JP4868888B2 - 光半導体素子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、Inを含む窒化物系半導体からなる活性層を備えた光半導体素子の製造方法に関する。
従来、窒化物系半導体を発光層に用いた半導体レーザ素子やLED素子等の発光素子、あるいは窒化物系半導体を受光層に用いた光センサといった光半導体素子が検討されている。これらの光半導体素子では、青色光や紫外光等の短波長領域における発光特性或いは受光特性を高めるために、発光層或いは受光層といった活性層に、Inを含む窒化物系半導体が用いられている。
ところで、このようにInを含む窒化物系半導体は、Inを含まない窒化物系半導体に比べて分解温度がかなり低いことが知られている。例えば、GaN、AlN及びその混晶は1000℃程度の温度でも比較的安定である。一方、InNの熱分解温度は約600℃であり、このためInを含む窒化物系半導体は、Inの組成比にもよるが、一般的に1000℃を超える温度では結晶の劣化が生じてしまう。
そこで、このような課題を解決するために種々の検討がなされている。例えば特許文献1に記載された発光素子では、基板上にn型半導体層を成長させた後、基板温度を780℃まで下げて発光層となるInGaN層を成長させている。さらに同じ温度で保護層となるGaAlN層を成長させた後、基板温度を1100℃に上げてp型GaN層を成長させている。
特開平9−116130号公報
然し乍ら、特許文献1に記載された発光素子では保護層となるGaAlN層が780℃という、良好な結晶性が得られる成長温度である1000℃〜1200℃の温度より低い成長温度で成長されている。このため、保護層となるGaAlN層は結晶性の低下した層となってしまう。
また、p型GaN層が1100℃の成長温度で成長されているので、InGaN層からのInの分離がやはり生じてしまい、発光層となるInGaN層の特性が劣化する。
これらの結果、従来では発光効率の低下を防止することは困難であった。特にこの問題は、Inの含有量の大きい窒化物系半導体を活性層に用いた光半導体素子で顕著に現れていた。
本発明は、上述した課題を解決するために創案されたものであり、Inを含む窒化物系半導体を有する活性層を備え、特性の高い光半導体素子の製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、成長方向側にGa極性面を有するGaを含むp型窒化物系半導体層を成長させる工程と、前記p型窒化物系半導体層の前記Ga極性面側に、成長方向側にGa極性面を有するIn及びGaを含む窒化物系半導体からなる活性層を成長させる工程と、前記活性層のGa極性面側に、n型酸化亜鉛系半導体層を成長させる工程と、を備え、前記p型窒化物系半導体層を成長させる工程の成長温度は、前記活性層を成長させる工程の成長温度をよりも高く、前記n型酸化亜鉛系半導体層を成長させる工程の成長温度は、前記活性層を成長させる工程の成長温度よりも低いことを特徴とする光半導体素子の製造方法である。
また、請求項2の発明は、前記n型酸化亜鉛系半導体層を成長させる工程の成長温度は、700〜800℃であることを特徴とする請求項1に記載の光半導体素子の製造方法である。
本発明による光半導体素子の製造方法では、Inを含む窒化物系半導体を有する活性層のGa極性面側に低温で成長させても高いキャリア濃度を実現することが可能なn型の酸化亜鉛系半導体層を成長させたので、n型の酸化亜鉛系半導体層のキャリア濃度を高めつつ、活性層内のInの分離を抑制することができる。これによって、活性層の劣化を抑制することができるので、特性を向上させることができる。
また、半導体層のN極性面側に活性層を成長させた場合、活性層の結晶性が低くなり、活性層によって光を発光させることができないといった問題が生じるが、本発明では、p型半導体層のGa極性面側に活性層を成長させることによって、確実に活性層によって発光させることができる。
また、p型の酸化亜鉛系半導体層に比べて、キャリア濃度を高くすることが可能なn型の酸化亜鉛系半導体層を成長させることによって、光半導体素子の直列抵抗を小さくすることができ、電極と高いオーミック接触を実現することができる。これにより、発熱を抑制することができるので、光半導体素子の劣化を抑制することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の第1実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体レーザ素子(光半導体素子)の断面構造を示す図である。図2は、本実施形態に係る半導体レーザ素子の発光層(活性層)の断面構造を示す図である。本実施形態に係る半導体レーザ素子は、活性層として、Inを含む窒化物系半導体からなる発光層を有している。
図1に示すように、半導体レーザ素子1は、基板2と、基板2の上面に形成されたp型クラッド層3と、p型キャリアブロック層4と、発光層5と、n型クラッド層6と、n型コンタクト層7と、n側オーミック電極8と、絶縁膜9と、n側パッド電極10と、基板2の下面に形成されたp側オーミック電極11及びp側パッド電極12とを備えている。
