JP2007056722A - 内燃機関冷却装置の故障検出システム - Google Patents

内燃機関冷却装置の故障検出システム Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関の始動時に冷却水ポンプを停止させたとしてもサーモスタットの故障診断をより正確に行うことができる技術を提供する。
【解決手段】冷却水温度検出手段により検出または推定された冷却水の温度と基準値とを比較することによりサーモスタットの故障を検出するサーモスタット故障検出手段(S102)と、ポンプが作動を開始する前、または作動を開始する前および作動を開始した後の所定期間はサーモスタット故障検出手段によるサーモスタットの故障の検出を禁止する故障検出禁止手段(S101)と、を備えた。冷却水温度の変動が起きる時期にはサーモスタットの故障検出を禁止することにより誤検出を抑制する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関冷却装置の故障検出システムに関する。
冷却水温度を検出するセンサにより得られる冷却水温度と、サーモスタットが正常であるとしたときの冷却水温度の推定値と、を比較してサーモスタットの故障検出を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この従来技術によれば、内燃機関の運転状態および雰囲気状態(例えば、外気温)に基づいて、機関始動時からの冷却水温度の上昇値を求め、これを積算して冷却水温度を推定している。以下、このようにして推定された冷却水温度を水温模擬カウンタという。そして、従来技術によれば、潤滑油の温度に基づいて水温模擬カウンタを補正している。この補正後の水温模擬カウンタの上昇率よりもセンサにより検出される冷却水温度の上昇率のほうが低い場合にサーモスタットが故障していると判定される。
特開2004−232519号公報 特開2004−28062号公報 特開2004−301032号公報
ここで、電動ポンプを備えた内燃機関では、機関始動時に電動ポンプを停止させて早期暖機を図ることができる。
このように電動ポンプを停止させている場合、冷却水温度センサにより検出される冷却水温度は、サーモスタットが故障しているか否かによらず速やかに上昇する。そのため、水温模擬カウンタとセンサにより検出される冷却水温度とを比較してサーモスタットの故障検出を行うことは困難である。
また、内燃機関内部の冷却水温度が上昇した後に電動ポンプ作動させると、センサにより検出される冷却水温度が変動する。すなわち、電動ポンプを停止しているときには、内燃機関内部の冷却水温度は高くなるが、内燃機関外部の冷却水温度はほとんど上昇しない。そして、電動ポンプを作動させると、内燃機関外部の温度の低い冷却水が内燃機関内部に流れ込むので、センサで検出される冷却水温度が低下する。その後も、温度の低い冷却水と、温度の高い冷却水と、が順に流れ込み冷却水の温度が変動する。その結果、水温模擬カウンタとの差が大きくなるため、サーモスタットの故障診断が困難となる。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関冷却装置の故障検出システムにおいて、内燃機関の始動時に冷却水ポンプを停止させたとしてもサーモスタットの故障診断をより正確に行うことができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関冷却装置の故障検出システムは、以下の手段を採用した。
すなわち、
内燃機関の冷却水を循環させ且つ冷却水の流量を変更可能なポンプと、
冷却水の温度を低下させるラジエータと、
前記内燃機関、ポンプ、およびラジエータへ冷却水を流す冷却水通路と、
前記ラジエータを迂回するバイパス通路と、
冷却水の温度に応じて前記冷却水通路および前記バイパス通路に冷却水が流れる割合を調整するサーモスタットと、
前記サーモスタットよりも下流の冷却水の温度を検出または推定する冷却水温度検出手段と、
前記冷却水温度検出手段により検出または推定された冷却水の温度と基準値とを比較することにより前記サーモスタットの故障を検出するサーモスタット故障検出手段と、
