JP2010012603A - インクカートリッジ用のアダプタ - Google Patents

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【課題】カートリッジ装着部からインクカートリッジを容易に取り出すことが可能なインクカートリッジ用のアダプタを提供する。
【解決手段】カートリッジ装着部276のケース280の奥部にアダプタ27が装着され、その後方にインクカートリッジ25が装着される。ケース280内において、アダプタ27の内部の収容空間にインクカートリッジ25の前方部28が収容される。アダプタ27にはロッド169が設けられている。ロッド169は、ケース280の奥部にアダプタ27が装着された状態で、開口284からケース280の外部まで延出されている。アダプタ27の延出端に把手170が設けられている。ユーザは把手170を引き操作することにより、アダプタ27とともにインクカートリッジ25をケース280から取り出すことができる。
【選択図】図10

Description

本発明は、カートリッジ装着部に着脱可能に構成され、インクカートリッジに関連して用いられるインクカートリッジ用のアダプタに関する。
従来、記録ヘッドからインクを選択的に吐出させて記録用紙に画像を記録するインクジェット記録装置(以下「記録装置」と略称する。)が知られている。この記録装置は、カートリッジ装着部を備える。インクを記録ヘッドに供給するためのインクカートリッジが、カートリッジ装着部に装着される。
カートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジを取り出す手法として、カートリッジ装着部に回動可能に設けられたレバー(係合部材)による脱抜機構が公知である(特許文献1の図30参照)。この脱抜機構は、レバーが所定方向に回動されると、レバーの端部の爪(係合端部)とインクカートリッジの下端に設けられた係合部とが係合して、レバーの回動に伴ってインクカートリッジが脱抜方向へ引き出される機構である。ユーザは、カートリッジ装着部の挿入口から飛び出したインクカートリッジの端部を摘んで引き抜くことで、インクカートリッジをカートリッジ装着部から取り出す。
特開2007−144811号公報
しかしながら、上述した公知の脱抜機構が必ずしも上手く作動するとは限らない。すなわち、レバーの爪とインクカートリッジの係合部とは物理的に離れた位置関係にある。そのため、レバーが回動された際にレバーの爪とインクカートリッジの係合部とが係合するためには、これらが正確に位置合わせされていなければならない。仮に、レバーの爪とインクカートリッジの係合部との係合位置がずれていると、レバーの爪とインクカートリッジの係合部とが係合せず、インクカートリッジが引き出されないという問題が生じ得る。また、レバーの爪が折損した場合は上記脱抜機構が作動せず、インクカートリッジを脱抜することができなくなるという問題も生じ得る。また、従来の脱抜機構では、レバー回動によるインクカートリッジの引き出し量が小さいため、カートリッジ装着部から飛び出される把持部が小さい。そのため、ユーザは、飛び出し量の小さい上記把持部を指先で摘むことが難しく、インクカートリッジの引き出し作業が困難である。
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、カートリッジ装着部からインクカートリッジを容易に取り出すことが可能なインクカートリッジ用のアダプタを提供することにある。
(1) 本発明は、カートリッジ装着部に装着可能なインクカートリッジに関連して用いられるインクカートリッジ用のアダプタ(以下、単に「アダプタ」という。)である。このアダプタは移動手段を具備する。移動手段は、上記カートリッジ装着部に装着された当該アダプタを上記カートリッジ装着部から脱離する方向へ移動させる。
例えば、アダプタがカートリッジ装着部の奥部に装着されており、インクカートリッジがアダプタの後方に装着されている場合、移動手段によってアダプタをカートリッジ装着部から脱離する方向へ移動させると、アダプタの移動に伴ってカートリッジ装着部に装着されていたインクカートリッジがカートリッジ装着部の外部に引き出される。これにより、カートリッジ装着部からインクカートリッジを容易に取り出すことができる。
(2) 上記カートリッジ装着部における当該アダプタの装着位置は、上記カートリッジ装着部におけるインクカートリッジの装着位置よりも上記カートリッジ装着部を構成する第1壁に近い位置に設定されている。
ここで、第1壁は、例えば、上記カートリッジ装着部において、アダプタの装着方向前方側の面と対面する内壁である。このような位置にアダプタが装着されている場合に、本発明は好適である。
(3) 上記カートリッジ装着部は、当該アダプタが挿通される第1開口を有する。上記移動手段は、当該アダプタが上記カートリッジ装着部における装着位置にあるときに、当該アダプタから上記第1開口側へ延びる延出部材からなることが好ましい。
アダプタは、カートリッジ装着部に対して着脱される際に第1開口を挿通される。ユーザは、延出部材における第1開口側の端部を摘んで、この延出部材を操作することにより、アダプタをカートリッジ装着部から脱離する方向へ移動させることができる。この場合、ユーザは、延出部材における第1開口側の端部を把手として用いる。この構成であれば、上記移動手段を簡単な構成で実現することができる。また、ユーザは、延出部材の端部を摘んで操作するという簡単な作業を行うだけで、本発明のアダプタをカートリッジ装着部から脱離する方向へ移動させることができる。
(4) 上記延出部材は、当該アダプタが上記カートリッジ装着部における装着位置にあるときに上記第1開口を通って上記カートリッジ装着部の外側まで延出されている。
この構成であれば、延出部材は、アダプタの位置に関係なく常にカートリッジ装着部の外部に露出される。したがって、ユーザは、把手として機能する延出部材の端部を容易に摘むことができる。
(5) 上記移動手段は弾性部材からなる。この弾性部材は、上記カートリッジ装着部において、当該アダプタが上記カートリッジ装着部における装着位置に配置された状態で上記カートリッジ装着部を構成する第1壁と当該アダプタとの間に配置される。
