JP2010005653A - パイプ曲げ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来技術ではパイプの曲げ加工中にパイプがプレッシャの側面に強く押し付けられながら摺動することで、パイプに強い引延し力が作用し、パイプの曲げ加工精度が悪化する不具合があった。
【解決手段】 パイプ曲げ装置は、ロール1とクランプ2が回動してパイプPの曲げを行なうもので、プレッシャ3はパイプPが回動するのを阻止しつつ、パイプPをX方向に沿って移動可能に保持する。プレッシャ3に複数のローラ5を設けて、パイプPをX方向に沿って転動可能に支持する。これにより、パイプPの曲げ加工中において、パイプPに作用する引延し力を抑えることができ、引延し力によるパイプPの曲げ加工精度の悪化を防ぐことができる。また、オイルを噴霧せずに済み、パイプPのオイル付着を防ぎ、且つコストを抑えることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、塑性変形可能な金属製パイプ(以下、パイプと称す)を曲げる装置に関するもので、例えば車両に搭載されるパイプを所定の曲率で、所定の角度に曲げる装置に関する。
例えば車両には、冷凍サイクルの冷媒配管、エンジン冷却水を循環させる温水配管、エンジンオイルをインタークーラ等に導くオイル配管などのパイプが搭載される。これらのパイプは車両の取り回し要求に従って所定の曲率で、所定の角度に曲げられている。
このようなパイプの曲げは、パイプ曲げ装置によって形成される(例えば、特許文献1参照)。
従来技術におけるパイプ曲げ装置の概略を、図6、図7を参照して説明する。
パイプ曲げ装置は、パイプPの側面を両側より挟持するロール1およびクランプ2と、パイプPの半径方向の移動を阻止するプレッシャ3とを備える。そして、ロール1とクランプ2との間でパイプPを挟持した状態で、ロール1を支点としてロール1とともにクランプ2を回動駆動することでパイプPを曲げる。
ロール1を支点としてロール1とクランプ2が回動してパイプPの曲げを行なう曲げ加工中は、ロール1とクランプ2の回動に伴ってパイプPが移動する。
具体的には、ロール1とクランプ2の回動に伴ってロール1とクランプ2に挟持されたパイプPが図6中矢印α方向に回動する。その結果、ロール1とプレッシャ3に挟持されたパイプPが、図6中矢印X方向に示すパイプPの長手方向に沿って移動する。
即ち、パイプPは、曲げ加工の開始前から、曲げ加工の終了に向かって、図6のA→B→C→D→Eの順で移動する。
プレッシャ3におけるパイプPとの当接部は、パイプPの半径方向の移動を阻止しつつ、且つパイプPを長手方向に沿って移動可能に支持する必要がある。
従来の技術は、この要求を満足するために、プレッシャ3におけるパイプPとの当接部に、図7に示すように、パイプPの長手方向に沿う摺接溝J1を設けていた。この摺接溝J1は、パイプPの面圧を下げる目的で、パイプPの長手方向に沿って長く設けられるとともに、溝形状がパイプ外径に一致する曲率の円弧に設けられていた。
しかるに、曲げ加工中においてパイプPが摺接溝J1に沿って摺動する際、パイプPには同時にプレッシャ3に押し付けられる力(図6中矢印βに示すパイプPの半径方向に向かう力)が加えられているため、パイプPは摺接溝J1と強くこすれながら移動する。このように、パイプPと摺接溝J1との間に大きな摺動抵抗(パイプPとプレッシャ3におけるパイプPの長手方向の抵抗)が生じることで、パイプPに強い引延し力(延長力)が作用して、パイプPの曲げ加工精度(曲げ角度、曲げ寸法など)が悪化する不具合が生じる。
なお、パイプPとプレッシャ3の摺動抵抗を軽減する目的で、摺接溝J1にオイルを噴霧することも考えられる。しかし、オイル噴霧によるコストアップが生じるとともに、摺接溝J1のオイルがパイプPに付着する不具合が生じる。
また、パイプPの表面には、図8のハッチングで示すように、摺接溝J1と強くこすれた時に生じたコスレキズJ2(擦れによるキズ)が残ってしまう。
