JP2009538298A - 新規のラパコン化合物およびその使用方法 - Google Patents

新規のラパコン化合物およびその使用方法 Download PDF

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マニッシュ タンドン,
ジャン−マーク ラピエール,
サイード アリ,
デイビッド ベンセル,
チャン ジェイ. リー,
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アークル インコーポレイテッド
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D497/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having oxygen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D497/02Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having oxygen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D497/10Spiro-condensed systems
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    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia

Abstract

本発明は、新規な三環式スピロ−オキサチインナフトキノン誘導体、誘導体を作製するための合成方法、ならびに細胞死を誘導するため、および/または癌もしくは前癌性細胞の増殖を抑制するための該誘導体の使用を提供する。本発明のナフトキノン誘導体は、β−ラパコン(3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−ナフト(1,2−b)ピラン−5,6−ジオン)として知られる化合物の類縁種である。一つの実施形態において、本発明は、細胞増殖性疾患を処置する方法を提供する。この方法は、治療有効量の、式Iの化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、またはそのプロドラッグもしくは代謝産物を、薬学的に許容され得る担体と組み合わせて、上記処置を必要とする被験体に投与することを含む。

Description

(発明の背景)
β−ラパコン(3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−ナフト[1,2−b]ピラン−5,6−ジオン)は、キノンであり、キササゲ属の一構成員(ノウゼンカズラ科(Bignoniaceae))であるラパコの木(タベブイア・アベラネダエ(Tabebnia avellanedae))から単離され得るラパコール(ナフトキノン)から誘導される。ラパコールおよびβ−ラパコン(番号付けしている)は、下記の化学構造:
Figure 2009538298
を有する。
β−ラパコン、ならびにその中間体、誘導体およびその類縁体は、Li,CJ.ら、(1993)J.Biol.Chem,268(30):22463−22468に記載されている。単独の薬剤として、β−ラパコンは、典型的には1〜10μMの範囲の濃度(IC50)で、ヒトの癌細胞株に対する有意な抗腫瘍活性が示されている。骨髄球性白血病の患者由来の形質転換細胞株(Planchonら、(1996)Cancer Res.,55:3706−3711)、前立腺(Li,CJ.ら、(1995)Cancer Res.,55:3712−3715)、悪性神経膠腫(Weller,M.ら、(1997)Int.J.Cancer,73:707−714)、ヘパトーム(Lai,CCら、(1998)Histol Histopathol、13:89−97)、結腸(Huang,L.ら、(1999)Mol Med,5,:711−720)、乳房(Wuertzberger,S.M.ら、(1998)Cancer Res.,58:1876)、卵巣(Li,CJ.ら、(1999)Proc.Natl Acad.Set USA、96(23):13369−13374)、膵臓(Li,Y.ら、(2000)Mol Med,6:1008−1015;Li,Y.,(1999)Mol Med,5:232−239)、および多発性骨髄腫細胞株、例えば、薬物耐性株(Li,Y.、(2000)Mol Med,6:1008−1015)では、細胞傷害性が示された。正常な新鮮または増殖中のヒトPBMCでは、細胞傷害性効果は観察されなかった(Li,Y.、(2000)Mol Med,6:1008−1015)。
β−ラパコンは、DNA損傷応答/チェックポイント経路を活性化することにより作用するようであるが、これは、DNA損傷および細胞周期段階とは無関係なチェックポイント分子(例えば、E2F1)の予定外の発現を伴うことがあり得る。いくつかの研究により、β−ラパコンは、さまざまな組織由来の癌細胞において、これらの組織の正常細胞の細胞死を伴わずにチェックポイント経路を活性化し、細胞死を誘導することが示されている(特許文献1、引用により本明細書に組み込まれる)。調節機構が損なわれていない正常細胞では、チェックポイント分子のかかる強制的発現により一過性発現パターンがもたらされるが、発現はほとんど起こらない。対照的に、癌および前癌性細胞は欠陥性の機構を有し、該機構は、予定外のチェックポイント分子(例えば、E2F1)の無抑止性で持続的な発現をもたらし、癌および前癌性細胞の選択的細胞死がもたらされる。
β−ラパコンに加え、抗増殖特性を有するいくつかのβ−ラパコン類縁体が当該技術分野において開示されており、例えば、PCT国際特許出願PCT/US93/07878(特許文献2)(これは、引用により本明細書に組み込まれる)および特許文献3(引用により本明細書に組み込まれる)には、さまざまな置換基がβ−ラパコン化合物の3−および4−位に結合され得ることが記載されている。PCT国際特許出願PCT/USOO/10169(特許文献4)(引用により本明細書に組み込まれる)には、3位ならびに2位に結合されたメチル基の代わりにさまざまな置換基を有し得るβ−ラパコンが開示されている。特許文献5、特許文献6および特許文献7(これらは各々、引用により本明細書に組み込まれる)には、2−、3−および4−位にさまざまな置換基を有する類縁体および誘導体が開示されている。さらにまた、いくつかの論文雑誌には、下記の位置:2−、3−、8−および/または9−位の1箇所以上に置換基を有するβ−ラパコン類縁体および誘導体が報告されている(Sabbaら、(1984)J Med Chem 27:990−994(2−、8−および9−位における置換基);(PortelaおよびStoppani、(1996)Biochem Pharm 51:275−283(2−および9−位における置換基);Goncalvesら、(1998)Molecular and Bio化学的Parasitology 1:167−176(2−および3−位における置換基)を参照)。
さらに、ラパコンの「α」および「β」位に含硫ヘテロ環を有する構造が、特許文献8およびPCT国際特許出願PCT/US2003/037219(特許文献9)(引用により本明細書に組み込まれる)に開示され、いくつかの研究報告論文雑誌に記載されている(Kurokawa S、(1970)Bulletin of The Chemical Society of Japan 43:1454−1459;Tapia,RAら、(2000)Heterocycles 53(3):585−598;Tapia,RAら、(1997)Tetrahedron Letters 38(1):153−154;Chuang,CPら、(1996)Heterocycles 40(10):2215−2221;Suginome Hら、(1993)Journal of the Chemical Society、Chemical Communications 9:807−809;Tonholo Jら、(1988)Journal of the Brazilian Chemical Society 9(2):163−169;ならびにKrapcho APら、(1990)Journal of Medicinal Chemistry 33(9):2651−2655)。
本明細書に引用した参考文献は、特許請求の範囲に記載の発明に対する先行技術であることを容認するものではない。
米国特許出願公開第2002/0169135号明細書 国際公開第94/04145号明細書 米国特許第6,245,807号明細書 国際公開第00/61142号明細書 米国特許第5,763,625号明細書 米国特許第5,824,700号明細書 米国特許第5,969,163号明細書 米国特許出願公開第2004/0266857号明細書 国際公開第04/045557号明細書
(発明の概要)
本発明は、式I:
Figure 2009538298
(式中、
X=N−J
Figure 2009538298
、OまたはS;
p=0、1または2;
q=pまたはp+1、ただし、pが0である場合、qはpと等しくないものとし;
、R、RおよびRは、各々独立して、H、OH、F、Cl、Br、I、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、置換C〜C直鎖アルケニル、C〜C分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、NO、CN、NH、アルキルアミン、置換アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、C(O)NHR14、NHC(O)R15、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルホンアミド、スルファモイル、スルホン酸、フェニル、C〜Cアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルコキシカルボニル、カルボン酸、カルボニルアルコキシ、SH、チオアルキル、チオアリール、アルキルチオアリール、またはC〜Cヒドロキシアルキルであり;
は、−(CR−(CR−Y、−S(O)−Z、アミジン、置換アミジン、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、または
Figure 2009538298
であり;
m=0、1、2、3、4、または5;
n=0、1、2、3、4、または5;
o=1または2;
t=1または2;
およびRは、各々独立して、H、OH、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、C〜C分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、フェニル、C〜Cアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、カルボキシレート、またはカルボニルアルコキシであり;R=Rのとき、Rは、OH、NH、SHまたはNOであることはできず;
およびRは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CH、C〜C直鎖アルキル、CF、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、アリル、C〜C直鎖アルケニル、C〜C分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、NO、CN、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルホンアミド、スルホン酸、フェニル、C〜Cアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、OCH、OCF、アルコキシカルボニル、カルボン酸、カルボニルアルコキシ、SH、チオアルキル、チオアリール、またはアルキルチオアリールであり;R=Rのとき、Rは、OH、NH、SH、またはNOであることはできず;
Yは、H、F、Cl、Br、I、CR10=CHR11、CF、CH、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、CHOR16、フェニル、置換フェニル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、CH−複素環、C〜Cシクロアルケニル、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ベンジル、アルキルアミン、置換アルキルアミン、ベンジルアミン、OH、CH、CF、OCR12=CHR13、C〜Cアルキニル、アミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アミド、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルファミド、スルファモイル、スルホン酸、ヘテロアリールオキシ、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルケノキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、アルコキシカルボニル、カルボン酸、カルボキシアルコキシ、カルボニルアルキル、チオ、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、チオアリール、アルキルチオアリール、または
Figure 2009538298
であり、ただし、n=0およびm=0のとき、Yは、H、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、または
Figure 2009538298
(これらは各々、置換されていてよい)であり、m=n=oのとき、Yは、ではなく、
Wは、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、OCH、C〜Cアルコキシ、アルキルチオアルキル、置換アルキルチオアルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、C〜Cアリール、置換アリール、フェニル、置換フェニル、CR10=CHR11、アルキルチオ、ベンジル、置換ベンジル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、フェノキシ、アリールオキシ、置換アリールオキシ、OCR12=CHR13、ベンジルオキシ、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、アミン、置換アミン、アリールアミン、置換アリールアミン、フェニルアミン、置換フェニルアミン、CH、CF、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、アルキルアミン、ジアルキルアミン、ヘテロアリール、CH−ヘテロシクリル、CH−置換ヘテロシクリル、OCF、アルケノキシ、CHOR16、チオアルキル、アリールチオ、チオアリール、アルキルチオアリールもしくはアルキルカルボキシ、フェニルスルホニルアミド、または置換アリールスルホニルアミド、クロロフェニルアセチルであり;
Zは、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、ベンジル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、CH−複素環、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルケノキシ、フェノキシ、アリールオキシまたはベンジルオキシであり;
は、H、CH、C〜C直鎖アルキル、またはC〜C分枝鎖アルキルであり;
10、R11、R12およびR13は、各々独立して、H、フェニル、C〜Cアリール、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
14およびR15は、各々独立して、H、C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、フェニル、C〜Cアリール、ベンジル、CHC(OCH、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;ならびに,
16は、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、CH−アリール、ベンジル、H、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、またはCH−ヘテロアリールである。
およびJは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、CR17=CHR18、CF、CH、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、CHOR21、フェニル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、CH−複素環、C〜Cシクロアルケニル、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ベンジル、アルキルアミン、置換アルキルアミン、ベンジルアミン、OH、CH、CF、OCR19=CHR20、C〜Cアルキニル、アミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アミド、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルファミド、スルファモイル、スルホン酸、ヘテロアリールオキシ、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルケノキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、アルコキシカルボニル、カルボン酸、カルボキシアルコキシ、カルボニルアルキル、チオ、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、チオアリール、アルキルチオアリール、または
Figure 2009538298
であり;J=Jのとき、Jは、OH、NH、SH、またはNOではなく;JおよびJは、O、N、Sなどの0、1または2個のヘテロ原子を含有する4、5;6、7、8員のスピロ環を形成し得;
17、R18、R19およびR20は、各々独立して、H、フェニル、C〜Cアリール、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
21は、H、C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、フェニル、C〜Cアリール、ベンジル、CHC(OCH、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルである)
の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩および/または個々のジアステレオマーを提供する。
一実施形態において、p=1およびq=1である。別の実施形態では、p=1およびq=2である。別の実施形態では、p=2およびq=2である。別の実施形態では、p=2およびq=3である。別の実施形態では、p=0およびq=1である。
一実施形態において、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、OH、F、Cl、Br、I、CH、CF、OCH、C〜Cアルコキシ、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、フェニル、C〜Cアリール、NO、CN、C(O)NHR14またはNHC(O)R15である。さらなる一実施形態では、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、OH、F、Cl、Br、I、CH、CF、OCH、C〜Cアルコキシである。またさらなる実施形態では、R、R、RおよびRは、各々独立して、HまたはOCHである。またさらなる実施形態では、R,、RおよびRが各々Hであり、RがOCHである。
一実施形態において、X=OまたはSである。別の実施形態では、X=
Figure 2009538298
である。別の実施形態では、X=N−Jである。
一実施形態において、Jは−(CR−(CR−Yである。
一実施形態において、n=0およびm=0である。別の実施形態では、n=1およびm=0である。別の実施形態では、n=1およびm=1である。別の実施形態では、n=1およびm=2である。別の実施形態では、n=5およびm=5である。
一実施形態において、RおよびRは、各々独立して、HまたはCHである。
一実施形態において、RおよびRは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CH、C〜C直鎖アルキル、CF、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、またはC〜Cアルコキシである。さらなる一実施形態では、RおよびRは、各々独立して、HまたはOHである。
一実施形態において、Yは、CHOR16、フェニル、置換C〜Cアリールまたはベンジルである。
一実施形態において、RおよびRは各々Hである。さらなる一実施形態では、Yは、置換または非置換C〜Cアリールである。またさらなる実施形態では、置換C〜Cアリールは、各々独立して、CN、ClまたはFである1〜5個の置換基で置換されている。
一実施形態において、RおよびRは各々Hであり、RおよびRは、各々独立して、HまたはOHである。さらなる一実施形態では、Yは、CHOR16である。さらなる一実施形態では、R16は、置換または非置換C〜Cアリールである。またさらなる実施形態では、置換C〜Cアリールが、各々独立してC〜C分枝鎖アルキル、Cl、またはFである1〜5個の置換基で置換されている。
一実施形態において、Jは、−S(O)−Zである。さらなる一実施形態では、o=1である。代替的な実施形態では、o=2である。一実施形態において、Zは、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、C〜Cアリール、または置換C〜Cアリールである。
一実施形態において、Jは、
Figure 2009538298
である。一実施形態において、t=1である。さらなる一実施形態において、Wは、置換アリール、フェニル、フェノキシ、アリールオキシおよび置換アリールオキシである。またさらなる実施形態では、該アリールおよびアリールオキシが、各々独立してCF3またはFである1〜5個の置換基で置換されている。
代替的な実施形態において、t=2である。さらなる一実施形態では、t=2であり、WがC〜Cアルコキシである。
一実施形態において、RはHである。
一実施形態において、R10およびR11はともにHである。
一実施形態において、R12およびR13はともにHである。
一実施形態において、R12はHであり、R13がフェニルである。
一実施形態において、R16は、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、CH−アリール、またはベンジルである。
一実施形態において、本発明の化合物は、下記の化合物:
1’−(3−クロロベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物55);
1’−(3,4−ジクロロベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物53);
4−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]ベンゾニトリル(化合物123);
1’−(2−フェニルエチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物155);
1’−(4−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物125);
1’−[3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物157);
1’−(2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物163);
5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物96);
5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸4−フルオロフェニル(化合物97);
1’−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物129);
1’−3−クロロ−4−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物142);
1’−3−フェノキシプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物144);
1’−[2−(4−クロロフェノキシ)エチル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物145);
1’−[(2S)−3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物180);
1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物184);
1’−[(2R)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物185);
1’−[(2R)−3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物181);
1’−[(2S)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物182);
1’−[(2R)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物183);
1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物186);
1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物187);
1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物200);
1’−イソプロピルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物152);
1’−[(2S)−3−(4−エチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物207);
1’−[(2R)−3−(4−エチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物228);
1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]スピロナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物224)、
またはその薬学的に許容され得る塩および/または個々のジアステレオマーから選択される。
また、本発明は、式Iの化合物を薬学的に許容され得る担体または賦形剤と組み合わせて含む医薬組成物を提供する。一実施形態において、該医薬組成物は、さらに、第2の化学療法剤を含む。さらなる一実施形態では、前記第2の化学療法剤が、タモキシフェン、ラロキシフェン、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、シスプラチン、カルボプラチン、パクリタキセル、シクロホスファミド、ロバスタチン、ミノシン(minosine)、ゲムシタビン、araC、5−フルオロウラシル、メトトレキサート、ドセタキセル、ゴセレリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ノコダゾール、テニポシド、エトポシド、エポチロン、ナベルビン、カンプトテシン、ダウノニビシン(daunonibicin)、ダクチノマイシン、ミトザントロン、アムサクリン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン・イマタニブ(imatanib)、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、トラスツズマブ、リツキシマブ、セツキシマブ、およびベバシツマブからなる群より選択される。
さらに、本発明は、細胞増殖性疾患を処置する方法を提供する。この方法は、治療有効量の、請求項1に規定した式Iの化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、またはそのプロドラッグもしくは代謝産物を、薬学的に許容され得る担体と組み合わせて、上記処置を必要とする被験体に投与することを含み、前記細胞増殖性疾患が処置される。
一実施形態において、細胞増殖性疾患は前癌性状態である。
別の実施形態において、細胞増殖性疾患は癌である。一実施形態において、癌は、腺癌、扁平上皮癌、肉腫、リンパ腫、多発性骨髄腫、または白血病である。さらなる一実施形態では、癌が、肺癌、結腸癌、乳癌、膵臓癌、前立腺癌、急性白血病、慢性白血病、多発性黒色腫(multiple melanoma)、卵巣癌、悪性神経膠腫、平滑筋肉腫、ヘパトーム、または頭頸部癌である。
一実施形態において、式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩、またはそのプロドラッグもしくは代謝産物は、第2の化学療法剤と組み合わせて投与される。さらなる一実施形態において、第2の化学療法剤は、タモキシフェン、ラロキシフェン、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、シスプラチン、カルボプラチン、パクリタキセル、シクロホスファミド、ロバスタチン、ミノシン、ゲムシタビン、araC、5−フルオロウラシル、メトトレキサート、ドセタキセル、ゴセレリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ノコダゾール、テニポシド、エトポシド、エポチロン、ナベルビン、カンプトテシン、ダウノニビシン、ダクチノマイシン、ミトザントロン、アムサクリン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン・イマタニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、トラスツズマブ、リツキシマブ、セツキシマブ、およびベバシツマブからなる群より選択される。
一実施形態において、癌の処置は、腫瘍の大きさの低減、腫瘍増殖の遅延、患者の生存期間の改善、もしくは患者の生活の質の改善、または上記の少なくとも2つを含む。
別の実施形態において、癌は、原発性癌もしくは転移性癌、または両方である。
本発明の他の特徴および利点は、本明細書に示す種々の実施例などのさらなる記載から自明である。示した実施例は本発明の実施に有用な種々の成分および方法論を例示する。実施例は、特許請求の範囲に記載の発明を制限しない。本開示に基づき、当業者は、本発明の実施に有用な他の成分および方法論を特定し、使用することができよう。
図1は、試験化合物での処置により、ヒト結腸癌異種移植片の平均腫瘍体積が減少したことを示す。図1Aは、化合物184での処置を示す。 図1Bは、化合物186および化合物187での処置を示す。 図1Cは、化合物182での処置を示す。 図1Dは、化合物180および化合物125での処置を示す。
(発明の詳細な説明)
1.ラパコン化合物
本発明は、新規な三環式スピロ−オキサチインナフトキノン誘導体、該誘導体を作製するための合成方法、ならびに新生細胞の増殖の抑制および/またはその細胞死の誘導のための該誘導体の使用を提供する。本発明のナフトキノン誘導体は、β−ラパコン(3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−ナフト(1,2−b)ピラン−5,6−ジオン)として知られる化合物の類縁種である。β−ラパコンの構造は上記の通りである。
本発明のβ−ラパコン類縁体は、スピロ−オキサチインヘテロ環を含む。また、ジヒドロスピロ−オキサチインヘテロ環を「β」位に有する(すなわち、β−ラパコンのテトラ(tehtra)ヒドロピラン環と位置が類似する)ナフトキノン誘導体は知られていない。
一実施形態において、本発明は、式I:
Figure 2009538298
の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩および/または個々のジアステレオマーを提供し、
式中、
X=N−J
Figure 2009538298
、OまたはS;
p=0、1または2;
q=pまたはp+1であり、ただし、pが0である場合、qはpと等しくなく;
、R、RおよびRは、各々独立して、H、OH、F、Cl、Br、I、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、置換C〜C直鎖アルケニル、C〜C分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、NO、CN、NH、アルキルアミン、置換アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、C(O)NHR14、NHC(O)R15、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルホンアミド、スルファモイル、スルホン酸、フェニル、C〜Cアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルコキシカルボニル、カルボン酸、カルボニルアルコキシ、SH、チオアルキル、チオアリール、アルキルチオアリール、またはC〜Cヒドロキシアルキルであり;
は、−(CR−(CR−Y、−S(O)−Z、アミジン、置換アミジン、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、または
Figure 2009538298
であり;
m=0、1、2、3、4、または5;
n=0、1、2、3、4、または5;
o=1または2;t=1または2;
およびRは、各々独立して、H、OH、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、C〜C分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、フェニル、C〜Cアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、カルボキシレート、またはカルボニルアルコキシであり;R=Rのとき、Rは、OH、NH、SHまたはNOであることはできず;
およびRは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CH、C〜C直鎖アルキル、CF、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、アリル、C〜C直鎖アルケニル、C〜C分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、NO、CN、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルホンアミド、スルホン酸、フェニル、C〜Cアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、OCH、OCF、アルコキシカルボニル、カルボン酸、カルボニルアルコキシ、SH、チオアルキル、チオアリール、またはアルキルチオアリールであり;R=Rのとき、Rは、OH、NH、SH、またはNOであることはできず;
Yは、H、F、Cl、Br、I、CR10=CHR11、CF、CH、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、CHOR16、フェニル、置換フェニル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、CH−複素環、C〜Cシクロアルケニル、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ベンジル、アルキルアミン、置換アルキルアミン、ベンジルアミン、OH、CH、CF、OCR12=CHR13、C〜Cアルキニル、アミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アミド、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルファミド、スルファモイル、スルホン酸、ヘテロアリールオキシ、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルケノキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、アルコキシカルボニル、カルボン酸、カルボキシアルコキシ、カルボニルアルキル、チオ、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、チオアリール、アルキルチオアリール、または
Figure 2009538298
であり、ただし、n=0およびm=0のとき、Yは、H、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、または
Figure 2009538298
(これらは各々、置換されたものであってもよい)であり;
Wは、C〜C直鎖アルキル、置換C−C直鎖アルキル、OCH、C〜Cアルコキシ、アルキルチオアルキル、置換アルキルチオアルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、C〜Cアリール、置換アリール、フェニル、置換フェニル、CR10=CHR11、アルキルチオ、ベンジル、置換ベンジル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、フェノキシ、アリールオキシ、置換アリールオキシ、OCR12=CHR13、ベンジルオキシ、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、アミン、置換アミン、アリールアミン、置換アリールアミン、フェニルアミン、置換フェニルアミン、CH、CF、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、アルキルアミン、ジアルキルアミン、ヘテロアリール、CH−ヘテロシクリル、CH−置換ヘテロシクリル、OCF、アルケノキシ、CHOR16、チオアルキル、アリールチオ、チオアリール、アルキルチオアリールもしくはアルキルカルボキシ、フェニルスルホニルアミド、または置換アリールスルホニルアミド、クロロフェニルアセチルであり;
Zは、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、ベンジル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、CH−複素環、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルケノキシ、フェノキシ、アリールオキシまたはベンジルオキシであり;
は、H、CH、C〜C直鎖アルキル、またはC〜C分枝鎖アルキルであり;
10、R11、R12およびRは、各々独立して、H、フェニル、C〜Cアリール、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
14およびR15は、各々独立して、H、C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、フェニル、C〜Cアリール、ベンジル、CHC(OCH、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;ならびに
16は、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、CH−アリール、ベンジル、H、CH、CF、C−C直鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、またはCH−ヘテロアリールである。
およびJは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、CR17=CHR18、CF、CH、C〜C直鎖アルキル、置換C−C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、CHOR21、フェニル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、CH−複素環、C〜Cシクロアルケニル、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ベンジル、アルキルアミン、置換アルキルアミン、ベンジルアミン、OH、CH、CF、OCR19=CHR20、C〜Cアルキニル、アミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アミド、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルファミド、スルファモイル、スルホン酸、ヘテロアリールオキシ、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルケノキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、アルコキシカルボニル、カルボン酸、カルボキシアルコキシ、カルボニルアルキル、チオ、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、チオアリール、アルキルチオアリール、または
Figure 2009538298
であり;J=Jのとき、Jは、OH、NH、SH、またはNOではなく;JおよびJは、O、N、Sなどの0、1または2個のヘテロ原子を含有する4、5;6、7、8員のスピロ環を形成し得;
17、R18、R19およびR20は、各々独立して、H、フェニル、C〜Cアリール、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
21は、H、C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、フェニル、C〜Cアリール、ベンジル、CHC(OCH、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルである)。
一実施形態において、X=N−Jであり、式Iの化合物は、式Ia:
Figure 2009538298
の構造を有する。
別の実施形態では、X=
Figure 2009538298
であり、式Iの化合物は、式Ib:
Figure 2009538298
の構造を有する。
別の実施形態では、X=OまたはSであり、式Iの化合物は、式IcまたはIb:
Figure 2009538298
の構造を有する。
一実施形態において、pが0であり、qが1であり、式Iの化合物は、式A:
Figure 2009538298
の構造を有する。
別の実施形態では、pが2であり、qが2であり、式Iの化合物は、式B:
Figure 2009538298
の構造を有する。
別の実施形態では、pが2であり、qが3であり、式Iの化合物は、式C:
Figure 2009538298
の構造を有する。
別の実施形態では、pが1であり、qが1であり、式Iの化合物は、式D:
Figure 2009538298
の構造を有する。
別の実施形態では、pが1であり、qが2であり、式Iの化合物は、式E:
Figure 2009538298
の構造を有する。
別の実施形態では、pが2であり、qが1であり、式Iの化合物は、式F:
Figure 2009538298
の構造を有する。
式Iaの化合物には、R、R、RおよびRが、各々独立して、H、OH、F、Cl、Br、I、CFl、CF、OCH、C〜Cアルコキシ、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、フェニル、C〜Cアリール、NO、CN、C(O)NHR14またはNHC(O)R15であるものが含まれる。例えば、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、OH、F、Cl、Br、I、CH、CF、OCH、C〜Cアルコキシである。別の実施形態では、R、R、RおよびRが、各々独立してHまたはOCHである。例えば、R、RおよびRが各々Hであり、RがOCHである。
