JP4083552B2 - 車両用警報装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、先行車と自車の相対関係や運転者の運転特性等に基づいて、運転者に対して適切なタイミングで警報を発令する車両用警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、先行車の速度、先行車の減速度、自車の速度、自車の減速度等に基づいて、自車と先行車両が最も接近したときの車間距離を最接近距離として推定し、当該推定された最接近距離と所定の適正な車間距離との比較結果に基づいて、適切なタイミングで第1次警報(ブレーキ補助や介入制動を伴わない警報)を発令する車両用警報装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、前記最接近距離や適正な車間距離を推定する際に用いるパラメータ(即ち、空走時間、自車想定減速度、及び車頭時間)をユーザがダイアルにより変更可能とする構成や、これらのパラメータを路面と車輪との間の摩擦係数(μmax)の検出値に応じて変更する構成が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−163796号公報
【特許文献2】
特開2002−22035号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ブレーキ補助や介入制動を伴わない警報を発令した場合、最終的な衝突の回避操作(例えば、ブレーキペダルの踏下やステアリングハンドルの操舵)は、当該警報を受けた運転者に委ねられることになる。一方、衝突の回避操作の態様は、個々の運転者の運転特性(例えば、車間距離に対するブレーキ操作の開始のタイミング)に依存して多種多様である。従って、警報の発令は、理想的には、個々の運転者の運転特性に適合すべきであり、各運転者にとって違和感のないものであるべきである。
【0006】
このため、上記従来の車両用警報装置においては、運転者ごとに異なる多種多様な運転特性を考慮して、前記最接近距離や適正な車間距離を推定する際に用いるパラメータ(即ち、空走時間、自車想定減速度、及び車頭時間)は、個々の運転者の選択により設定可能となっている。即ち、各運転者は、ダイアル等で前記パラメータを適宜設定することにより、自己の運転特性に応じた警報の発令のタイミングを選択することができる。
【0007】
しかしながら、上記従来の車両用警報装置のように、警報の発令タイミングを各運転者によるパラメータ設定により変更する場合であっても、警報の発令タイミングが、運転者の運転特性に適合しない場合があることが本願発明者による試験結果により明らかとなった(この試験結果については、後に詳説する)。即ち、上記従来の車両用警報装置は、アクセルペダルからブレーキペダルへの踏み換え時間や減速度に関する通常走行時の学習結果に基づいて、若しくは路面摩擦係数に基づいて、前記パラメータを自動的に調整する機能を備えうるものの、運転者の運転特性に適合する警報の発令タイミングを実現する構成として必ずしも理想的ではないことが明らかとなった。
【0008】
そこで、本発明は、運転者の運転特性と警報の発令タイミングとの適合性をより一層高めることができる車両用警報装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、請求項1に記載する如く、自車の速度を検出する自車速度検出手段と、
所定の空走時間、前記所定の空走時間経過後の自車の所定の想定減速度、及び、所定の車頭時間に基づいて警報の発令するタイミングを決定する警報タイミング決定手段と、
前記所定の空走時間及び前記所定の車頭時間のうちの少なくともいずれか1つの値を、前記検出された自車の速度に応じて変化させるパラメータ値変更手段と、を備え、
前記パラメータ値変更手段が、
(a)前記所定の空走時間の値を、自車の速度の上昇と共に増加させること、
(b)前記所定の車頭時間の値を、自車の速度の上昇と共に減少させること、及び、
(c)更に、前記所定の想定減速度の値を、自車の速度が中速域にある場合の値が低速域及び高速域にある場合の値に比して大きくなるように変化させること、のうちの少なくともいずれか1つを実行することを特徴とする車両用警報装置により、又は、
請求項2に記載する如く、自車の速度を検出する自車速度検出手段と、
所定の空走時間、及び、前記所定の空走時間経過後の自車の所定の想定減速度を考慮して、前記自車が先行車に最も近づくときの最接近距離を予測する最接近距離予測手段と、
所定の車頭時間に基づいて前記自車と前記先行車との間の適正な車間距離を決定する適正車間距離決定手段と、
前記最接近距離及び前記適正車間距離の大小関係に基づいて、前記先行車との衝突を防止するための警報を発令する警報発令手段と、
前記所定の空走時間及び前記所定の車頭時間のうちの少なくともいずれか1つの値を、前記検出された自車の速度に応じて変化させるパラメータ値変更手段と、を備え、