特に、パイプ外径は、製造上のバラツキ誤差があり、パイプ外径がバラツキにより大きい場合には、パイプ表面に大きなコスレキズJ2が残る不具合があった。
特開平8−150419号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、曲げ加工中に、パイプの半径方向の移動を阻止するプレッシャに対してパイプが長手方向に移動した際に生じるパイプの曲げ加工精度の悪化を抑えることのできるパイプ曲げ装置の提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用するパイプ曲げ装置は、ロール(1)を支点としてロール(1)とクランプ(2)が回動してパイプ(P)の曲げを行なう曲げ加工中、パイプ(P)はプレッシャ(3)に設けられた複数のローラ(5)に当接し、複数のローラ(5)の回転によってパイプ(P)の長手方向に移動する。
パイプ(P)は複数のローラ(5)に支持されてパイプ(P)の長手方向に移動するものであるため、曲げ加工中におけるパイプ(P)の移動中、パイプ(P)とプレッシャ(3)の移動抵抗を小さく抑えることができる。
これによって、クランプ(2)とプレッシャ(3)との間のパイプ(P)に作用する引延し力を抑えることができ、パイプ(P)の曲げ加工精度(曲げ角度、曲げ寸法など)の悪化を防ぐことができる。
また、オイルを噴霧せずに済むため、オイル噴霧によるコストアップが生じない。また、噴霧したオイルがパイプ(P)に付着する不具合を回避できる。さらに、繰り返し散布されるオイルによってパイプ曲げ装置自身が汚れる不具合も生じない。
さらに、パイプ(P)が長手方向に移動する際、パイプ(P)とプレッシャ(3)との間にコスレが生じず、コスレキズの発生を抑えることができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用するパイプ曲げ装置における複数のローラ(5)は、パイプ(P)が接触する外周面に、曲げられるパイプ外径に一致した曲率のローラ円弧部(6)を備える。
これにより、ローラ(5)とパイプ(P)の接触量が増え、ローラ(5)とパイプ(P)の面圧を抑えることができ、ローラ(5)の接触によるパイプ(P)の変形を抑えることができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用するパイプ曲げ装置におけるローラ円弧部(6)の曲率は、曲げられるパイプ外径のバラツキ範囲の最大値に一致する。
これにより、パイプ外径にバラツキが生じても、パイプ表面の転動跡(パイプとローラの接触跡)を抑えることができる。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用するパイプ曲げ装置における複数のローラ(5)は、パイプ(P)の長手方向に沿って2列以上設けられる。
これにより、ローラ(5)とパイプ(P)の接触量が増え、ローラ(5)とパイプ(P)の面圧を抑えることができ、パイプ表面の転動跡(パイプとローラの接触跡)を抑えることができる。
また、曲げられるパイプ(P)に軸方向の反り等の変形があっても、複数のローラ列がパイプ(P)を挟むため、パイプ(P)が安定して複数のローラ(5)に当接する。このため、曲げられるパイプ(P)に軸方向の反り等の変形があっても、パイプ(P)の曲げ加工精度(曲げ角度、曲げ寸法など)の悪化を防ぐことができる。
[請求項5の手段]
請求項5の手段を採用するパイプ曲げ装置における複数のローラ(5)は、転がりベアリング(7)を介してプレッシャ(3)に対して回転自在に支持される。
これにより、曲げ加工中におけるパイプ(P)の移動中に、パイプ(P)とプレッシャ(3)におけるパイプ(P)の長手方向の抵抗を極めて小さく抑えることができる。
また、ローラ(5)がスムーズに回ることができるため、ローラ(5)の軸受部の摩耗を防ぎ、その摩耗によるローラ(5)のガタツキの発生を抑えることができる。そして、ローラ(5)のガタツキが抑えられることで、パイプ(P)の曲げ加工精度(曲げ角度、曲げ寸法など)の悪化を防ぐことができる。