基板2は、約100μmの厚みを有すると共に、Mgがドープされて約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するp型GaN基板からなる。基板2の上面は、(0001)のGa極性面であり、このGa極性面上に、後述するp型クラッド層3〜n側パッド電極10が形成されている。
p型クラッド層3は、約400nmの厚みを有すると共に、Mgがドープされて約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するp型GaN層からなる。p型クラッド層3の上部には、A方向の幅が約7.5μmの凸部3aが形成されている。
p型キャリアブロック層4は、発光層5に注入されたキャリアが基板2側へと流出することを防ぐためのものである。p型キャリアブロック層4は、p型クラッド層3の凸部3aの上面に形成され、約5nmの厚みを有すると共に、Mgがドープされて約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するp型Al0.05Ga0.95N層からなる。
図2に示すように、発光層5は、多重量子井戸(MQW)構造を有しており、4つの障壁層5a及び3つの井戸層5bが交互に積層されて構成されている。障壁層5a及び井戸層5bはInを含む窒化物系半導体から構成されており、障壁層5aは、約20nmの厚みを有するアンドープのInyGa1−yN層(0.10≦y≦0.17)からなり、井戸層5bは、約3nmの厚みを有するアンドープのInxGa1−xN層(0.20≦x≦0.30、且つy<x)からなる。
n型クラッド層6は、Gaがドープされて約2×1018cm−3のキャリア濃度を有するn型ZnO層からなる。図1に示すように、n型クラッド層6は、平坦部6aと凸部6bとを有する。n型クラッド層6の平坦部6aは、発光層5と同じ約7.5μmの幅を有すると共に、約100nmの厚みを有する。n型クラッド層6の凸部6bは、発光層5の幅よりも小さい約1.5μmの幅を有すると共に、約300nmの厚みを有する。
n型コンタクト層7は、n型クラッド層6の凸部6b上に形成されている。n型コンタクト層7は、約100nmの厚みを有すると共に、Gaがドープされて約3×1018cm−3のキャリア濃度を有するn型ZnO層からなる。ここで、n型クラッド層6の凸部6b及びn型コンタクト層7によって電流通路領域である約400nmの厚みを有するリッジ部13が構成されている。
n側オーミック電極8は、約10nmの厚みを有するAl層からなる。絶縁膜9は、n側オーミック電極8の上面以外の領域を覆うように形成された約250nmの厚みを有するSiN膜からなる。n側パッド電極10は、n側オーミック電極8及び絶縁膜9を覆うように形成された約20nmの厚みを有するPt層と約300nmの厚みを有するAu層からなる。
p側オーミック電極11は、基板2の下面に形成された約5nmの厚みを有するPt層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約150nmの厚みを有するAu層とからなる。p側パッド電極12は、p側オーミック電極11の下面に形成された約100nmの厚みを有するTi層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約3000nmの厚みを有するAu層とからなる。
この半導体レーザ素子1では、n側パッド電極10〜n型クラッド層6を介して発光層5に電子が注入されると共に、p側パッド電極12〜p型キャリアブロック層4を介して正孔が発光層5に注入される。そして、注入された電子と正孔が発光層5の井戸層5bで結合して光を発光し、この光が共振されて紙面の垂直方向にレーザ光を出力する。
次に、上記第1実施形態の半導体レーザ素子の製造方法について図面を参照して説明する。図3〜図6は、半導体レーザ素子の各製造工程を説明するための図である。
まず、図3に示すように、基板2を約1000℃〜約1100℃の成長温度に保持した状態で、MOVPE法を用いて、p型GaNからなる基板2の(0001)Ga極性面にp型クラッド層3及びp型キャリアブロック層4とを順次成長させる。この後、窒素ガス雰囲気中で、基板2を約800℃の温度でアニール処理する。次に、基板2を約800℃の成長温度に保持した状態で、p型キャリアブロック層4上に発光層5を形成する。尚、発光層5を構成する各層のIn及びGaの組成比は、供給するガス(トリメチルガリウム及びトリメチルインジウム等)の流量によって調整する。このように、窒化物系半導体からなる基板であるp型GaNからなる基板2のGa極性面上に、窒化物系半導体からなるp型クラッド層3、p型キャリアブロック層4および発光層5を成長させているので、各層3、4、5の基板2側の面がN極性面となり、成長方向側の面がGa極性面となる。
次に、MBE法を用いて、基板2を約780℃の成長温度に保持した状態で、Zn及びGaの分子線と酸素ガスとを供給することによって、発光層5のGa極性面上にn型ZnO層からなるn型クラッド層6とn型コンタクト層7とを順次成長させる。この後、真空蒸着法等を用いて、n型コンタクト層7の上面にn側オーミック電極8及び約0.25μmの厚みを有するSiO2膜からなる絶縁膜15を形成する。
