JP2010011118A - Mos容量からなるコンデンサを備えたコンデンサ回路、そのコンデンサ回路を使用した可変容量回路、その可変容量回路を使用した発振回路及びコンデンサ回路の検査方法 - Google Patents

Mos容量からなるコンデンサを備えたコンデンサ回路、そのコンデンサ回路を使用した可変容量回路、その可変容量回路を使用した発振回路及びコンデンサ回路の検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接続不良を見つけた場合は、容量検査を行わないようにして検査時間を短縮させることができる検査回路を備えたコンデンサ回路、そのコンデンサ回路を使用した可変容量回路、その可変容量回路を使用した発振回路及びコンデンサ回路の検査方法を得る。
【解決手段】検査信号TESTがハイレベルになると、NMOSトランジスタM2がオフすると共にPMOSトランジスタM1及びM3がそれぞれオンし、NMOSトランジスタMCのドレインはPMOSトランジスタM1と電流計3を介して電源電圧Vddに接続され、NMOSトランジスタMCのゲート電圧が電源電圧Vddまで上昇してNMOSトランジスタMCはオン状態になり、電源電圧Vdd→電流計3→接続端子T1→PMOSトランジスタM1→NMOSトランジスタMC→接地電圧GNDの経路で電流i1が流れるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゲート容量がコンデンサとして使用されるMOSトランジスタの接続状態の検査を行う検査回路を備えたコンデンサ回路、そのコンデンサ回路を使用した可変容量回路、その可変容量回路を使用した発振回路及びコンデンサ回路の検査方法に関する。
時計や電子機器内で使用される基準クロック信号源として水晶発振回路が広く使用されている。
図6は、従来の発振回路の回路例を示した図である(例えば、特許文献1参照。)。
図6の発振回路100には、テスト回路110が設けられている。発振回路100を通常の発振回路として作動させる場合は、入力端子T103をオープンにする。すると、入力端子T103は、抵抗111でプルアップされるためハイレベルになる。入力端子T103がハイレベルになると、帰還抵抗102内のCMOSトランスミッションゲートがオンし、そのときのオン抵抗が帰還抵抗になる。また、CMOSクロックドインバータ112及び113は、それぞれ非選択状態となって出力動作は停止し、ノードcは入力端子XINから切り離された状態になってテスト回路110は発振回路の動作に影響しなくなる。
一方、入力端子T103をローレベルにすると、CMOSクロックドインバータ112と113は動作を開始し、帰還抵抗102のCMOSトランスミッションゲートがオフして遮断状態になるため、発振回路100の発振は停止する。この状態で、入力端子T101にローレベルのパルス信号を入力すると、CMOSクロックドインバータ112の出力信号がハイレベルに変化しようとするが、負荷容量103を充電するため、直ちにハイレベルにはならない。CMOSクロックドインバータ112の出力信号が、CMOSクロックドインバータ113の入力しきい値電圧を超えるまでには、負荷容量103に比例した所定の時間がかかる。
そこで、入力端子T101に、ローレベルのパルス幅が前記所定の時間以下のパルスと、ローレベルのパルス幅が前記所定の時間以上のパルスの2種類のパルスを入力する。前記所定の時間以下のパルスを入力した場合は、出力端子T102からローレベルの信号が検出されず、前記所定の時間以上のパルスを入力した場合に、出力端子T102からローレベルの信号が検出されると負荷容量103が正常であると判定していた。
特開平10−267996号公報
しかし、図6の回路では、1つのコンデンサの容量を検査する場合に、最低でもパルス幅の異なる2つのパルスを入力しなければならず、検査精度を上げるためには更に多くのパルスを使用する必要があった。このため、入力と出力に多くのコンデンサが接続された場合は、すべてのコンデンサの検査にかなりの時間を要していた。
また、MOSトランジスタのゲート容量をコンデンサとして使用した場合に、最も頻繁に発生する不良の原因は、MOSトランジスタの接続に関するものであった。例えば、コンデンサを形成しているMOSトランジスタのゲートとインバータ回路の入力端又は出力端との接続が不良になっている場合等である。このような不良が発生していた場合、従来技術では、多くのコンデンサの良否を判定した後に接続不良のコンデンサの測定を行うと、それまでに検査した時間が無駄になるという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、MOSトランジスタのゲート容量であるコンデンサの容量の良否を確認する前に該コンデンサの接続状態を確認することにより、接続不良を見つけた場合は、容量検査を行わないようにすることができ、検査時間の無駄を大幅に減少させることができるため、結果として検査時間を短縮させることができる検査回路を備えたコンデンサ回路、そのコンデンサ回路を使用した可変容量回路、その可変容量回路を使用した発振回路及びコンデンサ回路の検査方法を得ることを目的とする。
この発明に係るコンデンサ回路は、ソースが負側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたNMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記負側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えたコンデンサ回路において、
前記検査回路は、
前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインを、外部から入力された検査信号に応じて、電流源が接続される所定の接続端子又は負側電源電圧のいずれか一方に切り換えて接続する切換回路部と、
入力された制御信号に応じて、前記コンデンサ出力端子を前記コンデンサをなすNMOSトランジスタをオンさせるための所定の電圧に接続するゲート接続回路部と、
を備え、
前記接続状態の検査を行うことを示す前記検査信号が入力されると、前記切換回路部は、前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインを前記接続端子に接続すると共に、前記ゲート接続回路部は、前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのゲートを前記所定の電圧に接続するものである。
また、この発明に係るコンデンサ回路は、ソースが正側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたPMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記正側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えたコンデンサ回路において、
