JP2009532468A - 皮膜でコーティングされた固体状の剤形 - Google Patents
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Abstract
【課題】プルラン、一つまたはそれ以上の知覚刺激剤、および可塑剤を含有する、固体状の経口剤形をコーティングするための口腔内で溶解可能な皮膜コーティングを提供する。
【解決手段】皮膜コーティングは、口腔内で崩壊して、知覚刺激剤を放出し、その結果、迅速に知覚できる知覚刺激を与える。プルランコーティング組成物で、固体状の経口剤形をコーティングするための方法も提供する。
【選択図】なし
【解決手段】皮膜コーティングは、口腔内で崩壊して、知覚刺激剤を放出し、その結果、迅速に知覚できる知覚刺激を与える。プルランコーティング組成物で、固体状の経口剤形をコーティングするための方法も提供する。
【選択図】なし
Description
〔発明の分野〕
本発明は、固体状の剤形のための、口腔内で溶解可能な皮膜コーティングに関するものである。より具体的には、本発明は、コアと、コーティングとを有する固体状の剤形に関するものであり、当該コーティングは、プルラン、一つまたはそれ以上の知覚刺激剤(sensory cue agents)、および可塑剤を含有している。
本発明は、固体状の剤形のための、口腔内で溶解可能な皮膜コーティングに関するものである。より具体的には、本発明は、コアと、コーティングとを有する固体状の剤形に関するものであり、当該コーティングは、プルラン、一つまたはそれ以上の知覚刺激剤(sensory cue agents)、および可塑剤を含有している。
〔発明の背景〕
プルラン(4,4,6-トリグルコ・ポリサッカライド(4,4,6-trigluco-polysaccharlde))は、オーレオバシディウムプルラン(Aureobasidium pullulans)の培養された真菌から産生されたポリサッカライド、すなわち、α-グリコシド鎖を介して直線的に結合した反復単位としてのマルトトリオースから主に成るα-グルカンである。プルランは、通常、非晶質の白色粉末の形態で得られ、無毒、無臭で、食用であるが、消化されにくい。プルランは、食品および粘着剤の分野で、通常使用されており、米国特許第6,596,298号に記述されているように、歯垢産生細菌を死滅させるための市販品中で使用されている。プルランは、稀に、薬学的組成物中で使用されている。
プルラン(4,4,6-トリグルコ・ポリサッカライド(4,4,6-trigluco-polysaccharlde))は、オーレオバシディウムプルラン(Aureobasidium pullulans)の培養された真菌から産生されたポリサッカライド、すなわち、α-グリコシド鎖を介して直線的に結合した反復単位としてのマルトトリオースから主に成るα-グルカンである。プルランは、通常、非晶質の白色粉末の形態で得られ、無毒、無臭で、食用であるが、消化されにくい。プルランは、食品および粘着剤の分野で、通常使用されており、米国特許第6,596,298号に記述されているように、歯垢産生細菌を死滅させるための市販品中で使用されている。プルランは、稀に、薬学的組成物中で使用されている。
固体状の剤形は、不快な香りまたは臭いを覆い隠すこと、不安定なコア用の組成物を保護すること、胃を通過するコアを腸溶性被覆で保護すること、コアの外見を改善すること、あるいは、成分をコア部およびコーティング部に分離することを含む種々の理由で、コーティングされてきている。
糖衣、遅延放出型コーティング、顆粒状コーティング、皮膜コーティングを含む、固体状の剤形をコーティングするための多くの方法が開発されてきている。これらのコーティングを調製するために、しばしば、有機溶媒が必要とされる。一つの評判のコーティングは、オパドライ(Opadry)(商標)の名称で市販されているヒドロキシプロピルメチルセルロースである。オパドライ(Opadry)(商標)のようなセルロース系の皮膜コートに関する一つの問題点は、揮発性成分あるいは香りを十分に保持しない点である。
上述したコアコーティング組成物および他のコアコーティング組成物でも、香料成分、特に揮発性の香料成分等、大量の知覚刺激剤を保持する能力を有しつつ、よりよい口当たりをもたらす、改善されたコアコーティングに対する必要性が依然としてある。高揮発性の成分を含有する皮膜コーティングであって、このコーティングが脆くならないように十分に湿気を有するが、当該コーティングが、ねばねばするように感じられるか、あるいは、隣接する剤形に著しく固着する程度には湿気を有していない、皮膜コーティングに対する必要性がある。
〔本発明の概要〕
本発明の一つの実施の形態は、固体状の経口調剤用のコーティングを提供するものであり、当該コーティングは、可塑剤と、一つまたはそれ以上の知覚刺激剤を含有するプルラン皮膜である。
本発明の一つの実施の形態は、固体状の経口調剤用のコーティングを提供するものであり、当該コーティングは、可塑剤と、一つまたはそれ以上の知覚刺激剤を含有するプルラン皮膜である。
本発明の他の実施の形態は、プルラン皮膜でコーティングされた固体状の経口調剤を提供するものである。
