JP2010014646A - 計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
位置信号に含まれる誤差を短期間で精度良く推定し、これを除去可能な計測装置を提供する。
【解決手段】
計測装置は、被計測物の位置を表すコサイン関数及びサイン関数で近似される二つの信号を用いて被計測物の位置を計測する計測装置であって、二つの信号のそれぞれについて回帰演算を実行する回帰演算器(7−1、7−2)と、回帰演算器にて算出された情報を用いて二つの信号それぞれの特定位相における値を求める内挿演算器(8−1、8−2)と、内挿演算器にて求められた二つの信号それぞれの特定位相における値から推定された誤差を補正する誤差補正部(6−1、6−2)と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は計測装置に係り、特に、コサイン信号及びサイン信号で近似される位置信号に含まれる誤差を短期間で精度良く推定し、これを除去可能な計測装置に関する。
位置又は角度の計測装置として、エンコーダや干渉計などが広く工業的に使用されている。これらの計測装置は、位置又は角度の変位に伴って位相角が変化する、コサイン信号及びサイン信号で近似される二つの位置信号を出力する。
図4は、このような計測装置の一例として、光学式リニアエンコーダの構造を模式的に示したものである。図4に示される光学式リニアエンコーダは、移動スケール(1)、固定スケール(2)、光源(3)、及び、受光素子(4)から構成されている。
図5は、移動スケール(1)、固定スケール(2)、及び、受光素子(4)の詳細を平面的に示したものである。移動スケール(1)には一定のピッチpで多数のスリットが刻まれている。移動スケール(1)の上半分と下半分に刻まれたスリットは、1/4ピッチ(1/4p)だけ互いに位相が異なっている。
また、固定スケール(2)にも移動スケール(1)と同じピッチpで複数のスリットが刻まれている。固定スケール(2)の右半分と左半分に刻まれたスリットは、1/2だけ互いに位相が異なっている。
受光素子(4)は、いわゆる四分割フォトダイオードである。受光素子(4)は、移動スケール(1)と固定スケール(2)のそれぞれのパターン部分(スリット部)に対応する位置に、上下左右4箇所の受光部を備えている。このため、受光素子(4)は、上下左右4箇所のそれぞれにおける受光量を電気信号に変換して出力する。
受光素子(4)の上下左右4箇所の受光部は、それぞれ、コサイン信号A(左上)、コサイン信号Aの反転信号(右上)、サイン信号B(左下)、及び、サイン信号Bの反転信号(右下)を出力する。受光素子(4)からの出力信号は、図示しないオペアンプ回路でそれぞれ反転信号との差が演算され、コサイン信号及びサイン信号として出力される。
米国特許第4458322号
これらの信号から高い分解能で位置信号を求める場合、一般的に、それぞれの信号をデジタル信号に変換した後、アークタンジェント演算により位相角を算出し、微細な位置信号を求める手法が行われている。
しかしながら、スケールのスリット開口比のばらつきや、アンプ特性の不均一などにより、コサイン信号とサイン信号は、理想的なコサイン関数とサイン関数に対して誤差を有する。この結果、演算により得られる位相角にも誤差が含まれていることになる。
このような誤差を、コサイン信号とサイン信号の最大値と最小値を用いて補正する手法が知られている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、それぞれの信号に含まれるオフセット誤差は最大値と最小値の平均として算出され、振幅誤差は、最大値と最小値の差の不均一として算出される。
このようにして誤差の混入量を推定する場合、ノイズの影響を抑制するため、多数の最大値及び最小値を計測し、これらの平均値を用いることが行われる。しかし、スケールの開口比が場所によって異なる場合などには、誤差の混入量がスケールの位置によって変化する。このため、多数の最大値及び最小値を用いる手法では、このような誤差混入量の変化に対応できないという問題があった。
本発明者はこのような問題に鑑みて研究を重ねた結果、コサイン関数およびサイン関数で近似されるそれぞれの信号を時間に対して回帰することでノイズの影響を抑制することが可能であることを見出し、本発明に至った。
そこで、本発明は、位置信号に含まれる誤差を短期間で精度良く推定し、これを除去可能な計測装置を提供する。