次に、図4に示すように、リッジ部13の幅である約1.5μmの幅でn側オーミック電極8及び絶縁膜15をパターニングすることにより、n側オーミック電極8及び絶縁膜15を形成する。この後、基板2を約200℃の温度に保持した状態で、絶縁膜15をマスクとして、Cl2系ガスによりn型コンタクト層7及びn型クラッド層6の一部をドライエッチングすることによって、リッジ部13を形成する。
次に、図5に示すように、フォトリソグラフィー技術を用いて、レジスト膜16を形成した後、レジスト膜16をマスクとして、ドライエッチング技術を用いて、発光層5、p型キャリアブロック層4及びp型クラッド層3の一部をエッチングすることにより、発光層5、p型キャリアブロック層4及びp型クラッド層3の凸部3aを形成する。
次に、n側オーミック電極8、n型コンタクト層7、n型クラッド層6、発光層5、p型キャリアブロック層4、p型クラッド層3及び絶縁膜15の露出している上面及び側面を覆うように、SiNからなる絶縁膜9を形成する。この後、レジスト膜(図示略)を形成した後、そのレジスト膜をマスクとして、n側オーミック電極8の上面の絶縁膜9及び15を除去することによって、図6に示すように、n側オーミック電極8の上面を露出させる。
次に、フォトリソグラフィー技術を用いてレジスト膜(図示略)を形成した後、リフトオフ法を用いて、n側パッド電極10を形成する。その後、基板2の下面側にp側オーミック電極11及びp側パッド電極12を形成して、図1に示す、約450nm〜約550nmのレーザ光を出力可能な半導体レーザ素子1が完成する。
上述したように、第1実施形態に係る半導体レーザ素子1では、Inを含む窒化物系半導体からなる活性層としての発光層5のGa極性面上に、酸化亜鉛系半導体であるZnOからなる層である、n型クラッド層6及びn型コンタクト層7を備えている。
このように、ZnOからなるn型クラッド層6及びn型コンタクト層7が、発光層5のGa極性面上に設けられていることから、その成長順序は発光層5を成長した後に、n型クラッド層6及びn型コンタクト層7を成長させることとなる。
そして、酸化亜鉛系半導体は、従来技術においてクラッド層やコンタクト層に用いられているGaNやAlGaNに比べ、低い成長温度で良好な結晶性を有する半導体層を成長させることができる。例えば、本実施形態で説明したZnOは約780℃と、発光層5に用いているInGaN層の成長温度(約800℃)と同程度の成長温度で良好な結晶性を有するZnO層を成長させることができる。
従って、本実施形態に係る半導体レーザ素子1では、良好な結晶性を有するn型クラッド層6及びn型コンタクト層7を備え、且つInの分離が抑制されることにより良好な結晶性が維持された発光層5を備える半導体レーザ素子1が提供される。この結果、本実施形態によれば発光効率の向上した半導体レーザ素子1が提供される。
また、発光層を基板のN極性面側に成長させた場合には、発光層の結晶性が低く、発光
層が発光しないといった問題が生じるが、第1実施形態による半導体レーザ素子1では、発光層5を基板2のGa極性面側に成長させているので、確実に発光させることができる。
また、本実施形態では、Inを含む窒化物系半導体からなる発光層5のGa極性面上に、酸化亜鉛系半導体からなるn型クラッド層6及びn型コンタクト層7を備えている。このように本実施形態にあっては、高いキャリア濃度が得られにくいp型の酸化亜鉛系半導体層ではなく、高いキャリア濃度が得られやすいn型の酸化亜鉛系半導体層を、発光層5のGa極性面上に備えている。従って、本実施形態によれば、特性の向上した半導体レーザ素子1を提供することができる。
また、本実施形態ではInを含む窒化物系半導体からなる発光層5のN極性面上に、p型キャリアブロック層4、p型クラッド層3といった、窒化物系半導体からなるp型の層を備えている。このようにp型の層を発光層5のN極性面上に設けたことから、p型の層3、4成長後に発光層5が成長されることとなる。
窒化物系半導体からなるp型の層は、通常GaNやAlGaNといった、最適な成長温度がInGaNに比べ高い窒化物系半導体層から構成される。加えてp型の層は、n型の層に比べ高いキャリア濃度を有する層を成長させにくく、高いキャリア濃度を有するp型の層を得るためには、層形成後のアニール処理或いは電子線照射といった後処理が通常行われる。
本実施形態にあっては、p型の層が発光層5のN極性面上に設けられていることから、p型の層をGaNやAlGaNを用いて発光層5の成長温度よりも高い成長温度で成長後、必要に応じて上記の後処理を行った後に発光層5を成長させることが可能となる。従って、本実施形態によれば良好な特性を有するp型の層を備えることにより、発光特性の向上した半導体レーザ素子1を提供することが可能となる。
以下、上述した第1実施形態による半導体レーザ素子1の発光効率の効果を証明するために行ったPL(フォトルミネッセンス)実験の実験結果について図面を参照して説明する。
まず、第1実施形態による半導体レーザ素子1に対応するサンプルA〜Dと、比較するために作製した比較例のサンプルA’〜D’について説明する。サンプルA〜Dは、p型GaN基板上に、基板を約1000°の成長温度に保持した状態でp型GaN層を成長させた後、基板を約800℃の成長温度に保持した状態で発光層を成長させ、最後に、基板を約780℃の成長温度に保持した状態でn型ZnO層を成長させた。また、サンプルA’〜D’は、サンプルA〜Dのn型ZnO層の代わりに、基板を約1000℃の成長温度に保持した状態で、n型GaN層を成長させた。尚、各発光層の構成は以下の表1に示すとおりである。
