装置
24K、24Y、24C、24M: 現像装置
25K、25Y、25C、25M: 転写装置
37K、37Y、37C、37M: 現像剤担持体
P:転写材
PK、PY、PC、PM: 画像形成ユニット
271:吸引機
272:測定容器
273:スクリーン
274:フタ
275:真空計
276:風量調節弁
277:吸引口
278:コンデンサー
279:電位計
2:回転体
3、3a、3b、3c:攪拌羽根
4:ジャケット
5:投入口
6:排出口
7:支持体
8:駆動部
d:攪拌羽根の位置関係を示す間隔
11:下部電極
12:上部電極
13:サンプル
14:下部電極支持台座
15:ホルダ
16:エレクトロンメーター
17:処理コンピュータ
A:抵抗測定セル
d:サンプル高さ
21:感光体
22:帯電装置
23:露光装置
24:現像装置
25:転写装置
26:中間転写体
27:転写装置
28:定着装置
29:クリーニング装置
30:均し装置(補助ブラシ帯電装置)
31:クリーニング部材
21K、21Y、21C、21M: 感光体
22K、22Y、22C、22M: 帯電装置
23K、23Y、23C、23M: 露光装置
24K、24Y、24C、24M: 現像装置
25K、25Y、25C、25M: 転写装置
37K、37Y、37C、37M: 現像剤担持体
P:転写材
PK、PY、PC、PM: 画像形成ユニット
271:吸引機
272:測定容器
273:スクリーン
274:フタ
275:真空計
276:風量調節弁
277:吸引口
278:コンデンサー
279:電位計
Claims (10)
- 磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する磁性キャリアであって、前記無機微粉体は、少なくともチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とする磁性キャリア。
- 前記無機微粉体は、立方体の粒子形状及び/又は直方体の粒子形状を有し、且つ、ペロブスカイト型結晶であることを特徴とする請求項1に記載の磁性キャリア。
- 前記無機微粉体は、一次粒子の個数平均粒径が30nm以上500nm以下であり、800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率が5個数%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の磁性キャリア。
- 前記磁性キャリアは、前記被覆処理することにより得られる被覆層の表面近傍に前記無機微粉体が固定化されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁性キャリア。
- 前記磁性キャリアは、被覆処理装置を用いて、前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理することにより得られる磁性キャリア、又は、表面が少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理することにより得られる磁性キャリアであって、
前記被覆処理装置は、複数の攪拌手段が表面に設置された回転体と、前記攪拌手段に対して間隙を隔てて位置する内周部を有したケーシングとを備え、前記回転体を回転させ、前記被覆処理装置に投入された前記磁性体を含有する磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体(以下、被処理物という)を、混合することで前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理する、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理する被覆処理装置であり、
前記被覆処理装置に投入される前記被処理物は、前記回転体と前記ケーシングの内周部との間の空間に対する、投入される前記被処理物の空間充填率が50%以上、98%以下となるように投入量を調節され、
前記被覆処理装置に投入された前記被処理物は、前記複数の攪拌部材の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の一方向に送られ、前記複数の攪拌部材の他の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の前記一方向とは逆の方向に戻され、送りと戻しと行いながら被覆処理されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の磁性キャリア。 - 潜像担持体を帯電させる帯電工程、帯電された前記潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像担持体上に形成された静電潜像を、結着樹脂及び着色剤を少なくとも有するトナー粒子と、外添剤とを有するトナー、及び、磁性キャリアを含有する二成分系現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程、前記潜像担持体上に形成された前記トナー画像を、中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、及び、転写された前記トナー画像を転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法において、
前記潜像担持体は、有機感光層を有する電子写真感光体であって、硬化型の表面層を有しており、
前記潜像担持体の表面層は、25℃/50RH%環境下、最大荷重6mNの条件で対面
角度136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて測定されるユニバーサル硬さ値(HU)が、150N/mm2以上220N/mm2以下であり、且つ、25℃/50RH%環境下、最大荷重6mNの条件で対面角度136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて測定される弾性変形率(We)が45%以上65%以下であり、
前記磁性キャリアは、磁性体を含有する磁性キャリアコア表面に、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を被覆処理することにより得られる被覆層を有する磁性キャリアであって、前記無機微粉体は、少なくともチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とする画像形成方法。 - 前記無機微粉体は、立方体の粒子形状及び/又は直方体の粒子形状を有し、且つ、ペロブスカイト型結晶であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
- 前記無機微粉体は、一次粒子の個数平均粒径が30nm以上500nm以下であり、800nm以上の粒径を有する粒子及び凝集体の含有率が5個数%以下であることを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成方法。
