JP2010012811A - 降坂路走行速度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空走距離の短縮化を図りつつ、自動制動誤介入時の違和感を小さく抑えることができる降坂路走行速度制御装置を提供する。
【解決手段】 降坂路の路面勾配変化量である斜度変化量Δθを検出する入力処理部21を備え、HDCコントローラ1は、斜度θが固定パラメータθ2よりも小さい場合であって、斜度変化量Δθが変動パラメータθ1'以上のとき、車両を自動制動する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、降坂路走行中の車両を自動制動する降坂路走行速度制御装置の技術分野に属する。
特許文献1には、路面勾配センサの出力が降坂路判定角度しきい値以上であるとき、坂路走行中と判定し、車速が目標車速を超えないよう車両を自動制動する、いわゆるHDC(ヒルディセントコントロール)の技術が開示されている。
特開2006−224946号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、路面勾配センサの出力と降坂路判定角度しきい値との比較によりHDC制御の介入判断を行っているため、車両が降坂路を下り始めてからHDCが作動するまでの間に時間を要し、空走距離が長くなるという問題があった。
一方、空走距離を短縮するために降坂路判定しきい値をより小さな値とした場合、センサノイズ等により降坂路を誤判定したとき、HDC誤介入による不要な減速が発生し、運転者に違和感を与える。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、空走距離の短縮化を図りつつ、自動制動誤介入時の違和感を小さく抑えることができる降坂路走行速度制御装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明の降坂路走行速度制御装置では、路面勾配が降坂路判定角度しきい値以上の場合、車速が目標車速を超えないように車両を第1の制動力で自動制動する一方、路面勾配が降坂路判定角度しきい値よりも小さい場合であって、路面勾配変化量の絶対値が降坂路判定変化量しきい値以上のとき、車両を第1の制動力よりも小さな第2の制動力で自動制動する。
本発明では、の絶対値が降坂路判定変化量しきい値以上の場合、すなわち、車両が降坂路に進入した初期段階から自動制動を作動させるため、空走距離の短縮化を図ることができる。また、路面勾配変化量の誤検出により自動制動の誤介入が発生した場合であっても、第2の制動力は第1の制動力よりも小さく設定しているため、運転者に与える違和感を小さく抑えることができる。
この結果、空走距離の短縮化を図りつつ、自動制動誤介入時の違和感を小さく抑えることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明する。
図1は、実施例1の降坂路走行速度制御装置を示す制御ブロック図である。なお、以下の説明において、FLは左前輪、FRは右前輪、RLは左後輪、RRは右後輪を表す。
実施例1の降坂路走行速度制御装置Aは、急勾配(例えば、10%以上)の降坂路(下り坂)において、ブレーキやアクセル操作なしに車両を目標車速にキープするヒルディセントコントロール(以下、HDC)を行うものである。
降坂路走行速度制御装置Aは、HDCコントローラ(降坂路速度制御手段)1と、ブレーキコントローラ2と、エンジンコントローラ3と、液圧コントロールユニット(以下、HU)4と、ホイルシリンダ5FL,5FR,5RL,5RRと、エンジン6と、加速度センサ(以下、Gセンサ)7と、車輪速センサ8と、アクセル開度センサ9と、ブレーキペダルストロークセンサ10と、ヒルホールドコントロールスイッチ(以下、HDCSW)11とを備える。
まず、HDCコントローラ1に情報を送る各センサについて説明する。
Gセンサ7は、車両の前後方向加速度Gxを検出する。
車輪速センサ8は、図外の各車輪にそれぞれ設けられ、車輪の回転速度である車輪速VFL,VFR,VRL,VRRを検出する。