本発明の一側面としての計測装置は、被計測物の位置を表すコサイン関数及びサイン関数で近似される二つの信号を用いて被計測物の位置を計測する計測装置であって、前記二つの信号のそれぞれについて回帰演算を実行する回帰演算器と、前記回帰演算器にて算出された情報を用いて前記二つの信号それぞれの特定位相における値を求める内挿演算器と、前記内挿演算器にて求められた前記二つの信号それぞれの前記特定位相における値から推定された誤差を補正する誤差補正部とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、位置信号に含まれる誤差を短期間で精度良く推定し、これを除去可能な計測装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
本実施例の計測装置は、被計測物の位置を表すコサイン関数及びサイン関数で近似される二つの信号を用いて被計測物の位置を計測する。図3は、本実施例の計測装置の一例を示すブロック図である。
本実施例の計測装置において、被計測物の位置を示す複数の信号(位置信号)は、計測装置内の受光素子から出力される。本実施例では、複数の信号として、コサイン関数及びサイン関数で近似される二つの周期信号が出力される。エンコーダから出力された二つの信号(コサイン信号及びサイン信号)はアナログ信号であるため、それぞれ、A/D変換器(5−1)、(5−2)に入力される。A/D変換器(5−1)、(5−2)のそれぞれに入力したコサイン信号及びサイン信号は、それぞれのA/D変換器(5−1)、(5−2)によりデジタル信号に変換される。
次に、デジタル信号に変換されたコサイン信号及びサイン信号は、誤差補正部(6−1)、(6−2)にそれぞれ入力される。誤差補正部(6−1)、(6−2)は、入力されたコサイン信号及びサイン信号のそれぞれに含まれる振幅誤差、オフセット誤差、及び、位相誤差を除去する。誤差補正部(6−1)、(6−2)としては、出力信号のピーク値等を利用して各誤差を補正する補正手段が用いられる。
誤差補正部(6−1)、(6−2)は、コサイン信号及びサイン信号のそれぞれの振幅誤差、オフセット誤差、及び、位相誤差の少なくとも一部を除去する。このため、誤差補正部(6−1)、(6−2)のそれぞれから出力されたコサイン信号及びサイン信号は、理想的な出力信号の値により近似した信号に補正されている。
誤差補正部(6−1)は、例えば、コサイン信号Aの振幅G及びオフセットZが既知であれば、以下の式(1)を利用することにより、これらの変動の影響を除去したコサイン信号Xを得ることができる。
X = (A − Z)/ G … (1)
このような誤差補正を実行可能な装置は、減算器及び除算器を用いることにより電子的に実現することができる。
また、誤差補正部(6−2)は、サイン信号に関し、上述の誤差補正部(6−1)と同様な演算により、サイン信号に含まれる誤差を補正することが可能である。誤差補正部(6−1)、(6−2)は、その他の誤差成分に関しても、その誤差成分の混入量が既知であれば、各種の演算手段を追加することにより、その誤差成分を除去することができる。
誤差補正部(6−1)、(6−2)には、例えば、計測装置の設計時に予想される値を、誤差成分の混入量(誤差混入量)の初期値として与えられる。誤差補正部(6−1)、(6−2)に与えられた初期値は、後述する手法により補正された補正信号の理想状態からの偏倚に従い補正することが可能である。このような手法により、誤差補正部(6−1)、(6−2)に与えられた誤差混入量を更新する。このため、誤差補正部(6−1)、(6−2)は、常に最新の誤差混入量を予想することができる。
また、後述の手法により誤差混入量が推定すれば、その誤差混入量による位相演算への影響も算出することが可能であり、演算された位相をその誤差混入量に応じて補正することも可能である。このため、誤差混入量が所定の値より少ない場合には、本実施例において、誤差補正部(6−1)、(6−2)を省略してもよい。
誤差補正部(6−1)、(6−2)のそれぞれにより誤差が補正されたコサイン信号及びサイン信号は、二次回帰演算器(7−1)、(7−2)のそれぞれに入力される。二次回帰演算器(7−1)、(7−2)は、コサイン信号及びサイン信号のそれぞれについて、二次回帰演算を実行する。
本実施例において、回帰演算器(7−1、7−2)は、コサイン信号及びサイン信号のそれぞれに含まれる前記誤差の少なくとも一部が誤差補正部(6−1、6−2)により除去された後に、回帰演算を実行する。
二次回帰演算そのものは公知であるが、これをLSI(大規模集積回路)やFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレー)などの論理回路で高速演算する際には、演算を簡素化することが好ましい。このため、本実施例の二次回帰演算器(7−1)、(7−2)では、以下の手順で演算を実行するのが良い。
