JP2010000848A - 大気浄化触媒装置の異常検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ラジエータ18入口の冷却水温度Taを検出するための水温センサ20を備える。ラジエータ18の熱交換コア部16の表面温度Tbを検出するためのコア温度センサ22を備える。水温センサ20により検出されるラジエータ入口の冷却水温度Taと、コア温度センサ22により検出される熱交換コア部16の表面温度Tbとの温度差(Ta−Tb)が、予め設定された判定閾値A、Bに基づく所定の範囲内(A<(Ta−Tb)<B)にあるか否かを判別することで、大気浄化触媒装置が正常に機能しているか否かを判定する。
【選択図】図1
Description
前記熱交換器における入口側の部位で当該熱交換器内を流れる流体の入口側温度を取得する入口側温度取得手段と、
前記入口側部位よりも出口側の部位で前記流体の出口側温度を取得する出口側温度取得手段と、
前記入口側温度と前記出口側温度との温度差に基づいて、前記大気浄化触媒装置が正常に機能しているか否かの判定を行う異常判定手段と、
を備えることを特徴とする。
前記出口側温度取得手段は、前記熱交換器の表面温度を検出する表面温度検出手段を含み、
前記異常判定手段は、前記入口側温度と前記表面温度との温度差に基づいて、前記判定を行うことを特徴とする。
前記車両は、内燃機関を備え、
前記熱交換器は、ラジエータであって、
前記異常判定手段は、前記車両の停止中のアイドリング時に、前記判定を行うことを特徴とする。
前記ラジエータに送風するラジエータファンを更に備え、
前記異常判定手段は、前記車両の停止中のアイドリング時に、前記ラジエータの通過風速変化に対する前記表面温度の変化に基づいて、前記表面温度検出手段を備える前記ラジエータが正規の状態で前記車両に搭載されているか否かを判定することを特徴とする。
前記表面温度検出手段は、前記熱交換器内の前記流体の出口部位に近接して配置されていることを特徴とする。
前記ラジエータに設けられ、前記ラジエータの温度を検出するラジエータ温度検出手段と、
前記ラジエータの通過風速変化と前記内燃機関の発熱量変化のうちの少なくとも前記通過風速変化に対する前記ラジエータの温度変化に基づいて、前記ラジエータ温度検出手段を備える前記ラジエータが正規の状態で前記車両に搭載されているか否かを判定する異常判定手段と、
を備えることを特徴とする。
前記ラジエータに送風するラジエータファンを更に備え、
前記異常判定手段は、前記車両の停止中のアイドリング時に、前記通過風速変化に対する前記ラジエータの温度変化に基づいて、前記ラジエータ温度検出手段を備える前記ラジエータが正規の状態で前記車両に搭載されているか否かを判定することを特徴とする。
前記異常判定手段は、前記車両の走行時における前記通過風速変化と前記発熱量変化のうちの少なくとも前記通過風速変化に対する前記ラジエータの温度変化と、前記車両の停止中のアイドリング時における前記通過風速変化に対する前記ラジエータの温度変化とに基づいて、前記ラジエータファンの異常の有無を判定するラジエータファン異常判定手段を含むことを特徴とする。
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1における大気浄化触媒装置の異常検出装置の構成を説明するための図である。より具体的には、図1(A)は、車両後方側からラジエータ10を見た図であり、図1(B)は、車両側方側からラジエータ10を見た図である。
ここでは、図1に示すラジエータ10は、一例として、内燃機関(図示省略)を動力源とする車両(図示省略)の前面に搭載されているものとする。
ところで、ラジエータ10の交換やラジエータ10からの大気浄化触媒装置の剥がれもしくは当該触媒自体の劣化によって、ラジエータ10に塗布された大気浄化触媒装置が正常に機能しなくなった場合には、大気中に含まれる汚染物質を十分に浄化できなくなるので問題となる。本実施形態では、以下に説明する手法を用いて、ラジエータ10にコーティングされた大気浄化触媒装置が正常に機能しているか否かを検出するようにしている。