式Iaの化合物には、Jが−(CR−(CR−Yであるものが含まれる。例えば、n=1およびm=0である。別の実施形態では、n=1およびm=1である。別の実施形態では、n=0およびm=0である。別の実施形態では、n=1およびm=2である。別の実施形態では、n=5およびm=5である。
式Iaの化合物には、RおよびRが、各々独立してHまたはCHであるものが含まれる。例えば、RおよびRは各々Hである。
式Iaの化合物には、RおよびRが、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CH、C〜C直鎖アルキル、CF、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、またはC〜Cアルコキシであるものが含まれる。例えば、RおよびRは、各々独立して、HまたはOHである。
式Iaの化合物には、RおよびRが各々Hであり、RおよびRが、各々独立してHまたはOHであるものが含まれる。
式Iaの化合物には、Yが、CHOR16、フェニル、置換C〜Cアリールまたはベンジルであるものが含まれる。一実施形態において、YはCHOR16である。例えば、Yは、置換または非置換C〜Cアリールである。一実施形態において、置換C〜Cアリールは、各々独立してCN、ClまたはFである1〜5個の置換基で置換されている。例えば、R16は、置換または非置換C〜Cアリールである。別の実施形態では、置換C〜Cアリールは、各々独立してC〜C分枝鎖アルキル、Cl、またはFである1〜5個の置換基で置換されている。
式Iaの化合物には、Jが−S(O)−Zであるものが含まれる。例えば、o=1またはo=2である。一実施形態において、Zは、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、C〜Cアリール、または置換C〜Cアリールである。
式Iaの化合物には、J
Figure 2009538298
であるものが含まれる。例えば、t=1またはt=2である。一実施形態において、Wは、置換アリール、フェニル、フェノキシ、アリールオキシおよび置換アリールオキシである。別の実施形態では、アリールおよびアリールオキシが、各々独立してCFまたはFである1〜5個の置換基で置換されている。別の実施形態では、t=2であり、WがC〜Cアルコキシである。
式Iaのさらなる化合物には、RがHであり、R10およびR11がともにHであり、R12およびR13がともにHであり、R16が、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、CH−アリール、またはベンジルであるものが含まれる。一実施形態において、R12はHであり、R13はフェニルである。
いくつかの代表的な式Iの化合物は、以下:
1’−(3−クロロベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物55);
1’−(3,4−ジクロロベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物53);
4−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]ベンゾニトリル(化合物123);
1’−(2−フェニルエチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物155);
1’−(4−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物125);
1’−[3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物157);
1’−(2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物163);
5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物96);
5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸4−フルオロフェニル(化合物97);
1’−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物129);
1’−(3−クロロ−4−フルオロベンジル)スピロナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物142);
1’−(3−フェノキシプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物144);
1’−[2−(4−クロロフェノキシ)エチル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物145);
1’−[(2S)−3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物180);
1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物184);
1’−[(2R)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物185);
1’−[(2R)−3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物181);
1’−[(2S)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物182);
1’−[(2R)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物183);
1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物186);
1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物187);
1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物200);
1’−イソプロピルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物152);
1’−[(2S)−3−(4−エチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物207);
1’−[(2R)−3−(4−エチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物228);
1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物224)
である。
また、本発明の代表的な化合物を実施例にも示す。
特に規定のない限り、本明細書で用いる科学技術用語はすべて、本発明が属する技術分野の当業者に一般的に理解されているものと同じ意味を有する。矛盾する場合は、本発明の明細書に支配される。以下の用語は、一般的に、下記の意味を有する。
1.1.定義
本明細書で用いる場合、用語「アルキル」は、飽和脂肪族基、例えば、直鎖アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル)、分枝鎖アルキル基(例えば、イソプロピル、tert−ブチル、イソブチル)を包含する。さらに、「アルキル」には、1つ以上の炭化水素骨格炭素原子を置き換える酸素、窒素または硫黄原子を有するアルキル基が包含される。特定の実施形態において、直鎖または分枝鎖アルキルは、6個以下の炭素原子をその骨格内に有し(例えば、直鎖ではC〜C、分枝鎖ではC〜C)、より好ましくは、4個以下である。
また、用語「アルキル」には、「非置換」および「置換アルキル」の両方が包含され、後者は、炭化水素骨格の1つ以上の炭素上の水素を置き換える置換基を有するアルキル部分をいう。かかる置換基としては、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、カルボン酸、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、シアノ、アミノ(例えば、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノ)、アシルアミノ(例えば、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、およびウレイド)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト)、スルファモイル(S(O)NH)、アミンスルホキシド(NHS(O)もしくはS(O)NH)、スルホンアミド(NHS(O)もしくはS(O)NH)、ニトロ、−CF、ハロゲン、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族もしくはヘテロ芳香族部分が挙げられ得る。「アルキルアリール」またはアラルキル部分は、アリールで置換されたアルキル部分(例えば、メチルフェニル(ベンジル))である。また、「アルキル」には、天然または非天然のアミノ酸の側鎖が包含される。
アリールには、芳香族性を有する基、例えば、5−および6−員の「非共役型」、すなわち単環の芳香族基(1〜4個のヘテロ原子を含んでいてよい)、ならびに「共役型」、または少なくとも1つの芳香族環を有する多環式系が包含される。アリール基の例としては、フェニル、ピロール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、およびピリミジンなどが挙げられる。さらにまた、用語「アリール」には、多環式基、例えば、三環式、二環式、例えば、ナフタレン、ベンズオキサゾール、ベンゾジオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチオフェン、メチレンジオキシフェニル、キノリン、イソキノリン、ナフトリジン、インドール、ベンゾフラン、プリン、ベンゾフラン、デアザプレイン(deazapureine)、またはインドリジンが包含される。また、環構造内にヘテロ原子を有するアリール基は、「アリール複素環」、「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」と称することがあり得る(例えば、ピリジン、ピラゾール、ピリミジン、フラン、イソキサゾール、イミダゾール[2,1,b]チアゾール、トリアゾール、ピラジン、ベンゾチオフェン、イミダゾール、またはチオフェン)。
芳香族環は、1つ以上の環内位置が、上記のものなどの置換基、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、カルボン酸、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、カルボキシアルキル、シアノ、アミノ(例えば、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノ)、アシルアミノ(例えば、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイド)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族もしくはヘテロ芳香族部分などで置換されていてよい。また、アリール基は、脂環式環または複素環式環(これらは、多環式系が形成されるように芳香族ではない)と縮合または橋絡したもの(例えば、テトラリン、メチレンジオキシフェニル)であってもよい。
「アルケニル」には、長さおよび可能な置換が上記のアルキルが類似するが、少なくとも1つの二重結合を含む不飽和脂肪族基が包含される。例えば、用語「アルケニル」には、直鎖アルケニル基(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル)、分枝鎖アルケニル基、シクロアルケニル(例えば、脂環式)基(例えば、シクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロクテニル)、アルキルまたはアルケニル置換シクロアルケニル基、およびシクロアルキルまたはシクロアルケニル置換アルケニル基が包含される。さらに、用語「アルケニル」には、1つ以上の炭化水素骨格炭素を置き換える酸素、窒素または硫黄を含むアルケニル基が包含される。特定の実施形態において、直鎖または分枝鎖アルケニル基は、6個以下の炭素原子をその骨格に有する(例えば、直鎖ではC〜C、分枝鎖ではC〜C)。同様に、シクロアルケニル基は、3〜8個の炭素原子をその環構造内に有し、より好ましくは5または6個の炭素を環構造内に有し得る。用語「C〜C」には、2〜6個の炭素原子を含むアルケニル基が包含される。
また、用語「アルケニル」には、「非置換アルケニル」および「置換アルケニル」の両方が包含され、後者は、炭化水素骨格の1つ以上の炭素原子上の水素を置き換える置換基を有するアルケニル部分をいう。かかる置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルカルボキシルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、カルボン酸、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、シアノ、アミノ(例えば、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノ)、アシルアミノ(例えば、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイド)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、フェニル、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族もしくはヘテロ芳香族部分が挙げられ得る。
「アルキニル」には、長さおよび可能な置換が上記のアルキルが類似するが、少なくとも1つの三重結合を含む不飽和脂肪族基が包含される。例えば、「アルキニル」には、直鎖アルキニル基(例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、へプチニル、オクチニル、ノニル、デシニル)、分枝鎖アルキニル基、およびシクロアルキルまたはシクロアルケニル置換アルキニル基が包含される。用語「アルキニル」には、さらに、1つ以上の炭化水素骨格炭素を置き換える酸素、窒素、硫黄またはリン(phosphorous)原子を有するアルキニル基が包含される。特定の実施形態において、直鎖または分枝鎖アルキニル基は、6個以下の炭素原子をその骨格内に有する(例えば、直鎖では、分枝鎖ではC〜C)。用語「C〜C」には、2〜6個の炭素原子を含むアルキニル基が包含される。
また、用語「アルキニル」には、「非置換アルキニル」および「置換アルキニル」の両方が包含され、後者は、炭化水素骨格の1つ以上の炭素原子上の水素を置き換える置換基を有するアルキニル部分をいう。かかる置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、カルボン酸、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、シアノ、アミノ(例えば、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノ)、アシルアミノ(例えば、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイド)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族もしくはヘテロ芳香族部分が挙げられ得る。
炭素数に特に規定がない限り、「低級アルキル」には、上記のアルキル基であって、1〜10個、より好ましくは1〜6個の炭素原子をその骨格構造内に有するアルキル基が包含される。「低級アルケニル」および「低級アルキニル」は、例えば、2〜5個の炭素原子鎖長を有するものである。
本明細書で用いる場合、「アミン」または「アミノ」には、窒素原子が少なくとも1つの炭素またはヘテロ原子に共有結合された化合物が包含される。「アルキルアミノ」には、窒素が少なくとも1つのさらなるアルキル基に結合された化合物の基が包含される。アルキルアミノ基の例としては、ベンジルアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、およびフェネチルアミノが挙げられる。「ジアルキルアミノ」には、窒素原子が少なくとも2つのさらなるアルキル基に結合された基が包含される。ジアルキルアミノ基の例としては、ジメチルアミノおよびジエチルアミノが挙げられる。「アリールアミノ」および「ジアリールアミノ」には、それぞれ、窒素が少なくとも1つまたは2つのアリール基に結合された基が包含される。「アルキルアリールアミノ」、「アルキルアミノアリール」または「アリールアミノアルキル」は、少なくとも1つのアルキル基および少なくとも1つのアリール基に結合されたアミノ基をいう。「アルカミノアルキル」は、同じくアルキル基に結合された窒素原子に結合されたアルキル、アルケニル、またはアルキニル基をいう。
用語「アミド」または「アミノカルボキシ」には、カルボニル基またはチオカルボニル基の炭素に結合された窒素原子含む化合物または部分が包含される。該用語には、カルボキシ基に結合されたアミノ基に結合されたアルキル、アルケニル、またはアルキニル基を含む「アルカミノカルボキシ」基が包含される。これには、カルボニル基またはチオカルボニル基の炭素に結合されたアミノ基に結合されたアリールまたはヘテロアリール部分を含むアリールアミノカルボキシ基が包含される。用語「アルキルアミノカルボキシ」、「アルケニルアミノカルボキシ」、「アルキニルアミノカルボキシ」および「アリールアミノカルボキシ」には、それぞれ、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリール部分が窒素原子に結合され、これが、カルボニル基の炭素に結合された部分が包含される。アミドは、直鎖アルキル、分枝鎖アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または複素環などの置換基で置換されていてよい。アミド基上の置換基は、さらに置換されていてよい。
「アシル」には、アシル基(CHCO−)またはカルボニル基を含む化合物および部分が包含される。「置換アシル」には、1つ以上のの水素原子が、例えば、アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、カルボン酸、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、シアノ、アミノ(例えば、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノ)、アシルアミノ(例えば、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイド)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族もしくはヘテロ芳香族部分で置き換えられたアシル基が包含される。
「アシルアミノ」には、アシル部分がアミノ基に結合された部分が包含される。例えば、該用語には、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイド基が包含される。
用語「アルコキシ」または「アルコキシル」には、酸素原子に共有結合された置換および非置換アルキル、アルケニル、およびアルキニル基が包含される。アルコキシ基(またはアルコキシル基)の例としては、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、プロポキシ、ブトキシ、およびペントキシ基が挙げられる。置換アルコキシ基の例としては、ハロゲン化アルコキシ基が挙げられる。アルコキシ基は、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、カルボン酸、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、シアノ、アミノ(例えば、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノ)、アシルアミノ(例えば、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイド)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族もしくはヘテロ芳香族部分などの基で置換されたものであってもよい。ハロゲン置換アルコキシ基の例としては、限定されないが、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、およびトリクロロメトキシが挙げられる。
用語「シクロアルキル」には、飽和非環式基(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロクチル)が包含される。好ましいシクロアルキルは、3〜8個の炭素原子をその環構造内に有し、より好ましくは5または6個の炭素原子を環構造内に有する。シクロアルキルには、「非置換シクロアルキル」および「置換シクロアルキル」の両方が包含され、後者は、環構造内の1つ以上の炭素上の水素が置き換えられていることをいう。かかる置換基としては、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、カルボン酸、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、シアノ、アミノ(例えば、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノ)、アシルアミノ(例えば、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイド)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族もしくはヘテロ芳香族部分が挙げられ得る。
用語「ヘテロシクリル」または「複素環式基」には、1つ以上のヘテロ原子を含む閉環構造、例えば、3−〜10−、または4−〜7−員環が包含される。「ヘテロ原子」には、炭素または水素以外の任意の元素の原子が包含される。ヘテロ原子の例としては、窒素、酸素または硫黄が挙げられる。
ヘテロシクリル基は、飽和であっても不飽和であってもよく、ピロリジン、ピラジン、ピリミジン、オキソラン、1,3−ジオキソラン、チオラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリン、ラクトン、ラクタム(アゼチジノンおよびピロリジノンなど)、スルタム、ならびにスルトンが挙げられる。ピロールおよびフランなどの複素環式基は、芳香族特性を有し得る。このようなものとしては、縮合環構造、例えば、キノリンおよびイソキノリンが挙げられる。複素環式基の他の例としては、ピリジンおよびプリンが挙げられる。複素環式環は、1つ以上の位置が、上記のものなどの置換基、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、カルボン酸、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、シアノ、アミノ(例えば、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノ)、アシルアミノ(例えば、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイド)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、または芳香族もしくはヘテロ芳香族部分などで置換されていてよい。また、複素環式基は、1つ以上の構成要素原子が、例えば、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルアミノ、低級アルキルカルボキシル、ニトロ、ヒドロキシ、−CF、または−CNなどで置換されていてよい。
用語「チオアルキル」には、硫黄原子により連結されたアルキル基を含む化合物または部分が包含される。チオアルキル基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、カルボン酸、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、シアノ、アミノ(例えば、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノ)、アシルアミノ(例えば、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイド)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族もしくはヘテロ芳香族部分などの基で置換されていてよい。
用語「カルボニル」または「カルボキシ」には、二重結合により酸素原子に連結された炭素を含む化合物および部分が包含される。カルボニルを含む部分の例としては、限定されないが、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、アミド、エステル、無水物などが挙げられる。
用語「チオカルボニル」または「チオカルボキシ」には、二重結合により硫黄原子に連結された炭素を含む化合物および部分が包含される。
用語「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」には、−OHまたは−Oを有する基が包含される。
用語「ハロゲン」には、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素などが包含される。用語「パーハロゲン化(perhaloganated)」とは、一般的に、すべての水素がハロゲン原子で置き換えられた部分をいう。
用語「C1〜C6」には、炭素数1〜6(Cl、C2、C3、C4、C5またはC6)が包含される。用語「C2〜C6」には、炭素数2〜6(C2、C3、C4、C5またはC6)が包含される。用語「C3〜C6」には、炭素数3〜6(C3、C4、C5またはC6)が包含される。用語「C3〜C8」には、炭素数2〜8(C3、C4、C5、C6、C7またはC8)が包含される。用語「C5〜C8」には、炭素数5〜8(C5、C6、C7またはC8)が包含される。
原子価が充分でないヘテロ原子または炭素原子はいずれも、原子価を満足するように水素原子を有すると仮定されることに注意されたい。
本明細書に記載の化合物は、不斉中心を有していてよい。不斉置換原子を含む本発明の化合物は、光学的に活性な形態またはラセミ形態で単離され得る。光学的に活性な形態をどのように調製するかは当該技術分野でよく知られている(例えば、ラセミ形態の分割または光学的に活性な出発材料からの合成など)。また、オレフィンの多くの幾何異性体、C=N二重結合などが本明細書に記載の化合物に存在することもあり得、かかる安定な異性体はすべて、本発明において想定される。本発明の化合物のシスおよびトランス幾何異性体を記載しており、異性体の混合物として、または分離された異性体形態として単離され得る。具体的な立体化学または異性体形態に特に規定のない限り、構造のあらゆるキラル、ジアステレオマー、ラセミ、および幾何異性体の形態が意図される。図示および記載した化合物のすべての互変異性体もまた、本発明の一部とみなす。
したがって、特に記載のない限り、かかる不斉性から生じる異性体(例えば、すべてのエナンチオマーおよびジアステレオマー)が本発明の範囲に包含されることは理解されよう。かかる異性体は、古典的な分離手法および立体化学的に制御された合成によって実質的に純粋な形態で得られ得る。さらにまた、本出願書類において論考した構造および他の化合物および部分には、そのあらゆる互変異性体が包含される。アルケンには、適宜、E−またはZ−配置が包含され得る。
用語「置換された」は、本明細書で用いる場合、特定した原子上の任意の1つ以上の水素が、記載した群からの選択肢で置き換えられていることを意味するが、特定した原子の通常の原子価を超えないこと、および該置換によって安定な化合物がもたらされることを条件とする。置換基がケト(すなわち、=O)である場合、該原子上の2つの水素が置き換えられている。ケト置換基は芳香族部分上には存在しない。環内二重結合は、本明細書で用いる場合、は、2つの隣接する環内原子間に形成されている二重結合である(例えば、C=C、C=NまたはN=N)。「安定な化合物」および「安定な構造」は、反応混合物から有用な程度の純度までの単離、および有効な治療用薬剤への製剤化に耐える充分に頑強である化合物を示すことが意図される。
置換基に対する結合が、環内の2つの原子を連結する結合と交差するように図示されている場合、かかる置換基は、その環内の任意の原子に結合され得る。置換基が、該置換基が所与の式の化合物の残部に結合するのに介在する原子が示されることなく記載されている場合、かかる置換基は、該置換基内の任意の原子を介して結合され得る。置換基および/または可変部の組合せも許容され得るが、かかる組合せによって安定な化合物がもたらされる場合に限る。
本明細書において、本文中にそうでないとの明白な記載がない限り、単数形は複数形も包含する。
2.ラパコン化合物の合成
本発明はまた、式Iの化合物の合成方法を提供する。一実施形態において、本発明は、下記のスキーム、および実施例に示すプロトコルに従う化合物の合成方法を提供する。
本記載全体を通して、組成物が特定の成分を有する、含む、含有すると記載する場合、該組成物はまた、当該成分から本質的になる、または当該成分からなることも想定される。同様に、方法(method/process)が特定のプロセス工程を有する、含む、含有すると記載する場合、該方法はまた、当該プロセス工程から本質的になる、または当該プロセス工程からなることも想定される。さらに、工程の順序または特定の作用が奏功される順序は、本発明が実施可能である限り重要でないことを理解されたい。さらに、2つ以上の工程または作用が同時に実施されることがあり得る。
本発明の合成プロセスは、多種多様な官能基に対して許容可能であり、したがって、種々の置換出発材料が使用され得る。該プロセスは、一般的に、プロセス全体の最後またはほぼ最後に所望の最終化合物を提供するが、場合によっては、さらに、該化合物をその薬学的に許容され得る塩、エステルまたはプロドラッグに変換することが望ましい場合もあり得る。
本発明の化合物はさまざまな様式で調製され得、その一部は当該技術分野で知られている。一般に、本発明の化合物は、市販の出発材料、文献で知られた化合物から、または容易に調製される中間体から、当業者に既知の標準的な合成方法および手順、または本明細書における教示に鑑みると当業者に自明の合成方法および手順を用いることにより調製され得る。有機分子の調製ならびに官能基の変換および操作のための標準的な合成方法および手順は、関連する科学文献または当該技術分野の標準的な教科書から入手可能である。1つまたはいくつかの情報源に限定されないが、Smith,M.B.;March,J.March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,第5版;John Wiley & Sons:New York,2001;およびGreene,T.W.;Wilts,P.G.M.Protective Groups in Organic Synthesis,第3版;John Wiley & Sons:New York,1999(引用により本明細書に組み込まれる)などの古典的な教科書が有用であり、当業者に知られた有機合成の認識された参考教科書である。以下の合成方法の記載は、限定されないが、本発明の化合物の調製のための一般手順を例示するために設計されている。
一般式(I)を有する本発明の化合物は、下記のスキームに従って、市販の出発材料または文献の手順を用いて調製され得る出発材料から調製され得る。これらのスキームは、本発明の代表的な化合物の調製を示す。
Figure 2009538298
本発明の化合物は、スピロ−1,2−キノン(Ia)と適切な中間体/市販の試薬との反応から調製され得る(スキーム9)。
Figure 2009538298
スキーム1
Figure 2009538298
式(Ia)の化合物は、当業者が熟知しているさまざまな方法によって簡便に調製され得る。一般的な一経路をスキーム1に示す。式(IV)などのエポキシド化合物は、式(III)(式中、Jは、tert−ブチルカルバメート(t−BOC)などの保護基である)のケトンから簡便に調製され得る。トリメチルスルホキシニウムイリド(ylide)は、無水ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒中、ヨウ化トリメチルスルホキシニウムを水素化ナトリウムなどの塩基で処理することにより調製される。他の塩基、例えば、カリウムt−ブトキシドなどもまた、水素化ナトリウムの代わりに使用され得る。トリメチルスルホキシニウムイリドを最初に0℃で式(III)のケトンで処理し、反応液を室温まで4〜24時間昇温させるとエポキシド(IV)が得られる(Hale,J.ら、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2002,12(20),297;Jambulingam Mら、Asian Journal of Chemistry,2004,16(3−4),1261)。多くのケトンは、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。あるいはまた、エポキシド(IV)は、アルケン(V)からも、m−クロロペルオキシ安息香酸などのペルオキシ酸での処理によって簡便に調製され得る。多くのアルケンは、市販されているか、またはケトン(III)から、文献[Abell A.ら、Organophosphorus Reagents,2004,99;Lawrence N.ら、Preparation of Alkenes,1996,19;Edmonds M.ら、Modem Carbonyl Olefmation 2004,1]に記載された当業者に既知の方法によって容易に調製される。
エポキシド(IV)を用いて式(VI)のチオアルコール化合物を調製する。これは、当業者が熟知しているさまざまな方法によって簡便に調製され得る。エポキシド(IV)を、メタノールなどの極性プロトン性溶媒中、硫化ナトリウムとp−トルエンスルホン酸などの酸との予備処理混合物で0.5〜4時間、0〜25℃の温度で処理すると、チオアルコール(VI)が得られる。チオアルコール(thialcohol)(VI)を調製するための別の一般的な経路は、エポキシド(IV)をトリフェニルシランチオール、トリエチルアミンなどの第3級アミン塩基で、メタノールなどの極性プロトン性溶媒中にて0.5〜4時間、周囲温度で処理することによるものである(Brittain J.ら、Tetrahedron Letters,1993,34(21),3363)。
チオアルコール(VI)を用いて式(VIII)の1,2−キノンアルコール化合物を調製する。これは、当業者が熟知している方法によって簡便に調製され得る。チオアルコール(VI)を、1,2−キノン(VII)、炭酸カリウムなどの塩基およびテトラヒドロフランなどの溶媒で、0.5〜4時間、周囲温度で処理すると、式(VIII)を有する1,2−キノンアルコールが得られる。あるいはまた、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸セシウムなどの塩基、およびアセトニトリルジクロロメタンなどの溶媒を利用することもできる。
1,2−キノンアルコール(VIII)を用いて式(II)を有するスピロ−1,2−キノン化合物を調製する。これは、当業者が熟知している方法によって簡便に調製され得る。式(VIII)を有する1,2−キノンアルコールをトリフルオロ酢酸などの酸およびジクロロメタンなどの溶媒で、開放大気中、周囲温度で24〜96時間処理する。あるいはまた、p−トルエンスルホン酸、硫酸などの酸もまた使用可能であり、空気または酸素を反応液中で起泡させてもよい。
スキーム2
Figure 2009538298
式(VII)の化合物は、当業者が熟知しているさまざまな方法によって簡便に調製され得る。一般的な一経路をスキーム2に示す。ナフトール(IX〜X)を、無水セレン酸フェニルのテトラヒドロフランなどの溶媒中の溶液で、15〜30分間60〜80℃の温度で処理すると、式(VII)を有する1,2−キノンが得られる。多くのナフトールは、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される(Cordero−Vargas,A.ら、Org.Biomol.Chem.2004,2,3018;Adcock,W.ら、J.Am.Chem.Soc.1967,89(2),386;Gareau,Y.ら、WO99/47497)。
スキーム3
Figure 2009538298
式(Ia)式中、Jは、tert−ブチルカルバメート(t−BOC)などの保護基である)の化合物は、当業者が熟知している方法によって簡便に調製され得る。一般的な一経路をスキーム3に示す。チオアルコール(VI)を、1,2−キノン(VII)、炭酸カリウムなどの塩基およびテトラヒドロフランなどの溶媒で、0.5〜4時間、周囲温度で処理すると、1,2−キノンアルコール(VIII)が得られる。得られた粗製1,2−キノンアルコール(VIII)をトリフルオロ酢酸などの酸およびジクロロメタンなどの溶媒で、開放大気中、周囲温度で24〜96時間処理すると、式(II)を有するスピロ−1,2−キノン化合物が得られる。得られた粗製スピロ−1,2−キノン化合物(II)を重炭酸ジ−tert−ブチルで、重炭酸ナトリウム水溶液などの塩基、ジクロロメタンなどの溶媒中、0.25〜4時間、周囲温度で処理すると、t−ブトキシカルバメート(carbamte)(t−BOC)保護された式(Ia)を有するスピロ−1,2−キノン化合物が得られる。
スキーム4
Figure 2009538298
式(II)の化合物はまた、スキーム4に示すようにして調製され得る。チオアルコール(VI)(式中、Jは、tert−ブチルカルバメートミ(t−BOC)などの保護基である)を、1,2−キノン(VII)、炭酸カリウムなどの塩基およびテトラヒドロフランなどの溶媒で、0.5〜4時間、周囲温度で処理すると、1,2−キノンアルコール(VIII)が得られる。得られた粗製1,2−キノンアルコール(VIII)をトリフルオロ酢酸などの酸およびジクロロメタンなどの溶媒で、開放大気中、周囲温度で24〜96時間処理すると、式(II)を有するスピロ−1,2−キノン化合物が得られる。
スキーム5
Figure 2009538298
式(VIII)(式中、Jは、tert−ブチルカルバメート(t−BOC)などの保護基である)の化合物の調製のための別の一般的な経路をスキーム5に示す。チオアルコール(VI)を、4−クロロ−1,2−キノン(XI)、炭酸カリウムなどの塩基およびテトラヒドロフランなどの溶媒で、0.5〜4時間、周囲温度で処理すると、式(VIII)を有する1,2−キノンアルコールが得られる。あるいはまた、4−ブロモ−1,2−キノンなどの他の4−ハロ−1,2−キノン、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸セシウムなどの塩基、およびアセトニトリル、ジクロロメタンなどの溶媒を利用することもできる。多くの4−ハロ−1,2−キノンは、文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される(Paquet,J.ら、Canadian Journal of Chemistry,1989、67(8),1354;Perumal,T.ら、1980,11,943;Krohn K.ら、Synthesis,1990,12,1141)。
スキーム6
Figure 2009538298
式(II)の化合物の調製のための別の一般的な経路をスキーム6に示す。チオアルコール(VI)(式中、Jは、tert−ブチルカルバメート(t−BOC)などの保護基である)を、4−クロロ−1,2−キノン(XI)、トリエチルアミンなどの第3級アミン塩基、およびジクロロメタンなどの溶媒で0.5〜4時間、周囲温度で処理する。この反応液にトリフルオロ酢酸などの酸を添加すると、スピロ−1,2−キノン(II)が得られる。この例は、どのようにしてスピロ−1,2−キノン(II)が、1,2−キノンアルコール(VIII)を単離せずに簡便に調製され得るかを示す。
スキーム7
Figure 2009538298
式(IaおよびII)(式中、Jは、tert−ブチルカルバメート(t−BOC)などの保護基である)の化合物の調製のための別の一般的な経路を、スキーム7に示す。1,2−キノンアルコール(VIII)を1〜3当量のトリフルオロ酢酸などの酸、ヨウ素酸ナトリウムなどの酸化剤、およびジクロロメタンなどの溶媒で、周囲温度で24〜96時間処理すると、式(IaおよびII)を有するスピロ−1,2−キノン化合物が得られる。あるいはまた、p−トルエンスルホン酸などの酸を使用することもできる。
スキーム8
Figure 2009538298
式(II)の化合物(where)はまた、スキーム8に示すようにして調製され得る。スピロ−1,2−キノン(II)は、スピロ−1,2−キノン(Ia)(式中、Jは、tert−ブチルカルバメート(t−BOC)などの保護基である)をトリフルオロ酢酸などの酸で、ジクロロメタンなどの溶媒中、または溶媒(酢酸エチル、1,2−ジオキサン、ジエチルエーテルなど)の塩化水素ガスの溶液中、周囲温度で1〜24時間処理することにより調製され得る。生成物スピロ−1,2−キノン(II)は、遊離塩基、塩酸塩またはトリフルオロ酢酸塩として単離され得る。遊離塩基を得るためには、重炭酸ナトリウムを用いた水溶液の調製を、いずれかの酸塩において行なう。上記の条件はまた、アミンからの保護基tert−ブチルカルバメート(t−BOC)基の除去方法も示す。
スキーム9
Figure 2009538298
スキーム9は、化合物(XII〜XXI)を得るためのスピロ−1,2−キノン(II)のさまざまな化学的変換を示す。以下の方法は例示の目的で示す。代替法を使用してもよく、その方法は、Comprehensive Organic Transformations,Richard C.Larock,第2版,Wiley−VCH,1999;Protective Groups in Organic Synthesis,第3版,Theodora W.GreeneおよびPeter M.Wuts,Wiley Interscience,1999;The Practice of Peptide Synthesis,M. BodanszkyおよびA.Bodanzsky,Springer−Verlag,1984などの参考教科書に記載されている。
スピロ−1,2−キノンアミド(XII)は、スピロ−1,2−キノン(II)をm−トリフルオロメチルベンゾイルクロリドなどの酸塩化物で、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの第3級アミン塩基、およびジクロロメタンなどの溶媒の存在下、周囲温度で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。多くの酸塩化物は、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
あるいはまた、スピロ−1,2−キノンアミド(XII)は、スピロ−1,2−キノン(II)を対応するカルボン酸で、HBTU(O−(ベンゾトリアゾ−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)などのアミドカップリング剤、ジメチルアミノピリジンなどの第3級アミン塩基、およびジメチルホルムアミドなどの溶媒の存在下、周囲温度で4〜24時間処理することにより簡便に調製され得る。あるいはまた、DCC(ジシクロ(cylco)ヘキシカルボジイミド)、BOP((ベンゾトリアゾ−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、EDCI.HCl(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩)、DMC(2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド)などのアミドカップリング剤、およびトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの第3級アミン塩基を使用することもできる。多くのカルボン酸は、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
