JP2009541504A - 耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法 - Google Patents

耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法に関する。前記方法は、以下の工程:(i)グリシジルエステル耐衝撃性改良剤の溶融物を、パウダーの形態のポリアルキレンテレフタレート(成分A)の第一部分および/またはパウダーの形態のポリカーボネート(成分B)の第一部分と組み合わせる工程、(ii)(i)の混合物を、第二部分のポリアルキレンテレフタレート(成分A)および/または第二部分のポリカーボネート(成分B)および要すれば溶融状態の更なる成分と組み合わせる工程、を包含し、工程(i)における溶融物の温度が90〜175℃である。

Description

本発明は、先行技術と比較して、ノッチ付き衝撃強さが同様に良好でありながら光沢が増加したことで区別される耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法に関する。
ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂および耐衝撃性改良剤としてのグリシジルエステルを含む耐衝撃性改良成形組成物およびそれらの成形組成物としての、例えば自動車分野における、光沢があり、欠陥のない外観が必要とされる成形品、例えばミラーケーシングおよびボンネット換気グリル、への、使用は既知である(例えばUS 5,369,154参照。)。
EP−A 0 803 537は、第一工程においてグリシジルエステルコポリマーとポリカーボネート樹脂との混合物を溶融状態で製造し、次に、第二工程において、このグリシジルエステルコポリマーとポリカーボネート樹脂との混合物をポリエステル樹脂および第二部分のポリカーボネート樹脂と組み合わせる、耐衝撃性改良ポリエステル/ポリカーボネート成形組成物の製造方法を開示している。
従って、本発明の目的は、高いノッチ付き衝撃強さを保持しながら改良された光沢で区別される、グリシジルエステルコポリマーで耐衝撃性が改良されたポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の改良された製造方法を開発することである。
意外なことに、ポリアルキレンテレフタレートおよび/またはポリカーボネートをパウダーの形態で耐衝撃性改良剤の溶融物に混和する第一工程と、この第一工程の充填耐衝撃性改良剤を更なるポリアルキレンテレフタレートおよび/またはポリカーボネート、好ましくは溶融体、と混合する第二工程とを包含する方法が、組成物の良好なノッチ付き衝撃強さを保持しながら改良された光沢で区別される組成物を生じることがわかった。
本発明は、
(i) グリシジルエステル耐衝撃性改良剤の溶融物を、パウダーの形態のポリアルキレンテレフタレート(成分Aによる)およびパウダーの形態のポリカーボネート(成分Bによる)からなる群から選択される少なくとも一種類の成分と組み合わせる工程、
(ii) (i)の混合物を、ポリアルキレンテレフタレート(成分Aによる)およびポリカーボネート(成分Bによる)からなる群から選択される少なくとも一種類の成分ならびに要すれば溶融状態の更なる成分と組み合わせる工程
を包含し、工程(i)における溶融物の温度が90〜175℃、好ましくは100〜150℃である、耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法であって、
好ましい態様において、この組成物が
A) ポリアルキレンテレフタレート、好ましくはポリブチレンテレフタレート、4〜95重量部、好ましくは10〜60重量部、特に好ましくは12〜40重量部、特別には15〜30重量部、
B) 芳香族ポリカーボネート、4〜95重量部、好ましくは20〜80重量部、特に好ましくは25〜60重量部、特別には35〜55重量部、
C) グリシジルエステル耐衝撃性改良剤、1〜30重量部、好ましくは3〜25重量部、特に好ましくは6〜20重量部、特別には8〜16重量部および
D) 常套の添加剤および加工助剤、0〜20重量部、好ましくは0.15〜15重量部、特に好ましくは0.2〜10重量部
を含み、成分A+B+C+Dの重量部の合計が100に標準化されている、耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法を提供する。
工程(ii)は、それ自体既知の方法に従って成分を混合することによって行われる。個々の成分を予備混合することが有利でありうる。工程(i)の溶融物と成分A)〜D)および要すれば更なる要素との混合は、好ましくは、温度220〜300℃において、これらの成分を共に、混練するか、押し出すかまたはロールすることによって行う。
光散乱を用いて決定される平均粒度d50は、その上下にいずれの場合も50wt.%の粒子が存在する直径である(Puckhaber,M.;Roethele,S.Powder Handling&Processing(1999),11(1),91〜95))。
工程(i)において使用される微粉ポリアルキレンテレフタレートまたは微粉ポリカーボネートの平均粒度d50は、好ましくは600〜700μm、特に好ましくは630〜640μmである。
本発明の好ましい態様は、
(i) グリシジルエステル耐衝撃性改良剤の溶融物(温度90〜175℃、好ましくは100〜150℃)を、平均粒度d50が600〜700μmであるパウダーの形態の成分Aのポリアルキレンテレフタレートと組み合わせる工程と