前記ポンプが作動を開始する前、または作動を開始する前および作動を開始した後の所定期間は前記サーモスタット故障検出手段によるサーモスタットの故障の検出を禁止する故障検出禁止手段と、
を備えたことを特徴とする。
ここで、内燃機関では該内燃機関の燃焼室壁から冷却水への熱伝達により、冷却水の温度が上昇する。このときの冷却水温度の推移は内燃機関の運転状態および雰囲気の状態により異なる。そして、前記「基準値」は、内燃機関の運転状態および雰囲気の状態に基づいて求められる。この基準値は、サーモスタットが故障していないときの冷却水温度とすることができる。
冷却水温度検出手段は、サーモスタットの作動により冷却水温度が変わり得る場所において温度を検出または推定することができる。そして、冷却水温度検出手段により検出または推定される冷却水の温度(以下、検出される冷却水温度という。)と、基準値とを比較することによりサーモスタットの故障検出が行われる。
さらに、ポンプ作動前、またはポンプ作動前および作動開始後であって誤検出をするおそれのある間は、サーモスタットの故障検出を禁止している。すなわち、前記「所定期間」は、サーモスタットの故障検出をするときに誤検出をするおそれのある期間とすることができる。また、ポンプ始動後に冷却水が十分に混ざり合うのに要する期間を前記「所定期間」としてもよい。
このようにして、誤検出をするおそれのある期間はサーモスタットの故障検出を禁止するので、誤検出を抑制することができる。これにより、サーモスタットの故障検出の精度を向上させることができる。
なお、前記冷却水温度検出手段は、前記バイパス通路を流れる冷却水の温度を検出または推定してもよい。
また、本発明においては、前記サーモスタット故障検出手段は、冷却水の流量に応じて前記基準値を補正することができる。
ここで、冷却水の流量が変わると、冷却水と内燃機関との間の熱伝達率も変わるため、冷却水温度の上昇率も変化する。そのため、内燃機関の暖機状態または運転状態等に応じて冷却水流量を変化させているときにサーモスタットの故障検出を行うと、検出される冷却水温度と、基準値と、に差を生じ誤検出のおそれがある。
その点、熱伝達率と関係のある冷却水流量に応じて基準値を補正することにより、冷却水流量の変化に伴う冷却水温度の上昇率の変化を反映させつつサーモスタットの故障検出を行うことが可能となる。
さらに、本発明においては、前記サーモスタット故障検出手段は、前記サーモスタットが作動することによる冷却水温度の低下分を前記基準値から減じて該基準値を補正するこ
とができる。
ここで、ポンプ停止時には内燃機関内部の冷却水温度がサーモスタットの作動温度よりも高くなるときがある。そして、ポンプ始動後にサーモスタットの作動温度よりも高い冷却水がサーモスタットへ流れると、サーモスタットが作動して冷却水温度が低下する。その後にサーモスタットの故障検出を行うと誤検出するおそれがある。
その点、本発明ではこのときの温度低下分を基準値から減じる補正を行う。これにより、サーモスタットが作動したとしても、より正確な故障検出を行うことができる。
本発明に係る内燃機関冷却装置の故障検出システムは、内燃機関の始動時に冷却水ポンプを停止させたとしても、冷却水温度が変動する間はサーモスタットの故障診断を禁止するため、より正確に故障診断を行うことができる。
以下、本発明に係る内燃機関冷却装置の故障検出システムの具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関冷却装置の故障検出システムを適用する内燃機関1の概略構成を示す図である。
内燃機関1は、4サイクル機関であり、シリンダヘッド2およびシリンダブロック3を備えて構成されている。
内燃機関1の内部には冷却水を循環させるためのウォータジャケット4が形成されている。また、内燃機関1には冷却水を循環させるための通路が接続されている。この冷却水を循環させるための通路は、ラジエータ5を循環する第1循環通路6、ヒータコア7を循環する第2循環通路8、バイパス通路9を循環する第3循環通路10を備えて構成されている。各循環通路の一部には、他の循環通路と共有されている箇所があり、例えばウォータジャケット4は全ての循環通路に含まれている。
