JP2010003882A - 端面発光型半導体レーザ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】光出射端面から離れた活性層の領域における結晶劣化を抑制することができる構成、構造を有する端面発光型半導体レーザ素子を提供する。
【解決手段】端面発光型半導体レーザ素子は、第1化合物半導体層21、活性層23及び第2化合物半導体層22が、順次、積層された積層構造体から成り、光出射端面からレーザ光を出射する発光部20を有し、第2化合物半導体層22は、ストライプ状の電流注入領域31を有しており、しかも、第2化合物半導体層22には、電流注入領域31の両側であって、電流注入領域31から離間し、且つ、光出射端面から離れた領域に凹部33が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、端面発光型半導体レーザ素子に関する。
リッジ構造あるいはダブルリッジ構造を有する端面発光型半導体レーザ素子が周知である。これらの端面発光型半導体レーザ素子にあっては、第1化合物半導体層21、活性層23及び第2化合物半導体層22が、順次、積層された積層構造体から成り、光出射端面からレーザ光を出射する発光部20を有する。そして、第2化合物半導体層22には、ストライプ状の電流注入領域31が設けられている。尚、係る構造を有する従来のダブルリッジ構造を有する端面発光型半導体レーザ素子の模式的な一部断面図は、実施例1の端面発光型半導体レーザ素子における、図1の(B)に示す模式的な一部断面図と同じである。
ところで、次世代DVD用の半導体レーザ素子にあっては、端面発光型半導体レーザ素子を高出力で動作させなければならない。それ故、駆動電流の低閾値化、高スロープ効率化、温度特性の向上、ノイズ特性の改善、瞬時光学損傷(COD:Catastrophic Optical Damage)に対する耐性の向上は、重要な課題である(例えば、「ワイドギャップ半導体光・電子デバイス」、長谷川文夫 編著、森北出版発行 参照)。
特に、COD耐性の向上のために光出射端面における光密度を低減することが挙げられ、そのために、光閉じ込めを少なくしたり、光出射端面の光反射率を低くするといった対策が取られている。そして、その結果、出力170mWの窒化物化合物半導体レーザ素子が商品化されている。あるいは又、COD耐性の向上を目的として、メサ構造部を有し、メサ構造部の上面には電気的に接続された電極膜を備え、電極膜が引張ひずみを有してメサ構造部より側方へ延びるように形成されており、メサ構造部より側方へ延びる電極膜部分に重合しかつ圧縮応力を有するひずみ抑制膜を形成した半導体レーザ素子が、特開2003−283039号公報から周知である。
特開2003−283039号公報 「ワイドギャップ半導体光・電子デバイス」、長谷川文夫 編著、森北出版発行
次世代DVDにおいては、記録速度の一層の向上、一層の高記録密度への対処のための多層化が強く要求されており、そのために、端面発光型半導体レーザ素子にも、より一層の高出力化が求められている。
ところで、端面発光型半導体レーザ素子の高出力エージング試験を行うと、エージング試験の開始から10時間乃至100時間程度で光出力が突然劣化するといった現象が発生することが、本発明者の検討によって判明してきた。そして、このような劣化現象の解析を進めたところ、端面発光型半導体レーザ素子の光出射端面から内部に向かって0.2mm程度の所に位置する活性層の領域に結晶劣化が発生していることが明らかとなった。この結晶劣化は、活性層を構成する化合物半導体が溶融することで生じ、係る活性層の領域には一種のボイドが発生していた。ところが、このような結晶劣化は、光出射端面から離れた所に発生するため、COD耐性向上の技術では解決することができない。
従って、本発明の目的は、光出射端面から離れた活性層の領域における結晶劣化を抑制することができる構成、構造を有する端面発光型半導体レーザ素子を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の端面発光型半導体レーザ素子は、
第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が、順次、積層された積層構造体から成り、光出射端面からレーザ光を出射する発光部を有し、
第2化合物半導体層は、ストライプ状の電流注入領域を有しており、しかも、
第2化合物半導体層には、電流注入領域の両側であって、電流注入領域から離間し、且つ、光出射端面から離れた領域に凹部が設けられている。
