JP2010007181A - 還元鉄製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動型炉床炉を用いて鉄鉱石から還元鉄を製造する際に、鉄鉱石中の亜鉛分を、亜鉛精錬原料として使用可能な濃度で含有するダストである、高亜鉛含有ダストとして回収可能な、還元鉄製造方法を提供すること。
【解決手段】鉄鉱石11と炭素系固体還元材12と造滓材13とを混合した混合原料を移動型炉床炉15の炉床上に積載し、該炉床上部から熱供給して混合原料を還元し、更に溶融させて、還元鉄を製造する際に、前記移動型炉床炉15で発生するダストの一部を21aで混合原料に混合して循環使用し、ダストの残部を高亜鉛含有ダストとして21bで分離することを特徴とする還元鉄製造方法を用いる。混合原料中の亜鉛濃度に基づいて、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定すること、または移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度を分析し、該分析濃度に基づいて高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定することが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、加熱炉内で炉床を水平方向に移動する過程で炉床上の積載物の昇温を行う、移動型炉床炉を用いて鉄含有物の還元を行う方法を用いて、鉄鉱石から粒鉄としての還元鉄を製造すると同時に、亜鉛原料として使用できる高亜鉛含有ダストを製造する方法に関する。
粗鋼生産法は、鉄鉱石より銑鉄を生産して鋼とする高炉−転炉法と、スクラップを溶解して精錬する電炉法とに大別される。中国などの新興国の台頭により、全世界的な粗鋼生産量は急激に増加しており、特に高炉−転炉法で使用する鉄鉱石の需給は逼迫し、価格が高騰すると共に、良質な鉄鉱石が入手困難となりつつあるのが今日の鉄資源の状況である。
また上記の他に、移動型炉床炉を用いた還元鉄の製造方法も知られている。移動型炉床炉法は、還元鉄に代表される還元金属を製造するプロセスのひとつであり、水平方向に移動する炉床に、鉄鉱石と固体還元材等を積載し、上方から輻射伝熱によって加熱して鉄鉱石を還元し、炉床上でこの還元生成物を溶融し、スラグとメタルを分離して還元鉄を製造するものである(例えば、特許文献1、2参照。)。
一方で、鉄鉱石と同様に全世界的に亜鉛の需要は急増しており、価格の高騰が問題となっている。亜鉛精錬にはさまざまな方法があるが、硫化鉱を酸化ばい焼して酸化亜鉛を作り、湿式や乾式で製錬して、亜鉛金属を得るのが一般的である。この亜鉛に関しても、硫化鉱や酸化亜鉛等、亜鉛原料の不足が問題となっている。
上記以外に、前述の移動型炉床炉の一種である回転炉床炉を用いて、製鉄工程から排出されるダストを加熱して、鉄と亜鉛を同時に回収する手法が知られている。この方法において、回転炉床炉の排ガスから回収されるダストは原料のダストと比較して亜鉛が濃化されている。このように回転炉床炉等の製錬炉や、精錬炉を用いて製錬した後に、排ガスから回収されるダストを2次ダストとよぶ。特に亜鉛を0.1mass%以上含む製鉄ダストを原料とする場合、回収される2次ダストの亜鉛濃度は10mass%を超えるものとなる。このように亜鉛濃度10mass%を超えるダストの場合、たとえばウエルツ法などの中間処理を行うことで、粗酸化亜鉛とすることができ、亜鉛製錬原料として用いることが可能である。また、亜鉛濃度1mass%以上の製鉄ダストを用いる場合には、回収される2次ダストの亜鉛濃度は50mass%を超えるものとなる。この場合は、たとえばISP法などの亜鉛精錬に使用する粗酸化亜鉛として直接使用することができる。
特開平11−335712号公報 特開平11−172312号公報
上記のように、鉄原料、亜鉛原料等の資源の不足が問題となっている状況下にあって、本発明者らは鉄鉱石の中に微量に含まれる亜鉛分に着目した。一部に高濃度(例えば、0.01mass%以上)に亜鉛を含有する鉄鉱石は存在するものの、大部分の鉄鉱石には0.01mass%未満の亜鉛しか含まれていない。このような通常の鉱石の場合、たとえ移動型炉床炉を用いて鉄鉱石を加熱して還元し、発生する排ガスからダストを回収しても、回収されるダスト(上記における2次ダストに相当)の亜鉛濃度は10mass%より低いものであり、前述のように亜鉛精錬原料として使用することは難しく、回収されたダストは有効利用されない場合が多かった。
しかし、低濃度の亜鉛しか含有していないとしても、鉄の生産量は莫大であり、鉄鉱石中に含有する亜鉛量を無視することはできない。たとえば、年間100万トンの鉄鋼を生産する際に、亜鉛濃度が0.01mass%の鉱石を使用すると、その亜鉛量は年間160トンに達するものとなる。
