JP2010006359A - アシスト装置およびクラッチケーブルユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】ライダーの邪魔にならず、操作の始めで逆アシスト作用を生じない、スプリングタイプのアシスト装置を提供する。
【解決手段】ハウジング11内に、クラッチケーブル18a、18bが連結される、第1ギヤ13を備えた回動部材14と、ハウジング11内に回動自在に収容され、第1ギヤ13と噛みあう第2ギヤ15を備えたレバー16と、一端がレバー16の先端に係合され、他端がハウジング11に係合されるスプリング17とを収容し、クラッチケーブルが引き操作されていないときおよび引き始めではレバーによる付勢力をクラッチケーブルに伝達しないように、ギヤ13、15同士が噛み合わず、クラッチケーブルがさらに引き操作されるとギヤ13、15同士が噛み合ってアシスト作用を発揮するアシスト装置10。
【選択図】 図1

Description

本発明はアシスト装置およびクラッチケーブルユニットに関する。さらに詳しくは、自動二輪車のクラッチケーブルなどの操作力を軽減するアシスト装置ならびにそのアシスト装置を用いたクラッチケーブルユニットに関する。
特開平7−132872号公報 特開2005−35369号公報 特開2005−273898号公報 特開2006−338314号公報
自動二輪車のクラッチやブレーキを遠隔操作するケーブルには、アウターケーシングと、そのアウターケーシング内に摺動自在に挿通されるインナーケーブルとからなるプルコントロールケーブルが用いられる。そしてインナーケーブルの一端は、操作レバー(あるいは操作ペダル)に連結され、他端はクラッチ機構のレリーズレバーなどに連結されている。そのレリーズレバーは、クラッチハブを常時「入り」側に付勢するリターンバネの付勢力に抗してクラッチハブを「切り」側に操作するものである。そして操作レバーを握ると、内索を介してレリーズレバーを、前記リターンバネの付勢力に抗して「切り」側に操作することができる。それによりギヤチェンジが可能になる。
しかし山道などではギヤチェンジが頻繁であり、クラッチの入り切り操作も煩雑である。さらに操作レバーの操作力は、操作の初期は弱いものの、操作の終期ではリターンバネの撓み量が大きくなるため、かなり大きくなる。そのため操縦者の負担が大きい。従来、このようなクラッチの操作力を軽減するものとして、油圧式あるいは電動式のパワークラッチが知られている。さらにバネの付勢力を利用した簡易な構成のスプリング式のアシスト装置も知られている(特許文献1〜3参照)。
特許文献1のアシスト装置は、クラッチに連動するアクスルプッシュレバーの部分に対し、圧縮コイルスプリングを用いたターンオーバー機構を付設したものである。ターンオーバー機構を用いるのは、クラッチ操作をしていないときは、クラッチスプリング(リターンスプリング)による「クラッチ入り」の方向への付勢力を妨げないようにすると共に、「クラッチ切り」の操作が始まると、操作方向に付勢してアシスト力を得るためである。このアシスト装置は、エンジンの近辺に設けられるクラッチ装置の回動軸(クラッチ操作軸)の軸端に結合した比較的長いアクスルプッシュレバーに付設する必要がある。
特許文献2には、クラッチケーブルの途中に介在させるアシスト装置が開示されている。このものの基本的な機能は特許文献1と同様であるが、可動部分をケース内に収容した点、カム機構により、バネの付勢力の変化に対するアシスト付勢力の変化の関係を改良した点に特徴がある。また、操作の初期の逆アシスト力を相殺する相殺バネを設けることも開示されている。
特許文献3および特許文献4には、引っ張りコイルスプリングとレバーを用いてターンオーバー機構を構成し、レバーに形成したギヤと回動部材に設けたギヤの噛み合いにより、クラッチケーブルに係合した回動部材の回動をアシストするアシスト装置が記載されている。
特許文献1のアシスト装置は、エンジンの近辺に比較的長いアクスルプッシュレバーを設ける必要があり、しかもアクセル操作のたびに回動するので、ライダーにとって邪魔になる。他方、特許文献2〜4のアシスト装置は、ハウジング内にスプリングおよび可動部材を収容しているので、ライダーにとって邪魔にならないが、部品点数が多くなる。また、ターンオーバー機構は、クラッチのリターンバネの付勢力を妨げない反面、アシスト力に逆らう逆アシスト力を生じる。本発明は、ライダーの邪魔にならず、しかも部品点数が比較的少ないスプリングタイプのアシスト装置およびそれを用いたクラッチケーブルユニットを提供することを技術課題としている。さらに本発明は、クラッチスプリングの作用を妨げず、しかも逆アシスト力の発生を抑制しうる、低排気量のバイクでも採用しやすいアシスト装置およびそれを用いたクラッチケーブルユニットを提供することを技術課題としている。さらに本発明は、操作の途中からアシスト力をフラット化し、操作フィーリングを向上させたアシスト装置およびそれを用いたクラッチケーブルユニットを提供することを技術課題としている。
本発明のアシスト装置は、ハウジングと、そのハウジング内に回動自在に収容され、クラッチケーブルが連結される、第1ギヤを備えた回動部材と、前記ハウジング内に回動自在に収容され、前記回動部材の第1ギヤと噛み合う第2ギヤを備えた半径方向に延びるレバーと、一端が前記レバーの先端に係合され、他端がハウジングに係合されると共に、前記クラッチケーブルが引き操作されていない状態で、レバーの回動中心近辺を通る引っ張りスプリングと、前記クラッチケーブルが引き操作されていないときおよび引き始めでは操作力をレバーに伝達せず、レバーによる付勢力をクラッチケーブルに伝達しない遊び機構とを備え、前記クラッチケーブルがいくらか引き操作されたときから伝達が行われ、引っ張りスプリングがレバーを介して回動部材をアシスト方向に付勢するように構成されていることを特徴としている。なお、ここにいう「ハウジング」には、ケーシングキャップなど、ハウジングに固定されるものも含まれる。