他の実施の形態において、本発明は、口腔内で溶解可能な皮膜コーティングを調製するための方法を提供するものであり、当該方法は、均質混合物を形成するように十分な時間にわたり、プルランを可塑剤と混合するステップと、当該均質混合物に知覚刺激剤を添加するステップとを含む。
他の実施の形態において、本発明は、口腔内で溶解可能な皮膜を固体状のコアに粘着的に塗布することによって、皮膜でコーティングされた固体状の剤形を製造するための方法を提供するものである。
本発明の種々の実施の形態において、皮膜コーティングは、偽薬上に、あるいは、全身的に作用する少なくとも一つの治療剤上に、治療効果のある量で、塗布されている。
本発明のさらに他の実施の形態は、治療を必要とする患者の治療方法を提供するものであり、この方法は、治療効果のある量のプルラン皮膜でコーティングされた経口剤形を、当該患者に投与するステップであって、この剤形は、治療効果のある量の、患者に有益な薬剤を含む。
また、本発明の他の実施の形態は、患者が進んで承諾し、かつ、薬剤服用を順守すること(high patient acceptance and compliance)を促進する、二つまたはそれ以上の治療剤の組み合わせを含む組成物、およびこれらの組成物を投与するための方法を提供するものである。
〔本発明の詳細な説明〕
特に別段の指定がない限り、用語の「成分」は、記述された一つまたはそれ以上の成分を含むように、理解されるものとする。
特に別段の指定がない限り、用語の「成分」は、記述された一つまたはそれ以上の成分を含むように、理解されるものとする。
本発明は、固体状の剤形をコーティングするための方法および組成物に関連しており、当該コーティングが、プルラン、可塑剤および知覚刺激剤を含有する皮膜であり、皮膜は口腔内で溶解し、口腔内および鼻腔内で、急速な知覚効果を与える。
当該剤形が治療成分を含有する場合に、知覚刺激剤は、患者が急速に作用する治療成分を知覚できるように、処方され得る。口腔内の唾液で乳化される場合に、皮膜コーティングは、鼻腔内に刺激的な蒸気を与える知覚刺激剤を放出する。したがって、全身的に作用する治療剤が、苦痛を生じる条件を緩和し始めていないが、患者には、安心感が与えられる。当該コーティングの知覚刺激剤は、錠剤内のあらゆる苦味が不快になる前に、錠剤が嚥下されるのに十分な時間より長い、少なくとも5秒間にわたり、舌の上に保持される。
当該コーティングは、口の中に滑り易い質感および溶ける感覚をさらに提供し、これらは、美味感と共に、改善された患者の薬剤服用順守性をもたらすものである。本発明の皮膜コーティング組成物は、嚥下が困難な患者、歯を失った患者、高齢患者、小児患者、寝たきりの患者、および、水分摂取量の制限を受けている患者にとって、特に、有利である。
「知覚刺激(sensory cue)」は、口腔および/または鼻腔内で認知できる感覚として、定義される。この「知覚刺激」には、患者が不快だと認識しない程度までのチクチク感、ヒリヒリ感、火照り感、冷感、無感覚、熱感、蒸発作用およびこれらの同類等の感覚が含まれる。本発明の知覚刺激剤には、蒸発してもよく、あるいは、全く蒸発しなくてもよい性質の、美味、苦味、酸味およびこれらの同類の味覚を含む、感覚を提供できる、あらゆる成分が含まれる。
揮発性の知覚刺激剤は、冷感または熱感を生じるように神経系の温度受容器を刺激する特性を有する、任意の化合物として、定義される。口腔および咽喉への効果にとって望ましい場合には、知覚刺激剤は、揮発性である必要がある。口腔内で溶解可能な皮膜には、要望どおり、不揮発性の知覚刺激剤および揮発性の知覚察知剤が含まれてもよい。
知覚刺激剤は、熟練した当業者に既知の物質群から選択されうる。冷却剤として既知の薬剤には、コハク酸メンチル(PHYSCOOL);N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド(N-ethyl-p-menthane-3-carboximide)(WS-3)、N,2,3-トリメチル-2-イソプロピルブタマイド(WS-23)、3-1-メントキシプロパン-1,2-ジオール、メントキシプロパンジオール、メントングリセロールケタール(Frescolat)、p-メンタン-3,8-ジオール類等の置換型p-メンタン-3-カルボキサミド類;クベボール(cubebol);N,N-ジメチルメンチルコハク酸アミド類(N,N-dimethyl menthyl succinamide);インチリン(incilin);メントール;イソプレゴール(isopulegol);キシリトール、および冷却効果が知られている他の化合物、およびこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。熱感を与えることができる薬剤には、唐辛子、カプサイシノイド類、ピペリン(pipperine)、ジンジェロール類、イソチオシアネート類、およびチリペッパー、ワサビダイコン、生姜、黒コショウおよびこれらの同類の物質が含まれるが、これらに限定されるものではない。知覚刺激剤には、ペパーミント、ウインターグリーン、ユーカリ、スペアミント、シナモン、クローブ、月桂樹、タイム、ビターアーモンド、セージ、ナツメグ、柑橘類(例えば、レモン、オレンジ、ライム)等の精油、および、ユーカリプトール、チモール、カンファ、メチルサリチル酸、ベンズアルデヒド、ジンジャーおよびこれらの同類等の芳香成分がさらに含まれる。知覚刺激剤には、クエン酸、リンゴ酸およびこれらの同類等の酸味料がさらに含まれる。ある実施の形態は、冷却剤を使用する。メントールの使用は、好適な実施の形態である。