弾性部材は、当該アダプタが上記カートリッジ装着部における装着位置に配置された状態で上記カートリッジ装着部を構成する第1壁と当該アダプタとの間に、圧縮された状態を維持して配置される。例えば、弾性部材がカートリッジ装着部の第1壁に当接した状態でアダプタがカートリッジ装着部における装着位置に装着され、アダプタの後方にインクカートリッジが装着され、更に、インクカートリッジがアダプタを奥部側へ付勢した状態、つまり、弾性部材がカートリッジ装着部の第1壁に当接されて圧縮された状態でインクカートリッジが固定されている場合において、インクカートリッジの固定が解除されると、本発明のアダプタは、上記弾性部が伸張する際に生じる弾性力によって、カートリッジ装着部から脱離する方向(第1開口側)へ押し出されるように移動する。かかる移動は、圧縮された弾性部材に内在する、元の形状に戻ろうとする弾性力によるものである。アダプタのこのような移動に伴ってカートリッジ装着部に装着されていたインクカートリッジがカートリッジ装着部の外部に引き出される。これにより、カートリッジ装着部からインクカートリッジを容易に取り出すことができる。
(6) 当該アダプタは、上記カートリッジ装着部に装着可能なインクカートリッジの少なくとも一部を収容可能な収容空間を有することが好ましい。
この構成であれば、アダプタにインクカートリッジの一部が収容可能である。カートリッジ装着部内において、アダプタにインクカートリッジが収容された状態でアダプタが移動されると、インクカートリッジはアダプタによって抱きかかえられるようにしてアダプタとともに移動する。これにより、当該アダプタが移動手段によって移動されると、インクカートリッジはカートリッジ装着部の外部に確実に引き出される。
(7) 当該アダプタは、上記収容空間と外部とを連通する第2開口を有する。第2開口は、上記収容空間に上記インクカートリッジが収容された際に該インクカートリッジに付属する付属部材を上記収容空間から当該アダプタの外部に位置させるためのものである。
これにより、アダプタ及びインクカートリッジがカートリッジ装着部に装着された場合でも、付属部材が第2開口アダプタの外部に露出されるため、アダプタによって付属部材が干渉されることはない。
(8) 上記付属部材は、上記インクカートリッジの外壁に突設され、上記インクカートリッジ内のインクが外部に導出される際に通るインク孔を閉塞する閉塞部材が考えられる。
(9) また、上記カートリッジ装着部は、発光素子及び受光素子からなる光学センサを有する。この場合、当該アダプタは、上記カートリッジ装着部に装着された際に上記発光素子及び上記受光素子の間隙に挿入されて該間隙に形成された光路を遮る遮断部を有する。
本発明によれば、カートリッジ装着部からインクカートリッジを容易に取り出すことができる。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、以下の各実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更することが可能である。
《第1実施形態》
まず、図1から図11を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
[記録装置250の概要]
まず、図1を参照して、インクジェット方式の記録装置250の構成及びその動作の概要について説明する。ここに、図1は、記録装置250の内部機構を模式的に示す模式断面図である。
記録装置250は、複数色のインク、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の4色のインクを用いてカラー画像或いはモノクロ画像を記録用紙に記録するものである。図1に示されるように、記録装置250は、大別して、給紙装置252、搬送装置253、記録ユニット254、カートリッジ装着部276(本発明のカートリッジ装着部の一例)を備える。カートリッジ装着部276にインクカートリッジ25(本発明のインクカートリッジの一例)及びアダプタ27(本発明のインクカートリッジ用のアダプタの一例、図4参照)が装着される。なお、図1では、アダプタ27の図示が省略されている。
記録装置250の底面に、給紙トレイ257が設けられている。給紙トレイ257に積載された記録用紙は、給紙装置252によって搬送路259へ送給され、その後、搬送装置253の搬送ローラ対261及び搬送ローラ対262によって搬送される。
搬送路259に送給された記録用紙は、搬送ローラ対261によってプラテン264へ向けて搬送される。プラテン264の上方には、図1の紙面に垂直な方向に往復動可能なキャリッジ266が設けられている。キャリッジ266に記録ヘッド272が搭載されており、記録ヘッド272からプラテン264上を通過する記録用紙に向けて選択的にインクが吐出されて、記録用紙上に画像が形成される。そして、プラテン264を通過した記録用紙は、搬送ローラ対262によって、搬送路259の最下流側に設けられた排紙トレイ258に排出される。
本実施形態では、カートリッジ装着部276は、各色に対応して4つのケース280を有する。インクカートリッジ25及びアダプタ27は、カートリッジ装着部276、つまり、対応するケース280に対して着脱可能に構成されている。本実施形態では、ケース280の奥部にアダプタ27が装着され、ケース280内においてアダプタ27よりも後方にインクカートリッジ25が装着される(図9参照)。つまり、アダプタ27はインクカートリッジ25よりもケース280において奥側に装着される。カートリッジ装着部276にインクカートリッジ25が装着されると、インクカートリッジ25の内部のインク室100からインクチューブ278を通じて記録ヘッド272へインクが供給可能となる。
インクカートリッジ25は、内部にインクを収容するものである。このインクカートリッジ25は、記録ヘッド272へ供給するインクを貯留するインクタンクとしての役割を担う。アダプタ27は、カートリッジ装着部276からインクカートリッジ25を取り外す際に用いられる部材である。以下、インクカートリッジ25及びアダプタ27の各構成について詳述する。
[インクカートリッジ25]
図2は、インクカートリッジ25の構成を模式的に示す斜視図である。図2に示されるように、インクカートリッジ25は、扁平形状の略六面体として構成されている。詳細には、インクカートリッジ25は、幅方向(矢印31の方向)に細く、高さ方向(矢印32の方向)及び奥行き方向(矢印33の方向)が上記幅方向31よりも長い略直方体形状に形成されている。このインクカートリッジ25は、図2に示された状態、つまり、図中の下側の面を底壁とし、図中の上側の面を上壁として記録装置250のカートリッジ装着部276に対して矢印30で示される方向(以下「挿入方向30」と称する。)に挿入される。なお、本実施形態では、インクカートリッジ25において、挿入方向30の前方側の面を前壁41、挿入方向30の後方側の面を後壁42、鉛直上方側の面を上壁43、鉛直下方側の面を下壁44とする。また、前壁41、後壁42、上壁43、下壁44それぞれに隣接し、互いに対向する2つの面を左側面45及び右側面46とする。ここで、前壁41から見て左側が左側面45であり、右側が右側面46である。本実施形態では、一対の左側面45及び右側面46がインクカートリッジ25において最大面積となっている。