本発明の端面発光型半導体レーザ素子にあっては、発光部はリッジ構造を有していてもよい。即ち、本発明の端面発光型半導体レーザ素子にあっては、
第2化合物半導体層は、下層部と、該下層部から突出した上層部とを有し、
第2化合物半導体層の上層部が電流注入領域に相当し、
凹部は、第2化合物半導体層の下層部に設けられている構成とすることができる。
あるいは又、本発明の端面発光型半導体レーザ素子にあっては、発光部はダブルリッジ構造を有していてもよい。即ち、本発明の端面発光型半導体レーザ素子にあっては、
第2化合物半導体層は、下層部と、該下層部から突出した3つの上層部とを有し、
中央に位置する第2化合物半導体層の第2の上層部が電流注入領域に相当し、
凹部は、一方の縁部に位置する第2化合物半導体層の第1の上層部と第2化合物半導体層の第2の上層部との間に位置する第2化合物半導体層の下層部の部分、並びに、他方の縁部に位置する第2化合物半導体層の第3の上層部と第2化合物半導体層の第2の上層部との間に位置する第2化合物半導体層の下層部の部分に設けられている構成とすることができる。
以上に説明した好ましい構成を含む本発明の端面発光型半導体レーザ素子にあっては、凹部は光出射端面から0.2mm離れた領域内に含まれている形態とすることが望ましい。即ち、光出射端面から凹部の一端(光出射端面に近いところに位置する凹部の端部)までの距離をDS1(単位:mm)、光出射端面から凹部の他端(光出射端面から遠いところに位置する凹部の端部)までの距離をDS2(単位:mm)としたとき、
0.001≦DS1<0.2
0.2<DS2
を満足している。
場合によっては、第2化合物半導体層は下層部と上層部とを有し、上層部は、電流注入領域と、電流注入領域の両側に設けられた電流を狭窄する領域から成る構成とすることもできる。そして、この場合には、電流を狭窄する領域に凹部が設けられている。ここで、電流を狭窄する領域は、例えば、ホウ素イオンや水素イオン、アルミニウムイオンをイオン注入し、イオン注入された領域を高抵抗領域化あるいは絶縁領域化することで得ることができる。
更には、以上に説明した好ましい構成、形態を含む本発明の端面発光型半導体レーザ素子にあっては、凹部の長さ(Lg=DS2−DS2であり、単位はm)は、
1×10-6≦Lg
好ましくは、
1×10-5≦Lg≦8×10-5
を満足することが望ましい。
また、凹部の平均幅をW、電流注入領域から凹部までの平均距離(単位:mm)をDS3、活性層の長さをLActとしたとき、限定するものではないが、
0.001≦DS3≦0.05
好ましくは、
0.001≦DS3≦0.02
を満足し、また、
1.25×10-2≦Lg/LAct≦2×10-1
好ましくは、
1.25×10-2≦Lg/LAct≦1×10-1
を満足することが望ましい。凹部は、第2化合物半導体層内に設けられていてもよいし、第2化合物半導体層を貫通し、活性層に達していてもよいし、あるいは又、更には、第1化合物半導体層に達していてもよいし、あるいは又、更には、第1化合物半導体層を貫通していてもよい。凹部の深さとして0.3μm乃至2.5μmを挙げることができる。
以上の好ましい形態、構成を含む本発明の端面発光型半導体レーザ素子(以下、これらを総称して、単に、『本発明』と呼ぶ場合がある)において、発光部や積層構造体の構成、構造、それ自体は、周知の構成、構造とすることができ、特段の限定、制限は無い。第1化合物半導体層をn型化合物半導体層とし、第2化合物半導体層をp型化合物半導体層としてもよいし、第1化合物半導体層をp型化合物半導体層とし、第2化合物半導体層をn型化合物半導体層としてもよい。
本発明において、端面発光型半導体レーザ素子は、先ず、基板上に設けられるが、端面発光型半導体レーザ素子の最終形態として、基板上に形成されている形態、及び、基板が除去されている形態を挙げることができる。端面発光型半導体レーザ素子は、ジャンクション・アップ方式で実装(マウント)してもよいし、ジャンクション・ダウン方式で実装(マウント)してもよい。基板の除去方法として、端面発光型半導体レーザ素子の発光部を適切な支持部材で支持した後、基板をエッチングすることで除去する方法、研磨することで除去する方法、エッチング及び研磨を併用することで除去する方法、基板に裏面からレーザ光を照射することでレーザアブレージョンを生じさせて基板を剥離する方法を挙げることができる。
本発明において、端面発光型半導体レーザ素子は先ず基板上に設けられるが、係る基板として、GaAs基板、AlN基板、InN基板、GaN基板、AlGaInN基板、AlGaN基板、AlInN基板、GaInN基板、サファイア基板、SiC基板、アルミナ基板、ZnO基板、LiMgO基板、LiGaO2基板、MgAl24基板、Si基板、Ge基板、これらの基板の表面(主面)にバッファ層が形成されたものを挙げることができる。