知覚刺激剤の添加量は、この技術分野における当業者によって容易に決定されうる。知覚刺激剤の総量は、皮膜組成物の約0.01重量%〜約25重量%の範囲であってもよい。概ね、知覚刺激剤の量は、皮膜組成物の約0.01重量%〜約4重量%の範囲とされ、好ましくは、皮膜の約0.50重量%〜約3.0重量%の範囲とされる。総含有量は、粘着性の問題あるいは他の加工上の問題を引き起こしてはならない。
皮膜コーティングには、本明細書に組み込まれる米国特許第6,596,298号に記述された香料等、一つまたはそれ以上の香料が任意に含まれてもよい。任意の量の香料が、皮膜コーティングの、概ね、約0.01重量/重量%〜約10重量/重量%の範囲、好ましくは、0.01重量/重量%〜4重量/重量%の範囲で用いられてよい。香料は、知覚刺激を強化して香りの効果を追加するために、選択されうる。同様に、知覚刺激剤は、香料が与える香りの効果に合わせて選択されてもよい。
通常、プルランは、当該プルランの製造工程によって決まる、約1×104〜2×106の範囲内の様々な分子量を有している。本発明に適したプルランは、約5×104〜約1×106、好ましくは、約7×104〜約5×105、より好ましくは、約1×105〜約3×105の分子量を有している。プルランは、その分子量によって決まる広い濃度範囲で、コーティング中に組み込まれてもよいが、プルランの適切な濃度は、約0.1重量/重量%〜約20重量/重量%の範囲とされ、好ましくは、約2重量/重量%〜約17重量/重量%の範囲とされ、特に好ましくは、約4重量/重量%〜約15重量/重量%の範囲とされる。プルランの濃度が高過ぎると、組成物は、好ましくないことに、より低い表面の滑らかさを呈する。
プルランを使用することの利点は、上述した揮発性の知覚刺激剤の保持に優れている点にある。製造中に用いられる高温により、塗布工程、例えば噴霧あるいはパンコーティング(pan coating)中の揮発性の知覚刺激剤が揮発することになると予想される。本発明の実施における意外で予期しない結果は、揮発性の知覚刺激剤がプルランコーティングの分散系(pullulan coating dispersion)に組み込まれた場合に、当該揮発性の知覚刺激剤が保持されるという点である。実際、揮発性の知覚刺激剤は、予期外に長い期間にわたって、継続的に、しっかりと、保持される。
当該コーティングには、他の水溶性ポリマーが任意に添加されうる。有用な水溶性ポリマーは、ルング(Leung)らに付与された米国特許第6,596,298号に記述されている。任意の水溶性ポリマーは、揮発性の知覚刺激剤を保持する能力に影響を与えないように、かつ、当該コーティングの柔軟性および非粘着特性に影響を与えないように、選択される必要がある。
本発明のコーティングは、高い可塑性と、好適な機械特性と、を有している。ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等のセルロース誘導体を含有するコーティングあるいは他の先に既知となっているコーティングに比べて、はるかに優れたプルランの弾力性は、コーティングされた錠剤の深刻な機械的圧迫について、有利である。コーティング組成物は、塗布工程中でも他の工程中でも、粘着性を呈することがない。当該コーティング材料は、コーティング皮膜がキズ付けられることなく、錠剤化されるのに適しているのが理想的である。プルランは、優れた分散特性(spreading characteristics)を呈すると共に、コア錠剤に非常によく固着する。
さらに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は水に不溶であるが、当該ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は容易に膨潤し、かつ水を浸透させることができ、その結果、ねばねばした口の感触をもたらす。これに対して、本発明のコーティングは、融解あるいは溶解して、その結果、心地よいか、または、滑らかな口の感触をもたらす。コーティングの高柔軟性とは、亀裂であって、この亀裂を通して錠剤の活性成分が口腔内を通過する間に拡散し、かつ苦味を与える、亀裂を、噴霧工程中、あるいは、錠剤を嚥下する工程中に生じないことを意味する。
本発明者らは、高揮発性の成分を含有する皮膜コーティング(high volatile ingredient content film coating)であって、コーティングが脆くならないように十分に湿気を有するが、当該コーティングが、ねばねばするように感じられるか、あるいは、隣接する剤形に著しく固着する程度には湿気を有していない、皮膜コーティングを提供する方法を見出している。