前記パラメータ値変更手段が、
(a)前記所定の空走時間の値を、自車の速度の上昇と共に増加させること、
(b)前記所定の車頭時間の値を、自車の速度の上昇と共に減少させること、及び、
(c)更に、前記所定の想定減速度の値を、自車の速度が中速域にある場合の値が低速域及び高速域にある場合の値に比して大きくなるように変化させること、のうちの少なくともいずれか1つを実行することを特徴とする車両用警報装置により、又は、
請求項3に記載する如く、先行車の速度を検出する先行車速度検出手段と、
前記先行車の減速度を検出する先行車減速度検出手段と、
自車の速度を検出する自車速度検出手段と、
前記自車と前記先行車との間の車間距離を検出する手段と、
前記検出された先行車の速度、前記検出された先行車の減速度、前記検出された自車の速度、及び前記検出された車間距離に基づいて、前記先行車が前記先行車減速度検出手段により検出された減速度にて減速すると共に前記自車が所定の空走時間だけ前記自車速度検出手段により検出された速度で走行した後に所定の想定減速度にて減速するとの仮定の下で、前記自車が前記先行車に最も近づくときの最接近距離を算出する最接近距離算出手段と、
所定の車頭時間に基づいて、前記自車と前記先行車との間の適正な車間距離を決定する適正車間距離決定手段と、
前記算出された最接近距離及び適正車間距離の大小関係に基づいて、前記先行車との衝突を防止するための警報を発令する警報発令手段と、
前記所定の空走時間及び前記所定の車頭時間のうちの少なくともいずれか1つの値を、前記検出された自車の速度に応じて変化させるパラメータ値変更手段と、を備え、
前記パラメータ値変更手段が、
(a)前記所定の空走時間の値を、自車の速度の上昇と共に増加させること、
(b)前記所定の車頭時間の値を、自車の速度の上昇と共に減少させること、及び、
(c)更に、前記所定の想定減速度の値を、自車の速度が中速域にある場合の値が低速域及び高速域にある場合の値に比して大きくなるように変化させること、のうちの少なくともいずれか1つを実行することを特徴とする車両用警報装置により達成される。
【0010】
本発明において、自車の先行車への衝突の危険が生じたときに発令される警報は、所定の空走時間、前記所定の空走時間経過後の自車の所定の想定減速度、及び、所定の車頭時間に基づいて、そのタイミングが決定される。尚、ここで、所定の空走時間には、例えば空走距離のような当該空走時間に関連する他のパラメータを含むものと解釈されるべきである。同様に、所定の車頭時間には、例えば車頭距離のような当該車頭時間に関連する他のパラメータを含むものと解釈されるべきである。また、想定減速度とは、運転者が前記所定の空走時間経過後にブレーキペダルを操作することによって発生する車両の減速度の推定値であり、所定の想定減速度には、前記所定の空走時間経過後の当該想定減速度にて減速中における自車の移動距離のような、当該想定減速度に関連する他のパラメータを含むものと解釈されるべきである。本発明は、空走時間、及び、車頭時間が自車の速度に大きく依存することに着目し、所定の空走時間の値、及び、所定の車頭時間の値のうちの少なくとも一方を、自車の速度に応じて可変とすることで、運転者の運転特性と警報の発令タイミングとの適合性をより一層高めることを可能とし、運転者にとって違和感のない警報を実現する。また、前記パラメータ値変更手段は、前記所定の空走時間の値を、自車の速度の上昇と共に増加させ、又は、前記所定の車頭時間の値を、自車の速度の上昇と共に減少させ、又は、前記所定の想定減速度の値を、自車の速度が中速域(例えば40km/h〜80km/h)にある場合の値が低速域及び高速域にある場合の値に比して大きくなるように変化させる。これにより、各パラメータの値を自車の速度に応じて適切に設定することが可能となる。
【0011】
また、請求項4に記載する如く、本発明による車両用警報装置は、好ましくは、更に、自車が走行している路面の摩擦係数を検出する摩擦係数検出手段を備え、前記パラメータ値変更手段が、前記所定の空走時間、前記所定の想定減速度、及び前記所定の車頭時間のうちの少なくともいずれか1つの値を、前記検出された自車の速度及び路面の摩擦係数に応じて変化させる。本発明は、空走時間、想定減速度、及び、車頭時間が路面の摩擦係数に大きく依存することに着目し、所定の空走時間の値、所定の想定減速度の値、及び、所定の車頭時間の値を、自車の速度に応じて可変とすることで、運転者の運転特性と警報の発令タイミングとの適合性をより一層高めることを可能とし、運転者にとって違和感のない警報を実現する。
【0012】