スピロ−1,2−キノンスルホンアミド(XIII)は、スピロ−1,2−キノン(II)を塩化メタンスルホニルなどの塩化スルホニルで、トリエチルアミンなどの第3級アミン塩基およびジクロロメタンなどの溶媒の存在下、周囲温度で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。あるいはまた、ジイソプロピルエチルアミンなどの第3級アミン塩基を使用することもできる。多くの塩化スルホニルは、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
スピロ−1,2−キノンアミノアルコール(XIV)は、スピロ−1,2−キノン(II)を(2S)−2−[(4−t−ブチル−フェノキシ)メチル]オキシランなどのエポキシドで、アセトニトリル、エタノールなどの溶媒中、過塩素酸塩リチウムを用いて、または用いずに、50〜100℃にて1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。上記の条件は、キラルおよびラセミ両方のエポキシドで使用され得、それぞれキラルおよびラセミ両方のアミノアルコールが得られる。多くのエポキシド(キラルおよびラセミともに)は、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される(Schausら、J.Am.Chem.Soc.124(7)2002,1307−1315;Steffanら、Bioorg.Med.Chem.Lett.2002,12,2957−2961)。
スピロ−1,2−キノン尿素(XV)は、スピロ−1,2−キノン(II)をイソシアン酸フェニルなどのイソシアネートで、ジクロロメタンなどの溶媒中、周囲温度で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。多くのイソシアネートは、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。イソシアネートはまた、インサイチュでカルボン酸から、当業者が熟知しているさまざまな方法によって調製され得る。カルボン酸はジフェニルホスホリルアジドで、トルエンなどの溶媒中、還流下で1〜5時間処理する。イソシアネートはインサイチュで溶液として使用し、スピロ−1,2−キノン(II)と反応させ、上記のスピロ−1,2−キノン尿素(XV)を調製する。
スピロ−1,2−キノンカルバメート(XVI)は、スピロ−1,2−キノン(II)を、フェニルクロリドカーボネートなどの塩化カルバモイル、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸ナトリウム水溶液などの塩基で、酢酸エチル、ジクロロメタンなどの溶媒中、周囲温度で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。多くのカルバメートは、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。塩化カルバモイルはまた、インサイチュでカルボン酸から、当業者が熟知しているさまざまな方法によって調製され得る。カルボン酸は塩化オキサリル、トリホスゲンで、ジクロロメタンなどの溶媒中、0℃から周囲温度で1〜5時間処理する。得られたカルバモイルはインサイチュで溶液として使用し、スピロ−1,2−キノン(II)と反応させ、上記の式(XVI)を有するスピロ−1,2−キノンカルバメートを調製する。
スピロ−1,2−キノンスルホニル尿素(XVII)(式中、Xが窒素である)は、スピロ−1,2−キノン(II)をイソシアン酸フェニルスルホニル(XVIII)などのイソシアン酸スルホニルで、ジクロロメタンなどの溶媒中、0℃から周囲温度で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。多くのイソシアン酸スルホニルは、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
(XVIII)を有するスピロ−1,2−キノングアニジンは、スピロ−1,2−キノン(II)をピラゾールカルボキサミジン塩酸塩、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの第3級アミン塩基で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、50〜90℃で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。粗製スピロ−1,2−キノングアニジン(XVIII)をジエチルエーテルとともに磨砕(titurate)し、純粋なスピロ−1,2−キノングアニジン(XVIII)を得、HCl塩として単離する。
あるいはまた、アルキル置換スピロ−1,2−キノングアニジンが、スピロ−1,2−キノン(II)をビス(tert−ブトキシカルボニル)−S−メチルイソチオ尿素、塩化水銀(II)、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの第3級アミン塩基で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、50〜90℃で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。得られたビス(tert−ブトキシカルボニル)保護グアニジンを臭化ベンジルまたは他のハロゲン化アルキルで、ヨウ化tert−ブチルアンモニウムなどの相間移動触媒、水酸化カリウムなどの塩基の存在下、水中およびトルエンなどの有機溶媒中、40〜70℃で1〜8時間処理すると、アルキル置換ビス(tert−ブトキシカルボニル)保護グアニジンが得られ得る。アルキル置換ビス(tert−ブトキシカルボニル)保護グアニジンをトリフルオロ酢酸などの酸で、ジクロロメタンなどの溶媒中、または塩化水素ガスの溶媒(酢酸エチル、1,2−ジオキサン、ジエチルエーテルなど)中の溶液中、周囲温度で1〜24時間処理すると、アルキル置換グアニジンが塩酸塩として得られる。多くのハロゲン化アルキル(例えば、アルキルの塩化物、臭化物およびヨウ化物など)は、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
スピロ−1,2−キノンアルキルアミン(XIX)は、スピロ−1,2−キノン(II)を2−ブロモプロパンなどのハロゲン化アルキル、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(amie)で、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、70〜90℃で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。あるいはまた、ヨウ化ナトリウムの存在下(インサイチュでヨウ化アルキルを調製するため)、塩化アルキルをスピロ−1,2−キノン(II)で処理すると、スピロ−1,2−キノンアルキルアミン(XIX)が得られ得る。多くのハロゲン化アルキルは、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
スピロ−1,2−キノンアミン複素環(XX)は、スピロ−1,2−キノン(II)を2−クロロピラジンなどの複素環式ハロゲン化物、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの第3級アミン塩基で、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどの極性非プロトン性溶媒中、80〜110℃で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。多くの複素環式ハロゲン化物は、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
スピロ−1,2−キノンアミド酸(XXI)は、スピロ−1,2−キノン(II)をジヒドロフラン−2,5−ジオンなどの無水物で、アセトニトリル、ジメチルスルホキシドなどの溶媒中、70〜90℃で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。多くの無水物は、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
スキーム10
Figure 2009538298
スキーム10に示すように、フェニルスピロ−1,2−キノン(XXII)(式中、Jは、tert−ブチルカルバメート(t−BOC)などの保護基である)は、tert−ブトキシカルバメート保護ブロモ−スピロ−1,2−キノンアミン(XXII)をフェニルボロン酸などのボロン酸、Pd(PhP)などのPd(O)触媒、重炭酸ナトリウム、炭酸セシウムなどの塩基で、エタノール、トルエンなどの溶媒中、70〜100℃で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。多くの芳香族ボロン酸は、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される(Prieto M.ら、JOC、2004,69(20),6812)。
スキーム11
Figure 2009538298
スキーム11に示すように、フェニルアミノ置換スピロ−1,2−キノン(XXIV)(式中、Jは、tert−ブチルカルバメート(t−BOC)などの保護基である)は、tert−ブトキシカルバメート保護ブロモ−スピロ−1,2−キノンアミン(XXII)をピペリジンなどのアミン、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(O)などのPd(O)触媒、炭酸セシウム、重炭酸ナトリウムなどの塩基で、ジオキサンなどの溶媒中、70〜130℃で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。多くの第2級アミンは、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される(J.Am.Chem.Soc.,2002,124,14844)。
スキーム12
Figure 2009538298
スキーム12に示すように、スピロ−1,2−キノンアミノアルコールエステル(XXV)は、スピロ−1,2−キノンアミノアルコール(XIV)を無水酢酸などの無水物、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの第3級アミン塩基で、ジクロロメタンなどの溶媒中、0℃から周囲温度で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。多くの無水物は、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
あるいはまた、式(XXVI)を有するスピロ−1,2−キノンアミノアルコールエステルは、スピロ−1,2−キノンアミノアルコール(XIV)をN−(tert−ブトキシカルボニル)グリシンなどのカルボン酸(acd)で、HBTU(O−(ベンゾチアゾ−1−イル)−Ν,Ν,Ν’,Ν’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)などのエステルカップリング剤、ジメチルアミノピリジンなどの第3級アミン塩基、ジメチルホルムアミドなどの溶媒の存在下、周囲温度で4〜24時間処理することにより簡便に調製され得る。多くのカルボン酸(保護アミノ酸(キラルおよびラセミの両方)を含む)は、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
スキーム13
Figure 2009538298
スキーム13に示すように、スピロ−1,2−キノン酸(XXVIII)は、スピロ−1,2−キノンベンジルエステル(XXVII)をPd(O)担持炭素で、水素雰囲気中、酢酸エチルなどの溶媒を用いて周囲温度で4〜24時間処理することにより簡便に調製され得る。
Figure 2009538298
スキーム14
Figure 2009538298
式(IcおよびId)(式中、Xは酸素および硫黄である)を有する本発明の化合物は、スキーム14に示すようにして簡便に調製され得る。エポキシド化合物(XXX)(式中、Xは酸素および硫黄である)は、ケトン(XXIX)(式中、Xは酸素および硫黄である)から簡便に調製され得る。トリメチルスルホキシニウムイリドは、無水ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒中、ヨウ化トリメチルスルホキシニウムを水素化ナトリウムなどの塩基で処理することにより調製される。他の塩基、例えば、カリウムt−ブトキシドなどもまた、水素化ナトリウムの代わりに使用され得る。トリメチルスルホキシニウムイリドを最初に0℃にてケトン(XXIX)で処理し、反応液を室温まで4〜24時間暖めるとエポキシド(XXX)が得られる。多くのケトンは、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。あるいはまた、エポキシド(XXX)(式中、Xは、フェニルで置換された酸素または硫黄である)もまた、アルケン(XXXI)から、m−クロロペルオキシ安息香酸などのペルオキシ酸での処理によって簡便に調製され得る。多くのアルケンは、市販されているか、またはケトン(XXIX)から文献に記載された方法(ウィッティッヒ反応など)および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
エポキシド(XXX)を用いて式(XXXII)のチオアルコール化合物を調製する。これは、当業者が熟知しているさまざまな方法によって簡便に調製され得る。エポキシド(XXX)を、メタノールなどの極性プロトン性溶媒中、硫化ナトリウムとp−トルエンスルホン酸などの酸との予備処理混合物で、0.5〜4時間、0〜25℃の温度で処理するとチオアルコール(XXXII)が得られる。チオアルコール(XXXII)を調製するための別の一般的な経路は、エポキシド(XXX)をトリフェニルシランチオール、トリエチルアミンなどの第3級アミン塩基で、メタノールなどの極性プロトン性溶媒中にて0.5〜4時間、周囲温度で処理することによるものである。
チオアルコール(XXXII)を用いて1,2−キノンアルコール(XXXIII)を調製する。これは、当業者が熟知している方法によって簡便に調製され得る。チオアルコール(XXXH)を1,2−キノン(VII)、炭酸カリウムなどの塩基およびテトラヒドロフランなどの溶媒で、0.5〜4時間、周囲温度で処理すると、式(XXXIII)を有する1,2−キノンアルコールが得られる。あるいはまた、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸セシウムなどの塩基、およびアセトニトリルジクロロメタンなどの溶媒を使用することもできる。
1,2−キノンアルコール(XXXIII)を用いて、式(XXXIV)を有するスピロ−1,2−キノン化合物を調製する。これは、当業者が熟知している方法によって簡便に調製され得る。式(XXXIII)を有する1,2−キノンアルコールをトリフルオロ酢酸などの酸およびジクロロメタンなどの溶媒で、開放大気中、周囲温度で24〜96時間処理する。あるいはまた、p−トルエンスルホン酸などの酸もまた使用可能であり、空気または酸素を反応液中で起泡させてもよい。
Figure 2009538298
式(Ib)(式中、JおよびJは、ジオキソラン環、ケトンなどの保護基であり得るか、またはJが水素の場合、JはフェニルもしくはN−Jであり、Jは、tert−ブチルカルバメート(t−BOC)などの保護基であるか、または本発明の詳細な説明に記載したさらなる基から選択される)を有する本発明の化合物は、スキーム9および15に示すようにして簡便に調製され得る。
スキーム15
Figure 2009538298
エポキシド化合物(XXXVI)は、ケトン(XXXV)から簡便に調製され得る。トリメチルスルホキシニウムイリドは、無水ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒中、ヨウ化トリメチルスルホキソニウムを水素化ナトリウムなどの塩基で処理することにより調製される。他の塩基、例えば、カリウムt−ブトキシドなどもまた、水素化ナトリウムの代わりに使用され得る。トリメチルスルホキシニウムイリドを最初に0℃にてケトン(XXXV)で処理し、反応液を室温まで4〜24時間昇温させると、エポキシド(XXXVI)が得られる。多くのケトンは、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。あるいはまた、エポキシド(XXXVI)はまた、アルケン(XXXVII)から、m−クロロペルオキシ安息香酸などのペルオキシ酸での処理によって簡便に調製され得る。多くのアルケンは、市販されているか、またはケトン(XXXV)から、文献に記載された方法(ウィッティッヒ反応など)および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
エポキシド(XXXVI)を用いて式(XXXVTH)のチオアルコール化合物を調製する。これは、当業者が熟知しているさまざまな方法によって簡便に調製され得る。エポキシド(XXXVI)を、メタノールなどの極性プロトン性溶媒中、硫化ナトリウムとp−トルエンスルホン酸などの酸との予備処理混合物で0.5〜4時間、0〜25℃の温度で処理するとチオアルコール(XXXVIII)が得られる。チオアルコール(thiocohol)(XXXVIII)(式中、JおよびJは、酸感受性部分であるジオキソラン環の一部である)を調製するための好ましい一般的な経路は、エポキシド(XXXVI)をトリフェニルシランチオール、トリエチルアミンなどの第3級アミン塩基で、メタノールなどの極性プロトン性溶媒中、0.5〜4時間、周囲温度で処理することによるものである。
チオアルコール(XXXVIII)を用いて式(XXXIX)の1,2−キノンアルコール化合物を調製する。これは、当業者が熟知している方法によって簡便に調製され得る。チオアルコール(XXXVIII)を、1,2−キノン(VII)、炭酸カリウムなどの塩基、およびテトラヒドロフランなどの溶媒で、0.5〜4時間、周囲温度で処理すると式(XXXIX)を有する1,2−キノンアルコールが得られる。あるいはまた、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸セシウムなどの塩基、およびアセトニトリルジクロロメタンなどの溶媒を使用することもできる。
1,2−キノンアルコール(XXXIX)を用いてスピロ−1,2−キノン化合物(XXXX)を調製する。これは、当業者が熟知している方法によって簡便に調製され得る。1,2−キノンアルコール(XXXIX)をトリフルオロ酢酸などの酸およびジクロロメタンなどの溶媒で、開放大気中、周囲温度で24〜96時間処理すると、スピロ−1,2−キノン(XXXX)が得られる。あるいはまた、p−トルエンスルホン酸などの酸もまた使用可能であり、空気または酸素を反応液中で起泡させてもよい。JおよびJがジオキソラン保護基である反応では、スピロ−1,2−キノンケトン(XXXX)もまた形成される。Jが水素であり、JがN−Jである(式中、Jは、tert−ブチルカルバメート(t−BOC)などの保護基である)反応では、Jが水素である粗製スピロ−1,2−キノンが単離される。このJが水素である粗製スピロ−1,2−キノンをジ−tert−ブチルジカーボネートで、重炭酸ナトリウム水溶液などの塩基中、ジクロロメタンなどの溶媒中にて0.25〜4時間、周囲温度で処理すると、Jがtert−ブチルカルバメート(t−BOC)保護基であるスピロ−1,2−キノン(XXXX)が得られる。
スキーム16
Figure 2009538298
スキーム16に示すように、スピロ−1,2−キノンアルコール(XXXXI)は、スピロ−1,2−キノンケトン(XXXX)を水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で、メタノールなどの溶媒中、周囲温度で4〜24時間処理することにより簡便に調製され得る。あるいはまた、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンなどの溶媒中で使用しても、式(XXXXI)を有するスピロ−1,2−キノンアルコールを調製することができる。
スキーム17
Figure 2009538298
式(XXXXII)の化合物は、スキーム17に示すようにして調製され得る。スピロ−1,2−キノン(XXXXII)は、スピロ−1,2−キノン(XXXX)(式中、Jは、tert−ブチルカルバメート(t−BOC)などの保護基である)を、塩化水素ガスの溶媒(酢酸エチル、1,2−ジオキサン、ジエチルエーテルなど)中の溶液などの酸で、周囲温度で1〜24時間処理することにより調製され得、生成物は塩酸塩として得られる。あるいはまた、上記の反応において、トリフルオロ酢酸をジクロロメタンなどの溶媒中で使用することもできる。生成物スピロ−1,2−キノン(XXXXII)は、遊離塩基、塩酸塩またはトリフルオロ酢酸塩として単離され得る。遊離塩基を得るためには、重炭酸ナトリウムを用いた水溶液の調製を、いずれかの酸塩において行なう。上記の条件はまた、t−ブトキシカルバモイル(t−BOC)基で保護されたアミンを脱保護するための脱保護方法も示す。
スキーム18
Figure 2009538298
スキーム18は、化合物(XXXXII〜XXXXIII)を得るためのスピロ−1,2−キノン(XXXXI)のさまざまな化学的変換を示す。以下の方法は例示の目的で示す。さらにまた、スピロ−1,2−キノン(XXXXII)は官能化されていてよく、スキーム9に示した様式と同様にして、官能基を有する化合物が調製される。代替法を使用してもよく、その方法は、Comprehensive Organic Transformations,Richard C.Larock,第2版,Wiley−VCH,1999;Protective Groups in Organic Synthesis,第3版,Theodora W.GreeneおよびPeter M.Wuts,Wiley Interscience,1999;The Practice of Peptide Synthesis,M.BodanszkyおよびA.Bodanzsky,Springer−Verlag,1984などの参考教科書に記載されている。
スピロ−1,2−キノンアミド(XXXXII)は、スピロ−1,2−キノン(XXXXI)をm−トリフルオロメチルベンゾイルクロリドなどの酸塩化物で、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの第3級アミン塩基、およびジクロロメタンなどの溶媒の存在下、周囲温度で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。多くの酸塩化物は、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
あるいはまた、スピロ−1,2−キノンアミド(XXXXIII)は、スピロ−1,2−キノン(XXXXII)を、式を有するカルボン酸で、HBTU(O−(ベンゾトリアゾ−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)などのアミドカップリング剤、ジメチルアミノピリジンなどの第3級アミン塩基、およびジメチルホルムアミドなどの溶媒の存在下、周囲温度で4〜24時間処理することにより簡便に調製され得る。あるいはまた、DCC(ジシクロヘキシカルボジイミド)、BOP((ベンゾトリアゾ−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、EDCI.HCl(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩)、DMC(2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド)などのアミドカップリング剤、およびトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの第3級アミン塩基を使用することもできる。多くのカルボン酸は、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
スピロ−1,2−キノンカルバメート(XXXXIV)は、スピロ−1,2−キノン(XXXXII)を3−(トリフルオロメチル)フェニルクロロホルメートなどの塩化カルバモイル、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸ナトリウム水溶液などの塩基で、酢酸エチル、ジクロロメタンなどの溶媒中、周囲温度で1〜12時間処理することにより簡便に調製され得る。多くのカルバメートは、市販されているか、または文献に記載された方法および当業者に既知の方法によって容易に調製される。
本発明に包含される化合物は、本合成プロセスに従って、または本発明の精神もしくは不可欠な特徴から逸脱することなく他の合成プロセスに従って作製され得る。本発明の化合物の意味および均等範囲に含まれるあらゆる変更が本明細書において包含されるものとする。したがって、当業者には、化合物において所望の置換パターンを得るため、生成物の収率の増加もしくは減少をもたらすため、反応副生成物を最小限に抑えるため、危険な、もしくは毒性の化学反応体の使用を排除するため、および/または所望の量の生成物を作製する(例えば、商業的製造のための反応の規模のスケールアップ)などのために、本明細書に示した合成スキームをどのようにして変更するかがわかるであろうと予測される。
さらに、本発明は、本明細書に開示した合成プロセスの1つ(例えば、実施例に開示したもの)によって調製される化合物を提供する。
3.処置方法
本発明はまた、処置を必要とする哺乳動物に治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む、哺乳動物における細胞増殖性疾患の処置方法を提供する。本発明は、さらに、細胞増殖性疾患の処置に有用な医薬の調製のための式Iの化合物の使用を提供する。一実施形態において、本発明は、処置を必要とする哺乳動物に治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む、哺乳動物における癌または前癌性状態の処置を提供する。哺乳動物は、例えば、任意の哺乳動物、例えば、ヒト、霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタであり得る。例えば、哺乳動物はヒトである。
有効量の式Iの化合物は、哺乳動物の細胞増殖性疾患を処置するための方法において、該哺乳動物の正常細胞に影響を及ぼすことなく使用される。例えば、治療有効量の式Iの化合物は、哺乳動物の癌を処置するための方法において、該哺乳動物の正常細胞に影響を及ぼすことなく癌細胞の細胞死を誘導することにより使用される。細胞死は、アポトーシスまたは壊死いずれかの機構によって起こり得る。別の例では、治療有効量の式Iの化合物の投与により、正常細胞内のチェックポイント分子の活性に影響を及ぼすことなく、異常増殖細胞内のチェックポイント分子の持続的な(一過性でない)活性(例えば、レベルの上昇)が誘導される。例えば、治療有効量の式Iの化合物の投与により、正常細胞に有意な影響を及ぼすことなく、異常増殖細胞においてE2F1チェックポイント経路の活性化が誘導される。別の例では、投与により、正常細胞におけるE2F経路活性(例えば、E2Fレベル)に影響を及ぼすことなく、癌細胞において持続的なE2F経路活性(例えば、E2Fレベルの上昇)が誘導される。E2F活性の誘導およびE2Fレベルの上昇の測定方法は、Liら、(2003)Proc Natl Acad Sci.USA.100(5):2674−8に示されているとおりである。別の例では、治療有効量の式Iの化合物の投与により、正常細胞において細胞死を誘導することなく、異常増殖細胞において細胞死が誘導される。
本発明はまた、治療有効量の式Iの化合物を哺乳動物に投与することによる、哺乳動物における細胞増殖性疾患の防御方法を提供する。本発明はまた、細胞増殖性疾患の予防に有用な医薬の調製のための式Iの化合物の使用を提供する。一実施形態において、本発明は、処置を必要とする哺乳動物に治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む、哺乳動物における癌の予防を提供する。
本発明の化合物は、例えば、本明細書に記載のもののような医薬組成物の形態で投与される。
本明細書で用いる場合、「被験体」は、任意の哺乳動物、例えば、ヒト、霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ラクダであり得る。好ましい一態様では、被験体はヒトである。
本明細書で用いる場合、「〜を必要とする被験体」は、細胞増殖性疾患を有する被験体、または一般的な集団と比べて細胞増殖性疾患の発症のリスクが高い被験体である。一態様において、〜を必要とする被験体は前癌性状態を有する。好ましい一態様では、〜を必要とする被験体は癌を有する。
本明細書で用いる場合、用語「細胞増殖性疾患」は、無秩序および/または異常な細胞増殖によって癌性または非癌性であり得る望ましくない状態または疾患の発症、例えば、乾癬性状態の発症がもたらされ得る状態をいう。本明細書で用いる場合、用語「乾癬性状態」は、ケラチノサイトの過剰増殖、炎症細胞の浸潤、およびサイトカイン改変を伴う疾患をいう。
一実施形態において、細胞増殖疾患は癌である。本明細書で用いる場合、用語「癌」には、充実性腫瘍(肺癌、乳癌、結腸癌、卵巣癌、前立腺癌、悪性黒色腫、非黒色腫皮膚癌など)、ならびに血液系腫瘍および/または悪性疾患、例えば、小児白血病およびリンパ腫、多発性骨髄腫、ホジキン病、リンパ球および皮膚起源のリンパ腫、急性および慢性白血病(急性リンパ芽球性、急性骨髄性または慢性骨髄性白血病など)、形質細胞腫、リンパ系腫瘍およびAIDSに随伴する癌が包含される。
乾癬性状態に加え、本発明の組成物を用いて処置され得る増殖性疾患の型は、表皮および類皮嚢腫、脂肪腫、腺腫、毛細血管性および皮膚血管腫、リンパ管腫、母斑病変、奇形腫、腎腫、筋線維腫症、骨形成性腫瘍、ならびに他の異形成塊などである。一実施形態において、増殖性疾患には、異形成および同様の疾患が包含される。
本明細書で用いる場合、「単独療法」は、単独の活性化合物または治療用化合物を、それを必要とする被験体に投与することをいう。好ましくは、単独療法は、治療有効量の活性化合物の投与を伴う。例えば、癌の処置を必要とする被験体への本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、プロドラッグ、代謝産物、類縁体もしくは誘導体のうちの1種類を用いた癌の単独療法。単独療法は、多種類の活性化合物の組合せが投与される(好ましくは、該組合せの各成分が治療有効量で存在する)併用療法とは対照的であり得る。一態様において、本発明の化合物を用いる単独療法(montherapy)は、所望の生物学的効果の誘導において、併用療法よりも有効である。
本明細書で用いる場合、「処置すること」とは、疾患、病状または障害に対処する目的で患者を管理およびケアすることを示し、症状もしくは合併症の発症の予防、症状もしくは合併症の緩和、または疾患、病状もしくは障害の解消のための本発明の化合物の投与が包含される。
一態様において、癌の処置により腫瘍の大きさの減少がもたらされる。別の態様では、癌の処置により腫瘍体積の減少がもたらされる。別の態様では、癌の処置により腫瘍の数の減少がもたらされる。別の態様では、癌の処置により、原発腫瘍部位から遠位の他の組織または器官における転移性病変部の数の減少がもたらされる。別の態様では、癌の処置により、担体単独を受けた集団と比べて、処置された被験体集団の平均生存期間の増大がもたらされる。別の態様では、癌の処置により、非処置被験体集団と比べて、処置された被験体集団の平均生存期間の増大がもたらされる。別の態様では、癌の処置により、本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、プロドラッグ、代謝産物、類縁体もしくは誘導体ではない薬物を用いた単独療法を受けた集団と比べて、処置された被験体集団の平均生存期間の増大がもたらされる。別の態様では、癌の処置により、担体単独を受けた集団と比べて、処置された被験体集団の死亡率の低下がもたらされる。別の態様では、癌の処置により、非処置集団と比べて、処置された被験体集団の死亡率の低下がもたらされる。さらなる態様において、癌の処置により、本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、プロドラッグ、代謝産物、類縁体もしくは誘導体ではない薬物を用いた単独療法を受けた集団と比べて、処置された被験体集団の死亡率の低下がもたらされる(results)。別の態様では、癌の処置により腫瘍増殖速度の低下がもたらされる。別の態様では、癌の処置により腫瘍の再生の低減がもたらされる。
別の態様では、細胞増殖性疾患の処置または予防により、細胞増殖速度の低下がもたらされる。別の態様では、細胞増殖性疾患の処置または予防により、増殖細胞の割合の減少がもたらされる。別の態様では、細胞増殖性疾患の処置または予防により、細胞増殖面積または区域の大きさの低減がもたらされる。別の態様では、細胞増殖性疾患の処置または予防により、異常な外観または形態構造を有する細胞の数または割合の減少がもたらされる。
さらなる態様において、β−ラパコン、またはその薬学的に許容され得る塩、代謝産物、類縁体もしくは誘導体は、化学療法剤と組み合わせて投与され得る。細胞増殖性疾患に対して活性を有する例示的な化学療法剤は、当業者に既知の、Physician’s Desk Reference、第59版、Thomson PDR(2005)などの参考教科書を見るとよい。例えば、化学療法剤は、タキサン、アロマターゼ阻害薬、アントラサイクリン、微小管標的化薬、トポイソメラーゼ毒薬物、標的化されたモノクローナルもしくはポリクローナル抗体、分子標的もしくは酵素の阻害薬(例えば、キナーゼ阻害薬)、またはシチジン類縁体薬物であり得る。好ましい態様において、化学療法剤は、限定されないが、タモキシフェン、ラロキシフェン、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、シスプラチン、カルボプラチン、TAXOL(登録商標)(パクリタキセル)、シクロホスファミド、ロバスタチン、ミノシン、GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビンHCl)、araC、5−フルオロウラシル(5−FU)、メトトレキサート(MTX)、TAXOTERE(登録商標)(ドセタキセル)、ZOLADEX(登録商標)(ゴセレリン)、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ノコダゾール、テニポシド、エトポシド、エポチロン、ナベルビン、カンプトテシン、ダウノニビシン、ダクチノマイシン、ミトザントロン、アムサクリン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エピルビシン、イダルビシン、もしくはGLEEVEC(登録商標)(イマタニブ)、IRESSA(登録商標)(ゲフィチニブ)、TARCEVA(登録商標)(エルロチニブ)、NEXAVAR(登録商標)(ソラフェニブ)、SUTENT(登録商標)(リンゴ酸スニチニブ)、HERCEPTIN(登録商標)(トラスツズマブ)、RITUXAN(登録商標)(リツキシマブ)、ERBITUX(登録商標)(セツキシマブ)、AVASTIN(登録商標)(ベバシツマブ)、またはhttp://www.cancer.org/docroot/cdg/cdg_0.aspに示された薬剤であり得る。別の態様において、化学療法剤はサイトカイン、例えば、G−CSF(顆粒球コロニー刺激因子)などであり得る。別の態様において、β−ラパコン、またはその薬学的に許容され得る塩、代謝産物、類縁体もしくは誘導体は、放射線療法剤と組み合わせて投与され得る。また別の態様において、β−ラパコン、またはその薬学的に許容され得る塩、代謝産物、類縁体もしくは誘導体は、標準的な併用化学療法剤、例えば、限定されないが、CMF(シクロホスファミド、メトトレキサートおよび5−フルオロウラシル)、CAF(シクロホスファミド、アドリアマイシンおよび5−フルオロウラシル)、AC(アドリアマイシンおよびシクロホスファミド)、FEC(5−フルオロウラシル、エピルビシン、およびシクロホスファミド)、ACTもしくはATC(アドリアマイシン、シクロホスファミド、およびパクリタキセル)、またはCMFP(シクロホスファミド、メトトレキサート、5−フルオロウラシルおよびプレドニゾン)と組み合わせて投与され得る。
4.医薬組成物および製剤
開示した化合物の「薬学的に許容され得る塩」または「塩」は、イオン結合を含む開示した化合物の生成物であって、典型的には、開示した化合物を酸または塩基のいずれかと反応させることにより生成され、被験体への投与に適した生成物である。薬学的に許容され得る塩としては、限定されないが、酸付加塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩(hydrogen sulphate)、アルキル硫酸塩、アリールスルホン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、および酒石酸塩);アルカリ金属カチオン(Na、K、Liなど)、アルカリ土類金属塩(MgもしくはCaなど)、または有機アミン塩が挙げられ得る。
「医薬組成物」は、開示した化合物を被験体への投与に適した形態で含む製剤である。一実施形態において、医薬組成物は、バルク状態または単位投薬形態である。単位投薬形態は任意のさまざまな形態、例えば、カプセル、IVバッグ、錠剤、エーロゾル剤吸入器の単回(single)ポンプ、またはバイアルなどである。該組成物の単位用量における活性成分(例えば、開示した化合物またはその塩の製剤)の量は有効量であるが、関与する具体的な処置により異なる。当業者には、患者の年齢および状態に応じて投薬量の常套的な変更を行なうことが、場合によっては必要であることが認識されよう。また、投薬量は投与経路に依存する。さまざまな経路が想定され、経口、肺経由、経直腸、非経口、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内などが挙げられる。本発明の化合物の経表面的または経皮投与のための投薬形態としては、粉末剤、スプレー剤、軟膏、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、液剤、貼付剤および吸入剤が挙げられる。一実施形態において、活性化合物は、滅菌条件下で、薬学的に許容され得る担体、および必要とされる任意の保存剤、緩衝剤またはプロペラントと混合される。
また、本発明は、式Iの化合物を少なくとも1種類の薬学的に許容され得る賦形剤または担体との組合せで含む医薬製剤を提供する。本明細書で用いる場合、「薬学的に許容され得る賦形剤」または「薬学的に許容され得る担体」は、医薬の投与に適合可能な任意なあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを包含することが意図される。好適な担体は、「Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第12版」、Lippincott Williams & Wilkins、Philadelphia、PA(これは、引用により本明細書に組み込まれる)に記載されている。かかる担体または希釈剤の例としては、限定されないが、水、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液、および5%ヒト血清アルブミンが挙げられる。リポソームおよび非水性ビヒクル(例えば、固定油など)もまた使用され得る。医薬として活性な物質のためのかかる媒体および薬剤の使用は、当該技術分野で周知である。活性化合物と非適合性でない限り、該組成物において任意の慣用的な媒体または薬剤の使用が想定される。また、補助活性化合物を該組成物に組み込んでもよい。
製剤化のための方法は、PCT国際特許出願PCT/US02/24262(WO03/011224)、米国特許公開公報第2003/0091639号および米国特許公開公報第2004/0071775号(これらは各々、引用により本明細書に組み込まれる)に開示されている。
式Iの化合物は、治療有効量(例えば、腫瘍増殖の抑制、腫瘍細胞の死滅、細胞増殖性疾患の処置または予防などによって所望の治療効果を得るのに充分有効なレベル)の式Iの化合物(活性成分として)を、標準的な医薬用担体または希釈剤と、慣用的な手順に従って合わせることにより(すなわち、本発明の医薬組成物を作製することにより)作製される適当な投薬形態で投与される。このような手順は、所望の調製物を得るために、適宜、成分の混合、造粒および圧縮または溶解を伴うことがあり得る。別の実施形態では、治療有効量の式Iの化合物は、標準的な医薬用担体または希釈剤を有さずに、適当な投薬形態で投与される。
薬学的に許容され得る担体としては、固形担体、例えば、ラクトース、白土、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などが挙げられる。例示的な液状担体としては、シロップ、ピーナッツ油、オリーブ油、水などが挙げられる。同様に、担体または希釈剤として、当該技術分野で知られた遅延物質、例えば、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリン(単独またはワックス、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸メチルなどとともに)が挙げられ得る。また、他の充填剤、賦形剤、フレーバー剤、および当該技術分野で既知の他の添加剤を、本発明に従って医薬組成物に含めてもよい。
本発明の活性化合物を含む医薬組成物は、一般的に知られた様式で、例えば、慣用的な混合、溶解、造粒、糖衣錠作成、研和、乳化、カプセル封入、取り込み(entrapping)、または凍結乾燥プロセスによって製造され得る。医薬組成物は、慣用的な様式で、活性化合物の調製物(医薬として使用され得る)へのプロセシングを促進する、1種類以上の生理学的に許容され得る担体(賦形剤および/または補助剤を含む)を用いて製剤化され得る。もちろん、適切な製剤化は、選択される投与経路に依存する。
本発明の化合物または医薬組成物は被験体に、化学療法による処置に現在使用されている多くの周知の方法で投与され得る。例えば、癌の処置では、本発明の化合物は、腫瘍内に直接注射され得るか、血流中もしくは体腔内に注射され得るか、または経口摂取され得るか、または貼付剤により皮膚を経由して適用され得る。乾癬性状態の処置では、全身投与(例えば、経口投与)、または皮膚の罹患領域への経表面的投与が好ましい投与経路である。選択される用量は、有効な処置を構築するのに充分であるが、許容され得ない副作用を引き起こすほど多くないのがよい。患者の疾患病状の状態(例えば、癌、乾癬など)および健康は、処置中および処置後適当な期間、厳密にモニタリングする必要がある。
以下、本発明の種々の特徴をさらに例示するために実施例を示す。また、実施例では、本発明を実施するのに有用な方法論を例示する。これらの実施例は、特許請求の範囲に記載の発明を制限しない。
(実施例1):手順A
Figure 2009538298
E1.1. 1−オキサ−6−アザスピロ[2.5]オクタン−6−カルボン酸tert−ブチル(化合物1)の合成
Figure 2009538298
ヨウ化トリメチルスルホキシニウム(65.2g、29.6mmol)と無水DMSO(300ml)との混合物を、窒素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。次いで、反応液を0℃まで冷却し、NaH(鉱油中60%)(14.2g、35.5mmol)を少量に分けて1時間かけて添加した。反応混合物を室温まで昇温させ、4時間撹拌した。次いで、反応混合物を0℃まで冷却し、4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(59.0g、29.6mmol)を添加し、次いで、室温で16時間反応させた。次いで、反応混合物を1.2リットルの氷水上に注入し、エーテル(4×400ml)で抽出した。有機層を水(2×500ml)およびブライン(2×500ml)で洗浄した。有機抽出物をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、5%EtOAc含有ヘキサンから40%EtOAc含有ヘキサン)、生成物が白色の結晶性固形物として得られた(35.3g、56%)。M.p.=48〜50℃;400MHz