亀裂を生じない滑らかなコーティングを与えるように、柔軟性を調節し、かつ、当該コーティングの弾力性を増大するために、皮膜コーティングには、一つまたはそれ以上の可塑剤が添加される。可塑剤は、亀裂、剥離、瑕疵(nicking)、穴の形成(picking)、発色不良の発生およびこれらの同類のものを解消するか、あるいは最小限にすることによって、改善された外見を与える。可塑剤には、グリセロール、ソルビトール、マンニトール、プロピレングリコール等の多価アルコール;グリセロールトリアセテート、トリアセチン、グリセロールトリカプリレート(glycerol tricaprylate)、モノアセチン(monacetin)およびジアセチン等の多価アルコールのエステル類;およびこれらの混合物、およびこれらの同類が含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明の可塑剤は、好ましくは、多価アルコールのエステルである。グリセロールエステル類は、詳細な実施の形態である。好適な可塑剤には、トリアセチンが含まれる。
可塑剤は、所望の弾力性を与えるのに有効な量で、添加される。プルラン組成物の総量に基づいて、概ね、約0.01重量/重量%〜約10重量/重量%、好ましくは、約1重量/重量%〜約5重量/重量%の可塑剤が使用される。
皮膜コーティングには、一つまたはそれ以上の界面活性剤が任意に添加される。界面活性剤は、あらゆる油系成分の分散に役立つ。適切な界面活性剤の例には、ポリソルベート類、ポリオキシエチレン(POE)モノオレエート(ポリソルベート80、ツィーン80)等のポリオキシエチレン(POE)ソルビタンエステル類;ソルビタンエステル類;ソルビタンモノオレエート、モノラウレート、モノステアレート、モノオレエート、モノパルミテート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類が含まれるが、これらに限定されるものではない。界面活性剤は、そのHLBが5〜11、好ましくは8〜10の中間範囲内となるように、選択されることが望ましい。好適な実施の形態では、界面活性剤の混合物が使用される。適切な界面活性剤の例は、ポリソルベートと、ソルビタンエステルとの組み合わせである。HLBが9〜10となる約1:1の混合物が好適である。
界面活性剤は、所望の分散性を与えるのに有効な量で、添加される。プルラン組成物の総量に基づいて、概ね、約0.1重量/重量%〜約2.0重量/重量%、好ましくは、約0.25重量/重量%〜約1.0重量/重量%の界面活性剤が使用される。
口腔内で溶解可能な皮膜コーティングは、充填剤または担体(例えば、ラクトース、スクロース、アミロース、デキストロース、マンニトール、イノシトール)、浸透化剤、崩壊剤、流動促進剤、滑剤、着色剤または色素剤、pH調整剤(例えば、フマル酸、クエン酸、酢酸ナトリウム)、結合剤(例えば、ポリエチレングリコール、可溶性ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、天然ゴム)およびこれらの同類等、この技術分野における当業者にとって既知であり、薬学的に許容される他の賦形剤を含めてもよい。望ましくは、これらの賦形剤は、活性成分および知覚刺激剤に対して、化学的に、かつ、物理的に相溶性である。
「薬学的に許容される賦形剤」あるいは「薬学的に許容される添加剤」と記述されるような「薬学的に許容される」とは、生物学的でない、あるいは、別様に望ましくない物質を意味するものであり、換言すれば、当該物質は、あらゆる望ましくない生物学的作用を生じることなく、あるいは、患者に投与される薬学的組成物に含有される他の成分のいずれかと有害な相互作用を生じることなく、当該組成物に組み込まれることができる。
本発明の皮膜コーティングには、適切な着色剤または色素剤が添加され得る。本発明に有用な例示的な色または着色剤には、顔料、染料、レーキ、酸化物、およびこれらの同類が含まれるが、これらに限定されるものではない。剤形が治療剤を含有する場合において、この色は、知覚刺激剤を補完するための視覚信号を与えるように、選択されてもよい。
本発明の口腔内で溶解可能な皮膜コーティングには、甘味剤が含まれ得る。有用な甘味剤には、スクロース、グルコース(コーンシロップ)、デキストロース、転化糖、フルクトースおよびこれらの混合物等の糖類;酸性サッカリン(acid saccharin)およびナトリウム塩あるいはカルシウム塩等、その種々の塩;シクラミン酸およびナトリウム塩等、その種々の塩;アスパルテームおよびアリテーム等のジペプチド系甘味料;スクラロース、ジヒドロカルコン化合物等の天然甘味料;グリシルリジン;ステビアレボディアナ(Stevia rebaudiana)(ステビオシド);ソルビトール、ソルビトールシロップ、マンニトール、キシリトールおよびこれらの同類等の糖アルコール;アセスルファームK、そのナトリウム塩およびカルシウム塩およびこれらの同類等の合成甘味料;水素添加した澱粉加水分解物(lycasin);タリン(タウマッコスダニエリ(thaumaoccous danielli))等の蛋白質系の甘味料;ならびに/または最新技術により既知の他の薬理学的に許容される甘味料、ならびにこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