最良の形態1のパイプ曲げ装置は、回動駆動されるロール(1)と、このロール(1)との間でパイプ(P)の側面を挟持可能に設けられるとともに、ロール(1)との間でパイプ(P)の側面を挟持した状態でロール(1)と一体に回動駆動されるクランプ(2)と、パイプ(P)の半径方向の移動を阻止するプレッシャ(3)とを具備する。
そして、プレッシャ(3)は、パイプ(P)の長手方向に沿ってパイプ(P)を転動可能に支持する複数のローラ(5)を備えるものであり、プレッシャ(3)は複数のローラ(5)を介してパイプ(P)の半径方向の移動を阻止するものである。
本発明が適用されたパイプ曲げ装置の一例を、図1、図2を参照して説明する。
自動車、自動二輪、バス車両、鉄道車両、クレーン等の建設車両、農業用車両、フォークリフト等の作業車両などの車両には、冷媒配管、温水配管(冷却水配管)、オイル配管など、塑性変形可能な種々の金属パイプ(アルミパイプ、黄銅パイプ、銅パイプ等)が搭載される。これらのパイプは車両の取り回し要求に従って所定の曲率で、所定の角度に曲げられている。
このようなパイプの曲げは、パイプ曲げ装置によって形成される。
所定の長さで直線的に設けられたパイプPを所定の曲率で、所定の角度に曲げるパイプ曲げ装置の概略構造を、図2を参照して説明する。
パイプ曲げ装置は、加工対象のパイプPの一端(図2中の上端:以下、パイプ保持端と称す)を保持するチャック(図示しない)と、パイプPの側面に当接してパイプPの曲げ支点となるロール1と、このロール1との間でパイプPを挟持して、ロール1とともにパイプPに対して曲げ力(パイプPを曲げるための力)を付与するクランプ2と、パイプPに与えられる曲げ力によりロール1よりもチャック側(パイプ保持端側)のパイプPが半径方向へ移動するのを阻止するプレッシャ3とを備える。
図示しないチャックは、曲げられるパイプPのパイプ保持端をつかみ、曲げられるパイプPの長手方向を例えば水平方向に向けて保持するものであり、パイプ保持端の周囲を保持可能な複数の爪部と、この複数の爪部の開閉動作(径方向内側への縮径動作と、径方向外側への拡径動作)を行なう油圧等を用いた駆動手段とを備える。
なお、以下では、実施例の説明のために、チャックは、曲げられるパイプPを水平方向に保持するものとして説明するとともに、チャックに保持される曲げられる前のパイプPの長手方向をX方向(図2中の矢印方向参照)と称して説明する。
ロール1は、天地方向(X方向に直交する方向)に延びる回動軸4に装着され、回動軸4と一体に回動駆動される。なお、回動軸4は、油圧等の駆動手段によって0°〜180°の範囲内で回動駆動されるものである。
ロール1の外周面には、パイプPの曲げの曲率(曲げ後の目標曲率)に合わせた曲率型溝(図7の符号1a参照)が設けられており、この曲率型溝がチャックに保持されるパイプPの高さ位置(天地方向の位置)に合致するように、ロール1が回動軸4に固定されている。
また、曲率型溝を上方から見た曲率の中心(パイプ曲げR径の中心)は、回動軸4の回動中心と合致して設けられている。
さらに、曲率型溝は、パイプPの側面が強く押し付けられるものであり、曲率型溝の溝形状(凹みの形)は、パイプPの外周面の周方向の約1/2〜1/3と接触する断面円弧状に設けられている。
クランプ2は、油圧等の駆動手段によってパイプ側面に押し当て可能に設けられ、クランプ2がパイプPの側面に押し当てられることで、ロール1とクランプ2との間にパイプPが挟持される。
クランプ2におけるパイプPとの当接部は、パイプPの側面を押し付けるものであり、上述した曲率型溝の断面形状と同様、パイプPの外周面の周方向の約1/2〜1/3と接触する断面円弧状に設けられている。
また、クランプ2は、回動軸4を中心としてロール1と一体に回動駆動されるものであり、ロール1とクランプ2との間においてパイプPを挟持した状態で、ロール1を支点としてロール1とクランプ2が回動駆動されることで、パイプPに対してパイプPを曲げる力が与えられる。
具体的に、ロール1を支点としてロール1とクランプ2が回動してパイプPの曲げを行なう曲げ加工中は、図2に示すように、ロール1とクランプ2が図中矢印α方向に回動駆動される。