(ii) (i)の混合物を、ポリアルキレンテレフタレート(成分A)およびポリカーボネート(成分B)からなる群から選択される少なくとも一種類の成分並びに要すれば更なる成分と組み合わせる工程であって、温度220〜300℃において溶融物の形態でこれらの成分を共に混練するか、押し出すかまたはロールすることによって行うことを特徴とする工程と
を包含する、耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法であって、この組成物が
A) ポリアルキレンテレフタレート、好ましくはポリブチレンテレフタレート、4〜95重量部、好ましくは10〜60重量部、特に好ましくは12〜40重量部、特別には15〜30重量部、
B) 芳香族ポリカーボネート、4〜95重量部、好ましくは20〜80重量部、特に好ましくは25〜60重量部、特別には35〜55重量部、
C) グリシジルエステル耐衝撃性改良剤、1〜30重量部、好ましくは3〜25重量部、特に好ましくは6〜20重量部、特別には8〜16重量部および
D) 常套の添加剤および加工助剤、0〜20重量部、好ましくは0.15〜15重量部、特に好ましくは0.2〜10重量部
を含む、耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法である。
成分A
本発明によると、この組成物は、成分A)として一種類のポリアルキレンテレフタレートまたは二種類以上の異種のポリアルキレンテレフタレートの混合物を含む。本発明の範囲内のポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸(またはその反応性誘導体)とアルカンジオール、例えばプロピレングリコールまたはブタンジオールベース、とから誘導されるポリアルキレンテレフタレートである。本発明によると、好ましくは、成分A)としてポリブチレンテレフタレートおよび/またはポリトリメチレンテレフタレート、最も好ましくはポリブチレンテレフタレートが使用される。
本発明の範囲内のポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸またはその反応性誘導体(例えばジメチルエステルまたは無水物)と脂肪族、脂環式または芳香脂肪族ジオールとの反応生成物、およびこれらの反応生成物の混合物である。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸(またはその反応性誘導体)と炭素原子を2〜10個有する脂肪族または脂環式ジオールとから既知の方法によって製造されうる(Kunststoff−Handbuch,第VIII巻,695頁以降,Karl−Hnaser−Verlag,ミュンヘン1973年)。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸基をジカルボン酸に対して少なくとも80mol%、好ましくは90mol%、並びにエチレングリコールおよび/または1,3−プロパンジオールおよび/または1,4−ブタンジオール基をジオール成分に対して少なくとも80mol%、好ましくは少なくとも90mol%含む。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸基に加えて、炭素原子を8〜14個有する別の芳香族ジカルボン酸または炭素原子を4〜12個有する脂肪族ジカルボン酸の基、例えばフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シクロヘキサン二酢酸、シクロヘキサンジカルボン酸の基、を20mol%以下含みうる。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、エチレンまたは1,3−プロパンジオールもしくは1,4−ブタンジオールグリコール基に加えて、炭素原子を3〜12個有する別の脂肪族ジオールまたは炭素原子を6〜21個有する脂環式ジオール、例えば1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,4−ジ−(β−ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2,4−ジ−ヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチル−シクロブタン、2,2−ビス−(3−β−ヒドロキシエトキシフェニル)−プロパンおよび2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパンの基、を20mol%以下含みうる(DE−A 24 07 674、24 07 776、27 15 932)。
ポリアルキレンテレフタレートは、比較的少量の、例えばDE−A 19 00 270およびUS−A 3 692 744に記述されているような、三価もしくは四価アルコールまたは三−もしくは四塩基カルボン酸の混和によって分枝されうる。好ましい分枝剤の例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンおよびペンタエリトリトールである。
分枝剤を酸成分に対して1mol%以下使用することが望ましい。
もっぱらテレフタル酸およびその反応性誘導体(例えばそのジアルキルエステル)とエチレングリコールおよび/または1,3−プロパンジオールおよび/または1,4−ブタンジオールとのみから製造されたポリアルキレンテレフタレート(ポリエチレンおよびポリブチレンテレフタレート)、およびこれらのポリアルキレンテレフタレートの混合物が特に好ましい。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、更に、少なくとも二種類の上記酸成分および/または少なくとも二種類の上記アルコール成分から製造されるコポリエステルであり、特に好ましいコポリエステルは、ポリ−(エチレングリコール/1,4−ブタンジオール)テレフタレートである。
