JP2010010001A - 端子金具及び端子付き電線 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ワイヤーバレル16のうち電線11が配される配設面27には、ワイヤーバレル16が電線11に圧着される前の状態において、ワイヤーバレル16に圧着された電線11の端部側の領域に、複数の凹部18が、延び方向に対して85°以上95°以下の角度で交差する第1方向について間隔を空けて並んで配されており、電線11の端部と反対側の領域に、第1方向に延びる複数の溝30が形成されており、溝30の側面31とワイヤーバレル16の配設面27との境界には稜部32が形成されており、複数の溝30のうち隣り合う溝30同士のピッチ間隔P1は、0.3mm以上0.8mm以下とされている。
【選択図】図3
Description
図1に示すように、電線11は、複数の金属細線を撚り合せてなる芯線13と、この芯線13の外周を包囲する絶縁性の合成樹脂からなる絶縁被覆14と、を備える。金属細線は、銅、銅合金、アルミニウム、又はアルミニウム合金等、必要に応じて任意の金属を用いることができる。本実施形態においては、アルミニウム合金が用いられている。図1に示すように、電線11の端末においては絶縁被覆14が剥がされて、芯線13が露出している。
雌端子金具12は、金属板材を図示しない金型により所定の形状にプレス加工してなる。雌端子金具12は、電線11の絶縁被覆14の外周を抱き込むようにかしめられるインシュレーションバレル15と、このインシュレーションバレル15に連なって、芯線13を外側から抱き込むようにかしめられるワイヤーバレル16(本発明の圧着部に相当)と、このワイヤーバレル16に連なって、図示しない雄端子金具(本発明の相手側端子金具に相当)と接続する接続部17と、を備える。図3に示すように、インシュレーションバレル15は、上下方向にそれぞれ突出する一対の板状をなす。
図3に、展開状態(電線に圧着する前の状態)におけるワイヤーバレル16の要部拡大平面図を示す。図3に示すように、ワイヤーバレル16は、図3おける上下方向に突出する一対の板状をなす。ワイヤーバレル16は、電線を圧着する前の状態において、図3の紙面を貫通する方向から見て、略矩形状をなしている。
図3に示すように、ワイヤーバレル16には、電線11が圧着されたときに電線11が配される配設面27(図3において紙面を貫通する方向手前側に位置する面)のうち、電線11の端部側(図3における左側)の領域に、複数の凹部18が形成されている。各凹部18の孔縁は、電線11を圧着する前の状態において、図3の紙面を貫通する方向から見て、四角形状をなしている。詳細には、本実施形態においては、平行四辺形状をなしている。
図3に示すように、ワイヤーバレル16には、電線が圧着されたときに電線が配される側に位置する配設面27(図3において紙面を貫通する方向手前側に位置する面)に、第2方向(図3にいて矢線Bで示す方向)に延びる複数(本実施形態では4つ)の溝30が形成されている。複数の溝30は、延び方向(図3における矢線Aで示す方向)について間隔を空けて配されている。なお、図3においては、溝30の内側の詳細な構造については省略して記載してある。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本実施形態では、凹部18の孔縁は平行四辺形状をなす構成としたが、凹部18の孔縁は、互いに平行な辺を有しない四角形、台形、菱形、矩形、方形等、必要に応じて、任意の形状の四角形状としうる。
(2)本実施形態では、ワイヤーバレル16の配設面27と、溝30の側面31とのなす角度は105°に設定したが、必要に応じて任意の角度に設定することができる。
(3)本実施形態では、ワイヤーバレルには4本の溝30が形成される構成としたが、溝30の本数は、2本〜6本、及び8本以上であってもよく、必要に応じて任意の本数の溝30を形成できる。
(4)凹部18は、第1孔縁19を有しない構成としてもよい。
(5)凹部18の第1孔縁19は、延び方向についてオーバーラップしない配置としてもよい。
(6)本実施形態では、延び方向と第2方向とのなす角度βは略30°に設定したが、これに限られず、角度βは必要に応じて任意の角度に設定しうる。
11…電線
12…雌端子金具(端子金具)
13…芯線
16…ワイヤーバレル
17…接続部
18…凹部
19…第1孔縁
20…第2孔縁
21…傾斜面
22…第1傾斜面
24…第1金型
25…凸部
26…弾性接触片
27…配設面
30…溝
31…溝の側面
32…稜部
Claims (17)
- 電線の端末において露出する導体に抱き込むように圧着される圧着部と、前記圧着部から延びて相手側端子金具と接続される接続部と、を備え、
前記圧着部のうち前記電線が配される配設面には、前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記圧着部に圧着された前記電線の端部側の領域に、複数の凹部が、前記電線の延びる延び方向に対して85°以上95°以下の角度で交差する第1方向について間隔を空けて並んで配されると共に、前記延び方向について間隔を空けて配されており、
前記圧着部のうち前記電線が配される配設面には、前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記圧着部に圧着された前記電線の端部と反対側の領域に、前記第1方向に延びる複数の溝が形成されており、前記溝の側面と前記圧着部の配設面との境界には稜部が形成されており、複数の前記溝のうち隣り合う溝同士のピッチ間隔P1は、0.3mm以上0.8mm以下とされている端子金具。 - 前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記凹部の孔縁は四角形状をなしており、前記凹部の孔縁の少なくとも一つは、前記延び方向に対して85°以上95°以下の角度で交差する第1孔縁とされており、