また、請求項5に記載する如く、前記パラメータ値変更手段は、好ましくは、前記所定の空走時間の値を、自車の速度の上昇と共に増加させ、又は、請求項6に記載する如く、前記所定の車頭時間の値を、自車の速度の上昇と共に減少させ、又は、請求項7に記載する如く、前記所定の想定減速度の値を、自車の速度が中速域(例えば40km/h〜80km/h)にある場合の値が低速域及び高速域にある場合の値に比して大きくなるように変化させる。これにより、各パラメータの値を自車の速度に応じて適切に設定することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例である車両用警報装置のシステム構成図である。本実施例の車両用警報装置10は、電子制御ユニット12(以下、「ECU12」という)を備えている。車両用警報装置10は、ECU12により制御される。ECU12は、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。ROMには、CPUが実行する各種プログラム(後述するパラメータ設定用マップを含む)が格納されている。
【0014】
ECU12には、レーダー装置14が接続されている。レーダー装置14は、自車と先行車(自車の前方に位置する車両)との間の車間距離D、及び先行車に対する自車の相対速度RVを計測し、計測した車間距離D及び相対速度RVをECU12に対して供給する。なお、レーダー装置14は、ミリ波等の電波、レーザーや超音波を使用して車間距離D等を計測するものであってもよく、ステレオ式画像認識手法を用いて車間距離D等を計測するものであってもよい。
【0015】
ECU12には、また、自車の速度V(自車速度V)を検出する車速センサ16が接続されている。車速センサ16の出力信号は、ECU12に対して供給される。なお、車速センサ16は、各車輪に配設された車輪速センサであってよい。
【0016】
ECU12には、また、車輪の微小な回転の変動を検出可能な車輪速センサ20が接続されている。車輪速センサ20は、車両の各車輪(即ち、全輪)に配設されている。車輪速センサ20の出力信号は、ECU12に対して供給される。ECU12は、車輪速センサ20や減速度センサ(図示せず)の出力信号に基づいて路面と車輪との間の摩擦係数μmaxを推定する。尚、この摩擦係数μmaxを推定する手法は、例えば特開2001−133390号に開示される技術を利用するものであってよい。或いは、摩擦係数μmaxは、特開平11−78843号公報に記載されているように、車輪速センサの出力信号に基づいて得られる車輪速度の所定の振動成分に基づいて推定されてよい。また、摩擦係数μmaxは、特開平11−91539号公報に記載されているように、制動力がステップ的に変化したときの車輪速度の応答成分の減衰特性に基づいて求めてもよく、超音波又はミリ波等を路面前方に照射しその後方散乱波に基づいて推定してもよい。
【0017】
車両用警報装置10は、乗員に対して警報を発令する警報出力装置22を備えている。警報出力装置22は、ECU12からの指令信号に応答して、警報を発令するように構成されている。尚、警報出力装置22は、警報を音声若しくは映像により出力するものであってよい。
【0018】
次に、このように構成された車両用警報装置10の作動原理について説明する。本実施例の車両用警報装置10は、先行車との衝突を防止すべく運転者に注意を喚起することを目的として、最接近距離dmin(自車と先行車が最も接近したときの距離)を計算により予測し、当該最接近距離dminが所定の適正車間距離Dtを下回る(dmin<Dt)と判断した場合に、警報出力装置22を介して警報を出力するように構成されている。この際、最接近距離dmin及び適正車間距離Dtは、後述する如く、運転者の運転特性を考慮した所定のパラメータ設定用マップ等に基づいて決定される。
【0019】
ここで、最接近距離dmin及び適正車間距離Dtの算出方法について順に概説する。最接近距離dminは、現時点(t=0)から車速Vf及び減速度μf・gの先行車が減速度μf・gを一定に維持しながら減速(又は加速)し、且つ、現時点から速度Vの自車が空走時間τだけ走行した後に一定の減速度(自車の想定減速度)μ・gで減速するという仮定の下で、現時点における実際の車間距離Dに基づいて算出される。このとき、最接近距離dminは、(1)先行車が先に停止し自車が続いて停止する場合、(2)先行車が当初から停止している場合、(3)空走時間τが経過した後に走行中の先行車に自車が最接近する場合、(4)空走時間τが経過する前に自車が先行車に最接近する場合の四通りに場合分けして算出される。表1には、上記各場合についての計算式が示されている。
【0020】
【表1】
表1において、実施条件とは、最接近距離dminを算出するに際して、表1に示す各計算式の何れを用いるかを決定するための条件であり、例えば現時点(t=0)の先行車の車速VfがVf0(停止しているとみなすことができる車両の速度)より大きく、先行車の減速度μf・gが正であり(即ち、減速中であり)、且つ、現時点から先行車が停止するまでに要する時間が自車の同時間以下となる場合、最接近距離dminは、表1の最上段の計算式dmin={D+Vf2/(2・μf・g)}−{V・τ+V2/(2・μ・g)}を用いて算出される。尚、表1の各計算式についての詳細については、特開2002−163796号公報を参照されたい。