Figure 0004868888
上記サンプルA〜D及びサンプルA’〜D’についてPL実験を行った結果を図7に示す。図7において、横軸が各サンプルのピーク波長を示し、縦軸がピーク波長の発光強度
を示している。ピーク波長は発光層中のIn組成比が多い程、長波長側にシフトする。
図7に示すように、第1実施形態によるサンプルA〜Dの発光強度が、比較例によるサンプルA’〜D’の発光強度よりも高くなっていることがわかる。特に、Inの組成比が高いサンプルにおいて、発光強度の差が大きくなっていることがわかる。
これは第1実施形態の半導体レーザ素子1に対応するサンプルA〜Dでは、InGaN層を有する発光層を成長させた後、発光層の成長温度よりも低温(約780℃)でn型ZnO層を成長させたので、発光層内のInの分離を抑制でき、この結果、良好な発光効率を得ることができたものと考えられる。
一方、比較例のサンプルA’〜D’では、InGaN層を有する発光層を成長させた後、発光層の成長温度よりも高温(約1000℃)でn型GaN層を成長させたので、発光層内の多くのInが分離し、発光層が劣化したために、発光効率が低下したものと考えられる。
このことは、発光層内のInの組成比が大きく、Inの分離が生じやすいサンプルでより発光効率の差が顕著に現れたことからもわかる。
(第2実施形態)
次に、第1実施形態とは異なり、支持基板に半導体積層構造を貼りかえた第2実施形態に係る半導体レーザ素子について図面を参照して説明する。本実施形態に係る半導体レーザ素子も、活性層として、Inを含む窒化物系半導体からなる発光層を有している。
図8は、第2実施形態に係る半導体レーザ素子の断面構造を示す図である。図9は、図8のX−X線に沿った断面構造を示す図である。
図8及び図9に示すように、半導体レーザ素子21は、支持基板22と、半田層23と、半田層23上に設けられた、n側パッド電極24と、n側オーミック電極25と、n型コンタクト層26と、n型クラッド層27と、発光層28と、p型キャリアブロック層29と、p型クラッド層30と、p型コンタクト層31と、p側オーミック電極32と、絶縁膜33と、p側パッド電極34とを備えている。尚、支持基板22の下面には、n側電極(図示略)が形成されている。
支持基板22は、約300μmの厚みを有し、導電性のCu−W基板からなる。半田層23は、約3μmの厚みを有する導電性のAuSn層からなる。
n側パッド電極24は、半田層23上に設けられた約3μmの厚みを有するAu層と、約20nmの厚みを有するPt層からなる。n側オーミック電極25は、約10nmの厚みを有するAl層からなる。
n型コンタクト層26は、約3μmの厚みを有すると共に、約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するn型ZnSe0.1O0.9からなる。ここで、半導体レーザ素子21は、素子分離するために、図9に示すように、共振面側のn側パッド電極24、n側オーミック電極25及びn型コンタクト層26の一部がエッチングされて、n型クラッド層27よりも上の層の幅よりもn側パッド電極24、n側オーミック電極25及びn型コンタクト層26の一部の幅が小さくなるように空隙部37が形成されている。n型クラッド層27は、約400nmの厚みを有すると共に、約2×1018cm−3のキャリア濃度を有するn型ZnOからなる。
発光層28は、約4.5μmのB方向の幅を有すると共に、n型クラッド層27上の一部に形成されている。この発光層28は、第1実施形態の発光層5と同様に構成されている。
p型キャリアブロック層29は、Mgがドープされて、約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するp型Al0.05Ga0.95Nからなる。p型クラッド層30は、約80nmの厚みを有する平坦部30aと、約1.5μmの幅及び約400nmの厚みを有する凸部30bからなる。p型クラッド層30は、Mgがドープされて、約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するp型GaN層からなる。
p型コンタクト層31は、p型クラッド層30の凸部30bの上面に形成されている。p型コンタクト層31は、約500nmの厚みを有すると共に、Mgがドープされて、約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するp型GaN層からなる。p型クラッド層30の凸部30bとp型コンタクト層31によって電流通路となるリッジ部36が構成されている。リッジ部36は、約1.5μmの幅と約900nmの厚みを有する。p側オーミック電極32は、p型コンタクト層31上に設けられた約5nmの厚みを有するPt層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約150nmの厚みを有するAu層とかなる。
絶縁膜33は、約250nmの厚みを有するSiN層からなり、n型クラッド層27、発光層28、p型キャリアブロック層29、p型クラッド層30及びp型コンタクト層31の露出した面と、p側オーミック電極32の側面とを覆うように形成されている。