本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、移動型炉床炉を用いて鉄鉱石から還元鉄を製造する際に、鉄鉱石中の亜鉛分を、亜鉛精錬原料として使用可能な濃度で含有するダストである、高亜鉛含有ダストとして回収可能な、還元鉄製造方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)鉄鉱石と炭素系固体還元材と造滓材とを混合した混合原料を移動型炉床炉の炉床上に積載し、該炉床上部から熱供給して前記混合原料を還元し、更に溶融させて、還元鉄を製造する際に、前記移動型炉床炉で発生するダストの一部を前記混合原料に混合して循環使用し、前記ダストの残部を高亜鉛含有ダストとして分離することを特徴とする還元鉄製造方法。
(2)混合原料中の亜鉛濃度に基づいて、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定することを特徴とする(1)に記載の還元鉄製造方法。
(3)高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量(kg/t−Fe)を下記(Y)式により決定することを特徴とする(2)に記載の還元鉄製造方法。
(高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量(kg/t−Fe))≦10×Σ{(原料i中亜鉛濃度)×(原料i原単位)}・・・(Y)
ただし、原料iは混合原料中の各成分を示す。
(4)高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量(kg/t−Fe)を下記(Z)式により決定することを特徴とする(2)に記載の還元鉄製造方法。
(高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量(kg/t−Fe))≦2×Σ{(原料i中亜鉛濃度)×(原料i原単位)}・・・(Z)
ただし、原料iは混合原料中の各成分を示す。
(5)移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度を分析し、該分析濃度に基づいて高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定することを特徴とする(1)に記載の還元鉄製造方法。
(6)移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度が10mass%以上になるように、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定することを特徴とする(5)に記載の還元鉄製造方法。
(7)移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度が50mass%以上になるように、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定することを特徴とする(5)に記載の還元鉄製造方法。
本発明によれば、還元鉄を製造するとともに、鉄鉱石中に含まれる亜鉛分を高亜鉛含有ダストとして回収することができ、亜鉛精錬用の原料を得ることができる。これにより鉄鉱石中に含まれる亜鉛資源を有効に利用することが可能となる。
本発明で用いる回転炉床炉の一実施形態を示す概略図。 本発明で用いる設備フローの一実施形態を示す概略図。 従来の設備フローの概略図。 発生したダストの亜鉛濃度の変化を示すグラフ。 抜き出したダスト量と発生したダスト量の変化を示すグラフ。 発生したダストの亜鉛濃度の変化を示すグラフ。 抜き出したダスト量と発生したダスト量の変化を示すグラフ。 発生したダストの亜鉛濃度の変化を示すグラフ。 抜き出したダスト量と発生したダスト量の変化を示すグラフ。
本発明者らは還元鉄を製造するに当たり、移動型炉床炉を用いることを考えた。移動型炉床炉を用いた還元鉄の製造方法は上記のように還元金属を製造するプロセスのひとつであり、水平方向に移動する炉床に、鉄鉱石と固体還元材等を積載し、上方から輻射伝熱によって加熱して鉄鉱石を還元し、炉床上でこの還元生成物を溶融し、スラグとメタルを分離して粒鉄としての還元鉄を製造するものである。
この移動型炉床炉は、加熱炉の炉床が水平に移動する過程で加熱を施す炉であり、水平に移動する炉床とは、図1に示すような回転移動の形態を有するのが代表的であり、この形態の移動型炉床炉は、特に回転炉床炉と呼ばれている。本発明ではこのような移動型炉床炉、特に回転炉床炉を用いて高亜鉛含有鉄鉱石を還元・溶融処理して粒鉄としての還元鉄を製造するものである。以下において、移動型炉床炉として回転炉床炉を用いる場合について本発明を説明する。