本発明のアシスト装置の第2の態様は、クラッチケースに取り付けられ、クラッチ操作軸が挿入されるハウジングと、そのハウジング内に回動自在に収容され、前記クラッチ操作軸に固定され、第1ギヤを有すると共に、クラッチケーブルが連結される回動部材と、前記ハウジング内に回動自在に収容され、前記回動部材の第1ギヤと噛みあう第2ギヤを有し、半径方向に延びるレバーと、一端が前記レバーの先端に係合され、他端がハウジングに係合されると共に、前記クラッチケーブルが引き操作されていない状態でレバーの回動中心近辺を通る引っ張りスプリングとを備え、前記クラッチケーブルが引き操作されると前記引っ張りスプリングがレバーを介して回動部材をアシスト方向に付勢するものであることを特徴としている。
本発明のクラッチケーブルユニットは、前記アシスト装置と、前記ハウジングに一端が連結されているアウターケーシングと、そのアウターケーシング内に摺動自在に通されているクラッチケーブルとを備えていることを特徴としている。
(1)本発明のアシスト装置は、クラッチケーブルが引き操作されていないときは、レバーに操作力を伝達せず、引っ張りスプリングの付勢力に基づくレバーによる逆アシスト力もクラッチケーブル側に伝わらない。そのため、クラッチケーブルの引き始めの段階では、アシスト装置がないのと同様に、クラッチハブが当接するポイントまで軽い力でスムーズに引き操作をすることができる。そしてある程度操作が進んだ段階でレバーに操作力が伝わり、クラッチスプリング(リターンスプリング)の付勢力で操作力が増大するが、すぐに引っ張りスプリングによるアシスト力が働き、引き操作が軽くなる。
すなわち、クラッチケーブルをある程度引き出すと、引っ張りスプリングが回動部材をアシスト方向(クラッチケーブルを繰り出す方向)に付勢する。そのため、そのクラッチケーブルを「引き操作力と付勢力の和」に応じた操作力で、クラッチスプリングの付勢力に抗して操作することができる。したがって実際に引きケーブルを操作する力、すなわち「引き操作力」−「アシストによる付勢力」は、クラッチスプリングの「クラッチ入り」方向の付勢力よりも小さい力で済む。
(2)前記アシスト装置が、前記クラッチケーブルが引き操作されていないときおよび引き始めでは第1ギヤと第2ギヤとが噛み合わず、前記クラッチケーブルが引き操作されていくとき、その途中から前記第1ギヤと第2ギヤが噛み合うように構成されている場合は、第1ギヤと第2ギヤが噛み合ってから両者の操作力およびアシスト力の伝達機能が確実になる。したがって引っ張りスプリングによるアシスト力とクラッチケーブルの操作量の対応関係が確実で、スムーズな操作感が得られる。
(3)前記回動部材にクラッチと連結される第1クラッチケーブルの端部と、クラッチ操作レバーと連結される第2クラッチケーブルの端部とがそれぞれ回動自在に連結される場合は、車両に対してアシスト装置を取り付ける位置の自由度が高い。また、第1クラッチケーブルの端部と第2クラッチケーブルの端部を同一軸によって回動部材に連結すれば、第1ギヤと第2ギヤが噛み合っていないとき、第1クラッチケーブルと第2クラッチケーブルとが連続した状態となり、クラッチ操作レバーの操作にクラッチスプリングの反力がほぼストレートに伝わり、操作感が高い。
(4)前記回動部材がクラッチ操作軸に固定され、前記回動部材に、一端がクラッチ操作レバーと連結されるクラッチケーブルの端部が連結される場合は、クラッチケーブルが1本で済み、部品点数が少なく、構成がシンプルで、取り付け作業も容易である。
(5)本発明のアシスト装置の第2の態様は、クラッチケースに取り付けられるものであるにもかかわらず、回動部材やレバー、引っ張りスプリングなどの可動部材がハウジングに収容されているので、ライダーの脚の邪魔にならない。そして回動部材がクラッチ操作軸に直接固定されているので、クラッチケーブルの途中に介在させるタイプのアシスト装置に比して、クラッチケーブルが1本で済み、部品点数が少なく、構成がシンプルで、取り付け作業も容易である。
(6)このようなアシスト装置において、前記回動部材の第1ギヤとレバーの第2ギヤとが常時噛みあっており、前記クラッチケーブルが引き操作される前は前記引っ張りスプリングが前記レバーをクラッチケーブルを引き込む逆アシスト方向に付勢し、引き操作をすると、いずれの方向にも付勢しない中立点を経由して、クラッチケーブルを繰り出すアシスト方向に付勢する状態となるアシスト装置の場合は、いわゆるターンオーバー機構による作用で、操作開始前から中立点までの間では、引っ張りスプリングが逆アシスト作用を奏する。そのため、クラッチスプリングの「クラッチ入り」方向の付勢力を妨げない。そして操作前のレバーの位置が安定する。
(7)このようなアシスト装置において、前記引っ張りスプリングが前記レバーを逆アシスト方向に付勢している間、前記レバーまたは回動部材をアシスト方向に付勢して逆アシスト方向の付勢力を抑制する相殺バネを備えている場合は、引っ張りスプリングの付勢力を大きくしてアシスト力を大きくする場合でも、操作初期に要する操作力が軽減され、操作しやすい。