p側パッド電極34は、約125μmの幅を有し、約100nmの厚みを有するTi層と、約100nm厚みを有するPd層と、約3000nmの厚みを有するAu層とがp側オーミック電極32及び絶縁膜33側から順次設けられている。
次に、上記第2実施形態の製造方法について図面を参照して説明する。
図10〜図12は、第2実施形態による半導体レーザ素子の各製造工程を説明するための図である。尚、図10及び図11は、図9と同じ方向から見た図を上下を逆にした図であり、図12は、図8と同じ方向から見た図である。
まず、図10に示すように、サファイア基板41を約600℃の成長温度に保持した状態で、MOVPE(有機金属気相エピタキシ)法を用いて、サファイア基板41の(0001)面上に約20nmのGaN層からなるバッファ層42を形成する。次に、サファイア基板41を約1050℃の成長温度に保持した状態で、約2μmの厚みを有するGaN層43を形成する。ここで、サファイア基板41の(0001)面上にバッファ層42及びGaN層43を形成することにより、バッファ層42及びGaN層43の成長方向側の面は、(0001)Ga極性面に構成される。
次に、GaN層43上にSiO2層からなるマスク層44を形成した後、リソグラフィー技術によって、約2μmの直径を有する開口部44aを約10μmの間隔の周期的で三角格子状にパターニングする。尚、これらバッファ層42、GaN層43及びマスク層44によって選択成長下地層45が構成される。
次に、MOVPE法を用いて、サファイア基板41を約1100℃の成長温度に保持した状態で、マスク層44上にp型コンタクト層31を成長させる。その後、第1実施形態と同様の製造工程によって、p型クラッド層30、p型キャリアブロック層29、発光層28、n型クラッド層27、n型コンタクト層26、n側オーミック電極25、n側パッド電極24を形成する。
ここで、GaN層43の成長方向側の面は前述の通り(0001)Ga極性面に構成されている。このため、GaN層43の成長方向側の面上に成長される窒化物系半導体からなる層である、p型コンタクト層31、p型クラッド層30、p型キャリアブロック層29及び発光層28の成長方向側の面もGa極性面に構成される。従って、本実施形態においても酸化亜鉛系半導体からなる層であるn型クラッド層27及びn型コンタクト層26が、発光層28のGa極性面上に成長されている。
次に、フォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術を用いて、n側パッド電極24、n側オーミック電極25及びn型コンタクト層26の一部を除去することによって、凹部46を形成する。
次に、図11に示すように、支持基板22の支持面側に半田層23を形成し、この半田層23を介してn側パッド電極24を貼り合わせる。ここで、上述したように凹部46が形成されているので、n側パッド電極24と半田層23とを貼り合わせた後に、半田層23とn型コンタクト層26との間に空隙部37が形成される。この後、ドライエッチング技術を用いて、選択成長下地層45をエッチングすることによって、サファイア基板41を除去する。
次に、支持基板22を約800℃に保持した状態で、窒素雰囲気中でアニールすることにより、p型キャリアブロック層29、p型クラッド層30及びp型コンタクト層31内のアクセプタを活性化して、所定の正孔濃度に設定する。
次に、真空蒸着法を用いて、p型コンタクト層31上に、p側オーミック電極32及び約0.25μmの厚みを有する絶縁膜47を順次形成する。ここで、上述したようにp型コンタクト層31は、GaN層43のGa極性面上に形成されているので、p型コンタクト層31のGaN層43側の面は、反応性の高い(000−1)N極性面に構成されている。従って、p型コンタクト層31のN極性面に形成されるp側オーミック電極32は、p型コンタクト層31との界面で合金化をより進めることができるので、良好なオーミック特性を得ることができる。
次に、図12に示すように、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、p側オーミック電極32及び絶縁膜47をB方向の幅が約1.5μmになるようにパターニングする。その後、支持基板22を約200℃に保持した状態で、絶縁膜47をマスクとして、Cl2系ガスを用いたドライエッチングを行うことにより、p型コンタクト層31及びp型クラッド層30の一部を除去することによって、リッジ部36を形成する。この後、フォトリソグラフィー技術及びドライエッチング技術を用いて、発光層28、p型キャリアブロック層29及びp型クラッド層30の一部を除去することによってパターニングする。
次に、n型クラッド層27、発光層28、p型キャリアブロック層29、p型クラッド層30、p型コンタクト層31及びp側オーミック電極32の露出した面を覆うようにSiNからなる絶縁膜33を形成する。その後、p側オーミック電極32上の絶縁膜33及び47を除去する。その後、フォトリソグラフィー技術及びリフトオフ法を用いて、絶縁膜33及びp側オーミック電極32の露出した面にp側パッド電極34を形成する。最後に、半導体層を超音波による劈開を行った後、支持基板22をダイシングすることにより素子分割を行って、図8及び図9に示す半導体レーザ素子21が完成する。