ポリアルキレンテレフタレートは、一般的に約0.4〜1.5dl/g、好ましくは0.5〜1.3dl/gの固有粘度を有する(いずれの場合も、フェノール/o−ジクロロベンゼン(1:1重量部)中25℃において測定される。)。
好ましくは、本発明に従って製造されるポリエステルは、別のポリエステルおよび/または更なるポリマーとの混合物において使用されてもよい。ポリアルキレンテレフタレートと別のポリエステルとの混合物の使用が特に好ましい。
常套の添加剤、例えば離型剤、安定剤および/または流動剤、をこの溶融状態のポリエステルと混合してもその表面に適用してもよい。
成分B
本発明によると、本発明による組成物は、成分B)としてポリカーボネートまたはポリカーボネート混合物を含む。
好ましいポリカーボネートは、一般式(I)
HO−Z−OH (I)
(式中、Zは、炭素原子を6〜30個有し、かつ一以上の芳香族基を含む二価の有機基である。)
のビスフェノールベースのホモポリカーボネートおよびコポリカーボネートである。
式(Ia)
Figure 2009541504
(式中、
A は、単結合、C〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデン、C〜C−シクロアルキリデン、−O−、−SO−、−CO−、−S−、−SO−、任意にヘテロ原子を含んでいてもよい更なる芳香環が縮合していてもよいC〜C12−アリーレン、または式(II)もしくは(III)
Figure 2009541504
の基であり、
それぞれの置換基B は、C〜C12−アルキル、好ましくはメチル、ハロゲン、好ましくは塩素および/または臭素であり、
置換基x は、それぞれ互いに独立して、0、1または2であり、
p は、1または0であり、
およびR は、それぞれのXに対して個々に選択され、それぞれ互いに独立して、水素またはC〜C−アルキル、好ましくは水素、メチルまたはエチルであり、
は、炭素であり、
m は、4〜7の整数、好ましくは4または5である(ただし、少なくとも一個の原子Xにおいて、RおよびRは同時にアルキルである。)。)
のビスフェノールが好ましい。
一般式(I)のビスフェノールの例は、以下の群:ジヒドロキシジフェニル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン、インダンビスフェノール、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス−(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルホキシドおよびα,α’−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼンに属するビスフェノールである。
一般式(I)のビスフェノールの例は、更に、例えば上記ビスフェノールの芳香環のアルキル化またはハロゲン化によって得られる上記ビスフェノールの誘導体でもある。
一般式(I)のビスフェノールの例は、特に、以下の化合物:ヒドロキノン、レソルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p/m−ジイソプロピルベンゼン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル−エタン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−プロパン(すなわち、ビスフェノールA)、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピル−ベンゼン(すなわち、ビスフェノールM)、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼンおよびインダンビスフェノールである。
特に好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAベースのホモポリカーボネート、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンベースのホモポリカーボネート並びに二種類のモノマービスフェノールAおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンベースのコポリカーボネートである。
一般式(I)の記述されたビスフェノールは、既知の方法によって、例えば対応するフェノールとケトンとから製造されうる。
上記ビスフェノールおよびそれらの製造方法は、例えばモノグラフH.Schnell,“Chemistry and Physics of Polycarbonates”,Polymer Reviews,第9巻,77〜98頁,Interscience Publishers,ニューヨーク,ロンドン,シドニー,1964年およびUS−A 3 028 635、US−A 3 062 781、US−A 2 999 835、US−A 3 148 172、US−A 2 991 273、US−A 3 271 367、US−A 4 982 014、US−A 2 999 846、DE−A 1 570 703、DE−A 2 063 050、DE−A 2 036 052、DE−A 2 211 956、DE−A 3 832 396およびFR−A 1 561 518および更に特開昭61−62039、特開昭61−62040および特開昭61−105550に記述されている。
1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびその製造は、例えば、US−A 4 982 014に記述されている。