図3(A)はインクカートリッジ25の正面図であり、図3(B)はその縦断面図である。図3に示されるように、インクカートリッジ25は、大別して、フレーム50と、フィルム60と、大気連通部80と、インク供給部90と、被検知部140と、アーム70とにより構成されている。
フレーム50は、インクカートリッジ25の筐体を構成する部材であり、インクカートリッジ25の四つの壁41〜44を形成する。フレーム50は、透光性のある透明又は半透明の樹脂材料で構成されている。樹脂材料としては、ポリアセタールやナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)などが該当する。このフレーム50は、樹脂材料を射出成形することにより得られる。本実施形態では、フレーム50は、ポリプロピレンを用いて厚みが1mmに形成されている。なお、フレーム50は、少なくとも被検知部140が透光性を有するものであれば如何なる材質のものであってもよい。
フレーム50は、外部から押圧力を受けた場合でもインクカートリッジ25の外形状を変形させずに保持するために、高い剛性を有する構造となっている。具体的には、フレーム50は、内側にインク室100が形成されるように、インク室100を定義する前壁41、上壁43、後壁42、下壁44に概ね沿って環状に形成されている。
フレーム50が環状に形成されることによって、フレーム50の両側に開口が形成される。この開口の縁部に、透明な樹脂で構成されたフィルム60が周知の熱溶着法によって貼り付けられる。フィルム60によってフレーム50の上記開口が閉塞される。これにより、フレーム50とフィルム60とによって囲まれた空間がインク室100として区画される。このように区画されたインク室100にインクが収容される。なお、本実施形態では、フレーム50とフィルタ60とによってインク室100が形成されるが、例えば、フレーム50自体を直方体の容器状に形成することによってその内部にインク室100を形成することもできる。また、インクカートリッジ25の両側面45,46を補強してその剛性を向上させるために、両側面45,46からインクカートリッジ25を挟み込むようにして覆う樹脂製のカバー(不図示)を設けてもよい。
フレーム50の前壁41には、被検知部140が形成されている。被検知部140は、インク室100に収容されているインクの量を光学的に検知するためのものである。被検知部140は、フレーム50に一体に形成されている。したがって、被検知部140は、フレーム50と同じ材質、つまり、透光性のある透明又は半透明の樹脂材料で構成されている。そのため、被検知部140は、外部からの光を透過することができる。なお、被検知部140には、記録装置250に設けられた光学センサ230(図5参照)によって光が照射される。光学センサ230は、発光素子及び受光素子を有する。本実施形態では、上記発光素子から出射された光が被検知部140の側壁140Bに照射され、側壁140Bを光が透過した場合は、その光が反対側に配置された受光素子によって受光される。
被検知部140は、インクカートリッジ25の前壁41の中段付近において前壁41から離れる方向へ向けて突設されている。この被検知部140は、図示されるように、略矩形状の5つの壁面で区画され、内部が中空状の略箱状に形成されている。具体的には、被検知部140は、前壁41に平行で、この前壁41から外向きへ離れる方向に所定距離だけ離間した矩形状の前壁140Aと、この前壁140Aの幅方向の二辺を含む一対の側壁140Bと、前壁140Bの上辺を含む上壁140Cと、前壁140Aの下辺を含む下壁140D(図2参照)とにより区画されている。なお、前壁140Aの幅(図3の矢印31方向の寸法)は、前壁41の幅よりも小さく形成されている。
図3(B)に示されるように、被検知部140の内部には、前壁140A、側壁140B、上壁140C及び下壁140Dによって囲まれた空間142が形成されている。空間142はインク室100へ連続して通じている。
インク室100内にはアーム70が設けられている。アーム70は、インク室100に収容されたインクの液量に応じて変位可能な部材である。アーム70の一方端に、空間142に進入されるインジケータ部72が設けられている。アーム70の他方端にフロート部73が設けられている。インジケータ部72とフロート部73との間に軸66が設けられている。軸66は、フレーム50に設けられた軸受け(不図示)に支持されている。これにより、アーム70がインク室100内において回動可能となる。
アーム70は、遮光性のある樹脂材料で構成されている。アーム70は、例えば、樹脂材料を射出成形することにより得られる。樹脂材料としては、ナイロン、ポリエチレンやポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート、ポリオレフィン、カーボンブラックが添加されたアクリル樹脂などが該当する。アーム70は、少なくとも光センサ230(図5参照)の発光素子から出射される光をブロック(例えば遮断又は反射)できるように構成されていればよい。つまり、必ずしもアーム70の全体が遮光性を有している必要はない。
フロート部73は、例えば、内部が中空状に形成されており、インクに対して浮力を有する浮力体の役割を担っている。したがって、フロート部73は、インク液面の位置に応じて上下に変位する。これにより、フロート部73の変位に応じてアーム70が軸66を中心に回動する。このアーム70の回動に応じて、アーム70のインジケータ部72が上下動する。
インク室100内に十分な量のインクが収容されている場合は、空間142において、インジケータ部72は下壁140Dに当接した位置(図3(B)において実線で示された姿勢)に配置される。一方、インクが消費されて所定量未満になるとフロート部73が下降して、インジケータ部72が下壁140Dから離れて上方へ移動して、上壁140Cに当接した位置(図3(B)において破線で示された姿勢)に配置される。このようにアーム70が動作するため、空間142におけるインジケータ部72の有無を被検知部140の外部から光学センサ230(図5参照)で検知することで、インク室100内のインクの液量が一定量あるかどうかを検知することができる。