図1を用いて本発明に用いる回転炉床炉の一実施形態を説明する。回転炉床炉1は、図1に示すように、予熱帯2a、還元帯2b、溶融帯2cおよび冷却帯2dに区画された炉体2にて、回転移動する炉床3を覆ってなるものである。この上に原料である混合原料4が装入される。混合原料の詳細については後述する。混合原料は以下に述べるように塊成化することもできる。回転炉床3を覆う炉体2は耐火物が張られている。さらに炉床耐火物の保護のために、炉床3の上に炭材を積載し、その上に原料4を積層する場合もある。ここで積層とは、積載した炭材の上にさらに原料4を積載することを意味するものである。また、炉体2にはバーナー5が設置され、このバーナー5での燃料燃焼熱を熱源として、回転炉床3上の混合原料4中の鉄鉱石を還元する。なお、図1において、6は原料を回転炉床3上に装入する装入装置、7は還元物を排出する排出装置、8は冷却装置である。また、炉体2内の雰囲気温度は1300℃前後にされているが、溶融帯では1450℃前後の高温に制御されるのが通常である。
回転炉床炉で発生する排ガスは炉外に排気され、常温空気による希釈もしくは冷却水噴霧により200℃程度に冷却される。この排ガスに含有されるダストはバグフィルターなどにより、回収される。一般に2次ダストと呼ばれるこの回収されるダストには亜鉛が含有されている。このようなダスト回収を行う回転炉床炉の一般的な設備フローの概略図を図3に示す。
図3において、鉱石ホッパー11、石炭ホッパー12、造滓材ホッパー13から排出された鉄鉱石、石炭、造滓材は混合機14(必要に応じてペレタイザー等を用いる)で混合して混合原料とし、回転炉床炉15で加熱して還元・溶融して還元鉄となり還元鉄排出口16から排出される。回転炉床炉15で発生した排ガスは吸引ファン19により吸引され煙突20から排出されるが、その際に、排ガスダクト用バグフィルター17でダスト回収を行う。回収されたダストは粉体搬送用ローリー18等を用いて搬出する。
これに対して本発明では、この回転炉床炉で発生する排ガスから回収されるダスト(2次ダスト)の一部を前述の混合原料の一部として使用する。すなわち鉄鉱石、固体還元材、造滓材に加えて回転炉床炉から発生する排ガスから回収されるダストを混合して混合原料としてから回転炉床に積載する。このような、製錬を行った回転炉床炉自体から発生するダストを他所で発生したダストと区別して、特に自家発生ダストと呼ぶこととする。
他所で発生したダストとしては、高炉ダスト、製鋼ダスト、電気炉ダスト等があるが、これらの他の施設で発生して回収したダストは本発明の目的を逸脱しない程度であれば、本発明で用いる混合原料に混合して用いることもできる。
図2に、本発明方法に用いる設備フローの一実施形態を示す。この設備は図3に示す従来方法で用いる設備に対して、自家発生ダスト搬送コンベアー21と自家発生ダスト貯蔵ホッパー22が追加されたものになっている。自家発生ダスト搬送コンベアー21は21aと21bとに分岐しており、自家発生ダスト搬送コンベアー21aで自家発生ダストの一部を加熱前の混合原料に混合して循環使用し、自家発生ダスト搬送コンベアー21bで自家発生ダストの一部(循環利用した残部)を分離して抜き出することができる。抜き出されるダストは、微粉であるため、たとえば粉体搬送用ローリー18などを用いて搬送される。
図2においては自家発生ダストを一次保管する自家発生ダスト貯蔵ホッパー22を設けているが、自家発生ダストを循環利用できる設備であれば良く、これは必須ではない。ただし、このように自家発生ダスト貯蔵ホッパー22を設けることにより、トラブル発生時などに容易に自家発生ダストの供給を停止することができることや、自家発生ダスト貯蔵ホッパーに貯留している間に、自家発生ダストを分析し、その亜鉛濃度組成を確認してから、自家発生ダスト搬送コンベアー21bで抜き出す量を調整することも可能となる、などの利点がある。分析を行なうことで、確認した自家発生ダストの亜鉛濃度組成に応じて、自家発生ダスト搬送コンベアー21bで抜き出した自家発生ダストを、直接亜鉛精錬の原料として使用したり、キルンなどの中間処理を行なった後に亜鉛精錬に利用するなどの判断を行うことができる。
回転炉床炉で発生する排ガス中のダストのうち、混合原料に混合して循環使用する自家発生ダストの残部である、分離して抜き出す自家発生ダストの量(以下、「抜き出し量」と記載する。)は常時一定である必要は無い。たとえば、粉体搬送用ローリーなどの搬出手段が常時確保できない場合は当然のことながら、抜き出しは間欠的になる。よって、抜き出し量の管理はある一定期間の平均として取り扱うことが望ましい。たとえば、1週間から1月程度の期間の平均値として、取り扱うのが一般的である。
自家発生ダスト中に含有されている、混合原料として、再度、回転炉床炉内に装入された亜鉛分は炉内において還元揮発し、排ガスとともに炉外へ排出され、再度自家発生ダストになる。このように自家発生ダストの循環使用を行うことにより、自家発生ダスト中の亜鉛濃度は上昇し、高亜鉛含有ダストとして抜き出すことが可能となり、これを亜鉛精錬の原料として使用する際の利用価値を高めることになる。