第2実施形態に係る半導体レーザ素子21においても、Inを含む窒化物系半導体からなる活性層としての発光層28のGa極性面上に、酸化亜鉛系半導体であるZnO、Zn
SeOからなる層である、n型クラッド層27及びn型コンタクト層26を備えている。従って、本実施形態の半導体レーザ素子21も、第1実施形態と同様の効果を奏し、発光特性の向上した半導体レーザ素子21を提供することができる。
以下、上述した第2実施形態による半導体レーザ素子21の発光効率に関する効果を証明するために行ったPL(フォトルミネッセンス)実験の結果について図面を参照して説明する。
まず、第2実施形態による半導体レーザ素子21に対応するサンプルE〜Hと、比較するために作製した比較例のサンプルE’〜H’について説明する。サンプルE〜Hは、サファイア基板上に、基板を約1000°の成長温度に保持した状態でp型GaN層を成長させた後、基板を約800℃の成長温度に保持した状態で発光層を成長させ、最後に、基板を約780℃の成長温度に保持した状態でn型ZnO層を成長させた。その後、支持基板に貼りかえると共に、サファイア基板を除去した。また、サンプルE’〜H’は、サンプルE〜Hのn型ZnO層の代わりに、サファイア基板を約1000℃の成長温度に保持した状態で、n型GaN層を成長させた。尚、各発光層の構成は以下の表2に示すとおりである。
Figure 0004868888
上記サンプルE〜H及びサンプルE’〜H’についてPL実験を行った結果を図13に示す。図13において、横軸が各サンプルのピーク波長を示し、縦軸がピーク波長の発光強度を示している。ピーク波長は、発光層中のIn組成比が多い程、長波長側にシフトする。
図13に示すように、第2実施形態によるサンプルE〜Hの発光強度が、比較例によるサンプルE’〜H’の発光強度よりも高くなっていることがわかる。特に、Inの組成比が低いサンプルB及びB’に比べて、Inの組成比が高いサンプルF〜H及びF’〜H’の方が、発光強度の差が大きくなっていることがわかる。
これは第2実施形態によるサンプルE〜Hでは、InGaN層を有する発光層を成長させた後、発光層の成長温度よりも低温(約780℃)でn型ZnO層からなるn型ZnO層を成長させたので、発光層内のInの分離を抑制でき、この結果、発光層の劣化を抑制することができたので、良好な発光効率を得ることができたものと考えられる。
一方、サンプルE’〜H’では、InGaN層を有する発光層を成長させた後、発光層の成長温度よりも高温(約1000℃)でn型GaN層からなるn型ZnO層を成長させたので、発光層内の多くのInが分離し、発光層が劣化したために、発光効率が低下したものと考えられる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る光半導体素子について説明する。本実施形態においても、光半導体素子として、Inを含む窒化物系半導体からなる活性層としての発光層を有する半導体レーザ素子について説明する。
図14は、第3実施形態に係る半導体レーザ素子の断面構造を示す図である。図15は、第3実施形態による半導体レーザ素子のリッジ部を形成する製造工程を説明するための図である。尚、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付けて説明を省略する。
図14に示すように、本実施形態に係る半導体レーザ素子1Aは、第1実施形態の半導体レーザ素子1と異なり、発光層5とp型キャリアブロック層4との間、及び発光層5とn型クラッド層6Aとの間に形成された光ガイド層51、52を有している。各光ガイド層51、52は、約100nmの厚みを有するアンドープのIn0.15Ga0.85N層からなる。また、光ガイド層52は、発光層5の全面に形成されている。
さらに、本実施形態にあっては第1実施形態と異なり、平坦部がなくリッジ部13のみに形成されたn型クラッド層6Aを有している。即ち、n型クラッド層6Aは、A方向の幅が、光ガイド層52と接する面においても光ガイド層52の幅より小さくなるように形成されており、光ガイド層52の上面の一部がリッジ部13以外の領域でn型クラッド層6Aから露出するように構成されている。
本実施形態に係る半導体レーザ素子1Aは、以下のようにして製造することができる。
まず、約1000℃〜約1100℃の成長温度で、MOVPE法を用いて、p型GaNからなる基板2の(0001)Ga極性面上に、p型クラッド層3及びp型キャリアブロック層4を順次成長させる。この後、窒素ガス雰囲気中で、基板2を約800℃の温度でアニール処理する。次に、基板2を約800℃の成長温度に保持した状態で、光ガイド層51、発光層5及び光ガイド層52を成長させる。
このように基板2のGa極性面上に、窒化物系半導体からなる層であるp型クラッド層3、p型キャリアブロック層4、光ガイド層51、発光層5、光ガイド層52を成長させるので、各層3、4、51、5、52の基板2側の面がN極性面となり、成長方向側の面がGa極性面となる。
次に、基板2を約780℃の成長温度に保持した状態で、MBE法を用いて光ガイド層52のGa極性面上に、酸化亜鉛系半導体からなる層である、n型ZnOからなるn型クラッド層6Aとn型コンタクト層7とを順次成長させる。さらに、蒸着法を用いてn型コンタクト層7上にn側オーミック電極8を形成する。