インダンビスフェノールおよびその製造は、例えば、US−A 3 288 864、JP−A 60 035 150およびUS−A 4 334 106に記述されている。インダンビスフェノールは、例えば、イソプロペニルフェノールもしくはその誘導体またはイソプロペニルフェノールの二量体もしくはその誘導体からフリーデルクラフツ触媒の存在下、有機溶媒中で製造されうる。
ポリカーボネートは、既知の方法によって製造されうる。ポリカーボネートの好適な製造方法は、例えばビスフェノールとホスゲンからの界面法による製造またはビスフェノールとホスゲンからの均一相における方法(いわゆるピリジン法)による製造、またはビスフェノールと炭酸エステルからの溶融エステル交換法による製造である。これらの製造方法は、例えば、H.Schnell,“Chemistry and Physics of Polycarbonates”,Polymer Reviews,第9巻,31〜76頁,Interscience Publishers,ニューヨーク,ロンドン,シドニー,1964年に記述されている。上記製造方法は、更に、D.Freitag,U.Grigo,P.R.Mueller,H.Nouvertne,“Polycarbonates”in Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,第11巻,第二版,1988年,648〜718頁およびU.Grigo,K.Kircher and P.R.Mueller“Polycarbonate”in Becker,Braun,Kunststoff−Handbuch,第3/1巻,Polycarbonate,Polyacetale,Polyester,Celluloseester,Carl Hanser Verlag Munich,ウィーン1992年,117〜299頁およびD.C.Prevorsek,B.T.Debona and Y.Kesten,Corporate Research Center,Allied Chemical Corporation,モリスタウン,ニュージャージー07960,“Synthesis of Poly(estercarbonate) Copolymers”in Journal of Polymer Science,Polymer Chemistry Edition,第19巻,75〜90頁(1980年)にも記述されている。
溶融エステル交換法は、特に、例えばH.Schnell,“Chemistry and Physics of Polycarbonates”,Polymer Reviews,第9巻,44〜51頁,Interscience Publishers,ニューヨーク,ロンドン,シドニー,1964年およびDE−A 1 031 512に記述されている。
ポリカーボネートの製造において、不純物の割合が低い原料および助剤物質が好ましく使用される。溶融エステル交換法による製造の場合、特に、使用されるビスフェノールおよび炭酸誘導体はできるだけアルカリイオンおよびアルカリ土類イオンを含まないべきである。そのような純粋な原料は、例えば炭酸誘導体、例えば炭酸エステル、およびビスフェノールを再結晶するか、洗浄するかまたは蒸留することによって得られる。
本発明に好適なポリカーボネートの重量平均分子量(M)(例えば超遠心法または散乱光測定によって決定されうる。)は、好ましくは10,000〜200,000g/molである。特に好ましくは、重量平均分子量12,000〜80,000g/mol、特に好ましくは20,000〜35,000g/molである。
本発明によるポリカーボネートの平均分子量は、例えば適切な量の連鎖停止剤による既知の方法で、調節されうる。連鎖停止剤は、単独で使用されても種々の連鎖停止剤の混合物の形態で使用されてもよい。
好適な連鎖停止剤は、モノフェノールとモノカルボン酸の両方である。好適なモノフェノールは、例えばフェノール、p−クロロフェノール、p−tert−ブチルフェノール、クミルフェノールまたは2,4,6−トリブロモフェノール並びに長鎖アルキルフェノール、例えば4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノール、またはアルキル置換基中に炭素原子を合計8〜20個有するモノアルキルフェノールもしくはジアルキルフェノール、例えば3,5−ジ−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチル−ヘプチル)−フェノールまたは4−(3,5−ジメチル−ヘプチルフェノールである。好適なモノカルボン酸は、安息香酸、アルキル安息香酸およびハロ安息香酸である。
好ましい連鎖停止剤は、フェノール、p−tert−ブチルフェノール、4−(1,1,3,3−テトラメチル−ブチル)−フェノールおよびクミルフェノールである。
連鎖停止剤の量は、好ましくは、その場合に使用されるビスフェノールの合計に対して、0.25〜10mol%である。
本発明による好適なポリカーボネートは、既知の方法で、好ましくは三官能性以上の分枝剤の混和によって、分枝されうる。好適な分枝剤は、例えば三以上のフェノール基を有する分枝剤または三以上のカルボン酸基を有する分枝剤である。