ただし、自家発生ダストを全量循環利用し続けると、自家発生ダストの発生量は増加し続け、除塵装置の処理能力を超えて、操業が破綻するため、一定量以上を抜き出して分離することが必要になる。一方で自家発生ダストの抜き出し量が多くなると、自家発生ダスト中で亜鉛は濃化されなくなり、分離した自家発生ダストの亜鉛精錬工程における利用価値が下がる。これを防止するために自家発生ダストの抜き出し量を適正に管理する必要がある。
自家発生ダストの抜き出し量である、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量は、混合原料中の亜鉛濃度に基づいて決定することが好ましい。混合原料中の亜鉛濃度は、混合原料の状態での亜鉛濃度を分析したり、混合原料の各原料中の亜鉛濃度を分析したりすることで求めることができる。
回転炉床炉における物質バランスを考慮すると混合原料中に含有される亜鉛量は自家発生ダストから分離されて抜き出される亜鉛量と同じにならなければならないため、下記(X)式が成立する。なお(X)式は一般的な式であり、鉄鉱石以外の原料にも亜鉛分が含まれることを考慮して、フラックスや石炭などに亜鉛が含まれる場合や、混合原料の一部として他所で発生したダストを使用する場合についてのものである。
Σ{(原料i中亜鉛濃度)×(原料i原単位)}=(自家発生ダスト亜鉛濃度)×(自家発生ダストの抜き出し量)・・・(X)
ここで、原料iは、混合原料中の成分を示す。例えば、鉄鉱石、フラックス、石炭、他所で発生したダスト等である。なお、原料i原単位とは還元鉄1トンを製造するために必要な原料i量であり、自家発生ダストの抜き出し量は還元鉄1トンを製造するときに、自家発生ダストのうち循環使用せず、高亜鉛含有ダストとして抜き出すダスト量である。Σは各原料iについての亜鉛濃度と原単位の積を合算することを示すものである。
鉄鉱石以外の原料に亜鉛分が含まれない場合等、他の成分の影響が無視できる場合については上記(X)式は下記の(X2)式のように示すことができる。
(鉄鉱石中亜鉛濃度)×(鉄鉱石原単位)=(自家発生ダスト亜鉛濃度)×(自家発生ダストの抜き出し量)・・・(X2)
なお、鉄鉱石原単位とは還元鉄1トンを製造するために必要な鉄鉱石量であり、自家発生ダスト抜き出し量は還元鉄1トンを製造するときに、自家発生ダストのうち循環使用せず、高亜鉛含有ダストとして抜き出すダスト量である。
本発明者らは自家発生ダストを循環利用する際の亜鉛濃度について研究を進め、混合原料中亜鉛濃度と自家発生ダスト中亜鉛濃度について、以下のような関係を発見した。
自家発生ダストを分析すると亜鉛以外にFe23/CやSiO2、Al23などの混合原料成分が含有されている。これら亜鉛以外の成分は原料が直接もしくは粉化して炉内ガスに吹き飛ばされ、回転炉床炉から排出され自家発生ダストに混合したものであると考えられる。また、自家発生ダストの排出量と亜鉛以外の成分濃度の積は回転炉床炉の場合ほぼ一定となる。これは回転炉床炉内から吹き飛ばされ飛散する原料質量と装入される原料の比率がほぼ一定であることを示している。ちなみに、飛散率は条件によって多少変化があるものの投入原料の0.5〜1mass%になるのが常である。
抜き出した高亜鉛含有ダストを亜鉛製錬工程において使用することを考慮すれば、適正な亜鉛濃度は以下に示すようになり、望ましい自家発生ダストの混合原料への混合率を規定することが可能となる。
まず、自家発生ダストの亜鉛濃度が10mass%以上であれば、このダストを高亜鉛含有ダストとして抜き出し、ウエルツ法などにて処理して、粗酸化亜鉛を得ることができる。上記(X)式を用いれば10mass%以上の亜鉛濃度を得るためには自家発生ダストの抜き出し量は以下の(Y)式を満たす必要がある。原料iは、上記と同様混合原料中の成分を示す。
(自家発生ダストの抜き出し量(kg/t−Fe))≦10×Σ{(原料i中亜鉛濃度)×(原料i原単位)}・・・(Y)
鉄鉱石以外の原料に亜鉛分が含まれない場合等、他の成分の影響が無視できる場合については上記(Y)式は、下記の(Y2)式で示される。
(自家発生ダストの抜き出し量(kg/t−Fe))≦10×(鉱石中亜鉛濃度)×(鉱石原単位)・・・(Y2)
また、自家発生ダストの亜鉛濃度が50mass%以上であれば、このダストを高亜鉛含有ダストとして抜き出し、直接処理して、粗酸化亜鉛を得ることができる。上記(W)式を用いれば10mass%以上の亜鉛濃度を得るためには自家発生ダスト抜き出し量は以下の(Z)式を満たす必要がある。原料iは、上記と同様混合原料中の成分を示す。
(自家発生ダストの抜き出し量(kg/t−Fe))≦2×Σ{(原料i中亜鉛濃度)×(原料i原単位)}・・・(Z)