Figure 2009538298
E1.2. 1−オキサ−6−アザスピロ[2.6]ノナン−6−カルボン酸tert−ブチル(化合物2)の合成
Figure 2009538298
化合物2を、4−オキソアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルを使用し、手順Aに概略を示した条件を用いて合成した。400MHz
Figure 2009538298
E1.3. 1−オキサ−5−アザスピロ[2.5]オクタン−5−カルボン酸tert−ブチル(化合物3)の合成
Figure 2009538298
化合物3を、3−オキソピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを使用し、手順Aに概略を示した条件を用いて合成した。400MHz
Figure 2009538298
(実施例2):手順B
Figure 2009538298
E2.1. 4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物4)の合成
Figure 2009538298
1−オキサ−6−アザスピロ[2.5]オクタン−6−カルボン酸tert−ブチル(35.3g、16.55mmol)とトリフェニルシランチオール(48.4g、16.55mmol)とを無水メタノール(1.0L)中に含む混合物に、トリエチルアミン(23.1ml、16.55mmol)を30分かけて滴下した。反応液を1時間室温で撹拌し、メタノールを減圧下で蒸発させた。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、5%EtOAc含有ヘキサンから40%EtOAc含有ヘキサン)、81%(33.1g)の純粋な最終生成物が得られた。M.p.=54〜55℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例3):手順C
Figure 2009538298
E3.1. 4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物4)の合成
Figure 2009538298
硫化(sufide)ナトリウム九水和物(60g、0.25mol)をMeOH(1.25L)に溶解し、得られた溶液を、真空を適用して窒素を3回充填することにより脱気した。次いで、溶液を氷水浴で0℃まで冷却した。溶液に、p−トルエンスルホン酸水和物(76g、0.4mol)を添加し、得られた混合物を0℃で10分間撹拌した。黄色がかった着色溶液が形成された。1−オキサ−6−アザスピロ[2.5]オクタン−6−カルボン酸tert−ブチル(21.2g、0.1mol)を反応混合物に添加し、0℃で1時間撹拌し、次いで室温で1.5時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(200mL)を反応液に添加し、メタノールを減圧下で蒸発させた。残渣に水(500mL)を添加し、EtOAc(1×400mLおよび2×250mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(250mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濃縮後、粗製生成物(26.2g)が油状物として得られた。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、5%〜40%EtOAc含有ヘキサン)、生成物が白色固形物として得られた(19.2g、78%)。M.p.=54〜55℃;400MHz
Figure 2009538298
E3.2. 4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物5)の合成
Figure 2009538298
化合物5を、1−オキサ−6−アザスピロ[2.6]ノナン−6−カルボン酸tert−ブチルを使用し、手順Cに概略を示した条件を用いて合成した。
E3.3. 3−ヒドロキシ−3−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物6)の合成
Figure 2009538298
化合物6を、1−オキサ−5−アザスピロ[2.5]オクタン−5−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Cに概略を示した条件を用いて合成した。
(実施例4):手順D
Figure 2009538298
E4.1. 6−クロロナフタレン−1,2−ジオン(化合物7)の合成
Figure 2009538298
無水ベンゼンセレン酸(3.18g、8.8mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液(70℃に加熱しておいたもの)に、6−クロロ−1−ナフトール(1.5g、8.4mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液を添加した。反応液を70℃で15分間維持した。次いで、混合物を減圧濃縮した。残渣をヘキサン(100ml)中に懸濁し、濾過した。これを5回繰り返した。残渣をジクロロメタン(100ml)に溶解し、濾過し、減圧濃縮すると、生成物が橙色固形物として得られた(1.33g、82%);400MHz
Figure 2009538298
E4.2. 7−メトキシナフタレン−1,2−ジオン(化合物8)の合成
Figure 2009538298
化合物8を、7−メトキシ−2−ナフトールおよび手順Dに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=78〜80℃;400MHz
Figure 2009538298
E4.3. 6−フルオロナフタレン−1,2−ジオン(化合物9)の合成
Figure 2009538298
化合物9を、6−フルオロ−1−ナフトールおよび手順Dに概略を示した条件を用いて合成した。400MHz
Figure 2009538298
E4.4. 6−ブロモナフタレン−1.2−ジオン(化合物10)の合成
Figure 2009538298
化合物10を、6−ブロモ−1−ナフトールおよび手順Dに概略を示した条件を用いて合成した。
E4.5. 6−メトキシ−1,2−ジオン(化合物11)の合成
Figure 2009538298
化合物11を、6−メトキシ−1−ナフトールおよび手順Dに概略を示した条件を用いて合成した。
(実施例5):手順E
Figure 2009538298
E5.1. 4−{[(3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)チオ]メチル}−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物12)の合成
Figure 2009538298
ナフタレン−1,2−ジオン(3.2g、2.02mmol)と4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(5.0g、2.02mmol)との無水アセトニトリル(400ml)溶液に、トリエチルアミン(2.82ml、2.02mmol)を添加した。反応混合物を1時間室温で撹拌し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製した(SiO、40%EtOAc含有ヘキサンから70%EtOAc含有ヘキサン)。生成物を含む画分を濃縮し、酢酸エチル/エーテルとともに摩砕すると、所望の生成物が赤色固形物として得られた(2.4g、29%)。M.p.=156〜157℃;400MHz
Figure 2009538298
E5.2. スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジニウム]−5,6−ジオンクロリド(化合物13)の合成
Figure 2009538298
4−{[(3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)チオ]メチル}−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(3.8g、.942mmol)を含む50mlのジクロロメタンの溶液(0℃まで冷却)に、トリフルオロ酢酸(200ml)を添加した。反応混合物を室温で30時間撹拌し、溶媒を減圧下除去した。混合物をジクロロメタン(150ml)に溶解し、飽和炭酸ナトリウム(500ml)と水(200ml)との0℃混合物に注入した。次いで、メタノール(500ml)を反応混合物に添加し、一晩撹拌した。混合物をジクロロメタン(4×400ml)で抽出した。有機抽出物を合わせ、2.0M炭酸ナトリウムとブライン(5×500ml)との混合物で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮すると、紫色の固形物が得られた。この紫色の固形物を含むジクロロメタン(100ml)の撹拌溶液に、4.0M HCl含有ジオキサン(20ml)を滴下した。沈殿物を濾過し、ジクロロメタンおよびエーテルで洗浄し、エタノールから再結晶させると、紫色の結晶性固形物が得られた(1.84g、58%)。M.p.=229〜232℃;400MHz
Figure 2009538298
E5.3. スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジニウム]−5,6−ジオンシス−2−カルボキシシクロヘキサンカルボキシレート(化合物14)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.5g、1.66mmol)とアセトニトリル(20ml)との混合物(80℃に予備加熱しておいたもの)に、シス−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸(0.286ml、1.66mmol)とアセトニトリル(20ml)との予備加熱(80℃)溶液を添加した。反応混合物を一晩80℃で撹拌した。得られた紫色の沈殿物を濾過し、アセトニトリルで洗浄し、減圧乾燥させると、生成物が紫色の固形物として得られた(0.472g、60%)。M.p.=204〜207℃;400MHz
Figure 2009538298
E5.4. スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジニウム]−5,6−ジオントランス−2−カルボキシシクロヘキサンカルボキシレート(化合物15)の合成
Figure 2009538298
化合物15を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、トランス−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸および化合物14について概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=208〜211℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例6):手順F
Figure 2009538298
E6.1. スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物16)の合成
Figure 2009538298
工程(i):粗製4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(25.5g、0.1mol)を入れた2L容丸底フラスコに、THF(1.1L)を添加した後、ナフタレン−1,2−ジオン(13.0g、85mmol)および粒状KCO(21g)を添加した。反応を1時間室温で進行させた。反応混合物を濾過してすべての固形物を除去し、濾液を減圧濃縮した。得られた粗製残渣を、さらに精製することなく工程(ii)で使用した。
工程(ii):粗製残渣をジクロロメタン(400mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(250mL)を3回に分けて添加した。混合物の反応を開口フラスコ内で室温にて進行させた。反応液を一晩撹拌した後、反応液中で起泡させ、反応液の撹拌を、さらに48時間継続した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣を1:9メタノール/ジクロロメタン(800mL)に溶解した。有機層を水(2×400mL)で2回抽出した。合わせた水層の抽出物のpHを、飽和NaHCOを用いてpH8に調整した。次いで、水層を1:9メタノール/ジクロロメタン(5×300mL)で抽出した。合わせた有機層の抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSOで)、濾過し、減圧濃縮すると、生成物が暗紫色の固形物として得られた(2工程での総収量:12.4g、51%)。M.p.=234〜240℃;400MHz
Figure 2009538298
E6.2. スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,3’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物17)の合成
Figure 2009538298
工程(i):3−ヒドロキシ−3−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、ナフタレン−1,2−ジオン、溶媒としてテトラヒドロフラン、および手順Fに概略を示した条件[工程(i)]を用いて行なった。中間体を、さらに精製することなく工程(ii)で使用した。
工程(ii):化合物17を、手順Fに概略を示した条件を用いて合成した[工程(ii)]。M.p.=128〜134℃;400MHz
Figure 2009538298
E6.3. 9−クロロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物18)の合成
Figure 2009538298
工程(i):4−{[(7−クロロ−3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)チオ]メチル}−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、6−クロロナフタレン−1,2−ジオン、溶媒としてアセトニトリル、および手順Fに概略を示した条件を用いて合成した[工程(i)]。中間体をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製した(SiO、30%EtOAc含有ヘキサンから50%EtOAc含有ヘキサン)。
工程(ii):化合物18を、手順Fに概略を示した条件を用いて合成した[工程(ii)]。M.p.=>300℃;400MHz
Figure 2009538298
E6.4. 9−フルオロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物19)の合成
Figure 2009538298
工程(i):4−{[(7−フルオロ−3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)チオ]メチル}−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、6−フルオロナフタレン−1,2−ジオン、溶媒としてアセトニトリル、および手順Fに概略を示した条件を用いて合成した[工程(i)]。中間体をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製した(SiO、30%EtOAc含有ヘキサンから50%EtOAc含有ヘキサン)。
工程(ii):化合物19を、手順Fに概略を示した条件を用いて合成した[工程(ii)]。400MHz
Figure 2009538298
E6.5. 9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物20)の合成
Figure 2009538298
工程(i):4−ヒドロキシ−4−{[(7−メトキシ−3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)チオ]メチル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、6−メトキシナフタレン−1,2−ジオン、溶媒としてアセトニトリル、および手順Fに概略を示した条件を用いて合成した[工程(i)]。粗製中間体を、さらに精製することなく工程(ii)で使用した。
工程(ii):化合物20を、手順Fに概略を示した条件を用いて合成し、分取用薄層クロマトグラフィ(SiO)によって精製すると、所望の生成物が紫色の固形物として得られた(2工程での総収量:0.054g、22%)。M.p.=224〜226℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例7):手順G
Figure 2009538298
E7.1. 8−メトキシ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(化合物21)の合成
Figure 2009538298
工程(i):7−メトキシナフタレン−1,2−ジオン(3.88g、20.3mmol)と4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(5.70g、23.1mmol)とのアセトニトリル(120mL)の溶液に、炭酸カリウム(5.71g、41.3mmol)を添加した。反応液を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗製生成物を、さらに精製することなく工程(ii)で使用した。
工程(ii):工程(i)の粗製中間体(7.1g)をジクロロメタン(100mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(75mL)を1時間かけて滴下した。反応液を室温で24時間撹拌し、溶媒を減圧下で除去した。粗製生成物をメタノールおよびジクロロメタン(1:9)(40mL)に溶解し、水(3×40mL)で洗浄した。水層を合わせ、飽和NaHCOで中和し、メタノールおよびジクロロメタン(1:9)(4×20mL)で洗浄した。有機層を合わせ、MgSO上で乾燥させ、減圧濃縮すると、紫色の固形物(2.9g)が得られた。この生成物、さらに精製することなく工程(iii)に持ち越した。
工程(iii):工程(ii)の粗製中間体(2.88g、8.69mmol)を飽和NaHCO(25mL)およびジクロロメタン(60mL)に溶解した。次いで、この撹拌溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(3.50g、16.0mmol)を添加し、反応液を室温で15分間撹拌した。反応混合物を分液漏斗内に注入し、層分離させた。水層をDCM(4×20mL)で洗浄した。有機抽出物を合わせ、MgSO上で乾燥させ、減圧濃縮すると、紫色の固形物(4.2g)が得られた。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、50%EtOAc含有ヘキサン)、生成物が紫色の固形物として得られた。(3工程での総収量:3.62g、41%)。M.p.=231〜232℃;400MHz
Figure 2009538298
E7.2. 9−ブロモ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(化合物22)の合成
Figure 2009538298
工程(i): 4−{[(7−ブロモ−3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)チオ]メチル}−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、6−ブロモナフタレン−1,2−ジオン、4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、溶媒としてアセトニトリル、および手順Gに概略を示した条件を用いて合成した[工程(i)]。
工程(ii):9−ブロモスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンを、手順Gに概略を示した条件を用いて合成した[工程(ii)]。
工程(iii):化合物22を、手順Gに概略を示した条件を用いて合成した[工程(iii)]。M.p.=199〜201℃;400MHz
Figure 2009538298
E7.3. 5’,6’−ジオキソ−5’,6’−ジヒドロ−1H−スピロ[アゼパン−4.2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物23)の合成
Figure 2009538298
工程(i): 4−{[(3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)チオ]メチル}−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、6−ナフタレン−1,2−ジオン、4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチル、溶媒としてテトラヒドロフラン、および手順Gに概略を示した条件を用いて合成した[工程(i)]。
工程(ii):スピロ[アゼパン−4,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオンを、手順Gに概略を示した条件を用いて合成した[工程(ii)]。
工程(iii):化合物23を、手順Gに概略を示した条件を用いて合成した[工程(iii)]。M.p.=62〜65℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例8):一般手順H
Figure 2009538298
E8.1. スピロ[アゼパン−4,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオン塩酸塩(化合物24)の合成
Figure 2009538298
5’,6’−ジオキソ−5’,6’−ジヒドロ−1H−スピロ[アゼパン−4,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−1−カルボン酸tert−ブチル(0.275g、0.66mmol)のジクロロメタン(8ml)溶液に、4M HCl(ガス)含有ジオキサン(3ml)溶液を添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌した後、ジエチルエーテル(50ml)を添加した。得られた沈殿物を濾過し、ジエチルエーテル(3×10mL)で洗浄すると、生成物が紫色の固形物として得られた(0.2g、85%)。M.p.=201〜205℃;400MHz
Figure 2009538298
E8.2. 1’−(ピペリジン−4−イルカルボニル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン塩酸塩(化合物25)の合成
Figure 2009538298
化合物25を、4−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、ジクロロメタンの代わりに溶媒として酢酸エチル、および手順Hに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=94〜100℃、400MHz
Figure 2009538298
E8.3. 1’−(ピペリジン−4−イルアセチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン−5,6−ジオン塩酸塩(化合物26)の合成
Figure 2009538298
化合物26を、4−[2−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、ジクロロメタンの代わりに溶媒として酢酸エチル、および手順Hに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=200〜202℃、400MHz
Figure 2009538298
E8.4. 9−モルホリン−4−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンビス塩酸塩(化合物27)の合成
Figure 2009538298
化合物27を、9−モルホリン−4−イル−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Hに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=>300℃;400MHz
Figure 2009538298
E.8.5. 1’−ピペリジン−4−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンビス塩酸塩(化合物28)の合成
Figure 2009538298
化合物28を、4−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、ジオキサンの代わりに酢酸エチル溶液としての3.0M HClガス、ジクロロメタンの代わりに溶媒として酢酸エチル、および手順Hに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=214〜216℃;400MHz
Figure 2009538298
E.8.6. 4−アミノスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオン塩酸塩(化合物29)の合成
Figure 2009538298
化合物29を手順Hに記載のようにして合成した。(5’,6’−ジオキソ−5’,6’−ジヒドロスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−4−イル)tert−ブチルカルバメート。M.p.=256〜257℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例9):手順I
Figure 2009538298
E9.1. 8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物30)の合成
Figure 2009538298
8−メトキシ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(1.11g、2.60mmol)のジクロロメタン(80mL)の溶液に、4.0MのHCl(ガス)含有ジオキサン溶液(20mL、80mmol)を添加した。反応液を室温で1時間撹拌し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン(40mL)と飽和NaHCO(40mL)との混合物に溶解した。有機層を分離し、水層をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSO上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、生成物が紫色の固形物として得られた(0.728g、84%)。M.p.=130℃(dec);400MHz
Figure 2009538298
E9.2. 9−ピペリジン−1−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物31)の合成
Figure 2009538298
化合物31を、5,6−ジオキソ−9−ピペリジン−1−イル−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Iに概略を示した条件を用いて(using using)合成した。M.p.=300℃(dec);400MHz
Figure 2009538298
(実施例10):一般手順J
Figure 2009538298
E10.1. 9−ブロモスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物32)の合成
Figure 2009538298
9−ブロモ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(0.5g、1.03mmol)のジクロロメタン(35mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(aicd)(25mL)を添加した。得られた溶液を室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタン(50mL)に溶解した。次いで、反応混合物に飽和重炭酸ナトリウム溶液を、pHが8になるまで添加した。有機層を分離し、水層をジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮すると、生成物が赤色固形物として定量的収率で得られた。M.p.=315〜320℃;400MHz
Figure 2009538298
E10.2. 9−ピペリジン−4−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物33)の合成
Figure 2009538298
化合物33を、5,6−ジオキソ−9−ピリジン−4−イル−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Jに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=223〜228℃;400MHz
Figure 2009538298
E10.3. 9−ピリジン−3−イルスピロナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物34)の合成
Figure 2009538298
化合物34を、5,6−ジオキソ−9−ピリジン−3−イル−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Jに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=213〜215℃;400MHz
Figure 2009538298
E10.4. 9−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物35)の合成
Figure 2009538298
化合物35を、5,6−ジオキソ−9−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Jに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=199〜203℃;400MHz
Figure 2009538298
E10.5. 9−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物36)の合成
Figure 2009538298
化合物36を、5,6−ジオキソ−9−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Jに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=190〜240℃;400MHz
Figure 2009538298
E10.6. 9−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]スピロナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物37)の合成
Figure 2009538298
化合物37を、5,6−ジオキソ−9−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Jに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=125〜127℃;400MHz
Figure 2009538298
E10.7. 9−フェニルスピロナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物38)の合成
Figure 2009538298
化合物38を、5,6−ジオキソ−9−フェニル−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Jに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=83〜87℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例11):手順K
E11.1. 4−{[(3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)チオ]メチル}−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物12)の合成
Figure 2009538298
4−クロロナフタレン−1,2−ジオン(1.0g、5.2mmol)と4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.348g、5.45mmol)とのアセトニトリル(20mL)の溶液に炭酸カリウム(2.16g、15.6mmol)を添加した。反応液を室温で2時間撹拌した。次いで、反応混合物にEtOAc(40mL)を添加し、反応混合物をセライトに通して濾過した。次いで、溶媒を減圧下で除去した。粗製泡状残渣をEtOAc(40mL)に溶解し、溶媒を再び、減圧下で除去した。粗製泡状固形物にEtOAc(7mL)を添加し、反応混合物を10分間撹拌した。橙色固形物を分取した。次いで、ジエチルエーテル(20mL)を添加し、溶液を冷蔵庫内に放置し、生成物のほとんどが確実に破壊されるようにした。固形物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄すると、生成物が橙色固形物として得られた。母液を減圧濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、40%EtOAc含有ヘキサン)生成物(1.66g、80%)が橙色固形物として回収された。M.p.=156〜157℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例12):手順L
E12.1 スピロナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物16)の合成
Figure 2009538298
4−クロロナフタキノン(napthaquinone)(1.0g、5.20mmol)のジクロロメタン(40mL)溶液に、4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.26g、5.20mmol)を添加した後、ヒューニッヒ塩基(0.91mL、5.20mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、これに、トリフルオロ酢酸(14mL)を添加し、反応混合物を室温で20時間撹拌した。次いで、反応混合物を水(3×100mL)で抽出した。合わせた水層を固形物重炭酸ナトリウムでpH8に塩基性化し、次いで、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(2×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。得られた固形物を50%ジクロロメタン含有EtOAcに溶解し、減圧濃縮すると、生成物(0.75g、48%)が紫色の固形物として得られた。M.p.=230〜236℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例13):手順M
13.1. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル、およびスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物109および16)の合成
Figure 2009538298
4−{[(3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)チオ]メチル}−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.50g、1.24mmol)のジクロロメタン(12.5mL)溶液に、ヨウ素酸ナトリウム(0.736g、3.72mmol)を添加した後、トリフルオロ酢酸(238μL、3.1mmol)を添加した。反応混合物を室温で72時間撹拌した。次いで、反応混合物をジクロロメタン(75mL)で希釈し、水(2×50mL)で洗浄した。次いで、合わせた水層をジクロロメタン(25mL)で抽出した。ジクロロメタン抽出後に得られた水層には、スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンが含まれ、さらなる調製のために保存した。合わせたジクロロメタン抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗製5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルをフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、30%EtOAc含有ヘキサン)、生成物(0.304g、62%)が紫色の固形物として得られた。400MHz
Figure 2009538298
スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンを含む水層を、重炭酸ナトリウムを用いてpH8に塩基性化し、ジクロロメタン(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(bring)(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.034g、7%)の存在は、LCMSによって同定した:302[M+H].
他の実施形態は、特許請求の範囲に含まれる。いくつかの実施形態を図示および記載したが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、種々の変形がなされ得る。
(実施例14):手順N
Figure 2009538298
E14.1. 1’−(2−フロイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物39)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.1g、0.33mmol)のジクロロメタン(3.0mL)溶液に、塩化2−フロイル(0.050g、0.40mmol)を添加した後、トリエチルアミン(0.114mL、0.79mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。有機層を分離し、水で(2.0mL)洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。粗製生成物をEtOAcおよびヘキサンから晶出させると、所望の生成物が紫色の固形物として得られた(0.08g、61%)。M.p.=165℃;400MHz
Figure 2009538298
E14.2. 1’−[(3,5−ジメチルイソキサゾル−4−イル)カルボニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物40)の合成
Figure 2009538298
化合物40を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3,5−ジメチルイソキサゾル−4−カルボニルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=274〜275℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.3. 1’−(2,5−ジメチル−3−フロイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物41)の合成
Figure 2009538298
化合物41を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化2,5−ジメチル−3−フロイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=234〜235℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.4. 1’−[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)カルボニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物42)の合成
Figure 2009538298
化合物42を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=244〜245℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.5. 1’−(3−フロイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物43)の合成
Figure 2009538298
化合物43を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−フロイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=234〜235℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.6. 1’−[4−(1H−ピラゾール−1−イル)ベンゾイル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物44)の合成
Figure 2009538298
化合物44を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化4−(1H−ピラゾール−1−イル)ベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=299〜300℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.7. 1’−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)カルボニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物45)の合成
Figure 2009538298
化合物45を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=184〜185℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.8. 1’−[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物46)の合成
Figure 2009538298
化合物46を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−(ジメチルアミノ)ベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=170〜172℃;LCMS:449[M+H]。
E14.9. 1’−[(4−クロロフェニル)アセチル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物47)の合成
Figure 2009538298
化合物47を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化(4−クロロフェニル)アセチルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=120〜125℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.9. 1’−[(フェニルチオ)アセチル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物48)の合成
Figure 2009538298