前記検査回路は、
前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインを、外部から入力された検査信号に応じて、電流源が接続される所定の接続端子又は正側電源電圧のいずれか一方に切り換えて接続する切換回路部と、
入力された制御信号に応じて、前記コンデンサ出力端子を前記コンデンサをなすPMOSトランジスタをオンさせるための所定の電圧に接続するゲート接続回路部と、
を備え、
前記接続状態の検査を行うことを示す前記検査信号が入力されると、前記切換回路部は、前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインを前記接続端子に接続すると共に、前記ゲート接続回路部は、前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのゲートを前記所定の電圧に接続するものである。
具体的には、前記切換回路部は、
前記検査信号に応じて、前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインを前記所定の接続端子に接続するための第1スイッチ回路と、
前記検査信号に応じて、前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインを前記負側電源電圧に接続するための第2スイッチ回路と、
を備えるようにした。
また、前記切換回路部は、
前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインを前記所定の接続端子に接続するための第1スイッチ回路と、
前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインを前記正側電源電圧に接続する第2スイッチ回路と、
を備えるようにしてもよい。
また、前記切換回路部は、前記所定の接続端子と前記第1スイッチ回路との間に接続された第3スイッチ回路を備え、該第3スイッチ回路は、外部から入力された選択信号に応じて前記所定の接続端子と前記第1スイッチ回路とを接続するようにした。
また、この発明に係る可変容量回路は、複数のコンデンサから少なくとも1つを選択することにより容量を可変する可変容量回路において、
複数の前記コンデンサ回路と、
所望の容量を得るために1つ以上の該コンデンサ回路を選択する選択回路と、
を備え、
前記選択回路は、選択した前記コンデンサ回路の前記ゲート接続回路部に対して前記コンデンサ出力端子を所定の電圧に接続させると共に、選択した前記コンデンサ回路の前記第3スイッチ回路に対して前記所定の接続端子と前記第1スイッチ回路とを接続させるものである。
具体的には、前記各コンデンサ回路におけるコンデンサは、異なる2のべき乗の容量値を有するようにした。
また、この発明に係る発振回路は、振動子を使用したコルピッツ型の発振回路において、
前記振動子の一端に接続された第1コンデンサと、
該第1コンデンサに並列に接続された、前記可変容量回路からなる第1可変容量回路と、
を備えるものである。
また、前記第1可変容量回路の各コンデンサ回路におけるコンデンサは、異なる2のべき乗の容量値を有するようにしてもよい。
また、前記振動子の他端に接続された第2コンデンサと、
該第2コンデンサに並列に接続された、請求項6の可変容量回路からなる第2可変容量回路と、
を備えるようにした。
この場合、前記第2可変容量回路の各コンデンサ回路におけるコンデンサは、異なる2のべき乗の容量値を有するようにしてもよい。
また、この発明に係るコンデンサ回路の検査方法は、ソースが負側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたNMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記負側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えたコンデンサ回路の検査方法おいて、
前記接続状態の検査を行うために外部から所定の検査信号が入力されると、
前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインの接続を負側電源電圧から正側電源電圧に切り換え、
前記コンデンサ出力端子に前記コンデンサをなすNMOSトランジスタをオンさせる電圧を入力し、
前記コンデンサをなすNMOSトランジスタに流れる電流の検出が行われ、
該検出結果から前記接続状態の判定が行われるようにした。
また、この発明に係るコンデンサ回路の検査方法は、ソースが正側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたPMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記正側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えたコンデンサ回路の検査方法おいて、
前記接続状態の検査を行うために外部から所定の検査信号が入力されると、
前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインの接続を正側電源電圧から負側電源電圧に切り換え、
前記コンデンサ出力端子に前記コンデンサをなすPMOSトランジスタをオンさせる電圧を入力し、
前記コンデンサをなすPMOSトランジスタに流れる電流の検出が行われ、
該検出結果から前記接続状態の判定が行われるようにした。
また、この発明に係るコンデンサ回路の検査方法は、ソースが負側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたNMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記負側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えた複数のコンデンサ回路の少なくとも1つを選択することにより容量を可変する可変容量回路における該コンデンサ回路の検査方法おいて、
前記選択されたコンデンサ回路に対して、
前記接続状態の検査を行うために外部から所定の検査信号が入力されると、
前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインの接続を負側電源電圧から正側電源電圧に切り換え、
前記コンデンサ出力端子に前記コンデンサをなすNMOSトランジスタをオンさせる電圧を入力し、
前記コンデンサをなすNMOSトランジスタに流れる電流の検出を行い、
該検出結果から前記接続状態の判定が行われるようにした。