第1循環通路6は、ラジエータ5、サーモスタット11、電動ポンプ12、ウォータジャケット4を備えて構成されている。サーモスタット11は、冷却水温度が設定温度よりも高くなると作動して第1循環通路6に冷却水を流し、冷却水温度が低いときには第3循環通路10に冷却水を流す。また、第2循環通路8には、冷却水温度によらず冷却水が流れている。
第1循環通路6では、電動ポンプ12から吐出された冷却水が、ウォータジャケット4、ラジエータ5、サーモスタット11の順に流れる。
第2循環通路8は、ヒータコア7、電動ポンプ12、ウォータジャケット4を備えて構成されている。
第2循環通路8では、電動ポンプ12から吐出された冷却水が、ウォータジャケット4、ヒータコア7の順に流れる。
第3循環通路10は、バイパス通路9、サーモスタット11、電動ポンプ12、ウォータジャケット4を備えて構成されている。
第3循環通路10では、電動ポンプ12から吐出された冷却水が、ウォータジャケット4、バイパス通路9、サーモスタット11の順に流れる。
第1循環通路6および第2循環通路8の内燃機関1からの出口付近には、該第1循環通路6および第2循環通路8内を流れる冷却水の温度に応じた信号を出力する冷却水温度センサ13が取り付けられている。この冷却水温度センサ13は、バイパス通路9の近くに取り付けられているため、冷却水温度センサ13により得られる冷却水温度(以下、検出水温という。)は、該バイパス通路9を流れる冷却水の温度をも示している。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU14が併設されている。このECU14は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
ECU14には、冷却水温度センサ13の他、アクセル開度すなわち機関負荷に応じた信号を出力するアクセル開度センサ15、内燃機関1の回転数に応じた信号を出力するクランクポジションセンサ16が電気配線を介して接続され、これらセンサの出力信号がECU14に入力されるようになっている。
一方、ECU14には、電動ポンプ12が電気配線を介して接続され、ECU14はこの電動ポンプ12を制御する。電動ポンプ12は、該電動ポンプ12へ供給する電力を調整することにより、冷却水の吐出量すなわち冷却水の流量を調整することができる。また、内燃機関1の運転中であっても、電動ポンプ12を停止することができる。
そして、内燃機関1の冷間始動時には、内燃機関1の始動後であっても電動ポンプ12を停止させることにより、ウォータジャケット4内の冷却水の温度を速やかに上昇させることができる。これにより、内燃機関1の暖機を速やかに行うことができ、燃費の向上および有害物質の排出の抑制を図ることができる。
なお、本実施例における内燃機関1は、ハイブリッド車に搭載されていてもよく、この場合、内燃機関1の停止時であってもモータによる走行が可能となる。
そして、本実施例においては、電動ポンプ12を作動させた後の検出水温に基づいてサーモスタット11の故障検出を行う。
ここで、図2は、内燃機関始動後における検出水温の推移を示したタイムチャートである。内燃機関の始動後からAで示される時間までは電動ポンプ12が停止され、Aで示される時間から後は電動ポンプ12が作動している。
Aで示される時間までは、ウォータジャケット4に冷却水が滞留し、該冷却水の温度が速やかに上昇する。その後、電動ポンプ12が作動すると、第2循環通路8および第3循環通路10内の冷却水であって、内燃機関1の外部に滞留していた冷却水が内燃機関1の内部に流れ込む。このようにして内燃機関1の内部に流れ込んだ冷却水の温度は直ぐには上昇しない。そのため、この冷却水が内燃機関1を通過して冷却水温度センサ13に到達すると、検出水温が低下する。さらにその後、冷却水の温度は徐々に均一化されつつ内燃機関1から発生する熱により上昇する。
そして、本実施例においては、電動ポンプ12が作動を開始してから所定時間が経過した後にサーモスタット11の故障検出を行っている。この所定時間は、例えば、サーモスタットが正常だとしたときに、電動ポンプ12の作動により冷却水温度が一旦低下し、そ
の後所定値まで上昇するのに要する時間とすることができる。この所定時間は、予め実験等により求めてECU14に記憶させておく。