化合物48を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化(フェニルチオ)アセチルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=155〜157℃;300MHz
Figure 2009538298
E 14.10. 1’−(2−ヨードベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物49)の合成
Figure 2009538298
化合物49を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化2−ヨードベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=165〜166℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.11. 1’−[クロロ(フェニル)アセチル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物50)の合成
Figure 2009538298
化合物50を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化クロロ(フェニル)アセチルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=125〜126℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.12. 1’−(1−ベンゾチエン−2−イルカルボニル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物51)の合成
Figure 2009538298
化合物51を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化1−ベンゾチオフェン−2−カルボニルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=110〜112℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.13. (5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(オキソ)酢酸メチル(化合物52)の合成
Figure 2009538298
化合物52を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化メチルオキサリルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=240〜241℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.14. 1’−(3,4−ジクロロベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物53)の合成
Figure 2009538298
化合物53を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3,4−ジクロロベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=221℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.15. 1’−[3−トリフルオロメチル]ベンゾイル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物54)の合成
Figure 2009538298
化合物54を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=165〜166℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.16. 1’−(3−クロロベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物55)の合成
Figure 2009538298
化合物55を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−クロロベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=155〜158℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.17. 1’−(3−ニトロベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物56)の合成
Figure 2009538298
化合物56を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−ニトロベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=160〜162℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.18. 1’−イソニコチノイルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物57)の合成
Figure 2009538298
化合物57を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化イソニコチノイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=267〜269℃;400MHz
Figure 2009538298
E14.19. 1’−[(5−メチル−2−フェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)カルボニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物58)の合成
Figure 2009538298
化合物58を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化5−メチル−2−フェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=275〜280℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.20. 1’−ピリジン−3−イルカルボニル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン−5,6−ジオン(化合物59)の合成
Figure 2009538298
化合物59を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化ニコチノイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=218〜220℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.21. 1’−(3−メチルベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物60)の合成
Figure 2009538298
化合物60を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−メチルベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=188〜190℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.22. 1’−[(2E)−3−(2−クロロフェニル)プロプ−2−エノイル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物61)の合成
Figure 2009538298
化合物61を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化2−クロロシンナモイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=110〜115℃;300MHz
Figure 2009538298
E14.23. 1−(3−クロロベンゾイル)スピロ[アゼパン−4,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオン(化合物62)の合成
Figure 2009538298
化合物62を、スピロ[アゼパン−4,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオン、塩化3−クロロベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=98〜100℃、400MHz
Figure 2009538298
E14.24. 1’−(3−クロロベンゾイル)−8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物63)の合成
Figure 2009538298
化合物63を、8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−クロロベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=130℃(dec);400MHz
Figure 2009538298
E14.25. 1’−(3−クロロベンゾイル)−9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物64)の合成
Figure 2009538298
化合物64を、9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−クロロベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。Mp.:240〜241℃;400MHz
Figure 2009538298
E14.26. 1’−(3−クロロベンゾイル)−9−ピリジン−3−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物65)の合成
Figure 2009538298
化合物65を、9−ピペリジン−3−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−クロロベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。Mp.:240〜242℃;400MHz
Figure 2009538298
E14.27. 1’−(3−クロロベンゾイル)−9−ピリジン−4−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物66)の合成
Figure 2009538298
化合物66を、9−ピリジン−4−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−クロロベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。収率:99%.。Mp.:265〜267℃;400MHz
Figure 2009538298
E14.28. 9−クロロ−1’−(3−クロロベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物67)の合成
Figure 2009538298
化合物67を、9−クロロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−クロロベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した(81mg、95%)。M.p.=125〜130℃;400MHz
Figure 2009538298
E14.29. 9−ブロモ−1’−(3−クロロベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物68)の合成
Figure 2009538298
化合物68を、9−ブロモスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−クロロベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=135〜140℃;400MHz
Figure 2009538298
E14.30. 1’−(3−クロロベンゾイル)−9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物69)の合成
Figure 2009538298
化合物69を、9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−クロロベンゾイルおよび手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=125〜127℃;400MHz
Figure 2009538298
E14.31. N−(5’,6’−ジオキソ−5’,6’−ジヒドロスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−4−イル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物70)の合成
Figure 2009538298
化合物70を、4−アミノスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオン塩酸塩、塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル、トリエチルアミン(該塩酸塩の中和用)および手順Nに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=266〜267℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例15):手順O
Figure 2009538298
E15.1. 4−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物71)の合成
Figure 2009538298
1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−カルボン酸(0.628g、2.74mmol)のジメチルホルムアミド(20mL)溶液に、HBTU(1.039g、2.74mmol)、ジメチルアミノピリジン(0.335g、2.74mmol)を添加した後、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.75g、2.49mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。この反応液に水(100mL)を添加し、水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層の抽出物を1.0N HCl(2×100mL)、飽和重炭酸ナトリウム(2×100mL)、飽和塩化ナトリウム(2×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、20%EtOAc含有ジクロロメタン)、生成物が紫色の固形物として得られた(0.81g、63%)。M.p.=94〜100℃
Figure 2009538298
E15.2. 4−[2−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物72)の合成
Figure 2009538298
化合物72を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]酢酸および手順Oに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=110〜113℃
Figure 2009538298
E15.3. 1’−(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−イルカルボニル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物73)の合成
Figure 2009538298
化合物73を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−1−カルボン酸および手順Oに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=265〜267℃;400MHz
Figure 2009538298
E 15.4. 1’−(1H−ベンズイミダゾール−2−イルカルボニル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物74)の合成
Figure 2009538298
化合物74を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1H−ベンズイミダゾール−2−カルボン酸および手順Oに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=266〜268℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例16):手順P
Figure 2009538298
E16.1. 1’−(メチルスルホニル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物75)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.5g、1.66mmol)とジクロロメタン(50mL)との混合物に、塩化メタンスルホニル(0.129ml、1.67mmol)を添加した後、トリエチルアミン(1.2ml、8.61mmol)を添加した。反応液を室温で3時間撹拌した後、水(50mL)を添加した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、5%EtOAc含有ジクロロメタン)、生成物が紫色の固形物として得られた(0.458g、72.7%)。M.p.=258℃;400
Figure 2009538298
E16.2. 1’−[(3,4−ジクロロフェニル)スルホニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物76)の合成
Figure 2009538298
化合物76を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3,4−ジクロロベンゼンスルホニルおよび手順Pに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=275〜276℃;400
Figure 2009538298
E16.3. 1’−[(6−クロロイミダゾ[1,2−b][1,3]チアゾール−5−イル)スルホニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物77)の合成
Figure 2009538298
化合物77を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化6−クロロイミダゾ[1,2−b][1,3]チアゾール−5−スルホニルおよび手順Pに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=265〜267℃;400MHz
Figure 2009538298
E16.4. 1’−(2−チエニルスルホニル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物78)の合成
Figure 2009538298
化合物78を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化チオフェン−2−スルホニルおよび手順Pに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=245〜248℃;400MHz
Figure 2009538298
E16.5. 1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)スルホニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物79)の合成
Figure 2009538298
化合物79を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホニルおよび手順Pに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=256〜257℃;400MHz
Figure 2009538298
E16.6. 1’−[(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物80)の合成
Figure 2009538298
化合物80を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−スルホニルおよび手順Pに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=273〜275℃;400MHz
Figure 2009538298
E16.7. 1’−[(5−クロロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物81)の合成
Figure 2009538298
化合物81を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化5−クロロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−スルホニルおよび手順Pに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=247〜249℃;400MHz
Figure 2009538298
E 16.8. 1’−[(3−クロロフェニル)スルホニル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物82)の合成
Figure 2009538298
化合物82を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化3−クロロベンゼンスルホニルおよび手順Pに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=255〜256℃;400
Figure 2009538298
E16.9. N,N−ジメチル−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−スルホンアミド(化合物83)の合成
Figure 2009538298
化合物83を、スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化ジメチルスルファモイルおよび手順Pに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=215〜218℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例17):手順Q
Figure 2009538298
E17.1. 5,6−ジオキソ−N−フェニル−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物84)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.1g、0.33mmol)のジクロロメタン(4.0mL)溶液に、イソシアナトベンゼン(0.043g、0.37mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、溶媒を真空除去した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、100%ジクロロメタンから10%EtOAc含有ジクロロメタン)、所望の生成物が紫色の固形物として得られた(0.085g、61%)。M.p.=228〜230℃;400MHz
Figure 2009538298
E 17.2. N−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物85)の合成
Figure 2009538298
化合物85を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−フルオロ−4−イソシアナトベンゼンおよび手順Qに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=218〜220℃;400MHz
Figure 2009538298
E17.3. 5,6−ジオキソ−N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物86)の合成
Figure 2009538298
化合物86を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−イソシアナト−3−(トリフルオロメチル)ベンゼンおよび手順Qに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=216〜218℃;400MHz
Figure 2009538298
E17.4. N−(3,4−ジクロロフェニル)−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物87)の合成
Figure 2009538298
化合物87を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1,2−ジクロロ−4−イソシアナトベンゼンおよび手順Qに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=245〜246℃;400MHz
Figure 2009538298
E17.5. N−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物88)の合成
Figure 2009538298
化合物88を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4−イソシアナト−N,N−ジメチルアニリンおよび手順Qに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=222〜224℃;400MHz
Figure 2009538298
E17.6. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物89)の合成
Figure 2009538298
化合物89を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、イソシアナト(トリメチル)シランおよび手順Qに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=218〜220℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例18):手順R
E18.1. 5,6−ジオキソ−N−ピリジン−3−イル−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物90)の合成
Figure 2009538298
工程(i):ニコチン酸(0.3g、2.19mmol)とトルエン(8.0mL)との混合物に、ジフェニルホスホリルアジド(0.47mL、2.19mmol)を添加した後、トリエチルアミン(0.61mL、4.38mmol)を添加した。反応混合物を90℃で2時間撹拌した。
工程(ii):反応液を室温まで冷却し、次いで、得られた3−イソシアナトピリジンのトルエン(3mL)溶液を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.15g、0.5mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液を入れた別のフラスコに添加した。反応液を室温で30分間撹拌した。溶媒を真空除去した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、100%EtOAcから2%メタノール含有EtOAc)、所望の生成物が紫色の固形物として得られた(0.182g、84%)。M.p.=155〜160℃;400MHz
Figure 2009538298
E18.2. N−(6−メチルピリジン−3−イル)−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物91)の合成
Figure 2009538298
化合物91を、6−メチルニコチン酸を用いて5−イソシアナト−2−メチルピリジンを合成[工程(i)]した後、[工程(ii)]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンを用い、手順Rに概略を示したようにして合成した。M.p.=231〜233℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例19):手順S
Figure 2009538298
E19.1. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸フェニル(化合物92)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.1g、0.33mmol)と酢酸エチル(2.0mL)および飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2.0mL)との混合物に、フェニルクロライドカーボネート(chloridocarbonate)(0.057g)を添加した。反応混合物を室温で5分間撹拌した。有機層を分離し、水で(2.0mL)洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。粗製生成物をEtOAc/ヘキサンから晶出させると、所望の生成物が紫色の固形物として得られた(0.08g、57%)。M.p.=259〜261℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.2. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸イソブチル(化合物93)の合成
Figure 2009538298
化合物93を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、イソブチルクロライドカーボネート、溶媒としてEtOAc、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=154〜155℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.3. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ビニル(化合物94)の合成
Figure 2009538298
化合物94を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、ビニルクロライドカーボネート、溶媒としてEtOAc、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=191〜193℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.4. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸2−エチルヘキシル(化合物95)の合成
Figure 2009538298
化合物95を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−エチルヘキシルクロライドカーボネート、溶媒としてEtOAc、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=92〜93℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.5. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物96)の合成
Figure 2009538298
化合物96を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−(トリフルオロメチル)フェニルクロライドカーボネート、溶媒としてEtOAc、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=225〜226℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.6. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸4−フルオロフェニル(化合物97)の合成
Figure 2009538298
化合物97を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4−フルオロフェニルクロライドカーボネート、溶媒としてEtOAc、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=212〜214℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.7. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル(化合物98)の合成
Figure 2009538298
化合物98を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、ベンジルクロライドカーボネート、溶媒としてEtOAc、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=222〜224℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.8. 9−ブロモ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物99)の合成
Figure 2009538298
化合物99を、9−ブロモスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−(トリフルオロメチル)フェニルクロライドカーボネート、溶媒としてEtOAc、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=210〜211℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.9. 9−フルオロ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物100)の合成
Figure 2009538298
化合物100を、9−フルオロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−(トリフルオロメチル)フェニルクロライドカーボネート、溶媒としてEtOAc、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=101〜105℃、400MHz
Figure 2009538298
E19.10. 9−クロロ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物101)の合成
Figure 2009538298
化合物101を、9−クロロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−(トリフルオロメチル)フェニルクロライドカーボネート、重炭酸ナトリウム水溶液の代わりにトリエチルアミン、溶媒としてジクロロメタン、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=109〜112℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.11. 5’,6’−ジオキソ−5’,6’−ジヒドロ−1H−スピロ[アゼパン−4.2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−1−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物102)の合成
Figure 2009538298
化合物102を、スピロ[アゼパン−4,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオン、3−(トリフルオロメチル)フェニルクロライドカーボネート、重炭酸ナトリウム水溶液の代わりにトリエチルアミン、溶媒としてジクロロメタン、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=111〜114℃、400MHz
Figure 2009538298
E19.12. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,3’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物103)の合成
Figure 2009538298
化合物103を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,3’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−(トリフルオロメチル)フェニルクロライドカーボネート、重炭酸ナトリウム水溶液の代わりにトリエチルアミン、溶媒としてジクロロメタン、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=95〜99℃、400MHz
Figure 2009538298
E19.13. 8−メトキシ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物104)の合成
Figure 2009538298
化合物104を、8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−(トリフルオロメチル)フェニルクロロホルメート、重炭酸ナトリウム水溶液の代わりにトリエチルアミン、溶媒としてジクロロメタン、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=233〜234℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.14. 5,6−ジオキソ−9−フェニル−5,6−ジヒドロ−1H’−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物105)の合成
Figure 2009538298
化合物105を、9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−(トリフルオロメチル)フェニルクロロホルメート、重炭酸ナトリウム水溶液の代わりにトリエチルアミン、溶媒としてジクロロメタン、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=188〜190℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.15. 9−メトキシ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物106)の合成
Figure 2009538298
化合物106を、9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−(トリフルオロメチル)フェニルクロロホルメート、重炭酸ナトリウム水溶液の代わりにトリエチルアミン、溶媒としてジクロロメタン、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=88〜89℃;400MHz
Figure 2009538298
E 19.16. 4−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物107)の合成
Figure 2009538298
化合物107を、1’−ピペリジン−4−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンビス塩酸塩、重炭酸ナトリウム水溶液の代わりにトリエチルアミン、溶媒としてジクロロメタン、および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=70〜73℃;400MHz
Figure 2009538298
E19.17. (5’,6’−ジオキソ−5’,6’−ジヒドロスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−4−イル)カルバミン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル(化合物108)の合成
Figure 2009538298
化合物108を、4−アミノスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオン塩酸塩、3−(トリフルオロメチル)フェニルクロロホルメート、トリエチルアミン(該塩酸塩の中和用)および手順Sに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=198〜199℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例20):手順T
E20.1. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(化合物109)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(10.0g、3.32mmol)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(7.25g、3.32mmol)とTHF(150ml)との混合物に、100mlのHOおよび50mlの濃KCO水溶液を添加した。反応液を室温で1時間撹拌した。混合物をHO(250mL)上に注入し、酢酸エチル(3×250ml)で抽出した。有機抽出物を合わせ、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、30%EtOAc含有ヘキサンから50%EtOAc含有ヘキサン)、生成物が紫色の固形物として得られた。次いで、固形物をEtOAcおよびヘキサンから再結晶させると、生成物が紫色の結晶として得られた(3.26g、24%)。400MHz
Figure 2009538298
(実施例21):手順U
E21.1. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ピリジン−3−イル(化合物110)の合成
Figure 2009538298
工程(i):ホスゲンのトルエン(20%)(9.92ml、19.1mmol)中1.93M溶液に、無水ジクロロメタン(5mL)を添加した。混合物をアルゴン雰囲気下、0℃で撹拌した。ピリジン−3−オール(0.364g、3.83mmol)の無水ピリジン(0.413ml、5.1mmol)および無水ジクロロメタン(10ml)の溶液を、撹拌ホスゲン溶液に、0℃で15分間かけて滴下した。次いで、混合物を室温まで昇温させ、さらに4時間撹拌した。この溶液に窒素流を通してホスゲンおよび溶媒を除去した。生成物をEtOAc(40mL)に懸濁し、さらに精製することなく工程(ii)においてストック溶液として使用した。