まず、補正信号xを時刻kの二次式として式(2)のように近似する。
= a・k + b・k + c … (2)
ここで、演算を簡素化するため、回帰に用いる各サンプルxに対応する時刻kを、ゼロを中心とする奇数の整数として割り当てる。
本実施例において、二次回帰に用いられる信号のサンプル数が少ない場合、信号に含まれるノイズを効果的に除去することができない。このため、二次回帰に用いられる信号のサンプル数は、多いほうがより好ましく、例えばサンプル数を8個以上とすることが好ましい。
一方、二次回帰を行う場合、コサイン信号及びサイン信号をそれぞれ放物線(二次曲線)で近似することになる。このため、コサイン信号及びサイン信号の一周期分のサンプル数のうち、二次回帰に用いるサンプル数を多くすると、近似の精度が悪化する。そこで、本実施例では、コサイン信号及びサイン信号の一周期分のサンプル数のうち、例えば1/4以下のサンプルを用いることが好ましい。
各信号に対するサンプリングは、一定間隔で行われる。このため、1/4以下のサンプルとは、各信号の1/4周期の範囲に存在するサンプルを意味する。このとき、例えば、信号のピーク値(最大値又は最小値)を中心として、信号一周期の1/4以下の範囲に存在するサンプルを用いて二次回帰を実行する。
以上の関係より、本実施例における周期信号のサンプル数は、信号一周期あたり32点以上の位置信号がサンプリングされていることが好ましい。一般に、高い位置精度は停止位置において要求される。本実施例において、移動速度は停止直前に非常に遅くなること、また、本実施例の手法によれば短い移動間隔で誤差の推定が可能である。このため、信号一周期あたり32点以上の値をサンプリングすることは、実用上達成可能である。
ただし、本実施例はこれに限定されるものではない。計測装置に要求される精度やその他の仕様等に応じて、二次回帰で用いられるサンプル数を8個未満にすることや、信号一周期の1/4より広い範囲のサンプルを用いて二次回帰を実行してもよい。
本実施例の以下の説明では、回帰で用いられる信号のサンプル数は8個であり、各サンプルXに対応する時刻は(−7、−5、−3、−1、1、3、5、7)であるとする。このような場合、式(2)の各係数a、b、cはそれぞれ式(3)乃至(5)を用いて算出される。
a = (Sxk2−Sk2・S)/(Sk4−Sk2 ) … (3)
b = Sxk/Sk2 … (4)
c = S−a・Sk2 … (5)
ここで、S、Sxk、Sxk2、Sk2、Sk4は、それぞれ(x)、(x・k)、(x・k)、(k)、(k)の平均であり、Sk2およびSk4は、サンプル数に応じた定数で与えられる。また、S、Sxk、Sxk2は、サンプル数をNとするとき、N回過去のデータxと最新のデータxを用いて、前回に算出されたそれぞれの平均値S’、Sxk’、Sxk2’のそれぞれを式(6)乃至(8)で更新することで得られる。
= S’+(X−X)/N … (6)
xk = Sxk’−2・S’+{(N−1)X+(N+1)X}/N … (7)
xk2 = Sxk2’−4・Sxk’+4・S’+{(N−1)−(N+1)}/N … (8)
ここで、Nを2に選ぶことで、除算はシフト演算に変換され、演算が更に簡素化される。
これらの平均値は、初期値をゼロとして更新される。ただし、N回の更新が行われるまでの間、平均値は無効であり、誤差計測演算は行なわない。また、位置信号の変化が急激である場合など、この手法が正しく実施できない場合は、各平均値をゼロに初期化し、以後N回の連続する有効なデータを用いた更新が実行されるまでの間、誤差の計測演算を抑制する。
次に、特定の位相角における信号の算出手順について説明する。
誤差補正部(6−1)、(6−2)のそれぞれから出力された誤差補正済みのコサイン信号及びサイン信号は、位相演算器(10)に入力される。位相演算器(10)は、補正済みのコサイン信号及びサイン信号を用いて、位相情報を算出し、この位相情報を示す位相信号を出力する。位相演算器(10)は、例えば、公知のアークタンジェント演算器により構成される。アークタンジェント演算器は、コサイン信号及びサイン信号にアークタンジェント演算を実行することにより、これらの信号を位相(被計測物の位置)に変換する。
位相演算器(10)から出力された位相信号は、制御装置(11)に入力される。制御装置(11)は、位相演算器(10)からの位相信号を用いて、時刻−1及び時刻1における信号xを演算し、時刻−1及び時刻1における位相角が目的とする所定の位相角(目標位相角)を挟んでいるか否かを判定する。制御装置(11)は、時刻−1及び時刻1における位相角が目的位相角を挟んでいると判定した場合、内挿演算器に対して、以下の演算を実行するように指令を出す。なお、内挿演算器は、記憶装置(8−1)、(8−2)の内部に設けられている。ただしこれに限定されるものではなく、内挿演算器を例えば制御装置(11)の内部に設けてもよい。