【0021】
また、表1において、先行車の車速Vfは、車速センサ16が検出する自車速度Vとレーダー装置14が検出する相対速度RVに基づいて導出される。また、先行車の減速度μf・gは、導出された先行車の車速Vfを時間微分することにより算出される。また、空走時間τは、運転者が危険を認知するのに要する時間に、アクセルペダルからブレーキペダルへの踏み換えに要する時間を足し合わせた時間に相当し、後述する如く、本発明による所定のパラメータ設定用マップを用いて決定される。また、自車の想定減速度μ・gは、空走時間τ経過後の減速時における自車の減速度の想定値(一定値)であり、路面の摩擦係数μmaxに所定の係数K及び重力加速度gを乗することにより算出される(即ち、μ・g=K・μmax・g)。尚、所定の係数K(以下、「自車想定減速度係数K」という)は、空走時間τと同様に、後述する如く、本発明による所定のパラメータ設定用マップを用いて決定される。
【0022】
次に、適正車間距離Dtは、自車が先行車と略同一の速度で追従走行している場合に当該先行車が所定の減速度にて減速を開始した時点から所定時間が経過した後に同先行車の減速度と等しい減速度にて減速を開始すれば当該先行車との間に所定の距離d0(例えば、d0=1.5m)を残して停止できる距離として定義され、Dt=Td・Vs+d0により算出される。ここで、Tdは車頭時間であり、自車が先行車と(略)同一の速度にて追従走行している場合に、運転者が通常維持する自車と先行車との車間距離をその時点の自車の速度Vで除した値である。なお、Td・Vsは車頭距離に相当する。また、Vsは最接近時速度(自車が先行車に最接近した時の自車の速度)であり、表1に示す計算式により算出される。尚、車頭時間Tdは、空走時間τ及び自車想定減速度係数Kと同様に、後述する如く、本発明による所定のパラメータ設定用マップを用いて決定される。
【0023】
図2は、公道を通常走行した際の走行試験データを、自車速度を横軸とし空走時間を縦軸としてプロットしたプロット図である。尚、この走行試験データは、単一の運転者による走行試験結果から得られたものである(図3乃至図5も同様)。図2に示すように、空走時間は、同一の車速であっても広範囲に亘ってばらつくことがわかる。この傾向は、運転者が制動の必要性を認知するまでに要する時間の相違に基づくものであり、一般的に知られている傾向である。例えば制動の必要性を早めに認識した場合には、アクセルペダルからブレーキペダルへの踏み換えがゆっくりと行われ、空走時間が長くなるのに対して、意図しない先行車の制動灯(ストップランプ)の点灯があった場合には、空走時間が短くなる。このため、本実施例では、警報の発令の可否判断に用いる空走時間τは、あらゆる状況下においても違和感のない警報の提示を実現すべく、各自車速度に対する空走時間の最小値が選択される。即ち、本実施例では、警報の発令の可否を判断するために用いる空走時間τは、各空走時間のプロット点に対する下側の包絡線Aに基づいて決定される。
【0024】
ところが、本発明の発明者が行った試験結果によると、空走時間の最小値は、図2に示すように、自車速度が低速域若しくは中速域(40km/h〜80km/h)にあるときは略変化しないのに対して、高速域にあるときにはやや大きくなる傾向にあることが明らかとなった。即ち、運転者は、一般的に、高速域では低・中速域よりも少し遅れて制動操作を行う傾向にあることが明らかとなった。従って、このような空走時間の車速依存性に着目し、警報の発令の可否判断に用いる空走時間τを、自車速度の大きさに応じて決定した場合には、警報タイミングの更なる適正化を図ることが可能となる。
【0025】
図3は、自車速度を横軸とし減速度を縦軸として走行試験データをプロットしたプロット図である。図3に示すように、減速度についても同様に、自車速度の大きさに応じて大きく変化することが明らかとなった。即ち、減速度は、一般的に、低速域では速度の上昇と共に増加する傾向にあるが、中速域から高速域にかけて減少する傾向にあることが明らかとなった。従って、このような減速度の車速依存性に着目し、警報の発令の可否判断に用いる自車の想定減速度K・μmax・g(自車想定減速度係数K)を、自車速度の大きさに応じて決定した場合には、警報タイミングの更なる適正化を図ることが可能となる。尚、自車の想定減速度K・μmax・g(自車想定減速度係数K)については、各減速度のプロット点に対する上側の包絡線Bに基づいて決定される。
【0026】
