JP2009532046A - 可逆的に阻害された酵素の混合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、化学修飾によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素、および非共有結合によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素の両方を含む組成物またはキット、ポリヌクレオチドのプロセシングまたは増幅のための、そのような方法で可逆的に阻害された酵素の混合物の使用、及び可逆的に阻害された酵素の両方を同時に用いることによるDNAの特異的増幅のための方法に関する。

Description

本発明は、化学修飾によって可逆的に阻害された酵素、および非共有結合によって可逆的に阻害された酵素の両方を含む組成物またはキット、この方法で可逆的に阻害された酵素の混合物のポリヌクレオチドのプロセシングまたは増幅のための使用、および両方の種類の可逆的に阻害された酵素の同時使用を含むDNAおよび/またはRNAの特異的増幅のための方法に関する。
ポリヌクレオチドのプロセシング、たとえばin−vitro調製物中のポリヌクレオチド配列の増殖、切断、分離またはライゲーションにおいて、処理すべきポリマー鎖、好ましくはDNAまたはRNA配列と、さまざまな必要な成分、たとえば適当な緩衝液、核酸モノマー、核酸オリゴマー(たとえばPCRプライマー)およびその特定の場合に望まれるプロセシングに必要なまたは適する酵素および任意に補酵素を、通常は室温にて合わせる。次いで混合物を、使用する1または複数の酵素の最適温度であるかまたは特異的温度サイクルが実施される温度へ加熱する。実際、大部分の酵素は活性について最適温度を有するが、しかしそれらはまた、別の温度、たとえば室温にて、ある程度は触媒的に活性である。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、特定のDNA配列が(異なる配列の混合物からさえ)「プライマー」と呼ばれる配列特異的オリゴヌクレオチドを用いることによって相当に複製されうる。この複製は、一般的に「増幅」と呼ばれるが、DNAポリメラーゼを用いて起こる。DNAポリメラーゼは、そのまま残る一本鎖とそれぞれ相補的である塩基を、既に一本鎖上に加えられているDNA断片の遊離3'−OH末端に付加することによって、二本鎖DNAを一本鎖DNAから形成する。DNAポリメラーゼは配列特異的でないため、たとえば一本鎖へのDNA断片の結合を通じた二本鎖の部分形成がある場合、DNA配列上の一本鎖領域の「穴埋め」が常に起こる。PCR中、複製すべき配列と相補的である配列特異的プライマーがDNAに添加され、プライマーから特定の配列が複製される。しかし、配列特異性にもかかわらず、これらのプライマーの一本鎖DNAへの、DNAの目的でない領域における、またはプライマー二量体の形成による、すなわち1つのプライマーのもう1つのプライマーへの結合による、非特異的結合が起こりうる。この非特異的結合が起こる場合、DNAポリメラーゼはそのまま残る一本鎖を穴埋めし、そのため、目的のDNA配列に加えて望ましくない配列が増幅される。
2つの場合が多くのPCR用途でしばしば起こる:一方では、ごくわずかの開始材料しか利用できず、および他方では、開始材料が多数の非常に多様な配列を含む。前者の場合には、プライマーの最初の過剰のため、プライマー二量体形成がしばしば起こり、目的の産物でなく結果として生じる「プライマー二本鎖」の増幅を伴う一方、後者の場合には、一または複数の標的配列以外へのプライマーの非特異的結合は、「間違った」DNA配列の増幅に繋がりうる。両方の場合で、これは検出の感度低下および、存在する配列の、たとえばウイルスおよび細菌といった病原体の不検出さえ繋がりうる。
