JP2010007154A - 焼結部品の圧粉体成形方法および圧粉体成形金型 - Google Patents

焼結部品の圧粉体成形方法および圧粉体成形金型 Download PDF

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Abstract

【課題】軸方向および径方向への単純な脱型が不可能なアンダーカット部を有するプラネタリキャリアを粉末冶金法で製造するにあたり、圧粉体全体を一体に型出し成形可能とする金型を提供する。
【解決手段】サーキュラコアの中子部の上下に、上板部22および下板部23に対応するキャビティを形成して粉末を充填し、上下のパンチと中子部の間に、上板部22および下板部23に対応する圧粉体を圧縮成形するとともに、アンダーカット部の空間部25を形成する。サーキュラコアを回転させることにより中子部を抜け孔21に逃がし、その状態からサーキュラコアを軸方向に移動させることにより中子部を抜き出し可能とする。
【選択図】図17

Description

本発明は、粉末冶金法で焼結部品を製造するにあたって、原料粉末を圧縮成形して該部品に近似する形状の圧粉体を成形する技術に係り、特に、内部に空間部があり、その空間部の圧縮方向の両側に肉部があるアンダーカット形状の圧粉体を成形するための成形方法および成形金型に関する。
得るべき部品(製品)の形状に近似する形状に原料粉末を圧縮成形して得た圧粉体を加熱して焼結することによって当該部品を焼結部品として得る粉末冶金法は、品質や寸法精度が均一、かつ、高精度であり、また、量産に最適であるなどの利点を有する製造技術である。圧粉体を製造するにあたっては、部品形状に応じた金型が設計されるが、一般的には、1回の圧縮動作で部品全体を圧縮成形することができ、なおかつ、圧縮方向への型抜きが可能な金型が設計される。ところが、比較的複雑な形状の部品を製造する際には工夫が必要となり、例えば型抜きの障害となる空間部(いわゆるアンダーカット部)が内部に存在するような部品では、中子を用いてその空間部を形成している。通常、中子は圧縮方向に対して交差する方向へ直線的に移動可能に設けられるが、部品の形状によっては中子を取り出すことが困難なものもある。
ところで、多数の部品からなる自動車にも焼結部品が採用されており、例えば自動変速機には、プラネタリギヤ機構のキャリア(以下、プラネタリキャリアと称する)といった複雑な形状の部品がある。図17および図18は、そのようなプラネタリキャリアの一種を示している。
このプラネタリキャリア1は、全体が円筒状であって、中心に上下方向(軸方向)に貫通する軸孔12を有している。軸孔12の上端部の周囲には複数の扇状の上板部22が、また、下端部の周囲には複数の扇状の下板部23が、それぞれ周方向に等間隔をおいて形成されている。扇状の上板部22および下板部23は、内径、外径および周方向長さが等しく、空間部25を挟んで上下方向に離間し、互いに平行な状態で対向配置されている。周方向に隣接する上板部22の間および下板部23の間には、軸方向に貫通し、さらに上板部22と下板部23の間の空間部25、および軸孔12に連通する抜け孔21が形成されている。この抜け孔21は、横断面形状・寸法が上板部22および下板部23と同一で、上板部22および下板部23と同数形成されている。すなわちこのプラネタリキャリア1にあっては、上板部22および下板部23と、抜け孔21とが、一周方向(矢印R1方向)に交互に、かつ、同心状に同数(図示例では3つずつ)配列されている。したがって、上板部22および下板部23、抜け孔21の周方向角度は等しく、それぞれ60°となっている。
軸方向に対向配置された上板部22と下板部23は、軸方向に延びる連結柱部24によって連結されている。連結柱部24は、上板部22と下板部23の内周側先端縁の一周方向側の端部間にわたって延びており、その横断面形状は、軸孔12と同心の円弧状である。連結柱部24の内周面と、上板部22および下板部23の内周面とは、軸孔12と同心状であり、これら内周面が、軸孔12の内周面を形成している。
プラネタリキャリア1の外周形状は、軸孔12と同心状の円筒部10によって形成されている。円筒部10は、この場合、周方向に隣り合う上板部22の外周部と下板部23の外周部とを連結する複数(3つ)を備えており、隣り合う円筒部10の間には、上記空間部25に連通し、かつ、軸方向両端に開放する窓部13が形成されている。各円筒部10の外周面には、軸方向に延びる歯部11が形成されている。上板部22と下板部23の間の空間部25の横断面形状は、連結柱部24があることによって断面L字状となっており、空間部25の一周方向側には、円筒部10と、上板部22および下板部23と、連結柱部24とによって囲まれた矩形状の開口26が形成されている。
図17および図18に示したプラネタリキャリア1は極めて複雑な形状であるため、切削などの機械加工で量産するには極めて困難であることから、粉末冶金法によって製造することができると考えられる。ところが、空間部25が上記アンダーカット部に該当し、さらにこの空間部25は、軸方向に交差する方向へ型抜きする中子で形成しても、抜き出すことが極めて困難であり、したがって1回の型出し成形による製造は不可能と考えられる。
