JP2010013132A - 食品収容用簡易容器及びその製造方法 - Google Patents

食品収容用簡易容器及びその製造方法 Download PDF

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Katsumasa Nakai
克昌 中井
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Abstract

【課題】積層する樹脂製フィルムの1枚に光干渉機能を有するフィルムを採用し、ラミネートフィルム間に印刷層を形成することにより、従来にない色調や外観を呈する共に生産性に優れた食品収容用簡易容器及びその製造方法を提供する。
【解決手段】印刷層を内側に含み、樹脂製フィルムを積層したラミネートフィルムからなる食品収容用簡易容器において、ラミネートフィルム20を、光干渉機能を有するフィルム30、ポリオレフィン系樹脂製の透明フィルム40、インキ含有接着剤50から構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、樹脂製フィルムを積層したラミネートフィルムを複数枚重ね合わせて加熱押圧成型して得られる食品収容用簡易容器及びその製造方法に関し、特に従来にない色彩や外観を呈する共に生産性に優れた食品収容用簡易容器及びその製造方法に関する。
従来から、重合接着された2枚の合成樹脂フィルムの間に模様印刷を介在したシートが知られている。例えば、実開昭62−146710号公報に「食品収容用簡易容器」が開示されている(特許文献1)。この考案の構成概要は、「透明な合成樹脂フィルムと透明あるいは不透明の合成樹脂フィルム間に模様印刷が施され、重合接着された模様入りフイルムシートを押圧成形した」というものである。これにより、容器の装飾性が向上するとともに、2枚の合成樹脂フィルム間に模様印刷が存在しているため、食品物を収容した際には食品物は直接印刷インキと接触しないため衛生的な食品収容用簡易容器を提供することが可能になる。
一方、食品収容用簡易容器は、樹脂製フィルムを積層したラミネートフィルムを複数枚重ね合わせて加熱押圧成型することにより所定形状に形成される。このとき、加熱押圧によって積層された状態で成型された樹脂製フィルム製の食品収容用簡易容器は、互いに密着した状態となるため、成型工程の後、個々の容器が容易に剥れなくなるという問題があった。そのため、作業者は、食品を収容する際に、容器を一個ずつ剥がすのに相当の手間がかかるので、生産性(作業効率)が低下するばかりでなく、無理に剥離させようとすると、容器が破損する場合がある。
また、樹脂製フィルムを積層したラミネートフィルムの成形容器については、成形容器に加熱された食品を収容する又はこれに収容した食品を容器ごと加熱する場合に所定温度以上に加熱された状態になると、容器自体の保形性が損なわれてしまうという問題を生じる。
実開昭62−146710号公報
そこで、本発明は、積層する樹脂製フィルムの1枚に光干渉機能を有するフィルムを採用することに着目し、ラミネートフィルム間に印刷層を形成することにより、従来にない色調や外観を呈する共に生産性に優れた食品収容用簡易容器及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、印刷層を内側に含み、樹脂製フィルムを積層したラミネートフィルムからなる食品収容用簡易容器において、前記樹脂製フィルムの1枚は光干渉機能を有するフィルムからなることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明について、請求項1に記載の前記樹脂製フィルムは、光干渉機能を有するフィルムとポリオレフィン系樹脂製の透明フィルムから構成されることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、印刷層を内側に含み、樹脂製フィルムを積層したラミネートフィルムを熱成形して食品収容用簡易容器を製造する方法において、前記樹脂製フィルムは、光干渉機能を有するフィルムとポリオレフィン系樹脂製の透明フィルムから構成され、異種フィルムどうしが対向するように重ね合わせて予め130〜170℃に加熱した金型にてプレス成形加工して製造することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明について、請求項3に記載の前記光干渉機能を有するフィルムの厚みを18μm程度、前記ポリオレフィン系樹脂製の透明フィルムの厚みを30μm程度に設定したことを特徴とする。
以上のように、本発明に係る食品収容用簡易容器によれば、表面に光干渉機能を有するフィルムを配置し且つ内側に印刷層を含んでいることから、見る角度により種々の色調や外観を呈して高級感のある食品収容用簡易容器を提供することができる。
また、本発明に係る食品収容用簡易容器の製造方法によれば、混合樹脂製の光干渉機能を有するフィルムとポリオレフィン系樹脂製の透明フィルムからラミネートフィルムを構成し、異種フィルムどうしが対向するように重ね合わせて加熱した金型にてプレス成形加工するようにしたので、異種フィルムどうしの熱接着性は極めて乏しいため、成形されたラミネートフィルム成形体である容器は互いに接着性を有しておらず、成形された容器を金型から取り出した後も、個別の容器を剥がして分離することが容易となるばかりでなく、成形された容器自体の保形性が損なわれてしまうという問題を解消することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。本発明に係るラミネートフィルムは、以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいてどのような製造方法によって製造されたものでもよい。
本発明において用いられる「光干渉機能を有するフィルム」とは、見る角度によって色調が徐々に変化する機能を有するフィルムを意味し、このような機能を有するフィルムであれば本発明の目的を逸脱しない限りにおいていかなるフィルムも使用することができる。なお、光干渉機能を有するフィルムとしては、例えば、「オーロラフィルム」、「オプトフィルム」等として市販されている。
本発明に係る食品収容用簡易容器は、印刷層を内側に含み、表面に配置された光干渉機能を有するフィルムを通して意匠を視認させるものであることから、実質的に透明とみなせる透明樹脂フィルムを基材として積層してなるラミネートフィルムを構成することが好ましい。
(第一実施例)
図1は、ラミネートフィルムを複数枚重ね合わせて加熱押圧成型して得られた食品収容用簡易容器を示す斜視図である。図2は、本発明に係るラミネートフィルムの第一実施例を示す断面図である。
図1に示す食品収容用簡易容器10は、後述するように複数枚のラミネートフィルム20が積層された状態で加熱押圧成型して得られる。
ラミネートフィルム20は、図2に示すように、光干渉機能を有するフィルム30と、ポリオレフィン系樹脂製の透明フィルム40から構成され、内側にインキ含有接着剤50を介在させて積層されている。具体的な材質例について、以下の通り説明する。
(1)オーロラフィルム
製品名 5000SERIES IRIDESCENT FILMS
化学名 ポリエステル/コーポリエステル、アクリルコーポリマー
(2)ポリオレフィン系樹脂製フィルム
製品名 太閤FO FOR
会社名 フタムラ化学株式会社
化学名 ポリオレフィンフィルム
(3)接着剤A
製品名 CAT−21BL
会社名 東洋モートン株式会社
化学名 NCO末端ポリウレタン系接着剤
(4)接着剤B
製品名 TM−386L
会社名 東洋モートン株式会社
化学名 OH末端ポリウレタン系接着剤
(5)インキ
製品名 ユニビアA シリーズ
会社名 大日本インキ化学工業株式会社
化学名 グラビアインキ
図1に示す食品収容用簡易容器10は、光干渉機能を有するフィルム30、ポリオレフィン系樹脂製の透明フィルム40、インキ含有接着剤50から構成されたラミネートフィルム20を、異種フィルムどうしが対向するように重ね合わせて予め130〜170℃に加熱した金型にてプレス成形加工して製造される。
ここで、異種フィルムどうしの熱接着性は極めて乏しいため、成形されたラミネートフィルム成形体である容器は互いに接着性を有しておらず、成形された容器を金型から取り出した後も、個別の容器を剥がして分離することが容易となる。
また、光干渉機能を有するフィルム30の厚みを18μm程度、ポリオレフィン系樹脂製の透明フィルム40の厚みを30μm程度に設定することが好ましい。これにより、成形された容器自体の保形性についても良くなる。
(第二実施例)
図3は、本発明に係るラミネートフィルムの第二実施例を示す断面図である。
食品収容用簡易容器10は、第一実施例と同様に複数枚のラミネートフィルム20が積層された状態で加熱押圧成型して得られる。
ラミネートフィルム20は、図3に示すように、光干渉機能を有するフィルム30と、ポリオレフィン系樹脂製の透明フィルム40から構成され、内側にインキ70が印刷されており、インキ70を覆うように接着剤60が塗布され、この接着剤60を介在させて積層されている。具体的な材質例については、上述した第一実施例と同様である。
図1に示す食品収容用簡易容器10は、光干渉機能を有するフィルム30、ポリオレフィン系樹脂製の透明フィルム40、インキ70・接着剤60から構成されたラミネートフィルム20を、異種フィルムどうしが対向するように重ね合わせて予め130〜170℃に加熱した金型にてプレス成形加工して製造される。
ここで、異種フィルムどうしの熱接着性は極めて乏しいため、成形されたラミネートフィルム成形体である容器は互いに接着性を有しておらず、成形された容器を金型から取り出した後も、個別の容器を剥がして分離することが容易となる。
また、光干渉機能を有するフィルム30の厚みを18μm程度、ポリオレフィン系樹脂製の透明フィルム40の厚みを30μm程度に設定することが好ましい。これにより、成形された容器自体の保形性についても良くなる。
ラミネートフィルムを複数枚重ね合わせて加熱押圧成型して得られた食品収容用簡易容器を示す斜視図である。 ラミネートフィルムの第一実施例を示す断面図である。 ラミネートフィルムの第二実施例を示す断面図である。
符号の説明
10 食品収容用簡易容器
20 ラミネートフィルム
30 光干渉機能を有するフィルム
40 透明フィルム
50 インキ含有接着剤
60 接着剤
70 インキ