これらのPCR検定から期待される「知見」および随伴する必要感度の観点からは、特にPCRの診断使用において、そのような副産物の形成を可能な限り最小化することが重要である。この目的を達成するために、さまざまな方法が開発され、それは現在は一般に「ホットスタートPCR」として知られている。これらの方法のうちの1つでは、当初はすべての試薬がDNAポリメラーゼの添加前に少なくとも72℃へ加熱された(シュー(Chou)他(1992),Nucleic Acid Res.20:1717−1723)。この手順は実際に特異性を相当に増加させたが、それはより大規模な検定には非現実的であり、およびこの方法のさらなる開発においてDNAポリメラーゼは、室温にて不活性となるように、しかし二本鎖DNAの融解温度へのPCR検定の加熱に際して活性化されるように改変された。このように、これらの酵素は、適用した温度による一本鎖DNAプライマーの非特異的結合のリスクが、室温でよりも相当に低くなるまで活性化しない。
室温にて不活性であるが再活性化されうるこれらのDNAポリメラーゼの例は文献に記載されており、および2つの型が可能である。
1つの型は、化学修飾、すなわち化学物質の酵素との共有結合の結果として、加熱によって再活性化されるまで触媒活性を失う酵素を含む。
バーチ(Birch)他の1997年および1998年の米国特許5,677,152および5,773,258は、たとえばシトラコン酸無水物を用いた酵素のリジン残基の可逆的化学修飾による熱安定性DNAポリメラーゼの阻害を記載する。
イワノフ(Ivanov)他の2001年の米国特許6,183,998は、アルデヒド、好ましくはホルムアルデヒドを用いた結合による熱安定性DNAポリメラーゼの可逆的化学修飾を開示する。
酵素の化学修飾は、一段階での完全な再生がテンプレート材料の熱分解にすでに繋がりうるため、95℃への一回の短い温度上昇によってではしばしば完全には解消できない。加えて、当初の活性化段階のための時間に関する製造元の推奨事項は、完全な再活性化に必要な時間より原則として短い。むしろ、化学修飾された酵素のますます増える量が、PCRの反復される温度サイクルの過程ではじめて活性化される。このように、たとえば、次のPCRサイクルが始まる前に、より長いテンプレートを完全に穴埋めするためには、PCRの開始時に混合物中のDNAポリメラーゼ活性が不十分である場合が起こりうる。これはPCR中の二本鎖の不完全な合成および連鎖の終止に繋がる可能性があり、結果として、最悪の場合には、目的DNA配列の断片だけが増幅される。
DNAポリメラーゼの可逆的阻害の既知の第二の型は、阻害剤の酵素への非共有結合を含む。この場合にもまた、酵素の阻害は加熱によって逆転されうる(たとえばPCRの開始時に)。
米国特許5,338,671(1994)および5,587,287(1996)で、スカリス(Scalice)他は、特定のポリメラーゼの活性を室温にて阻害するために、特異的抗体のDNAポリメラーゼへの結合を利用する検定法を記載する。PCR試料をPCRの開始時に加熱することによって、抗体は変性し、および熱安定性ポリメラーゼが活性となる。
ゴールド(Gold)他は、US5,693,502(1997)およびUS6,020,130において、熱安定性TaqおよびTthポリメラーゼに室温にて高い親和性を有するが、しかし高温ではその酵素ともはや結合しない、一本鎖オリゴヌクレオチドリガンド、いわゆるアプタマーを記載する。
ピーターズ(Peters)の米国特許6,667,165(2003)は、ポリアニオンと錯体化することによる熱安定性DNAポリメラーゼの温度依存性およびしたがって可逆的阻害を記載する。使用されるポリアニオンは核酸型のものではないが、しかし負荷電がリン酸、硫酸またはカルボキシル基による、複数の負に荷電した化合物のモノマーまたはオリゴマーを含む。
非共有結合によって阻害される酵素は、室温にて不活性化され、しかしPCRにおける最初の加熱段階によってすでにほぼ完全に活性化される。
非共有結合によって阻害される酵素の即時の完全な活性化の短所は、特に増幅すべき開始材料が少量でありおよびしたがってプライマーが大過剰である場合、または互いに配列がある程度相補的である(およびしたがってまた「互いに合致する」)プライマーの場合、非特異的増幅または二量体形成の上記の問題が単にPCRサイクル1回ずれるだけであることであり、なぜならPCR中に高温でさえ、繰り返し、ある程度、プライマーの互いへの、またはプライマーが完全には相補的でない配列領域への結合があるからである。同時に混合物中に高いポリメラーゼ活性が存在するならば、「ミスマッチ」は許容され、および完全にはマッチしない配列が再び離れられる前にポリメラーゼが活性になる。結果として、不要な配列の増幅が起こる。