ロール1とクランプ2が図中矢印α方向に回動駆動されると、ロール1よりパイプ保持端側のパイプPには図中矢印β方向の回動力が生じる。
プレッシャ3は、油圧等の駆動手段によってロール1とパイプ保持端との間のパイプ側面に押し当て可能に設けられ、プレッシャ3がパイプPの側面に押し当てられることで、ロール1よりもパイプ保持端側のパイプPが、図中矢印β方向に回動するのを阻止するものである。なお、プレッシャ3におけるパイプPとの当接部については後述する。
パイプ曲げ装置は、上記の構成を備えることにより、ロール1とクランプ2との間においてパイプPを挟持し、ロール1とクランプ2を図中矢印α方向に回動する際に、プレッシャ3がパイプPの図中矢印β方向への回動を阻止することで、ロール1とクランプ2からパイプPに対して与えられる曲げ力によって、パイプPがロール1の曲率型溝に沿って曲げられる。
次に、パイプ曲げ装置を用いたパイプPの曲げ加工順序を説明する。
(1)加工ロボットに設けられた3次元アームにより、曲げ未加工のパイプP(直線状のパイプP)をチャックにセットし、チャックがパイプPのパイプ保持端を保持する。
(2)次に、プレッシャ3が水平方向へ移動してパイプPの側面に当接する。これによって、ロール1とプレッシャ3の間にパイプPが挟まれる。
(3)次に、クランプ2が水平方向へ移動してパイプPの側面に当接する。これによって、ロール1とクランプ2の間にパイプPが挟まれる。
(4)次に、ロール1とクランプ2が図中矢印α方向に回動駆動される。これによって、パイプPがロール1の曲率型溝に沿って曲げられる。
(5)次に、各部が原位置(初期位置)に戻り、加工ロボットの3次元アームにより、曲げ加工後のパイプPを次工程に搬送する。
以上により、1回のパイプ曲げ加工が完了する。なお、実際の製造工程中では、上記の曲げ加工を繰り返すものである。
〔実施例1の背景〕
ロール1を支点としてロール1とクランプ2が回動してパイプPの曲げを行なう曲げ加工中は、ロール1とクランプ2の回動に伴ってパイプPが、曲げ加工の開始前から、曲げ加工の終了に向かって、図2のA→B→C→D→Eの順で移動する。
このため、プレッシャ3においてパイプPが当接する当接部では、図中矢印β方向にパイプPが回動するのを阻止しつつ、さらにパイプPをX方向に沿って移動可能に保持する必要がある。
従来の技術では、プレッシャ3の側面にX方向に沿う溝形状が円弧の摺接溝(図7の符号J1参照)を設けていたが、パイプPが摺接溝と強くこすれながら移動することで、パイプPに強い引延し力(延長力)が作用し、パイプPの曲げ加工精度(曲げ角度、曲げ寸法など)が悪化する不具合が生じる。
また、パイプPが摺接溝と強くこすれながら移動することで、パイプPの表面にコスレキズ(図8の符号J2参照)が残る不具合もあった。
〔実施例1の特徴〕
この実施例1のパイプ曲げ装置は、上記の不具合を解決する手段として、次の技術を採用している。
・プレッシャ3は、X方向に沿ってパイプPを転動可能に支持する複数のローラ5を備え、この複数のローラ5を用いてパイプPのβ方向への移動を阻止する。
・複数のローラ5は、パイプPが接触する外周面に、曲げられるパイプ外径に一致した曲率のローラ円弧部6を備える。
・複数のローラ5は、パイプPの長手方向(X方向)に沿って2列以上設けられる。
・複数のローラ5は、転がりベアリング7を介してプレッシャ3に対して回転自在に支持される。
上記に示した不具合を解決する手段を具体的に説明する。
プレッシャ3は、鉄やステンレスなど硬質な金属材料よりなる。
各ローラ5は、プレッシャ3に対して回転自在に支持されるものであり、プレッシャ3と同様、鉄やステンレスなど硬質な金属材料よりなる。具体的に、ローラ5は、プレッシャ3に固定された支持軸8の周囲に回転自在に支持するものであり、支持軸8も鉄やステンレスなど硬質な金属材料よりなる。また、ローラ5と支持軸8との間には、ローラ5の転がり抵抗を小さくして摩耗を抑える転がりベアリング7が介在される。転がりベアリング7の一例としては、支持軸8に沿うローラベアリングであり、ローラベアリングの内側は支持軸8の外周面に転動し、ローラベアリングの外側はローラ5の内周面に転動する。このローラベアリングも鉄やステンレスなど硬質な金属材料よりなる。なお、ローラ5と支持軸8との間の転がりベアリング7をメタルベアリング(滑りベアリング)に代えても良い。