鉄鉱石以外の原料に亜鉛分が含まれない場合等、他の成分の影響が無視できる場合については上記(Z)式は、下記の(Z2)式で示される。
(自家発生ダストの抜き出し量(kg/t−Fe))≦2×(鉱石中亜鉛濃度)×(鉱石原単位)・・・(Z2)
なお、上記において「自家発生ダストの抜き出し量」は、「高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量」と同意である。
また、一方で、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量は、移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度を分析し、分析した濃度に基づいて決定することもできる。移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度が高ければ、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を増やし、移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度が低ければ、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を減らすというように、フィードバック制御を行ないながら移動型炉床炉の操業を行うことで、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの亜鉛濃度を所定値とすることができる。
上記したように高亜鉛含有ダストとして分離するダスト(自家発生ダスト)の亜鉛濃度が10mass%以上であれば、ウエルツ法などにて処理して、粗酸化亜鉛を得ることができるので、移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度が10mass%以上になるように、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定することが好ましい。
また、高亜鉛含有ダストとして分離するダスト(自家発生ダスト)の亜鉛濃度が50mass%以上であれば、直接処理して、粗酸化亜鉛を得ることができるので、移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度が50mass%以上になるように、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定することが好ましい。
上記のように、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量は、混合原料中の亜鉛濃度、または移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度に基づいて決定することが好ましいが、どちらの亜鉛濃度を用いるかについては、それぞれに以下の様な特色があり、実施する場合の状況を鑑みて、どちらを採用するかを決定することが望ましい。
鉱石などの原料は一般的に均質である場合が多く、亜鉛濃度の経時的な変化が少ない。よって、分析を頻繁に行わなくても、大きく変動することがない。これに対して、移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度は、ダストの抜き出し量に応じて、常に変化する。よって、頻繁に分析を行い自らの意図する濃度(上記の場合は50mass%、もしくは10mass%である。)であるかを確認しなければならない。そのため、サンプリングおよび分析の費用が増大する傾向がある。
一方で、高亜鉛含有ダスト(自家発生ダスト)は、例えば亜鉛精錬用原料として使用するためには、一定の品質を補償しなければならない。亜鉛濃度は最も重要な品質指標であり、移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度を監視し、必要品質を確保できるもののみを亜鉛精錬用原料等の製品とすることは品質管理上、優れた方法であると言える。これに対して原料を分析等して、混合原料中の亜鉛濃度の基づいて高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定する方法では、抜き出す高亜鉛含有ダストの亜鉛濃度が必要品質を確保できているか、確認することができないため、品質管理上は劣っている。
すなわち、高亜鉛含有ダストの品質管理と分析コストの状況に応じて、どちらの方法を取るべきであるかを判断することとなる。
次に、本発明方法において混合原料を還元し、更に溶融させて、還元鉄を製造する理由を説明する。