内挿演算器は、制御装置(11)からの指示に従い、それぞれの時刻(−1、1)における位相角の目標値との差を用いて重み付き平均演算する。そして、特定位相角(目標位相角)における信号xの値を算出する。本実施例の内挿演算器は、例えば、特定位相としての位相角kπ/N(N:2以上の偶数、k:0から2N−1までの整数)におけるコサイン信号及びサイン信号の値を内挿によって求める。ただし、本実施例はこれに限定されるものではなく、例えば、上記位相角におけるkの範囲を0から4N−1(N:2以上の偶数)までの整数としてもよい。
このように、内挿演算器は、二次回帰演算器(7−1)、(7−2)にて算出された情報(回帰係数)を用いてコサイン信号及びサイン信号それぞれの特定位相における値を求める。これらの値は、目標位相角における回帰推定値として、記憶装置(8−1)、(8−2)に格納される。
記憶装置(8−1)、(8−2)に格納された回帰推定値は、通常の誤差補正技術で利用されるコサイン信号及びサイン信号の最大値又は最小値に相当する。誤差推定部(9−1)、(9−2)は、これらの特定位相における値(最大値及び最小値)を用いて、それぞれの補正済み信号に含まれる誤差を推定する。このように、誤差推定部(9−1)、(9−2)は、内挿演算器にて求められたコサイン信号及びサイン信号それぞれの特定位相における値(最大値及び最小値)を用いて、各信号に含まれる誤差を推定する。なお、誤差推定部(9−1)、(9−2)としては、公知の誤差推定部を用いることができる。
誤差推定部(9−1)、(9−2)で推定された誤差混入量は、誤差補正部(6−1)、(6−2)にフィードバックされる。誤差補正部(6−1)、(6−2)にフィードバックされた誤差混入量は、誤差補正部(6−1)、(6−2)に既に与えられている誤差混入量を更新する。誤差補正部(6−1)、(6−2)に与えられる誤差混入量は更新されるため、以後の誤差補正をより精密に行うことができる。このように、補佐補正部(6−1)、(6−2)は、内挿演算器にて求められたコサイン信号及びサイン信号それぞれの特定位相における値から推定された誤差を補正(除去)する。
位相演算器(10)は、誤差補正部(6−1)、(6−2)により誤差が除去された後のコサイン信号及びサイン信号に基づいて、被計測物の位置を算出する。また、位相誤差補正部(12)は、補正済み信号に含まれるこれらの誤差に従い、位相演算器(10)で算出された位相情報(位相信号)を補正する。すなわち、位相誤差補正部(12)は、コサイン信号及びサイン信号それぞれの特定位相の値から推定された誤差の大きさに応じて、位相情報を補正する。
次に、本実施例の計測装置による補正結果について説明する。
図1は、本実施例の計測装置による演算結果を示している。コサイン信号を横軸にプロットし、サイン信号を縦軸にプロットした図である。また、図1は微小な誤差成分を見やすくするため、表示データを一旦極座標表示に変換した後、半径を100倍に拡大して表示している。
また、図2は、本実施例における誤差補正後の位置信号(コサイン信号及びサイン信号)、及び、この位置信号から演算された位相角(斜めの直線)を示している。
図1において、径方向に大きく変動している折れ線は誤差補正後の位置信号であり、変動の少ない線は二次回帰によりノイズ成分を除去した位置信号である。また、四角で示した点は、本発明の方法により一回転あたり16点の等位相間隔で採取された値を示す。
この例に示された位置信号は、全部で1000点であり、この間に位置信号は4周期強の変化をしていることから、信号1周期あたりのデータ数は240点前後と推定される。回帰に用いたデータ数は32点であり、信号1周期あたりのデータ数の約1/8である。
図1より明らかなように、本発明の方法によれば、位置信号に含まれるノイズ成分が大幅に抑制されており、位置信号がわずかに変化した場合でも、信号の各点の値(この中には信号の最大値、最小値が含まれる)を精度良く求めることが可能である。
これらの値を用いれば、公知の手法により信号に含まれる誤差成分の大きさを推定することが可能になる。そして、推定された誤差成分の大きさを用いて位置信号を補正し、又は、これから演算される位相角に含まれる誤差を推定し、これを補正することが可能となる。
以上詳細に説明したように、本発明の方法によれば、位置のわずかな変化の間に位置信号に含まれる誤差成分の計測が可能となり、位置による誤差成分の変動にも高速に追従可能な誤差補正が可能となる。このような位置信号の処理装置を位置制御装置に応用すれば、停止点付近に固有の誤差も効果的に補正され、一般に要求される停止位置精度が格段に高まり、産業の広い分野において有益な技術であるといえる。