そこで、このような複雑な形状を焼結体によって構成することを可能とする技術として、得るべき形状のものを、型出し成形可能な幾つかのパーツに分割して個々に圧粉体を成形して焼結した後、これら焼結体パーツをろう接等の接合手段で接合して製品形状に仕上げる方法がある。ところがろう接した場合には、パーツのずれが起こって寸法精度が低下したり強度不足が生じて必要レベルの強度を得にくかったりする問題が生じる。そこでこのような問題を克服する方法として、型出し成形した複数のパーツの圧粉体を、焼結しない状態のまま製品形状に組み立て、この圧粉体の組み立て体を焼結することにより、圧粉体の焼結とともに複数のパーツを一体に接合して製品とする方法が提案されている(特許文献1〜3等参照)。
特公平4−71961号公報 特許第3495264号公報 特許第3833502号公報
上記各文献に記載の従来技術においては、組み合わせる圧粉体パーツの一方に形成した孔に他方を嵌め込んで部品形状に組み立てており、このようにして接合部位の接触面積をなるべく大きくすることで、拡散接合しやすくしている。しかしながらこれら従来技術では、接合される2つの圧粉体パーツの焼結時における熱膨張量の違いによって生じる問題を解決するために、嵌め合い寸法差を精巧に設定したり、粉末中の添加成分に工夫を凝らしたりといったように、製造する上で厳密な管理が必要となっているのは、各文献に記載の通りである。また、パーツを組み合わせるには手間がかかり、生産性の面では不利である。さらに、寸法精度に関しては、焼結体パーツどうしをろう接等で接合した場合と比べれば向上するであろうが、パーツを組み合わせるといった手法ゆえに限度があり、全体を一体に型出し成形した場合と比べれば劣るものである。
よって本発明は、図17および図18に示したような通常の中子ではアンダーカット部の形成が困難な比較的複雑な形状の焼結部品を粉末冶金法で製造するにあたって、圧粉体を複数のパーツに分割して成形するのではなく全体を一体に型出し成形可能とし、結果として寸法精度および強度を大幅に向上させることができる成形方法および金型を提供することを目的としている。
本発明の圧粉体成形方法は、ダイスのダイス孔に落下させて充填した粉末を上下のパンチで圧縮することにより、圧縮方向に延び円筒状内周面を有する孔と、この孔の周囲に、孔の軸方向に離間して対向配置され、孔の内周面の一部を形成する互いに平行な上板部および下板部と、上板部と下板部との間に形成された空間部と、上板部と下板部とを連結する連結部とを少なくとも有する焼結部品の圧粉体を成形する方法であって、下パンチを貫通し、孔を形成する円柱状のコアロッド部と、このコアロッド部の下パンチから上方部分の外周面に形成されて、空間部を形成する中子部とを備えたサーキュラコアを、下パンチに対して摺動回転自在にセットし、サーキュラコアの周方向角度位置を、下パンチ上に形成される下板部のキャビティおよび連結部のキャビティの一部に粉末が落下して充填される第1充填位置に調整して、これらキャビティに粉末を充填し、次いで、サーキュラコアを一周方向に所定角度回転させて、該サーキュラコアの周方向角度位置を、中子部によって空間部に対応する部分が埋められるとともに、上板部のキャビティおよび連結部のキャビティの残部に粉末が落下して充填される第2充填位置に切り替えて、これらキャビティに粉末を充填し、次いで、ダイス孔内に上パンチを挿入して、該上パンチと中子部との間に上板部に成形される粉末が充填され、下パンチと中子部との間に下板部に成形される粉末が充填され、さらに、上下のパンチの間に連結部に成形される粉末が充填された状態とし、この粉末充填完了状態から、上パンチと下パンチとによって該粉末を圧縮してダイス孔内において圧粉体を成形し、次いで、サーキュラコアを第1充填位置まで逆転させてから、該サーキュラコアをダイス孔に対して上方に相対移動させることにより、中子部を圧粉体から抜き出し、この後、該圧粉体をダイス孔から抜き出すことを特徴としている。
本発明に係る上記形状の焼結部品は、上記空間部が、軸方向に型抜きする際のアンダーカット部に該当する。本発明の成形方法は、金型の上記各構成要素を組み込んで形成されるキャビティに粉末を順次充填し、充填した粉末を軸方向に圧縮した後の空間部を形成しているサーキュラコアの中子部の型抜きを、サーキュラコアを回転させて該中子部を軸方向抜け孔に逃がし、次いでサーキュラコアを軸方向に相対移動させることにより、中子部を型抜きさせることができる。したがって、部品全体を一体に型出し成形することが可能となり、このようにして成形された圧粉体を焼結して得られる焼結部品は、一体成形されたことにより寸法精度および強度が大幅に向上したものとなる。