(8)前記いずれかのアシスト装置において、前記クラッチケーブルが引き操作された途中から引き操作の終わりまで、前記引っ張りスプリングによるクラッチケーブルのアシスト力のそれ以上の増大を抑制するバランス手段を備えている場合は、引っ張りスプリングの付勢力を大きくしてアシスト力を大きくする場合でも、クラッチ操作レバーの操作力が減少し過ぎず、ある程度フラット化される。そのため、操作フィーリングが向上する。
(9)前記バランス手段が、前記クラッチケーブルの周囲に装着され、回動部材またはクラッチケーブルに固着された部材とハウジングとの間に介在されている圧縮コイルスプリングである場合は、操作ストロークが大きくなるにしたがってバランス力が次第に増大し、操作フィーリングが一層向上する。また、簡易な構成の追加により、バランス手段を実現できる。
(10)本発明のクラッチケーブルユニットは、前述のアシスト装置を備えているので、クラッチバネの付勢力が強い場合でも、比較的軽い操作力で楽に操作することができる。
つぎに図面を参照しながら本発明のアシスト装置およびクラッチケーブルユニットの実施の形態を説明する。図1は本発明のアシスト装置の一実施形態を示す正面図、図2、図3および図4はそれぞれ図1のII-II線断面図、III-III線断面図、およびIV-IV線断面図、図5は図1のアシスト装置の作用を示す模式的なグラフ、図6は図1のアシスト装置を備えたクラッチケーブルユニットの正面図、図7は本発明のアシスト装置の他の実施形態を示す正面図、図8および図9はそれぞれ図7のVIII-VIII線断面図およびIX-IX線断面図、図10は図7のアシスト装置の作用を示す模式的なグラフ、図11aは本発明のアシスト装置のさらに他の実施形態を示す正面図、図11bは図11aのXI-XI線断面図、図12は図11のアシスト装置の作用を示す模式的なグラフである。
図1に示すアシスト装置10は、ハウジング11と、そのハウジング11内に回動自在に設けられ、第1ギヤ13を有する回動部材14と、ハウジング11内に回動自在に設けられ、前記第1ギヤ13と噛み合うことができる第2ギヤ15を有するレバー16と、そのレバー16の先端とハウジング11との間に張り渡される引っ張りコイルスプリング(以下、スプリングという)17とを備えている。図1では引っ張りコイルスプリング17の巻き線が密着状態で示されているが、実際には引っ張った状態となっており、巻き線の間に隙間があいている。図7および図11の場合も同様である。このアシスト装置10は自動二輪車のクラッチ操作に用いられ、たとえば図6に示すように、クラッチケーブル18a、18bの途中に介在させて用いる。そのため、回動部材14には、クラッチ本体側の第1クラッチケーブル18aの端部と、操作レバー側の第2クラッチケーブル18bの端部がそれぞれ回動自在に連結されている。クラッチケーブル18a、18bはアウターケーシング19a、19bによって摺動自在にガイドされる。
図2に示すように、前記ハウジング11は、略箱状を呈する本体20と、その本体の上端開口部(取り付け状態では下側)を塞ぐカバー21とからなる。カバー21は取り付けブラケットを兼ねている。本体20は底面22とその底面の外周を囲む側壁23とを備え、回動部材14やレバー16の回動を許す大きさおよび形状にされている。底面22には回動部材14を回動自在に支持する支持軸24が突設されている。
支持軸24の周囲と回動部材14に形成した孔25との間には、メタルブッシュ26、ボールベアリングあるいはニードルベアリングなどの軸受け部材が介在されている。さらに底面22には、レバー16を回動自在に支持する支持軸27が突設されている。支持軸27とレバー16の間にも、ボールベアリング28などの軸受け部材が介在されている。
側壁23の上端面には、リング状のパッキン29を収容する溝が設けられている。ハウジング11の本体20は金属のダイキャストないし鋳造品、あるいは合成樹脂などで形成することができる。カバー21は金属板などからプレス成形によって形成することができる。
さらに側壁23には、図3に示すように、段部30と、その段部から立ち上がる、スプリング17の一端を支持する固定側のスプリングポスト31とが成形されている。スプリングポスト31の上端近辺は細くされ、上端にはスプリング17のフックの抜け止めのためのワッシャ32がねじによって固定されている。また、図2に示すように、ハウジング11の側壁23の対応する2個所には厚肉部33が形成され、それらの厚肉部に形成された貫通孔34にアウターケーシング19a、19bの端部にカシメ付けられたケーシングキャップ35が挿入され、ストッパプレート36で抜け止めされている。それにより第1クラッチケーブル18aと第2クラッチケーブル18bを略同心状に配索することができる。さらにこの実施形態では、図1に示すように、クラッチ本体側のアウターケーシング19aを止める厚肉部33を利用して、レバー16の時計回りの回動端を定めるストッパ37を設けている。
クラッチケーブル18a、18bとしてはプルコントロークケーブルのインナーケーブルが用いられる。インナーケーブルは金属線を撚り合わせた公知のものである。アウターケーシング19a、19bは、金属線を密に巻き付けた螺旋管と、合成樹脂製の被覆とからなる、プルコントロールケーブルのスプリングアウターが用いられる。クラッチケーブル18a、18bとアウターケーシング19a、19bとで従来公知のプルコントロールケーブルCが構成される。