好適な分枝剤は、例えば、フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプト−2−エン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、1,1,1−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス−[4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール、2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−5’−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン、ヘキサ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェニル)−テトラフタル酸エステル、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、テトラ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノキシ)−メタンおよび1,4−ビス−(4’,4’’−ジヒドロキシトリフェニル)−メチルベンゼン、並びに2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、塩化シアヌル、3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール、トリメシン酸三塩化物およびα,α’,α’’−トリス−(4−ヒドロキシフェノール)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼンである。
好ましい分枝剤は、1,1,1−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンおよび3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。
要すれば使用される分枝剤の量は、好ましくは使用されるビスフェノールのモルに対して0.05mol%〜2mol%である。
相界面法によるポリカーボネートの製造の場合、例えば分枝剤は水性アルカリ相中のビスフェノールおよび連鎖停止剤と共に反応容器に入れられるかまたは有機溶媒中の溶液の形態で炭酸誘導体と共に添加されうる。エステル交換法の場合、分枝剤は、好ましくは、ジヒドロキシ芳香族化合物またはビスフェノールと共に添加される。
溶融エステル交換法によるポリカーボネートの製造において好ましく使用される触媒は、文献で知られているアンモニウム塩およびホスホニウム塩である(例えば、US−A 3 442 864、特公昭47−14742、US−A 5 399 659およびDE−A 19 539 290参照。)。
コポリカーボネートを使用することも更に可能である。本発明の範囲内のコポリカーボネートは、特に重量平均分子量(M)が好ましくは10,000〜200,000g/mol、特に好ましくは20,000〜80,000g/mol(散乱光測定または超遠心分離法による事前較正後のゲルクロマトグラフィーによって決定された。)であるポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネートブロックコポリマーである。ポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネートブロックコポリマー中の芳香族カーボネート構造単位含量は、好ましくは75〜97.5wt.%、特に好ましくは85〜97wt.%である。 ポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネートブロックコポリマー中のポリジオルガノシロキサン構造単位含量は、好ましくは25〜2.5wt.%、特に好ましくは15〜3wt.%である。ポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネートブロックコポリマーは、例えば、α,ω−ビスヒドロキシアリールオキシ末端基を含むポリジオルガノシロキサンから開始して製造され、平均重合度は好ましくはP=5〜100、特に好ましくはP=20〜80である。
通常の添加剤、例えば離型剤を、溶融状態のポリカーボネートと混合するかまたはその表面に適用することが可能である。使用されるポリカーボネートは、好ましくは、本発明による成形組成物の別の成分との配合前に既に離型剤を含んでいてもよい。
成分C
本発明によると、これらの組成物は、成分C)として式(IV)
Figure 2009541504
(式中、
は、HまたはC〜C−アルキル、好ましくはHまたはメチルであり、
は、アルキルまたはアリール、好ましくは(C〜C)アルキルまたは(C〜C20)アリール、特に好ましくはメチル、エチル、ブチルであり、
a+b+c=100、
a は、50〜99.5、好ましくは45〜75、特に好ましくは60〜75の値であり、
b は、0.5〜25、好ましくは4〜16、特に好ましくは6〜8の値であり、かつ、
c は、0〜50、好ましくは20〜40、特に好ましくは20〜25の値である。)
のランダムコポリマーであるグリシジルエステル耐衝撃性改良剤を含む。
用語(C〜C20)アリールは、一以上の不飽和6員炭素環を含む炭化水素基を意味し、一つの基あたり全部で6〜20個の炭素原子を有する置換基、例えばフェニル、ナフチル、トリル、キシリル、メシチル、イソプロピルフェニルを形成するように芳香環の一つが任意に一以上のアルキル基で置換されていてもよい。
成分D
この組成物は、更に、別の市販のポリマー添加剤、例えば防炎加工剤(例えば、有機リン酸エステル、シリコーンまたはハロゲン化有機化合物)、ドリップ防止剤(例えばフッ化ポリオレフィン、シリコーン並びにアラミド繊維の物質種の化合物)、滑剤および離型剤(例えばペンタエリトリトールテトラステアレート)、ゴム弾性ポリマー、成核剤、帯電防止剤、安定剤、充填剤および強化剤(例えば、ガラス繊維、カーボンファイバー、マイカ、タルク、ウォラストナイト、カオリン、CaCOおよびガラスフレーク)並びに着色剤および顔料、を含みうる。これらの添加剤は本発明による成形組成物中、成形組成物の総重量に対して20wt.%以下、好ましくは0.01〜10wt.%、特に好ましくは0.05〜5wt.%、特に好ましくは0.1〜3wt.%の濃度で使用される。