特定の実施の形態において、本発明に従う処方は、砂糖を含まない。砂糖を含まない処方は、血糖疾患を有する消費者に対して、あるいは、そのような製剤を必要とする糖尿病患者に対して容易に投与できるという利点を有する。好適な甘味剤には、苦く、かつ、金属的な後味がない特性を共有する、スクラロース、アセスルファームカリウムおよびアスパルテームが含まれる。
剤形中の甘味剤の総量は、口腔内で溶解可能な皮膜コーティングの約0.002重量/重量%〜約10重量/重量%の範囲である。しかしながら、この量は、甘味が与えられる組成物の性質によって大きく変更可能である。
揮発性の知覚刺激剤による作用をさらに強化するために、糖アルコールが添加されてもよい。適切な糖アルコールには、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、マルチトール、イソマルト(PALATINIT(商標))およびこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。典型的な糖アルコール類は、キシリトール、マンニトールおよびソルビトールである。使用される糖アルコールの正確な量は、所望される冷却作用の程度などの要因に左右される好みの問題である。したがって、糖アルコールの量は、最終製品において望ましい結果を得るために変更されてもよく、このような変更は、過度の実験を行う必要もなく、この技術分野における当業者の能力の範囲内である。
皮膜コーティングには、有効量の、一般に許容された、任意の薬学的滑剤が添加され得る。約0.25重量%〜約6重量%の範囲、好ましくは、0.5重量%〜約3重量%の範囲の量が添加され得る。滑剤は、高度に分散したシリカ、微細粒子の澱粉またはセルロース、およびリン酸の微細粒子の塩、あるいは、これらの組み合わせからなる群より選択されるが、これらに限定されるものではない。適切な滑剤の例には、ステアリン酸マグネシウム、モノステアリン酸グリセリン、パルミチン酸、タルク、カルバナワックス、ステアリン酸カルシウムナトリウム(calcium stearate sodium)、ラウリル硫酸ナトリウムあるいはラウリル硫酸マグネシウム、カルシウム石鹸、ステアリン酸亜鉛、ポリオキシエチレンモノステアレート、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、水素添加した植物油および脂肪、ステアリン酸が含まれる。好適な滑剤は、タルクである。
本発明の口腔内で溶解可能な皮膜コーティングには、治療に有効な量の治療成分がさらに含有され得る。このような治療成分には、治療に有効な量の、栄養および健康促進剤、解熱・鎮痛系の炎症性物質(antipyretic-analgesic-inflammatory agents)(アスピリン、非ステロイド系抗炎症剤およびアセタミノフェン等)、抗精神病剤、抗不安剤、抗うつ剤、睡眠・鎮静剤、鎮痙剤、胃腸機能調節剤、制酸剤、鎮咳・去痰剤(デキストロメトルファンおよびグアイフェネシン等)、歯・口腔剤、抗ヒスタミン剤、喫煙興奮剤(ニコチン等)、強心剤、抗不整脈剤、利尿剤、降圧剤、血管収縮剤、冠動脈拡張剤、末梢血管拡張剤、利胆剤、抗生剤、化学療法剤、抗糖尿病剤、骨粗鬆症用製剤、骨格筋弛緩剤、充血除去剤、粘滑薬、局部麻酔剤およびこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
コアは、活性成分(actives)の送出用として、この技術分野において既知である、あらゆる固体状の経口剤形であってもよい。これらの剤形は、ポリサッカライドマトリックス、あるいは、例えばリン酸二カルシウムおよびその同類等の無機物質等の固体状の担体を有するものであり、当該剤形には、製菓業界および製薬業界において既知である、錠剤、噛み砕ける錠剤、顆粒、カプレット、カシェ剤、粉末およびこれらの同類が含まれるが、これらに限定されるものではない。これらの剤形は、ゼラチンカプセル、硬質ガムおよびこれらの同類等の軟質の剤形と区別される。
コアは、偽薬であってもよく、あるいは、前述のような治療成分または活性成分を含有してもよい。活性成分は、コーティングに組み込まれる活性成分と同一であってもよく、あるいは当該活性成分とは異なってもよい。
本発明は、感染、咳および喘息等の兆候などの上気道の兆候を呈する呼吸器の状態の治療に対して、特に有用でありうる。本発明の有用性は、知覚刺激剤が、瞬時に感知できる知覚刺激、すなわち、蒸発作用を口腔および鼻腔内で与えることによる。しかしながら、本発明は、特定の活性成分、または治療分野に限定されるものではない点が強調される。
一つの実施の形態において、全身的に活性な治療剤は、鼻充血除去剤である。適切な全身的な鼻充血除去剤の例には、偽エフェドリン、フェニレフリン、エフェドリンおよびフェニルプロパノールアミンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