図1に戻って、回動部材14は略扇状であり、円弧状の外周縁の所定の範囲Gに第1ギヤ13が形成されている。このアシスト装置10では、第1ギヤ13を構成する略円弧状に配列される歯列の範囲Gが狭く、回動部材14が図1の反時計方向に回動したときに第2ギヤ15と対向する範囲G2では、歯列が設けられておらず、第1ギヤ13の歯底の高さ(半径)にされている。そのため、歯列がない範囲G2では第2ギヤ15と干渉せず、回動部材14がある程度、たとえば10〜15度回動した位置から初めて第1ギヤ13が第2ギヤ15と噛み合う。この歯列がない範囲G2は遊び機構として機能する。
回動部材14に穿設される孔25は、前述の支持軸24の周囲に装着し、ねじとワッシャで抜け止めとしている。回動部材14にはクラッチケーブル18a、18bの端部を連結するためのシャフト39が立設されている。そして第1クラッチケーブル18aの端部に固着したケーブルエンド38aを連結プレート38cに係止し、その連結プレート38cに形成したスリットに第2クラッチケーブル18bの端部に固着した板状のケーブルエンド38bを挿入し、連結プレート38cと板状のケーブルエンド38bの全体をシャフト39に回動自在に装着している。
回動部材14は金属板を打ち抜き、孔25を形成し、シャフト39を結合するなどにより製造することができる。ただしシャフト39と共に合成樹脂で一体成形することもできる。この実施形態では、第1クラッチケーブル18aの端末に結合したケーブルエンド38aを、連結部材38cに係止し、その連結部材に形成したスリットに、第2クラッチケーブル18bの端部に固着したケーブルエンド38bを挿入し、両者をシャフト39の周囲に回動自在に装着している。
前記レバー16は、金属板を細長い卵状に打ち抜いたものであり、基端側の周縁には回動部材14の第1ギヤ13と噛み合う第2ギヤ15が形成されている。第2ギヤ15はレバー16の輪郭を打ち抜くときに一緒に形成することができる。図2に示すように、レバー16の基端側には円形の孔40が形成され、、ボールベアリング28を介してハウジング11の支持軸27によって回転自在に支持されている。支持軸27の中心に螺合されるねじ41はボールベアリング28の内輪を固定するワッシャ41aを止めている。
レバー16の先端には作動側のスプリングポスト43が立設され、レバー16の裏側からねじ41bあるいはカシメによって固定されている。そのため、レバー16の先端側は基端側よりいくらか浮かせてハウジング11の底面22との間に隙間をあけている。スプリングポスト43の上端近辺には、スプリング17のフックを係止するための係止溝が形成されている。
スプリング17は、両端にフックを形成した引っ張りコイルスプリングである。引っ張りコイルスプリングは、圧縮コイルスプリング(特許文献1参照)のように座屈が生ずることがないため、内部に伸縮自在のガイドを設ける必要がない。レバー16とスプリング17の位置関係は、図1のようにレバー16が戻り位置に来たとき、レバー16の回動中心を挟んでレバー16のスプリングポスト43とハウジングのスプリングポスト31とが互いに逆方向にくるようにされている。ただしレバー16のスプリングポスト43は、レバー16の回動中心と固定側のスプリングポスト31を結ぶ基準線Lに対し、4〜6度程度戻り側(図1の時計方向)に回動した位置にある。そのため、ギヤ13、15が噛み合っていない状態でも、レバー16は図1の反時計方向に回動することはなく、ストッパ37に当接して停止している。他方、レバー16が最も反時計方向に回転したときは、スプリング17の中心線とレバーの中心線とがほぼ直角になるようにしている。
図1に想像線で示すように、ギヤ13、15が噛み合っていないときにレバー16の反時計方向の回動を止めるためのストッパ42を設けてもよい。このストッパ42はレバー16の下面側または上面側に結合され、レバー16の停止位置における基準線より時計方向にずれた位置から基準線と略平行に回動部材14の側に向かって突出している。そしてその先端は上向きに立ち上がり、回動部材14の第1ギヤ13の外周面と摺接する円弧状の凹面からなる摺接面44を備えている。そのため、ギヤ13、15が噛み合わない位置では、レバー16の反時計方向の回動を規制することができる。
回動部材14の第1ギヤ13の厚さを厚くする場合は、ストッパ42の先端を立ち上げる必要はない。また、第1ギヤ13とは別個に、回動部材14の裏面側あるいは表面側に、摺接面44と摺接する円弧状の凸面を有する当接部を設けてもよい。
摺接面44は、図1の状態から回動部材14が時計方向に回動されていくときは、第1ギヤ13と第2ギヤ15が噛み合う位置にきたとき、第1ギヤ13あるいは当接部から外れてレバー16が自由に回動できるようにする。そして回動部材14が反時計方向に回動していくときは、ギヤ同士の噛み合いが始まる前から第1ギヤ13の先端あるいは当接部に摺接してレバー16の反時計方向の回動を規制するようにする。
レバー16の反時計方向の回動を規制するストッパ42を設ける場合は、レバー16は基準線Lを越えた位置まで戻す必要はない。基準線Lの手前側(反時計方向にずれた位置)まで戻し、その位置でストッパ42でスプリング17による反時計方向の付勢力に抗して静止させることができる。その場合はハウジング11に設けるレバー16の時計方向の回動を規制するストッパ37を省略することができる。ただしレバー16の戻り位置をどの位置にする場合でも、時計方向の回動を規制するストッパ37と反時計方向の回動を規制するストッパ42の両方を設けると、ギヤの噛み合いがない状態でレバー16を確実に停止させることができるため、好ましい。
