JP2010071079A - 車両用冷却システムの異常診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大気浄化機能を備えたラジエータが搭載されたエンジン冷却システムにおいて、ラジエータの不正改造を確実に検出できるようにする。
【解決手段】ラジエータ14の冷却水出口付近に温度センサ21を取り付け、この温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合と、冷却水温センサ23で検出した冷却水温から推定したラジエータ出口温度推定値の変化度合とを比較して、ラジエータ14の冷却水出口付近に温度センサ21が正しく取り付けられているか否かを判断することで、ラジエータ14の異常(不正改造等)の有無を判定する。尚、冷却水温センサ23で検出した冷却水温からラジエータ出口温度を推定する際に、外気温と車速と冷却ファン20の回転速度とウォータポンプ13の回転速度とに応じてラジエータ出口温度推定値を補正して、ラジエータ出口温度推定値を精度良く求めるようにしても良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、大気を浄化する機能を備えたラジエータが搭載された車両用冷却システムの異常診断装置に関する発明である。
車両に搭載される内燃機関の冷却システムにおいては、ラジエータに大気中の有害物質(例えばオゾン等)を浄化する触媒を担持させたものがあり、特定の国や地域では、このような大気浄化機能を備えたラジエータが搭載された車両に対して排出ガス規制を緩和する等の優遇措置を与えるようにしている。
ところが、大気浄化機能を備えたラジエータは、一般的なラジエータに比べて高価であるため、大気浄化機能を備えたラジエータが搭載された車両は、例えば、衝突事故等でラジエータが破損した場合の修理の際に、大気浄化機能を備えていない安価なラジエータに交換される不正改造が行われる懸念がある。従って、万一、そのようなラジエータの不正改造が行われた場合には、そのラジエータの不正改造を早期に検出して、警告ランプの点灯等によって運転者に警告する必要がある。
そこで、特許文献1(米国特許第6695473号公報)に記載されているように、大気浄化機能を備えたラジエータの冷却水入口付近に、温度センサを取り外し不能な手段で取り付け(温度センサ自体を破壊しないと取り外しできないように取り付け)、この温度センサの検出値が冷却水温センサの検出値とほぼ同様の挙動を示すか否かを監視して、ラジエータに温度センサが正しく取り付けられているか否かを判断することで、ラジエータの不正改造の有無を判定するようにしたものがある。
米国特許第6695473号公報
しかし、上記特許文献1の技術では、例えば、正規のラジエータに取り付けられていた温度センサをラジエータのセンサ取付部分ごと切り取って内燃機関のシリンダヘッド等に取り付けて、温度センサの検出値が冷却水温センサの検出値とほぼ同様の挙動を示すように細工した上で、ラジエータを交換するといった不正改造が行われた場合には、ラジエータが不正改造されているにも拘らず、温度センサの検出値が冷却水温センサの検出値とほぼ同様の挙動を示すため、ラジエータの不正改造無しと誤判定して、ラジエータの不正改造を検出できない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、ラジエータの不正改造を確実に検出できる車両用冷却システムの異常診断装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、大気を浄化する機能を備えたラジエータと内燃機関との間で冷却水を循環させる車両用冷却システムの異常診断装置において、内燃機関側で冷却水温を検出する冷却水温センサと、ラジエータの冷却水出口付近に該冷却水出口付近の温度(以下「ラジエータ出口温度」という)を検出するように取り付けられた温度センサと、冷却水温センサで検出した冷却水温に基づいてラジエータ出口温度を推定するラジエータ出口温度推定手段とを備え、温度センサで検出したラジエータ出口温度検出値又はその変化度合と、ラジエータ出口温度推定手段で推定したラジエータ出口温度推定値又はその変化度合とを比較してラジエータの異常診断を異常診断手段により行うようにしたものである。
一般に、内燃機関からラジエータに循環する冷却水は、ラジエータでの放熱によって冷却されて温度が低下するため、内燃機関側の冷却水温センサで検出した冷却水温よりもラジエータ出口温度(ラジエータの冷却水出口付近の温度)の方が低い温度となるが、冷却水温センサで検出した冷却水温に応じてラジエータ出口温度が変化するため、冷却水温センサで検出した冷却水温からラジエータ出口温度を推定することができる。