先ず、ラジエータ10にコーティングされた大気浄化触媒装置が正常に機能しているか否か(より具体的には、大気浄化触媒装置が剥がれずにラジエータ10に適切(正常)にコーティングされているか否か、更には、当該大気浄化触媒自体が劣化していないか否か)を検出する手法について説明する。
大気浄化触媒装置がラジエータ10に正常にコーティングされているか否か、更には、当該大気浄化触媒自体の劣化により当該触媒の浄化能が低下していないか否か)を判定することが可能となる。
次に、コア温度センサ22を備える大気浄化触媒装置付きの正規のラジエータ10が他のラジエータに交換されることなく、正規の状態で車両に搭載されているか否かを検出(以下、「タンパリング検出」と略する場合がある)する手法について説明する。
本実施形態では、ラジエータ10の通過風速変化や内燃機関の発熱量変化に対するコア温度センサ22の出力変化(コア温度変化)に基づいて、タンパリング検出を行うようにしている。
図2より、加速時には、吸入空気量(発熱量)が多くなるのに伴って、ラジエータ10のコア温度が高くなっていることが判る。また、加速時には、車速が高まるのに伴って、コア温度が高くなっていることが判る。また、減速開始時には、内燃機関の負荷が直ちに下がるのに対して車速の低下が遅れて進行するので、それに伴い、コア温度が低下することが判る。
本実施形態では、車両の停止中のアイドリング時に、ラジエータ10の通過風速変化に対するラジエータ10のコア温度センサ22の出力変化(コア温度変化)に基づいて、タンパリング検出を行うようにしている。
図4に示すルーチンでは、先ず、コア温度センサ22に断線やショートといった異常が生じているか否かが当該コア温度センサ22の出力に基づいて判別される(ステップ100)。その結果、コア温度センサ22の断線やショートの発生が認められる場合には、当該コア温度センサ22が異常であると判定される(ステップ102)。
以上説明した処理に加え、車両走行中のタンパリング検出モード(上記ステップ130)の実行結果と、車両停止中のタンパリング検出モード(上記ステップ116)の実行結果とを比較して、次のような判定を行ってもよい。すなわち、車両走行中のタンパリング検出モードで正常と判定された場合であって、車両停止中のタンパリング検出モードで異常と判定された場合には、車速変化に対してコア温度センサ22の出力が正しく連動しているにも関わらず、ラジエータファン18の作動に伴うラジエータ10の通過風速変化に対してはコア温度センサ22の出力が正しく連動していないことになる。このように、車両走行時とアイドリング時とで判定結果の相違が生ずる理由は、コア温度センサ22を備える正規のラジエータ10が他のラジエータに交換されたからではなく、ラジエータファン18に異常が生じているからであると判断することができる。以上のような判定結果の比較を行うことで、上記タンパリングがされているか、或いはラジエータファン18が異常であるかを判別することが可能となる。
また、以上説明した処理に加えて、次のような処理を行うようにしてもよい。
エアコンの作動中には、ラジエータ10の前に設けられるエアコンコンデンサにおける放熱が、ラジエータ10の冷却性能に影響を及ぼす。より具体的には、エアコンが作動すると、ラジエータ10に導入される冷却風の温度が高くなるため、外気温度が高くなった場合と同様の影響をラジエータ10に与える。そこで、車両が備えるエアコンの作動状況に応じて、上述した各判定閾値A、B、E、H、Iを変化させるようにしてもよい。或いは、エアコンの作動中は、上述した大気浄化触媒装置有無の検出やタンパリング検出を禁止するようにしてもよい。
雨や雪が降っている場合には、ラジエータ10にかかった水の蒸発熱が、ラジエータ10の冷却性能に影響を及ぼす。そこで、別途備えるようにした車室外湿度センサによって湿度が高いと判定された場合やワイパーの作動中であると判定された場合に、上記検出を禁止するようにして、誤検出を防止するようにしてもよい。
すなわち、ラジエータ10の熱交換コア部16を通過する冷却風の風速を検出するための風速センサを当該熱交換コア部16などに備えるようにしてもよい。そして、ラジエータ10の通過風速を当該風速センサで直接的にモニターするようにし、当該風速センサの出力変化に対するコア温度センサ22の出力変化の連動性に基づき、タンパリング検出を行うようにしてもよい。このような手法によれば、判定精度を良好に高めることができる。更に、風速センサの出力と車速との相関を予め測定しておき、風速センサの出力が現在の車速に応じた所定の判定幅に入っているかどうかを判断することで、当該風速センサの異常の有無を判定してもよい。