固体状の経口剤形上にコーティングを形成するために、少なくともプルラン、可塑剤および有効量の知覚刺激剤を含有する水性の組成物が調製される。任意に、当該組成物には、界面活性剤、甘味剤、崩壊剤、着色剤および香料がさらに含有されてもよい。成分は、任意の適切な順序で、混合されてもよく、あるいは、二つまたはそれ以上の成分は、残りの成分と混合する前に、事前に混合されてもよい。
皮膜でコーティングされたコアを形成するための方法は、プルラン、可塑剤、水、ならびに、任意に甘味剤および着色剤を、効果的な剪断力の下、溶解されるまで、典型的には4時間〜5時間、混合するステップを含む。この均質の混合物は、一晩、置く必要がある。別の容器中では、芳香性の揮発性成分が追加の加工助剤に混ぜられ、十分に混合される。この混合物は、上述したプルラン懸濁液に添加され、均一になるまで、混合される。結果的に得られたコーティング組成物は、その後、コアに塗布され、必要に応じて、乾燥させる。
コアに対しては、均一の表面を与えるか、あるいは、仕上げるために、パンニングされるか、あるいは噴霧コーティングされる。コアを形成する他の従来の方法は、本発明の範囲内に入る。例えば、許容されるコーティング塗布システムには、流動床噴霧塔を含む平面状の流動床システムが含まれるが、これらに限定されるものではない。また、種々の側方通気型のコーティング用平皿(side vented coating pans)、噴霧乾燥機、連続式のコーティング用平皿、および従来のコーティング用平皿は、本発明のコーティングされたコアを調製するために、許容される。本発明の組成物をコアに塗布できる、あらゆる塗布システムは、本発明のプルランコーティング組成物を用いて、コアをコーティングするために許容されるシステムである。
皮膜コーティングの有効な厚さが、保持のために与えられる。また、取扱い、剥離、および小さな剥がれ、ならびに、コーティングされた錠剤から剥がれ落ちることに関連して、本発明の皮膜コーティングが、若干、弾力性を有することが望ましい。
プルランコーティング組成物は、コーティングされていないか、あるいは、プルランに付着できる、許容されるコーティング組成物の一つまたはそれ以上の従来のコーティング(オーバーコート)でコーティングされている、コア上にコーティングされてもよい。例えば、最初のコーティングには、セルロース、デキストリン、アクリル樹脂(acrylics)、着色剤あるいは他の薬学的なコーティング材料等、一つまたはそれ以上のポリマーが含まれてもよい。
プルランコーティングは、必要に応じて、第1のコーティング、第2のコーティング、あるいは、第3のコーティングのうち、少なくとも一つのコーティングとして、塗布されてもよい。一つまたはそれ以上のコーティングの塗布は、本発明に従って、コーティングされたコア、あるいはコーティングされていないコアに対して、行われてもよい。
コア表面に施されたコーティングの量は、有効量であり、かつ、通常は、コアの外表面の最小有効範囲(minimum effective coverage)を与える量である。本発明を実施する際に、コア上に皮膜でコーティングされるプルランの量は、通常、固体状の経口剤形の総量の約1重量/重量%〜約15重量/重量%の範囲、好ましくは、固体状の経口剤形の総量の約4重量/重量%〜約10重量/重量%の範囲の増量分(コーティング中)を有する、プルラン皮膜でコーティングされたコアをもたらす量である。
結果的に得られた固体状の経口剤形は、ボトルまたはブリスターパック等の従来の包装システム内で残存するのに十分硬いが、皮膜コーティングは、口腔内の唾液中で、約30秒以内に分散可能である。
本発明の特定の好適な実施の形態および代替の実施の形態が本発明を開示する目的で述べられたが、開示された実施の形態に対する修正は、この技術分野における当業者が想念できるものである。
次の実施例は、本発明の更なる理解を与える上で役立つが、決して本発明の有効範囲を限定するように意図されるものではない。本明細書の全体を通して、すべての百分率は、別段の指定がない限り、最終的な送出システムの重量%である。
成分1を、風袋を計量した5リットルの容器中に秤量した。成分2、3、4、5、および15を、急速に混合しながら添加した。すべての成分を溶解させるまで、上記の混合物を約5時間、混合した。この溶液を一晩、置いた。別の容器中では、成分6、7、8、11、12および13を溶解して均一になるまで、混合した。成分9および10を、混合しながら添加した。第2の溶液を、第1の溶液に混ぜて、十分に混合した。成分14を添加し、均一になるまで混合した。残りの水16を添加し、10分間、混合した。最終的に得られた混合物の粘度は、毎分30回転のスピンドル2番で、495センチポアズであった。
成分1を、風袋を計量した5リットルの容器中に秤量した。成分2、3、4および12を、急速に混合しながら添加した。すべての成分を溶解させるまで、上記の混合物を約5時間、混合した。この溶液を一晩、置いた。別の容器中では、成分5、6、7、8、9および10を溶解して均一になるまで、混合した。第2の溶液を、第1の溶液に混ぜて、十分に混合した。成分11を添加し、均一になるまで混合した。残りの水13を添加し、10分間、混合した。最終的に得られた混合物の粘度は、毎分30回転のスピンドル2番で、196センチポアズであった。
