JP2009533594A - 内燃機関における燃料高圧供給のためのラジアルピストンポンプ - Google Patents

Abstract

本発明は、内燃機関において燃料高圧供給のためのラジアルピストンポンプ（１）であって、容積式ケーシング（３）内に配置されたコンプレッサ室（４）が設けられており、シリンダ室（６）内に配置された往復運動可能なピストン（７）が設けられており、ばね（１１）で負荷される閉鎖体（１２）と介在部材とねじ山付きピン（１４）とを有する、燃料供給管路（９）に結合された吸入弁（１０）が設けられており、燃料流出管路（１７）に結合された圧力弁（１６）が設けられているラジアルピストンポンプに関する。本発明によれば、吸入弁（１０）の閉鎖体（１２）は終端カラー（１９）と、該終端カラー（１９）に接続する、周面にわたって分配されている少なくとも２つの通路（２０，２０′，２０″）と、ベースプレート（３４）とを備えた、ばね（１１）により端面側で負荷される弁体（１８）として形成されている。弁体（１８）の終端カラー（１９）に介在部材として別のベースプレート（３４）を備えたストッパプレート（２２）が隣接していて、前記別のベースプレート（３４）にねじ山付きピン（１４）が接続する。

Description

本発明は、内燃機関における燃料高圧供給のためのラジアルピストンポンプであって、容積式ケーシング内に配置されたコンプレッサ室が設けられていて、シリンダ室内に配置された往復運動可能なピストンが設けられていて、ばねによって負荷される閉鎖体と介在部材とねじ山付きピンとを備えた、燃料供給管路に結合されている吸入弁が設けられていて、燃料流出管路に結合された圧力弁とが設けられている内燃機関における燃料高圧供給のためのラジアルピストンポンプに関する。

先行技術として既に、吸入弁が往復運動可能なピストンの長手方向軸線に対して横方向で配置されている（ＤＥ１０２２８５５２Ｂ４）ラジアルピストンポンプが公知である。この吸入弁は可能な限り流れに関して有利で極めて短時間のうちに開放し、次いで再び確実に閉鎖するという機能を有している。更に最適なすきま容積によって、吸入弁は１．８００ｂａｒに対して耐摩耗性且つ形状安定的であることが望まれる。

前記パラメータは公知先行技術においては高いコスト及び多くの構造的な手間をかけてのみ達成できる。

これに対して本発明の課題は、上記ラジアルピストンポンプにおいて吸入弁を改良して、すきま容積の最適化によって吸入弁が、流れに関して有利で且つ耐摩耗性、そして形状安定的であるようなラジアルピストンポンプを提供することである。

上記課題は本発明によれば、吸入弁の閉鎖体が、終端カラーと、この終端カラーに接続している周面にわたって分配されている少なくとも２つの通路とベースプレートとを備えた、ばねにより端面側で負荷される弁体として形成され、この弁体の終端カラーに、ねじ山付きピンが接続する別の貫通開口を備えたストッパプレートが隣接していることにより解決される。

これにより切欠きを備えたフラットな座の形態で形成された弁体は、容積式ユニットにて中央で良好に案内されているという利点がもたらされる。弁ストロークは弁体と容積式ユニットとの間の間隔により容易になり、その結果、ストローク調節はもはや必要ではない。弁が、たとえばセラミックス又は焼結材料から製造することができるので廉価な構成が存在する。

本発明の別の形態では、弁体は周面にわたって分配された３つの通路を有していてよい。これらの通路はベースプレートを貫通している。この場合、ストッパプレートは終端カラーとは反対の側に、半径方向で延在している、貫通開口と結合された少なくとも２つの通路を有していてよい。これらの通路は燃料供給管路の領域に位置する。吸入弁は公知先行技術に相応にピストンの長手方向軸線に対して横方向で配置され且つ容積式ケーシング内に配置されていてよい。

本発明の更に別の形態では、弁体は容積式ケーシングのシリンダ室内に可動に支承されていてよく、ばね寄りの弁体の端面及びシリンダ室の前面で吸入弁のストロークを規定することができる。

更に構成に関して、ねじ山付きピンが端面側でストッパプレートの区域にカラーによって隣接しているという可能性がある。前記区域にはベースプレートと前記２つの通路とが配置されている。この場合、ねじ山付きピンはねじ山ピッチの領域に接続して全周にわたって延在する溝を有していてよい。この溝内に環状シール部材が挿入されている。従って良好な気密性において高いプリロードがねじ山付きピンによりより達成されるので、高い安全性がポンプ運転においてもたらされる。