次に、本発明の圧粉体成形金型は、上記本発明の成形方法を好適に実現し得る装置であり、円筒状内周面を有する孔と、この孔の周囲に、孔の軸方向に離間して対向配置され、孔の内周面の一部を形成する互いに平行な上板部および下板部と、上板部と下板部との間に形成された空間部と、上板部と下板部とを連結する連結部とを少なくとも有する焼結部品の圧粉体を成形する金型であって、部品の外周面形状に対応した内周面形状に形成されたダイス孔を有するダイスと、ダイス孔内に摺動自在に挿入される上パンチおよび下パンチと、孔を形成する円柱状のコアロッド部と、このコアロッド部の下パンチから上方部分の外周面に形成されて、空間部を形成する中子部とを備え、下パンチに摺動回転自在に貫通されたサーキュラコアとを備えることを特徴としている。
また、上記構成をより具体化した複雑形状の焼結部品に対応する金型も、本発明としている。その焼結部品は、円筒状内周面を有する軸孔の周囲に、軸孔の軸方向に空間部を挟んで離間して対向配置され、軸孔の内周面の一部を形成する互いに平行な扇状の複数の上板部および下板部と、軸方向に貫通して開口し、かつ、軸孔に連通し、横断面形状・寸法が上板部および下板部と同一の軸方向抜け孔とが、一周方向に交互に、かつ、同心状に複数配列されており、軸方向に対向配置された上板部と下板部の、内周側先端部であって一周方向側の端部どうしが、軸方向に延び、かつ、軸孔の内周面の一部を形成する連結柱部で連結され、周方向に隣り合う上板部および下板部の各外周部が、軸孔と同心状の円筒部によって連結された形状をなす焼結部品である。
そして、当該部品の圧粉体成形金型である本発明は、円筒部の外周面形状に対応した内周面形状に形成されたダイス孔を有するダイスと、ダイス孔に、軸方向に沿って摺動自在に挿入され、円筒部を形成する上下一対の円筒状の第1上パンチおよび第1下パンチと、ダイス孔の中心に回転自在に挿入され、軸孔を形成する円柱状のコアロッド部を有するとともに、このコアロッド部の外周面に形成されて、上板部と下板部との間の空間部に対応し、コアロッド部と一体に回転することにより、軸方向抜け孔から該空間部に対して出し入れ可能とされる断面L字状の複数の中子部を有するサーキュラコアと、ダイス孔に下側から摺動自在に挿入され、空間部を形成する断面扇状の複数の空間部コアロッドと、ダイス孔に、軸方向に沿って摺動自在に挿入され、上板部および下板部の、連結柱部を除く部分を形成する上下一対の第2上パンチおよび第2下パンチと、ダイス孔に、軸方向に沿って摺動自在に挿入され、上板部と下板部の、連結柱部に対応する部分、および該連結柱部を形成する上下一対の第3上パンチおよび第3下パンチと、第2上パンチおよび第3上パンチの内側に摺動自在に挿入され、軸孔に対応する上コアとを具備することを特徴としている。
この発明に係る焼結部品は、圧縮方向である上下方向の長さ(厚さ)が、上板部および下板部よりも連結柱部と円筒部の方が長く、圧縮比が不均一を招く。ところが、円筒部は上下一対の第1上パンチおよび第1下パンチにより、また、連結柱部は上下一対の第3上パンチおよび第3下パンチにより、それぞれ独立して圧縮される。このため、これら円筒部および連結柱部のキャビティの軸方向長さを大きくとることにより、上板部および下板部の圧縮比を均一化して圧粉密度を均一に調整することができる。
この発明に係る焼結部品としては、円筒部の上板部および下板部に対応する部分に、円筒部内に貫通し、かつ、軸方向両端に開放する窓部が形成されている形状のものを含む。この場合のダイスは、ダイス孔の内周面に、該窓部を形成するための軸方向に延びる凸部が形成されたものとなる。
本発明によれば、通常の中子ではアンダーカット部の形成が困難な複雑形状の焼結部品を粉末冶金法で製造するにあたって、圧粉体を複数のパーツに分割して成形する必要がなく、全体を一体に型出し成形することが可能となる。その結果、得られる焼結部品の寸法精度および強度を大幅に向上させることができるといった効果を奏する。
以下に図面を参照して本発明を具体化した一実施形態を説明する。
本実施形態は、図17および図18に示したプラネタリキャリア1を粉末冶金法で製造するにあたって、原料の粉末を圧縮成形してプラネタリキャリア1に近似する形状の圧粉体を得るための成形方法および金型である。
図1(a)は、ダイス30と、このダイス30のダイス孔31に下側から挿入されてキャビティを形成する複数の下パンチ41,42,43および抜け孔形成コアロッド44を示す平面図、図1(b)はプラネタリキャリア1の軸孔12および空間部25を形成するためのサーキュラコア60の平面図、図1(c)はダイス孔31に上側から挿入される複数の上パンチ51,52,53および上コア54を示している。そして図2〜図4および図5〜図13は、本実施形態の金型によってプラネタリキャリア1の圧粉体を成形する過程を示している。まず、これら図を参照して金型の構成を説明する。
[1]金型の構成