また、この発明に係るコンデンサ回路の検査方法は、ソースが正側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたPMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記正側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えた複数のコンデンサ回路の少なくとも1つを選択することにより容量を可変する可変容量回路における該コンデンサ回路の検査方法おいて、
前記選択されたコンデンサ回路に対して、
前記接続状態の検査を行うために外部から所定の検査信号が入力されると、
前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインの接続を正側電源電圧から負側電源電圧に切り換え、
前記コンデンサ出力端子に前記コンデンサをなすPMOSトランジスタをオンさせる電圧を入力し、
前記コンデンサをなすPMOSトランジスタに流れる電流の検出が行われ、
該検出結果から前記接続状態の判定が行われるようにした。
本発明のMOSトランジスタのゲート容量からなるコンデンサを備えたコンデンサ回路、そのコンデンサ回路を使用した可変容量回路、その可変容量回路を使用した発振回路及びコンデンサ回路の検査方法によれば、MOSトランジスタのゲート容量を利用したコンデンサ回路の容量検査を行う前に、該MOSトランジスタの接続の良否を確認することができ、MOSトランジスタの接続不良が発生しているコンデンサ回路に対して、多くの時間を要する容量検査を省略することができ、検査時間の短縮を図ることができ、コンデンサ回路の数が多いほど時間短縮の効果を大きくすることができる。
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるコンデンサ回路の回路例を示した図である。
図1のコンデンサ回路1は、ゲート容量がコンデンサとして使用されるNMOSトランジスタMCと、NMOSトランジスタMCの接続状態の検査を行う検査回路2で構成されている。
検査回路2は、PMOSトランジスタM1,M3、NMOSトランジスタM2及びインバータIV1で構成されている。なお、PMOSトランジスタM1、NMOSトランジスタM2及びインバータIV1が切換回路部を、PMOSトランジスタM3がゲート接続回路部をそれぞれなし、PMOSトランジスタM1が第1スイッチ回路を、NMOSトランジスタM2が第2スイッチ回路をそれぞれなす。
NMOSトランジスタMCのソースは接地電圧GNDに接続されNMOSトランジスタMCのゲートはコンデンサ出力端子Coに接続されており、すなわちコンデンサ出力端子Coと接地電圧GNDとの間にNMOSトランジスタMCのゲート容量からなるコンデンサが接続されている。接続端子T1にはPMOSトランジスタM1のソースが接続され、検査回路2を使用して検査を行う際は、電源電圧Vddと接続端子T1との間に電流計3が接続される。PMOSトランジスタM1のドレインと接地電圧GNDとの間にNMOSトランジスタMCとM2が並列に接続されている。また、電源電圧Vddとコンデンサ出力端子Coとの間にPMOSトランジスタM3が接続され、PMOSトランジスタM1,M3及びNMOSトランジスタM2の各ゲートは接続され、該接続部はインバータIV1の出力端に接続されている。インバータIV1の入力端には、テスト端子T2を介して検査信号TESTが入力される。
このような構成において、検査信号TESTがローレベルの場合、インバータIV1の出力信号はハイレベルになるため、NMOSトランジスタM2がオンすると共にPMOSトランジスタM1及びM3はそれぞれオフする。NMOSトランジスタM2がオンすると、NMOSトランジスタMCのドレインは接地電圧GNDに接続され、PMOSトランジスタM3がオフしているため、コンデンサ出力端子Coと電源電圧Vddとの接続は遮断されている。このような状態では、NMOSトランジスタMCのゲート容量が、コンデンサ出力端子Coと接地電圧GNDとの間に接続されており、PMOSトランジスタM1がオフしているため、電源電圧Vddと接続端子T1との間に電流計3を接続しても電流計3には電流が流れない。
次に、検査信号TESTがハイレベルになると、インバータIV1の出力信号はローレベルになるため、NMOSトランジスタM2がオフすると共にPMOSトランジスタM1及びM3がそれぞれオンする。NMOSトランジスタM2がオフして、PMOSトランジスタM1がオンしていることから、電源電圧Vddと接続端子T1との間に電流計3を接続すると、NMOSトランジスタMCのドレインはPMOSトランジスタM1と電流計3を介して電源電圧Vddに接続される。また、PMOSトランジスタM3がオンしているため、コンデンサ出力端子Coも電源電圧Vddに接続される。すると、NMOSトランジスタMCのゲート電圧が電源電圧Vddまで上昇するため、NMOSトランジスタMCはオン状態になる。このような状態では、電源電圧Vdd→電流計3→接続端子T1→PMOSトランジスタM1→NMOSトランジスタMC→接地電圧GNDの経路で電流i1が流れる。
仮に、NMOSトランジスタMCのゲートとコンデンサ出力端子Coとの間の接続、NMOSトランジスタMCのソースと接地電圧GNDとの間の接続、又はNMOSトランジスタMCのドレインとNMOSトランジスタM2のドレインとの接続に、断線等の不良があった場合は電流i1が流れないため、電流計3で電流i1が流れていることを確認することにより、NMOSトランジスタMCの接続状態を検査することができる。なお、電流i1の値は、電源電圧VddをPMOSトランジスタM1とNMOSトランジスタMCのオン抵抗の和で除した値になる。
図2は、本発明の第1の実施の形態におけるコンデンサ回路の他の回路例を示した図である。なお、図2では、図1と同じもの又は同様のものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略すると共に図1との相違点のみ説明する。
図2における図1との相違点は、図1の検査回路2において、アナログスイッチS1とインバータIV2を追加すると共に、接続端子T1とPMOSトランジスタM1のソースとの間にPMOSトランジスタM3を接続したことにある。
図2の検査回路2は、図1と同様、NMOSトランジスタMCのゲート容量をコンデンサとして使用するコンデンサ回路におけるNMOSトランジスタMCの接続状態の検査を行う回路であり、PMOSトランジスタM1,M3、NMOSトランジスタM2、インバータIV1,IV2及びアナログスイッチS1で構成されている。なお、PMOSトランジスタM1,M3、NMOSトランジスタM2及びインバータIV1が切換回路部を、アナログスイッチS1及びインバータIV2がゲート接続回路部をそれぞれなし、PMOSトランジスタM3が第3スイッチ回路をなす。