インクカートリッジ25の上部に大気連通部80が設けられている。この大気連通部80は、フレーム50の前壁41の上部、言い換えれば、被検知部140の上方に設けられている。大気連通部80は、インク室100内の空気層とインクカートリッジ25の外部とを連通させるための連通孔81と、キャップ85(本発明の付属部材、閉塞部材に相当)と、連通孔81を閉塞或いは開放させるバルブとにより構成されている。キャップ85は、インクカートリッジ25の付属部品として前壁41に設けられている。このキャップ85は、連通孔81を外部から覆うように前壁41に設けられている。したがって、キャップ85は、前壁41から外方向へ突出している。上記バルブとしては、特許文献1(特開2007−144811号公報)に開示されたバルブ機構やその他周知のバルブ機構が適用可能である。このバルブは、外力が加えられていないときは連通孔81を閉塞している。なお、図3(B)では、バルブの詳細な構成が省略されており、インク室100から外部に露出された棒状のピン84(バルブの一構成要素)のみが示されている。上記バルブは、ピン84がインク室100へ押圧されるとバルブが動作されて連通孔81を開放するように構成されている。
インクカートリッジ25の下部にインク供給部90が設けられている。このインク供給部90は、インクカートリッジ25の前壁41の下部、言い換えれば、被検知部140の下方に設けられている。インク供給部90は、インク室100内のインクを外部に導出するための供給孔91(本発明のインク孔に相当)と、キャップ95(本発明の付属部材、閉塞部材に相当)と、供給孔91を閉塞或いは開放させるバルブとにより構成されている。キャップ95は、インクカートリッジ25の付属部品として前壁41に設けられている。キャップ95は、供給孔91を外部から覆うように前壁41に設けられている。したがって、キャップ95は、前壁41から外方向へ突出している。上記バルブとしては、大気連通部80のバルブと同様に周知のバルブ機構が適用可能である。このバルブは、外力が加えられていないときは供給孔91を閉塞している。なお、図3(B)では、バルブの詳細な構成が省略されている。供給孔91に後述するインクニードル285(図5参照)が挿通されると、供給孔91及びインクニードル285を通ってインク室100から記録ヘッド272(図1参照)へインクが供給可能となる。
[アダプタ27]
次に、図4を参照して、アダプタ27の構成について詳述する。ここに、図4は、本発明の第1実施形態に係るアダプタ27の構成を模式的に示す斜視図である。
アダプタ27は、インクカートリッジ25をカートリッジ装着部276から取り外す作業を補助するものである。アダプタ27は、インクカートリッジ25とともにカートリッジ装着部276のケース280内に装着されるものであり、この点で、アダプタ27はインクカートリッジ25と関連する。
図4に示されるように、アダプタ27は、インクカートリッジ25における挿入方向30の前方側の部分(以下「前方部」という。)28を収容可能な少なくとも一面が開口された箱型に形成されている。アダプタ27は、ナイロン、ポリエチレンやポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ABSなどの樹脂材料で構成されており、樹脂材料を射出成形することにより得られる。本実施形態では、アダプタ27は、ABSを用いて厚みが0.7mmに形成されている。ここで、前方部28とは、図2において二点鎖線で示された面よりも前壁41側の部位である。前方部28は、インクカートリッジ25の一部であって、インクカートリッジ25の前壁41と、前壁41に設けられた各付属部品(大気連通部80、被検知部140、インク供給部90)とを含む。なお、本実施形態では、アダプタ27がインクカートリッジ25の一部(前方部28)を収容するものとして説明するが、アダプタ27は、インクカートリッジ25の全体を収容可能に構成されたものであってもよい。
アダプタ27は、前方部28の外形に対応して扁平形状の略六面体として構成されている。具体的には、アダプタ27は、前方部28の前壁(インクカートリッジ25の前壁41)に対面する前壁162と、前方部28の上壁に対面する上壁163と、前方部28の下壁に対面する下壁164と、前方部28の両側壁に対面する左側壁165及び右側壁166とを有する。これら各壁162〜166によって囲まれた内部空間が前方部28を収容する収容空間である。アダプタ27は、開口159を有する。開口159は、前壁162に対向する側面に形成されている。開口159は、上壁163、下壁164、及び両側壁165,166によって形成されている。開口159からインクカートリッジ25の前方部28がアダプタ27の収容空間内に挿通されると、前方部28がアダプタ27の収容空間に収容される。
上壁163、左側壁165、右側壁166及び下壁164は、前壁162からインクカートリッジ25の矢印33の方向へ延出されており、前方部28の4つの側壁を覆っている。したがって、アダプタ27にインクカートリッジ25の前方部28が収容される際に、アダプタ27の各壁の内面が前方部28を収容方向へ案内するガイド面となる。これにより、インクカートリッジ25はアダプタ27の収容空間へ円滑に進入することができる。
アダプタ27は、光照射面となる被検知部186と、切り欠き187と、開口177,178(本発明の第2開口の一例)と、ロッド169(本発明の移動手段、延出部材の一例)を有する。
図4に示されるように、切り欠き187は、前壁162の中段付近に形成されている。切り欠き187は、インクカートリッジ25がアダプタ27を介してカートリッジ装着部276に装着されたときに、被検知部140をアダプタ27の外部へ露出するための開口(切欠部190)を形成する。したがって、切り欠き187は、被検知部140の前壁140A、側壁140Bに対応する位置、寸法及び形状に形成されている。具体的には、切り欠き187は、側壁165及び側壁166を前壁162側から挿入方向30の後方へ矩形状に切り欠かれることにより形成される。
アダプタ27の上壁163に配置された被検知部186は、カートリッジ装着部276におけるインクカートリッジ25の有無を検知する用途に用いられる。被検知部186は、カートリッジ装着部276にアダプタ27が装着される過程において、カートリッジ装着部276に設けられた光学センサ235の光路236(図5参照)に進入する部分である。この被検知部186は、光を透過させないように構成されており、例えば、被検知部186がアダプタ27と一体形成されている場合は、樹脂に色材が混入された材料でアダプタ27を構成することが考えられる。被検知部186は、上壁163に立設され、挿入方向30に延びる平板状のリブとして構成されている。アダプタ27がカートリッジ装着部276に装着される過程において被検知部186が光学センサ235の光路236に進入して、光を遮る。