ダイス30は水平な上面を有しており、中心には、内周面が円筒状のダイス孔31が形成されている。ダイス孔31は鉛直方向を軸心としており、ダイス30を上下方向に貫通している。ダイス孔31の内径は、プラネタリキャリア1の円筒部10の外径に対応する寸法に設定されている。そしてダイス孔31の内周面には、窓部13を形成するための軸方向に延びる複数(この場合、3つ)の凸部32が周方向に等間隔をおいて形成されており、さらにこれら凸部32の間に、歯部11を形成するための内歯33が形成されている。凸部32および内歯33は、それぞれダイス孔31の全長にわたって形成されている。ダイス30は図示せぬ昇降機構により軸方向に沿って昇降可能とされている。
ダイス30のダイス孔31には、サーキュラコア60が自身の軸回りに回転自在に挿入される。このサーキュラコア60は、プラネタリキャリア1の軸孔12の内径と同径の直径で、ダイス孔31の中心に軸方向に沿って挿入される円柱状のコアロッド部61を主体としており、このコアロッド部61の上端部の外周面に、複数の中子部62が一体に形成されている。中子部62は、プラネタリキャリア1の空間部25に対応して、周方向に等間隔をおいて3つ形成されている。
中子部62は、コアロッド部61から径方向に突出する基部63と、この基部63から屈曲して一周方向に沿って延びる円弧部64とからなる断面L字状の突起である。これら中子部62は、プラネタリキャリア1の、上下の上板部22と下板部23との間の空間部25に対応しており、この空間部25を埋める形状に形成されている。図5(b)等に示すように、中子部62の上面はコアロッド部61の上端面から所定量低い位置に形成されており、その段差量は、ちょうどプラネタリキャリア1の上板部22の厚さに等しい。
また、ダイス孔31には、原料の粉末を軸方向に圧縮するパンチとして、下側から上記3個の下パンチ:第1下パンチ41、第2下パンチ42、第3下パンチ43が挿入されてセットされ、上側からは上記3個の上パンチ:第1上パンチ51、第2上パンチ52、第3上パンチ53が挿入される。
第1下パンチ41と第1上パンチ51とは同様の構成であって上下一対とされるもので、プラネタリキャリア1の円筒部10と同一の寸法/形状を有している。円筒部10は窓部13によって3つに分けられているので、第1下パンチ41および第1上パンチ51も、それぞれ3つ具備されている。すなわち各第1下パンチ41および各第2上パンチは、断面円弧状で、外周面には、円筒部10の歯部11と同様であってダイス孔31の内歯33に摺動可能に噛合する歯面41a,51aがそれぞれ形成されている。各第1下パンチ41はダイス孔31に下側から歯面41aが内歯33に噛合させられ、軸方向に沿って摺動自在に挿入され、各第1上パンチ51は、ダイス孔31に上側から歯面51aが内歯33に噛合させられ、軸方向に沿って摺動自在に挿入される。
ダイス孔31内におけるサーキュラコア60のコアロッド部61と各第1下パンチ41との間には、抜け孔形成コアロッド44が、軸方向に沿って摺動自在に挿入される。これら抜け孔形成コアロッド44は、ダイス孔31内に下側から挿入されるものであって、プラネタリキャリア1における各抜け孔21に対応した断面扇状のロッドである。これら抜け孔形成コアロッド44は、各第1下パンチ41の周方向中央に配され、内周面がサーキュラコア60のコアロッド部61に摺動する。
また、ダイス孔31には、上側から上コア54が軸方向に沿って摺動自在に挿入される。この上コア54は、プラネタリキャリア1の軸孔12の内径と同径の直径の円柱部55と、この円柱部55の外周面から放射状に突出する断面扇状の複数の扇状ブロック部56とからなるものである。扇状ブロック部56は、プラネタリキャリア1の抜け孔21に対応した断面扇状を呈するもので、周方向に等間隔をおいて3つ形成されている。上コア54は、各扇状ブロック部56が、第1上パンチ51の内周面の周方向中央に配されて、該内周面に摺動する状態でダイス孔31の上側から挿入される。
ダイス孔31内の、隣り合う抜け孔形成コアロッド44間の断面扇状の空間には、下側から第2下パンチ42と第3下パンチ43とが軸方向に沿って摺動自在に挿入され、また、上コア54の各扇状ブロック部56間の断面扇状の空間には、上側から第2上パンチと第3上パンチとが摺動自在に挿入される。
第2下パンチ42と第2上パンチ52は同様の構成であって上下一対とされるもので、プラネタリキャリア1における、上板部22および下板部23の、連結柱部24を除いた部分に対応した断面形状、すなわち上記サーキュラコア60の中子部62と同一の断面L字状を有するロッド状に形成されたものである。第2下パンチ42および第2上パンチ52は、両側面が周方向両側の抜け孔形成コアロッド44に摺動し、内周面がサーキュラコア60のコアロッド部61に摺動し、外周面が凸部32と、凸部32の両側の第1下パンチ41の内周面に摺動してダイス孔31内に挿入される。
この状態で、第2下パンチ42と、サーキュラコア60のコアロッド部61および抜け孔形成コアロッド44との間には、プラネタリキャリア1の連結柱部24の断面形状と同一断面の空間が形成され、この空間に、第3下パンチ43が軸方向に沿って摺動自在に挿入される。また、第2上パンチ52と、上コア54の円柱部55および扇状ブロック部56との間にも、同様に連結柱部24の断面形状と同一断面の空間が形成され、この空間に、第3上パンチ53が軸方向に沿って摺動自在に挿入される。これら第3下パンチ43と第3上パンチ53も、上下一対とされるものである。