アクセル開度センサ9は、図外のアクセルペダルの開度を、例えば9段階(0/8〜8/8)で検出する。
ブレーキペダルストロークセンサ10は、図外のブレーキペダルのストローク量を検出する。
HDCSW11は、運転者がHDC機能を任意に作動(ON)/非作動(OFF)にすることができるスイッチであり、ONのときHDC要求信号RQ_HDC=1を出力し、OFFのときHDC要求信号RQ_HDC=0を出力する。
次に、HDCコントローラ1について説明する。
HDCコントローラ1は、マイクロコンピュータ等であって、入力処理部21と、車両状態検出部22と、目標車速演算部23と、介入判断部24と、制御量演算部25とを機能(プログラム)として備える。
入力処理部21は、Gセンサ7により検出された前後方向加速度Gxから斜度(路面勾配)θと、斜度の単位時間当たりの変化量(斜度変化量)Δθとを算出する(路面勾配検出手段、路面勾配変化量検出手段)。また、車輪速センサ8からの車輪速VFL,VFR,VRL,VRRから、車速(車体速)Vと、車速Vの単位時間当たりの変化量(速度変化量)ΔVを算出する。実施例1では、各車輪速VFL,VFR,VRL,VRRのセレクトハイにより車速Vを決定している。
ここで、単位時間は、入力処理部21がプログラムにて処理可能な最小時間とする。
車両状態検出部22は、斜度θ、斜度変化量Δθ、車速V、速度変化量ΔVを入力して降坂路進入判定および降坂路走行判定を行い、両判定結果に応じた降坂判定フラグSlopeを出力する。
(降坂路進入判定)
車両状態検出部22は、斜度変化量Δθが変動パラメータ(降坂路判定変化量しきい値)θ1'以上である場合、車両が降坂路への進入を開始した降坂路進入初期段階であると判定し、降坂判定フラグSlope=1を出力する。ここで、変動パラメータθ1'は、例えば、単位時間当たりの変化量が3〜5%とする。なお、斜度変化量Δθが変動パラメータθ1'以上である状態が所定時間継続した場合、降坂路進入初期段階であると判定してもよい。
ここで、変動パラメータθ1'は、車速Vが後述するHDC作動時の目標車速V*よりも高い場合には、車速Vが目標車速V*以下である場合よりも変動パラメータθ1'をより小さな値に設定する。
車両状態検出部22は、降坂判定フラグSlope=1の出力中、斜度変化量Δθが変動パラメータθ1'を下回った場合であっても、所定時間はSlope=1を維持する。
(降坂路走行判定)
車両状態検出部22は、斜度θの絶対値が固定パラメータ(降坂路判定角度しきい値)θ2以上である場合、車両が降坂路走行中であると判定し、降坂判定フラグSlope=2を出力する。ここで、固定パラメータθ2は、例えば、10%とする。斜度θが固定パラメータθ2以上である状態が所定時間継続した場合、車両が降坂路走行中であると判定してもよい。
車両状態検出部22は、車両が降坂路走行中でも降坂路進入初期段階でもないと判定した場合、降坂判定フラグSlope=0を出力する。
目標車速演算部23は、アクセル開度センサ9により検出されたアクセル開度APOと、ブレーキペダルストロークセンサ10により検出されたブレーキペダルストローク量BLSと、車速Vとに基づき、HDC制御の目標車速V*を演算する。ここで、目標車速V*は、一定値(例えば、前進7km/h、後進4km/h)で与えるが、運転者のブレーキ操作およびアクセル操作に応じて可変とすることもできる。
例えば、HDC制御中に運転者がブレーキ操作を行った場合には、運転者がブレーキ操作を解除(ブレーキペダルストローク量=0)したとき、1制御周期前の車速を目標車速V*に設定する。
また、HDC制御中に運転者がアクセル操作を行った場合には、運転者がアクセル操作を解除(アクセル開度=0)したとき、1制御周期前の車速を目標車速V*に設定する。
介入判断部24は、車速Vと、降坂判定フラグSlopeと、HDC要求信号RQ_HDCとに基づき、HDC制御の介入可否を判断し、判断結果に応じたHDC介入フラグHDC_ACTを出力する。
(HDC_ACT=0)
HDC要求信号RQ_HDC=0である場合には、車速Vおよび降坂判定フラグSlopeにかかわらず、介入なしを示すHDC介入フラグHDC_ACT=0を出力する。また、HDC要求信号RQ_HDC=1であって、車速Vが所定車速V1(例えば、10km/h)以上の場合にも、HDC_ACT=0を出力する。