本発明において、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層を構成する化合物半導体として、GaN系化合物半導体(AlGaN混晶あるいはAlGaInN混晶、GaInN混晶を含む)、InN系化合物半導体、AlN系化合物半導体を例示することができる。化合物半導体層に添加されるn型不純物として、例えば、ケイ素(Si)やセレン(Se)、ゲルマニウム(Ge)、錫(Sn)、炭素(C)、チタン(Ti)を挙げることができるし、p型不純物として、亜鉛(Zn)や、マグネシウム(Mg)、ベリリウム(Be)、カドミウム(Cd)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、酸素(O)を挙げることができる。活性層は、単一の化合物半導体層から構成されていてもよいし、単一量子井戸構造[QW構造]あるいは多重量子井戸構造[MQW構造]を有していてもよい。活性層を含む各種化合物半導体層の形成方法(結晶成長方法、成膜方法)として、有機金属化学的気相成長法(MOCVD法、MOVPE法)や有機金属分子線エピタキシー法(MOMBE法)、ハロゲンが輸送あるいは反応に寄与するハイドライド気相成長法(HVPE法)を挙げることができる。
本発明にあっては、基板の主面側に発光部が設けられている。そして、主面とは反対側の基板の裏面に第1電極が設けられており、発光部の頂面に第2電極が設けられている構造とすることができる。あるいは又、第1化合物半導体層等の一部を露出させ、係る第1化合物半導体層等の露出部分に第1電極が設けられており、発光部の頂面に第2電極が設けられている構造とすることができる。
ここで、p型化合物半導体層に接続されたp側電極として、Au/Pt/Pd、Au/Pt/Ti、Au/Niを挙げることができる。また、n型化合物半導体層に接続されたn側電極として、Au/Pt/Al/Ti、Au/Ti、Au/Pt/Tiを挙げることができる。尚、「/」の最も後ろに挙げた材料層が化合物半導体層や基板と接する。
また、n側電極やp側電極の延在部に対して、必要に応じて、例えば、Ti層/Pt層/Au層等といった[接着層(Ti層やCr層等)]/[バリアメタル層(Pt層、Ni層、TiW層やMo層等)]/[実装に対して融和性の良い金属層(例えばAu層)]のような積層構成とした多層メタル層から成るコンタクト部(パッド部)を設けてもよい。延在部を含むn側電極や、延在部を含むp側電極、コンタクト部(パッド部)は、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法といった各種のPVD法、各種の化学的気相成長法(CVD法)、メッキ法によって形成することができる。
本発明の端面発光型半導体レーザ素子において、第2化合物半導体層には、電流注入領域の両側であって、電流注入領域から離間し、且つ、光出射端面から離れた領域に凹部が設けられている。それ故、端面発光型半導体レーザ素子の光出射端面から離れた領域に位置する活性層の部分における歪みの減少、引張り応力の緩和を図ることができる結果、高出力での動作においても、光出力が突然劣化するといった問題の発生を確実に防止することができる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明の端面発光型半導体レーザ素子(以下、半導体レーザ素子と略称する)に関する。
図1の(A)及び(B)に模式的な一部断面図を示し、図2に模式的な平面図を示すように、実施例1の半導体レーザ素子は、第1化合物半導体層21、活性層23及び第2化合物半導体層22が、順次、積層された積層構造体から成り、光出射端面26からレーザ光を出射する発光部20を有している。そして、第2化合物半導体層22は、ストライプ状の電流注入領域31を有しており、しかも、第2化合物半導体層22には、電流注入領域31の両側であって、電流注入領域31から離間し、且つ、光出射端面26から離れた領域32に凹部33が設けられている。尚、実施例1にあっては、第1化合物半導体層21をn型化合物半導体層とし、第2化合物半導体層22をp型化合物半導体層としている。尚、図1の(A)は、図2の矢印A−Aに沿った模式的な一部断面図であり、図1の(B)は、図2の矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図である。図2においては、凹部を明示するために、凹部に斜線を付した。
