JP2010007809A - ねじの緩み止め機構及び該機構を備えたシャックル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 おねじ部分2Aと、該おねじ部分2Aを螺着するめねじ部分1Bとを備え、該めねじ部分1Bに対し螺着されている前記おねじ部分2Aが緩むことのない、ねじの緩み止め機構であり、前記おねじ部分2Aがめねじ部分1Bに螺着完了した位置状態において該おねじ部分2Aとめねじ部分1Bのそれぞれのねじ山が螺合している部分に、これら複数のねじ山を貫通するようにねじ穴が延び且つ該おねじ部分2Aとめねじ部分1Bの螺合と逆の方向の締付け回転方向を有するロック用のめねじ穴3を形成するとともに、前記めねじ穴3に、外周面にねじの軸線方向に延びる縦溝4Aを備えたロック用おねじ4を螺合可能に配置した。
【選択図】 図2
Description
前記おねじ部分がめねじ部分に螺着完了した状態において該おねじ部分とめねじ部分のそれぞれのねじ山が螺合している部分に、これら複数のねじ山を貫通するようにねじ穴が延び且つ該おねじ部分とめねじ部分の螺合と逆の方向の締付け回転方向を有し、ロック用のめねじ穴を形成するとともに、
前記めねじ穴に、外周面にねじの軸線方向に延びる縦溝を備えたロック用おねじを螺合可能に配置したことを特徴とする。
かかる状態において、前記おねじ部分のねじ山は、緩もうとする側に回転しようとしても、前記可能な範囲で回転したことによって、該おねじ部分とめねじ部分のピッチに従って該おねじ部分のねじの位置がねじの軸方向に変化したことによって、また、ロック用めねじ穴がおねじ部分のねじの回転中心を中心に回転したことに起因して穴断面形状が変形したことによって、ロック用おねじとロック用めねじ穴の間がロック状態(挟着状態)となり、また、おねじ部分の前記ロック用めねじ穴が形成されている端部が前記ロック用おねじの縦溝内に入り込むことによって、前記ロック用おねじの縦溝部分のねじ山に当接して、緩み側にそれ以上回転することが阻止される。
一方、前記ロック用おねじのねじ山は、緩もうとする側に回転しようとしても、前述のように、前記おねじ部分の位置がねじの軸方向に変化したことによって、ロック用めねじ穴のねじ山の一部がねじの軸線方向に位置がずれて、また、ロック用めねじ穴がおねじ部分のねじの回転中心を中心に回転したことによって穴断面形状が変形したことによって、ロック用おねじがロック用めねじによってロックされた状態(挟着された状態)となって、また、前記おねじ部分に形成されている前記ロック用めねじ穴部分に当接して、緩もうとする方向へのそれ以上の回転が阻止されることになる。
つまり、おねじ部分もロック用おねじも、緩もうとする側に回転しようとする挙動をとると、前述したメカニズムにより、ロックされた状態となって、それ以上の回転が阻止されることになる。また、前記おねじ部分及びロック用おねじは、締まる方向には、前記ロック状態により、また締まり勝手となるため、振動が加わったとしても、殆ど回転することができない状態となる。
前記おねじ部分を備えた部材に、該おねじ部分に回転トルクを付与する第2の回転付与手段を形成すると、ロック状態(緩み止め機能を奏している状態)を形成し、あるいはそのロック状態を解除するのに好ましい構成となる。
前記おねじ部分が、シャックルの閉塞ボルト部材の先端に形成されたおねじ部分であり、
前記めねじ部分が、シャックルのUの字状の部材の一端に形成されためねじ穴部分であることを特徴とする。
もちろん、前記第2の回転付与手段あるいは前記回転付与手段が、六角頭状の形態であってもよいし、あるいはプラス形状あるいはマイナス形状の形態の係合溝であってもよい。
このめねじ穴3は、前記めねじ部分1Bのめねじ穴より小径に形成されている。