次いで、ウェットエッチングによってn型コンタクト層7及びn型クラッド層6Aの所定領域を光ガイド層52の上面が露出するまで除去し、リッジ部13を形成する。具体的には、図15に示すように、n側オーミック電極8及びマスクとしての絶縁膜50をパターニングした後、絶縁膜50をマスクとして塩酸系のエッチング溶液を用いてウェットエッチングを行った。ここで、光ガイド層52を構成する窒化物系半導体に比べ、n型コンタクト層7及びn型クラッド層6Aを構成する酸化亜鉛系半導体は、エッチング溶液に対して容易にエッチングされやすいという特性を有している。このため、ウェットエッチングによりリッジ部13を形成する際に光ガイド層52がエッチングの進行を抑制するエッチングストッパー層として作用するので、発光層5はほとんどエッチングされない。
上述したように、本実施形態による半導体レーザ素子1Aでは、第1実施形態に係る半導体レーザ素子1と異なり、n型クラッド層6Aがリッジ部13にのみ形成されている。このためリッジ部13以外の領域では、第1実施形態に係る半導体レーザ素子1が発光層5の上にn型クラッド層6の平坦部6aと絶縁膜9との積層構造を有することとなるのに対し、本実施形態に係る半導体レーザ素子1Aでは発光層5の上に光ガイド層52と絶縁膜9との積層構造を有することになる。
ここで、第1実施形態にあっては上記n型クラッド層6の平坦部6aをエッチングによって形成するので、エッチングによって作製された上記平坦部6aはその厚みに面内方向でバラツキが生じやすい。このため第1実施形態に係る半導体レーザ素子1では、リッジ部13以外の領域において、発光層5とn型クラッド層6の平坦部6aと絶縁膜9との屈折率によって定まる発光層5中の実効屈折率が面内方向で不均一になりやすく、このためレーザ光の水平方向の広がり角度がバラツキ易くなるおそれがある。
一方、本実施形態にあってはリッジ部13以外の領域に存在する発光層5と光ガイド層52と絶縁膜9の厚みのバラツキは成長時の膜厚のバラツキに依存するだけであり、その程度はエッチングによって生じるバラツキに比べ極めて小さい。従って、本実施形態に係る半導体レーザ素子1Aでは、リッジ部13以外の領域における発光層5中の実効屈折率の面内方向のバラツキを第1実施形態に係るものよりも小さくすることができるので、レーザ光の水平方向の広がり角度のバラツキを抑制することができる。
また、発光層5とn型クラッド層6Aとの間に、n型クラッド層6Aを構成するn型ZnO層よりもウェットエッチングに対して安定な窒化物系半導体層としてのInGaN層からなる光ガイド層52を発光層5の全面を覆うように設けている。このため絶縁膜50に覆われていないn型クラッド層6Aを全てエッチングすることができるので、第1実施形態の半導体レーザ素子1のようにn型クラッド層6の平坦部6aを所望の膜厚に形成するために必要なエッチングの制御を要しない。従って、n型クラッド層6Aのエッチング工程を簡単化することができる。
次に、第3実施形態による半導体レーザ素子1Aから出力されるレーザ光の水平方向の広がり角度のばらつきを抑制することができる効果を証明するために行った実験について説明する。
この実験では比較例として、n型クラッド層6の平坦部6aの膜厚が約100nmの第1実施形態の半導体レーザ素子1を用いた。尚、比較例の第1実施形態の半導体レーザ素子1のn型クラッド層6は、ドライエッチングによってパターニングすることによって平坦部6aを形成した。
次に、図16及び図17を参照して実験結果について説明する。図16は、第3実施形態による半導体レーザ素子の実験結果を示すものである。図17は、第1実施形態による半導体レーザ素子の実験結果を示すものである。図16及び図17において、縦軸はサンプルの個数を示し、横軸は半導体レーザ素子から出力されるレーザ光の水平方向の広がり角度を示している。
図16に示すように、第3実施形態による半導体レーザ素子1Aは、レーザ光の水平方向の広がり角度が約7.5°〜約10.5°の間となり、特に、約8.5°〜約9.5°の間に広がり角度が集中した。
一方、図17に示すように、第1実施形態による半導体レーザ素子1では、レーザ光の広がり角度が約5.5°〜約10.5°の間となり、第3実施形態の広がり角度のばらつきに比べてばらつきが広くなった。更に、その間の角度でも広がり角度が特定の角度に集中することは無く、広がり角度のばらつきが顕著である。
以上のように、第3実施形態に係る半導体レーザ素子1Aも、第1および第2実施形態に係る半導体レーザ素子1、21と同様に、Inを含む窒化物系半導体からなる活性層としての発光層5のGa極性面上に酸化亜鉛系半導体からなる層としてのn型クラッド層6
A及びn型コンタクト層7を有している。従って、本実施形態に係る半導体レーザ素子1Aも第1及び第2実施形態に係る半導体レーザ素子1、21と同様に、発光特性の向上した半導体レーザ素子1Aを提供することができる。
さらに、第1実施形態の半導体レーザ素子1に比べ、第3実施形態の半導体レーザ素子1Aでは、n型クラッド層6Aを発光層5までエッチングすることによって、n型クラッド層6の平坦部6aのばらつきに起因するレーザ光の水平方向の広がり角度のばらつきを抑制することができることがわかる。
以上、上記実施形態を用いて本発明を詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更形態として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。以下、上記実施形態を一部変更した変更形態について説明する。