実施例1の半導体レーザ素子において、発光部20はダブルリッジ構造を有している。即ち、第2化合物半導体層22は、下層部22Dと、この下層部22Dから突出した3つの上層部22A,22B,22Cとを有している。そして、中央に位置する第2化合物半導体層の第2の上層部22Bが電流注入領域31に相当する。また、凹部33は、一方の縁部に位置する第2化合物半導体層の第1の上層部22Aと第2化合物半導体層の第2の上層部22Bとの間に位置する第2化合物半導体層の下層部22Dの部分、並びに、他方の縁部に位置する第2化合物半導体層の第3の上層部22Cと第2化合物半導体層の第2の上層部22Bとの間に位置する第2化合物半導体層の下層部22Dの部分に設けられている。
尚、光出射端面26から0.2mm離れた領域には凹部33が設けられている。即ち、光出射端面26から凹部33の一端33A(光出射端面に近いところに位置する凹部の端部)までの距離をDS1(単位:mm)、光出射端面26から凹部33の他端33B(光出射端面から遠いところに位置する凹部の端部)までの距離をDS2(単位:mm)としたとき、
0.001≦DS1<0.2
0.2<DS2
を満足している。具体的には、凹部33の長さをLg(=DS2−DS1)としたとき、
DS1=0.001mm
DS2=0.031mm
Lg =0.030mm
である。
また、実施例1の半導体レーザ素子にあっては、図1の(A)及び図2に示すように、凹部33の平均幅をW、電流注入領域31から凹部33までの平均距離(単位:mm)をDS3、活性層23の長さをLActとしたとき、
DS3 =0.0015mm
Lg/LAct=0.075
である。尚、凹部33は、第1化合物半導体層21に達しているが、これは例示である。凹部33の底部の位置は、適宜、変更することができる。
以下、基板等の模式的な一部断面図である図3の(A)、(B)及び図4の(A)、(B)を参照して、実施例1の半導体レーザ素子の製造方法を説明する。
尚、以下の実施例において、MOCVD法にて各種の化合物半導体層を結晶成長させるとき、例えば、窒素原料としてアンモニアガスを用い、ガリウム原料としてトリメチルガリウム(TMG)ガスあるいはトリエチルガリウム(TEG)ガスを用い、アルミニウム原料としてトリメチルアルミニウム(TMA)ガスを用い、In原料としてトリメチルインジウム(TMI)ガスを用い、シリコン原料としてモノシランガス(SiH4ガス)を用い、Mg源としてシクロペンタジエニルマグネシウムガスを用いればよい。
[工程−100]
先ず、n型GaN基板から成る基板10をMOCVD装置内に搬入し、高温にてサーマル・クリーニングを行った後、基板10を1000゜C程度まで昇温させ、次いで、SiドープのGaN(GaN:Si)から成るバッファ層11を結晶成長させる。続いて、n型AlGaN層から成る第1クラッド層211、及び、n型不純物としてケイ素(Si)が添加されたn型GaN層から成る第1ガイド層212を、順次、結晶成長させることで、第1化合物半導体層21を得ることができる。その後、InGaNから成る井戸層、並びに、InGaNから成る障壁層(但し、組成は井戸層と異なる)から構成された多重量子井戸構造を有する活性層23を、第1化合物半導体層21上に結晶成長させる。ここで、発光波長λは400nmである。その後、活性層23上に、MgドープのAl0.2Ga0.8Nから成る厚さ10nmの電子ブロック層223、p型不純物としてマグネシウム(Mg)が添加されたp型GaNから成る第2ガイド層222、及び、p型不純物としてマグネシウム(Mg)が添加されたp型AlGaN層から成る第2クラッド層221を、順次、結晶成長させることで第2化合物半導体層22を得た後、p型不純物としてマグネシウム(Mg)が添加されたp型GaN層から成る第2コンタクト層25を結晶成長させる。
[工程−110]
その後、第2コンタクト層25上にSiO2から成るマスク層27をCVD法にて成膜し、次いで、窒素ガス雰囲気中でのアニール処理を行って、p型不純物(p型ドーパント)の活性化を行う。
[工程−120]
次いで、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきマスク層27に開口部27Aを形成し、第2コンタクト層25を露出させる(図3の(A)参照)。そして、マスク層27をエッチング層マスクとして用いて、RIE法にて、第2コンタクト層25をエッチングし、更に、第2化合物半導体層22を厚さ方向に一部分、エッチングして、リッジ形状34を設ける(図3の(B)参照)。