鉄鉱石は、その産地によって量に差はあるものの脈石成分を含んでいる。また、炭素系固体還元材の代表例である石炭、石炭チャー、コークスには灰分が含まれている。そのために、還元操作のみを行う移動炉床炉法では、高炉−転炉法とは異なり、成品である還元鉄に脈石が混入することは不可避であり、さらに還元材からの灰分も成品に付着し混入する可能性がある。回転炉床炉の炉床上において原料を還元・溶融させた場合、還元により生成したメタルと残滓であるスラグとを速やかに分離することができ、高密度の成品粒鉄を得ることができる。
本発明で得られる還元鉄は粒鉄であり、上記のように還元して溶融されてスラグ成分が分離されており、回転炉床炉から排出されたなりの、圧縮等を行なう前の状態で、みかけ密度を5000kg/m3以上とすることができる。なお、通常の場合、成品還元鉄は篩い分け工程を経て、粒径が3mm以上、100mm以下となる。
回転炉床炉を用いて、鉄鉱石を還元処理する際には、炭素系固体還元材と造滓材とともに混合して回転移動する炉床上に積載するものとする。炭素系固体還元材とは、石炭、コークス、黒鉛などであり、造滓材とは、石灰粉、ドロマイト、蛇紋岩などCaO、Na2Oなどの塩基性成分などを含むものである。
鉄鉱石が塊鉱石の場合、粉砕の上でたとえば粒径10mm以下の鉱石粉としてから、炭素系固体還元材等と混合して回転炉床に積載し、還元することができる。
鉄鉱石が微粉鉱石の場合(粒径3mm以下)には、炭素系固体還元材、造滓材とともに塊成化して、炭材内装ペレットとして用いることもできる。塊成化した原料は加熱時の飛散が少なく、ダストの亜鉛濃度を向上させることができる。同様に圧縮成型して、ブリケットとしてから使用することもできる。また、造粒時、ベントナイトなどの無機バインダー、糖蜜、コーンスターチなどの有機バインダーを混合して、より強度を高めることもできる。これらペレットやブリケットは水分を蒸発させてから、使用することも可能である。
一方で、鉄鉱石を粉状のままで使用することも効果的である。粉原料のまま使用することにより、塊を製造するための設備、電力、バインダーなどの費用が不要になり、経済性向上に寄与することができる。
回転炉床炉で鉄鉱石を還元・溶融する際の加熱温度は、1450℃以上とすることが好ましい。回転炉床炉内の最高温度を1450℃以上とすることにより、炉内および炉内で還元・溶融する原料は高温となる。特に溶融した原料は1450℃以上とすることで、十分な流動性を確保することが可能となり、金属鉄中の脈石成分を除去しやすくなり、良好な性状の粒鉄を製造することが可能となる。
炉床上に炭材を積載し、該炭材の上に鉄鉱石を含む混合原料を積層することにより、溶融したメタルやスラグが炉床の耐火物を侵食することを防止することが可能になる。耐火物侵食の際には鉄分が耐火物に取り込まれるため、炉床の耐火物の侵食を防止することで鉄分のロスが少なくなり、粒鉄の生産性向上に寄与することができる。
本発明方法で用いる鉄鉱石としては、高亜鉛含有鉄鉱石を用いることが好ましい。
高亜鉛含有鉄鉱石とは、通常の高炉原料として利用される鉄鉱石と比較して亜鉛の含有量が高く、一般に亜鉛を0.01mass%以上、鉄を50mass%以上含有する鉄鉱石である。このような鉄鉱石を用いることで、自家発生ダスト中の亜鉛濃度をより短時間で高濃度にすることが可能であり、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を増加させて効率的に亜鉛を回収することができる。高亜鉛含有鉄鉱石として用いる鉄鉱石の亜鉛含有量および鉄含有量の上限に制約はないが、鉄鉱石であることから自ずと決まり、亜鉛については例えば0.5mass%程度以下、鉄については例えば70mass%程度以下である。また、高亜鉛含有鉄鉱石のNa2O、K2O等のアルカリ成分の含有量は、酸化物換算で通常0.08mass%以上である。アルカリ成分の含有量は、1mass%以下であることが好ましく、これは回転炉床炉排ガス系のつまりを予防するのに効果的である。
以下に本発明の一実施形態を詳細に説明する。
回転炉床炉の炉床上に鉄鉱石、炭素系固体還元材、造滓材、自家発生ダストを含む混合原料を積載して、炉床を回転させて炉内を移動させながら昇温加熱し、空気もしくは酸素を付加した空気を炉内へ吹き込み、還元反応にて発生するCOもしくはH2を2次燃焼させる。発生する排ガスは冷却の後、排ガスに含有するダストを回収する。一方、炉床上に残存する混合原料を完全に溶融させて液体としてから、冷却、固化して、銑滓分離した還元鉄である粒鉄を得る。
移動する炉床上にて加熱することで、a)鉱石中の酸化鉄が炭素系固体還元材中の炭素と反応して金属鉄ができる、b)鉄分は浸炭反応により、脈石分(SiO2、Al23、MgOなど)は石灰粉、ドロマイト、蛇紋岩などCaO、Na2Oなどの塩基性成分と混合して、融点が低下し、溶融する、c)一定期間溶融状態とすることで、溶融金属鉄部分(メタル)と溶融脈石分(スラグ)に分離する効果を得ることができ、銑鉄と同様に使用可能な還元鉄である粒鉄を製造することができる。一方、鉱石中の亜鉛分は酸化亜鉛として存在し、炭素系固体還元材により、還元揮発して排ガスに搬送され、冷却と同時に酸化凝集して、排ガスから分離され、自家発生ダストとして回収される。この自家発生ダストは亜鉛が濃化されており、その一部を高濃度亜鉛含有ダストとして分離して、直接もしくは再精製工程を行うことで亜鉛製錬の原料となる。
