JP2010006729A - テアフラビン類の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】テアフラビン類を化学的に合成する方法を提供。
【解決手段】カテキンまたはエピカテキンのクロマン環上のフェノール性水酸基を選択的に保護し、オルトキノンに変換、エピガロカテキンと反応させ、脱保護により、テアフラビン類、例えば次式:

で表される化合物を合成する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、テアフラビン類の化学合成法に関する。
西洋で古くから親しまれている紅茶には、テアフラビン類が含まれていることが知られている。テアフラビン類は紅茶特有の紅色成分であり、紅茶葉発酵工程中にポリフェノールオキシダーゼやペルオキシダ−ゼなどの酸化酵素の作用によってカテキン類が酸化されて生じる、ベンゾトロポロン骨格を持つ化合物群である。代表的な化合物としては、テアフラビン:
およびネオテアフラビン:
が挙げられる。
テアフラビン類には、発ガン抑制作用、抗腫瘍作用、抗酸化作用、抗菌作用といった生理活性を有する誘導体が数多く存在する。そのため、現代社会において問題となっている多くの疾病の治療薬を開発する上で、リード化合物となることが期待されている。しかしながら、テアフラビンは紅茶葉中にわずか1%しか含まれておらず、詳細な生理活性試験を行うために必要な量を茶葉から得ることは難しい。
テアフラビンの合成法としては、これまでに、緑茶葉を発酵させる方法(特許文献1)、ポリフェノール酸化酵素を含有する植物抽出液を緑茶抽出液と混合する方法(特許文献2)、エピカテキンとエピガロカテキンを原料とし、ペルオキシダーゼを含有する植物培養細胞と過酸化水素を用いる方法(特許文献3)などが報告されている。しかし、いずれの方法も、テアフラビン類の収率が低い。また、生成物が多種類の化合物を含む混合物として得られるため、目的とするテアフラビンを単離することが困難である。
さらに、治療薬の開発を目的として詳細な構造活性相関研究を行うためには、非天然型の誘導体を提供することも重要である。したがって、幅広いテアフラビン誘導体類を化学的に合成する方法が必要とされている。
特表2005-523242 特開2002-95415 特開2007-143461
本発明は、テアフラビン類を化学的に合成する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、カテキンまたはエピカテキンのクロマン環上のフェノール性水酸基を選択的に保護した後にオルトキノンに変換し、次いで同様にフェノール性水酸基を選択的に保護したエピガロカテキンと反応させることにより、テアフラビン類を収率よく合成しうることを見いだして、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、式(Ia)または(Ib):
で表される化合物を合成する方法を提供する。この方法は、以下の各工程を含む:
(1) 式(IIa)または(IIb):
で表される化合物を、アルカリ性条件下でホウ酸またはアリールホウ酸の存在下で、次式(III):
(式中、Rはスルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表し、LはCl、Brまたはトリフラートを表す)
で表される化合物と反応させて、それぞれ式(IVa)または(IVb):
(式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
で表される化合物を形成し;
(2) 式(IVa)または式(IVb)の化合物を、強酸化剤と反応させて、それぞれ式(Va)または式(Vb):
(式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
で表される化合物を形成し;
(3) 式(VI):
で表される化合物を、アルカリ性条件下でホウ酸またはアリールホウ酸の存在下で、式(III)の化合物と反応させて、式(VII):
(式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
で表される化合物を形成し;
(4) 式(Va)または式(Vb)の化合物を、水の存在下で式(VII)の化合物と反応させて、それぞれ式(VIIIa)または(VIIIb):
(式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
で表される化合物を形成し;
(5) 式(VIIIa)または(VIIIb)の化合物を脱保護してR基を除去することにより式(Ia)または(Ib)の化合物を得る。
本発明の方法を用いることにより、様々なテアフラビン類を簡便かつ収率よく化学合成することが可能となる。
本発明の方法においては、(+)−カテキン、(−)−エピカテキン及び(−)−エピガロカテキンを原料として用い、クロマン環上のフェノール性水酸基を選択的に保護した後、オルトキノンへの酸化、続く分子内Michael付加反応によりベンゾトロポロン骨格を形成し、最後に脱保護することで、4段階にてテアフラビン及びネオテアフラビンを合成する。
本発明の製造方法においては、出発物質として、次式(IIa):
で表される(−)−エピカテキン、または(IIb):
で表される(+)−カテキンを用いる。これらの化合物は、いずれも市販されている。
本発明の製造方法の工程(1)は、(−)−エピカテキンまたは(+)−カテキンにノシル (Ns) 基等の保護基を導入することにより、クロマン環上のフェノール性水酸基のみが選択的に保護されたカテキン誘導体へと誘導する反応である。工程(1)では、式(IIa)または(IIb)の化合物を次式(III):
(式中、Rはスルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表し、LはCl、Brまたはトリフラートを表す)
で表される化合物と反応させる。反応は、プロトン性溶媒、あるいは非プロトン性溶媒、あるいはそれらを組み合わせた溶媒中で、アルカリ性条件下でホウ酸またはアリールホウ酸の存在下で行う。