PMOSトランジスタM3のソースは接続端子T1に接続され、PMOSトランジスタM3のドレインと接地電圧GNDとの間にPMOSトランジスタM1及びNMOSトランジスタM2が直列に接続されており、NMOSトランジスタM2にNMOSトランジスタMCが並列に接続されている。また、電源電圧VddとNMOSトランジスタMCのゲートとの間にアナログスイッチS1が接続され、アナログスイッチS1の各制御電極にはインバータIV2の入力端と出力端が対応して接続されている。インバータIV2の入力端とPMOSトランジスタM3のゲートは接続され、該接続部には外部からの選択信号Csが入力される。PMOSトランジスタM1及びNMOSトランジスタM2の各ゲートは接続され、該接続部はインバータIV1の出力端に接続されており、インバータIV1の入力端には、テスト端子T2を介して検査信号TESTが入力される。
このような構成において、選択信号Csがローレベルのときは、アナログスイッチS1及びPMOSトランジスタM3がそれぞれオンして導通状態になり、図1の回路と同様の回路を構成し、図1の回路と同様の動作を行う。これに対して選択信号がハイレベルになると、アナログスイッチS1及びPMOSトランジスタM3はそれぞれオフして遮断状態になり、コンデンサとしてのNMOSトランジスタMCの接続が遮断されると共に、入力される検査信号TESTに関係なく検査回路2の動作も停止する。
なお、図1及び図2のコンデンサ回路1において、テスト端子T2に検査信号TESTの信号レベルを反転させた信号TESTBが入力される場合は、インバータIV1をなくすことができ、必ずしもインバータIV1を検査回路2の構成にする必要はなく、インバータIV1を外部回路に設けるようにしてもよい。
このようなことから、複数の図2のコンデンサ回路1を備え、選択信号Csに応じて該各コンデンサ回路1を選択的に作動させることによって検査回路を備えた可変容量回路を形成することができる。
図3は、複数の図2のコンデンサ回路を使用して形成した可変容量回路の回路例を示した図である。なお、図3では、説明を分かりやすくするために2つの図2のコンデンサ回路を使用した場合を例にして示しており、インバータIV1がコンデンサ回路の外部回路に設けられている場合を例にして示している。
図3において、可変容量回路10は、図2のコンデンサ回路1と同じ回路構成をなすコンデンサ回路C1及びC2と、コンデンサ回路C1及びC2の動作制御を行って容量を可変する容量制御回路11とで構成されている。容量制御回路11は、インバータIV1、NAND回路21、NOR回路22、セレクタ23及びPMOSトランジスタM10で構成されている。
コンデンサ回路C1は、NMOSトランジスタMC1と検査回路12で構成されており、検査回路12は、ゲート容量をコンデンサとして使用されるNMOSトランジスタMC1の接続状態の検査を行う回路であり、PMOSトランジスタM11,M13、NMOSトランジスタM12、インバータIV12及びアナログスイッチS11で構成されている。
同様に、コンデンサ回路C2は、NMOSトランジスタMC2と検査回路22で構成されており、検査回路22は、ゲート容量をコンデンサとして使用されるNMOSトランジスタMC2の接続状態の検査を行う回路であり、PMOSトランジスタM21,M23、NMOSトランジスタM22、インバータIV22及びアナログスイッチS21で構成されている。
NMOSトランジスタMC1とMC2は、それぞれ図2のNMOSトランジスタMCに相当し、同じ容量であってもいいし異なる容量であってもよい。検査回路12及び22は、図2の検査回路2と同じ回路構成であるが、説明を分かりやすくするために異なる符号で示している。すなわち、PMOSトランジスタM11及びM21は図2のPMOSトランジスタM1に、NMOSトランジスタM12及びM22は図2のNMOSトランジスタM2に、PMOSトランジスタM13及びM23は図2のPMOSトランジスタM3に、インバータIV12及びIV22は図2のインバータIV2に、アナログスイッチS11及びS21は図2のアナログスイッチS1にそれぞれ相当する。このため、検査回路12及び22の動作についてはその説明を省略する。なお、アナログスイッチS11は、NMOSトランジスタMC1のゲートとコンデンサ出力端子Coとの間に接続され、アナログスイッチS21は、NMOSトランジスタMC2のゲートとコンデンサ出力端子Coとの間に接続されている。
容量制御回路11において、セレクタ23は、コンデンサ回路C1及びC2を選択的に作動させるための選択信号Cs1及びCs2を生成して出力する。選択信号Cs1及びCS2は、NOR回路22の各入力端に対応して入力されており、NOR回路22の出力端はNAND回路21の一方の入力端に接続されている。NAND回路21の他方の入力端には、検査信号TESTが入力され、NAND回路21の出力端はPMOSトランジスタM10のゲートに接続されている。PMOSトランジスタM10のソースは電源電圧Vddに接続され、PMOSトランジスタM10のドレインは、コンデンサ出力端子Coに接続されている。また、検査回路12及び22を使用して検査を行う際は、電源電圧Vddと接続端子T1との間には電流計3が接続される。
このような構成において、検査信号TESTがローレベルで通常の動作を行う場合、インバータIV1の出力信号TESTBはハイレベルになるため、NMOSトランジスタM12及びM22はそれぞれオンし、PMOSトランジスタM11及びM21はそれぞれオフする。このため、NMOSトランジスタMC1とMC2の各ドレインはそれぞれ接地電圧GNDに接続される。また、NAND回路21の出力信号はハイレベルになることから、PMOSトランジスタM10はオフする。このため、コンデンサ出力端子Coと電源電圧Vddとの接続は遮断される。
このような状態で、セレクタ回路23の選択信号Cs1がハイレベルである場合、アナログスイッチS11の反転制御入力端にはハイレベルの信号が、非反転制御入力端にはローレベルの信号がそれぞれ入力されるため、アナログスイッチS11はオフして遮断状態になり、NMOSトランジスタMC1のゲートとコンデンサ出力端子Coとの接続は遮断される。このため、コンデンサ回路C1の容量はコンデンサ出力端子Coに接続されない。
次に、選択信号Cs2がローレベルになると、アナログスイッチS11がオンして導通状態になり、NMOSトランジスタMC1のゲートがコンデンサ出力端子Coに接続され、コンデンサ回路C1の容量がコンデンサ出力端子Coに接続される。
同様に、選択信号Cs1がハイレベルになるとコンデンサ回路C2の容量がコンデンサ出力端子Coに接続されず、選択信号Cs2がローレベルになると、コンデンサ回路C2の容量がコンデンサ出力端子Coに接続される。