上記のように構成されるアシスト装置10は、図6に示すように自動二輪車のクラッチケーブル18a、18bの間に介在され、たとえば車体フレームに対して取り付けられる。そしてアシスト装置10はクラッチケーブル18a、18bおよびアウターケーシング19a、19bと共にクラッチケーブルユニット45として用いられる。クラッチケーブル18a、18bの端部には、それぞれケーブルエンド46が取り付けられており、これらのケーブルエンド46によってクラッチ本体およびクラッチレバーに連結される。
つぎに図5を参照しながら上記のアシスト装置10の作用を説明する。図5のグラフは、横軸がクラッチケーブル18bの操作ストロークであり、縦軸はクラッチケーブル18bを引くときにスプリング17から受けるアシスト力である。図1の状態からクラッチケーブルを引き操作すると、回動部材14は時計方向に回転し始める。しかし操作の始めでは第1ギヤ13と第2ギヤ15が噛み合っていないので、逆アシスト力は回動部材14に伝えられず、ある程度操作が進んでからアシスト作用のみが与えられる。ギヤ13、15が噛み合い始める点は、クラッチハブが当接する点Rを越えてから、すなわち、クラッチスプリングの抵抗が生じた後としている。
クラッチケーブル18bの引き操作が進むと、点Rの位置でクラッチハブが当接し、クラッチスプリングが実際に効き始める。そのため、それ以後はその付勢力に抗しながら操作することになる。しかしその範囲では、クラッチスプリングが大きく変形していないので、付勢力は小さい。回動部材14がいくらか時計方向に回転すると、第1ギヤ13と第2ギヤ15が噛み合い、レバー16を反時計方向に回転させる。そのとき、スプリング17による戻そうとする付勢力(逆アシスト力)が働くが、すぐにレバー6が中立点(レバー16が基準線Lと一致する位置)Tを越えて、アシスト力が生ずるようになる。図5のグラフでストロークの最初にアシスト力Fがマイナスになっているのは、逆アシスト力が働いていることを示している。
中立点Tを越えてさらにクラッチケーブル18bを引き操作すると、アシスト力が次第に増大し、操作がスムーズになる。すなわちスプリング17の縮む方向の付勢力により、レバー16が図1の反時計方向に付勢され、第1ギヤ13と第2ギヤ15の噛み合いにより回動部材14は時計方向に付勢される。それによりクラッチスプリングの付勢力に抗してクラッチケーブル18bを引く力、すなわちライダーがクラッチレバーを握る力がアシストされ、クラッチスプリングの付勢力が次第に増大するにもかかわらず、軽い力でクラッチ切りの操作ができる。
そしてクラッチレバーの回動端に来ると、それ以上回転させることができない。なおこの実施形態では、レバー16の第2ギヤ15のピッチ円直径が回動部材14の第1ギヤ13のピッチ円直径より小さい。そのため、第2ギヤ15から第1ギヤ13へは回転が減速して伝えられ、アシスト力が一層増大する。ただしピッチ円直径を同一にしてもよい。また、ピッチ円直径の関係を逆にして増速させるようにしてもよい。その場合はスプリング17を短くすることができる。
レバー16を反時計方向に回転させようとするトルクは、レバー16の半径×スプリングの付勢力の接線成分(スプリングの中心線と回転中心との距離×スプリングの付勢力)であるので、回動の途中では、レバー16の回転角度が大きくなるにしたがって、レバー16を回転させようとするトルクが大きくなる。これに対し、スプリングポスト31、43同士の距離は、レバー16の回転に対してそれほど急激に短くならない。そのため、スプリング17の引っ張り力が弱くなっても、レバー16のアシスト力が大きくなる。
エンジンが始動した後、あるいはギヤの切り替えが完了した後、ライダーがクラッチレバーを離していくクラッチ入れ操作(戻り操作)が行われる。このときはクラッチスプリングの付勢力に抗しながら戻す。そのとき摩擦力などが働くため、切り操作のときとは異なる軌跡で戻る。そしてレバー16が基準線Lをわずかに越えた位置で、第1ギヤ13の歯がない範囲G2が第2ギヤ15に対向するようになる。それにより第1ギヤ13と第2ギヤ15の噛み合いがなくなり、回動部材14は自由に反時計方向に回動する。そのとき、レバー16はストッパ37に当接するまで自由に回動し、停止する。ついで回動部材14の自由な回動の途中(点R)でクラッチ板が当接し、最終的に、クラッチ入り操作が完了し、図1の状態に戻る。
図1のアシスト装置10では、第1ギヤ13および第2ギヤ15をそれぞれ回動中心を中心とする円弧状に形成しているが、回動途中で減速比を変化させるように、それぞれの有効ピッチ円径を変化させてもよい。とくに回動部材14の第1ギヤ13の有効ピッチ円径を途中から大きくしていき、レバー16の第2ギヤ15は途中から有効ピッチ円径を小さくしていくのが好ましい。それによりクラッチケーブル18bの操作量が増大するに従ってアシスト力が次第に増大していく。
また、図1のアシスト装置10はクラッチケーブル18a、18bの途中に介在させているが、クラッチ本体に直接取り付けることもできる。その場合はハウジング11の内部にクラッチ操作軸を挿入し、回動部材14をクラッチ操作軸に固定する(図9参照)。この場合は部品点数が減り、組み立てが容易になる。また、可動部分はハウジング11の内部に収容されているので、ライダーの邪魔にならない。