上記式中、Rとしては、例えば、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基、ニトロベンゼンスルホニル基、アセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、ピバロイル基、直鎖または分枝鎖のC1−4アルキル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
このような一般式(III)で表される化合物として特に好ましいものは下記の化合物である。
プロトン性溶媒としては水、メタノール、非プロトン性溶媒としては、アセトニトリル、塩化メチレン、トルエン、THF等が挙げられる。溶媒中の式(IIa)または(IIb)の化合物の濃度は、好ましくは0.01−1.0Mであり、これに一般式(III)で表される化合物を、式(IIa)または(IIb)の化合物が持つフェノール性水酸基に対してほぼ化学量論量加えることが好ましい。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基や炭酸カリウム等の無機塩基を用いることができる。好ましくは水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウム等の塩基を用いる。溶媒中の塩基の濃度は通常0.001−1.0M、好ましくは0.01−0.1Mである。反応温度は通常-78℃−100℃、好ましくは-20℃−60℃で行われる。
上記の反応は、ホウ酸またはアリールホウ酸の存在下で行う。このことにより、カテコール性水酸基が保護されることを防ぎ、クロマン環上のフェノール性水酸基のみが保護されたカテキン誘導体を再現性よく合成することができる。特に好ましくは、フェニルホウ酸の水酸化ナトリウム水溶液を用いる。
工程(1)における、式(IIa)または(IIb)の化合物と式(III)の化合物との反応により、それぞれ式(IVa)または(IVb):
(式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
で表される、クロマン環上のフェノール性水酸基が保護されたカテキン誘導体が形成される。
式(IVa)または(IVb)で表される化合物としては、例えば下記のような化合物が挙げられる。
次に、本発明の製造方法の工程(2)では、式(IVa)または式(IVb)の化合物を、酸化剤と反応させてオルトキノンに変換する。酸化剤としては、例えば、四酢酸鉛、Fetizon 試薬等を用いることができる。反応は非プロトン性溶媒中で行う。非プロトン性溶媒としては、アセトニトリル、塩化メチレン、トルエン、THF、DMSO等が挙げられる。非プロトン性溶媒中の式(IVa)または式(IVb)の化合物の濃度は好ましくは0.01−0.1Mである。
工程(2)における、IVa)または(IVb)の化合物と強酸化剤との反応により、それぞれ式(Va)または式(Vb):
(式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
の化合物が形成される。
次に、工程(3)においては、式(VI):
で表される(−)−エピガロカテキンを、アルカリ性条件下でホウ酸またはアリールホウ酸の存在下で、式(III)で表される化合物と反応させて、式(VII):
(式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
で表される化合物を形成する。反応は、上述の工程(1)と同様の条件で行うことができる。
次に、工程(4)においては、式(Va)または式(Vb)の化合物と式(VII)の化合物を反応させて、ベンゾトロポロン骨格を形成する。反応は、非プロトン性溶媒中で、水の存在下で行う。非プロトン性溶媒としては、アセトニトリル、塩化メチレン、トルエン、THF、DMSO等が挙げられる。非プロトン性溶媒中の式(Va)または式(Vb)の化合物の濃度は好ましくは0.01−0.1Mである。水の量は、好ましくは非プロトン性溶媒の半量程度である。
工程(4)では、式(Va)または式(Vb)の保護カテキン由来のオルトキノンの当量が重要となるため、保護−(−)−エピガロカテキンに対してオルトキノンを2当量以上用いることが好ましい。この反応では、目的とするカップリング生成物とオルトキノンが還元されてできた保護−(+)−カテキンのみが生成物として確認されており、カップリング反応は円滑に進行していることがわかる。
工程(4)における、式(Va)または式(Vb)の化合物と式(VII)の化合物との反応により、それぞれ式(VIIIa)または(VIIIb):
(式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
の化合物が形成される。
最後に、工程(5)においては、式(VIIIa)または(VIIIb)の化合物を脱保護してR基を除去することにより式(Ia)または(Ib):
で表されるテアフラビン類が得られる。
脱保護の反応は非プロトン性溶媒中で行う。非プロトン性溶媒としては、アセトニトリル、塩化メチレン、トルエン、THF、DMSO等が挙げられる。非プロトン性溶媒中の一般式(V)で表される化合物の濃度は好ましくは0.01−0.1Mである。
この反応は通常の脱保護条件下で、例えばチオール類の存在下で行う。チオール類としては、チオフェノールやチオグリコール酸が挙げられる。これらは反応物の各水酸基に対して1当量以上用いることが好ましい。反応温度は通常0−100℃、好ましくは20−60℃である。
本発明の製造方法は、上記の工程(1)−(5)を主反応として含むことを特徴とするが、これら反応の前後や最終生成物(テアフラビン)を生成するまでの間に、公知の反応や精製工程を適宜加えてもよい。
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 ネオテアフラビンの製造方法