ここで、コンデンサ出力端子Coと接地電圧GNDとの間の静電容量と、選択信号Cs1及びCs2との関係をまとめると、選択信号Cs1とCs2が共にハイレベルの場合は該静電容量が0となり、選択信号Cs1がローレベルで選択信号CS2がハイレベルである場合は前記静電容量はコンデンサMC1のゲート容量となり、選択信号Cs1がハイレベルで選択信号Cs2がローレベルの場合は前記静電容量はコンデンサMC2のゲート容量となり、選択信号Cs1とCs2が共にローレベルである場合は前記静電容量はコンデンサMC1とMC2の各ゲート容量を加算した値になる。NMOSトランジスタMC1のゲート容量を1とし、NMOSトランジスタMC2のゲート容量をNMOSトランジスタMC1の2倍であるとすると、選択信号Cs1とCs2の組み合わせによって、0、1、2、3の4通りの容量を得ることができる。このように、検査信号TESTがローレベルの場合は、選択信号Cs1及びCs2によって、コンデンサ出力端子Coの静電容量を変えることができる。
次に、NMOSトランジスタMC1及びMC2の各接続状態の検査を行う場合は、電源電圧Vddと接続端子T1との間に電流計3を接続すると共に、検査信号TESTがハイレベルになり、インバータIV1の出力信号TESTBはローレベルになる。このため、NMOSトランジスタM12とM22がそれぞれオフし、NMOSトランジスタMC1とMC2の各ドレインの接地電圧GNDへの接続がそれぞれ遮断されると同時に、PMOSトランジスタM11及びM21がそれぞれオンする。このような状態では、セレクタ回路23からの選択信号Cs1とCs2のいずれかがローレベルになると、NOR回路22の出力信号がハイレベルになり、NAND回路21の出力信号はローレベルになって、PMOSトランジスタM10はオンする。このため、コンデンサ出力端子Coは電源電圧Vddに接続される。
選択信号Cs1がローレベルである場合は、PMOSトランジスタM13がオンするため、NMOSトランジスタMC1のドレインは、PMOSトランジスタM11、M13、及び電流計3を介して電源電圧Vddに接続される。また、アナログスイッチS11がオンするため、NMOSトランジスタMC1のゲートは、コンデンサ出力端子Coに接続されると共に、PMOSトランジスタM10を介して電源電圧Vddに接続される。すなわち、NMOSトランジスタMC1は、ソースが接地されドレインとゲートに電源電圧Vddが印加された状態になるため、NMOSトランジスタMC1は、オンしてドレイン電流i1が流れる。該ドレイン電流i1を電流計3で検出することにより、NMOSトランジスタMC1の接続が正常であると判定することができる。
また、選択信号Cs2がローレベルの場合も同様にして、NMOSトランジスタMC2の接続状態の良否を判定することができる。
なお、図3では、2つのコンデンサ回路を備えた場合を例にして示したが、これは一例であり、本発明は、3つ以上のコンデンサ回路を備える場合にも適用することができ、n(n>1の整数)個のコンデンサ回路を備えた場合、セレクタ回路23から選択信号Cs1〜Csnが出力されるようにすると共にNOR回路22をn入力のNOR回路にすればよい。
また、検査するコンデンサ回路を必ずしも1つずつ選択する必要はなく、複数のコンデンサ回路を選択して、選択した数に見合った電流が電流計3に流れるか否かを検査するようにしてもよい。このようにすることで、より良否判定時間を短縮させることができる。
また、各コンデンサ回路のコンデンサは、同じ容量であってもよいし、異なる2のべき乗の容量であってもよい。
前記のような可変容量回路は、発振回路に使用することができ、図4はこのような発振回路の回路例を示した図である。
図4の発振回路30は、水晶発振回路31、第1可変容量回路32、第2可変容量回路33、ゲート電圧設定回路34及びインバータIV1で構成されている。
水晶発振回路31は、水晶振動子を使用したコルピッツ型の発振回路をなし、水晶振動子41、インバータ42、帰還抵抗R41、出力抵抗R42、NMOSトランジスタのゲート容量からなるゲートコンデンサCG、NMOSトランジスタのゲート容量からなるドレインコンデンサCDで構成され、入力端子Xiと出力端子Xoを備えている。
第1可変容量回路32は、図3の可変容量回路10と同様の回路構成をなして、n個のコンデンサ回路C11〜C1nを備えている。また、第2可変容量回路33は、図3の可変容量回路10と同様の回路構成をなして、n個のコンデンサ回路C21〜C2nを備えている。なお、第1可変容量回路32及び第2可変容量回路33では、図3で示した容量制御回路を省略して示しており、第1可変容量回路32のコンデンサ回路C11〜C1nには図示していない容量制御回路から選択信号Cs11〜Cs1nが対応して入力され、第2可変容量回路33のコンデンサ回路C21〜C2nには図示していない容量制御回路から選択信号Cs21〜Cs2nが対応して入力されている。なお、コンデンサ回路C11〜C1nの各コンデンサは、同じ容量であってもよいし、異なる2のべき乗の容量であってもよく、第1可変容量回路32と第2可変容量回路33が備えるコンデンサ回路の数は必ずしも同じである必要はない。
ゲート電圧設定回路34は、PMOSトランジスタM51、NMOSトランジスタM52、NOR回路51,53、NAND回路52及びAND回路54で構成されている。
水晶発振回路31において、帰還抵抗R11とインバータ42が並列に接続され、インバータ42の入力端は入力端子Xiに接続されており、インバータ42の出力端と出力端子Xoとの間に出力抵抗42が接続されている。入力端子Xiと出力端子Xoとの間に水晶振動子41が接続され、ゲートコンデンサCGをなすNMOSトランジスタのゲートが入力端子Xiに、ドレインコンデンサCDをなすNMOSトランジスタのゲートが出力端子Xoにそれぞれ接続されている。ゲートコンデンサCGをなすNMOSトランジスタのドレインとソースは接続され、該接続部は接地電圧GNDに接続されている。同様に、ドレインコンデンサCDをなすNMOSトランジスタのドレインとソースは接続され、該接続部は接地電圧GNDに接続されている。すなわち、入力端子Xiと接地電圧GNDとの間にゲートコンデンサCGをなすNMOSトランジスタのゲート容量が接続され、入力端子Xoと接地電圧GNDとの間にドレインコンデンサCDをなすNMOSトランジスタのゲート容量が接続されている。
入力端子Xiには、第1可変容量回路32のコンデンサ出力端子Co1が接続され、出力端子Xoには、第2可変容量回路33のコンデンサ出力端子Co2が接続されている。コンデンサ出力端子Co1及びCo2は、それぞれ図3のコンデンサ出力端子Coに相当することから、ゲートコンデンサCGに並列に第1可変容量回路32からなる可変容量が接続され、ドレインコンデンサCDに並列に第2可変容量回路33からなる可変容量が接続されていることになる。第1可変容量回路32の各コンデンサ回路C11〜C1n及び第2可変容量回路33の各コンデンサ回路C21〜C2nには、検査信号TESTの信号レベルをインバータIV1で反転させた信号TESTBがそれぞれ入力されている。