図3に図示するように、前記めねじ部分1Bにおねじ部分2Aを螺着完了させる。かかる状態において、該めねじ部分1Bとおねじ部分2Aの間に、前記ロック用のめねじ穴3が形成される。次に、図5に図示するように、該おねじ部分2Aの先端方から基端方に向けて、前記ロック用めねじ穴3に前記ロック用おねじ4を螺着してゆき、最終的に、図6に図示するように、回転方向(図5の矢印R1の方向参照)において、該ロック用おねじ4の縦溝4Aが前記おねじ部分2Aとめねじ部分1Bに跨って位置する状態にセットする。しかる後に、図7に図示するように、前記おねじ部分2Aを前記めねじ部分1Bに対して緩める側(図7の矢印R2の方向参照)に回転可能な範囲で回転させる。かかる状態における断面を表すと図4,図8のようになる。
一方、図7の破線の矢印R3で示すように、前記ロック用おねじ4のねじ山は、緩もうとする側(図7において反時計方向)に回転しようとしても、前述のように、前記おねじ部分2Aのねじ山の軸方向の位置が変化したことによって、ロック用めねじ穴3のねじ山の一部がねじの軸線方向にずれて、また、ロック用めねじ穴3がおねじ部分2Aのねじの回転中心O2を中心に回転したことに起因して穴断面形状が変形したことによって、ロック用おねじ4がロック用めねじ3によってロックされた状態(挟着された状態)となる。また、ロック用おねじ4の縦溝4Aの端部が、前記おねじ部分2Aに形成されている前記ロック用めねじ穴3部分に当接して、緩もうとする方向へのそれ以上の回転が阻止されることになる。
つまり、前記おねじ部分2Aも前記ロック用おねじ4も、緩もうとする側に回転しようとする挙動をとろうとすると、前述したメカニズムにより、ロックされた状態となって、それ以上の回転が阻止されることになる。
一方、前記おねじ部分2A及びロック用おねじ4は、締まる方向には、前記ロック状態により、また締まり勝手となるため、回転することができない。つまり、緩み止め機能が作用した状態となる。即ち、振動がこのシャックルAに作用したとしても、閉塞ボルト2が緩んで前記U字状の部材1から脱落することがなく、また、同様にロック用おねじ4も緩んで前記ロック用めねじ穴3から脱落することはない。また、このような緩み止め機構を配置したことによって、該緩み止め機構を構成する部材の一部がシャックルAの外方に突出することもない。
1B…めねじ部
2A…おねじ部
3…ロック用めねじ穴
4…ロック用おねじ
4A…縦溝
Claims (5)
- おねじ部分と、該おねじ部分と別体でこのおねじ部分を螺着するめねじ部分とを備え、該めねじ部分に対し螺着されている前記おねじ部分が緩むことのない、ねじの緩み止め機構であって、
前記おねじ部分がめねじ部分に螺着完了した位置状態において該おねじ部分とめねじ部分のそれぞれのねじ山が螺合している部分に、これら複数のねじ山を貫通するようにねじ穴が延び且つ該おねじ部分とめねじ部分の螺合と逆の方向の締付け回転方向を有する、ロック用のめねじ穴を形成するとともに、
前記めねじ穴に、外周面にねじの軸線方向に延びる縦溝を備えたロック用おねじを螺合可能に配置したことを特徴とするねじの緩み止め機構。 - 前記ロック用のおねじに、螺着に際し回転トルクを付与する回転付与手段を形成するとともに、
前記おねじ部分を備えた部材に、該おねじ部分に回転トルクを付与する第2の回転付与手段を形成したことを特徴とする請求項1記載のねじの緩み止め機構。 - 前記ロック用おねじのネジピッチが、前記おねじ部分のネジピッチと相違することを特徴とする請求項1又は2記載のねじの緩み止め機構。
- 前記請求項1〜3のいずれか1の項に記載のねじの緩み止め機構を備えたシャックルであって、
前記おねじ部分が、シャックルの閉塞ボルト部材の先端に形成されたおねじ部分であり、
前記めねじ部分が、シャックルのUの字状の部材の一端に形成されためねじ穴部分であることを特徴とするシャックル。 - 前記第2の回転付与手段が、前記閉塞ボルトの頭部に形成されたねじの軸線方向に直交する方向の貫通穴であり、前記ロック用おねじの回転付与手段が、該ロック用おねじの頭部に形成された六角レンチ穴であることを特徴とする請求項4記載のシャックル。
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