本出願における全ての重量部データは、標準化されて組成物中の成分A)〜C)および要すればD)の重量部の合計が100になるようにされている。
本発明の組成物は、更に、成分D)として常套の添加剤であって、一般的に成形組成物の総重量に対して15wt.%以下の量、好ましくは0.01〜10wt.%の量、特に好ましくは0.05〜5wt.%、特別に好ましくは0.1〜3wt.%添加されうる添加剤も含有しうる。
全ての常套の添加剤、例えば安定剤(例えば紫外線安定剤、熱安定剤)、帯電防止剤、流動助剤(flow aid)、離型剤、防火剤、乳化剤、成核剤、可塑剤、滑剤、pH値を下げる添加剤(例えばカルボキシル基を含む化合物)、導電性を上げる添加剤、着色剤および顔料、が好適である。上記添加剤および更なる好適な添加剤は、例えば、Gaechter,Mueller,Kunststoff−Additive,第3版,Hanser−Verlag,ミュンヘン,ウィーン,1989年に記述されている。これらの添加剤は単独で使用されても混合物で使用されてもマスターバッチの形態で使用されてもよい。これらの添加剤は混合され、かつ/または表面に適用されてもよい。
例えば立体的に混み合ったフェノールおよび/またはホスファイト、ヒドロキノン、芳香族第二級アミン、例えばジフェニルアミン、置換レソルシノール、サリチレート、ベンゾトリアゾールおよびベンゾフェノン、並びにこれらの群の様々に置換された類似体、およびそれらの混合物が安定剤として使用されうる。
例えばフェニルホスフィン酸ナトリウム(sodium phenylphosphinate)、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、および好ましくはタルクおよび前記成核剤が成核剤として使用されうる。
エステルワックス、ペンタエリトリトールステアレート(PETS)、長鎖脂肪酸(例えばステアリン酸またはベヘン酸)、それらの塩(例えばステアリン酸Caもしくはステアリン酸Zn)並びにアミド誘導体(例えばエチレン−ビス−ステアリルアミド)またはモンタンワックス(炭素原子28〜32個の鎖長を有する直鎖飽和カルボン酸の混合物)および更に低分子量ポリエチレンまたはポリプロピレンワックスが滑剤および離型剤として使用されうる。
例えばフタル酸ジオクチルエステル、フタル酸ジベンジルエステル、フタル酸ブチルベンジルエステル、炭化水素油、N−(n−ブチル)ベンゼンスルホンアミドが可塑剤として使用されうる。
導電性成形組成物を得るために、カーボンブラック、導電性カーボンブラック、カーボンファイバー、ナノスケールグラファイト繊維(ナノチューブ)、グラファイト、導電性ポリマー、金属繊維並びに導電性を増加させる別の常套の添加剤を加えることが可能である。
市販の有機ハロゲン化合物が相乗剤と共に、または市販の有機窒素化合物または有機/無機リン化合物、が単独でまたは混合物で防炎加工剤として使用されうる。無機防炎添加剤、例えば水酸化マグネシウムまたは炭酸Ca−Mg水和物(例えばDE−A 4 236 122)、も更に使用されうる。言及されうるハロゲン含有、特に臭素化および塩素化、化合物の例としては、エチレン−1,2−ビステトラブロモフタルイミド、エポキシ化テトラブロモビスフェノールA樹脂、テトラブロモビスフェノールAオリゴカーボネート、テトラクロロビスフェノールAオリゴカーボネート、ペンタブロモポリアクリレート、臭素化ポリスチレンが挙げられる。好適な有機リン化合物は、WO−A 98/17720(PCT/EP/05705)に記載のリン化合物、例えばトリフェニルホスフェート(TPP)、レソルシノールビス−(ジフェニルホスフェート)、オリゴマーを含む、並びにビスフェノールAビスジフェニルホスフェート、オリゴマーを含む(例えばEP−A 363 608およびEP−A 640 655参照。)、メラミンホスフェート、メラミントリホスフェート、メラミンピロホスフェート、メラミンポリホスフェートおよびそれらの混合物、である。好適な窒素化合物は、特にメラミンおよびメラミンシアヌレートである。相乗剤として、例えばアンチモン化合物、特に三酸化アンチモンおよび五酸化アンチモン、亜鉛化合物、錫化合物、例えば錫酸錫(tin stannate)、およびホウ酸塩が好適である。炭素形成物(carbn former)およびテトラフルオロエチレンポリマーが添加されてもよい。防炎加工剤は、任意に相乗剤、例えばアンチモン化合物、およびドリップ防止剤と共に、一般的に30wt.%以下、好ましくは20wt.%以下の量(組成物全体に対して)で使用される。
添加剤として、充填剤、例えばタルク、マイカ、シリケート、石英、二酸化チタン、ウォラストナイト、カオリン、アモルファスシリカ、炭酸マグネシウム、チョーク、フェルドスパー、硫酸バリウム、ガラス球および/またはカーボンファイバーおよび/もしくはガラス繊維ベースの繊維充填剤および/もしくは強化剤、も存在しうる。タルク、マイカ、シリケート、石英、二酸化チタン、ウォラストナイト、カオリン、アモルファスシリカ、炭酸マグネシウム、チョーク、フェルドスパー、硫酸バリウムおよび/またはガラス繊維ベースの粒子状無機充填剤の使用が好ましい。本発明によると、タルク、ウォラストナイトおよび/またはガラス繊維ベースの粒子状無機充填剤が特に好ましい。タルクベースの充填剤が最も好ましい。充填剤および/または強化剤は、任意に、例えば、定着剤または定着剤システム、例えばシランベース、で表面変性されていてもよい。しかしながら、予備処理は必要とは限らない。特にガラス繊維を使用する場合、シランに加えて、更にポリマー分散体、フィルム形成剤、分枝剤および/またはガラス繊維加工助剤も用いることが可能である。