本発明の更に別の形態では、容積式ケーシング内における段部とねじ山付きピンとの間にストッパプレートが配置されていてよい。前記段部に弁体のための比較的小さな直径のシリンダ室が接続する。

本発明に係るラジアルピストンポンプは、内燃機関における燃料高圧供給のためのラジアルピストンポンプであって、容積式ケーシング内に配置されたコンプレッサ室が設けられており、シリンダ室内に配置された往復運動可能なピストンが設けられており、ばねで負荷される閉鎖体と介在部材とねじ山付きピンとを有する、燃料供給管路に結合された吸入弁が設けられており、燃料流出管路に結合された圧力弁が設けられているラジアルピストンポンプにおいて、前記吸入弁の閉鎖体が、終端カラーと、該終端カラーに接続する、周面にわたって分配されている少なくとも２つの通路とベースプレートとを備えた、ばねにより端面側で負荷される弁体として形成されており、弁体の終端カラーに介在部材としてストッパプレートが別のベースプレートで隣接しており、該ストッパプレートにねじ山付きピンが接続していることを特徴とする。

有利には、弁体が前記周面にわたって分配されている３つの通路を有しており、該３つの通路がベースプレートを貫通している。

有利には、ストッパプレートが終端カラーとは反対の側に半径方向で延在している、前記別のベースプレートに結合されている少なくとも２つの通路を有しており、該２つの通路が燃料供給管路の領域に位置している。

有利には、吸入弁がピストンの長手方向軸線に対して横方向で配置されている。

有利には、吸入弁が容積式ケーシング内に配置されている。

有利には、弁体が容積式ケーシングのシリンダ室内にて可動に支承されており、ばね寄りの弁体の端面及び前記シリンダ室の前面で吸入弁のストロークを規定する。

有利には、ねじ山付きピンが端面側でストッパプレートの、ベースプレートと前記２つの通路とが配置されている区域にカラーで隣接している。

有利には、ねじ山付きピンがねじ山ピッチの領域に引き続いて、全周わたって延在している溝を有しており、該溝に環状シール部材が挿入されている。

有利には、ストッパプレートが容積式ケーシングにおける段部とねじ山付きピンとの間に配置されており、前記段部に弁体のための比較的小さな直径のシリンダ室が接続している。

以下に、本発明を図示の実施の形態を参照して詳細に説明する。

図１には、内燃機関における燃料高圧供給のためのラジアルピストンポンプ１が示されている。このラジアルピストンポンプ１は、特にコモンレール噴射システムにおいて使用可能である。

ラジアルピストンポンプ１は容積式ケーシング３内に配置されたコンプレッサ室４を有していて、シリンダ室６内に配置された往復運動可能なピストン７を有している。このピストン７は、たとえば自体公知の偏心的な入力軸により適切に運動させることができる。

更にラジアルピストンポンプ１は燃料供給管路９と結合されている吸入弁１０を有している。前記吸入弁１０はピストン７の長手方向軸線Ｏ−Ｏに対して横方向で容積式ケーシング３内に配置されていてよい。

前記長手方向軸線Ｏ−Ｏにおいてピストン７の上方には燃料流出管路１７と結合されている圧力弁１６が配置されている。

吸入弁１０を介して低圧領域から燃料はポンプピストン７へと供給される。圧力形成後に圧縮された燃料は圧力弁１６を介して導出される。この燃料は高圧通路に流入し、高圧管路を介して、たとえばコモンレールシステムといった燃料分配器へと流れる。

吸入弁１０は閉鎖体１２を有している。この閉鎖体１２はばね１１によって負荷される。さらにストッパプレート２２とねじ山付きピン１４とが設けられている。

本発明によれば吸入弁１０の閉鎖体１２はきのこ形の弁体１８として形成されている。この弁体１８は図２によれば終端カラー１９を有していて、この終端カラー１９に続いて周面にわたって分配された３つの通路２０，２０′，２０″を有している。これらの通路はばね１１のための支承個所として構成されていてよいベースプレート３４を貫通している。

弁体１８の終端カラー１９にストッパプレート２２が隣接している。このストッパプレート２２は終端カラー１９とは反対の側に半径方向で延在し、貫通開口３６と結合している少なくとも２つの通路２４，２４′を有している。これらの通路２４，２４′は燃料供給管路９の領域に位置する。ストッパプレート２２は背面でねじ山付きピン１４により制限される。このねじ山付きピン１４は図１によればねじ山ピッチのための領域２８を有している。

図１から分かるように、弁体１８は容積式ケーシング３のシリンダ室３８内で可動に支承されていて、ばね１１寄りの弁体１８の端面と、前記シリンダ室の前面と共に吸入弁１０のストロークＨを規定する。