室温下、水酸化ナトリウム (2.00 g)、ホウ酸 (11.6 g) に水 (400 ml)、(+)−カテキン(1) (1.16 g, 4.00 mmol) を加え、1.0M 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH を 9.0 に調製した。これに 2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(1.77 g, 8.00 mmol) のトルエン(3.4 ml) 溶液を滴下し、室温で 1 時間攪拌した。2.0 M 塩酸を加えた後、EtOAc で三回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、Na2SO4 で乾燥、減圧下濃縮した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (CH2Cl2 to MeOH: CH2Cl2 = 5 : 95) により精製し、黄色アモルファスの 5,7-ビス-(2-ニトロベンゼンスルホニルオキシ)-カテキン(2) (1.73 g, 66%) を得た。
1H NMR (270 MHz, アセトン-d6) : δ7.85 - 8.15 (m, 8H), 6.65 - 6.85 (m, 3H), 6.60 (dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H), 6.55 (d, J= 2.0 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.00 - 4.15 (m, 1H), 2.66 (dd, J= 7.0, 17.0 Hz, 1H), 2.52 (dd, J = 5.0, 17.0 Hz, 1H)
室温下、水酸化ナトリウム (200 mg)、ホウ酸 (1.16 g) に水 (40 ml)、(−)−エピガロカテキン(3) (123 mg, 0.400 mmol) を加え、1.0M 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH を 9.0 に調製した。これに 2-ニトロベンゼンスルホニル クロリド (177 mg, 0.800 mmol) の トルエン (4 ml) 溶液を滴下し、室温で 2 時間攪拌した。2.0 M 塩酸を加えた後、EtOAc で三回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、Na2SO4 で乾燥、減圧下濃縮した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (CH2Cl2 to MeOH: CH2Cl2 = 1 : 70) により精製し、黄色アモルファスの 5,7-ビス-(2-ニトロベンゼンスルホニルオキシ)-エピガロカテキン(4) (142 mg, 52%) を得た。
1H NMR (270 MHz, アセトン-d6) : δ7.80 - 8.20 (m, 8H), 6.76 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.51 (brs, 2H), 6.48 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.96 (brs, 1H), 4.24 (m, 1H), 2.86 - 3.00 (m, 2H)
0 °C で 2 (146 mg, 0.222 mmol) に アセトニトリル (3 mL)、四酢酸鉛 (118 mg, 0.266 mmol)を加え、0 °Cで 10 分攪拌した。これに ベンゼン (3 ml) を加え、セライトろ過した後に減圧下濃縮した。残渣に対し、0 °C で 4 (50.0mg, 0.0739 mmol) の ジクロロメタン : アセトニトリル =1 :1 溶液 (2 ml) を滴下し、0 °C で 30 分攪拌した。反応液に水 (1 ml) を加え、さらに 10 分攪拌した。EtOAc で三回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、Na2SO4 で乾燥、減圧下濃縮した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー ( MeOH: CH2Cl2= 5 : 95) により精製し、黄色アモルファスの 5,5’,7,7’-テトラキス-(2-ニトロベンゼンスルホニルオキシ) ネオテアフラビン (5) (42.3 mg, 43%) を得た。
0 °C で 炭酸セシウム (75.8 mg, 0.233 mmol)、チオフェノール (24.0 μl, 0.233 mmol) に CH3CN (0.5 mL)を加え、これに 5 (30.0 mg, 0.0233 mmol) の アセトニトリル (0.5 ml) 溶液を滴下し、DMSO (0.2 ml) を加えた後、0 °C で 1 時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、EtOAc で三回抽出し、Na2SO4 で乾燥、減圧下濃縮した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー ( MeOH: CH2Cl2= 1 : 9, 1% TFA 添加) により精製し、褐色固体の ネオテアフラビン (6) (5.2 mg, 40%) を得た。
1H NMR (500 MHz, アセトン-d6) : δ8.80 (brs, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 6.06 (s, 1H), 6.03 (s, 1H), 5.95 (s, 1H), 5.94 (s, 1H), 5.60 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 5.01 (s, 1H), 4.36 (brs, 1H), 4.12 (m, 1H), 2.75 - 3.00 (m, 3H), 2.63 (dd, J = 9.0, 16.0 Hz, 1H)
実施例2 テアフラビンの製造方法