そして、温度センサで検出したラジエータ出口温度検出値又はその変化度合(例えば、所定時間当りの変化量、変化速度等)と、冷却水温から推定したラジエータ出口温度推定値又はその変化度合とを比較することによって、温度センサで検出したラジエータ出口温度検出値がラジエータ出口温度推定値とほぼ同様の挙動を示すか否かを監視して、ラジエータの冷却水出口付近に温度センサが正しく取り付けられているか否かを判断することで、ラジエータの異常(不正改造等)の有無を判定することができる。
この場合、正規のラジエータの冷却水出口付近に取り付けられていた温度センサをラジエータのセンサ取付部分ごと切り取って他の部位(例えば内燃機関のシリンダヘッド等)に取り付けた状態で、温度センサの検出値がラジエータ出口温度とほぼ同様の挙動を示すようにすることは極めて困難であるため、本発明のように、温度センサで検出したラジエータ出口温度検出値又はその変化度合と、ラジエータ出口温度推定値又はその変化度合とを比較してラジエータの異常診断を行えば、ラジエータの異常(不正改造等)を確実に検出することができる。
具体的な異常診断方法としては、請求項2のように、ラジエータ出口温度検出値の変化度合がラジエータ出口温度推定値の変化度合から所定値以上乖離している場合にラジエータの異常有りと判定するようにすると良い。ラジエータの冷却水出口付近に温度センサが正しく取り付けられていれば、温度センサで検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合がラジエータ出口温度推定値の変化度合とほぼ同じになるはずである。従って、ラジエータ出口温度検出値の変化度合がラジエータ出口温度推定値の変化度合から所定値以上乖離している場合には、ラジエータの不正改造等により温度センサが正しく取り付けられていない状態であると判断して、ラジエータの異常(不正改造等)有りと判定することができる。
ところで、冷却水温センサで検出した冷却水温が同じでラジエータに流入する冷却水温が同じでも、ラジエータの放熱量が変化すると、ラジエータの冷却水出口付近の冷却水温が変化してラジエータ出口温度が変化する。
そこで、請求項3のように、車速に応じてラジエータ出口温度推定値を補正するようにしても良い。このようにすれば、車速に応じて走行風の風量が変化し、それに応じてラジエータの放熱量が変化してラジエータ出口温度が変化するのに対応して、ラジエータ出口温度推定値を補正することができ、ラジエータ出口温度推定値を精度良く求めることができる。
また、請求項4のように、ラジエータの冷却ファンの作動状態に応じてラジエータ出口温度推定値を補正するようにしても良い。このようにすれば、冷却ファンの作動状態(例えば回転速度等)に応じて冷却風の風量が変化し、それに応じてラジエータの放熱量が変化してラジエータ出口温度が変化するのに対応して、ラジエータ出口温度推定値を補正することができ、ラジエータ出口温度推定値を精度良く求めることができる。
更に、請求項5のように、外気温に応じてラジエータ出口温度推定値を補正するようにしても良い。このようにすれば、外気温に応じてラジエータの放熱量が変化してラジエータ出口温度が変化するのに対応して、ラジエータ出口温度推定値を補正することができ、ラジエータ出口温度推定値を精度良く求めることができる。
外気温を検出する機能を備えていないシステムの場合には、請求項6のように、内燃機関の吸気温に応じてラジエータ出口温度推定値を補正するようにしても良い。吸気温は、外気温に応じて変化するため、吸気温に応じてラジエータ出口温度推定値を補正しても、外気温に応じてラジエータの放熱量が変化してラジエータ出口温度が変化するのに対応して、ラジエータ出口温度推定値を補正することができ、ラジエータ出口温度推定値を精度良く求めることができる。
また、請求項7のように、冷却水を循環させるウォータポンプの作動状態に応じてラジエータ出口温度推定値を補正するようにしても良い。このようにすれば、ウォータポンプの作動状態(例えば回転速度等)に応じてラジエータに循環する冷却水の流量が変化し、それに応じてラジエータの放熱量が変化してラジエータ出口温度が変化するのに対応して、ラジエータ出口温度推定値を補正することができ、ラジエータ出口温度推定値を精度良く求めることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1及び図2に基づいてエンジン冷却システム全体の概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の冷却水通路12(ウォータジャケット)の入口には、ウォータポンプ13が設けられている。このウォータポンプ13は、エンジン11の動力で駆動される機械式のウォータポンプ又はモータで駆動される電動式のウォータポンプである。