Claims (4)

  1. 印刷層を内側に含み、樹脂製フィルムを積層したラミネートフィルムからなる食品収容用簡易容器において、前記樹脂製フィルムの1枚は光干渉機能を有するフィルムからなることを特徴とする食品収容用簡易容器。
  2. 前記樹脂製フィルムは、混合樹脂製の光干渉機能を有するフィルムとポリオレフィン系樹脂製の透明フィルムから構成されることを特徴とする請求項1に記載の食品収容用簡易容器。
  3. 印刷層を内側に含み、樹脂製フィルムを積層したラミネートフィルムを熱成形して食品収容用簡易容器を製造する方法において、前記樹脂製フィルムは、混合樹脂製の光干渉機能を有するフィルムとポリオレフィン系樹脂製の透明フィルムから構成され、異種フィルムどうしが対向するように重ね合わせて予め130〜170℃に加熱した金型にてプレス成形加工して製造することを特徴とする食品収容用簡易容器の製造方法。
  4. 前記混合樹脂製の光干渉機能を有するフィルムの厚みを18μm程度、前記ポリオレフィン系樹脂製の透明フィルムの厚みを30μm程度に設定したことを特徴とする請求項3に記載の食品収容用簡易容器の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019059542A (ja) * 2017-09-28 2019-04-18 サンプラスチックス株式会社 ラベル容器製造方法およびそのラベル容器

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