(HDC_ACT=1)
HDC要求信号RQ_HDC=1であって、車速Vが所定車速V1よりも小さい場合、降坂判定フラグSlope=1であるときには、エンジン6のトルクダウン制御のみを許可するHDC介入フラグHDC_ACT=1を出力する。
(HDC_ACT=2)
HDC要求信号RQ_HDC=1であって、車速Vが所定車速V1よりも小さい場合、降坂判定フラグSlope=2であるときには、エンジン6のトルクダウン制御に加え、各車輪による制動を許可するHDC介入フラグHDC_ACT=2を出力する。
制御量演算部25は、HDC介入フラグHDC_ACT=1の場合、エンジン6のトルクダウン量を演算し、エンジンコントローラ3に対しトルクダウン要求を出力する。このとき、トルクダウン量は、当該トルクダウンにより発生するエンジンブレーキによる制動力(第2の制動力)が、車両が降坂路で加速しない程度の制動力となるように設定する。このため、トルクダウン量は、斜度変化量Δθが大きいほどより大きな値となるように設定する。
また、制御量演算部25は、HDC介入フラグHDC_ACT=2の場合、目標車速V*と車速Vとの偏差をなくすようなエンジン6のトルクダウン量および各ホイルシリンダ5FL,5FR,5RL,5RRの増圧量を演算し、HU4に対し制動要求を出力すると共に、エンジンコントローラ3に対しトルクダウン要求を出力する。
すなわち、HDC介入フラグHDC_ACT=1の場合のエンジンブレーキによる制動力(第2の制動力)は、HDC介入フラグHDC_ACT=2の場合のエンジンブレーキと油圧ブレーキとによる制動力(第1の制動力)よりも小さな制動力となる。
ブレーキコントローラ2は、制動要求に応じた制動指令をHU4へ出力して各ホイルシリンダ5FL,5FR,5RL,5RRの液圧を上昇させ、各車輪に制動力を付与する。
エンジンコントローラ3は、トルクダウン要求に応じたトルクダウン指令をエンジン6へ出力し、エンジン6をトルクダウンさせる。
[HDC制御処理]
図2は、実施例1の降坂路走行速度制御装置Aで実行されるHDC制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、この制御処理は、所定周期で繰り返し実行される。
ステップS1では、入力処理部21、目標車速演算部23、および介入判断部24において、各種信号(前後方向加速度Gx,車輪速VFL,VFR,VRL,VRR,アクセル開度APO,ブレーキペダルストロークBLS,HDC要求信号RQ_HDC)を入力し、ステップS2へ移行する。
ステップS2では、入力処理部21において、斜度θ、斜度変化量Δθ、車速Vを算出し、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、介入判断部24において、HDC要求の有無をHDC要求信号RQ_HDC=1であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS4へ移行し、NOの場合にはリターンへ移行する。
ステップS4では、介入判断部24において、車速Vが所定車速V1よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS5へ移行し、NOの場合にはリターンへ移行する。
ステップS5では、車両状態検出部22において、降坂路進入判定および降坂路走行判定を行い、ステップS6へ移行する。
ステップS6では、介入判断部24において、降坂路進入初期段階であるか否かを、降坂判定フラグSlope=1であるか否かにより判定する。YESの場合にはステップS8へ移行し、NOの場合にはステップS7へ移行する。
ステップS7では、介入判断部24において、降坂路走行中であるか否かを、降坂判定フラグSlope=2であるか否かにより判定する。YESの場合にはステップS8へ移行し、NOの場合にはリターンへ移行する。
ステップS8では、目標車速演算部23において、HDC制御の目標車速V*を演算し、ステップS10へ移行する。