エンジン11の冷却水通路12の出口とラジエータ14の入口とが冷却水循環パイプ15によって接続され、ラジエータ14の出口とウォータポンプ13の吸入口とが冷却水循環パイプ16によって接続されている。これにより、エンジン11の冷却水通路12→冷却水循環パイプ15→ラジエータ14→冷却水循環パイプ16→ウォータポンプ13→エンジン11の冷却水通路12の経路で冷却水が循環する冷却水循環回路17が構成されている。
この冷却水循環回路17には、ラジエータ14と並列にバイパス流路18(図2参照)が設けられ、このバイパス流路18の両端が冷却水循環パイプ15,16の途中に接続されている。冷却水循環パイプ15とバイパス流路18との接続部付近には、サーモスタットバルブ19が設けられ、冷却水温が所定温度(例えば暖機完了に相当する温度)よりも低いときには、サーモスタットバルブ19が閉弁してラジエータ14への流路を遮断することで、エンジン11からの冷却水をバイパス通路18に流して循環させるようになっている。ラジエータ14の近傍には、冷却風を発生させる冷却ファン20(図1参照)が配置されている。この冷却ファン20は、エンジン11の動力で駆動される機械式の冷却ファン又はモータで駆動される電動式の冷却ファンである。
また、ラジエータ14には、大気中の有害物質(例えばオゾン等)を浄化する触媒(図示せず)が担持されている。このラジエータ14の冷却水出口付近(冷却水循環パイプ16の接続部付近)には、該冷却水出口付近の温度(以下「ラジエータ出口温度」という)を検出する温度センサ21が取り付けられている。この温度センサ21は、該温度センサ21自体を破壊しないと取り外しできないようにラジエータ14の後面(又は前面)に取り外し不能な手段で取り付けられている。
図1に示すように、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ23や、クランク軸が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ24が取り付けられ、このクランク角センサ24の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。また、吸気温センサ25によって吸気温が検出されると共に、外気温センサ26によって外気温が検出され、車速センサ27によって車速が検出される。
これら各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)28に入力される。このECU28は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁(図示せず)の燃料噴射量や点火プラグ(図示せず)の点火時期を制御する。
また、ECU28は、ラジエータ14に取り付けられた温度センサ21から、CAN (Controller Area Network) 通信により送信されるID情報をCAN受信部(図示せず)を介して受信し、受信した温度センサ21のID情報を照合して、正しい温度センサ21が接続されているか否かを確認する。
更に、ECU28は、後述する図4及び図5の異常診断ルーチンを実行することで、ラジエータ14の異常診断を次のようにして行う。
一般に、エンジン11からラジエータ14に循環する冷却水は、ラジエータ14での放熱によって冷却されて温度が低下するため、図3に示すように、エンジン11に取り付けられた冷却水温センサ23で検出した冷却水温よりもラジエータ出口温度(ラジエータ14の冷却水出口付近の温度)の方が低い温度となるが、冷却水温センサ23で検出した冷却水温に応じてラジエータ出口温度が変化するため、冷却水温センサ23で検出した冷却水温からラジエータ出口温度を推定することができる。
そこで、本実施例では、冷却水温センサ23で検出した冷却水温に基づいてラジエータ出口温度を推定し、温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合(例えば、所定時間当りの変化量、変化速度等)と、冷却水温から推定したラジエータ出口温度推定値の変化度合とを比較することによって、温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値がラジエータ出口温度推定値とほぼ同様の挙動を示すか否かを監視して、ラジエータ14の冷却水出口付近に温度センサ21が正しく取り付けられているか否かを判断することで、ラジエータ14の異常(不正改造等)の有無を判定する。
例えば、図3に示すように、冷却水温センサ23で検出した冷却水温が上昇しているときに、その冷却水温から推定したラジエータ出口温度推定値の変化度合(所定時間当りの上昇量)に対して、温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合(所定時間当りの上昇量)が所定値以上乖離している場合には、ラジエータ14の不正改造等により温度センサ21が正しく取り付けられていない状態であると判断して、ラジエータ14の異常(不正改造等)有りと判定する。