切り欠き187には、切り欠き187を上下方向へ架け渡すようにブリッジ部189が設けられている。ブリッジ部189は平板状部材で構成されている。ブリッジ部189と切り欠き187とによって、側面視で矩形状の開口である切欠部190が形成される。カートリッジ装着部276にアダプタ27が装着される過程でブリッジ部189が光センサ230の光路231(図5参照)を横切る。アダプタ27がカートリッジ装着部276における装着位置(例えばケース280の奥部)に装着されると、光学センサ230の発光素子及び受光素子が切欠部190に対向するように配置される。したがって、アダプタ27が装着された状態において、上記発光素子から出射された光は切欠部190を通過する。
前壁162の上部に開口177が設けられている。開口177は、アダプタ27の内部の収容空間に通じている。この開口177は、大気連通部80に対応する位置に形成されている。開口177は、カートリッジ装着部276に設けられた押圧部216(図5参照)が挿通可能なサイズに形成されている。アダプタ27がカートリッジ装着部276に装着されると、押圧部216が開口177に挿通されて、ピン84をインク室100側へ押し込む。
前壁162の下部に、開口178が設けられている。この開口178は、インク供給部90に対応する位置に形成されている。開口178は、インク供給部90のキャップ95が挿通可能なサイズに形成されている。カートリッジ装着部276における装着位置にアダプタ27が装着され、その後、インクカートリッジ25の前方部28がカートリッジ装着部276のケース280(図5参照)に装着されると、前方部28がアダプタ27の収容空間に収容されると、インク供給部90のキャップ95が開口178から外部へ露出されて、インク供給部90がインクニードル285(図5参照)に接続される。このような開口178が設けられているため、アダプタ27及びインクカートリッジ25がケース280に装着されても、アダプタ27によってキャップ95が干渉されることはない。
ロッド169は、アダプタ27の下部に設けられている。ロッド169は、カートリッジ装着部176のケース280内に装着されたアダプタ27を取り外すために、挿入方向30とは反対の方向、つまり、ケース280からアダプタ27が脱離する方向へ移動させるためのものである。
図4に示されるように、ロッド169は、断面が矩形状を呈する角形の棒状部材である。ロッド169の幅は、アダプタ27の幅よりも小さい寸法に設定されている。ロッド169は、アダプタ27をカートリッジ装着部176に装着した状態で、底壁164から開口284(本発明の第1開口の一例、図5参照)へ向けて延出されている。ロッド169の延出端、つまり、開口284側の端部に把手170が設けられている。把手170は、アダプタ169がカートリッジ装着部276のケース280に装着される際にユーザの指によって保持される部位である。本実施形態では、アダプタ27がケース280の装着位置に装着された状態で、把手170がケース280の開口284から外側の位置に配置されている。つまり、ロッド169の長手方向の長さは、アダプタ27がケース280の装着位置に装着された状態で、把手170がケース280の外部に配置されるような寸法の設定されている。
把手170は、ロッド169の胴部171の先端に該胴部171よりも高さ方向32に高く形成されている。詳細には、把手170は、その上面がロッド169の胴部171の上面と同一面にあり、把手170の下面はロッド169の胴部171の下面よりも下方に位置して、把手170と胴部171との間には段差173が形成されている。この段差173は、アダプタ27がケース280の装着位置に装着されたときに、ケース280の底面288の開口284側の端部289(図5参照)に弾接する。なお、ロッド169の把手170及び胴部171の厚みや幅、長さ等は、ケース280のサイズ、把手170の保持しやすさ、必要とされる胴部171の剛性などに応じて任意に決定される要素である。また、本実施形態では、ロッド169を用いることとしたが、このロッド169に代えて平板状の棒部材や丸棒等を用いてもよい。また、本実施形態では、ロッド169は、底壁164から所定方向へ延出されているものとしたが、ロッド169の基端は底壁164に限られない。例えば、ロッド169は、側壁165,166或いは上壁163から延出されていてもよく、その場合は、それぞれカートリッジ276の側部或いは上部にロッド169の先端が弾接される取付位置が設けられている。
[カートリッジ装着部276]
以下、インクカートリッジ25及びアダプタ27が装着されるカートリッジ装着部276の構成について説明する。
カートリッジ装着部276は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのケース280が並列されて構成されている。
図5は、カートリッジ装着部276の構成を模式的に示す縦断面図である。図5に示されるように、ケース280は、ケース本体281とロックレバー283とを備える。ケース本体281には、収容室282が形成されている。この収容室282に、インクカートリッジ25及びアダプタ27が収容される。ケース本体281の前面に開口284が設けられている。開口284を通じて収容室282内にインクカートリッジ25及びアダプタ27が挿入される。本実施形態では、最初にアダプタ27が収容室282に収容されて、収容室282の奥部に配置される。その後、収容室282の奥部にアダプタ27が装着された状態で、インクカートリッジ25が収容室282に収容される。これにより、インクカートリッジ25がアダプタ27の挿入方向30の後方に配置される。
収容室282の奥側に、光学センサ230と、光学センサ235とが設けられている。本実施形態では、光学センサ230,235として、発光素子及び受光素子を有する透過型のフォトインタラプタが用いられる。発光素子及び受光素子は、図5において紙面垂直方向へ所定距離を隔てて配設されている。光学センサ230,235は、図示しない主制御部に接続されており、発光素子からの光を受けて受光素子から出力される電気信号が主制御部に出力される。
光学センサ230は、ケース本体281を構成する壁面のうち、開口284とは反対側の壁面286(本発明の第1壁の一例)に設けられている。光学センサ230は、インクカートリッジ25内のインク量が所定量になったかどうかを検知する用途として用いられる。光学センサ230の発光素子と受光素子との間に、発光素子から出射される光の光路231が形成されている。光路231は、図5において紙面垂直方向に延びている。上記主制御部は、光路231にインクカートリッジ25の被検知部140が挿入された状態において、光学センサ230の出力信号(受光量)に基づいてインクの残量が所定量になったかどうかを判定する。