上記ダイス30の軸方向長さは、ダイス孔31内でプラネタリキャリア1の圧粉体が成形可能なように、プラネタリキャリア1の軸方向長さよりも十分に長く設定されている。そして、上記各下パンチ41,42,43、各上パンチ51,52,53、抜け孔形成コアロッド44、サーキュラコア60のコアロッド部61、上コア54の軸方向長さは、圧粉体の成形前後の工程において必要十分な動作が可能な範囲に設定されている。
[2]圧粉体の成形
以上の構成からなる金型を用いて、プラネタリキャリア1の形状に近似する形状の圧粉体を成形する手順を説明する。この手順は、本発明の成形方法の一具体例である。
(1)1回目の粉末の充填
本実施形態の金型では、粉末の充填を2回に分けて行う。まず、1回目の充填に際しては、図2(a)および図5に示すように金型を組み込む。すなわち、ダイス孔31に下側から各第1下パンチ41が凸部32の間に歯面41aを内歯33に噛合させた状態で挿入される。また、ダイス孔31に挿入されたサーキュラコア60は、コアロッド部61の上端面がダイス30の上面と同一平面になる位置に高さ位置が調整される。また、サーキュラコア60の周方向角度位置(第1充填位置)は、第1下パンチ41の内周面に接触する各中子部62の円弧部64が、各第1下パンチ41の周方向中央部に位置するように調整される。第1下パンチ41は、上端がサーキュラコア60の中子部62の下面と同一高さになるように高さ位置が調整される。
抜け孔形成コアロッド44は、周方向位置(位相)がサーキュラコア60の中子部62と同一であり、上端面が中子部62の下面に接触するまで、下側から挿入され、その上端は第1下パンチ41の上端と高さ位置が同一とされる。すなわちこの段階では、抜け孔形成コアロッド44と中子部62とは、上下方向にぴったりとオーバーラップしている。また、第3下パンチ43も上端が第1下パンチ41の上端と同一になるまで、下側から挿入される。そして残りの下パンチである第2下パンチ42は、上端が中子部62の上面と同一高さになるまで下側から挿入される。
この状態でダイス孔31内には、プラネタリキャリア1の空間部25がない形状、すなわち上板部22と下板部23との間が中実な形状のキャビティが形成される。ここでのキャビティの高さH1は、第1下パンチ41、第3下パンチ43および抜け孔形成コアロッド44の上端からダイス30の上面までとされる。次に、粉末Pの充填に移る。粉末Pの充填は、図2(a)に示すように、ダイス30上を滑動する粉末フィーダ70をダイス孔31上に進出、後退させて、キャビティ内に粉末Pを落下させて充填し、すり切りを行う。なお、図2〜図4においては金型の構成を明らかにするために粉末Pおよび圧粉体を図示はしていない。
次に、図2(b)および図6に示すように、全ての下パンチ41,42,43を一旦下降させる。その下降量は、図6(b)に示すように高さH1と同量とする。各下パンチ41,42,43の下降により、下方に広がったキャビティに粉末Pが下降したり崩壊したりして貯留する。この時点で、キャビティの下側半分(中子部62よりも下方部分のキャビティ)に粉末Pが充満する。
(2)2回目の粉末の充填
以上の操作により、プラネタリキャリア1の下側半分に相当する部分、すなわち下板部23と、円筒部10および連結柱部24の下側半分の部分を成形するためのキャビティに粉末Pが充填されたことになる。次いで、上側半分に相当する部分のキャビティを形成して粉末Pを充填する。
それにはまず、アンダーカット部に該当することになる空間部25を形成するために、サーキュラコア60を一周方向(矢印R1で示す:中子部62の円弧部64が延びる方向)に、中子部62の周方向角度であり、抜け孔21の周方向角度分である60°回転させて、第2充填位置にセットする(図2(b)〜(c)および図6〜図7参照)。そして回転後は、図7および図2(d)に示すように、抜け孔形成コアロッド44を上端がダイス30の上面と同一なるまで上昇させる。これにより、プラネタリキャリア1の空間部25に相当する空間が各中子部62で埋められるとともに、抜け孔21に相当する空間が抜け孔形成コアロッド44によって埋められた状態となる。
続いて、図3(e)および図7(b)に示すように、再び粉末フィーダ70をダイス孔31上に進出、後退させて、ダイス30内に新たに形成されたキャビティに粉末Pを落下させて充填し、すり切りを行う。サーキュラコア60の各中子部62は空間部25を形成する中子となり、また、抜け孔形成コアロッド44は抜け孔21を形成する中子となる。
次に、図3(f)に示すように、ダイス30を適量上昇させてダイス孔31の上部に各上パンチ51,52,53および上コア54が挿入する空間を確保する。そして図3(g)および図8に示すように、各上パンチ51,52,53および上コア54を、下端を揃えた状態で、上コア54の下端面がサーキュラコア60のコアロッド部61および抜け孔形成コアロッド44の上端に接触するまで、ダイス孔31に上側から挿入する。次いで、図3(h)および図9に示すように、第1上パンチ51と第3上パンチ53とを所定量上昇させるとともに、第1下パンチ41と第3下パンチ43とを同量上昇させる。