本発明による方法によって得られる組成物は、常套の方法によって処理されてあらゆる種類の半製品または成形品を生じうる。言及されうる処理方法の例としては、押出法および射出成形法が挙げられる。言及されうる半製品の例は、フィルムおよびシートである。
本発明の成形組成物から製造される成形品または半製品/本発明によって使用される調整品を、更に、別の材料、例えば金属またはプラスチックと組み合わせてもよい。本発明による成形組成物、または本発明によって使用される成形組成物から製造される成形品/半製品は、複数の成分または部品を接続および接合する常套の技術、例えば同時押出、フィルムの裏面への射出成形、挿入物の周りへの射出成形、接着、溶接、スクリューまたはクランプ、を用いて完成品、例えば自動車の内装部品(例えばミラーケーシング、換気グリル)または外装車体部品、の製造に、他の材料と併せて使用されうるか、またはそれ自体使用されうる。従って、本発明は、更に、本発明による成形組成物または組成物を含む自動車も提供する。
本発明に従って製造される成形品または半製品のフラットプラスチック表面の光沢の評価を、DIN 67 530に従って入射角20°において反射率計を使用して行った。本発明の範囲内の高光沢は、90%以上の光沢値を意味する。従って、本発明は、更に、本発明による方法の高光沢成形品または半製品の製造における使用並びに本発明による成形組成物または組成物を含む高光沢成形品または半製品にも関する。
成分A−1
平均粒度(d50)648μmであり、DIN 54 811による240℃における溶融粘度199Pa・sであり、剪断速度500s−1の直鎖ポリブチレンテレフタレートパウダー(ドイツ国レーフエルクーゼンのLanxess AG製のPocan(登録商標)B 1300)。
成分A−2
DIN 54 811による240℃における溶融粘度227Pa・sであり、剪断速度500s−1のポリブチレンテレフタレートグラニュール(ドイツ国ルートヴィヒスハーフェンのBASF AG製のUltradur(登録商標)B 2550)。
成分A−3
DIN 54 811による240℃における溶融粘度199Pa・sであり、剪断速度500s−1の直鎖ポリブチレンテレフタレートグラニュール(ドイツ国レーフエルクーゼンのLanxess AG製のPocan(登録商標)B 1300)。
成分B−1
平均粒度(d50)632μmかつ相対溶液粘度1.318(ジクロロメタン溶媒中、濃度0.5g/100mlで25℃において測定。)の低温粉砕(cryo−ground)ポリカーボネートパウダー(ドイツ国レーフエルクーゼンのBayer MaterialScience AG製のMakrolon(登録商標)3108)。
成分B−2
相対溶液粘度1.280(ジクロロメタン溶媒中、濃度0.5g/100mlにおいて25℃において測定。)のポリカーボネートグラニュール(ドイツ国レーフエルクーゼンのBayer MaterialScience AG製のMakrolon(登録商標)2608)。
成分C−1〜C−5
耐衝撃性改良剤としての式(IV)のグリシジルエステルコポリマーであって、a、b、c、RおよびRが下記表1によって定義されるとおりであるグリシジルエステルコポリマー。
Figure 2009541504
Figure 2009541504
)ISO 1133による190℃における負荷2.16kgでのメルトボリュームインデックス
成分D−1
カーボンブラック(米国ボストンのCabot Corporation製のBlack Pearls(登録商標)800)。
成分D−2
ホスファイト安定剤(スイス国バーゼルのCiba Specialities製のIrgafos(登録商標)168)。
成形組成物を以下の方法に従って試験した。
ノッチ付きアイゾッド衝撃強さ:ISO 180法1Uによる強さ、室温において測定。
フラットプラスチック表面の光沢をDIN 67 530に従って反射率計を使用して入射角20°において評価した。対応する測定値を表に「20°光沢」として示した。
本発明による成形組成物の製造および試験
工程1:充填CoPEの製造
表2の組成物に対応する成分の混合を二軸押出機(Werner und Pfleiderer製のZSK25)において組成物の温度130〜150℃において行う。製造を、押出物の破損なしに、処理量10kg/時間において行った。
Figure 2009541504
工程2:本発明による成形組成物の製造
成分の混合を二軸押出機(Werner und Pfleiderer製のZSK25)において組成物の温度250℃〜255℃かつ処理量15kg/時間において行う。生じる混合物をグラニュール化し、乾燥する。
成形体を(特に記述しない限り)、260〜280℃のArburg 270E型射出成形機において金型温度70〜90℃において製造する。
本発明による熱可塑性成形組成物の組成および特性を表3に示す。表3の成形組成物の全組成の計算から、これらの成形組成物がそれぞれ、成分A(A−1およびA−2)20wt.%、成分B(B−1およびB−2)76.4wt.%および成分C(C−1〜C−5)3.0wt.%を含むことになる。
Figure 2009541504
比較例:本発明によらない成形組成物の製造および試験
工程1:充填CoPEの製造
表4の組成物に対応するPBTおよびグリシジルエステルコポリマーからのプレコンパウンドの製造に関して、成分の混合を二軸押出機(Werner und Pfleiderer製のZSK 25)において組成物の温度216〜220℃において行う。製造を、押出物の破損なしに、処理量15kg/時間において行った。
Figure 2009541504
工程2:本発明によらない成形組成物の製造(比較例)