光学センサ235は、ケース本体281の上面を構成する壁面287の壁面286の近傍に設けられている。光学センサ235は、アダプタ27がケース280に装着される過程において所定の位置で被検知部186の有無を検知する用途として用いられる。光学センサ235の発光素子と受光素子との間に光路236(図5において紙面垂直方向に延びる光路)が形成されている。光学センサ235の光路236に被検知部186が進入すると、光が遮断されて、受光素子の受光量が変動する。上記主制御部は、この受光量の変動を検知して、被検知部186の有無を判定し、被検知部186が有ると判定された場合に、ケース280内にアダプタ27が装着されたと判定する。
壁面286の重力方向における下部には、供給孔91に連結可能なインクニードル285が設けられている。インクニードル285は、壁面286の内面から収容室282側に突出した管状の部材である。インクニードル285は、壁面286を貫通して、収容室282の内面からケース本体281の背面に至っている。ケース本体281の背面に露出されたインクニードル285の先端にインクチューブ278(図1参照)が接続される。インクニードル285は、供給孔91に対応する位置に設けられている。ケース280にインクカートリッジ25が収容されると、インクニードル285が供給孔91に挿入される。これにより、供給孔91とインクニードル285とが連結されて、インク室100のインクが供給孔91からインクニードル285を通じて外部へ供給可能となる。
壁面286の重力方向における上部に、押圧部216が設けられている。押圧部216は、壁面286において、インクカートリッジ25の大気連通部80に対応する位置に配置されている。押圧部216は、壁面286から収容室282側に突出した突起状の部材である。この押圧部216は、アダプタ27が収容室282に収容される過程において、開口177(図5参照)に挿通され、そして、アダプタ27に続いてインクカートリッジ25が収容される過程において、ピン84をインク室100側へ押し込む。
ロックレバー283は、開口284を開閉するとともに、収容室282においてアダプタ27及びインクカートリッジ25を確実に位置決めするためのものである。このロックレバー283は、開口284の上縁に設けられた軸290を中心に回転可能に支持されている。ロックレバー283には、操作部293と爪294とが設けられている。操作部293は、ロックレバー283の外面297の回動端側に設けられている。また、爪294は、ロックレバー283の回動端に設けられている。操作部293の下部に貫通孔295が形成されている。図9に示されるように、開口284に対してロックレバー283が閉じられると、外部に配置されていた把手170が貫通孔295に入り込む。ロックレバー283の爪294と係合する溝299が設けられている。開口284の下縁には、ロックレバー283に設けられた爪294と係合する溝299が設けられている。
[装着動作]
以下、図6から図9を参照して、アダプタ27及びインクカートリッジ25をケース280に装着する動作について説明する。ここに、図6から図9は、アダプタ27及びインクカートリッジ25がケース280に装着される過程を示す模式断面図である。
まず、ケース280の収容室282にアダプタ27が装着される(図6参照)。具体的には、アダプタ27は、開口284を通じてアダプタ27の前壁162側から収容室282へ挿入される。アダプタ27の前壁162が収容室182の壁面286に当接すると、アダプタ27の装着が完了する。このようにアダプタ27が装着された状態において、図7に示されるように、把手170は、開口284から外部に露出されている。アダプタ27が収容室282の奥部に装着された状態で、アダプタ27の被検知部186が光学センサ235の光路236に進入し、光学センサ230の光路231にアダプタ27の切欠部190が配置される(図7参照)。
続いて、収容室282にインクカートリッジ25が装着される。具体的には、図7に示されるように、開口284を通じてインクカートリッジ25の前壁41側から収容室282へインクカートリッジ25が挿入される。このとき、インクカートリッジ25は、ロッド169の胴部171の上面を滑るようにして挿入方向30へ挿入される。そして、収容室282内においてインクカートリッジ25が挿入方向30へ押し込まれると、図8に示されるように、インクカートリッジ25の前方部28が胴部171の上面に案内されるようにしてアダプタ27の開口159からアダプタ27内の収容空間に収容される。
インクカートリッジ25が挿入方向30の前方へ移動する過程で、押圧部216によってピン84が押圧されて、インク室100と外部とが連通される。更にインクカートリッジ25が挿入方向30へ移動すると、インクニードル285が供給孔91に挿入されて、インク室100内のインクが外部へ供給可能となる。そして、インクカートリッジ25が装着位置まで移動すると、切欠部190から被検知部140が露出されて、被検知部140が光学センサ230の光路231に進入する。そして、光学センサ230の発光素子から出射された光は、切欠部190を通過して、被検知部140の側壁140Bに照射される。そして、被検知部140の内部の空間142を光が透過した場合は、その光が反対側に配置された受光素子によって受光される。もちろん、インジケータ部72(図3(B)参照)によって光が遮断されると、受光素子まで光は到達しない。
図9に示されるように、インクカートリッジ25が収容室282において装着位置にある状態(図8参照)で、ロックレバー283が開口284を閉じる方向へ回動されて、ロックレバー283が開口284に対して完全に閉じられると、爪294が溝299に嵌め入れられる。また、これと同時に、開口284から露出されていた把手170が貫通孔295に挿通される。これにより、開口284に対してロックレバー283がロックされるとともに、開口284がロックレバー283によって閉塞される。このとき、インクカートリッジ25の後壁42は、ロックレバー283の内面296と当接して、適度な力で挿入方向30へ押圧された状態が維持される。
[取り外し動作]
以下、図10及び図11を参照して、インクカートリッジ25をケース280から取り外す動作について説明する。ここに、図10及び図11は、ケース280からアダプタ27が取り出される過程を示す模式断面図である。