以上説明したラジエータ14の異常診断は、ECU28によって図4及び図5の異常診断ルーチンに従って実行される。以下、このルーチンの処理内容を説明する。
図4及び図5に示す異常診断ルーチンは、ECU28の電源オン中に所定周期で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう異常診断手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、温度センサ21、ウォータポンプ13、サーモスタットバルブ19、冷却ファン20等のエンジン冷却システムを構成する各部品が正常に動作するか否かを、車両に搭載した自己診断機能の診断結果に基づいて判定し、何等かの異常が検出されていれば、ステップ102以降の異常診断に関する処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ101で、温度センサ21、エンジン冷却システムを構成する各部品が全て正常であることが確認されれば、ステップ102以降の異常診断に関する処理を次のようにして実行する。
まず、ステップ102で、冷却水温センサ23で検出した冷却水温を読み込む。この後、ステップ103に進み、外気温センサ26で検出した外気温を読み込んだ後、ステップ104に進み、車速センサ27で検出した車速を読み込む。
この後、ステップ105に進み、冷却ファン20の回転速度を読み込む。ここで、冷却ファン20がエンジン11の動力で駆動される機械式の冷却ファンの場合には、エンジン回転速度から冷却ファン20の回転速度を求める。一方、冷却ファン20がモータで駆動される電動式の冷却ファンの場合には、モータの制御量(例えば駆動電圧や駆動電流等)から冷却ファン20の回転速度を求める。
この後、ステップ106に進み、ウォータポンプ13の回転速度を読み込む。ここで、ウォータポンプ13がエンジン11の動力で駆動される機械式のウォータポンプの場合には、エンジン回転速度からウォータポンプ13の回転速度を求める。一方、ウォータポンプ13がモータで駆動される電動式のウォータポンプの場合には、モータの制御量(例えば駆動電圧や駆動電流等)からウォータポンプ13の回転速度を求める。
この後、ステップ107に進み、冷却水温、外気温、車速、冷却ファン20の回転速度、ウォータポンプ13の回転速度等を用いてラジエータ出口温度推定値TSを次のようにして算出する。
まず、冷却水温センサ23で検出した冷却水温に応じた基本ラジエータ出口温度推定値TSb をマップ又は数式等により算出する。この基本ラジエータ出口温度推定値TSb は、所定の基準状態のとき(例えば、外気温、車速、冷却ファン20の回転速度、ウォータポンプ13の回転速度等がそれぞれ所定の基準値のとき)のラジエータ14の放熱量等を考慮して求めたラジエータ出口温度である。
しかし、冷却水温センサ23で検出した冷却水温が同じでラジエータ14に流入する冷却水温が同じでも、ラジエータ14の放熱量が変化すると、ラジエータ14の冷却水出口付近の冷却水温が変化してラジエータ出口温度が変化する。
例えば、外気温に応じてラジエータ14の放熱量が変化してラジエータ出口温度が変化する。
また、車速に応じて走行風の風量が変化し、それに応じてラジエータ14の放熱量が変化してラジエータ出口温度が変化する。
更に、冷却ファン20の回転速度に応じて冷却風の風量が変化し、それに応じてラジエータ14の放熱量が変化してラジエータ出口温度が変化する。
また、ウォータポンプ13の回転速度に応じてラジエータ14に循環する冷却水の流量が変化し、それに応じてラジエータ14の放熱量が変化してラジエータ出口温度が変化する。
そこで、本実施例では、外気温に応じた補正値と、車速に応じた補正値と、冷却ファン20の回転速度に応じた補正値と、ウォータポンプ13の回転速度に応じた補正値を、それぞれマップ又は数式等により算出し、これらの各種の補正値を用いて基本ラジエータ出口温度推定値TSb を補正して最終的なラジエータ出口温度推定値TSを求める。これにより、外気温と車速(走行風の風量)と冷却ファン20の回転速度(冷却風の風量)とウォータポンプ13の回転速度(冷却水の流量)とに応じてラジエータ出口温度推定値を補正する。
或は、外気温と車速と冷却ファン20の回転速度とウォータポンプ13の回転速度とに応じた総合的な補正値をマップ又は数式等により算出し、この総合的な補正値を用いて基本ラジエータ出口温度推定値TSb を補正して最終的なラジエータ出口温度推定値TSを求めるようにしても良い。
このようにしてラジエータ出口温度推定値TSを求めた後、ステップ108に進み、ラジエータ出口温度推定値の変化度合ΔTS(例えば、所定時間当りの変化量、所定期間における平均変化速度等)を算出する。