図4は、自車速度を横軸とし車頭時間を縦軸として走行試験データをプロットしたプロット図である。図4に示すように、車頭時間についても同様に、自車速度の大きさに応じて大きく変化することが明らかとなった。即ち、車頭時間は、一般的に、自車速度の上昇と共に低速域から高速域に向けて徐々に減少していく傾向にあることが明らかとなった。これは、走行速度の如何にかかわらず、先行車の制動灯等が視認可能な概ねある一定の最低車間距離を確保しようとする運転者の運転行動に基づくものと考えられる。従って、このような車頭時間の車速依存性に着目し、警報の発令の可否判断に用いる車頭時間Tdを、自車速度の大きさに応じて決定した場合には、警報タイミングの更なる適正化を図ることが可能となる。尚、車頭時間Tdについては、各車頭時間のプロット点に対する下側の包絡線Cに基づいて決定される。
【0027】
図5は、圧雪路(中μ路)を走行したときの自車速度に対する車頭時間の関係を示している。尚、図2乃至図4に示す試験結果は、乾燥したアスファルト路面(高μ路)を走行した際の走行試験データに基づくものである。図5に示すように、中μ路走行時の車頭時間は、高μ路走行時の車頭時間(図4参照)と同様に、一般的に、自車速度の上昇と共に低速域から高速域に向けて徐々に減少していく傾向にあることが明らかとなった。しかしながら、中μ路走行時の車頭時間は、高μ路走行時の車頭時間(図4参照)に比して大きくなっていることが明らかとなった(尚、図5は、図4との同一スケールで車頭時間を示している。)。即ち、運転者は、一般的に、同じ車速で走行している状況下では、中μ路走行時の方が高μ路走行時よりも大きな車間距離を確保していることが明らかとなった。これは、先行車との追従の度合いや制動特性が、走行する路面の摩擦係数μmaxの大きさに依存して変化していることを意味している。このような摩擦係数μmaxに対する依存性は、図示は省略するが、自車想定減速度係数K及び車頭時間Tdに関しても確認することができた。即ち、中μ路走行時の減速度についても、一般的に、低速域では速度の上昇と共に増加する傾向にあるが、中速域付近でピークとなり高速域に向けて減少する傾向にあることが明らかとなり、中μ路走行時の車頭時間についても、一般的に、自車速度の上昇と共に低速域から高速域に向けて徐々に減少していく傾向にあることが明らかとなった。従って、このような各パラメータ(即ち、空走時間τ、自車想定減速度係数K及び車頭時間Td)の摩擦係数μmaxに対する依存性に着目し、警報の発令の可否判断に用いる各パラメータを、摩擦係数μmaxの大きさに応じて決定した場合には、警報タイミングの更なる適正化を図ることが可能となることがわかる。
【0028】
尚、以上図2乃至図5により明らかとなった傾向は、他の運転者に対して行った同様の試験結果においても同様に確認することができた。従って、様々な運転者の試験結果に対して上述の各包絡線A,B,Cを決定した場合には、あらゆる運転者にとって違和感のない警報を提示することが可能となることがわかる。
【0029】
図6は、ECU12が各パラメータ(即ち、空走時間τ、自車想定減速度係数K及び車頭時間Td)の値を決定する際に用いるパラメータ設定用マップを示す。パラメータ設定用マップは、自車速度を変数として各パラメータの値を導出できるパラメータ決定曲線を含んでいる。本実施例では、図6に示すように、空走時間τについては、低・中速域では略一定で中速域から高速域に向けて増加する包絡線A(図2参照)が、パラメータ決定曲線A1として設定される。また、自車想定減速度係数Kについては、低速域から中速域に向けて増加すると共に、中速域のある値から高速域に向けて減少する包絡線B(図3参照)が、パラメータ決定曲線B1として設定される。また、車頭時間Tdについては、低速域から高速域に向けて減少する包絡線C(図4参照)が、パラメータ決定曲線C1として設定される。
【0030】
このパラメータ設定用マップは、路面の摩擦係数μmaxに応じて複数種用意される。例えば、パラメータ設定用マップは、低μ路(凍結路)、中μ路、及び、高μ路のそれぞれに対して3種類用意されてよく、或いは、低μ路及び高μ路のそれぞれに対して2種類用意され、低μ路と高μ路の間での各パラメータの設定が、計測若しくは推定した摩擦係数μmaxに応じた補間により実現されてもよい。また、図6に示すように、各パラメータ設定用マップには、各運転者間での運転特性の相違を補償するため、各パラメータに対してそれぞれ複数種(本実施例では3種類)のパラメータ決定曲線(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3)が設定されている。尚、各種類のパラメータ決定曲線は、運転者により例えばダイアル等を用いて選択される。また、ダイアルを用いない学習による方法、例えば比較的安定な値を示す空走時間τを計測し、これを基に他のパラメータをマップから求める方法を採用してもよい。
【0031】
ところで、車頭時間Td、空走時間τ及び自車の想定減速度K・μmax・g(自車想定減速度係数K)は、上述の如く、警報の発令タイミングを決するパラメータである。これらのパラメータが、自車速度に応じて決定されない場合には、図2乃至図4に示す試験結果から明らかなように、警報の発令タイミングが遅れたり早まったりして運転者に違和感を与えることになる。例えば、車頭時間Tdが図4に示す直線Dに基づいて決定される場合、自車速度が低速である場合の警報の発令タイミングが、実際の運転者の運転特性に適合した発令タイミングから遅れることになり、運転者に違和感を与えることになる。