この上パンチ41,43および下パンチ51,53の上昇動作によって、図9に示すように、プラネタリキャリア1の円筒部10に対応したキャビティと、上板部22および下板部23に対応したキャビティと、連結柱部24に対応したキャビティとが形成されるとともに、これらキャビティに粉末Pが充満される。
キャビティ全体としては、プラネタリキャリア1と同様に上下対称に形成されるが、円筒部10が成形される上下のパンチ41,51間と、連結柱部24が成形される上下のパンチ43,53間の距離の方が、上板部22および下板部23が成形される中子部62と上下のパンチ42,52との間の距離よりも長く設定される。すなわち、上板部22および下板部23が成形される部分よりも、円筒部10および連結柱部24が成形される部分が上下方向に突出している。このように円筒部10および連結柱部24の部分の粉末充填高さ、すなわち軸方向長さを大きくとることにより、これら円筒部10および連結柱部24の部分の圧粉密度が上板部22および下板部23と同等に調整される。
(3)圧縮成形
以上で粉末の充填は完了し、続いて、図4(i)および図10に示すように、各上パンチ51,52,53をそれぞれ所定量下降させるとともに、各下パンチ41,42,43をそれぞれ同量上昇させて、粉末全体を軸方向に圧縮し、プラネタリキャリア1の圧粉体1Aを成形する。この場合、サーキュラコア60の中子部62を挟んで対向する第2下パンチ42と第2上パンチ52の移動量は比較的少量であり、第2下パンチ42と中子部62との間に下板部23が圧縮成形され、第2上パンチ52と中子部62との間に上板部22が圧縮成形される。
また、対向する第1下パンチ41と第1上パンチ51、対向する第3下パンチ43と第3上パンチ53は比較的移動量が大きく、下側のパンチ41,43は上端が第2下パンチ42の上端と一致し、上側のパンチ51,53は下端が第2上パンチ52の下端と一致するまで移動させる。第1下パンチ41と第1上パンチ51との間に円筒部10が圧縮成形され、第3下パンチ43と第3上パンチ53との間に連結柱部24が圧縮成形される。
(4)脱型
以上で粉末の圧縮成形は完了し、次いで金型を分解して、プラネタリキャリア1に近似した形状に成形された圧粉体1Aを抜き出す脱型を行う。それにはまず、図4(j)および図11に示すように、圧粉体1Aが上方に出るまで、ダイス30、各下パンチ41,42,43および抜け孔形成コアロッド44を下降させる。図11(b)で判るように、圧粉体1Aの空間部25内にはサーキュラコア60の中子部62が入り込んでいるため、中子部62は、このままの状態では上板部22に遮られて軸方向に抜き出すことができない。
しかしながら本実施形態では、図4(j)〜(k)および図11〜図12に示すように、サーキュラコア60を、一周方向とは逆方向(図11(a),図12(a)で矢印R2方向)に60°回転させて第1充填位置に戻し、中子部62が圧粉体1Aの空間部25に入り込んで上板部22および下板部23に係合している状態を解除することにより、中子部62を抜き出すことができる。サーキュラコア60を矢印R2方向に60°回転させると、中子部62は抜け孔形成コアロッド44が抜けた空間に移動し、軸方向への抜き出しが可能な状態となる。
次に、図4(l)および図13に示すように、上側の金型(上パンチ51,52,53、上コア54)を上昇させて退避させ、ダイス30と各下パンチ41,42,43を、上端がサーキュラコア60のコアロッド部61の上端に一致するまで上昇させ、さらに抜け孔形成コアロッド44を上端が中子部62の下面に接触するまで上昇させる。これにより中子部62は圧粉体1Aの抜け孔21から相対的に下方に抜け、圧粉体1Aは、下側の金型(下パンチ41,42,43とサーキュラコア60)に載った状態となり、取り出すことができる。
[3]本実施形態の作用効果
上記本実施形態によれば、通常の軸方向へのパンチの型抜きのみならず、径方向への中子の型抜きによっても形成が不可能なアンダーカット空間である空間部25を、回転するサーキュラコア60の中子部62によって形成することができる。圧縮成形後は、サーキュラコア60を回転させて中子部62を抜け孔21に逃がし、次いでサーキュラコア60を圧粉体から抜き出すことにより、空間部25を形成した中子部62を抜き出すことができる。したがって、従来では不可能であったプラネタリキャリア1の圧粉体の一体成形ができるようになった。このようにして得られた圧粉体を焼結して得られるプラネタリキャリア1は、一体成形されたことにより寸法精度および強度が大幅に向上したものとなる。