回転炉床炉の加熱時には亜鉛成分が揮発し、排ガスに搬送されると同時に炉床上に積載されている混合原料の一部が飛散して、自家発生ダストに混合する。よって、自家発生ダスト中の亜鉛濃度は揮発する亜鉛分の量と飛散する混合原料の量によって決定され、混合原料中の亜鉛濃度が高いほど自家発生ダスト中の亜鉛濃度は高くなる。
そして、回転炉床炉に積載する混合原料の一部として、回収した自家発生ダストの一部を循環使用することで、自家発生ダスト中の亜鉛をさらに濃縮して回収することが可能となる。
本発明の有効性を確認するために図1、2に示すものと同様の回転炉床炉および設備を用い、高亜鉛含有鉄鉱石および亜鉛含有量の低い一般的な鉱石を用いて還元鉄の製造試験を行った。また回転炉床炉で発生するダストを回収して亜鉛濃度の測定も行った。回転炉床炉のスペックを表1に示す。
Figure 2010007181
使用した鉱石の組成を表2に示す。
Figure 2010007181
鉱石Aは高亜鉛含有鉄鉱石であり、鉱石Bは亜鉛含有量の低い一般的な鉱石である。脈石分および鉄分は両者でほぼ同じであるが、鉱石Aの亜鉛濃度は鉱石Bの50倍程度である。
鉱石と、炭素系固体還元材としての石炭と、造滓材としての石灰とを混合して混合原料とした。表3に使用した石炭の組成を示す。
Figure 2010007181
表4に回転炉床炉の操業条件、混合原料の配合量、自家発生ダストの抜き出し量、自家発生ダスト亜鉛濃度を示す。下層炭材「あり」とは、炉床上に炭材として石炭を層厚50mmに敷いた上に、混合原料を積層したことを意味し、原料状態「粉」とは混合原料を塊成化せず層厚約10mmに積載して使用したことを意味している。また、自家発生ダストの配合量および抜き出し量は、2週間の操業における平均値で示し、自家発生ダストの配合方法は、自家発生ダストの一部を混合原料に配合して使用する場合を「常時循環」、自家発生ダストを混合原料に配合して使用しないで全量を抜き出す場合を「なし」として示した。なお、表4中の温度とは回転炉床炉内の最高温度を示しており、処理時間とは回転炉床炉中で混合原料が加熱処理される時間である。
Figure 2010007181
操業No.1〜5は、従来技術であり、自家発生ダストを全量抜き出した比較例である。各操業においては、高亜鉛鉱石Aと通常鉱石Bの混合比を変更している。この場合に得られる自家発生ダストの亜鉛濃度はいずれも10mass%以下であり、このまま亜鉛原料として使用することは難しいものであった。
一方で、自家発生ダストの一部を混合原料に配合して循環利用した操業No.1−2、2−2、3−2、4−2、5−2は、自家発生ダストの配合量を上記式(Y2)を用いて決定したものであり、操業を継続した結果、自家発生ダストの亜鉛濃度は予想通り10mass%になり、ウエルツキルンなどで粗酸化亜鉛を製造するための原料とすることができるものとなった。
また、操業No.1−3、2−3、3−3、4−3、5−3は、自家発生ダストの配合量を上記式(Z2)を用いて決定したものであり、操業を継続した結果、自家発生ダストの亜鉛濃度は予想通り50mass%になり、直接亜鉛を製造するための原料とすることができるものとなった。
以上のように、本発明方法を用いることで鉄鉱石を還元する際に発生するダストの亜鉛濃度を高めることができた。
また、高亜鉛含有鉄鉱石を用いた場合は、抜き出す自家発生ダストの亜鉛濃度がすみやかに定常状態に達し、抜き出し量を多くして操業することが可能であり、従来の鉱石を使用した場合に比較して、亜鉛濃度の高いダストを効果的に回収することが可能となった。
実施例1と同じ設備を用い、実施例1と同様にして、還元鉄の製造試験を行った。但し、本実施例においては、ダスト中亜鉛濃度より判断して、抜き出し量をコントロールする操業方法を用いた。
使用した鉱石は鉱石A(高亜鉛濃度)であり、一日30トンを使用した。一日に発生するダストは全量回収し、亜鉛濃度を測定して、目標亜鉛濃度より高ければ、0.2t抜き出して高亜鉛含有ダストとした。残ったダストは翌日使用する鉱石と混合して、翌日の操業で混合原料の一部として再利用した。実施例1と同様に、スラグ塩基度が1.2になるように石灰を配合し、炭材配合量は鉱石に対して19.5mass%とした。加熱最高温度は1460℃である。
まず、比較のために、亜鉛濃度に関係なく、発生ダストから毎日0.2tずつ、抜き出しを行う操業試験を行った。結果を図4、5に示す。
図4は発生したダストの亜鉛濃度の変化を示すグラフであり、図5は抜き出したダスト量と発生したダスト量の変化を示すグラフである。ダスト濃度に関係なく、毎日一定量を抜き出した場合、発生したダストの亜鉛濃度は10mass%以上となることはなく、亜鉛回収に用いるには不適であった。