本発明の目的は、増幅特異性の劣化を生じることなく、ポリヌクレオチドの、特により長いポリヌクレオチド配列のプロセシングまたは増幅の結果を改善する可能性を提供することであった。
この目的は、化学修飾によって可逆的に阻害された酵素、および非共有結合によって可逆的に阻害された酵素の両方、またはその混合物を含む組成物、前記酵素の両方またはその混合物を含むキット、および前記酵素の混合物の使用、および前記酵素の同時使用を伴う方法を用いて達成される。
異なる方法で可逆的に阻害された2つの酵素を一緒に、たとえばポリヌクレオチドのプロセシングまたは増幅のための同一の負荷における同時使用、または同時に含めること、または検定における併用のためのキットへの両方の酵素の供給が本発明の目的である。
化学修飾によって可逆的に阻害されている酵素および非共有結合によって可逆的に阻害されている酵素の同時使用の長所は、非共有結合を迅速に逆転でき、およびしたがって、あらかじめ特定されうる活性酵素のある量が速やかに調製される一方で、酵素の化学修飾はそれほど速やかには逆転できないが、経時的にますます程度が高まり、そのため反応の経過において追加のプロセシング段階または操作無しに、酵素のますます高い活性を利用可能にできる点である。
原則として、本発明の基礎をなす検定は、一定の規定量の酵素活性が指定の時点に必要とされるが、しかし酵素活性の必要量が経時的に、たとえば起こっている反応の期間にわたって増加する、任意の用途に使用されうる。これの例は、下記により詳細に記載される通り、PCRによる増幅であるが、これに限定されない。本発明に記載の検定はまた、酵素が別の酵素と相対的に時間差で活性であるならば有利である場合にも選択されうる。これの例は、逆転写および得られたcDNAのその後のPCR,またはDNAの切断およびその後のライゲーションである。検定中に両方の酵素を共に存在させる長所は、必要な処理段階数がより少なく、および したがって、特に非常に多数の試料を同時に処理しなければならない場合に、操作がずっと効率的になりうるだけでなく、たとえば、試料の汚染の危険性を相当に低減できる点である。
本発明によると、使用される酵素の阻害は可逆的である。阻害を解消または逆転する方法は、酵素の修飾の種類に依存する。阻害を解消または逆転する方法は、酵素の活性が回復されうるように選択すべきである。すなわち、酵素の修飾または非共有結合による錯体化が解消されるだけでなく、修飾/錯体化の解消に際して、修飾/錯体化の前に触媒できた反応を触媒できる酵素が再び得られる。本発明の好ましい一実施形態では、酵素の修飾(共有結合)または錯体化(非共有結合)は熱の供給によって解消されうる。この場合、酵素が熱安定性であるならば有利である。解消のためのもう1つの可能性は、混合物中のpH値を変化させることによる。この場合、酵素はpHの変化を許容すべきであり、またはpHは酵素がその最適活性を示す領域へ変化されるべきである。
本発明の好ましい一実施形態では、ここで検討される酵素は、ポリヌクレオチドを「プロセシング」または増加させることができる酵素である。「ポリヌクレオチド」の語は、1個より多い塩基を含むヌクレオチド配列、好ましくは少なくとも8ヌクレオチドの配列を意味する。配列は一本鎖または二本鎖、または(また部分的に)三重らせんの形でありうる。配列はDNA、RNAまたはDNA−RNAハイブリッドを含みうる。
本発明に記載の好ましくは使用されうる酵素は、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、リガーゼ、逆転写酵素および制限エンドまたはエキソヌクレアーゼである。これらの酵素は、ポリヌクレオチドの目的の「プロセシング」に応じて組み合わせることができる。特に好ましい一実施形態では、同一の触媒能力を持つ2つの酵素(すなわちそれらの酵素は同一の反応を触媒する)を使用することもまた可能であり、ここで本発明によると一方の酵素は阻害剤との共有結合による可逆的化学修飾を含み、および他方の酵素は阻害剤の可逆的非共有結合を含む。使用される2つの酵素が、PCRにおいて特異的DNA配列を生成および増幅するために本発明で使用されるポリメラーゼ、特に熱安定性ポリメラーゼ、特に好ましくは熱安定性DNAポリメラーゼであるならば非常に好ましい。