この後、ステップ109に進み、温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値TKを読み込んだ後、ステップ110に進み、温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合ΔTK(例えば、所定時間当りの変化量、所定期間における平均変化速度等)を算出する。
この後、図5のステップ111に進み、温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合ΔTKとラジエータ出口温度推定値の変化度合ΔTSとの差の絶対値が所定値以上であるか否かによって、温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合ΔTKがラジエータ出口温度推定値の変化度合ΔTSから所定値以上乖離しているか否かを判定する。
その結果、温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合ΔTKとラジエータ出口温度推定値の変化度合ΔTSとの差の絶対値が所定値以上である(温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合ΔTKがラジエータ出口温度推定値の変化度合ΔTSから所定値以上乖離している)と判定された場合には、ラジエータ14の不正改造等により温度センサ21が正しく取り付けられていない状態であると判断して、ステップ112に進み、ラジエータ14の異常(不正改造等)有りと判定して、異常フラグをONにセットする。
この後、ステップ113に進み、運転席のインストルメントパネルに設けられた警告ランプ29を点灯したり、或は、運転席のインストルメントパネルの警告表示部(図示せず)に警告表示して運転者に警告した後、ステップ114に進み、異常情報(異常コード等)をECU28のバックアップRAM(図示せず)等の書き換え可能な不揮発性メモリ(ECU28の電源オフ中でも記憶データを保持する書き換え可能なメモリ)に記憶して、本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ111で、温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合ΔTKとラジエータ出口温度推定値の変化度合ΔTSとの差の絶対値が所定値よりも小さいと判定された場合には、ラジエータ14に温度センサ21が正しく取り付けられているため、ラジエータ14の異常(不正改造等)無しと判断して、本ルーチンを終了する。
以上説明した本実施例では、ラジエータ14の冷却水出口付近に温度センサ21を取り付け、この温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合と、冷却水温センサ23で検出した冷却水温から推定したラジエータ出口温度推定値の変化度合とを比較することによって、温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値がラジエータ出口温度推定値とほぼ同様の挙動を示すか否かを監視して、ラジエータ14の冷却水出口付近に温度センサ21が正しく取り付けられているか否かを判断することで、ラジエータ14の異常(不正改造等)の有無を判定する。
この場合、正規のラジエータ14の冷却水出口付近に取り付けられていた温度センサ21をラジエータ14のセンサ取付部分ごと切り取って他の部位(例えばエンジン11のシリンダヘッド等)に取り付けた状態で、温度センサ21の検出値がラジエータ出口温度とほぼ同様の挙動を示すようにすることは極めて困難であるため、本実施例のように、温度センサ21で検出したラジエータ出口温度検出値の変化度合と、ラジエータ出口温度推定値の変化度合とを比較してラジエータ14の異常診断を行えば、ラジエータ14の異常(不正改造等)を確実に検出することができる。
更に、本実施例では、外気温と車速(走行風の風量)と冷却ファン20の回転速度(冷却風の風量)とウォータポンプ13の回転速度(冷却水の流量)とに応じてラジエータ出口温度推定値を補正するようにしたので、外気温や車速(走行風の風量)や冷却ファン20の回転速度(冷却風の風量)やウォータポンプ13の回転速度(冷却水の流量)に応じてラジエータ14の放熱量が変化してラジエータ出口温度が変化するのに対応して、ラジエータ出口温度推定値を補正することができ、ラジエータ出口温度推定値を精度良く求めることができる。