ステップS9では、制御量演算部25において、エンジン6のトルクダウン量を演算し、ステップS11へ移行する。ここで、トルクダウン量は、車両が加速しない程度の制動力が得られる値とし、斜度変化量Δθが大きいほど、より大きな値に設定する。
ステップS10では、制御量演算部25において、目標車速V*と車速Vとの偏差をなくすようなエンジン6のトルクダウン量および各ホイルシリンダ5FL,5FR,5RL,5RRの増圧量を演算し、ステップS12へ移行する。
ステップS11では、エンジンコントローラ3において、エンジン6のトルクダウンを実施し、リターンへ移行する。
ステップS12では、エンジンコントローラ3において、エンジン6のトルクダウンを実施すると共に、HU4において、各ホイルシリンダ5FL,5FR,5RL,5RRのブレーキ液圧を増圧し、リターンへ移行する。
次に、作用を説明する。
[空走距離短縮作用]
図3は車両が急勾配の降坂路を下るシーンを示す説明図、図4は実施例1のHDCの作動を示すタイムチャートである。なお、運転者はHDCSW11をONし、車速は所定車速V1(例えば、10km/h)よりも低い状態を前提とする。
時点t1では、車両が降坂路に到達するが、斜度θおよび斜度変化量Δθは共にゼロであるため、介入判断部24はHDC_ACT=0を出力する。このため、制御量演算部25は、HDCを非作動とする。このとき、図2のフローチャートでは、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7へと進む流れである。
時点t2では、斜度変化量Δθが変動パラメータθ1'以上となったため、介入判断部24はHDC_ACT=1を出力する。このため、制御量演算部25は、HDCを作動させ、エンジントルクダウンを行う。このとき、図2のフローチャートでは、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS9→ステップS11へと進む流れとなる。
制御量演算部25は、エンジンコントローラ3にトルクダウン要求を出力し、エンジンコントローラ3は、トルクダウン要求に応じたトルクダウン指令をエンジン6に出力する。このため、時点t2から少し遅れてHDCが作動し、エンジンブレーキによる制動力(第2の制動力)が効き始めるため、降坂路進入初期段階から車速の上昇を抑えることができる。
時点t2'では、斜度変化量Δθが変動パラメータθ1'を下回るが、実施例1では、降坂判定フラグSlope=1の出力中、斜度変化量Δθが変動パラメータθ1'を下回った場合であっても、所定時間の間はSlope=1を維持するため、HDCは解除されない。
時点t3では、時点t2'から所定時間内に斜度θが固定パラメータθ2以上となったため、介入判断部24はHDC_ACT=2を出力する。このため、制御量演算部25は、エンジントルクダウンに加え、各ホイルシリンダ5FL,5FR,5RL,5RRの液圧を増圧する。このとき、図2のフローチャートでは、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS10→ステップS12へと進む流れとなる。
制御量演算部25は、エンジンコントローラ3へのトルクダウン要求に加え、ブレーキコントローラ2に制動力要求を出力し、ブレーキコントローラ2は、制動力要求に応じた制動指令をHU4に出力する。このため、時点t3から少し遅れて、車速Vが目標車速V*を超えないように、エンジンブレーキと液圧ブレーキとによる自動制動を実施する。
[従来技術との対比]
従来のHDCでは、加速度センサの出力から斜度を算出し、斜度と降坂路判定角度しきい値とを比較して降坂路走行を判定し、HDCを作動させている。ここで、降坂路判定角度しきい値は、値が小さいほど早期に降坂路判定を行うことが可能となるが、降坂路判定角度しきい値を小さくするほど、センサノイズ等に起因するHDC誤介入が頻発するおそれがある。