また、プラネタリキャリア1は、軸方向の肉厚が一定ではなく、連結柱部24と円筒部10の軸方向長さが上板部22および下板部23よりも格段に長いが、円筒部10は上下一対の第1上パンチ51および第1下パンチ41により、また、連結柱部24は上下一対の第3上パンチ53および第3下パンチ43により、それぞれ独立して成形される。このため、これら円筒部10および連結柱部24のキャビティの軸方向長さを大きくとることにより、圧粉密度を上板部22および下板部23と同等に調整することができる。このため、円筒部10および連結柱部24の強度を他の部分と同等とすることができ、強度面での欠陥の発生を防ぐことができる。
なお、上記実施形態のプラネタリキャリア1は、上下一対の上板部22および下板部23が3組、1組の上板部22および下板部23の間の抜け孔が3つの構成であるが、本発明はこれらの数に限定されるものではない。
[4]一実施形態の変形例
図14は、上記上コア54の形態が異なる変形例を示している。この場合の上コア54は、扇状ブロック部56が省略されて円柱部55のみの単純な円柱状のものとなっている。この上コア54を用いる場合の上記実施形態:図3(e)〜(h)、図4(i)〜(l)に対応する成形過程を、図15(e)〜(h)、図16(i)〜(l)に示している。この場合、図15(f)〜(h)〜図16(i)に示すように、ダイス30を上昇させてダイス孔31の上部に各上パンチ51,52,53および上コア54が挿入する空間を確保してから、上下の各パンチによって粉末の圧縮を完了するまでの過程においては、抜け孔形成コアロッド44を、上記実施形態よりも上昇させて、抜け孔コアロッド44の上端面が、常に円柱部55および第1上パンチ51の下端面よりも上方に位置させる。これは、サーキュラコア60から突出している逃げ孔形成コアロッド44の上端部を、省略した扇状ブロック部56の代わりとして作動させていることになる。
このように抜け孔コアロッド44を作動させることにより、充填した粉末(特に第1上パンチ51の直下の部分の粉末)がサーキュラコア60のコアロッド部61の上端面に崩壊して落下することが、逃げ孔形成コアロッド44によって防止される。この変形例によれば、上コア54を単純な円柱状とすることができ、構成の簡素化が図られるといった利点を有する。
本発明の一実施形態に係る金型を示す図であって、(a)はダイスと、ダイスのダイス孔に下側から挿入されてキャビティを形成する複数の下パンチおよび抜け孔形成コアロッドを示す平面図、(b)は軸孔および空間部などを形成するためのサーキュラコアの平面図、(c)はダイス孔に上側から挿入される複数の上パンチおよび上コアの平面図である。 圧粉体の成形過程の初期(a)〜(d)を示す金型の縦断面斜視図である。 圧粉体の成形過程の中期(e)〜(h)を示す金型の縦断面斜視図である。 圧粉体の成形過程の後期(i)〜(l)を示す金型の縦断面斜視図である。 図2(a)に示した状態の(a)平面図、(b)縦断面図である。 図2(b)に示した状態の(a)平面図、(b)縦断面図である。 図2(d)に示した状態の(a)平面図、(b)縦断面図である。 図3(g)に示した状態の(a)平面図、(b)縦断面図である。 図3(h)に示した状態の縦断面図である。 図4(i)に示した状態の縦断面図である。 図4(j)に示した状態の(a)上側金型を除いた状態の平面図、(b)縦断面図である。 図4(k)に示した状態の(a)上側金型を除いた状態の平面図、(b)縦断面図である。 図4(l)に示した状態の(a)平面図、(b)縦断面図である。 一実施形態の上コアの変形例を備えた上側の金型(上パンチおよび上コア)の平面図である。 上コアの変形例を使用した場合の圧粉体の成形過程の中期(e)〜(h)を示す金型の縦断面斜視図である。 上コアの変形例を使用した場合の圧粉体の成形過程の後期(i)〜(l)を示す金型の縦断面斜視図である。 本発明で圧縮成形するプラネタリキャリアの(a)斜視図、(b)縦に半割りした状態の斜視図である。 同プラネタリキャリアの(a)平面図、(b)B−B矢視断面図である。
符号の説明
1…プラネタリキャリア(焼結部品)
1A…圧粉体
10…円筒部
12…軸孔
13…窓部
21…軸方向抜け孔
22…上板部
23…下板部
24…連結柱部
25…空間部
30…ダイス
31…ダイス孔
32…凸部
41…第1下パンチ
42…第2下パンチ
43…第3下パンチ
44…抜け孔形成コアロッド
51…第1上パンチ
52…第2上パンチ
53…第3上パンチ
54…上コア
60…サーキュラコア
61…コアロッド部
62…中子部

Claims (4)

  1. ダイスのダイス孔に落下させて充填した粉末を上下のパンチで圧縮することにより、
    圧縮方向に延び円筒状内周面を有する孔と、
    この孔の周囲に、孔の軸方向に離間して対向配置され、孔の内周面の一部を形成する互いに平行な上板部および下板部と、
    前記上板部と前記下板部との間に形成された空間部と、
    前記上板部と前記下板部とを連結する連結部と
    を少なくとも有する焼結部品の圧粉体を成形する方法であって、