〔実施の態様〕
本発明の好適な実施態様を以下に示す。
(1)皮膜でコーティングされた固体状の経口剤形において、
a)固体状のコアと、
b)口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物であって、
i)プルラン、
ii)少なくとも一つの知覚刺激剤、および、
iii)可塑剤、
を含む、組成物と、
を含み、
前記皮膜コーティングは、前記コアに塗布されている、経口剤形。
(2)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記プルランは、前記組成物の約0.1重量/重量%〜約20重量/重量%の範囲で、含有されている、組成物。
(3)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記可塑剤は、多価アルコール、多価アルコールのエステル類、およびこれらの混合物からなる群より選択される、組成物。
(4)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記可塑剤は、多価アルコールのエステルである、組成物。
(5)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記可塑剤は、約0.01重量/重量%〜約10重量/重量%の範囲で、含有されている、組成物。
(6)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記少なくとも一つの知覚刺激剤は、総計で、前記皮膜の約0.01重量/重量%〜約25重量/重量%である、組成物。
(7)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記知覚刺激剤は、揮発性の知覚刺激剤である、組成物。
(8)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記知覚刺激剤は、冷却剤、熱感剤、精油、香料、酸味料、およびこれらの混合物からなる群より選択される、組成物。
(9)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
界面活性剤、
をさらに含む、組成物。
(10)実施態様(1)記載の組成物において、
前記固体状のコアは、錠剤、カプレット、カシェ剤、顆粒、粉末、および噛み砕ける錠剤からなる群より選択される、組成物。
(11)実施態様(1)記載の組成物において、
前記口腔内で溶解可能な皮膜コーティングは、前記固体状の経口剤形全体の約1重量/重量%〜約15重量/重量%の範囲で、含有されている、組成物。
(12)患者を治療するための方法において、
プルラン、可塑剤、および少なくとも一つの知覚刺激剤を含有する、口腔内で溶解可能な皮膜コーティングでコーティングされた薬学的な剤形を投与して、前記知覚刺激剤が、口腔内もしくは鼻腔内で、瞬時に感知できる知覚刺激を与えるようにすること、
を含む、方法。
(13)皮膜でコーティングされた固体状の経口剤形を調製するための方法において、
a)均質の混合物を形成するのに十分な時間にわたり、プルランを可塑剤と混合するステップと、
b)前記ステップa)における前記均質の混合物に揮発性の知覚刺激剤を添加するステップと、
c)前記混合物を、固体状の経口剤形のコアに塗布するステップと、
を含む、方法。
本発明の好適な実施態様を以下に示す。
(1)皮膜でコーティングされた固体状の経口剤形において、
a)固体状のコアと、
b)口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物であって、
i)プルラン、
ii)少なくとも一つの知覚刺激剤、および、
iii)可塑剤、
を含む、組成物と、
を含み、
前記皮膜コーティングは、前記コアに塗布されている、経口剤形。
(2)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記プルランは、前記組成物の約0.1重量/重量%〜約20重量/重量%の範囲で、含有されている、組成物。
(3)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記可塑剤は、多価アルコール、多価アルコールのエステル類、およびこれらの混合物からなる群より選択される、組成物。
(4)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記可塑剤は、多価アルコールのエステルである、組成物。
(5)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記可塑剤は、約0.01重量/重量%〜約10重量/重量%の範囲で、含有されている、組成物。
(6)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記少なくとも一つの知覚刺激剤は、総計で、前記皮膜の約0.01重量/重量%〜約25重量/重量%である、組成物。
(7)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記知覚刺激剤は、揮発性の知覚刺激剤である、組成物。