[工程−130]
その後、リソグラフィ技術に基づき、レジスト材料から成るマスク層28を形成する(図4の(A)参照)。このマスク層28には、凹部を設けるための開口部28Aが設けられている。そして、このマスク層28をエッチング用マスクとして用いて、RIE法にて、第2化合物半導体層22、活性層23、更には、第1化合物半導体層21の厚さ方向の一部分をエッチングして、凹部33を形成した後、マスク層28をアッシング法にて除去し、更に、マスク層27をウエットエッチング法にて除去する。こうして、図4の(B)に示す構造を得ることができる。
[工程−140]
次いで、通常の半導体レーザ素子のウェハプロセス、チップ化工程と同様に、保護膜(図示せず)の形成、フォトリソグラフィ工程やエッチング工程、金属蒸着による基板10の裏面における第1電極41の形成、第2化合物半導体層22の頂面上(具体的には、第2コンタクト層25上)における第2電極42の形成を実行し、更に、劈開処理、ダイシングによりチップ化を行い、樹脂モールド、パッケージ化を行うことで、実施例1の半導体レーザ素子を作製することができる。
実施例1の半導体レーザ素子に対して、80゜Cの雰囲気において、高出力のエージング試験を行った。ここで、半導体レーザ素子からの光出力が300ミリワットとなるように駆動した。その結果、エージング試験の開始から100時間が経過しても、光出力の変化は認められなかった。一方、比較例1として、凹部を設けない点を除き、実施例1と同じ構造、構成を有する半導体レーザ素子を作製し、同じエージング試験を行ったところ、エージング試験の開始から10時間が経過した時点で、光出力に低下が認められた。
このように、実施例1の半導体レーザ素子にあっては、凹部33が設けられている。それ故、半導体レーザ素子の光出射端面26から離れた領域に位置する活性層23の部分における歪みの減少を図ることができる結果、高出力での動作においても、光出力が突然劣化するといった問題の発生を確実に防止することができる。
実施例2は、実施例1の変形である。実施例1の半導体レーザ素子においては、発光部20はダブルリッジ構造を有しているとした。一方、実施例2の半導体レーザ素子においては、図5の(A)及び(B)に模式的な一部断面図を示すように、発光部20はリッジ構造を有している。即ち、実施例2の半導体レーザ素子にあっては、第2化合物半導体層122は、下層部122Dと、下層部122Dから突出した上層部122Uを有している。そして、第2化合物半導体層122の上層部122Uが電流注入領域31に相当し、凹部33は、第1化合物半導体層21に達している。尚、図5の(A)は、図2の矢印A−Aに沿ったと同様の模式的な一部断面図であり、図5の(B)は、図2の矢印B−Bに沿ったと同様の模式的な一部断面図である。
この点を除き、実施例2の半導体レーザ素子の構成、構造は、実施例1の半導体レーザ素子の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。また、実施例2の半導体レーザ素子は、実質的に、実施例1の半導体レーザ素子と同様の製造方法で製造することができるので、詳細な説明は省略する。
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例において説明した端面発光型半導体レーザ素子の構成、構造、発光部の構成、構造、端面発光型半導体レーザ素子を構成する材料、端面発光型半導体レーザ素子の製造条件等は例示であり、適宜変更することができる。例えば、実施例において説明した端面発光型半導体レーザ素子においては、端面発光型半導体レーザ素子の最終形態として基板上に形成されている形態を挙げたが、代替的に、基板を研磨やエッチングすることで除去し、露出した化合物半導体層に第1電極41を形成する構造とすることもできる。
また、場合によっては、メサ構造を有する半導体レーザ素子とすることもできる。具体的には、例えば、実施例2の半導体レーザ素子において、基板10’としてサファイア基板を使用し、[工程−140]において、第2コンタクト層25、第2化合物半導体層22、活性層23、及び、第1化合物半導体層21、並びに、第1コンタクト層24の一部をエッチングすることで、第1コンタクト層24の一部を露出させる。そして、露出した第1コンタクト層24の部分に第1電極41を形成し、第2化合物半導体層22の頂面上(具体的には、第2コンタクト層25上)に第2電極42を形成する。こうして、図6の(A)に模式的な一部断面図を示す構造を有する半導体レーザ素子を得ることができる。