    前記下パンチを貫通し、前記孔を形成する円柱状のコアロッド部と、このコアロッド部の前記下パンチから上方部分の外周面に形成されて、前記空間部を形成する中子部とを備えたサーキュラコアを、下パンチに対して摺動回転自在にセットし、
    前記サーキュラコアの周方向角度位置を、前記下パンチ上に形成される前記下板部のキャビティおよび前記連結部のキャビティの一部に粉末が落下して充填される第1充填位置に調整して、これらキャビティに粉末を充填し、
    次いで、前記サーキュラコアを一周方向に所定角度回転させて、該サーキュラコアの周方向角度位置を、前記中子部によって前記空間部に対応する部分が埋められるとともに、前記上板部のキャビティおよび前記連結部のキャビティの残部に粉末が落下して充填される第2充填位置に切り替えて、これらキャビティに粉末を充填し、
    次いで、前記ダイス孔内に前記上パンチを挿入して、該上パンチと前記中子部との間に前記上板部に成形される粉末が充填され、前記下パンチと前記中子部との間に前記下板部に成形される粉末が充填され、さらに、上下のパンチの間に前記連結部に成形される粉末が充填された状態とし、
    この粉末充填完了状態から、前記上パンチと前記下パンチとによって該粉末を圧縮して前記ダイス孔内において前記圧粉体を成形し、
    次いで、前記サーキュラコアを前記第1充填位置まで逆転させてから、該サーキュラコアを前記ダイス孔に対して上方に相対移動させることにより、前記中子部を圧粉体から抜き出し、この後、該圧粉体をダイス孔から抜き出すこと
    を特徴とする焼結部品の圧粉体成形方法。
  2. 円筒状内周面を有する孔と、
    この孔の周囲に、孔の軸方向に離間して対向配置され、孔の内周面の一部を形成する互いに平行な上板部および下板部と、
    前記上板部と前記下板部との間に形成された空間部と、
    前記上板部と前記下板部とを連結する連結部と
    を少なくとも有する焼結部品の圧粉体を成形する金型であって、
    前記部品の外周面形状に対応した内周面形状に形成されたダイス孔を有するダイスと、
    前記ダイス孔内に摺動自在に挿入される上パンチおよび下パンチと、
    前記孔を形成する円柱状のコアロッド部と、このコアロッド部の前記下パンチから上方部分の外周面に形成されて、前記空間部を形成する中子部とを備え、前記下パンチに摺動回転自在に貫通されたサーキュラコアと
    を備えることを特徴とする焼結部品の圧粉体成形金型。
  3. 円筒状内周面を有する軸孔の周囲に、軸孔の軸方向に空間部を挟んで離間して対向配置され、軸孔の内周面の一部を形成する互いに平行な扇状の複数の上板部および下板部と、軸方向に貫通して開口し、かつ、前記軸孔に連通し、横断面形状・寸法が前記上板部および下板部と同一の軸方向抜け孔とが、一周方向に交互に、かつ、同心状に複数配列されており、
    前記軸方向に対向配置された前記上板部と前記下板部の、内周側先端部であって前記一周方向側の端部どうしが、軸方向に延び、かつ、前記軸孔の内周面の一部を形成する連結柱部で連結され、
    周方向に隣り合う前記上板部および下板部の各外周部が、前記軸孔と同心状の円筒部によって連結された形状
    をなす焼結部品の圧粉体成形金型であって、
    前記円筒部の外周面形状に対応した内周面形状に形成されたダイス孔を有するダイスと、
    前記ダイス孔に、軸方向に沿って摺動自在に挿入され、前記円筒部を形成する上下一対の円筒状の第1上パンチおよび第1下パンチと、
    前記ダイス孔の中心に回転自在に挿入され、前記軸孔を形成する円柱状のコアロッド部を有するとともに、このコアロッド部の外周面に形成されて、前記上板部と前記下板部との間の前記空間部に対応し、コアロッド部と一体に回転することにより、前記軸方向抜け孔から該空間部に対して出し入れ可能とされる断面L字状の複数の中子部を有するサーキュラコアと、
    前記ダイス孔に下側から摺動自在に挿入され、前記空間部を形成する断面扇状の複数の空間部コアロッドと、
    前記ダイス孔に、軸方向に沿って摺動自在に挿入され、前記上板部および前記下板部の、前記連結柱部を除く部分を形成する上下一対の第2上パンチおよび第2下パンチと、
    前記ダイス孔に、軸方向に沿って摺動自在に挿入され、前記上板部と前記下板部の、前記連結柱部に対応する部分、および該連結柱部を形成する上下一対の第3上パンチおよび第3下パンチと、
    前記第2上パンチおよび前記第3上パンチの内側に摺動自在に挿入され、前記軸孔に対応する上コアと
    を具備することを特徴とする焼結部品の圧粉体成形金型。
  4. 前記円筒部の前記上板部および下板部に対応する部分に、円筒部内に貫通し、かつ、軸方向両端に開放する窓部が形成されており、
    前記ダイスの前記ダイス孔の内周面に、該窓部を形成するための軸方向に延びる凸部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の焼結部品の圧粉体成形金型。
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