(8)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記知覚刺激剤は、冷却剤、熱感剤、精油、香料、酸味料、およびこれらの混合物からなる群より選択される、組成物。
(9)実施態様(1)記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
界面活性剤、
をさらに含む、組成物。
(10)実施態様(1)記載の組成物において、
前記固体状のコアは、錠剤、カプレット、カシェ剤、顆粒、粉末、および噛み砕ける錠剤からなる群より選択される、組成物。
(11)実施態様(1)記載の組成物において、
前記口腔内で溶解可能な皮膜コーティングは、前記固体状の経口剤形全体の約1重量/重量%〜約15重量/重量%の範囲で、含有されている、組成物。
(12)患者を治療するための方法において、
プルラン、可塑剤、および少なくとも一つの知覚刺激剤を含有する、口腔内で溶解可能な皮膜コーティングでコーティングされた薬学的な剤形を投与して、前記知覚刺激剤が、口腔内もしくは鼻腔内で、瞬時に感知できる知覚刺激を与えるようにすること、
を含む、方法。
(13)皮膜でコーティングされた固体状の経口剤形を調製するための方法において、
a)均質の混合物を形成するのに十分な時間にわたり、プルランを可塑剤と混合するステップと、
b)前記ステップa)における前記均質の混合物に揮発性の知覚刺激剤を添加するステップと、
c)前記混合物を、固体状の経口剤形のコアに塗布するステップと、
を含む、方法。
Claims (13)
- 皮膜でコーティングされた固体状の経口剤形において、
a)固体状のコアと、
b)口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物であって、
i)プルラン、
ii)少なくとも一つの知覚刺激剤、および、
iii)可塑剤、
を含む、組成物と、
を含み、
前記皮膜コーティングは、前記コアに塗布されている、経口剤形。 - 請求項1記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記プルランは、前記組成物の約0.1重量/重量%〜約20重量/重量%の範囲で、含有されている、組成物。 - 請求項1記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記可塑剤は、多価アルコール、多価アルコールのエステル類、およびこれらの混合物からなる群より選択される、組成物。 - 請求項1記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記可塑剤は、多価アルコールのエステルである、組成物。 - 請求項1記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記可塑剤は、約0.01重量/重量%〜約10重量/重量%の範囲で、含有されている、組成物。 - 請求項1記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記少なくとも一つの知覚刺激剤は、総計で、前記皮膜の約0.01重量/重量%〜約25重量/重量%である、組成物。 - 請求項1記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記知覚刺激剤は、揮発性の知覚刺激剤である、組成物。 - 請求項1記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
前記知覚刺激剤は、冷却剤、熱感剤、精油、香料、酸味料、およびこれらの混合物からなる群より選択される、組成物。 - 請求項1記載の口腔内で溶解可能な皮膜コーティング組成物において、
界面活性剤、
をさらに含む、組成物。 - 請求項1記載の組成物において、
前記固体状のコアは、錠剤、カプレット、カシェ剤、顆粒、粉末、および噛み砕ける錠剤からなる群より選択される、組成物。 - 請求項1記載の組成物において、
前記口腔内で溶解可能な皮膜コーティングは、前記固体状の経口剤形全体の約1重量/重量%〜約15重量/重量%の範囲で、含有されている、組成物。 - 患者を治療するための方法において、
プルラン、可塑剤、および少なくとも一つの知覚刺激剤を含有する、口腔内で溶解可能な皮膜コーティングでコーティングされた薬学的な剤形を投与して、前記知覚刺激剤が、口腔内もしくは鼻腔内で、瞬時に感知できる知覚刺激を与えるようにすること、
を含む、方法。 - 皮膜でコーティングされた固体状の経口剤形を調製するための方法において、
a)均質の混合物を形成するのに十分な時間にわたり、プルランを可塑剤と混合するステップと、
b)前記ステップa)における前記均質の混合物に揮発性の知覚刺激剤を添加するステップと、
c)前記混合物を、固体状の経口剤形のコアに塗布するステップと、
を含む、方法。
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JUNO et al. | PHARMACEUTICAL SCIENCES |