以上のとおり、本実施例の計測装置は、位置信号の最大値付近における多数の信号値を用いた二次回帰を実行する。本実施例によれば、最大値及び最小値を平均化することでノイズを抑制していた従来技術と同等のノイズ抑制効果を得ることができる。このため、わずかな位置の変化の間の信号を用いて誤差補正を行なうことが可能となる。
信号の誤差は、位置の変化に伴って変動するが、位置の変化が少ない場合には誤差の変動も少ない。例えば、図4及び図5に示されるリニアエンコーダにおいて、移動スケールスリットの開口比の位置による変動は、信号に含まれる誤差となる。しかし、固定スケールが複数のスケールスリットに対向しているため、この誤差は移動平均化されることになる。図5では、固定スリットが各場所3本のみ表示されているが、特に分解能の高いエンコーダの場合、このスリットは多数設けられている。例えば、スリットピッチ50μのエンコーダで受光部の幅が1mmの場合、このスリットは20本設けられる。このため、移動スケールのスリット20本の開口比が平均化されることとなる。
本実施例の計測装置によれば、位置のわずかな変化の間にも信号に含まれる誤差を精度良く測定することが可能である。このため、スケール特性の局部的な変動にも高速に追従し、高い停止位置精度を得ることができる。従って、本実施例によれば、位置信号に含まれる誤差を短期間で精度良く推定し、これを除去可能な計測装置を提供することができる。
以上、本発明の実施例について具体的に説明した。ただし、本発明は上記実施例として記載された事項に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。
周期信号の最大値及び最小値を推定するには、コサイン信号及びサイン信号の最大値及び最小値を正確に求める必要があり、最大値及び最小値の近傍において、三角関数は放物線で近似される。このため、本実施例では二次回帰演算器を用いて回帰を行っているが、これに限定されるものではない。例えば、二次回帰演算器の代わりに、一次回帰演算器などの他の回帰演算器を用いてもよい。
実施例の演算結果を示す図である。 実施例に使用した信号およびこれから演算される位相角を示す図である。 本実施例の計測装置の一例を示すブロック図である。 リニアエンコーダの一例を示す全体図である。 リニアエンコーダの一例を示す詳細図である。
符号の説明
1:移動スケール
2:固定スケール
3:発光素子
4:受光素子
5−1、5−2:A/D変換器
6−1、6−2:誤差補正部
7−1、7−2:二次回帰演算器
8−1、8−2:記憶装置
9−1、9−2:誤差推定部
10:位相演算器
11:制御装置
12:位相誤差補正部


Claims (6)

  1. 被計測物の位置を表すコサイン関数及びサイン関数で近似される二つの信号を用いて被計測物の位置を計測する計測装置であって、
    前記二つの信号のそれぞれについて回帰演算を実行する回帰演算器と、
    前記回帰演算器にて算出された情報を用いて前記二つの信号それぞれの特定位相における値を求める内挿演算器と、
    前記内挿演算器にて求められた前記二つの信号それぞれの前記特定位相における値から推定された誤差を補正する誤差補正部と、を有することを特徴とする計測装置。
  2. 前記特定位相における値は、前記二つの信号の位相角kπ/N(N:2以上の偶数、k:0から2N−1又は4N−1までの整数)における値であることを特徴とする請求項1記載の計測装置。
  3. 前記回帰演算器は、前記二つの信号に含まれる前記誤差の少なくとも一部が前記誤差補正部により除去された後に、該二つの信号のそれぞれについて前記回帰演算を実行することを特徴とする請求項1又は2記載の計測装置。
  4. さらに、前記二つの信号それぞれの前記特定位相の値から推定された前記誤差の大きさに応じて位相角を補正する位相誤差補正部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の計測装置。
  5. 前記回帰演算器は、前記二つの信号のそれぞれについて二次回帰演算を実行する二次回帰演算器であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の計測装置。
  6. 前記二次回帰演算器による二次回帰演算に用いられる前記二つの信号それぞれのサンプル数は、該信号の一周期に含まれるサンプル数の1/4以下であることを特徴とする請求項5記載の計測装置。



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