一方、降坂路判定角度しきい値をより大きな値とした場合、車両が降坂路を下り始めてからHDCによる自動制動が作動するまでの間に時間を要し、空走距離が長くなってしまう。従来のHDCでは、図4のタイムチャートにおいて、時点t1から斜度θが降坂路判定角度しきい値(例えば10%)以上となる時点t3までの間はHDCが非作動であるため、車両は降坂路を空走し、車速の上昇を伴う。このとき、運転者はHDCSWのONし、降坂路進入初期段階からHDCが介入することを望んでいるにもかかわらず、降坂路進入初期にはHDCが介入せず、車速が一旦上昇した後にHDC介入による減速が行われるため、運転者に空走感(違和感)を与えてしまう。ここで、空走感とは、運転者の予期せぬ車速の上昇をいう。
これに対し、実施例1では、斜度θと固定パラメータθ2(斜度10%)との比較による従来の降坂路走行判定に加え、斜度変化量Δθ1と変動パラメータθ1'(単位時間当たりの斜度変化量3〜5%)との比較による降坂路進入判定を行い、斜度変化量Δθが変動パラメータθ1'以上であるとき、エンジンブレーキによる制動力(第2の制動力)を発生させ、車速の上昇を抑制する。このため、従来のHDCよりも低い勾配からHDC介入が可能となり、空走距離を短縮できる。
この後、斜度θが固定パラメータθ2(10%)以上となった場合、エンジンブレーキと油圧ブレーキとによる制動力(第1の制動力)を発生させ、車速Vが目標車速V*を超えないように車両を自動制動できる。
例えば、登坂路走行から平坦路走行への移行時、または、うねり路面走行時等の走行シーンでは、降坂路進入時と同様、斜度変化量Δθが変動パラメータθ1'以上となることがある。このため、斜度変化量Δθによる降坂路判定では、これらの走行シーンを降坂路進入と誤判定し、HDCが誤介入する頻度が高くなる。また、Gセンサ7のセンサノイズにより、斜度変化量Δθが変動パラメータθ1'以上となることもある。
そこで、実施例1では、斜度変化量Δθに基づく降坂路進入判定と斜度θによる降坂路走行判定とを併用することで、空走距離の短縮化を図りながら、降坂路判定の精度を確保している。つまり、固定パラメータθ2を大きな値としても、斜度変化量Δθと変動パラメータθ1'との比較により降坂路進入を早期に判定できる。また、変動パラメータθ1'を小さな値としても、斜度θと固定パラメータθ2との比較により降坂路走行を正確に判定できる。
さらに実施例1では、斜度変化量Δθに基づく降坂路進入判定がなされたときには、車速Vや目標車速V*にかかわらず、エンジントルクダウンのみを実施する。このため、降坂路進入を誤判定した場合であっても、小さな制動力(第2の制動力)しか発生せず、運転者に与える違和感を小さく抑えることができる。
また、実施例1では、斜度変化量Δθの絶対値が大きいほど、エンジンブレーキによる制動力(第2の制動力)をより大きくする。すなわち、斜度変化量Δθが大きいほど、路面勾配がより大きくなると予測できるため、斜度変化量Δθに応じてエンジンブレーキによる制動力をより大きくすることで、斜度θに対して過不足のない(車速の上昇を抑制する最小限の)制動力を得ることができる。
さらに、実施例1では、車速Vが目標車速V*よりも高い場合には、車速Vが目標車速V*以下である場合よりも変動パラメータθ1'をより小さな値に設定する。つまり、車速VがHDCの目標車速V*以下であってHDCをより早期に介入させる必要がない場合には、変動パラメータθ1'を大きな値とすることで、HDC誤介入の頻度を低減でき、降坂路走行判定の信頼性をより高めることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の降坂路走行速度制御装置Aにあっては、以下に列挙する効果が得られる。
(1) 降坂路の路面勾配変化量である斜度変化量Δθを検出する入力処理部(路面勾配変化量検出手段)21を備え、HDCコントローラ(降坂路速度制御手段)1は、斜度θが固定パラメータθ2よりも小さい場合であって、斜度変化量Δθが変動パラメータ(降坂路判定角度しきい値)θ1'以上のとき、車両を自動制動する。これにより、空走距離の短縮化を図りつつ、HDC誤介入時の違和感を小さく抑えることができる。
(2) HDCコントローラ1は、斜度変化量Δθの絶対値が大きいほど、制動力をより大きくするため、斜度(路面勾配)θに対して過不足のない制動力が得られ、運転者に与える違和感の抑制と車速上昇の抑制との両立を図ることができる。