【0032】
また、前記した先行技術の如く、これらのパラメータの値を運転者が設定できるようにした場合や、通常走行時の減速度等に関する学習結果に基づいて前記パラメータを自動的に変更するようにした場合であっても、各運転者間の運転特性の差異がある程度補償されるものの、自車速度の大きさによっては依然として違和感のあるタイミングで警報が発令されることになる。
【0033】
これに対して、本実施例においては、上述の如く、各パラメータが自車速度の大きさに応じて決定されるので、あらゆる車速において、実際の運転者の運転特性に適合したタイミングで警報を発令することができる。
【0034】
次に、図7を参照して、ECU12が実行する処理の内容を説明する。図7は、ECU12が警報を適正なタイミングで発令させるべく実行するルーチンのフローチャートである。尚、ECU12には、各センサ(車速センサ16、車輪速センサ20、レーダー装置14等)の出力信号が所定の周期で入力されている。
【0035】
図7に示すルーチンが起動されると、先ず、図7に示すステップ100の処理が実行される。ステップ100では、路面の摩擦係数μmaxの推定処理が実行される。路面の摩擦係数μmaxは、上述の如く、車輪速センサ20の出力信号に基づいて推定される。続くステップ110では、推定した摩擦係数μmax、及び自車速度Vに応じて、各パラメータ(即ち、空走時間τ、自車想定減速度係数K及び車頭時間Td)の値を決定する処理が実行される。本ステップ110では、ECU12のROMに予め記憶されたパラメータ設定用マップ(図6参照)を用いて、空走時間τ、自車想定減速度係数K及び車頭時間Tdの値が決定される。尚、各パラメータ設定用マップに複数種のパラメータ決定曲線が用意されている場合には、運転者により選択されたパラメータ決定曲線を用いて、各パラメータの値が決定される。
【0036】
続くステップ120では、適正車間距離Dt及び最接近距離dminの演算処理が実行される。本ステップ120では、上記ステップ110で決定された空走時間τ、自車想定減速度係数K及び車頭時間Tdの値を用いて、上述した各計算式により適正車間距離Dt及び最接近距離dminが演算される。
【0037】
続くステップ130では、自車が先行車に衝突する危険性があるか否かを判定する処理が実行される。即ち、本ステップ130では、上記ステップ110で演算された適正車間距離Dtと最接近距離dminの大小関係を判定する処理が実行される。本ステップ130において、自車が先行車に衝突する危険性がないと判定された場合(即ち、最接近距離dmin>適正車間距離Dtである場合)は、以後、なんら処理が進められることなく今回のルーチンが終了される。一方、本ステップ130において、自車が先行車に衝突する危険性があると判定された場合(即ち、最接近距離dmin≦適正車間距離Dtである場合)は、次にステップ140の処理が実行される。
【0038】
ステップ140では、運転者に注意を喚起するための警報を発令させる処理が実行される。本ステップ140の処理が実行されると、警報出力装置22は、ECU12により生成される指令信号に応答して、運転者に対して警報を発令する。本ステップ140の処理が終了すると、今回のルーチンが終了される。
【0039】
上述の如く、本実施例の車両用警報装置10によれば、路面の摩擦係数μmax、及び自車速度Vに応じて、警報の発令タイミングを可変することができる。従って、本実施例の車両用警報装置10によれば、運転者にとって違和感のない適正な発令タイミングで警報を出力することができる。
【0040】
尚、上記実施例においては、ECU12が上記ステップ110の処理を実行することにより、特許請求の範囲に記載の「パラメータ値変更手段」が、ECU12が上記ステップ130の処理を実行することにより、特許請求の範囲に記載の「警報タイミング決定手段」がそれぞれ実現されている。
【0041】
次に、図8を参照して、本発明の第2実施例について説明する。本実施例の車両用警報装置10は、図1に示すシステム構成において、アクセルペダル及びブレーキペダルの操作の有無を検知するアクセルペダルON/OFF検知手段(図示せず)及びブレーキペダルON/OFF検知手段(図示せず)を備えている点が、上述の第1実施例の車両用警報装置10と異なる。
【0042】
尚、アクセルペダルON/OFFセンサは、スロットル開度センサ等を用いて、運転者がアクセルペダルに足を載せているか否かを検知するものであってよい。同様に、ブレーキペダルON/OFF検知手段は、ストップランプスイッチやブレーキ油圧センサ等を用いて、運転者がブレーキペダルに足を載せているか否かを検知するものであってよい。
【0043】