なお、電動ポンプ12が作動を開始してからの所定時間に代えて、冷却水の流量の積算値が所定値となるまではサーモスタット11の故障検出を禁止してもよい。また、内燃機関1の始動からの経過時間が所定値となるまではサーモスタット11の故障検出を禁止してもよい。
次に、本実施例におけるサーモスタットの故障検出のフローについて説明する。
図3は、本実施例におけるサーモスタットの故障検出のフローを示したフローチャートである。本ルーチンは、所定の時間毎に繰り返し実行される。
ステップS101では、検出水温または水温模擬カウンタが所定値以上であり、且つ電動ポンプ12が作動を開始してから所定時間が経過しているか否か判定される。すなわち、サーモスタット11の故障検出をするための条件が成立しているか否か判定される。
水温模擬カウンタは、内燃機関1の運転状態(例えば、機関回転数および機関負荷)および雰囲気状態(例えば、外気温)に基づいて冷却水温度の上昇値を求め、この上昇値を積算することにより推定される冷却水温度である。
そして、サーモスタット11の故障検出は、検出水温または水温模擬カウンタが所定値(例えば、75℃)以上となったときに行われるため、この温度となっているか否か判定される。
ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本ルーチンを一旦終了させる。
ステップS102では、サーモスタット11の故障検出が行われる。
例えば、検出水温が所定値(例えば、75℃)を超えたときに、水温模擬カウンタが検出水温よりも低い場合にはサーモスタット11は正常と判定される。一方、水温模擬カウンタが検出水温よりも先に所定値(例えば、75℃)に達した場合にはサーモスタット11が故障していると判定される。
このようにして、内燃機関1の始動時に電動ポンプ12が停止されている場合において冷却水温度が急激に上昇したとしても、サーモスタット11の故障検出が禁止されているので、誤検出を抑制することができる。
また、電動ポンプ12が作動を開始した後に冷却水温度が変動したとしても、所定期間はサーモスタット11の故障検出が禁止されているので、誤検出を抑制することができる。
以上より、サーモスタット11の故障検出をより正確に行うことができる。
本実施例においては、水温模擬カウンタの値を冷却水の流量に応じて補正する。
電動ポンプ12を備えた内燃機関1では、内燃機関1の暖機状態または運転状態に応じて冷却水流量を変えることがある。
ここで、図4は、冷却水流量と熱伝達率との関係を示した図である。熱伝達率は、内燃機関1から冷却水への熱伝達率である。
このように、冷却水流量が変わると熱伝達率が変わるため、冷却水の温度上昇率も変わる。すなわち、冷却水流量に応じて内燃機関1から冷却水への熱流速が変化する。
そして、図5は、本実施例における冷却水流量と水温模擬カウンタの補正係数との関係を示した図である。
図5中の基本流量とは、標準的な運転状態および標準的な雰囲気状態における冷却水流量である。そして、冷却水流量が基本流量のときに水温模擬カウンタの補正係数は1となる。ここで、冷却水流量が少なくなるほど熱伝達率が小さくなり、冷却水の温度上昇も小さくなる。そのため、冷却水流量が少ないほど、水温模擬カウンタの値が小さくなるように補正を行う。一方、冷却水流量が多いほど、水温模擬カウンタの値が大きくなるように補正を行う。
すなわち、冷却水流量が基本流量よりも少ない場合には、補正係数を1よりも小さくし、冷却水流量が少なくなるほど補正係数を小さくする。一方、冷却水流量が基本流量よりも多い場合には、補正係数を1よりも大きくし、冷却水流量が多くなるほど補正係数を大きくする。
次に、本実施例における水温模擬カウンタの算出フローについて説明する。
図6は、本実施例における水温模擬カウンタの算出フローを示したフローチャートである。本ルーチンは所定の時間毎に繰り返し実行される。
ステップS201では、機関回転数、機関負荷、および外気温から水温模擬カウンタのカウントアップ量Tchwをマップより算出する。カウントアップ量Tchwは、前回のルーチンが実行されてから今回のルーチンが実行されるまでの冷却水温度の上昇値であり、予め実験等により求めてマップ化しECU14に記憶されている。