あるいは又、図6の(B)に模式的な一部断面図を示すように、第2化合物半導体層222は下層部222Dと上層部222Uを有し、上層部222Uは、電流注入領域31と、電流注入領域の両側に設けられた電流を狭窄する領域35から成る構成とすることもできる。そして、この場合、電流を狭窄する領域35に凹部33が設けられている。ここで、電流を狭窄する領域35は、例えば、ホウ素イオンや水素イオンをイオン注入し、イオン注入された領域を高抵抗領域化あるいは絶縁領域化することで得ることができる。
凹部33の平面形状の各種変形例を、模式的に図7の(A)〜(Z)に図示するが、凹部の平面形状は、本質的に任意の形状とすることができる。尚、図7の(A)〜(Z)において、第2化合物半導体層の上層部及び凹部を明確化するために、ダブルリッジ構造における第2化合物半導体層の上層部には、右上から左下に向かうハッチングを付し、凹部には、左上から右下に向かうハッチングを付した。
図1の(A)及び(B)は、それぞれ、図2の矢印A−A及び矢印B−Bに沿った、実施例1の端面発光型半導体レーザ素子の模式的な一部断面図である。 図2は、実施例1の端面発光型半導体レーザ素子の模式的な部分的平面図である。 図3の(A)及び(B)は、実施例1の端面発光型半導体レーザ素子の製造方法を説明するための基板等の模式的な一部断面図である。 図4の(A)及び(B)は、図3の(B)に引き続き、実施例1の端面発光型半導体レーザ素子の製造方法を説明するための基板等の模式的な一部断面図である。 図5の(A)及び(B)は、それぞれ、図2の矢印A−A及び矢印B−Bに沿ったと同様の、実施例2の端面発光型半導体レーザ素子の模式的な一部断面図である。 図6の(A)及び(B)は、本発明の端面発光型半導体レーザ素子の変形例の模式的な一部断面図である。 図7の(A)〜(Z)は、凹部の平面形状の各種変形例を模式的に示す平面図である。
符号の説明
10・・・基板、11・・・バッファ層、20・・・発光部、21・・・第1化合物半導体層、211・・・n型クラッド層、212・・・n型ガイド層、122・・・第2化合物半導体層、221・・・p型クラッド層、222・・・p型ガイド層、223・・・電子ブロック層、22A,22B,22C,122U,222U・・・第2化合物半導体層の上層部、22D,122D,222D・・・第2化合物半導体層の下層部、23・・・活性層、24・・・第1コンタクト層、25・・・第2コンタクト層、26・・・光出射端面、27,28・・・マスク層、27A,28A・・・マスク層に設けられた開口部、31・・・電流注入領域、32・・・第2化合物半導体層の領域、33・・・凹部、33A・・・凹部の一端、33B・・・凹部の他端、34・・・リッジ形状、35・・・電流注入領域の両側に設けられた電流を狭窄する領域、41・・・第1電極(n側電極)、42・・・第2電極(p側電極)

Claims (5)

  1. 第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が、順次、積層された積層構造体から成り、光出射端面からレーザ光を出射する発光部を有し、
    第2化合物半導体層は、ストライプ状の電流注入領域を有しており、しかも、
    第2化合物半導体層には、電流注入領域の両側であって、電流注入領域から離間し、且つ、光出射端面から離れた領域に凹部が設けられている端面発光型半導体レーザ素子。
  2. 第2化合物半導体層は、下層部と、該下層部から突出した上層部とを有し、
    第2化合物半導体層の上層部が電流注入領域に相当し、
    凹部は、第2化合物半導体層の下層部に設けられている請求項1に記載の端面発光型半導体レーザ素子。
  3. 第2化合物半導体層は、下層部と、該下層部から突出した3つの上層部とを有し、
    中央に位置する第2化合物半導体層の第2の上層部が電流注入領域に相当し、
    凹部は、一方の縁部に位置する第2化合物半導体層の第1の上層部と第2化合物半導体層の第2の上層部との間に位置する第2化合物半導体層の下層部の部分、並びに、他方の縁部に位置する第2化合物半導体層の第3の上層部と第2化合物半導体層の第2の上層部との間に位置する第2化合物半導体層の下層部の部分に設けられている請求項1に記載の端面発光型半導体レーザ素子。
  4. 凹部は、光出射端面から0.2mm離れた領域内に含まれている請求項1に記載の端面発光型半導体レーザ素子。
  5. 凹部の長さは1×10-6m以上である請求項4に記載の端面発光型半導体レーザ素子。
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