ところで、運転者による各ペダルの操作状況は、▲1▼アクセルペダルON&ブレーキペダルOFF、▲2▼アクセルペダルOFF&ブレーキペダルOFF、及び、▲3▼アクセルペダルOFF&ブレーキペダルONの3つに分類される。このような各操作状況において、運転者が危険を認知してからブレーキペダルを踏み込むのに要する時間は、それぞれ異なる値となる。本実施例では、以下に詳説するように、この各操作状況の相違に応じて警報の発令タイミングを変化させることで、運転者の運転状況に適合した警報の発令を実現する。
【0044】
図8は、各操作状況(上記▲1▼、▲2▼、▲3▼の操作状況)に対する各パラメータ(即ち、空走時間τ及び車頭時間Td)の値の設定例を示す。本実施例では、図8に示すように、上記▲1▼の操作状況下では、空走時間τ及び車頭時間Tdに対して最も大きな値を設定し、上記▲3▼の操作状況下では、空走時間τ及び車頭時間Tdに対して最も小さな値を設定し、上記▲2▼の操作状況下では、それらの中間の値を設定する。
【0045】
本実施例のECU12が実行するルーチンは、図示は省略するが、上述の第1実施例のECU12が実行するルーチンに対して、上記ステップ100及びステップ110において、図8に示す設定方法に従って空走時間τ及び車頭時間Tdの値を決定する点が異なる。なお、空走時間τ及び車頭時間Tdの値は、アクセルペダルON/OFF検知手段及びブレーキペダルON/OFF検知手段が検知する各操作状況(上記▲1▼、▲2▼、▲3▼の操作状況)に応じて決定される。
【0046】
ところで、車頭時間Td及び空走時間τは、上述の如く、警報の発令タイミングを決するパラメータである。これらのパラメータが、単にブレーキペダルの操作状況に応じて決定される場合には、警報の発令タイミングが遅れたり早まったりして運転者に違和感を与えることになる。即ち、かかる場合、例えば上記▲2▼の操作状況下で運転者がブレーキペダルを操作しようとしたとき、上記▲1▼の操作状況下と同一のタイミングで警報が発令されることになり(即ち、タイミングが早めの警報となり)、実際の運転者の運転状況に適合した警報の発令タイミングが実現されない。
【0047】
これに対して、本実施例では、各パラメータが、ブレーキペダルの操作状況及びアクセルペダルの操作状況(並びにそれらの組み合わせ)に応じて決定されるので、あらゆる運転状況下において、適切なタイミングで警報を発令することができる。
【0048】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0049】
例えば、上述した第1実施例と第2実施例とを組み合わせることも可能である。この場合、例えば操作状況が▲1▼アクセルペダルON&ブレーキペダルOFFの場合には、空走時間τ及び車頭時間Tdが、図6に示すパラメータ設定用マップのパラメータ決定曲線A3及びC3に基づいて決定され、▲2▼アクセルペダルOFF&ブレーキペダルOFFの場合には、パラメータ決定曲線A2及びC2に基づいて決定され、▲3▼アクセルペダルOFF&ブレーキペダルONの場合には、パラメータ決定曲線A1及びC1に基づいて決定されるように構成することも可能である。
【0050】
また、上述した実施例においては、適正車間距離Dt及び最接近距離dminなる概念を用いて警報の発令タイミングを決定するものであったが、適正車間距離Dt及び最接近距離dmin以外の概念若しくはこれらに修正を加えた概念を用いて警報の発令タイミングを決定することも可能である。かかる場合であっても、上述の各パラメータ(即ち、空走時間、想定減速度、及び、車頭時間)を用いて警報の発令タイミングを決定している限り、本発明の範囲内であると解釈されるべきである。
【0051】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したようなものであるから、以下に記載されるような効果を奏する。即ち、本発明によれば、警報の発令タイミングを決するパラメータ(即ち、空走時間、想定減速度、及び、車頭時間)の値を、自車の速度に応じて可変とすることで、運転者の運転特性と警報の発令タイミングとの適合性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である車両用警報装置のシステム構成図である。
【図2】自車速度に対する空走時間の関係(高μ路)を示すプロット図である。
【図3】自車速度に対する減速度の関係(高μ路)を示すプロット図である。
【図4】自車速度に対する車頭時間の関係(高μ路)を示すプロット図である。
【図5】自車速度に対する車頭時間の関係(中μ路)を示すプロット図である。
【図6】各パラメータ(空走時間τ、自車想定減速度係数K及び車頭時間Td)の値を決定する際に用いるパラメータ設定用マップを示す図である。
【図7】本実施例において、ECUが実行するルーチンのフローチャートである。
【図8】各ペダル操作状況に対する各パラメータの値の設定例を示す図である。