ステップS202では、電動ポンプ12の流量に応じた水温模擬カウンタ補正係数Kchwをマップより算出する。水温模擬カウンタ補正係数Kchwは、カウントアップ量Tchwを補正するために用いられる係数である。このマップは図5に示したマップであり、予め実験等により求めてECU14に記憶させておく。また冷却水の流量は、電動ポンプ12への供給電力に基づいて算出される。
ステップS203では、水温模擬カウンタEchwを算出する。水温模擬カウンタは、前回のルーチンで算出された水温模擬カウンタと、カウントアップ量Tchwに水温模擬カウンタ補正係数Kchwを乗じた値と、を加えることにより算出される。
このようにして、冷却水流量に応じて水温模擬カウンタを補正することができるので、冷却水流量の変化に伴う検出水温の変化の影響を考慮してサーモスタット11の故障検出を行うことができる。したがって、より正確なサーモスタット11の故障検出を行うことが可能となる。
本実施例においては、内燃機関1の暖機完了前にサーモスタット11が作動することによる水温低下値を推定し、この推定値に基づいて水温模擬カウンタを補正する。
ここで、内燃機関1の始動後に電動ポンプ12を停止させていると内燃機関1の内部の冷却水温度が速やかに上昇する。そして、内燃機関1の内部の冷却水温度が十分に高くなったときに電動ポンプ12が作動する。このときに内燃機関1の内部にあった温度の高い冷却水がサーモスタット11まで流れると、サーモスタット11が作動して第1循環通路6へ冷却水が流れることとなる。この場合、ラジエータ5等に滞留していた温度の低い冷却水が内燃機関1へ流れ込み、検出水温が低下する。このときに、サーモスタット11の故障検出を行うと、誤検出するおそれがある。
その点、本実施例においては、サーモスタット11が作動することによる水温低下値を推定し、この推定値に基づいて水温模擬カウンタを補正することにより、誤検出を抑制している。
次に、本実施例における水温模擬カウンタの算出フローについて説明する。
図7は、本実施例における水温模擬カウンタの算出フローを示したフローチャートである。本ルーチンは所定の時間毎に繰り返し実行される。なお、前記フローチャートと同じ処理がなされるものについては、同じ番号を付して説明を省略する。
ステップS301では、検出水温がサーモスタット11の作動温度以上であり、且つ電動ポンプ12が作動中であるか否か判定される。すなわち、第1循環通路6に滞留していた温度の低い冷却水が内燃機関1に流れ込む状態にあるか否か判定される。
ステップS301で肯定判定がなされた場合にはステップS302へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS303へ進む。
ステップS302では、サーモスタット11が作動したときの冷却水温度の低下分を補正するための水温低下分補正量Tchwcldを算出する。水温低下分補正量Tchwcldは、前回のルーチンが実行されてから今回のルーチンが実行されるまでの冷却水温度の低下分である。水温低下分補正量Tchwcldは、第2循環通路8および第3循環通路10内の冷却水の一部が第1冷却水通路内の冷却水と入れ替わったとして、サーモスタット11の作動前の第2循環通路8および第3循環通路10の熱量と、サーモスタット11の作動後の熱量の変化と、熱容量とに基づいて算出することができる。簡単のため以下のようにして求めてもよい。
例えば、内燃機関1の始動時における第1循環通路6内の冷却水温度と、冷却水の流量と、水温低下分補正量Tchwcldと、の関係を予め実験等により求めマップ化しておき、冷却水の温度および流量をマップに代入することで水温低下分補正量Tchwcldを得ることができる。この場合、内燃機関1の始動時には、全ての循環通路において冷却水の温度が等しいと仮定している。すなわち、第1循環通路6内の冷却水温度と、検出水温と、が等しいと仮定している。そして、サーモスタット11の作動時には内燃機関1の始動時における温度の冷却水が第2循環通路8および第3循環通路10に流入するとしている。