まず、図10に示されるように、爪294及び溝299の係合を解除して、ロックレバー283を引き上げて開口284を開放する。その後、ユーザがロッド169の把手170を指で摘んで、挿入方向30の後方(図10の右側)へロッド169を引き出すと、アダプタ27は、インクカートリッジ25の前方部28を収容した状態を維持したまま、インクカートリッジ25とともに開口284の外側へ移動する。これにより、図11に示されるように、インクカートリッジ25は、ロッド169の胴部171の上面に載った状態で開口284からケース280の外部へ露出され、ユーザはインクカートリッジ25をケース280から容易に取り出すことができる。
[実施形態の作用効果]
上述したように、本実施形態では、本発明の移動手段の一例としてアダプタ27にロッド169が設けられている。そのため、ケース280の装着位置にアダプタ27が装着され、そのアダプタ27にインクカートリッジ25の前方部28が装着されている場合に、ユーザが把手170を保持してロッド169を開口284側へ引き出すと、アダプタ27とともにインクカートリッジ25を移動させることができ、インクカートリッジ25を取り出し易い位置までケース280の外部に移動させることができる。これにより、ユーザは、ケース280からインクカートリッジ25を容易に取り出すことができる。
また、本実施形態では、アダプタ27がケース280の装着位置に装着された状態にあるときに、把手170が開口284からケース280の外部に配置されている。そのため、ユーザは、把手170を容易に持ってロッド169を操作することができる。
また、本実施形態では、アダプタ27及びインクカートリッジ25がケース280に装着された状態にあるときに、ケース280内においてアダプタ27の収容空間にインクカートリッジ25の前方部28が収容されている。そのため、ロッド169が操作されると、インクカートリッジ25はアダプタ27によって抱きかかえられるようにしてアダプタ27とともに開口284側へ確実に且つ安定して移動する。
《第2実施形態》
次に、図12から図16を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態においては、上述の第1実施形態と共通する構成要素については、第1実施形態の各構成要素に用いた符号と同じ番号を各図に付すことによりその説明を省略する。
第2実施形態において上述の第1実施形態と相違するところは、カートリッジ装着部276のケース280に、図12に示されるアダプタ107が装着される点にある。第2実施形態では、カートリッジ装着部276やインクカートリッジ25等のアダプタ107以外の構成は、上述の第1実施形態と同様である。したがって、ここでは、アダプタ107の構成についてのみ説明し、その他の構成については説明を省略する。
[アダプタ107]
以下、図12及び図13を参照して、アダプタ107の構成について詳述する。ここに、図12は、本発明の第2実施形態に係るアダプタ107の構成を模式的に示す斜視図である。図13は、アダプタ107の縦断面構造を模式的に示す模式断面図である。
アダプタ107は、インクカートリッジ25をカートリッジ装着部276から取り外す作業を補助するものであり、上述の第1実施形態のアダプタ27と同様に、前方部28の外形に対応して扁平形状の略六面体として構成されている。このアダプタ107は、被検知部186と、切り欠き187と、開口177,178(本発明の開口の一例)とを有する。アダプタ107が上述の第1実施形態のアダプタ27と相違するところは、アダプタ27にロッド169が設けられていたのに対して、アダプタ107にはロッド169が設けられていない点、及び、アダプタ107にコイルバネ109,110(本発明の移動手段、弾性部材の一例)が設けられている点である。
コイルバネ109,110は、アダプタ107の前壁162の前面に設けられている。具体的には、コイルバネ109は開口177の重力方向における上側に設けられており、コイルバネ110は開口178の重力方向における下側に設けられている。前壁162において、開口177の上側にバネ受けとして機能するバネ収容室112が形成され、開口178の下側にバネ受けとして機能するバネ収容室113が形成されている。バネ収容室112,113は、前壁162の前面からアダプタ107の内側へ穿設された略円筒状の孔である。コイルバネ109は、バネ収容室112に収容されており、コイルバネ110は、バネ収容室113に収容されている。各コイルバネ109,110の一端は、バネ収容室112,113の底部で固定されている。各コイルバネ109,110は、力が加えられていない状態で前壁162から外部へ突出している。
[着脱動作]
以下、図14から図16を参照して、アダプタ107及びインクカートリッジ25をケース280に着脱する動作について説明する。ここに、図14から図16は、アダプタ27及びインクカートリッジ25がケース280に着脱される過程を示す模式断面図である。
まず、ケース280の収容室282の装着位置までアダプタ107が挿入される。アダプタ27が収容室282の装着位置に到達すると、コイルバネ109,110が壁面286に当接する。この状態で、アダプタ107を各コイルバネ109,110の弾性力(バネ力)に抗して挿入方向30へ押し込むと、コイルバネ109,110が圧縮されるとともに、アダプタ107が挿入方向30へ移動する。アダプタ107を挿入方向30へ押圧する力を緩めると、アダプタ107は、コイルバネ109,110の弾性力によって挿入方向30の後方、つまり、開口284側へ戻される。
アダプタ107が収容室282に挿入された後に、インクカートリッジ25が収容室282に挿入される(図14参照)。この状態でロックレバー283が開口284を閉じる方向へ回動されると、内面296がインクカートリッジ25の後壁42に当接して、インクカートリッジ25を挿入方向30へ押圧する。そして、インクカートリッジ25によってアダプタ107が挿入方向30へ押圧される。このとき、コイルバネ109,110が壁面286に当接した状態で押圧されるため、コイルバネ109,110はその弾性力に抗して圧縮される。これにより、図15に示されるように、アダプタ107が挿入方向30へ移動して、被検知部186が光路236に進入し、被検知部140が光路231に進入する。また、押圧部216によって大気連通部80のピン84が押し込まれ、インクニードル285がインク供給部90に接続される。
図16に示されるように、ロックレバー283が開口284に対して完全に閉じられて、爪294が溝299に嵌め入れられると、開口284に対してロックレバー283がロックされるとともに、開口284がロックレバー283によって閉塞される。このとき、インクカートリッジ10の後壁42は、コイルバネ109,110の弾性力を受けて、ロックレバー283の内面296によって適度な力で押圧された状態が維持される。