また、コア温度センサ22が前記第2の発明における「表面温度検出手段」に相当している。
また、コア温度センサ22が前記第6の発明における「ラジエータ温度検出手段」に相当している。
また、ECU30が上記ステップ130のタンパリング検出モードの実行結果と、上記ステップ116のタンパリング検出モードの実行結果とを比較して、タンパリング検出モードで異常と判定された場合にラジエータファン18に異常が生じていると判断することにより前記第8の発明における「ラジエータファン異常判定手段」が実現されている。
12 入口側タンク部
14 出口側タンク部
16 熱交換コア部
16a チューブ
16b フィン
18 ラジエータファン
20 水温センサ
22 コア温度センサ
30 ECU(Electronic Control Unit)
Claims (8)
- 車両に搭載された熱交換器に設けられ大気中に含まれる汚染物質を浄化する大気浄化触媒装置の異常検出装置であって、
前記熱交換器における入口側の部位で当該熱交換器内を流れる流体の入口側温度を取得する入口側温度取得手段と、
前記入口側部位よりも出口側の部位で前記流体の出口側温度を取得する出口側温度取得手段と、
前記入口側温度と前記出口側温度との温度差に基づいて、前記大気浄化触媒装置が正常に機能しているか否かの判定を行う異常判定手段と、
を備えることを特徴とする大気浄化触媒装置の異常検出装置。 - 前記出口側温度取得手段は、前記熱交換器の表面温度を検出する表面温度検出手段を含み、
前記異常判定手段は、前記入口側温度と前記表面温度との温度差に基づいて、前記判定を行うことを特徴とする請求項1記載の大気浄化触媒装置の異常検出装置。 - 前記車両は、内燃機関を備え、
前記熱交換器は、ラジエータであって、
前記異常判定手段は、前記車両の停止中のアイドリング時に、前記判定を行うことを特徴とする請求項1または2記載の大気浄化触媒装置の異常検出装置。 - 前記ラジエータに送風するラジエータファンを更に備え、
前記異常判定手段は、前記車両の停止中のアイドリング時に、前記ラジエータの通過風速変化に対する前記表面温度の変化に基づいて、前記表面温度検出手段を備える前記ラジエータが正規の状態で前記車両に搭載されているか否かを判定することを特徴とする請求項3記載の大気浄化触媒装置の異常検出装置。 - 前記表面温度検出手段は、前記熱交換器内の前記流体の出口部位に近接して配置されていることを特徴とする請求項2記載の大気浄化触媒装置の異常検出装置。
- 内燃機関を備える車両に搭載されたラジエータに設けられ大気中に含まれる汚染物質を浄化する大気浄化触媒装置の異常検出装置であって、
前記ラジエータに設けられ、前記ラジエータの温度を検出するラジエータ温度検出手段と、
前記ラジエータの通過風速変化と前記内燃機関の発熱量変化のうちの少なくとも前記通過風速変化に対する前記ラジエータの温度変化に基づいて、前記ラジエータ温度検出手段を備える前記ラジエータが正規の状態で前記車両に搭載されているか否かを判定する異常判定手段と、
を備えることを特徴とする大気浄化触媒装置の異常検出装置。 - 前記ラジエータに送風するラジエータファンを更に備え、
前記異常判定手段は、前記車両の停止中のアイドリング時に、前記通過風速変化に対する前記ラジエータの温度変化に基づいて、前記ラジエータ温度検出手段を備える前記ラジエータが正規の状態で前記車両に搭載されているか否かを判定することを特徴とする請求項6記載の大気浄化触媒装置の異常検出装置。 - 前記異常判定手段は、前記車両の走行時における前記通過風速変化と前記発熱量変化のうちの少なくとも前記通過風速変化に対する前記ラジエータの温度変化と、前記車両の停止中のアイドリング時における前記通過風速変化に対する前記ラジエータの温度変化とに基づいて、前記ラジエータファンの異常の有無を判定するラジエータファン異常判定手段を含むことを特徴とする請求項7記載の大気浄化触媒装置の異常検出装置。
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