図7に示すアシスト装置50は、図1のアシスト装置10とほぼ同様に、ハウジング11、回動部材14、レバー16およびスプリング17を備えている。ただしカバー21を図8のクラッチ本体51、たとえばクラッチカバーに固定すると共に、回動部材14をクラッチケーブル18a、18bの途中に連結せず、クラッチ本体51から突出するクラッチ操作軸52に直接固定している。そのため、クラッチ本体51側の第1クラッチケーブルが不要であり、図1の場合の第2クラッチケーブル18bのみをクラッチケーブルとしている。したがって部品点数が少なく、組み立て作業、調整作業が簡略化される。さらにハウジング11を小さくすることができる。
このアシスト装置50では、カバー21をクラッチ本体51に取り付けるので、クラッチ操作軸52はカバー21に形成した孔53を通してハウジング11内に導いている。そして回動部材14には、回動中心を中心とするボス54を突設し、そのボスにクラッチ操作軸52の軸端を固定している。固定方法としては、ねじ、キー、スプラインなどが用いられる。ハウジング11の底面22にクラッチ操作軸52の軸端を回動自在に支持する軸受け部を設け、回動部材14をクラッチ操作軸52の周囲に結合することもできる。また、クラッチ操作軸52をカバー21側で回動自在に支持し、先端を支持しない片持ち支持の形態とすることも可能である。クラッチ操作軸52を回動部材14に同心状に固定するほか、第3ギヤをクラッチ操作軸52に固定し、その第3ギヤを第1ギヤ13と噛み合わすようにしてもよい。
図7および図8のアシスト装置50においても、図1の場合と同様に、回動部材14の第1ギヤ13の歯列の範囲Gを小さくするなどにより遊び機構を設けることもできるが、この実施形態では第1ギヤ13と第2ギヤ15が常時噛み合わせており、他の遊び機構も設けていない。この場合、レバー16の戻り位置は、基準線Lを角度θだけ、たとえば約20〜25度ほど越える。そのため、クラッチケーブル18の操作の初期には、スプリング17を伸ばす方向にレバー16および回動部材14を回動させるので、逆アシスト力が働く。図10のグラフで操作の始めにアシスト力Fがマイナスになっているのは、このことを示している。
そしてこのアシスト装置50では、逆アシスト力をできるだけ少なくするため、操作の初期に逆アシスト力を減少させる相殺スプリング55を採用している。すなわち、このアシスト装置では、図7および図9に示すように、ハウジング11の周壁に形成された段部30に隣接して空所56が形成されている。空所56には、ピン57がスライド自在に収容されており、空所56の上端開口部が押さえ板58によって閉じられている。
ピン57は、相殺スプリング55を収容する円筒部57aと、回動部材14の端面に当接する棒状の当接部57bとからなる。円筒部57aの内部には圧縮コイルスプリングからなる相殺スプリング55が収容され、それによりピン57は突出する方向に付勢されている。なお、クラッチの遊びが少ないなどの場合は、相殺スプリング55は必ずしも設ける必要はない。
つぎに相殺スプリング55を設けた場合の作用を説明する。図7の戻りの状態では、相殺スプリング55が押し込まれているので、回動部材14は操作方向に付勢される。すなわち、相殺スプリング55は小型のアシストスプリングとして作用する。ただし図10に示すように、相殺スプリング55によるアシスト力Fsは逆アシスト力Fよりも絶対値で小さくしておく。それにより、逆アシスト力のかなりの部分を相殺しながら、クラッチ切りの操作をすることができ、クラッチ切りの始めの段階の操作力を軽減できる。相殺スプリング55の付勢力は、図1の戻り位置では最も大きく、クラッチケーブル18のストロークが増大するにつれて減少する。そして回動部材14がピン57から離れると、付勢力は働かなくなる。
クラッチレバーを緩めていくクラッチ入りの操作の最終段階では、回動部材14がピン57に当接し、相殺スプリング55を縮めながら元の位置に戻る。そのため、相殺スプリング55は急激な戻し操作のときのダンパとしての機能をも奏する。
上記のように、回動部材14は反時計方向の回動端では反時計方向に弱い力で付勢されており、始めを除けば時計方向に回転するにしたがって次第に大きい力で時計方向に付勢される。したがってアシスト装置50を自動二輪車のクラッチレバー操作用のコントロールケーブルに採用する場合、運転者にとっては、坂道の走行時などに何度もクラッチの入り切りを繰り返す場合でも、楽にクラッチ操作をすることができる。
上記のように構成される図7のアシスト装置50は、図6の場合とは異なり、クラッチケーブルの途中ではなく、自動二輪車のクラッチ本体51、たとえばクラッチケースに取り付けられる。しかしアシスト装置10は可動部分が外部に出ておらず、コンパクトであるので、ライダーの邪魔にならない。なお、図7のクアシスト装置50で用いているレバーを戻し方向に付勢する相殺スプリング55は、図1のアシスト装置10に対して採用することができる。
前述のアシスト装置(図1の符号10など)は、ハウジングと、そのハウジング内に回動自在に収容され、クラッチケーブルが連結される、第1ギヤを備えた回動部材と、前記ハウジング11内に回動自在に収容され、前記回動部材の第1ギヤと噛みあう第2ギヤを備えた半径方向に延びるレバーと、一端が前記レバーの先端に係合され、他端がハウジングに係合されると共に、前記クラッチケーブルが引き操作されていない状態で、レバーの回動中心近辺を通る引っ張りスプリングとを基本構造としている。それにより、クラッチケーブルが引き操作されると引っ張りスプリングがレバーを介して回動部材をアシスト方向に付勢し、たとえば自動二輪車のクラッチを容易に操作することができる。