更に図１から、容積式ケーシング３内に設けられた段部４０とねじ山付きピン１４との間にストッパプレート２２が配置されていることが認識可能である。前記段部４０に弁体１８のための比較的小さな直径のシリンダ室３８が接続する。

図１及び図２からねじ山付きピン１４はねじ山ピッチの領域２８に引き続いて全周にわたって延在する溝３０を有している。この溝３０に環状シール部材３２が挿入されている。

本発明による構成に相応に、コンプレッサ室４内でのピストン７の上方運動により負圧が形成される。これにより吸入弁１０は開放し、燃料は供給管路９とベースプレート３６と閉鎖体１２の通路２０，２０′，２０″とを介してコンプレッサ室４に流入することができる。

吸入弁１０の全ユニットは特別な構成により組み付けやすく形成されている。この場合、ストローク及び圧縮ばね１１の調節は必要ではない。すきま容積（Ｔｏｔｒａｕｍ−Ｖｏｌｕｍｅｎ）は最適化されている。このことは良好なポンプ効率に繋がる。この場合、更に吸入弁１０は構造的に僅かな手間において流れに関して全体的に有利に形成されている。

ラジアルピストンポンプのユニットの横断面図である。 吸入弁の個別の部分の分解図である。

Claims (9)

1. 内燃機関における燃料高圧供給のためのラジアルピストンポンプ（１）であって、
   容積式ケーシング（３）内に配置されたコンプレッサ室（４）が設けられており、
   シリンダ室（６）内に配置された往復運動可能なピストン（７）が設けられており、
   ばね（１１）で負荷される閉鎖体（１２）と介在部材とねじ山付きピン（１４）とを有する、燃料供給管路（９）に結合された吸入弁（１０）が設けられており、
   燃料流出管路（１７）に結合された圧力弁（１６）が設けられているラジアルピストンポンプにおいて、
   前記吸入弁（１０）の閉鎖体（１２）が、終端カラー（１９）と、該終端カラー（１９）に接続する、周面にわたって分配されている少なくとも２つの通路（２０，２０′，２０″）とベースプレート（３４）とを備えた、ばね（１１）により端面側で負荷される弁体（１８）として形成されており、
   弁体（１８）の終端カラー（１９）に介在部材としてストッパプレート（２２）が別のベースプレート（３６）で隣接しており、該ストッパプレート（２２）にねじ山付きピン（１４）が接続していることを特徴とする、内燃機関における燃料高圧供給のためのラジアルピストンポンプ。
2. 弁体（１８）が前記周面にわたって分配されている３つの通路（２０，２０′，２０″）を有しており、該３つの通路（２０，２０′，２０″）がベースプレート（３４）を貫通している、請求項１記載のラジアルピストンポンプ。
3. ストッパプレート（２２）が終端カラー（１９）とは反対の側に半径方向で延在している、前記別のベースプレート（３６）に結合されている少なくとも２つの通路（２４，２４′）を有しており、該２つの通路（２４，２４′）が燃料供給管路（９）の領域に位置している、請求項１又は２記載のラジアルピストンポンプ。
4. 吸入弁（１０）がピストン（７）の長手方向軸線（Ｏ−Ｏ）に対して横方向で配置されている、請求項１から３までのいずれか一項記載のラジアルピストンポンプ。
5. 吸入弁（１０）が容積式ケーシング（３）内に配置されている、請求項１から４までのいずれか一項記載のラジアルピストンポンプ。
6. 弁体（１８）が容積式ケーシング（３）のシリンダ室（３８）内にて可動に支承されており、ばね（１１）寄りの弁体（１８）の端面及び前記シリンダ室の前面で吸入弁（１０）のストローク（Ｈ）を規定する、請求項１から５までのいずれか一項記載のラジアルピストンポンプ。
7. ねじ山付きピン（１４）が端面側でストッパプレート（２２）の、ベースプレート（３６）と前記２つの通路（２４，２４′）とが配置されている区域にカラー（２６）で隣接している、請求項１から６までのいずれか一項記載のラジアルピストンポンプ。
8. ねじ山付きピン（１４）がねじ山ピッチの領域（２８）に引き続いて、全周わたって延在している溝（３０）を有しており、該溝（３０）に環状シール部材（３２）が挿入されている、請求項１から７までのいずれか一項記載のラジアルピストンポンプ。
9. ストッパプレート（２２）が容積式ケーシング（３）における段部（４０）とねじ山付きピン（１４）との間に配置されており、前記段部（４０）に弁体（１８）のための比較的小さな直径のシリンダ室（３８）が接続している、請求項１から８までのいずれか一項記載のラジアルピストンポンプ。

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