- 前記磁性キャリアは、前記被覆処理することにより得られる被覆層の表面近傍に前記無機微粉体が固定化されていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記磁性キャリアは、被覆処理装置を用いて、前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理することにより得られる磁性キャリア、又は、表面が少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理することにより得られる磁性キャリアであって、
前記被覆処理装置は、複数の攪拌手段が表面に設置された回転体と、前記攪拌手段に対して間隙を隔てて位置する内周部を有したケーシングとを備え、前記回転体を回転させ、前記被覆処理装置に投入された前記磁性体を含有する磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコア、及び、少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体(以下、被処理物という)を、混合することで前記磁性体を含有する磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物を被覆処理する、又は、表面を少なくとも結着樹脂を含有する樹脂組成物で被覆された前記磁性キャリアコアに少なくとも結着樹脂と無機微粉体を含有する樹脂組成物若しくは無機微粉体を被覆処理する被覆処理装置であり、
前記被覆処理装置に投入される前記被処理物は、前記回転体と前記ケーシングの内周部との間の空間に対する、投入される前記被処理物の空間充填率が50%以上、98%以下となるように投入量を調節され、
前記被覆処理装置に投入された前記被処理物は、前記複数の攪拌部材の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の一方向に送られ、前記複数の攪拌部材の他の一部の攪拌部材により、前記回転体の軸方向の前記一方向とは逆の方向に戻され、送りと戻しと行いながら被覆処理されることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008173125A JP2010014854A (ja) | 2008-07-02 | 2008-07-02 | 磁性キャリア、及び該磁性キャリアを用いた画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008173125A JP2010014854A (ja) | 2008-07-02 | 2008-07-02 | 磁性キャリア、及び該磁性キャリアを用いた画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010014854A true JP2010014854A (ja) | 2010-01-21 |
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ID=41701037
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008173125A Withdrawn JP2010014854A (ja) | 2008-07-02 | 2008-07-02 | 磁性キャリア、及び該磁性キャリアを用いた画像形成方法 |
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Country | Link |
---|---|
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013120281A (ja) * | 2011-12-07 | 2013-06-17 | Sharp Corp | 電子写真用キャリアおよびそれを含む2成分現像剤 |
WO2015122181A1 (ja) * | 2014-02-14 | 2015-08-20 | 富士フイルム株式会社 | チタン酸ストロンチウム微粒子の製造方法およびチタン酸ストロンチウム微粒子 |
US10503091B2 (en) | 2018-03-13 | 2019-12-10 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Carrier for electrostatic image development and electrostatic image developer |
JP2020091471A (ja) * | 2018-11-22 | 2020-06-11 | キヤノン株式会社 | 磁性キャリア及び二成分系現像剤 |
US10955765B2 (en) | 2018-11-22 | 2021-03-23 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetic carrier and two-component developer |
JP2022043345A (ja) * | 2018-03-13 | 2022-03-15 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
-
2008
- 2008-07-02 JP JP2008173125A patent/JP2010014854A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013120281A (ja) * | 2011-12-07 | 2013-06-17 | Sharp Corp | 電子写真用キャリアおよびそれを含む2成分現像剤 |
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JP2015151304A (ja) * | 2014-02-14 | 2015-08-24 | 富士フイルム株式会社 | チタン酸ストロンチウム微粒子の製造方法およびチタン酸ストロンチウム微粒子 |
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JP2022130733A (ja) * | 2018-03-13 | 2022-09-06 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
JP7272475B2 (ja) | 2018-03-13 | 2023-05-12 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
JP7388490B2 (ja) | 2018-03-13 | 2023-11-29 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
JP2020091471A (ja) * | 2018-11-22 | 2020-06-11 | キヤノン株式会社 | 磁性キャリア及び二成分系現像剤 |
US10955765B2 (en) | 2018-11-22 | 2021-03-23 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetic carrier and two-component developer |
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