「熱安定性」の語は、対応する酵素が98℃に加熱される際にさえ活性を(完全には)失わず、および一般的に40℃ないし90℃の範囲に、好ましくは50℃ないし80℃の範囲に最適活性を有することを意味する。前記熱安定性酵素は、本分野で一般に公知であり、およびまた、「熱安定性」の定義の下に市販されている。
「ポリメラーゼ」の語は、DNAポリメラーゼまたはRNAポリメラーゼ、特にDNAポリメラーゼまたは逆転写酵素を意味する。
化学修飾によって、または阻害剤の非共有結合によって可逆的に阻害されうるDNAポリメラーゼは、たとえばサーマス(Thermus)、パイロコッカス(Pyrococcus)、サーモコッカス(Thermococcus)、サーモトガ(Thermotoga)、パイロディクティウム(Pyrodictium)および サーモシフォ(Thermosipho)、好ましくはサーマス・アクアティカス(Thermus aquaticus)、サーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)、サーマス・フラブス(Thermus flavus)、サーマス・フィリフォーミス(Thermus filiformis)、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)、パイロコッカス・ウォーセイ(Pyrococcus woesei)、パイロコッカス(Pyrococcus spec.)(KOD1株)、パイロコッカス(Pyrococcus spec.)GB−D、サーモコッカス・リトラリス(Thermococcus litoralis)、サーモコッカス(Thermococcus)sp.9°N−7、サーモトガ・マリチマ(Thermotoga maritima)、パイロコッカス(Pyrococcus spec.)ES4(エンデバリ(endeavori))、パイロコッカス(Pyrococcus spec.)OT3(ホリコシイ(horikoshii))、パイロコッカス・プロファンダス(Pyrococcus profundus)、サーモコッカス・ステッテリ(Thermococcus stetteri)、サーモコッカス(Thermococcus spec.)AN1(ジリギイ(zilligii))、サーモコッカス・ペプトノフィルス(Thermococcus peptonophilus)、サーモコッカス・セラー(Thermococcus celer)、サーモコッカス・フミコランス(Thermococcus fumicolans)、パイロディクティウム・オカルタム(Pyrodictium occultum)、パイロディクティウム・アビシ(Pyrodictium abyssi)またはサーモシフォ・アフリカヌス(Thermosipho africanus)種に由来する熱安定性DNAポリメラーゼである。
適当な逆転写酵素の例は、これらに限定されることなく、MMLV逆転写酵素、AMV逆転写酵素、RSV、HIV−1逆転写酵素およびHIV−2逆転写酵素である。
好ましい一実施形態では、本発明に記載の、化学修飾によって可逆的に阻害されている酵素は、シトラコン酸無水物とのリジン残基の少なくとも1つの可逆的結合によって可逆的に阻害されていて、および阻害が熱の供給によって逆転されうる(この可逆的結合の詳細については米国特許5,773,258および5,677,152を参照)、またはアルデヒド、好ましくはホルムアルデヒドとのアミノ酸側鎖の可逆的結合または架橋によって可逆的に阻害されていて、および再び結果として生じる阻害が熱の供給によって逆転されうる(この結合の詳細については米国特許6,182,998を参照)、熱安定性ポリメラーゼのうちの少なくとも1つである。阻害剤の非共有結合によって可逆的に阻害されている酵素はまた、本発明の好ましい一実施形態によると、前述のポリメラーゼのうち少なくとも1つが、室温にて、しかし、たとえばUS5,693,502に記載されるヌクレオチドアプタマーが特に適するが、ヌクレオチドアプタマーによって阻害されるか、たとえば米国特許5,587,287および5,338,871に記載の通り抗体の結合によって阻害されるか、またはたとえばUS6,667,165に記載の通りポリアニオンによって錯体化される。