ゲート電圧設定回路34において、NOR回路51のn個の入力端には選択信号Cs11〜Cs1nが対応して入力されており、NOR回路53のn個の入力端には選択信号Cs21〜Cs2nが対応して入力されている。NOR回路51の出力端はNAND回路52の一方の入力端に、NOR回路53の出力端はAND回路54の一方の入力端にそれぞれ接続されており、NAND回路52及びAND回路54の各他方の入力端には検査信号TESTがそれぞれ入力されている。電源電圧Vddと接地電圧GNDとの間には、PMOSトランジスタM51とNMOSトランジスタM52が直列に接続され、PMOSトランジスタM51のゲートにはNAND回路52の出力端が、NMOSトランジスタM52のゲートにはAND回路54の出力端がそれぞれ接続されている。PMOSトランジスタM51とNMOSトランジスタM52との接続部は、ゲート電圧設定回路34の出力端をなし、第1可変容量回路32のコンデンサ出力端子Co1と第2可変容量回路33のコンデンサ出力端子Co2にそれぞれ接続されている。
このような構成において、水晶発振回路31は一般的な回路であることからその説明は省略し、第1可変容量回路32、第2可変容量回路33及びゲート電圧設定回路34の動作について説明する。
検査信号TESTがローレベルである場合、インバータ回路IV1の出力信号TESTBはハイレベルとなり、コンデンサ回路C11〜C1n及びC21〜C2nにおけるコンデンサをなす各NMOSトランジスタのドレインは接地電圧GNDにそれぞれ接続される。また、ゲート電圧設定回路34において、NAND回路52の出力信号がハイレベルになってPMOSトランジスタM51がオフすると共にAND回路54の出力信号がローレベルになってNMOSトランジスタM52もオフする。このため、水晶発振回路31の入力端子Xiはゲート電圧設定回路34から切り離される。すなわち、検査信号TESTがローレベルの場合は、コンデンサ回路C11〜C1n及びC21〜C2nにおける各検査回路は水晶発振回路31に影響を与えることはない。
このような状態で、選択信号Cs11〜Cs1n及びCs21〜Cs2nのいずれかがローレベルになると、該ローレベルになった選択信号が入力されるコンデンサ回路内のアナログスイッチがオンし、該コンデンサ回路のコンデンサをなすNMOSトランジスタのゲートが水晶発振回路31の入力端子Xi又は出力端子Xoに接続される。すなわち、ゲートコンデンサCG又はドレインコンデンサCDに、前記選択されたコンデンサ回路のコンデンサが並列に接続され、水晶発振回路31の発振周波数の調整を行うことができる。
一方、コンデンサ回路C11〜C1n及びC21〜C2nにおけるコンデンサをなす各NMOSトランジスタの接続状態を検査する場合は、電源電圧Vddと接続端子T1との間に電流計3を接続すると共に、検査信号TESTがハイレベルになる。検査信号TESTがハイレベルになると、インバータ回路IV1の出力信号TESTBはローレベルになるため、コンデンサ回路C11〜C1n及びC21〜C2nにおけるコンデンサをなす各NMOSトランジスタのドレインと接地電圧GNDとの接続が遮断される。この状態で、選択信号Cs11〜Cs1n及びCs21〜Cs2nのいずれかがローレベルになると、該ローレベルになった選択信号が入力されるコンデンサ回路内のコンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインが電流計3に接続される。
ここで、選択信号Cs21〜Cs2nがすべてハイレベルで、選択信号Cs11からCs1nのいずれかがローレベルである場合、NOR回路51の出力信号はハイレベルになるため、NAND回路52の出力信号はローレベルになり、PMOSトランジスタM51がオンする。また、NOR回路53の出力信号はローレベルになるため、AND回路54の出力信号もローレベルになり、NMOSトランジスタM52はオフする。すなわち、入力端子XiがPMOSトランジスタM51を介して電源電圧Vddに接続された状態になる。このため、第1可変容量回路32内で選択されたコンデンサ回路のコンデンサをなすNMOSトランジスタのゲートが電源電圧Vddにバイアスされることから、該NMOSトランジスタはオンし、該NMOSトランジスタを介して電源電圧Vddから接地電圧GNDに電流が流れる。該電流を電流計3で検出することにより、コンデンサをなすNMOSトランジスタの接続状態の良否を確認することができる。
逆に、選択信号Cs11〜Cs1nがすべてハイレベルで、選択信号Cs21〜Cs2nのいずれかがローレベルである場合は、NOR回路51の出力信号はローレベルになり、NAND回路52の出力信号はハイレベルになるため、PMOSトランジスタM51はオフする。また、NOR回路53の出力信号はハイレベルになり、AND回路54の出力信号もハイレベルになるため、NMOSトランジスタM52はオンする。すなわち、入力端子XiがNMOSトランジスタM52を介して接地電圧GNDに接続された状態になり、インバータ42によって水晶発振回路31の出力端子Xoはハイレベルになる。
第2可変容量回路33内における選択されたコンデンサ回路のアナログスイッチがオンしているため、出力端子Xoがハイレベルになると、該コンデンサ回路のコンデンサをなすNMOSトランジスタのゲートがハイレベルになる。このことから、該NMOSトランジスタはオンし、該NMOSトランジスタを介して電源電圧Vddから接地電圧GNDに電流が流れる。該電流を電流計3で検出することにより、選択されたコンデンサ回路のコンデンサをなすNMOSトランジスタの接続状態の良否を確認することができる。但し、第1可変容量回路32と第2可変容量回路33を同時に検査することはできない。
なお、図4では、水晶発振回路31の入力端子Xiと出力端子Xoの両方に可変容量回路を接続した場合を例にして示したが、入力端子Xi又は出力端子Xoのいずれか一方だけに可変容量回路を接続するようにしてもよい。このように一方だけに可変容量回路を接続した場合、ゲート電圧設定回路34の内の、PMOSトランジスタM51、NOR回路51及びNAND回路52で構成された回路、又はNMOSトランジスタM52、NOR回路53及びAND回路54で構成された回路のいずれか一方を省略することができる。また、発振回路30は、水晶振動子を使用した場合を例にして示したが、本発明はこれに限定するものではなく、水晶振動子の代わりにセラミック発振子等を使用した発振回路にも適用することができる。
このように、発振回路30の負荷容量を調整するための第1可変容量回路32と第2可変容量回路33内で使用されている、MOS容量の接続状態の良否を容易に確認することができ、検査時間の短縮を図ることができる。
このように、本第1の実施の形態におけるコンデンサ回路は、NMOSトランジスタのゲート容量を使用したコンデンサの容量の良否を確認する前に該コンデンサの接続状態を確認することができ、接続不良を見つけた場合は、容量検査を行わないようにすることができ、検査時間の無駄を大幅に減少させることができるため、結果として検査時間を短縮させることができる。
第2の実施の形態.