工程(ii):スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.5g、1.66mmol)のEtOAc(10mL)溶液に、ピリジン−3−イルクロライドカーボネート(40mlのストック溶液)の100mlのEtOAcを添加し、2M炭酸ナトリウム水溶液(200ml)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。有機層を分離し、水(1×100ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、10%EtOAc含有ジクロロメタンから40%EtOAc含有ジクロロメタン)、生成物が紫色の固形物として得られた(0.246g、33%)。M.p.=246〜247℃;400MHz
Figure 2009538298
E21.2. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸6−メチルピペリジン−3−イル(化合物111)の合成
Figure 2009538298
工程(i):6−メチルピリジン−3−イルクロライドカーボネートを、6−メチルピリジン−3−オールおよび手順Uに概略を示した条件を用いて合成した[工程(i)]。生成物を、さらに精製することなく工程(ii)で使用した。
工程(ii):化合物111を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、6−メチルピリジン−3−イルクロライドカーボネートおよび手順Uに概略を示した条件を用いて合成した[工程(ii)]。M.p.=220〜222℃;400MHz
Figure 2009538298
E21.3. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ピリジン−2−イル(化合物112)の合成
Figure 2009538298
工程(i):ピリジン−2−イルクロライドカーボネートを、ピリジン−2−オールおよび手順Uに概略を示した条件を用いて合成した[工程(i)]。生成物を、さらに精製することなく工程(ii)で使用した。
工程(ii):化合物112を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、ピリジン−2−イルクロライドカーボネートおよび手順Uに概略を示した条件を用いて合成した[工程(ii)]。M.p.=203〜205℃;400MHz
Figure 2009538298
E21.4. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1H’−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ピロリジン−3−イル塩酸塩(化合物113)の合成
Figure 2009538298
工程(i):3−[(クロロカルボニル)オキシ]ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Uに概略を示した条件を用いて合成した[工程(i)]。生成物を、さらに精製することなく工程(ii)で使用した。
工程(ii):5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−イルを、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−[(クロロカルボニル)オキシ]ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Uに概略を示した条件を用いて合成した[工程(ii)]。
工程(iii):化合物113を、5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−イルおよび手順Hに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=90〜100℃;400MHz
Figure 2009538298
Figure 2009538298
E21.5. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(ジメチルアミノ)フェニル(化合物114)の合成
Figure 2009538298
工程(i):3−(ジメチルアミノ)フェニルクロライドカーボネートを、3−(ジメチルアミノ)フェノールおよび手順Uに概略を示した条件を用いて合成した[工程(i)]。生成物を、さらに精製することなく工程(ii)で使用した。
工程(ii):化合物114を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−(ジメチルアミノ)フェニルクロライドカーボネートおよび手順Uに概略を示した条件を用いて合成した[工程(ii)]。M.p.=244〜246℃;400MHz
Figure 2009538298
E21.6. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ピペリジン−3−イル塩酸塩(化合物115)の合成
Figure 2009538298
工程(i):3−[(クロロカルボニル)オキシ]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Uに概略を示した条件を用いて合成した[工程(i)]。粗製生成物を、さらに精製することなく工程(ii)で使用した。
工程(ii):5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−3−イルを、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−[(クロロカルボニル)オキシ]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルおよび手順Uに概略を示した条件を用いて合成した[工程(ii)]。
工程(iii):化合物115を、5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−3−イルおよび手順Ηに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=194〜198℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例22):手順V
Figure 2009538298
E22.1. 1’−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)ベンジル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物116)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.15g、0.5mmol)と無水アセトニトリル(5.0mL)との混合物に、4−[4−(ブロモメチル)フェニル]−1H−ピラゾール(0.24g、1.0mmol)を添加した後、炭酸カリウム(0.20g、1.5mmol)を添加した。反応混合物を70℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過してすべての固形物を除去し、溶媒を真空除去した。粗製生成物を逆相HPLCによって(by by)精製すると、所望の生成物が紫色の固形物として得られた(0.005g、2.3%)。M.p.=190〜192℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.2. 1’−(テトラヒドロフラン−2−イルメチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物117)の合成
Figure 2009538298
化合物117を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−(ブロモメチル)テトラヒドロフランおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=155〜159℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.3. 1’−(2−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物118)の合成
Figure 2009538298
化合物118を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=118〜122℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.4. 1’−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルメチル)スピロナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物119)の合成
Figure 2009538298
化合物119を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−(ブロモメチル)テトラヒドロ−2H−ピランおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=135〜137℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.5. 1’−(4−メチルベンジル)スピロナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物120)の合成
Figure 2009538298
化合物120を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−(ブロモメチル)−4−メチルベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=156〜158℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.6. 1’−3−メトキシベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物121)の合成
Figure 2009538298
化合物121を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−(ブロモメチル)−3−メトキシベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=129〜131℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.7. 1’−シクロプロピルメチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物122)の合成
Figure 2009538298
化合物122を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(ブロモメチル)シクロプロパンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=161〜164℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.8. 4−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]ベンゾニトリル(化合物123)の合成
Figure 2009538298
化合物123を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4−(ブロモメチル)ベンゾニトリルおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=207〜211℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.9. 1’−(2,4−ジフルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物124)の合成
Figure 2009538298
化合物124を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−(ブロモメチル)−2,4−ジフルオロベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=104〜107℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.10. 1’−(4−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物125)の合成
Figure 2009538298
化合物125を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−(ブロモメチル)−4−フルオロベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=104〜106℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.11. 1’−イソブチルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物126)の合成
Figure 2009538298
化合物126を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−ブロモ−2−メチルプロパンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=158〜161℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.12. 1’−(1−メチルブチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物127)の合成
Figure 2009538298
化合物127を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−ブロモペンタンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=109〜111℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.13. 1’−デシルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物128)の合成
Figure 2009538298
化合物128を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−ブロモデカンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=110〜111℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.14. 1’−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物129)の合成
Figure 2009538298
化合物129を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−(ブロモメチル)−1−クロロ−3−フルオロベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=90〜92℃;300MHz
Figure 2009538298
E22.15. 1’−ベンジルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物130)の合成
Figure 2009538298
化合物130を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(ブロモメチル)ベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=170〜172℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.16. 1’−アリルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物131)の合成
Figure 2009538298
化合物131を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−ブロモプロパ−1−エンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=166〜168℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.17. 1’−(3−メチルブチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物132)の合成
Figure 2009538298
化合物132を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−(ブロモメチル)ペンタンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=143〜146℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.18. 1’−(3−メチルベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物133)の合成
Figure 2009538298
化合物133を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−(ブロモメチル)−3−メチルベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:406[M+H];R=1.02mm。
E22.19. 2−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−N−フェニルプロパンアミド(化合物134)の合成
Figure 2009538298
化合物134を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−ブロモ−N−フェニルプロパンアミドおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:449[M+H];R=0.98分。
E22.20. 1’−シクロヘキサ−2−エン−1−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物135)の合成
Figure 2009538298
化合物135を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−ブロモシクロヘキセンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:382[M+H];R=0.94分.
E22.21. 1’−(シクロヘキシルメチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物136)の合成
Figure 2009538298
化合物136を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(ブロモメチル)シクロヘキサンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:398[M+H];R=1.03分。
E22.22. 1’−(1−フェニルエチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物137)の合成
Figure 2009538298
化合物137を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(1−ブロモエチル)ベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:406[M+H];R=0.96分。
E22.23. 1’−シクロペンチルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物138)の合成
Figure 2009538298
化合物138を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、ブロモシクロペンタンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:370[M+H];R=0.90分。
E22.24. 1’−[(2E)−3−フェニルプロパ−2−エン−1−イル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物139)の合成
Figure 2009538298
化合物139を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、[(1E)−3−ブロモプロパ−1−エン−1−イル]ベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:418[M+H];R=1.05分。
E22.25. 1’−(2−フェノキシエチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物140)の合成
Figure 2009538298
化合物140を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2−ブロモエトキシ)ベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:422[M+H];R=1.01分。
E22.26. 1’−(4,4,4−トリフルオロブチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物141)の合成
Figure 2009538298
化合物141を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4−ブロモ−1,1,1−トリフルオロブタンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:412[M+H];R=0.96分。
E22.27. 1’−(3−クロロ−4−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物142)の合成
Figure 2009538298
化合物142を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4−(ブロモメチル)−2−クロロ−1−フルオロベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:444[M+H];Rf=1.04分。
E22.28. 1’−ブタ−3−エン−1−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物143)の合成
Figure 2009538298
化合物143を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4−ブロモブタ−1−エンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:356[M+H];R=0.88分。
E.22.29. 1’−(3−フェノキシプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物144)の合成
Figure 2009538298
化合物144を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(3−ブロモプロポキシ)ベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:436[M+H];R=1.05分。
E22.30. 1’−[2−(4−クロロフェノキシ)エチル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物145)の合成
Figure 2009538298
化合物145を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−(2−ブロモエトキシ)−4−クロロベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:456[M+H];R=1.07分。
E22.31. 1’−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物146)の合成
Figure 2009538298
化合物146を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4−(ブロモメチル)−2−フルオロ−1−メチルベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:424[M+H];R=1.03分。
E22.32. 1’−(4−フルオロベンジル)−9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物147)の合成
Figure 2009538298
化合物147を、9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−(ブロモメチル)−4−フルオロベンゼンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=196〜197℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.33. 1’−(4−フルオロベンジル)−9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物148)の合成
Figure 2009538298
化合物148を、9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンおよび1−(ブロモメチル)−4−フルオロベンゼンならびに手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。Mp.=197〜198℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.34. 1’−(4−フェニルブチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物149)の合成
Figure 2009538298
化合物149を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンおよび(4−ブロモブチル)ベンゼンならびに手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=145〜147℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.35. 1’−[3−(4−クロロフェノキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物150)の合成
Figure 2009538298
化合物150を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンおよび1−クロロ−4−(3−ヨードプロポキシ)ベンゼンならびに手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=130〜132℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.36. 1’−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物151)の合成
Figure 2009538298
化合物151を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンおよび1−フルオロ−4−(3−ヨードプロポキシ)ベンゼンならびに手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=164〜165℃;400MHz
Figure 2009538298
E22.37. 1’−イソプロピルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物152)の合成
Figure 2009538298
化合物152を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−ブロモプロパンおよび手順Vに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=197〜198℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例23):手順W
Figure 2009538298
E23.1. 1’−(3−フェニルプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物153)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.566g、1.88mmol)のアセトニトリル(30mL)溶液に、トリエチルアミン(0.80mL、5.64mmol)を添加した後、(3−ブロモプロピル)ベンゼン(0.747g、3.76mmol)を添加した。反応液を70℃で3時間撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をジクロロメタン(30mL)に溶解し、有機層を水(30mL)で洗浄した。有機層の抽出物をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(chromatorgraphy)によって精製した(SiO、8%CHOH含有ジクロロメタン)。クロマトグラフィ後に得られた生成物を、ヘキサンおよびジクロロメタンからの晶出によってさらに精製すると、所望の生成物が紫色の固形物として得られた(0.405g、51%)。Mp.=112〜114℃;400MHz
Figure 2009538298
E23.2. 1’−(3−フェノキシプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物144)の合成
Figure 2009538298
化合物144を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、ブロモ−3−フェノキシプロパンおよび手順Wに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=127〜129℃;400MHz
Figure 2009538298
E23.3. 1’−(4−フルオロベンジル)−8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物154)の合成
Figure 2009538298
化合物154を、8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−(ブロモメチル)−4−フルオロベンゼンおよび(ad)手順Wに概略を示した条件を用いて合成した。Mp.=219〜221℃;400MHz
Figure 2009538298
E23.4. 1’−(2−フェニルエチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物155)の合成
Figure 2009538298
化合物155を、スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2−ブロモエチル)−ベンゼンおよび手順Wに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=117〜118℃;300MHz
Figure 2009538298
E23.5. 9−ブロモ−1’−4−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物156)の合成
Figure 2009538298
化合物156を、9−ブロモスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−(ブロモメチル)−4−フルオロベンゼンおよび一般手順Wに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=210〜211℃;400MHz
Figure 2009538298
E23.6. 1’−[2−(4−クロロフェノキシ)エチル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物145)の合成
Figure 2009538298
化合物145を、スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1−(2−ブロモエトキシ)−4−クロロベンゼンおよび一般手順Wに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=131〜133℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例24):手順X
Figure 2009538298
E24.1. 1’−[3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物157)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.15g、0.5mmol)とアセトニトリル(3.0mL)との混合物に、2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシラン(0.11g、0.55mmol)を添加した後、過塩素酸塩リチウム(0.058g、0.55mmol)を添加した。反応混合物を80℃で16時間撹拌した。溶媒を真空除去した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、100%EtOAcから2%メタノール含有EtOAc)、所望の生成物が紫色の固形物として得られた(0.072g、29%)。M.p.=137〜140℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.2. 1’−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物158)の合成
Figure 2009538298
化合物158を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−(フェノキシメチル)オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=174〜176℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.3. 1’−(2−ヒドロキシ−2−メチルブタ−3−エン−1−イル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物159)の合成
Figure 2009538298
化合物159を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−メチル−2−ビニルオキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=74〜77℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.4. 1’−(4,4,4−トリフルオロ−2−ヒドロキシブチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物160)の合成
Figure 2009538298
化合物160を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=145〜148℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.5. 1’−(2−ヒドロキシシクロペンチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物161)の合成
Figure 2009538298
化合物161を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサンおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=110〜113℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.6. 1’−(2−ヒドロキシヘキシル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物162)の合成
Figure 2009538298
化合物162を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−ブチルオキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=160〜163℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.7. 1’−(2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物163)の合成
Figure 2009538298
化合物163を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−ベンジルオキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=70〜73℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.8. 1’−[3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物164)の合成
Figure 2009538298
化合物164を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−[(4−フルオロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=163〜167℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.9. 1’−[3−(2−フリルメトキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物165)の合成
Figure 2009538298
化合物165を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−[(オキシラン−2−イルメトキシ)メチル]フランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=143〜145℃;LCMS:456[M+H]。
E24.10. 1’−(2−ヒドロキシ−3−モルホリン−4−イルプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物166)の合成
Figure 2009538298
化合物166を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4−(オキシラン−2−イルメチル)モルホリンおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.P.=75〜78℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.11. 1’−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物167)の合成
Figure 2009538298
化合物167を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−フェニルオキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=193〜195℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.12. 1’−(2−ヒドロキシブチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物168)の合成
Figure 2009538298
化合物168を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−エチルオキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=180〜182℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.13. 1’−(2−ヒドロキシ−3−イソプロポキシプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物169)の合成
Figure 2009538298
化合物169を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−(イソプロポキシメチル)オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=97〜99℃;400MHz
Figure 2009538298
E24.14. 1’−[3−(4−エチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物170)の合成
Figure 2009538298
化合物170を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−[(4−エチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:480[M+H];R=1.09分。
E24.15. 1’−[3−(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物171)の合成
Figure 2009538298
化合物171を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−[(ベンジルオキシ)メチル]オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:466[M+H];R=1.01分。
E24.16. 1’−[3−(2−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物172)の合成
Figure 2009538298
化合物172を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−[(2−クロロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:486[M+H];R=1.04分。
E24.17. 1’−(2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物173)の合成
Figure 2009538298
化合物173を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−[(2−メチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:466[M+H];R=1.05分。
E24.18. 1’−(2−ヒドロキシ−3−イソブトキシプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物174)の合成
Figure 2009538298
化合物174を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−(イソブトキシメチル)オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:432[M+H];R=0.97分.