室温下、水酸化ナトリウム (800 mg)、ホウ酸 (4.64 g) に水 (160 ml)、(−)−エピカテキン(7) (500 mg, 1.55 mmol, 90%) を加え、1.0M 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH を 9.0 に調製した。これに 2-ニトロベンゼンスルホニル クロリド (687 mg, 3.10 mmol) の トルエン (12 ml) 溶液を滴下し、室温で 1.5 時間攪拌した。2.0 M 塩酸を加えた後、EtOAc で三回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、Na2SO4 で乾燥、減圧下濃縮した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (CH2Cl2 to MeOH: CH2Cl2 = 3 : 97) により精製し、黄色アモルファスの 5,7-ビス-(2-ニトロベンゼンスルホニルオキシ)-エピカテキン(8) (590 mg, 58%) を得た。
1H NMR (270 MHz, アセトン-d6) : δ7.80 - 8.20 (m, 8H), 6.80 - 6.95 (m, 3H), 6.48 (d, J= 2.0 Hz, 1H), 5.02 (s, 1H), 4.20 - 4.30 (m, 1H), 4.04 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 2.93 (brs, 2H)
0 °C で 8 (146 mg, 0.222 mmol) に アセトニトリル (3 mL)、四酢酸鉛 (118 mg, 0.266 mmol)を加え、0 °Cで 10 分攪拌した。これに ベンゼン (3 ml) を加え、セライトろ過した後に減圧下濃縮した。残渣に対し、0 °C で 4 (45.0mg, 0.0665 mmol) の ジクロロメタン : アセトニトリル =1 :1 溶液 (2 ml) を滴下し、0 °C で 30 分攪拌した。反応液に水 (1 ml) を加え、さらに 10 分攪拌した。EtOAc で三回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、Na2SO4 で乾燥、減圧下濃縮した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー ( MeOH: CH2Cl2= 5 : 95) により精製し、黄色アモルファスの 5,5’,7,7’-テトラキス-(2-ニトロベンゼンスルホニルオキシ) テアフラビン (9) (15.0 mg, 16%) を得た。
0 °C で 炭酸セシウム (37.8 mg, 0.116 mmol)、チオフェノール (12.0 μl, 0.116 mmol) に アセトニトリル : DMSO = 5 : 1 溶液 (1.2 mL) を加え、これに 9 (15.0 mg, 0.0116 mmol) の アセトニトリル (0.5 ml) 溶液を滴下し、0 °C で 1 時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、EtOAc で三回抽出し、Na2SO4 で乾燥、減圧下濃縮した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー ( MeOH: CH2Cl2= 1 : 9, 1% TFA 添加) により精製し、オレンジ色固体の テアフラビン (10) (4.8 mg, 73%) を得た。
1H NMR (500 MHz, アセトン-d6) : δ7.97 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.36 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.98 (s, 1H), 5.97 (s, 1H), 5.95 (s, 1H), 5.64 (brs, 1H), 4.44 (m, 1H), 4.31 (m, 1H), 2.85 - 3.00 (m, 2H), 2.75 - 2.85 (m, 2H)

Claims (1)

  1. 式(Ia)または(Ib):
    で表される化合物を合成する方法であって、
    (1) 式(IIa)または(IIb):
    で表される化合物を、アルカリ性条件下でホウ酸またはアリールホウ酸の存在下で、次式(III):
    (式中、Rはスルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表し、LはCl、Brまたはトリフラートを表す)
    で表される化合物と反応させて、それぞれ式(IVa)または(IVb):
    (式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
    で表される化合物を形成し;
    (2) 式(IVa)または式(IVb)の化合物を、酸化剤と反応させて、それぞれ式(Va)または式(Vb):
    (式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
    で表される化合物を形成し;
    (3) 式(VI):
    で表される化合物を、アルカリ性条件下でホウ酸またはアリールホウ酸の存在下で、式(III)の化合物と反応させて、式(VII):
    (式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
    で表される化合物を形成し;
    (4) 式(Va)または式(Vb)の化合物を、水の存在下で式(VII)の化合物と反応させて、それぞれ式(VIIIa)または(VIIIb):
    (式中、Rは、それぞれ独立して、スルホニル基、アシル基、アルキル基またはシリル基を表す)
    で表される化合物を形成し;
    (5) 式(VIIIa)または(VIIIb)の化合物を脱保護してR基を除去することにより式(Ia)または(Ib)の化合物を得る、
    の各工程を含む方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103113384A (zh) * 2013-02-27 2013-05-22 安徽农业大学 一种名为茯砖素b的儿茶素类衍生物及其制备方法和应用

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