前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記第1孔縁の長さ寸法L1は、前記第1方向について隣り合う前記凹部の第1孔縁同士の間隔L2以上の寸法に設定されており、且つ、前記延び方向について隣接して位置する複数の前記凹部の第1孔縁同士は、前記延び方向についてオーバーラップして配されている請求項1に記載の端子金具。 - 前記第1孔縁は、前記凹部の孔縁のうち、前記電線の端部側に位置している請求項2に記載の端子金具。
- 前記第1孔縁は、前記凹部の孔縁のうち、前記電線の端部と反対側に位置している請求項2に記載の端子金具。
- 前記第1孔縁は、前記凹部の孔縁を構成する辺のうち、前記電線の端部側と、前記電線の端部と反対側との双方に位置して、一対設けられている請求項2に記載の端子金具。
- 前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記第1方向についての、前記凹部のピッチ間隔P2は、0.1mm以上0.8mm以下である請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の端子金具。
- 前記凹部は金属板材を金型によりプレス加工して形成されてなり、前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記第1方向について隣り合う前記凹部同士の間隔L2は、0.1mm以上であって、且つ、前記第1方向における前記凹部のピッチ間隔P2の二分の一以下である請求項6に記載の端子金具。
- 前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記延び方向についての、前記凹部のピッチ間隔P3は、0.3mm以上0.8mm以下である請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の端子金具。
- 前記凹部は金属板材を金型によりプレス加工して形成されてなり、前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記延び方向について隣り合う前記凹部同士の間隔L3は、0.1mm以上であって、且つ、前記延び方向における前記凹部のピッチ間隔P3から0.1mmを差し引いた値以下である請求項8に記載の端子金具。
- 前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記凹部の孔縁と前記凹部の底面とは、前記凹部の底面から前記凹部の孔縁に向かうに従って拡開する四つの傾斜面によって接続されており、前記傾斜面のうち前記第1孔縁と前記凹部の底面とを接続する第1傾斜面と、前記圧着部の配設面と、のなす角度αは、90°以上110°以下である請求項2ないし9のいずれか一項に記載の端子金具。
- 前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記複数の凹部は、前記延び方向に対して交差すると共に前記第1方向と異なる第2方向について間隔を空けて並んで配されており、前記凹部の孔縁は、平行四辺形状をなしており、且つ、前記第1方向に平行な一対の第1孔縁及び前記第2方向に平行な一対の第2孔縁を有し、前記第1方向について並ぶ各前記凹部の第1孔縁は、前記第1方向に沿う直線上に並んで配されており、前記第2方向について並ぶ各前記凹部の第2孔縁は、前記第2方向に沿う直線上に並んで配されており、
前記凹部は、前記圧着部を、前記凹部に対応する位置に複数の凸部が形成された金型によりプレス加工することで形成される請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の端子金具。 - 前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記延び方向と前記第2方向とのなす角度βは、複数の前記凹部のうち一の凹部の第1孔縁と、前記延び方向について前記一の凹部の隣に位置して前記第2方向について並ぶ複数の他の凹部の第1孔縁とが、前記延び方向についてオーバーラップして配されるように設定されている請求項11に記載の端子金具。
- 前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、複数の前記溝のうち一の溝の側面と前記配設面との境界に形成された稜部と、前記一の溝の隣に位置する他の溝の側面と前記配設面との境界に形成された稜部と、の間隔L4は、0.1mm以上であって、且つ、隣り合う前記溝同士のピッチ間隔P1から0.1mmを減じた値以下である請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の端子金具。
- 前記圧着部が前記電線に圧着される前の状態において、前記溝の断面形状は、前記溝の底面から前記稜部に向かうに従って拡開する略台形状をなしており、前記溝の側面と、前記圧着部の配設面と、のなす角度γは、90°以上110°以下である請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載の端子金具。
- 導体を含む電線と、前記電線の端末に圧着される請求項1ないし請求項14のいずれか一項に記載の端子金具と、を備えた端子付き電線。
- 前記導体はアルミニウム又はアルミニウム合金からなる請求項15に記載の端子付き電線。
- 前記圧着部により圧着された前記導体の圧縮率を、前記圧着部が圧着された後の前記導体の断面積の、前記圧着部が圧着される前の前記導体の断面積に対する百分率としたとき、前記圧縮率は、40%以上70%以下である請求項15または請求項16に記載の端子付き電線。
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