また、例えば、内燃機関1の始動時における第1循環通路6内の冷却水温度と、現在の冷却水の流量と、に基づいて、第1循環通路6から第2循環通路8および第3循環通路10に流入する熱量を算出する。そして、第2循環通路8および第3循環通路10内の冷却水の熱容量と、水温模擬カウンタ値と、に基づいて第2循環通路8および第3循環通路10が持っている熱量を算出する。さらに、上記算出した2つの熱量の合計を第2循環通路8および第3循環通路10が最終的に持っている熱量として算出し、この値を第2循環通
路8および第3循環通路10の熱容量で除することにより水温低下分補正量Tchwcldを算出する。
ステップS303では、水温低下分補正量Tchwcldに0を代入する。
ステップS304では、水温模擬カウンタEchwを算出する。水温模擬カウンタは、前回のルーチンで算出された水温模擬カウンタと、ステップS201で算出されたカウントアップ量Tchwに水温模擬カウンタ補正係数Kchwを乗じたものとを加え、さらにこの値から水温低下分補正量Tchwcldを減じることにより算出される。
このようにして、サーモスタット11の作動に伴う冷却水温度の低下に応じて水温模擬カウンタを算出することができるので、より正確なサーモスタット11の故障検出を行うことが可能となる。
実施例に係る内燃機関冷却装置の故障検出システムを適用する内燃機関の概略構成を示す図である。 内燃機関始動後における検出水温の推移を示したタイムチャートである。 実施例1におけるサーモスタットの故障検出のフローを示したフローチャートである。 冷却水流量と熱伝達率との関係を示した図である。 実施例2における冷却水流量と水温模擬カウンタの補正係数との関係を示した図である。 実施例2における水温模擬カウンタの算出フローを示したフローチャートである。 実施例3における水温模擬カウンタの算出フローを示したフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
4 ウォータジャケット
5 ラジエータ
6 第1循環通路
7 ヒータコア
8 第2循環通路
9 バイパス通路
10 第3循環通路
11 サーモスタット
12 電動ポンプ
13 冷却水温度センサ
14 ECU
15 アクセル開度センサ
16 クランクポジションセンサ

Claims (4)

  1. 内燃機関の冷却水を循環させ且つ冷却水の流量を変更可能なポンプと、
    冷却水の温度を低下させるラジエータと、
    前記内燃機関、ポンプ、およびラジエータへ冷却水を流す冷却水通路と、
    前記ラジエータを迂回するバイパス通路と、
    冷却水の温度に応じて前記冷却水通路および前記バイパス通路に冷却水が流れる割合を調整するサーモスタットと、
    前記サーモスタットよりも下流の冷却水の温度を検出または推定する冷却水温度検出手段と、
    前記冷却水温度検出手段により検出または推定された冷却水の温度と基準値とを比較することにより前記サーモスタットの故障を検出するサーモスタット故障検出手段と、
    前記ポンプが作動を開始する前、または作動を開始する前および作動を開始した後の所定期間は前記サーモスタット故障検出手段によるサーモスタットの故障の検出を禁止する故障検出禁止手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関冷却装置の故障検出システム。
  2. 前記冷却水温度検出手段は、前記バイパス通路を流れる冷却水の温度を検出または推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関冷却装置の故障検出システム。
  3. 前記サーモスタット故障検出手段は、冷却水の流量に応じて前記基準値を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関冷却装置の故障検出システム。
  4. 前記サーモスタット故障検出手段は、前記サーモスタットが作動することによる冷却水温度の低下分を前記基準値から減じて該基準値を補正することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の内燃機関冷却装置の故障検出システム。
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