E24.19. 1’−[2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物175)の合成
Figure 2009538298
化合物175を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:482[M+H];R=0.99分。
E24.20. 1’−[3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物176)の合成
Figure 2009538298
化合物176を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−[(4−クロロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:486[M+H];R=1.06分。
E24.21. 1’−(2−ヒドロキシ−2−フェニルプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物177)の合成
Figure 2009538298
化合物177を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−メチル−2−フェニルオキシランおよび一般手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=117℃(dec);400MHz
Figure 2009538298
E24.22. 1’−[3−(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物178)の合成
Figure 2009538298
化合物178を、スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−(4−クロロベンジル)オキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=195〜196℃;300MHz
Figure 2009538298
E24.23. 1’−(2−ヒドロキシ−2−メチル−3−フェニルプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物179)の合成
Figure 2009538298
化合物179を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、2−ベンジル−2−メチルオキシランおよび手順Xに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=186〜187℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例25):手順Y
Figure 2009538298
キラルなベンジルオキシランは、Schausら、J.Am.Chem.Soc.124 (7)2002,1307−1315に概略が示された手順を用いて合成した。キラルなフェノキシメチルオキシランは、キラルなグリシドール(Sigma Aldrich)、DIAD、トリフェニルホスフィンおよび対応するフェノール、ならびにSteffanら、Bioorg.Med.Chem.Lett.2002,12,2957〜2961に概略が示された手順を用いて合成した。
E25.1. 1’−[(2S)−3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物180)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(1.0g、3.32mmol)とアセトニトリル(12.0mL)との混合物に、(2S)−2−[(4−フルオロフェノキシ)メチル]オキシラン(0.614g、3.65mmol)を添加した後、過塩素酸リチウム(0.388g、3.65mmol)を添加した。反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、これにジクロロメタン(100mL)を添加した。次いで、反応液を水(100mL)で洗浄した。有機層を分離し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、80%EtOAc含有ジクロロメタンから100%EtOAc)、所望の生成物が紫色の固形物として得られた(0.73g、45%)。M.p.=174〜175℃;400MHz
Figure 2009538298
キラルHPLCでの測定によりエナンチオマー過剰:98%;キラルHPLC R=30.54。
E25.2. 1’−[(2R)−3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物181)の合成
Figure 2009538298
化合物181を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−[(4−フルオロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=176〜177℃;400MHz
Figure 2009538298
キラルHPLCでの測定によりエナンチオマー過剰:98%;キラルHPLC R=62.58分。
E25.3. 1’−[(2S)3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物182)の合成
Figure 2009538298
化合物182を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−クロロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=138〜140℃;400MHz
Figure 2009538298
キラルHPLCでの測定によりエナンチオマー過剰:98%;キラルHPLC R=62.95分。
E25.4. 1’−[(2R)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物183)の合成
Figure 2009538298
化合物183を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−[(4−クロロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=155〜157℃;400MHz
Figure 2009538298
キラルHPLCでの測定によりエナンチオマー過剰:98%;キラルHPLC R=33.67分。
E25.5. 1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物184)の合成
Figure 2009538298
化合物184を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=155〜157℃;400MHz
Figure 2009538298
キラルHPLCでの測定によりエナンチオマー過剰:98%;キラルHPLC R=50.98分。
E25.6. 1’−[(2R)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物185)の合成
Figure 2009538298
化合物185を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=150〜152℃;400MHz
Figure 2009538298
キラルHPLCでの測定によりエナンチオマー過剰:98%;キラルHPLC R=35.55分。
E25.7. 1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物186)の合成
Figure 2009538298
化合物186を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=82〜84℃;400MHz
Figure 2009538298
キラルHPLCでの測定によりエナンチオマー過剰:>99%;キラルHPLC R=50.74分。
E25.8. 1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物187)の合成
Figure 2009538298
化合物187を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=149〜150℃;400MHz
Figure 2009538298
キラルHPLCでの測定によりエナンチオマー過剰:>99%;キラルHPLC R=63.08分。
E25.9. 9−ブロモ−1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物188)の合成
Figure 2009538298
化合物188を、9−ブロモスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=82〜83℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.10. 9−ブロモ−1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物189)の合成
Figure 2009538298
化合物189を、9−ブロモスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=150〜152℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.11. 9−ブロモ−1’−[(2S)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物190)の合成
Figure 2009538298
化合物190を、9−ブロモスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−クロロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=150〜152℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.12. 1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−9−フルオロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物191)の合成
Figure 2009538298
化合物191を、9−フルオロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=114〜116℃、400MHz
Figure 2009538298
E25.13. 1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−9−クロロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物192)の合成
Figure 2009538298
化合物192を、9−クロロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=94〜97℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.14. 9−クロロ−1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物193)の合成
Figure 2009538298
化合物193を、9−クロロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=92〜96℃、400MHz
Figure 2009538298
E25.15. 9−クロロ−1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物194)の合成
Figure 2009538298
化合物194を、9−クロロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=92〜93℃、400MHz
Figure 2009538298
E25.16. 1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,3’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物195)の合成
Figure 2009538298
化合物195を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,3’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=65〜67℃、400MHz
Figure 2009538298
E25.17. 1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,3’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物196)の合成
Figure 2009538298
化合物196を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,3’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=59〜60℃、400MHz
Figure 2009538298
E25.18. 1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,3’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物197)の合成
Figure 2009538298
化合物197を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,3’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=90〜92℃、400MHz
Figure 2009538298
E25.19. 1’−{1−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]ピペリジン−4−イル[スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物198)の合成
Figure 2009538298
化合物198を、1’−ピペリジン−4−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンビス塩酸塩、(2S)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシラン、ヒューニッヒ塩基および手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=190〜193℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.20. 1’−[(2R)−3−(4−tert−ブトキシフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物199)の合成
Figure 2009538298
化合物199を、9−フェニル−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシラン、ヒューニッヒ塩基および手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=94〜97℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.21. 1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物200)の合成
Figure 2009538298
化合物200を、スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(2−メチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=197〜199℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.22. 1’−[(2R)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物201)の合成
Figure 2009538298
化合物201を、8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=188〜190℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.23. 1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物202)の合成
Figure 2009538298
化合物202を、8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=188〜190℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.24. 1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]−8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物203)の合成
Figure 2009538298
化合物203を、8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=146〜147℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.25. 1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]−8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物204)の合成
Figure 2009538298
化合物204を、8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=145〜147℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.26. 1’−[(2S)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物205)の合成
Figure 2009538298
化合物205を、8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−クロロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=189〜191℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.27. 1’−[(2S)−3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物206)の合成
Figure 2009538298
化合物206を、8−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−フルオロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=189〜191℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.28. 1’−[(2S)−3−(4−エチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物207)の合成
Figure 2009538298
化合物207を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−エチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=137〜138℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.29. 1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]−9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物208)の合成
Figure 2009538298
化合物208を、9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−ベンジルオキシランを使用し、手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=106℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.30. 1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]−9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物209)の合成
Figure 2009538298
化合物209を、9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−ベンジルオキシランを使用し、手順Yに概略を示した条件に従って合成した。M.p.=110℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.31. 1’−[(2S)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物210)の合成
Figure 2009538298
化合物210を、9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−クロロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=109〜110℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.32. 1’−[(2S)−3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物211)の合成
Figure 2009538298
化合物211を、9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−フルオロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=80〜81℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.33. 1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物212)の合成
Figure 2009538298
化合物212を、9−フェニルスピロナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=151〜152℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.34. 1’−[(2R)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物213)の合成
Figure 2009538298
化合物213を、9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオンおよび(2R)−2−[(4−クロロフェノキシ)メチル]オキシランを使用し、手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=111〜112℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.35. 1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−9−モルホリン−4−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物214)の合成
Figure 2009538298
化合物214を、9−モルホリン−4−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=107〜109℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.36. (4−{[(2R)−3−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}フェニル)酢酸メチル(化合物215)の合成
Figure 2009538298
化合物215を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、{4−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]フェニル}酢酸メチルおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=122〜124℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.37. 1’−{(2S)−3−[(6−ブロモ−2−ナフチル)オキシ]−2−ヒドロキシプロピル}スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物216)の合成
Figure 2009538298
化合物216を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−{[(6−ブロモ−2−ナフチル)オキシ]メチル}オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=183〜184℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.38. 9−ブロモ−1’−{(2S)−3−[(6−ブロモ−2−ナフチル)オキシ]−2−ヒドロキシプロピル}スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物217)の合成
Figure 2009538298
化合物217を、9−ブロモスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−{[(6−ブロモ−2〜ナフチル)オキシ]メチル}オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=104〜105℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.39. 4−{[(2S)−3−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}安息香酸ベンジル(化合物218)の合成
Figure 2009538298
化合物218を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4−[(2S)−オキシラン−2−イルメトキシ]安息香酸ベンジルおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=83〜84℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.40. 9−フルオロ−1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物219)の合成
Figure 2009538298
化合物219を、9−フルオロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=76〜77℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.41. 9−フルオロ−1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物220)の合成
Figure 2009538298
化合物220を、9−フルオロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=77〜79℃;400MHz
Figure 2009538298
E25.42. 1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−(2−ナフチルオキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物221)の合成
Figure 2009538298
化合物221を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(2−ナフチルオキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=164〜167℃
Figure 2009538298
E25.43. 9−ブロモ−1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物222)の合成
Figure 2009538298
化合物222を、9−ブロモスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−ベンジルオキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=82〜84℃
Figure 2009538298
E25.44. 9−ブロモ−1’−[(2R)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物223)の合成
Figure 2009538298
化合物223を、9−ブロモスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。400MHz
Figure 2009538298
E25.45. 1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物224)の合成
Figure 2009538298
化合物224を、スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−[(2−メチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Yに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=191〜193℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例26):手順Z
Figure 2009538298
E26.1. 1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物184)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(10.0g、33.18mmol)と無水エタノール(100mL)との混合物に、(2S)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシラン(8.9g、43.14mmol)を添加した。反応混合物を90℃で15時間撹拌した(場合によっては、反応が2〜3時間以内に終了する)。反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を減圧下で除去した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、10%EtOAc含有ジクロロメタンから50%EtOAc含有ジクロロメタン)、所望の生成物が紫色の固形物として得られた(8.1g、49%)。M.p.=155〜157℃;400MHz
Figure 2009538298
キラルHPLCでの測定によりエナンチオマー過剰:98%;キラルHPLC Rt=50.98分間。
E26.2. 1’−[(2S)−3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物225)の合成
Figure 2009538298
化合物225を、9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−フルオロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Zに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=173〜175℃;400MHz
Figure 2009538298
E26.3. 1’−[(S)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物226)の合成
Figure 2009538298
化合物226を、9−フェニルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−クロロフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Zに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=93〜98℃;400MHz
Figure 2009538298
E26.4. 1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]−9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物227)の合成
Figure 2009538298
化合物227を、9−メトキシスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2S)−2−[(4−tert−ブチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Zに概略を示した条件を用いて合成した。Mp.=153〜156℃;400MHz
Figure 2009538298
E26.5. 1’−[(2R)−3−(4−エチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物228)の合成
Figure 2009538298
化合物228を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、(2R)−2−[(4−エチルフェノキシ)メチル]オキシランおよび手順Zに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=145〜147℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例27):手順AA
Figure 2009538298
E27.1. 1’−ピラジン−2−イルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物229)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.150g、0.50mmol)、2−クロロピラジン(0.57g、1.67mmol)、トリエチルアミン(0.1ml、0.72mmol)およびDMSO(50ml)の混合物を、100℃で3時間撹拌した。粗製反応混合物を逆相HPLCによって直接精製すると、生成物が紫色の固形物として得られた(0.014g、0.7%)MP=255〜256℃;400MHz
Figure 2009538298
E27.2. 1’−(6−クロロピリミジン−4−イル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物230)の合成
Figure 2009538298
化合物230を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4,6−ジクロロピリミジンおよび手順AAに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=172〜174℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例28):手順AB
Figure 2009538298
E28.1. 2−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物231)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.5g、1.66mmol)、ヘキサヒドロ−2−ベンゾフラン−1,3−ジオン(0.256g、1.66mmol)および無水アセトニトリル(10ml)の混合物を、80℃で3時間撹拌した。溶媒を真空除去し、粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、20%EtOAc含有DCMから20%EtOACおよび2%MeOH含有DCM)、生成物が紫色の固形物として得られた(0.246g、33%)。M.p.=214〜220℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例29):手順AC
E29.1. 1’−アセチルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物232)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.5g、1.66mmol)、塩化アセチル(0.118ml、1.67mmol)、トリエチルアミン(1.2ml、8.61mmol)およびジクロロメタン(50ml)の混合物を、室温で3時間撹拌した。反応混合物を50mlの水で洗浄した。有機抽出物をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、5%EtOAc含有ジクロロメタン)、生成物が紫色の固形物として得られた(0.327g、57%)。M.p.=252〜255℃;400MHz
Figure 2009538298
E29.2. 1’−イソニコチノイルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物57)の合成
Figure 2009538298
化合物57を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、塩化イソニコチノイルおよび手順ACに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=267〜269℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例30):手順AD
Figure 2009538298
E30.1. 4−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−4−オキソブタン酸(化合物233)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.5g、1.66mmol)およびジヒドロフラン−2,5−ジオン(0.167ml、1.67mmol)および無水DMSO(8ml)の混合物を、80℃で3時間撹拌した。次いで、反応混合物に水(50mL)を添加し、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、70%EtOAc含有ヘキサン)、生成物が紫色の固形物として得られた(0.057g、8.6%)。M.p.=215〜217℃;400MHz
Figure 2009538298
E30.2. {[2−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−2−オキソエチル]−チオ}酢酸(化合物234)の合成
Figure 2009538298
化合物234を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、1,4−オキサチイン−2,6−ジオンおよび手順ADに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:434[M+H];R=0.98分。
E30.3. 2−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]シクロブタンカルボン酸(化合物235)の合成
Figure 2009538298
化合物235を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2,4−ジオンおよび手順ADに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:428[M+H];R=0.97分。
E30.4. 3−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]ピラジン−2−カルボン酸(化合物236)の合成
Figure 2009538298
化合物236を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、フロ(furo)[3,4−b]ピラジン−5,7−ジオンおよび手順ADに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:452[M+H];R=0.90分。
E30.5. 3−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]イソニコチン酸(化合物237)の合成
Figure 2009538298
化合物237を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、フロ[3,4−c]ピリジン−1,3−ジオンおよび手順ADに概略を示した条件を用いて合成した。LCMS:451[M+H];R=0.89分。
(実施例31):一般手順AE
Figure 2009538298
E31.1. N−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物238)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.3g、1.0mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、4−クロロベンゼンイソシアン酸スルホニル(0.217g、1.0mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。水(5mL)を添加することにより反応をクエンチし、有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(SiO、80%EtOAc含有ヘキサンから100%EtOAc)により、所望の生成物(0.081g、16%)が紫色の固形物として得られた。M.p.=173〜180℃;
Figure 2009538298
E31.2. N−[(4−フルオロフェニル)スルホニル]−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物239)の合成
Figure 2009538298
化合物239を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4−フルオロベンゼンスルホニルイソシアネートおよび手順AEに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=173〜180℃;
Figure 2009538298
E31.3: 5,6−ジオキソ−N−(フェニルスルホニル)−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物240)の合成
Figure 2009538298
化合物240を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、ベンゼンスルホニルイソシアネートおよび手順AEに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=155〜165℃、
Figure 2009538298
E31.4. N−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(化合物241)の合成
Figure 2009538298
化合物241を、スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、4−メチルベンゼンスルホニルイソシアネートおよび手順AEに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=153〜158℃、
Figure 2009538298
(実施例32):一般手順AF
Figure 2009538298
E32.1. 5,6−ジオキソ−9−フェニル−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(化合物242)の合成
Figure 2009538298
9−ブロモ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(0.05g、0.104mmol)およびフェニルボロン酸(2当量)を含むトルエン(2.0mL)およびエタノール(2.0mL)の溶液に、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2.0mL)を添加した後、Pd(PPh(0.012g、0.01mmol)をN下で添加した。反応混合物を窒素雰囲気下、90℃で3時間撹拌した。次いで、反応液を室温まで放冷した。次いで、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNaSO上で乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、10%酢酸エチル含有ヘキサンから40%酢酸エチル含有ヘキサン)、生成物が紫色の固形物として得られた(0.047g、94%)。M.p.=102〜106℃;400MHz
Figure 2009538298
E32.2. 5,6−ジオキソ−9−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(化合物243)の合成
Figure 2009538298
化合物243を、9−ブロモ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル、[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸および一般手順AFに記載の条件を用いることにより合成した。M.p.=238〜240℃;400MHz
Figure 2009538298
E32.3. 5,6−ジオキソ−9−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(化合物244)の合成
Figure 2009538298
化合物244を、9−ブロモ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル、[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸および一般手順AFに記載の条件を用いることにより合成した。M.p.=231〜233℃;400MHz
Figure 2009538298
E32.4. 5,6−ジオキソ−9−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(化合物245)の合成
Figure 2009538298
化合物245を、9−ブロモ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル、[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸および一般手順AFに記載の条件を用いることにより合成した。M.p.=223〜225℃;400MHz
Figure 2009538298
E32.5. 5,6−ジオキソ−9−ピリジン−3−イル−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(化合物246)の合成
Figure 2009538298
化合物246を、9−ブロモ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル、ピリジン−3−イルボロン酸および一般手順AFに記載の条件を用いることにより合成した。M.p.=217〜219℃;400MHz
Figure 2009538298
E32.6. 5,6−ジオキソ−9−ピリジン−4−イル−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(化合物247)の合成
Figure 2009538298
化合物247を、9−ブロモ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル、ピリジン−4−イルボロン酸および一般手順AFに記載の条件を用いることにより合成した。M.p.=225〜227℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例33):一般手順AG
Figure 2009538298
E33.1. 5,6−ジオキソ−9−ピペリジン−1−イル−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(化合物248)の合成
Figure 2009538298
9−ブロモ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(0.045g、0.09mmol)のジオキサン(2mL)溶液に、ピペリジン(0.011g、0.15mmol)、炭酸セシウム(0.045g、0.135mmol、1.5当量)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.010g)を添加した。反応混合物を撹拌し、115℃で3.5時間加熱した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタンに溶解し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、70%EtOAc含有ヘキサン)、生成物(0.020g、45%)が紫色の固形物として得られた。M.p.=243〜244℃;400MHz
Figure 2009538298
E33.2. 9−モルホリン−4−イル−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(化合物249)の合成
Figure 2009538298
化合物249を、9−ブロモ−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル、モルホリンおよび一般手順AGに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=243〜244℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例34):手順AH
E34.1. 4−{[(2S)−3−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}安息香酸(化合物250)の合成
Figure 2009538298
4−{[(2S)−3−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ−[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}安息香酸ベンジル(0.1g、0.17mmol)のEtOAc(10mL)溶液に、10%Pd担持炭素(0.020g)を添加した。反応混合物を大気圧の水素に3日間供した。混合物をセライト上で濾過し、減圧濃縮すると、標題化合物が濃紫色の固形物として得られた。M.p.=173〜175℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例35):手順AI
Figure 2009538298
E35.1. (1S)−2−(4−tert−ブチルフェノキシ)−1−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]酢酸エチル(化合物251)の合成
Figure 2009538298
1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.5g、0.99mmol)のジクロロメタン(10mL)(0℃まで冷却しておいた)溶液に、ジメチルアミノピリジン(0.012g、0.099mmol)を添加した後、無水酢酸(0.19mL、1.97mmol)を添加した。反応液を0℃で8時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、30%EtOAc含有ヘキサン)、生成物(0.53g、97%)が紫色の固形物として得られた。M.p.=64〜66℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例36):手順AJ
Figure 2009538298
E36.1. (1S)−2−(4−tert−ブチルフェノキシ)−1−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]エチルN−(tert−ブトキシカルボニル)グリシネート(化合物252)の合成
Figure 2009538298
1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン塩酸塩(1.0g、1.84mmol)のジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、N−(tert−ブトキシカルボニル)グリシン(0.415g、2.39mmol)およびトリエチルアミン(0.52mL、3.86mmol)を添加した後、HBTU(0.782mmol、2.39mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、反応液をEtOAc(100mL)で希釈し、飽和NaHCO(2×50mL)、ブライン(3×50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、30%EtOAc含有ヘキサンから50%EtOAc含有ヘキサン)、生成物(0.53g、97%)が紫色の固形物として得られた。M.p.=85〜95℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例37):手順AK
E37.1. (1S)−2−(4−tert−ブチルフェノキシ)−1−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]エチルグリシネート塩酸塩(化合物253)の合成
Figure 2009538298
N−(tert−ブトキシカルボニル)グリシン酸(1S)−2−(4−tert−ブチルフェノキシ)−1−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]エチル(0.2g、0.3mmol)の酢酸(acetae)イソプロピル(50mL)溶液に、12.1Ν HCl(3.4mL)を添加した。反応液を16時間激しく撹拌した後、紫色の固形物を分取した。固形物を濾過し、酢酸イソプロピル(50mL)で洗浄した。次いで、固形物を高真空下で乾燥させると、生成物(0.143g、62%)が紫色の固形物として得られた。M.p.=193〜195℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例38):手順AL
E38.1. 5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシイミダミジニウム(carboximidamidinium)クロリド(化合物254)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(0.500g、1.66mmol)のジメチルホルムアミド(10mL)溶液(To a solution)を、ピラゾールカルボキサミジン塩酸塩(0.243g、1.66mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.289mL、1.66mmol)で処理した。反応液を60℃で6時間加熱し、次いで、室温まで冷却した。反応混合物をエーテル(100mL)で希釈し、1時間激しく撹拌した。上清みをデカンテーションし、さらにエーテルを添加した。このプロセスを、固形物が形成されるまで繰り返した。固形物を収集し、エーテルで洗浄し、高真空下で乾燥させると、紫色の固形物が得られた(0.503g、88%)。M.p.=262〜264℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例39):手順AM
Figure 2009538298
E39.1. [(E)−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチリリデン]ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(化合物255の合成):
Figure 2009538298
スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(2.60g、8.63mmol)、N,N−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−S−メチルイソチオ尿素(2.76g、9.49mmol)およびトリエチルアミン(3.60mL、25.88mmol)の無水ジメチルホルムアミドの溶液に、塩化水銀(II)(2.58g、9.49mmol)を添加した。この懸濁液を室温で4時間撹拌し、次いで、減圧濃縮した。粗製反応混合物をジエチルエーテル(200mL)中に懸濁させ、濾過した。濾液を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、10%メタノール含有ジクロロメタン)、生成物が紫色の固形物として得られた(4.10g、87%)。M.p.=272〜274℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例40):手順AN
Figure 2009538298
E40.1. N−ベンジル−5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシイミダミジニウムクロリド(化合物256)の合成:
Figure 2009538298
工程(i):[(E)−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチリリデン]ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(0.090g、0.166mmol)のトルエン(2mL)溶液に、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(0.006g、0.033mmol)、水酸化カリウム(0.019mg、0.332mmol)および水(2mL)を添加した後、臭化ベンジル(0.039mL、0.332mmol)を添加した。反応混合物を50℃で3時間撹拌し、次いで、水(20mL)中に注入し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層の抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮すると所望の中間体が得られ、これを、さらに精製することなく工程(ii)で使用した。
工程(ii):工程(i)の粗製中間体のトルエン溶液に、4.0M HCl(ガス)のジオキサン(0.166mL、0.664mmol)溶液を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、濃縮し、減圧乾固した。粗製生成物をエーテルで洗浄し、高真空下で乾燥させると、生成物が紫色の固形物として得られた(0.039g、54%)。M.p.=190〜195℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例41):手順AO
Figure 2009538298
E41.1. 4−(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物257)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(5.0g、16.61mmol)、4−ブロモピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(20.7g、80mmol)および炭酸セシウム(10.8g、33.2mmol)のジメチルホルムアミド(50mL)溶液を、90℃にて30時間で加熱した。得られた混合物をジクロロメタン(200mL)で希釈し、水(3×50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物をカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、5%CHOH含有CHCl)、生成物が紫色の固形物として得られた(1.1g、14%)。M.p.=87〜91℃;400MHz
Figure 2009538298
E41.2. 1’−シクロヘキシルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物258)の合成
Figure 2009538298
化合物258を、スピロ[ナフタ[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、ヨードシクロヘキサン、および手順AOに概略を示した条件を用いて合成した。M.p.=195〜196℃;300MHz
Figure 2009538298
(実施例42):手順AP
Figure 2009538298
E42.1. 1’−(3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(化合物259)の合成
Figure 2009538298
スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン(2.3g、7.64mmol)のジクロロメタン(200mL)溶液に、ナフタレン−1,2−ジオン(1.2g、7.64mmol)を添加した後、トリエチルアミン(1.05mL、8.4mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、混合物を減圧濃縮した。残渣を最小量のテトラヒドロフランに溶解し、次いでEtOAcで沈殿させた。沈殿物を真空濾過によって収集した。次いで、濾液をテトラヒドロフラン:EtOAc(1:1、100mL)中に懸濁させた。懸濁液を撹拌し、超音波処理し、固形物を真空濾過によって収集した。磨砕(tituration)を再度繰り返し、得られた赤褐色粉末をからジクロロメタン/メタノール(1:1)から再結晶させると、生成物(0.5g)が純粋な赤褐色固形物として得られた。M.p.=250〜260℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例43):手順AQ
E43.1. 4−ヒドロキシスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオン(化合物260)の合成
Figure 2009538298
4H−スピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−4,5’,6’−トリオン(0.180g、0.57mmol)の無水メタノール(25ml)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.085mg、2.25mmol)を添加した。添加すると、反応混合物は薄黄色に変化し、これは、30分後、紫色に戻った。反応混合物を室温で16時間撹拌した後、溶媒を減圧下で除去した。残渣をジクロロメタン(50ml)に溶解し、これに水(50ml)を添加した。有機層を除去し、水層をジクロロメタン(3×50ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗製生成物をC−18逆相分取用液体クロマトグラフィによって精製すると、生成物(0.018g)が紫色の固形物として得られた。M.p.=166〜168℃、400MHz
Figure 2009538298
(実施例44):
E44.1. スピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオン(化合物261)の合成
Figure 2009538298
工程(i):1−(メルカプトメチル)シクロヘキサノールを、1−オキサスピロ[2.5]オクタンを用いて手順Cに概略を示したようにして合成した。
工程(ii):次いで、粗製1−(メルカプトメチル)シクロヘキサノールをナフタレン−1,2−ジオンと、手順F[工程(i)および(ii)の両方]に概略を示したようにして反応させると、粗製スピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオンが得られた。粗製スピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオンをフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、100%ジクロロメタン)、生成物(0.183g)が紫色の固形物として得られた。M.p.=194〜195℃、400MHz
Figure 2009538298
E44.2. 2’,3’,5’,6’−テトラヒドロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピラン]−5,6−ジオン(化合物262)の合成
Figure 2009538298
工程(i):1,6−ジオキサスピロ[2.5]オクタンを、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを用いて手順Aに概略を示したようにして合成した。
工程(ii):次いで、粗製1,6−ジオキサスピロ[2.5]オクタンを使用し、4−(メルカプトメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−オールを手順Bに概略を示したようにして合成した。
工程(iii):次いで、粗製4−(メルカプトメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−オールをナフタレン−1,2−ジオンと、手順F[工程(i)および(ii)の両方]に概略を示したようにして反応させると、粗製2’,3’,5’,6’−テトラヒドロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピラン]−5,6−ジオンが得られた。粗製2’,3’,5’,6’−テトラヒドロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピラン]−5,6−ジオンをフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、100%ジクロロメタン)、生成物が紫色の固形物として得られた。M.p.=195〜197℃;400MHz
Figure 2009538298
E44.3. 2’,3’,5’,6’−テトラヒドロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−チオピラン]−5,6−ジオン(化合物263)の合成
Figure 2009538298
工程(i):1−オキサ−6−チアスピロ[2.5]オクタンを、テトラヒドロ−4H−チオピラン−4−オンを用いて手順Aに概略を示したようにして合成した。
工程(ii):次いで、粗製1−オキサ−6−チアスピロ[2.5]オクタンを使用し、4−(メルカプトメチル)テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−オールを手順Bに概略を示したようにして合成した。
工程(iii):次いで、粗製4−(メルカプトメチル)テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−オールをナフタレン−1,2−ジオンと、手順F[工程(i)および(ii)の両方]に概略を示したようにして反応させると、粗製2’,3’,5’,6’−テトラヒドロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−チオピラン]−5,6−ジオンが得られた。粗製2’,3’,5’,6’−テトラヒドロスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−チオピラン]−5,6−ジオンをフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、25%EtOAc含有ヘキサン)、生成物が紫色の固形物として得られた。M.p.=221〜223℃、400MHz
Figure 2009538298
E44.4. 4−フェニルスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオン(化合物264)の合成
Figure 2009538298
工程(i):6−フェニル−1−オキサスピロ[2.5]オクタンを、4−フェニルシクロヘキサノンを用いて手順Aに概略を示したようにして合成した。
工程(ii):次いで、粗製6−フェニル−1−オキサスピロ[2.5]オクタンを使用し、1−(メルカプトメチル)−4−フェニルシクロヘキサノールを手順Cに概略を示したようにして合成した。
工程(iii):次いで、粗製1−(メルカプトメチル)−4−フェニルシクロヘキサノールをナフタレン−1,2−ジオンと、手順F[工程(i)および(ii)の両方]に概略を示したようにして反応させると、粗製4−フェニルスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオンが得られた。粗製4−フェニルスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5’,6’−ジオンをフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、100%ジクロロメタン)生成物が紫色の固形物として得られた。M.p.=183〜187℃;400MHz
Figure 2009538298
E44.5. ジスピロ[1,3−ジオキソラン−2,1’−シクロヘキサン−4’,2”−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5”,6”−ジオン(化合物265)および4H−スピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−4,5’,6’−トリオン(化合物266)の合成
Figure 2009538298
工程(i):1,7,10−トリオキサジスピロ[2.2.4.2]ドデカンを、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オンを用いて手順Aに概略を示したようにして合成した。
工程(ii):次いで、粗製1,7,10−トリオキサジスピロ[2.2.4.2]ドデカンを使用し、8−(メルカプトメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オールを手順Bに概略を示したようにして合成した。
工程(iii):次いで、粗製8−(メルカプトメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オールをナフタレン−1,2−ジオンと、手順F[工程(i)および(ii)の両方]に概略を示したようにして反応させ、粗製ジスピロ[1,3−ジオキソラン−2,1’−シクロヘキサン−4’,2”−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5”,6”−ジオンおよび4H−スピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−4,5’,6’−トリオンを得た。粗製ジスピロ[1,3−ジオキソラン−2,1’−シクロヘキサン−4’,2”−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−5”,6”−ジオンおよび4H−スピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−4,5’,6’−トリオンをフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、1%EtOAc含有ヘキサンから50%EtOAc含有ヘキサンの勾配)、両方の生成物が紫色の固形物として得られた。
Figure 2009538298
E44.6. tert−ブチル(5’,6’−ジオキソ−5’,6’−ジヒドロスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−4−イル)カルバメート(化合物267)の合成
Figure 2009538298
工程(i):tert−ブチル1−オキサスピロ[2.5]オクト−6−イルカルバメートは、tert−ブチル(4−オキソシクロヘキシル)カルバメートを使用し、手順Aに概略を示したようにして合成した。
工程(ii):次いで、粗製tert−ブチル1−オキサスピロ[2.5]オクト−6−イルカルバメートを、tert−ブチル[4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)シクロヘキシル]カルバメートを用い、手順Cに概略を示したようにしてを合成した。
工程(iii):粗製tert−ブチル[4−ヒドロキシ−4−(メルカプトメチル)シクロヘキシル]カルバメートをナフタレン−1,2−ジオンと、手順G[工程(i)(ii)および(iii)の両方]に概略を示したようにして反応させ、粗製(5’,6’−ジオキソ−5’,6’−ジヒドロスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン]−4−イル)カルバメートを得た。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製すると(SiO、100%ジクロロメタン)、生成物が紫色の固形物として得られた。M.p.=224〜225℃;400MHz
Figure 2009538298
(実施例45):抗増殖活性
本発明の化合物は、さまざまな癌細胞株、例えば、DLD−1およびHT−29ヒト結腸癌腫細胞;A549ヒト肺癌腫細胞;DU−145ヒト前立腺癌腫細胞;K−562ヒト白血病細胞;およびPACA−2ヒト膵臓癌腫細胞に対する強力な抗増殖活性を示した。β−ラパコンは、癌細胞株においてのみ細胞死を誘導し、正常細胞では誘導しないため(Liら、(2003)Proc Natl Acad Sci USA.100(5):2674−8)、本発明の化合物もまた、さまざまな組織由来の一群の正常細胞株(例えば、NCM−460正常結腸上皮細胞)において試験した。
表1は、細胞増殖50%を阻害するのに必要とされる化合物濃度(IC50)を示す(表1において、「N/A」=「データ収集不可」)。表1に示されるように、試験した癌細胞株すべてにおいて、これらの化合物のいくつかで低マイクロモル範囲以下のIC50の値が得られた。
本発明の化合物の別の効果は、1つ以上のチェックポイント分子(すなわち、転写因子のE2Fファミリーの構成員)の活性の誘導ならびに上昇(例えば、レベルの上昇)である。研究により、β−ラパコンは、癌細胞の核内でE2F1チェックポイント経路の活性化を誘導するが、正常細胞では誘導せず、癌細胞のG1および/またはS期での停止をもたらすことが示されている。本発明のいくつかの化合物は、E2F1チェックポイント経路(例えば、E2F1レベルの上昇)の活性化に有効であり、したがって、G1および/またはS期停止を引き起こした。さらにまた、本発明の化合物は正常細胞に対して有しない(表1参照)。
細胞のバイアビリティを、代謝的に活性な細胞におけるデヒドロゲナーゼ酵素活性を測定することにより測定した(テトラゾリウム化合物MTSを使用)。このアッセイは、Promega Technical Bulletin No.169(CellTiter 96 Aqueous Non−Radioactive Cell Proliferation Assay)に記載のようにして行なった。細胞株はすべて、15%の熱不活化FBS、10mMのL−グルタミンおよび10mMのHEPESを補給したDMEM培地(4.5g/Lグルコース)中で培養した。簡単には、細胞を96ウェルプレート内に播種し、16〜24時間インキュベートした。試験化合物をDMSO中で連続希釈し、さらに細胞培養培地中で希釈し、次いで細胞に添加した(最終DMSO濃度0.33%v/v)。細胞を該化合物の存在下で4時間インキュベートした。MTSを細胞に添加し、4時間インキュベートした。SDSを最終濃度1.4%v/vまで添加した。490nMにおける吸光度を、プレートリーダーを用いて2時間以内に測定した。490nMでの吸光度の量は培養液中の生細胞の数に正比例した。IC50は、DMSOのみ(0.33%v/v)および1.4%v/v SDSで処理した対照ウェルと比べたときにバイアブル細胞数の50%減少がもたらされる化合物濃度と規定し、Activitybaseソフトウェア一式の非線形回帰分析を用いて計算した。
表1に示す本発明のアッセイ、ならびにE2F1活性の誘導およびE2F1レベルの上昇の測定方法は、Liら、(2003)Proc Natl Acad Sci USA.100(5):2674−8および米国特許公開公報第2002/0169135号(そもに、引用により本明細書に組み込まれる)に見られる記載に従って行なわれ得る。
本発明のスピロ−オキサチインナフトキノン誘導体化合物の抗増殖活性により、本発明の化合物が広範な抗癌活性を示すものであり得ることが示される。例えば、本発明の化合物は、結腸、肺、前立腺、白血病および膵臓などの癌の処置に有効である。このような処置は、本発明のスピロ−オキサチインナフトキノン誘導体化合物(式I)を単独で用いて行なわれるか、または他の化学療法剤もしくは放射線療法剤と組み合わせて用いてもよい。例えば、本発明の化合物は、過剰増殖性または癌細胞形成を予防することにより、過剰増殖性疾患および癌の予防または処置のために(例えば、予防薬として)使用される。β−ラパコンおよび類似化合物を用いた実験の結果により、本発明の化合物が、さまざまなヒトの癌細胞に対して細胞死効果を有すること、および他のヒトの癌細胞の増殖を抑止し得ることが示された。
(実施例45):結腸癌異種移植片モデル
本発明のいくつかの化合物での処置により、ヒト結腸癌異種移植片の平均腫瘍体積が、ビヒクル処置対照と比べて41.7〜70.2%減少した。
E45.1.