(3) HDCコントローラ1は、車速Vが目標車速V*よりも高い場合には、車速Vが目標車速V*以下である場合よりも変動パラメータθ1'をより小さな値に設定するため、HDCをより早期に介入させる必要がない場合には、変動パラメータθ1'を大きな値とすることで、HDCの誤介入頻度を低減でき、降坂路走行判定の信頼性をより高めることができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づく実施例1により説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1に示したものに限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない程度の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、路面勾配変化量検出手段として、加速度センサの出力値の時間変化量を用いた例を示したが、路面勾配変化量は、車輪速変化量、レーダ等の外界認識手段、ナビゲーションシステム等のインフラ協調により検出してもよい。
また、自動制動を行う方法としては、エンジントルクダウンに限らず、油圧ブレーキ、回生ブレーキ(駆動系に電動モータを用いている場合)、駆動系のギア比変更等のいずれか、または複数を組み合わせてもよい。
実施例1では、降坂判定フラグSlope=1によるHDC作動中(HDC_ACT=1)に斜度変化量Δθの絶対値が変動パラメータθ1'を下回った場合であっても、所定時間の間はSlope=1を維持することで、斜度θが固定パラメータθ2以上となる前にHDCが解除されないようにする例を示したが、変動パラメータθ1'にヒステリシスを設定する方法や、斜度θが減少している場合にはSlope=1との判定を継続する方法等を用いてもよい。
実施例1の降坂路走行速度制御装置を示す制御ブロック図である。 実施例1の降坂路走行速度制御装置Aで実行されるHDC制御処理の流れを示すフローチャートである。 車両が急勾配の降坂路を下るシーンを示す説明図である。 実施例1のHDCの作動を示すタイムチャートである。
符号の説明
A 降坂路走行速度制御装置
1 HDCコントローラ(降坂路速度制御手段)
2 ブレーキコントローラ
3 エンジンコントローラ
4 液圧コントロールユニット
5 ホイルシリンダ
6 エンジン
7 加速度センサ
8 車輪速センサ
9 アクセル開度センサ
10 ブレーキペダルストロークセンサ
21 入力処理部(路面勾配検出手段、路面勾配変化量検出手段)
22 車両状態検出部
23 目標車速演算部
24 介入判断部
25 制御量演算部

Claims (3)

  1. 降坂路の路面勾配を検出する路面勾配検出手段と、
    前記路面勾配検出手段により検出された路面勾配が降坂路判定角度しきい値以上の場合、車速が目標車速を超えないように車両を第1の制動力で自動制動する降坂路速度制御手段と、
    を有する降坂路走行速度制御装置において、
    降坂路の路面勾配変化量を検出する路面勾配変化量検出手段を備え、
    前記降坂路速度制御手段は、検出された路面勾配が前記降坂路判定角度しきい値よりも小さい場合であって、前記路面勾配変化量検出手段により検出された路面勾配変化量の絶対値が降坂路判定変化量しきい値以上のとき、車両を前記第1の制動力よりも小さな第2の制動力で自動制動することを特徴とする降坂路走行速度制御装置。
  2. 前記降坂路速度制御手段は、検出された路面勾配変化量の絶対値が大きいほど、前記第2の制動力をより大きくすることを特徴とする降坂路走行速度制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の降坂路走行速度制御装置において、
    前記降坂路速度制御手段は、車速が前記目標車速よりも高い場合には、車速が前記目標車速以下である場合よりも前記降坂路判定変化量しきい値をより小さな値に設定することを特徴とする降坂路走行速度制御装置。
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