尚、上記実施例では、ラジエータ出口温度検出値の変化度合とラジエータ出口温度推定値の変化度合との差を評価してラジエータ14の異常(不正改造等)の有無を判定するようにしたが、ラジエータ出口温度検出値の変化度合とラジエータ出口温度推定値の変化度合との比を評価してラジエータ14の異常(不正改造等)の有無を判定するようにしても良い。或は、ラジエータ出口温度検出値とラジエータ出口温度推定値との差又は比を評価してラジエータ14の異常(不正改造等)の有無を判定するようにしても良い。
また、上記実施例では、外気温に応じてラジエータ出口温度推定値を補正するようにしたが、外気温センサ26を備えていないシステムの場合には、外気温に代えて、吸気温センサ25で検出した吸気温等の外気温に関連性のある情報に応じてラジエータ出口温度推定値を補正するようにしても良い。
また、上記実施例では、冷却水循環回路17にサーモスタットバルブ19を設けたシステムに本発明を適用したが、サーモスタットバルブ19に代えて、電磁弁で構成された流路切換バルブを設けたシステムに本発明を適用しても良い。
その他、本発明は、冷却システムの構成を適宜変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できることは言うまでもない。
本発明の一実施例におけるエンジン冷却システム全体の概略構成図である。 冷却水循環回路の概略構成図である。 冷却水温センサで検出した冷却水温とラジエータ出口温度の挙動を示すタイムチャートである。 異常診断ルーチンの処理の流れを説明するフローチャート(その1)である。 異常診断ルーチンの処理の流れを説明するフローチャート(その2)である。
符号の説明
11…エンジン(内燃機関)、13…ウォータポンプ、14…ラジエータ、17…冷却水循環回路、19…サーモスタットバルブ、20…冷却ファン、21…温度センサ、23…冷却水温センサ、25…吸気温センサ、26…外気温センサ、27…車速センサ、28…ECU(ラジエータ出口温度推定手段、異常診断手段)、29…警告ランプ

Claims (7)

  1. 大気を浄化する機能を備えたラジエータと内燃機関との間で冷却水を循環させる車両用冷却システムの異常診断装置において、
    前記内燃機関側で冷却水温を検出する冷却水温センサと、
    前記ラジエータの冷却水出口付近に該冷却水出口付近の温度(以下「ラジエータ出口温度」という)を検出するように取り付けられた温度センサと、
    前記冷却水温センサで検出した冷却水温に基づいて前記ラジエータ出口温度を推定するラジエータ出口温度推定手段と、
    前記温度センサで検出したラジエータ出口温度検出値又はその変化度合と、前記ラジエータ出口温度推定手段で推定したラジエータ出口温度推定値又はその変化度合とを比較して前記ラジエータの異常診断を行う異常診断手段と
    を備えていることを特徴とする車両用冷却システムの異常診断装置。
  2. 前記異常診断手段は、前記ラジエータ出口温度検出値の変化度合が前記ラジエータ出口温度推定値の変化度合から所定値以上乖離している場合に前記ラジエータの異常有りと判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用冷却システムの異常診断装置。
  3. 前記ラジエータ出口温度推定手段は、車速に応じて前記ラジエータ出口温度推定値を補正する手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用冷却システムの異常診断装置。
  4. 前記ラジエータ出口温度推定手段は、前記ラジエータの冷却ファンの作動状態に応じて前記ラジエータ出口温度推定値を補正する手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用冷却システムの異常診断装置。
  5. 前記ラジエータ出口温度推定手段は、外気温に応じて前記ラジエータ出口温度推定値を補正する手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用冷却システムの異常診断装置。
  6. 前記ラジエータ出口温度推定手段は、前記内燃機関の吸気温に応じて前記ラジエータ出口温度推定値を補正する手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用冷却システムの異常診断装置。
  7. 前記ラジエータ出口温度推定手段は、前記冷却水を循環させるウォータポンプの作動状態に応じて前記ラジエータ出口温度推定値を補正する手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の車両用冷却システムの異常診断装置。
JP2008235893A 2008-09-16 2008-09-16 車両用冷却システムの異常診断装置 Pending JP2010071079A (ja)

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