前記第1の実施の形態では、NMOSトランジスタのゲート容量をコンデンサとして使用したが、PMOSトランジスタのゲート容量をコンデンサとして使用してもよく、このようにしたものを本発明の第2の実施の形態とする。
図5は、本発明の第2の実施の形態におけるコンデンサ回路の回路例を示した図である。なお、図5では図1と同じもの又は同様のものは同じ符号で示している。
図5のコンデンサ回路1aは、ゲート容量がコンデンサとして使用されるPMOSトランジスタMCaと、PMOSトランジスタMCaの接続状態の検査を行う検査回路2aで構成されている。
検査回路2aは、NMOSトランジスタM1a,M3a及びPMOSトランジスタM2aで構成されている。なお、NMOSトランジスタM1a及びPMOSトランジスタM2aが切換回路部をなし、NMOSトランジスタM3aがゲート接続回路部をなしている。
PMOSトランジスタMCaのソースは電源電圧Vddに接続されPMOSトランジスタMCaのゲートはコンデンサ出力端子Coに接続されており、すなわち電源電圧Vddとコンデンサ出力端子Coとの間にPMOSトランジスタMCaのゲート容量からなるコンデンサが接続されている。接続端子T1にはNMOSトランジスタM1aのソースが接続され、検査回路2aを使用して検査を行う際は、接続端子T1と接地電圧GNDとの間に電流計3が接続される。電源電圧VddとNMOSトランジスタM1aのドレインとの間にPMOSトランジスタMCaとM2aが並列に接続されている。また、コンデンサ出力端子Coと接地電圧GNDとの間にNMOSトランジスタM3aが接続され、NMOSトランジスタM1a,M3a及びPMOSトランジスタM2aの各ゲートは接続され、該接続部には、テスト端子T2を介して検査信号TESTが入力される。
このような構成において、検査信号TESTがローレベルの場合、PMOSトランジスタM2aがオンすると共にNMOSトランジスタM1a及びM3aはそれぞれオフする。PMOSトランジスタM2aがオンすると、PMOSトランジスタMCaのドレインは電源電圧Vddに接続され、NMOSトランジスタM3aがオフしているため、コンデンサ出力端子Coと接地電圧GNDとの接続は遮断されている。このような状態では、PMOSトランジスタMCaのゲート容量が、コンデンサ出力端子Coと電源電圧Vddとの間に接続されており、NMOSトランジスタM1aがオフしているため、接続端子T1と接地電圧GNDとの間に電流計3を接続しても電流計3には電流が流れない。
次に、検査信号TESTがハイレベルになると、PMOSトランジスタM2aがオフすると共にNMOSトランジスタM1a及びM3aがそれぞれオンする。PMOSトランジスタM2aがオフして、NMOSトランジスタM1aがオンしていることから、接続端子T1と接地電圧GNDとの間に電流計3を接続すると、PMOSトランジスタMCaのドレインはNMOSトランジスタM1aと電流計3を介して接地電圧GNDに接続される。また、NMOSトランジスタM3aがオンしているため、コンデンサ出力端子Coも接地電圧GNDに接続される。すると、PMOSトランジスタMCaのゲート電圧が接地電圧GNDまで低下するため、PMOSトランジスタMCaはオン状態になる。このような状態では、電源電圧Vdd→PMOSトランジスタMCa→NMOSトランジスタM1a→接続端子T1→電流計3→接地電圧GNDの経路で電流i1が流れる。
仮に、PMOSトランジスタMCaのゲートとコンデンサ出力端子Coとの間の接続、PMOSトランジスタMCaのソースと電源電圧Vddとの間の接続、又はPMOSトランジスタMCaのドレインとPMOSトランジスタM2aのドレインとの接続に、断線等の不良があった場合は電流i1が流れないため、電流計3で電流i1が流れていることを確認することにより、PMOSトランジスタMCaの接続状態を検査することができる。なお、電流i1の値は、電源電圧VddをNMOSトランジスタM1aとPMOSトランジスタMCaのオン抵抗の和で除した値になる。
なお、図2の場合と同様にして、図5の検査回路2aにおいて、アナログスイッチS1とインバータIV2を追加すると共に、接続端子T1とNMOSトランジスタM1aのソースとの間にNMOSトランジスタM3aを接続してもよく、このようにすることにより、図2の場合と同様の動作を行うことができる。
また、このようなコンデンサ回路1aを複数使用して、可変容量回路を形成してもよく、この場合の動作は図3と同様でありその説明を省略する。また、このような可変容量回路を発振回路に使用してもよく、このようにした場合の動作は図4と同様であるのでその説明を省略する。
このように、本第2の実施の形態におけるコンデンサ回路は、PMOSトランジスタのゲート容量を使用したコンデンサの容量の良否を確認する前に該コンデンサの接続状態を確認することができ、接続不良を見つけた場合は、容量検査を行わないようにすることができ、検査時間の無駄を大幅に減少させることができるため、結果として検査時間を短縮させることができる。
本発明の第1の実施の形態におけるコンデンサ回路の回路例を示した図である。 本発明の第1の実施の形態におけるコンデンサ回路の他の回路例を示した図である。 図2のコンデンサ回路を使用して形成した可変容量回路の回路例を示した図である。 図3の可変容量回路を使用した発振回路の回路例を示した図である。 本発明の第2の実施の形態におけるコンデンサ回路の回路例を示した図である。 従来の発振回路の回路例を示した図である。
符号の説明
1,C1,C2,1a コンデンサ回路
2,2a 検査回路
3 電流計
10 可変容量回路
11 容量制御回路
30 発振回路
31 水晶発振回路
32 第1可変容量回路
33 第2可変容量回路
34 ゲート電圧設定回路
M1,M3,MCa,M2a PMOSトランジスタ
MC,M2,M1a,M3a NMOSトランジスタ
IV1,INV2 インバータ
S1 アナログスイッチ

Claims (15)

  1. ソースが負側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたNMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記負側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えたコンデンサ回路において、
    前記検査回路は、
    前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインを、外部から入力された検査信号に応じて、電流源が接続される所定の接続端子又は負側電源電圧のいずれか一方に切り換えて接続する切換回路部と、
    入力された制御信号に応じて、前記コンデンサ出力端子を前記コンデンサをなすNMOSトランジスタをオンさせるための所定の電圧に接続するゲート接続回路部と、
    を備え、
    前記接続状態の検査を行うことを示す前記検査信号が入力されると、前記切換回路部は、前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインを前記接続端子に接続すると共に、前記ゲート接続回路部は、前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのゲートを前記所定の電圧に接続することを特徴とするコンデンサ回路。
  2. ソースが正側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたPMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記正側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えたコンデンサ回路において、
    前記検査回路は、
    前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインを、外部から入力された検査信号に応じて、電流源が接続される所定の接続端子又は正側電源電圧のいずれか一方に切り換えて接続する切換回路部と、