例えば、上述の第1実施形態では、基板2上に成長させたままの半導体レーザ素子1として使用する例を示したが、第1実施形態と同様にp型GaNからなる基板2上に半導体層を成長させた後、第2実施形態の半導体レーザ素子21のように支持基板に貼りかえてもよい。
また、上述の実施形態では、n型クラッド層6、27及びn型コンタクト層7、26をn型ZnO層及びn型ZnSeO層によって構成したが、他のn型ZnO系半導体層によって構成してもよい。例えば、n型MgZnO層、n型BeMgZnO層、n型ZnOS層、n型ZnSeO層、n型ZnCdO層等を適用することができる。
また、上述の各実施形態では半導体レーザ素子について説明したが、本発明は半導体レーザ素子に限らず、Inを含む窒化物系半導体からなる活性層としての発光層を有する発光ダイオード、或いはInを含む窒化物系半導体からなる活性層としての受光層を有する受光素子等の、Inを含む窒化物系半導体からなる活性層を有する光半導体素子に適用することができる。
また、上述の各実施形態では、n型クラッド層6、27及びn型コンタクト層7、26を構成するn型ZnO層を約780℃の成長温度で成長させたが、成長温度は約700℃〜約800℃でも可能であり、特に限定するものではない。
また、上述した半導体レーザ素子の各層を構成する材料及び厚みなどは適宜変更可能である。尚、p型クラッド層及びp型キャリアブロック層は、バンドギャップを大きくするためにInを含まないp型半導体層が好ましい。
また、上述した半導体レーザ素子1では、発光層5とn型クラッド層6が直接接続されるように構成したが、発光層5とn型クラッド層6との間に別の層を形成してもよい。例えば、製造工程において、MOVPE装置で発光層5とを形成した後、MBE装置に移動させる際に発光層5を保護する層等を形成してもよい。
また、上述した第3実施形態による半導体レーザ素子1Aでは、InGaN層による光ガイド層52をエッチングストッパー層として適用したが、AlGaN層、GaN層等をエッチングストッパー層として光ガイド層52の代わりに形成してもよく、又は、光ガイド層52とn型クラッド層6との間に別に形成してもよい。
本発明の第1実施形態に係るレーザ発振可能な半導体レーザ素子(光半導体素子)の断面構造を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る半導体レーザ素子の発光層の断面構造を示す図である。 第1実施形態による半導体レーザ素子の各製造工程を説明するための図である。 半導体レーザ素子の各製造工程を説明するための図である。 半導体レーザ素子の各製造工程を説明するための図である。 半導体レーザ素子の各製造工程を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る半導体レーザ素子を比較例のPL実験の結果を示すグラフである。 第2実施形態に係る半導体レーザ素子の断面構造を示す図である。 図8のX−X線に沿った断面構造を示す図である。 第2実施形態による半導体レーザ素子の各製造工程を説明するための図である。 第2実施形態による半導体レーザ素子の各製造工程を説明するための図である。 第2実施形態による半導体レーザ素子の各製造工程を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る半導体レーザ素子を比較例のPL実験の結果を示すグラフである。 第3実施形態に係る半導体レーザ素子の断面構造を示す図である。 第3実施形態による半導体レーザ素子のリッジ部を形成する製造工程を説明するための図である。 第3実施形態による半導体レーザ素子の広がり角度の実験結果を示すものである。 比較例による半導体レーザ素子の広がり角度の実験結果を示すものである。
1、1A 半導体レーザ素子
2 基板
3a 凸部
3 p型クラッド層
4 p型キャリアブロック層
5 発光層
6、6A n型クラッド層
6a 平坦部
6b 凸部
7 n型コンタクト層
13 リッジ部
21 半導体レーザ素子
26 n型コンタクト層
27 n型クラッド層
28 発光層
29 p型キャリアブロック層
30 p型クラッド層
31 p型コンタクト層

Claims (2)

  1. 成長方向側にGa極性面を有するGaを含むp型窒化物系半導体層を成長させる工程と、
    前記p型窒化物系半導体層の前記Ga極性面側に、成長方向側にGa極性面を有するIn及びGaを含む窒化物系半導体からなる活性層を成長させる工程と、
    前記活性層のGa極性面側に、n型酸化亜鉛系半導体層を成長させる工程と、を備え、
    前記p型窒化物系半導体層を成長させる工程の成長温度は、前記活性層を成長させる工程の成長温度をよりも高く、前記n型酸化亜鉛系半導体層を成長させる工程の成長温度は、前記活性層を成長させる工程の成長温度よりも低いことを特徴とする光半導体素子の製造方法。
  2. 前記n型酸化亜鉛系半導体層を成長させる工程の成長温度は、700〜800℃であることを特徴とする請求項1に記載の光半導体素子の製造方法。
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