しかし大型の自動二輪車で、クラッチのリターンスプリングの付勢力が強い場合などにおいて、前述の引っ張りコイルスプリング(アシストスプリング)を大きくしてアシスト力を大きくすると、クラッチケーブルの操作の途中からアシスト力が大きくなり過ぎ、かえって操作フィーリングがわるくなることがある。すなわち、操作量が増大すると、引っ張りコイルスプリングが次第に縮むので、付勢力自体は弱くなるが、レバーの基準線(図1の符号L)に対する角度が大きくなり、レバーの回動させる付勢力(トルク)が増大するためである。
そのようなアシスト力が途中から大きくなりすぎる場合は、アシスト力を途中から弱めるバランススプリング(バランス手段)を設けることによりフィーリングを向上させることができる。このようなバランススプリングは、たとえばレバーとハウジングの間に介在させたり、回動部材とハウジングの間、あるいはクラッチケーブルに固定した部材とハウジングなどの間に介在させることにより実現できる。
図11に示すアシスト装置60は、このようなバランススプリングを設けたアシスト装置の実施形態であり、このアシスト装置60では、圧縮コイルスプリングをバランススプリング61として採用し、そのバランススプリング61を第2クラッチケーブル18bの周囲に設けると共に、第2クラッチケーブル18bの端部を係止する連結部材(エンドホルダー)62とケーシングキャップ35の端部との間に介在させている。他の点は図1のアシスト装置10とほぼ同様である。そのため、同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
バランススプリング61は、圧縮コイルスプリングからなり、両端にリング状のバネ座63を固定している。また、第2クラッチケーブル18bの端部には、第1クラッチケーブル18aのケーブルエンド38aと同様の円柱状のケーブルエンド64を固着しており、そのケーブルエンド64を連結部材62に係止し、連結部材62を回動部材14および第1クラッチケーブル18aの連結部材38cにシャフト39によって回動自在に連結している。
前記第2クラッチケーブル18bの連結部材64の端部64aは、バランススプリング61の一方(図11の左側)のバネ座63が当接するように、平坦にしている。また、バランススプリング61の他方のバネ座63は、ケーシングキャップ35のハウジング内部側の端部65に当接する。ケーシングキャップ35の内部側の端面65は球面としている。これは、回動部材14の回動に応じて第2クラッチケーブル18bが振れるときに、バネ座63も角度を容易に変えることができるようにするためである。
バランススプリング61の自然長は、クラッチ操作レバーを操作していない状態(図11の状態)のときの連結部材64の端部64aとケーシングキャップ35の端面65の間の長さより短い。そのため、図12に示すように、クラッチ操作レバーの操作の途中からアシスト力Faに抗するバランス力Fbを発揮する(図12参照)。そして発揮し始めてから、クラッチ操作レバーの操作の増大に応じてバランス力Fbがほぼ比例して増大していく。それにより、バランススプリングがないときのアシスト力Faの増大を途中から抑制し(Fa−Fb)、符号Fs(=Fp−(Fa−Fb))で示すようにフラット化される。なお、Fpはアシストしないときの操作力である。また、アシストススプリングが強い場合は操作力が「Fp−Fa」で示されるように弱くなっていくが、バランススプリングを設けることにより操作力がフラット化され、操作フィーリングが向上する。
図11のアシスト装置60では、回動部材14として図1のような扇状とせず、略L字状の形状としている。それにより材料を削減でき、装置の軽量化に寄与する。また、ハウジング11の形状は、バランススプリング61を収容するスペースを設けるため、一部を突出させると共に、補強用のリブ66を設けている。また、図11の符号67は、レバー16の裏面側に固定したゴムなどからなるクッションであり、このクッション67により、走行時の振動などでレバー16自体が回転するのを防止することができる。さらにハウジング11の内面には、回動部材14およびレバー16に当接させてそれらの戻り位置を規定するストッパとなる突起68を設けている。なお、クッション67をハウジング11設けたストッパに当接させるようにしてもよく、その場合はレバーが戻し側に回動したときの衝撃を緩和することができる。また、クッション67を設けずにハウジング11に形成した突起などにレバー16の底面側を摺接させ、走行時の振動などによるレバー16自体の回動を防止するようにしてもよい。
図11のバランススプリング61は、図1などのクラッチから離れて配置するアシスト装置だけでなく、図7に示すようなクラッチ操作軸52に回動部材14を固定したアシスト装置50にも採用することができ、さらにレバーと引っ張りコイルスプリングによって回動部材を付勢するアシスト装置であれば、いずれにも採用することができる。
前記実施形態では、クラッチ操作用コントロールケーブル18a、18bにアシスト装置10を設けているが、アクセル操作用のケーブルやブレーキ操作用のケーブルに採用することもできる。さらに自動二輪車のほか、自転車、自動車、その他の工業製品の遠隔操作用の引きコントロールケーブルに用いることもできる。
本発明のアシスト装置の一実施形態を示す正面図である。 図1のII-II線断面図である。 図1のIII-III線断面図である。 図1のIV-IV線断面図である。 図1のアシスト装置の作用を示す模式的なグラフである。 図1のアシスト装置を備えたクラッチケーブルユニットの正面図である。 本発明のアシスト装置の他の実施形態を示す正面図である。 図7のVIII-VIII線断面図である。 図7のIX-IX線断面図である。 図8のアシスト装置の作用を示す模式的なグラフである。 図11aは本発明のアシスト装置のさらに他の実施形態を示す正面図、図11bは図11aのXI-XI線断面図である。 図11のアシスト装置の作用を示す模式的なグラフである。