ケース280からインクカートリッジ25を取り外す場合は、図16に示されるロック状態から、爪294及び溝299の係合を解除して、ロックレバー283を上方へ引き上げて開口284を開放する。このとき、コイルバネ109,110の弾性力によって、アダプタ107とともにインクカートリッジ25が挿入方向30の後方へ押し出される。これにより、インクカートリッジ25が開口284から外部へ露出されるため、ユーザは、インクカートリッジ25をケース280から容易に取り出すことができる。
なお、本実施形態では、前壁162にコイルバネ109,110を設けることとしたが、コイルバネの数や弾性係数などは必要とされる弾性力に応じて適宜変更することができる。弾性部材としてコイルバネ109,110を用いることとしたが、コイルバネ109,110に代えて板バネなどの様々なバネ部材を適用することができる。また、バネ部材に代えてゴムなどのように、弾性を有する部材であれば、如何なるものでも適用可能である。
また、上述の第1実施形態及び第2実施形態では、ケース280内に先にアダプタ27,107を挿入し、その後、インクタンク25をケース280内に挿入することとしたが、予めインクタンク25の前方部28にアダプタ27,107を取り付けており、アダプタ27,107とインクタンク25とを一体にした状態でケース280に挿入するようにしてもかまわない。
図1は、記録装置250の内部機構を模式的に示す模式断面図である。 図2は、インクカートリッジ25の構成を模式的に示す斜視図である。 図3は、インクカートリッジ25の正面及び縦断面を模式的に示す模式図であり、(A)に正面図が示されており、(B)に縦断面図が示されている。 図4は、本発明の第1実施形態に係るアダプタ27の構成を模式的に示す斜視図である。 図5は、カートリッジ装着部276の構成を模式的に示す縦断面図である。 図6は、アダプタ27及びインクカートリッジ25がケース280に装着される過程を示す模式断面図であり、アダプタ27が収容室282に挿入された状態が示されている。 図7は、アダプタ27及びインクカートリッジ25がケース280に装着される過程を示す模式断面図であり、収容室282の奥部にアダプタ27が装着され、インクカートリッジ25が収容室282に挿入された状態が示されている。 図8は、アダプタ27及びインクカートリッジ25がケース280に装着される過程を示す模式断面図であり、アダプタ27及びインクカートリッジ25が収容室282に装着された状態が示されている。 図9は、アダプタ27及びインクカートリッジ25がケース280に装着される過程を示す模式断面図であり、ロックレバー283が開口284に対してロックされた状態が示されている。 図10は、ケース280からアダプタ27が取り出される過程を示す模式断面図であり、アダプタ27及びインクカートリッジ25が収容室282に装着された状態が示されている。 図11は、ケース280からアダプタ27が取り出される過程を示す模式断面図であり、アダプタ27及びインクカートリッジ25が収容室282の奥部から引き出される様子が示されている。 図12は、本発明の第2実施形態に係るアダプタ107の構成を模式的に示す斜視図である。 図13は、アダプタ107の縦断面構造を模式的に示す模式断面図である。 図14は、アダプタ27及びインクカートリッジ25がケース280に着脱される過程を示す模式断面図であり、ロックレバー283が開けられて開口284が開放された状態が示されている。 図15は、アダプタ27及びインクカートリッジ25がケース280に着脱される過程を示す模式断面図であり、ロックレバー283がインクカートリッジ25に当接した状態が示されている。 図16は、アダプタ27及びインクカートリッジ25がケース280に着脱される過程を示す模式断面図であり、ロックレバー283が開口284に対してロックされた状態が示されている。
符号の説明
25・・・インクカートリッジ
27,107・・・アダプタ
28・・・前方部
50・・・フレーム
70・・・アーム
80・・・大気連通部
81・・・連通孔
90・・・インク供給部
91・・・供給孔
100・・・インク室
109,110・・・コイルバネ
112,113・・・バネ収容室
140・・・被検知部
162・・・前壁
169・・・ロッド
170・・・把手
171・・・胴部
173・・・段差
186・・・被検知部
250・・・記録装置
276・・・カートリッジ装着部
280・・・ケース
284・・・開口

Claims (8)

  1. カートリッジ装着部に装着可能なインクカートリッジに関連して用いられるインクカートリッジ用のアダプタであって、
    上記カートリッジ装着部に装着された当該アダプタを上記カートリッジ装着部から脱離する方向へ移動させる移動手段を具備するインクカートリッジ用のアダプタ。
  2. 上記カートリッジ装着部における当該アダプタの装着位置は、上記カートリッジ装着部におけるインクカートリッジの装着位置よりも上記カートリッジ装着部を構成する第1壁に近い請求項1に記載のインクカートリッジ用のアダプタ。
  3. 上記カートリッジ装着部は、当該アダプタが挿通される第1開口を有し、
    上記移動手段は、当該アダプタが上記カートリッジ装着部における装着位置にあるときに、当該アダプタから上記第1開口側へ延びる延出部材からなる請求項1又は2に記載のインクカートリッジ用のアダプタ。
  4. 上記延出部材は、当該アダプタが上記カートリッジ装着部における装着位置にあるときに上記第1開口を通って上記カートリッジ装着部の外側まで延出されている請求項3に記載のインクカートリッジ用のアダプタ。
  5. 上記移動手段は、上記カートリッジ装着部において、当該アダプタが上記カートリッジ装着部における装着位置に配置された状態で上記カートリッジ装着部を構成する第1壁と当該アダプタとの間に配置される弾性部材である請求項1又は2に記載のインクカートリッジ用のアダプタ。
  6. 当該アダプタは、上記カートリッジ装着部に装着可能なインクカートリッジの少なくとも一部を収容可能な収容空間を有する請求項1から5のいずれかに記載のインクカートリッジ用のアダプタ。
  7. 当該アダプタは、上記収容空間と外部とを連通する第2開口を有し、
    上記第2開口は、上記収容空間に上記インクカートリッジが収容された際に該インクカートリッジに付属する付属部材を上記収容空間から当該アダプタの外部に位置させるためのものである請求項6に記載のインクカートリッジ用のアダプタ。
  8. 上記付属部材は、上記インクカートリッジの外壁に突設され、上記インクカートリッジ内のインクが外部に導出される際に通るインク孔を閉塞する閉塞部材である請求項7に記載のインクカートリッジ用のアダプタ。

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