胸腺欠損雌ヌードマウス(CRL:NU/NU−nuBR)の側腹部に、HT29ヒト結腸癌細胞(5×10細胞/マウス)を皮下注射した。腫瘍を、ほぼ70mmの大きさになるまで増殖させた。動物を、1群あたり8匹の2つの群に無作為化した。注射後第4日目、腫瘍が確立されたマウスを、化合物184(32mg/kg)またはビヒクル対照のいずれかで腹腔内処置した。薬物またはビヒクルは、毎週月曜、水曜および金曜日に合計9回の投薬(qMWF×3)で投与した。試験中、腫瘍の大きさを定期的に評価した。各被験体について、腫瘍体積を式(L×W)/2(式中、LおよびWは、それぞれ、腫瘍の長さおよび幅である)を用いて算出した。各処置群の相加平均腫瘍体積(平均の+/−標準誤差(SEM))を計算した。
32mg/kg qMWFでの化合物184による処置によって、ヒト結腸癌異種移植片の平均腫瘍体積がビヒクル処置対照と比べて70.2%(%T/C 29.8、p=0.02)減少した。例えば、図1A参照。
E45.2.
胸腺欠損雌ヌードマウス(CRL:NU/NU−nuBR)の側腹部に、HT29ヒト結腸癌細胞(5×10細胞/マウス)を皮下注射した。腫瘍を、ほぼ90mmの大きさになるまで増殖させた。動物を1群あたり8匹の3つの群に無作為化した。注射後第6日目、腫瘍が確立されたマウスを、化合物186(32mg/kg)または化合物187(48mg/kg)のいずれかおよびビヒクル対照で腹腔内処置した。薬物またはビヒクルは、毎週月曜、水曜および金曜日に合計9回の投薬(qMWF×3)で投与した。試験中、腫瘍の大きさを定期的に評価した。各被験体について、腫瘍体積を、式(L×W)/2(式中、LおよびWは、それぞれ、腫瘍の長さおよび幅である)を用いて算出した。各処置群の相加平均腫瘍体積(平均の+/−標準誤差(SEM))を計算した。
化合物186(32mg/kg qMWF)および化合物187(48mg/kg qMWF)での処置によって、ヒト結腸癌異種移植片の平均腫瘍体積がビヒクル処置対照と比べて、それぞれ、50%(Opt.%T/C=50% p=0.02)および62%(Opt.%T/C=38% p=0.00006)減少した。例えば、図1B参照。
E45.3
胸腺欠損雌ヌードマウス(CRL:NU/NU−nuBR)の側腹部にHT29ヒト結腸癌細胞(5×10細胞/マウス)を皮下注射した。腫瘍を、ほぼ60mmの大きさになるまで増殖させた。動物を1群あたり8匹の2つの群に無作為化した。注射後第5日目、腫瘍が確立されたマウスを、化合物182(40mg/kg)またはビヒクル対照のいずれかで腹腔内処置した。薬物またはビヒクルは、毎週月曜、水曜および金曜日に合計9回の投薬(qMWF×3)で投与した。試験中、腫瘍の大きさを定期的に評価した。各被験体について、腫瘍体積を、式(L×W)/2(式中、LおよびWは、それぞれ、腫瘍の長さおよび幅である)を用いて算出した。各処置群の相加平均腫瘍体積(平均の+/−標準誤差(SEM))を計算した。
40mg/kg qMWFでの化合物182による処置によって、ヒト結腸癌異種移植片の平均腫瘍体積がビヒクル処置対照と比べて55.2%(%T/C=44.8% p=0.02)減少した。例えば、図1C参照。
E45.4.
胸腺欠損雌ヌードマウス(CRL:NU/NU−nuBR)の側腹部にHT29ヒト結腸癌細胞(5×10細胞/マウス)を皮下注射した。腫瘍を、ほぼ50mmの大きさになるまで増殖させた。動物を1群あたり8匹の3つの群に無作為化した。注射後第8日目、腫瘍が確立されたマウスを、化合物180(40mg/kg)または化合物125(40mg/kg)のいずれかおよびビヒクル対照で腹腔内処置した。薬物またはビヒクルは、毎週月曜、水曜および金曜日に合計12回の投薬(qMWF×4)で投与した。試験中、腫瘍の大きさを定期的に評価した。各被験体について、腫瘍体積を、式(L×W)/2(式中、LおよびWは、それぞれ、腫瘍の長さおよび幅である)を用いて算出した。各処置群の相加平均腫瘍体積(平均の+/−標準誤差(SEM))を計算した。
40mg/kg qMWFでの化合物180および化合物125による処置によって、ヒト結腸癌異種移植片の平均腫瘍体積がビヒクル処置対照と比べて、それぞれ、41.7%(%T/C 58.3)および57.8%(%T/C 46.2)減少した。例えば、図1D参照。
Figure 2009538298
Figure 2009538298
Figure 2009538298
Figure 2009538298

Claims (58)

  1. 式I:
    Figure 2009538298
    (式中、
    X=N−J
    Figure 2009538298
    、OまたはS;
    p=0、1または2;
    q=pまたはp+1であり、ただし、pが0である場合、qはpと等しくなく;
    、R、RおよびRは、各々独立して、H、OH、F、Cl、Br、I、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、置換C〜C直鎖アルケニル、C〜C分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、NO、CN、NH、アルキルアミン、置換アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、C(O)NHR14、NHC(O)R15、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルホンアミド、スルファモイル、スルホン酸、フェニル、C〜Cアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルコキシカルボニル、カルボン酸(carboxyacid)、カルボニルアルコキシ、SH、チオアルキル、チオアリール、アルキルチオアリール、またはC〜Cヒドロキシアルキルであり;
    は、−(CR−(CR−Y、−S(O)−Z、アミジン、置換アミジン、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、3,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロナフタレニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、または
    Figure 2009538298
    であり;
    m=0、1、2、3、4、または5;
    n=0、1、2、3、4、または5;
    o=1または2;
    t=1または2;
    およびRは、各々独立して、H、OH、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、C〜C分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、フェニル、C〜Cアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、カルボキシレート、またはカルボニルアルコキシであり;R=Rのとき、Rは、OH、NH、SHまたはNOであることはできず;
    およびRは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CH、C〜C直鎖アルキル、CF、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、アリル、C〜C直鎖アルケニル、C〜C分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、NO、CN、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルホンアミド、スルホン酸、フェニル、C〜Cアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、OCH、OCF、アルコキシカルボニル、カルボン酸、カルボニルアルコキシ、SH、チオアルキル、チオアリール、またはアルキルチオアリールであり;R=Rのとき、Rは、OH、NH、SH、またはNOではなく;
    Yは、H、F、Cl、Br、I、CR10=CHR11、CF、CH、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、CHOR16、フェニル、置換フェニル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、CH−複素環、C〜Cシクロアルケニル、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ベンジル、アルキルアミン、置換アルキルアミン、ベンジルアミン、OH、CH、CF、OCR12=CHR13、C〜Cアルキニル、アミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アミド、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルファミド、スルファモイル、スルホン酸、ヘテロアリールオキシ、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルケノキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、アルコキシカルボニル、カルボン酸、カルボキシアルコキシ、カルボニルアルキル、チオ、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、チオアリール、アルキルチオアリール、または
    Figure 2009538298
    であり、ただし、n=0およびm=0のとき、Yは、H、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、または
    Figure 2009538298
    (これらは各々、置換されたものであってもよい)であり、m=n=oのとき、Yは、ではなく、
    Wは、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、OCH、C〜Cアルコキシ、アルキルチオアルキル、置換アルキルチオアルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、C〜Cアリール、置換アリール、フェニル、置換フェニル、CR10=CHR11、アルキルチオ、ベンジル、置換ベンジル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、フェノキシ、アリールオキシ、置換アリールオキシ、OCR12=CHR13、ベンジルオキシ、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、アミン、置換アミン、アリールアミン、置換アリールアミン、フェニルアミン、置換フェニルアミン、CH、CF、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、アルキルアミン、ジアルキルアミン、ヘテロアリール、CH−ヘテロシクリル、CH−置換ヘテロシクリル、OCF、アルケノキシ、CHOR16、チオアルキル、アリールチオ、チオアリール、アルキルチオアリールもしくはアルキルカルボキシ、フェニルスルホニルアミド、または置換アリールスルホニルアミド、クロロフェニルアセチルであり;
    Zは、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、ベンジル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、CH−複素環、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルケノキシ、フェノキシ、アリールオキシまたはベンジルオキシであり;
    は、H、CH、C〜C直鎖アルキル、またはC〜C分枝鎖アルキルであり;
    10、R11、R12およびRJ3は、各々独立して、H、フェニル、C〜Cアリール、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
    14およびR15は、各々独立して、H、C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、フェニル、C〜Cアリール、ベンジル、CHC(OCH、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;ならびに、
    16は、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、CH−アリール、ベンジル、H、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、またはCH−ヘテロアリールであり;
    およびJは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、CR17=CHR18、CF、CH、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、CHOR21、フェニル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、CH−複素環、C〜Cシクロアルケニル、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ベンジル、アルキルアミン、置換アルキルアミン、ベンジルアミン、OH、CH、CF、OCR19=CHR20、C〜Cアルキニル、アミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アミド、カルバモイル、アミンスルホキシド、スルファミド、スルファモイル、スルホン酸、ヘテロアリールオキシ、OCH、OCF、C〜Cアルコキシ、アルケノキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、アルコキシカルボニル、カルボン酸、カルボキシアルコキシ、カルボニルアルキル、チオ、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、チオアリール、アルキルチオアリール、または
    Figure 2009538298
    であり;J=Jのとき、Jは、OH、NH、SH、またはNOではなく;JおよびJは、O、N、Sなどの0、1または2個のヘテロ原子を含有する4、5;6、7、8員のスピロ環を形成し得;
    17、R18、R19およびR20は、各々独立して、H、フェニル、C〜Cアリール、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
    21は、H、C〜C直鎖アルキル、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリル、C〜C直鎖アルケニル、分枝鎖アルケニル、C〜Cシクロアルケニル、フェニル、C〜Cアリール、ベンジル、CHC(OCH、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルである)
    の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩および/または個々のジアステレオマー。
  2. p=1およびq=1である、請求項1に記載の化合物。
  3. p=1およびq=2である、請求項1に記載の化合物。
  4. p=2およびq=2である、請求項1に記載の化合物。
  5. p=2およびq=3である、請求項1に記載の化合物。
  6. p=0およびq=1である、請求項1に記載の化合物。
  7. 、R、RおよびRは、各々独立して、H、OH、F、Cl、Br、I、CH、CF、OCH、C〜Cアルコキシ、C〜C直鎖アルキル、置換C〜C直鎖アルキル、フェニル、C〜Cアリール、NO、CN、C(O)NHR14またはNHC(O)R15である、請求項1に記載の化合物。
  8. 、R、RおよびRは、各々独立して、H、OH、F、Cl、Br、I、CH、CF、OCH、C〜Cアルコキシである、請求項7に記載の化合物。
  9. 、R、RおよびRは、各々独立して、HまたはOCHである、請求項8に記載の化合物。
  10. 、RおよびRが各々Hであり、RがOCHである、請求項9に記載の化合物。
  11. X=OまたはSである、請求項1に記載の化合物。
  12. X=
    Figure 2009538298
    である、請求項1に記載の化合物。
  13. X=N−Jである、請求項1に記載の化合物。
  14. が−(CR−(CR−Yである、請求項13に記載の化合物。
  15. n=0およびm=0である、請求項14に記載の化合物。
  16. n=1およびm=0である、請求項14に記載の化合物。
  17. n=1およびm=1である、請求項14に記載の化合物。
  18. n=1およびm=2である、請求項14に記載の化合物。
  19. n=5およびm=5である、請求項14に記載の化合物。
  20. およびRは、各々独立して、HまたはCHである、請求項14に記載の化合物。
  21. およびRは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CH、C〜C直鎖アルキル、CF、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、またはC〜Cアルコキシである、請求項14に記載の化合物。
  22. およびRは、各々独立して、HまたはOHである、請求項21に記載の化合物。
  23. YがCHOR16、フェニル、置換C〜Cアリールまたはベンジルである、請求項14に記載の化合物。
  24. およびRが各々Hである、請求項16に記載の化合物。
  25. Yが置換または非置換C〜Cアリールである、請求項24に記載の化合物。
  26. 置換C〜Cアリールが、各々独立してCN、ClまたはFである1〜5個の置換基で置換されている、請求項25に記載の化合物。
  27. およびRが各々Hであり、RおよびRは、各々独立して、HまたはOHである、請求項17に記載の化合物。
  28. YがCHOR16である、請求項27に記載の化合物。
  29. 16が置換または非置換C〜Cアリールである、請求項28に記載の化合物。
  30. 置換C〜Cアリールが、各々独立してC〜C分枝鎖アルキル、ClまたはFである1〜5個の置換基で置換されている、請求項29に記載の化合物。
  31. が−S(O)−Zである、請求項13に記載の化合物。
  32. o=1である、請求項31に記載の化合物。
  33. o=2である、請求項31に記載の化合物。
  34. Zが、CH、CF、C〜C直鎖アルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、C〜Cアリール、または置換C〜Cアリールである、請求項31に記載の化合物。

  35. Figure 2009538298
    である、請求項13に記載の化合物。
  36. t=1である、請求項35に記載の化合物。
  37. t=2である、請求項35に記載の化合物。
  38. Wが、置換アリール、フェニル、フェノキシ、アリールオキシおよび置換アリールオキシである、請求項36に記載の化合物。
  39. アリールおよびアリールオキシが、各々独立してCF3またはFである1〜5個の置換基で置換されている、請求項38に記載の化合物。
  40. t=2であり、WがC〜Cアルコキシである、請求項35に記載の化合物。
  41. がHである、請求項13に記載の化合物。
  42. 10およびR11がともにHである、請求項13に記載の化合物。
  43. 12およびR13がともにHである、請求項13に記載の化合物。
  44. 12がHであり、R13がフェニルである、請求項13に記載の化合物。
  45. 16が、C〜C分枝鎖アルキル、C〜Cアリール、置換C〜Cアリール、ヘテロアリール、フェニル、置換フェニル、CH−アリール、またはベンジルである、請求項13に記載の化合物。
  46. 下記の化合物:
    1’−(3−クロロベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−(3,4−ジクロロベンゾイル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    4−[(5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’Η−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]ベンゾニトリル;
    1’−(2−フェニルエチル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−(4−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−(2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸3−(トリフルオロメチル)フェニル;
    5,6−ジオキソ−5,6−ジヒドロ−1’H−スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸4−フルオロフェニル;
    1’−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−(3−クロロ−4−フルオロベンジル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−(3−フェノキシプロピル)スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[2−(4−クロロフェノキシ)エチル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[(2S)−3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[(2S)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[(2R)−3−(4−tert−ブチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[(2R)−3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[(2S)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[(2R)−3−(4−クロロフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−イソプロピルスピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[(2S)−3−(4−エチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;
    1’−[(2R)−3−(4−エチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン;および
    1’−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]スピロ[ナフト[1,2−b][1,4]オキサチイン−2,4’−ピペリジン]−5,6−ジオン、
    またはその薬学的に許容され得る塩および/または個々のジアステレオマーから選択される、請求項1に記載の化合物。
  47. 請求項1に記載の化合物を薬学的に許容され得る担体または賦形剤と組み合わせて含む医薬組成物。
  48. さらに第2の化学療法剤を含む、請求項47に記載の医薬組成物。
  49. 前記第2の化学療法剤が、タモキシフェン、ラロキシフェン、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、シスプラチン、カルボプラチン、パクリタキセル、シクロホスファミド、ロバスタチン、ミノシン、ゲムシタビン、araC、5−フルオロウラシル、メトトレキサート、ドセタキセル、ゴセレリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ノコダゾール、テニポシド、エトポシド、エポチロン、ナベルビン、カンプトテシン、ダウノニビシン、ダクチノマイシン、ミトザントロン、アムサクリン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン・イマタニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、トラスツズマブ、リツキシマブ、セツキシマブ、およびベバシツマブからなる群より選択される、請求項48に記載の医薬組成物。
  50. 細胞増殖性疾患を処置する方法であって、治療有効量の、請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、またはそのプロドラッグもしくは代謝産物を、薬学的に許容され得る担体と組み合わせて、前記処置を必要とする被験体に投与することを含み、前記細胞増殖性疾患が治療される、方法。
  51. 前記細胞増殖性疾患が前癌性状態である、請求項50に記載の方法。
  52. 前記細胞増殖性疾患が癌である、請求項50に記載の方法。
  53. 前記癌が、腺癌、扁平上皮癌、肉腫、リンパ腫、多発性骨髄腫、または白血病である、請求項50に記載の方法。
  54. 前記癌が、肺癌、結腸癌、乳癌、膵臓癌、前立腺癌、急性白血病、慢性白血病、多発性黒色腫、卵巣癌、悪性神経膠腫、平滑筋肉腫、ヘパトーム、または頭頸部癌である、請求項50に記載の方法。
  55. 前記式Iの化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、またはそのプロドラッグもしくは代謝産物を、第2の化学療法剤と組み合わせて投与する、請求項50に記載の方法。
  56. 前記第2の化学療法剤が、タモキシフェン、ラロキシフェン、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、シスプラチン、カルボプラチン、パクリタキセル、シクロホスファミド、ロバスタチン、ミノシン、ゲムシタビン、araC、5−フルオロウラシル、メトトレキサート、ドセタキセル、ゴセレリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ノコダゾール、テニポシド、エトポシド、エポチロン、ナベルビン、カンプトテシン、ダウノニビシン、ダクチノマイシン、ミトザントロン、アムサクリン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン・イマタニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、トラスツズマブ、リツキシマブ、セツキシマブ、およびベバシツマブからなる群より選択される、請求項55に記載の方法。
  57. 前記癌の処置が、腫瘍の大きさの低減、腫瘍増殖の遅延、患者の生存期間の改善、または患者の生活の質の改善を含む、請求項50に記載の方法。
  58. 前記癌が原発性癌または転移性癌である、請求項50に記載の方法。
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