【符号の説明】
10 車両用警報装置
12 ECU
14 レーダー装置
16 車速センサ
18 減速度センサ
20 車輪速センサ
22 警報出力装置
Claims (7)
- 自車の速度を検出する自車速度検出手段と、
所定の空走時間、前記所定の空走時間経過後の自車の所定の想定減速度、及び、所定の車頭時間に基づいて警報の発令するタイミングを決定する警報タイミング決定手段と、
前記所定の空走時間及び前記所定の車頭時間のうちの少なくともいずれか1つの値を、前記検出された自車の速度に応じて変化させるパラメータ値変更手段と、を備え、
前記パラメータ値変更手段が、
(a)前記所定の空走時間の値を、自車の速度の上昇と共に増加させること、
(b)前記所定の車頭時間の値を、自車の速度の上昇と共に減少させること、及び、
(c)更に、前記所定の想定減速度の値を、自車の速度が中速域にある場合の値が低速域及び高速域にある場合の値に比して大きくなるように変化させること、のうちの少なくともいずれか1つを実行することを特徴とする車両用警報装置。 - 自車の速度を検出する自車速度検出手段と、
所定の空走時間、及び、前記所定の空走時間経過後の自車の所定の想定減速度を考慮して、前記自車が先行車に最も近づくときの最接近距離を予測する最接近距離予測手段と、
所定の車頭時間に基づいて前記自車と前記先行車との間の適正な車間距離を決定する適正車間距離決定手段と、
前記最接近距離及び前記適正車間距離の大小関係に基づいて、前記先行車との衝突を防止するための警報を発令する警報発令手段と、
前記所定の空走時間及び前記所定の車頭時間のうちの少なくともいずれか1つの値を、前記検出された自車の速度に応じて変化させるパラメータ値変更手段と、を備え、
前記パラメータ値変更手段が、
(a)前記所定の空走時間の値を、自車の速度の上昇と共に増加させること、
(b)前記所定の車頭時間の値を、自車の速度の上昇と共に減少させること、及び、
(c)更に、前記所定の想定減速度の値を、自車の速度が中速域にある場合の値が低速域及び高速域にある場合の値に比して大きくなるように変化させること、のうちの少なくともいずれか1つを実行することを特徴とする車両用警報装置。 - 先行車の速度を検出する先行車速度検出手段と、
前記先行車の減速度を検出する先行車減速度検出手段と、
自車の速度を検出する自車速度検出手段と、
前記自車と前記先行車との間の車間距離を検出する手段と、
前記検出された先行車の速度、前記検出された先行車の減速度、前記検出された自車の速度、及び前記検出された車間距離に基づいて、前記先行車が前記先行車減速度検出手段により検出された減速度にて減速すると共に前記自車が所定の空走時間だけ前記自車速度検出手段により検出された速度で走行した後に所定の想定減速度にて減速するとの仮定の下で、前記自車が前記先行車に最も近づくときの最接近距離を算出する最接近距離算出手段と、
所定の車頭時間に基づいて、前記自車と前記先行車との間の適正な車間距離を決定する適正車間距離決定手段と、
前記算出された最接近距離及び適正車間距離の大小関係に基づいて、前記先行車との衝突を防止するための警報を発令する警報発令手段と、
前記所定の空走時間及び前記所定の車頭時間のうちの少なくともいずれか1つの値を、前記検出された自車の速度に応じて変化させるパラメータ値変更手段と、を備え、
前記パラメータ値変更手段が、
(a)前記所定の空走時間の値を、自車の速度の上昇と共に増加させること、
(b)前記所定の車頭時間の値を、自車の速度の上昇と共に減少させること、及び、
(c)更に、前記所定の想定減速度の値を、自車の速度が中速域にある場合の値が低速域及び高速域にある場合の値に比して大きくなるように変化させること、のうちの少なくともいずれか1つを実行することを特徴とする車両用警報装置。 - 自車が走行している路面の摩擦係数を検出する摩擦係数検出手段を更に備えた請求項1乃至3のうちいずれか1項の車両用警報装置において、
前記パラメータ値変更手段が、前記所定の空走時間、前記所定の想定減速度、及び前記所定の車頭時間のうちの少なくともいずれか1つの値を、前記検出された自車の速度及び路面の摩擦係数に応じて変化させることを特徴とする車両用警報装置。 - 前記パラメータ値変更手段が、前記所定の空走時間の値を、自車の速度の上昇と共に増加させることを特徴とする、請求項1乃至3のうちいずれか1項の車両用警報装置。
- 前記パラメータ値変更手段が、前記所定の車頭時間の値を、自車の速度の上昇と共に減少させることを特徴とする、請求項1乃至3のうちいずれか1項の車両用警報装置。
- 前記パラメータ値変更手段が、更に、前記所定の想定減速度の値を、自車の速度が中速域にある場合の値が低速域及び高速域にある場合の値に比して大きくなるように変化させることを特徴とする、請求項1乃至3のうちいずれか1項の車両用警報装置。
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