次に、発生したダストの亜鉛濃度が10mass%を超えた日にのみ、0.2tずつ抜き出しを行う操業試験を行った。結果を図6、7に示す。
図6は発生したダストの亜鉛濃度の変化を示すグラフであり、図7は抜き出したダスト量と発生したダスト量の変化を示すグラフである。ダストの抜き出しを行うと、一時的に発生するダストの亜鉛濃度は減少するが、抜き出しを行わないと再度上昇して、10mass%以上となる。このようにして、約2日に1回抜き出しすることで、常に亜鉛濃度10mass%以上の高亜鉛含有ダストを回収することが可能であった。
さらに、発生したダストの亜鉛濃度が50mass%を超えるまで、回収した発生ダストを混合原料として再利用し、50mass%を超えた日にのみ、0.2tずつ抜き出しを行う操業試験を行った。結果を図8、9に示す。
図8は発生したダストの亜鉛濃度の変化を示すグラフであり、図9は抜き出したダスト量と発生したダスト量の変化を示すグラフである。抜き出しを行うことで一時的に発生ダストの亜鉛濃度は減少するが、抜き出しを行わないと再度上昇して、50mass%以上となる。このようにして、常に亜鉛濃度50mass%以上の高亜鉛含有ダストを回収することが可能であった。
以上のように、発生するダスト中の亜鉛濃度を測定し、測定濃度に基づいてダストの抜き出し量をコントロールすることで、ダストの亜鉛濃度を目標濃度以上にすることができ、ダストをより有効に利用することができる。
1 回転炉床炉
2 炉体
2a 予熱帯
2b 還元帯
2c 溶融帯
2d 冷却帯
3 回転炉床
4 混合原料
5 バーナー
6 装入装置
7 排出装置
8 冷却装置
11 鉱石ホッパー
12 石炭ホッパー
13 造滓材ホッパー
14 混合機
15 回転炉床炉
16 還元鉄排出口
17 排ガスダクト用バグフィルター
18 粉体搬送用ローリー
19 吸引ファン
20 煙突
21(21a、21b) 自家発生ダスト搬送コンベアー
22 自家発生ダスト貯蔵ホッパー

Claims (7)

  1. 鉄鉱石と炭素系固体還元材と造滓材とを混合した混合原料を移動型炉床炉の炉床上に積載し、該炉床上部から熱供給して前記混合原料を還元し、更に溶融させて、還元鉄を製造する際に、前記移動型炉床炉で発生するダストの一部を前記混合原料に混合して循環使用し、前記ダストの残部を高亜鉛含有ダストとして分離することを特徴とする還元鉄製造方法。
  2. 混合原料中の亜鉛濃度に基づいて、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定することを特徴とする請求項1に記載の還元鉄製造方法。
  3. 高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量(kg/t−Fe)を下記(Y)式により決定することを特徴とする請求項2に記載の還元鉄製造方法。
    (高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量(kg/t−Fe))≦10×Σ{(原料i中亜鉛濃度)×(原料i原単位)}・・・(Y)
    ただし、原料iは混合原料中の各成分を示す。
  4. 高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量(kg/t−Fe)を下記(Z)式により決定することを特徴とする請求項2に記載の還元鉄製造方法。
    (高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量(kg/t−Fe))≦2×Σ{(原料i中亜鉛濃度)×(原料i原単位)}・・・(Z)
    ただし、原料iは混合原料中の各成分を示す。
  5. 移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度を分析し、該分析濃度に基づいて高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定することを特徴とする請求項1に記載の還元鉄製造方法。
  6. 移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度が10mass%以上になるように、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定することを特徴とする請求項5に記載の還元鉄製造方法。
  7. 移動型炉床炉で発生するダストの亜鉛濃度が50mass%以上になるように、高亜鉛含有ダストとして分離するダストの量を決定することを特徴とする請求項5に記載の還元鉄製造方法。
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