各ローラ5は、パイプPをX方向に抵抗なくスムーズに搬送するためのものであるため、各支持軸8は、X方向に対して直交する方向に伸びて設けられている。
この実施例におけるプレッシャ3は、X方向に沿って2列のローラ列を備える。列毎のローラ5は、X方向に直線上に複数個(例えば4つ)連続して並んで設けられている。また、2列のローラ列は、X方向から見てV字配列され、一方のローラ列と他方のローラ列との間でパイプPを挟んだ状態でパイプPをX方向へ移動可能に支持している。
各ローラ5の外周面はパイプPと接触するものであり、ローラ5の外周面には、パイプPとの接触量を大きくするとともに、パイプPの変形を抑える目的で、パイプ外径に一致した曲率のローラ円弧部6が設けられている。具体的には、ローラ5の外周面は、パイプPの外周面の周方向の1/2〜1/4が接触するように、断面が円弧状に設けられている。このローラ円弧部6の曲率は、曲げられるパイプ外径のバラツキ範囲の最大値に一致するか、曲げられるパイプ外径のバラツキ範囲の最大値よりも少し大きい値に設けられている。
〔実施例1の効果〕
実施例1のパイプ曲げ装置は、上述したように、パイプPの曲げを行なう曲げ加工中、パイプPはプレッシャ3に回転自在に設けられた複数のローラ5に当接し、複数のローラ5の回転によってX方向に移動する。
このため、パイプPの曲げ加工中、パイプPのX方向に加わる抵抗が小さい。これにより、パイプPの曲げ加工中において、パイプPに作用する引延し力が抑えられ、引延し力によるパイプPの曲げ加工精度(曲げ角度、曲げ寸法など)の悪化を防ぐことができる。
ローラ5の転がりによりパイプPがX方向にほぼ抵抗なく移動するため、プレッシャ3におけるパイプPの当接部にオイルを噴霧せずに済む。これにより、オイル噴霧によるコストアップが生じない。また、噴霧したオイルがパイプPに付着する不具合を回避できる。さらに、繰り返し散布されるオイルによってパイプ曲げ装置自身が汚れる不具合も生じない。
パイプPは複数のローラ5に支持されてX方向に移動するものであるため、パイプPとプレッシャ3との間にコスレが生じず、パイプPがX方向に大きな抵抗なくスムーズに移動する。これによって、パイプPの表面にコスレキズが生じない。この結果、パイプPの曲げ加工を行なって、プレッシャ3に対してパイプPがX方向に移動しても、パイプPに生じるキズを、従来技術に比較して小さく抑えることができる。
複数のローラ5においてパイプPが接触する外周面は、曲げられるパイプ外径に一致した曲率のローラ円弧部6に設けられるため、ローラ5の接触によるパイプPの変形が抑えられる。
また、ローラ円弧部6の曲率が、曲げられるパイプ外径のバラツキ範囲の最大値に一致する。このため、パイプ外径にバラツキが生じても、パイプ表面の転動跡(パイプPとローラ5の接触跡)の発生を抑えることができる。
プレッシャ3に設けられる複数のローラ5は、X方向に沿って2列設けられ、2列のローラ列の間でパイプPが挟まれる。
これにより、ローラ5とパイプPの接触量が増え、ローラ5とパイプPの面圧を抑えることができ、パイプ表面の転動跡(パイプPとローラ5の接触跡)を抑えることができる。
また、曲げられるパイプPに軸方向の反り等の変形があっても、V字配列された2列のローラ列がパイプPを挟むため、パイプPが安定して複数のローラ5に当接する。このため、曲げられるパイプPに軸方向の反り等の変形があっても、パイプPの曲げ加工精度(曲げ角度、曲げ寸法など)の悪化を防ぐことができる。
プレッシャ3は複数のローラ5を転がりベアリング7を介して回転自在に支持するため、パイプPのX方向の抵抗を極めて小さく抑えることができる。