    入力された制御信号に応じて、前記コンデンサ出力端子を前記コンデンサをなすPMOSトランジスタをオンさせるための所定の電圧に接続するゲート接続回路部と、
    を備え、
    前記接続状態の検査を行うことを示す前記検査信号が入力されると、前記切換回路部は、前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインを前記接続端子に接続すると共に、前記ゲート接続回路部は、前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのゲートを前記所定の電圧に接続することを特徴とするコンデンサ回路。
  3. 前記切換回路部は、
    前記検査信号に応じて、前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインを前記所定の接続端子に接続するための第1スイッチ回路と、
    前記検査信号に応じて、前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインを前記負側電源電圧に接続するための第2スイッチ回路と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のコンデンサ回路。
  4. 前記切換回路部は、
    前記検査信号に応じて、前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインを前記所定の接続端子に接続するための第1スイッチ回路と、
    前記検査信号に応じて、前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインを前記正側電源電圧に接続するための第2スイッチ回路と、
    を備えることを特徴とする請求項2記載のコンデンサ回路。
  5. 前記切換回路部は、前記所定の接続端子と前記第1スイッチ回路との間に接続された第3スイッチ回路を備え、該第3スイッチ回路は、外部から入力された選択信号に応じて前記所定の接続端子と前記第1スイッチ回路とを接続することを特徴とする請求項3又は4記載のコンデンサ回路。
  6. 複数のコンデンサから少なくとも1つを選択することにより容量を可変する可変容量回路において、
    複数の請求項5に記載したコンデンサ回路と、
    所望の容量を得るために1つ以上の該コンデンサ回路を選択する選択回路と、
    を備え、
    前記選択回路は、選択した前記コンデンサ回路の前記ゲート接続回路部に対して前記コンデンサ出力端子を所定の電圧に接続させると共に、選択した前記コンデンサ回路の前記第3スイッチ回路に対して前記所定の接続端子と前記第1スイッチ回路とを接続させることを特徴とする可変容量回路。
  7. 前記各コンデンサ回路におけるコンデンサは、異なる2のべき乗の容量値を有することを特徴とする請求項6記載の可変容量回路。
  8. 振動子を使用したコルピッツ型の発振回路において、
    前記振動子の一端に接続された第1コンデンサと、
    該第1コンデンサに並列に接続された、請求項6の可変容量回路からなる第1可変容量回路と、
    を備えることを特徴とする発振回路。
  9. 前記第1可変容量回路の各コンデンサ回路におけるコンデンサは、異なる2のべき乗の容量値を有することを特徴とする請求項8記載の発振回路。
  10. 前記振動子の他端に接続された第2コンデンサと、
    該第2コンデンサに並列に接続された、請求項6の可変容量回路からなる第2可変容量回路と、
    を備えることを特徴とする請求項8又は9記載の発振回路。
  11. 前記第2可変容量回路の各コンデンサ回路におけるコンデンサは、異なる2のべき乗の容量値を有することを特徴とする請求項10記載の発振回路。
  12. ソースが負側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたNMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記負側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えたコンデンサ回路の検査方法おいて、
    前記接続状態の検査を行うために外部から所定の検査信号が入力されると、
    前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインの接続を負側電源電圧から正側電源電圧に切り換え、
    前記コンデンサ出力端子に前記コンデンサをなすNMOSトランジスタをオンさせる電圧を入力し、
    前記コンデンサをなすNMOSトランジスタに流れる電流の検出が行われ、
    該検出結果から前記接続状態の判定が行われることを特徴とするコンデンサ回路の検査方法。
  13. ソースが正側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたPMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記正側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えたコンデンサ回路の検査方法おいて、
    前記接続状態の検査を行うために外部から所定の検査信号が入力されると、
    前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインの接続を正側電源電圧から負側電源電圧に切り換え、
    前記コンデンサ出力端子に前記コンデンサをなすPMOSトランジスタをオンさせる電圧を入力し、
    前記コンデンサをなすPMOSトランジスタに流れる電流の検出が行われ、
    該検出結果から前記接続状態の判定が行われることを特徴とするコンデンサ回路の検査方法。
  14. ソースが負側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたNMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記負側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えた複数のコンデンサ回路の少なくとも1つを選択することにより容量を可変する可変容量回路における該コンデンサ回路の検査方法おいて、
    前記選択されたコンデンサ回路に対して、
    前記接続状態の検査を行うために外部から所定の検査信号が入力されると、
    前記コンデンサをなすNMOSトランジスタのドレインの接続を負側電源電圧から正側電源電圧に切り換え、
    前記コンデンサ出力端子に前記コンデンサをなすNMOSトランジスタをオンさせる電圧を入力し、
    前記コンデンサをなすNMOSトランジスタに流れる電流の検出が行われ、
    該検出結果から前記接続状態の判定が行われることを特徴とするコンデンサ回路の検査方法。
  15. ソースが正側電源電圧に接続されると共にゲートがコンデンサ出力端子に接続されたPMOSトランジスタのゲート容量からなる、前記コンデンサ出力端子と前記正側電源電圧との間に接続されたコンデンサと、該コンデンサの接続が正常であるか否かの接続状態の検査を行うための検査回路とを備えた複数のコンデンサ回路の少なくとも1つを選択することにより容量を可変する可変容量回路における該コンデンサ回路の検査方法おいて、
    前記選択されたコンデンサ回路に対して、
    前記接続状態の検査を行うために外部から所定の検査信号が入力されると、
    前記コンデンサをなすPMOSトランジスタのドレインの接続を正側電源電圧から負側電源電圧に切り換え、
    前記コンデンサ出力端子に前記コンデンサをなすPMOSトランジスタをオンさせる電圧を入力し、
    前記コンデンサをなすPMOSトランジスタに流れる電流の検出が行われ、
    該検出結果から前記接続状態の判定が行われることを特徴とするコンデンサ回路の検査方法。
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