符号の説明
10 アシスト装置
11 ハウジング
13 第1ギヤ
14 回動部材
15 第2ギヤ
16 レバー
17 スプリング
18a、18b クラッチケーブル
20 本体
21 カバー
22 底面
23 側壁
24 支持軸
25 孔
26 メタルブッシュ
27 支持軸
28 ボールベアリング
29 パッキン
30 段部
31 スプリングポスト(固定側)
32 ワッシャ
33 厚肉部
34 貫通孔
35 ケーシングキャップ
36 ストッパプレート
37 ストッパ
G 第1ギヤの範囲
G2 歯列が設けられていない範囲
38a、38b ケーブルエンド
39 シャフト
40 孔
41 ねじ
41a ワッシャ
41b ねじ
42 ストッパ
43 スプリングポスト(可動側)
44 摺接面
L 基準線
45 クラッチケーブルユニット
46 ケーブルエンド
47 長穴
48、49 係合段部
50 アシスト装置
51 クラッチ本体
52 クラッチ操作軸
53 孔
54 ボス
55 相殺スプリング
56 空所
57 ピン
57a 円筒部
57b 当接部
58 押さえ板
60 アシスト装置
61 バランススプリング
62 連結部材
63 バネ座
64 ケーブルエンド
65 端面
Fa アシスト力
Fb バランス力
Fs 操作力
Fp 操作力(アシストなし)
66 リブ
67 クッション
68 突起

Claims (10)

  1. ハウジングと、
    そのハウジング内に回動自在に収容され、クラッチケーブルが連結される、第1ギヤを備えた回動部材と、
    前記ハウジング内に回動自在に収容され、前記回動部材の第1ギヤと噛みあう第2ギヤを備えた半径方向に延びるレバーと、
    一端が前記レバーの先端に係合され、他端がハウジングに係合されると共に、前記クラッチケーブルが引き操作されていない状態で、レバーの回動中心近辺を通る引っ張りスプリングと、
    前記クラッチケーブルが引き操作されていないときおよび引き始めでは、操作力をレバーに伝達せず、レバーによる付勢力をクラッチケーブルに伝達しない遊び機構とを備え、
    前記クラッチケーブルがいくらか引き操作されたときから伝達が行われ、引っ張りスプリングがレバーを介して回動部材をアシスト方向に付勢するアシスト装置。
  2. 前記クラッチケーブルが引き操作されていないときおよび引き始めでは第1ギヤと第2ギヤとが噛み合わず、
    前記クラッチケーブルが引き操作されていくとき、その途中から前記第1ギヤと第2ギヤが噛み合う請求項1記載のアシスト装置。
  3. 前記回動部材に、クラッチと連結される第1クラッチケーブルの端部と、クラッチ操作レバーと連結される第2クラッチケーブルの端部とがそれぞれ回動自在に連結される請求項1または2記載のアシスト装置。
  4. 前記回動部材がクラッチ操作軸に固定され、前記回動部材に、一端がクラッチ操作レバーと連結されるクラッチケーブルの他端が連結される請求項1または2記載のアシスト装置。
  5. クラッチ本体に取り付けられ、クラッチ操作軸が挿入されるハウジングと、
    そのハウジング内に回動自在に収容され、前記クラッチ操作軸に固定され、第1ギヤを有すると共に、クラッチケーブルが連結される回動部材と、
    前記ハウジング内に回動自在に収容され、前記回動部材の第1ギヤと噛みあう第2ギヤを備えた半径方向に延びるレバーと、
    一端が前記レバーの先端に係合され、他端がハウジングに係合されると共に、前記クラッチケーブルが引き操作されていない状態でレバーの回動中心近辺を通る引っ張りスプリングとを備え、
    前記クラッチケーブルが引き操作されると前記引っ張りスプリングがレバーを介してアシスト方向に付勢する、アシスト装置。
  6. 前記回動部材の第1ギヤとレバーの第2ギヤとが常時噛みあっており、
    前記クラッチケーブルが引き操作される前は前記引っ張りスプリングが前記レバーをクラッチケーブルを引き込む逆アシスト方向に付勢し、引き操作をすると、いずれの方向にも付勢しない中立点を経由して、アシスト方向に付勢する状態となる請求項5記載のアシスト装置。
  7. 前記引っ張りスプリングが前記レバーを逆アシスト方向に付勢している間、前記レバーまたは回動部材をアシスト方向に付勢して逆アシスト方向の付勢力を抑制する相殺バネを備えている請求項5記載のアシスト装置。
  8. 前記クラッチケーブルが引き操作された途中から引き操作の終わりまで、前記引っ張りスプリングによるクラッチケーブルのアシスト力のそれ以上の増大を抑制するバランス手段を備えている請求項1〜7のいずれかに記載のアシスト装置。
  9. 前記バランス手段が、前記クラッチケーブルの周囲に装着され、回動部材またはクラッチケーブルに固着された部材とハウジングとの間に介在されている圧縮コイルスプリングである請求項8記載のアシスト装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のアシスト装置と、前記ハウジングに一端が連結されているアウターケーシングと、そのアウターケーシング内に摺動自在に通されているクラッチケーブルとを備えているクラッチケーブルユニット。
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