また、ローラ5がプレッシャ3に対してスムーズに回ることができるため、ローラ5の軸受部の摩耗が防がれ、その摩耗によるローラ5のガタツキの発生を抑えることができる。このようにローラ5のガタツキが抑えられることで、パイプPの曲げ加工精度(曲げ角度、曲げ寸法など)の悪化を防ぐことができる。
図3を参照して実施例2を説明する。なお、以下の各実施例において上記実施例1と同一符号は同一機能物を示すものである。
上記の実施例1では、X方向に沿うローラ列を2列設ける例を示したが、この実施例2はX方向に沿うローラ列を3列設けたものである。
このようにローラ列を増やすことで、パイプPのX方向への移動抵抗を実施例1よりもさらに小さくすることができるとともに、各ローラ5とパイプPの面圧を抑えることができるため、パイプ表面の転動跡(パイプPとローラ5の接触跡)をさらに抑えることができる。
図4を参照して実施例3を説明する。
この実施例3はX方向に沿うローラ列を1列にしたものである。
このように、ローラ列が1列であっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
図5を参照して実施例4を説明する。
この実施例4は、実施例2で示した3列のローラ列のうちの中間の1列を無くして、ローラ列を2列にしたものである。
このように設けても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
〔変形例〕
上記の実施例では、車両に搭載されるパイプPの曲げを行なうパイプ曲げ装置に本発明を適用する例を示したが、例えば産業ロボットに搭載されるパイプPや、家電機器(例えば、エアコン、冷蔵庫、燃焼装置など)に搭載されるパイプPなど、曲げ対象のパイプPは車両に搭載されるものに限定されるものではない。
プレッシャの概略斜視図、およびX方向から見たプレッシャの断面図である(実施例1)。 パイプ曲げ装置の概略図である(実施例1)。 プレッシャをX方向から見た図である(実施例2)。 プレッシャをX方向から見た図である(実施例3)。 プレッシャをX方向から見た図である(実施例4)。 パイプ曲げ装置の概略図であるである(従来例)。 プレッシャの上視図、およびプレッシャをX方向から見た図である(従来例)。 コスレキズの位置を示す説明図である。
符号の説明
1 ロール
2 クランプ
3 プレッシャ
5 ローラ
6 ローラ円弧部
7 転がりベアリング
P パイプ

Claims (5)

  1. 塑性変形可能な金属製のパイプ(P)の側面を両側より挟持するロール(1)およびクランプ(2)と、パイプ(P)の半径方向の移動を阻止するプレッシャ(3)とを備え、 前記ロール(1)と前記クランプ(2)との間でパイプ(P)を挟持した状態で、前記ロール(1)を支点として前記ロール(1)とともに前記クランプ(2)を回動駆動してパイプ(P)を曲げるパイプ曲げ装置において、
    前記プレッシャ(3)は、パイプ(P)の長手方向に沿ってパイプ(P)を転動可能に支持する複数のローラ(5)を備え、この複数のローラ(5)を用いてパイプ(P)の半径方向の移動を阻止することを特徴とするパイプ曲げ装置。
  2. 請求項1に記載のパイプ曲げ装置において、
    複数の前記ローラ(5)は、パイプ(P)が接触する外周面に、曲げられるパイプ外径に一致した曲率のローラ円弧部(6)を備えることを特徴とするパイプ曲げ装置。
  3. 請求項2に記載のパイプ曲げ装置において、
    前記ローラ円弧部(6)の曲率は、曲げられるパイプ外径のバラツキ範囲の最大値に一致することを特徴とするパイプ曲げ装置。
  4. 請求項1〜請求項3のうちのいずれかに記載のパイプ曲げ装置において、
    複数の前記ローラ(5)は、パイプ(P)の長手方向に沿って2列以上設けられることを特徴とするパイプ曲げ装置。
  5. 請求項1〜請求項4のうちのいずれかに記載のパイプ曲げ装置において、
    複数の前記ローラ(5)は、転がりベアリング(7)を介して前記プレッシャ(3)に対して回転自在に支持されることを特徴とするパイプ曲げ装置。
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