これらの成分の混合を二軸押出機(Werner und Pfleiderer製のZSK 25)において組成物の温度250〜257℃かつ処理量15kg/時間において行う。生じる混合物をグラニュール化し、乾燥する。
成形体を(特に記述しない限り)260〜280℃のArburg 270E型射出成形機において金型温度70〜90℃において製造する。
本発明によらない熱可塑性成形組成物の組成および特性を表5に示す。表5の成形組成物の全組成の計算から、これらの成形組成物がそれぞれ全部で成分A約17wt.%、成分B79.5wt.%、成分C3.0wt.%および成分D0.55もしくは0.6wt.%を含むことになる。
Figure 2009541504
比較例9および10の製造方法は、実施例1〜8(表3参照。)の製造に関する本発明による方法よりも光沢が低い成形品をもたらす(表5参照。)。
本発明による方法を用いて、グリシジルエステルコポリマー(成分C)を30wt.%以上の量であってもポリアルキレンテレフタレートまたはポリカーボネートに非常に効率的に混和することが可能である。表2において説明されるように、本発明による充填グリシジルエステルコポリマーCoPE−a〜CoPE−hによって、本発明による方法を使用して、生じる成形品の光沢への悪影響なしにグリシジルエステルコポリマー含量40または50wt.%の均一混合物を製造し、加工することが可能である(表3参照。)。
一方、グリシジルエステルコポリマー(成分C)のポリアルキレンテレフタレートとの混合が第一工程において溶融状態で常套の配合方法で起こる場合、成形品の全組成の30wt.%以上の濃度は達成されえない。なぜなら、グリシジルエステルコポリマーの含量が増加すると、固体状態の凝集に達する前に押出溶融体がセグリゲーション(segregation)(相分離)に関して不安定になるからである。溶融物への混合(比較例による方法)の更なる悪影響は、溶融物において、ポリアルキレンテレフタレートの末端基がグリシジルエステルコポリマーのエポキシ基と反応することが可能であり、大きな容易に分散しない粒子の形成をもたらし、更なる処理後に生じる成形品の光沢を減らすことである。

Claims (9)

  1. (i) グリシジルエステル耐衝撃性改良剤の溶融物を、パウダーの形態のポリアルキレンテレフタレート(成分Aによる)およびパウダーの形態のポリカーボネート(成分Bによる)からなる群から選択される少なくとも一種類の成分と組み合わせる工程、
    (ii) (i)の混合物をポリアルキレンテレフタレート(成分Aによる)およびポリカーボネート(成分Bによる)からなる群から選択される少なくとも一種類の成分および要すれば溶融状態の更なる成分と組み合わせる工程
    を包含し、工程(i)における溶融物の温度が90〜175℃である、耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法。
  2. 工程(i)における溶融物の温度が100〜150℃である、請求項1に記載の耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法。
  3. 該組成物が
    A) ポリアルキレンテレフタレート、4〜95重量部、
    B) 芳香族ポリカーボネート、4〜95重量部、
    C) グリシジルエステル耐衝撃性改良剤、1〜30重量部および
    D) 常套の添加剤および加工助剤、0〜20重量部
    を含む、請求項1または2に記載の耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法。
  4. (i) グリシジルエステル耐衝撃性改良剤の90〜175℃の溶融物と平均粒度d50が600〜700μmであるパウダーの形態の成分Aのポリアルキレンテレフタレートとを組み合わせる工程および
    (ii) (i)の混合物をポリアルキレンテレフタレート(成分A)およびポリカーボネート(成分B)からなる群から選択される少なくとも一種類の成分および要すれば更なる成分と組み合わせる工程であって、220〜330℃の温度において溶融状態で該成分を共に混連するか、押し出すかまたはロールすることによって行われることを特徴とする工程
    を包含する、耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法であって、該組成物が、
    A) ポリアルキレンテレフタレート、4〜95重量部、
    B) ポリカーボネート、4〜95重量部、
    C) グリシジルエステル耐衝撃性改良剤、1〜30重量部および
    D) 常套の添加剤および加工助剤、0〜20重量部
    を含む、製造方法。
  5. 成分C)として、式(IV)
    Figure 2009541504
    (式中、
    はHまたはC〜C−アルキルであり、
    はアルキルまたはアリールであり、
    a+b+c=100、
    a は50〜99.5であり、
    b は0.5〜25であり、かつ
    c は0〜50である。)
    のランダムコポリマーであるグリシジルエステル耐衝撃性改良剤を使用する、請求項3または請求項4のいずれかに記載の耐衝撃性改良ポリアルキレンテレフタレート/ポリカーボネート組成物の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法によって得られる成形品および/または半製品。
  7. 高光沢成形品および/または半製品の製造における請求項6に記載の成形品の使用。
  8. 自動車の内装品または外装部品としての、請求項6に記載の成形品の使用。
  9. 請求項6に記載の成形品を含む高光沢成形品、半製品または自動車。
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