好ましくは本発明に記載の酵素は、化学修飾された酵素の非共有結合によって修飾された酵素に対する単位比で、0.1:1ないし100:1で使用される。
ここで言及されるさまざまな酵素の単位の定義は下記の通りである。
DNAポリメラーゼ:1単位は、テンプレートとして活性化DNAを用いて、最適反応条件(温度、緩衝組成物)下で、30分間で、dNTP10nmolを酸不溶性材料に組み込む酵素の量と定義される。
逆転写酵素:1単位は、テンプレート/プライマーとしてポリ(rA)・p(dT)12−18を用いて、最適反応条件(温度、緩衝組成物)下で、10分間で、dNTP1nmolを酸不溶性材料に組み込む酵素の量と定義される。
DNAリガーゼ:ワイス(Weiss)単位は、最適反応条件(温度、緩衝組成物)下で、20分間で、[32PPi]1ナノモルのノリット(Norit)吸着形への変換を触媒する酵素の量と定義される。
RNAリガーゼ:1単位は、最適反応条件(温度、緩衝組成物)下で、30分間で、5'−[32P]−ポリ(A)12−18中の5'−ホスホリル末端1nmolのホスファターゼ耐性形への変換を触媒する酵素の量と定義される。
制限エンドヌクレアーゼ:1単位は、最適反応条件(温度、緩衝組成物)下で、1時間で、基質DNA1μgの完全消化を触媒する酵素の量と定義される。
エキソヌクレアーゼ:1単位は、最適反応条件(温度、緩衝組成物)下で、30分間で、酸可溶性ヌクレオチド1nmolの放出を触媒する酵素の量と定義される。
本発明の好ましい一実施形態では、2つの酵素は、遺伝子工学の既知の方法によってRNAまたはDNA試料をプロセシングおよび/または増幅するために用いられる。前記方法は、これらに限定されることなく、たとえばRNAのcDNAへの逆転写、一反応での逆転写およびPCR増幅の組み合わせ(「一段階RT−PCR」)、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるDNA増幅、制限酵素を用いるDNAの切断、DNAのライゲーションおよび同様の方法である。特に好ましい「プロセシング法」はPCRであり、任意に逆転写が先行し、特異的DNA配列の複製(増幅)に繋がる。
任意にRNAのcDNAへの逆転写が先行する、PCRの手順は当業者に公知であり、および下記で例に基づいて簡単な概要だけが示される。一対の配列特異的プライマーを用いる下記に示すPCRの例以外に、たとえば意図的に「ミスマッチ」を含むプライマーを用いる、または適当なおよびより適当さの低いプライマーのさまざまな組み合わせによるいくつかの変形のPCRが可能であり、およびこれらすべての変形がここで説明される本発明に記載の検定を用いて実施されることが指摘される。
逆転写では、まずRNA−DNAハイブリッドが、RNA(一本鎖)、好ましくはmRNAから構築される。結果として生じるDNAテンプレート(cDNA)は、mRNA上に「ファイル」されている情報と対応する(相補的である)。
前記cDNAまたは何らかの別の方法で単離されたDNA試料を含めることによって、PCRで、配列特異的プライマーを用いて、二本鎖DNAを作製することが可能であり、および任意に、プライマーの配列を含む配列だけが増幅される。PCRの各サイクルで、DNA二本鎖はまず融解され(鎖が分離され)、次いで、好ましくはプライマーのテンプレートへの、相互に相補的な配列の結合があり、続いて「適当な」ヌクレオチドの「結合」による一本鎖領域の穴埋めがそれぞれの場合でDNAポリメラーゼによって行われ、再びDNA二本鎖が得られる。各サイクルで、前サイクルで構築されたDNA配列が追加でテンプレートとして利用可能でありしたがってプライマー配列を含む一または複数のDNA配列の指数的増加がある。このため、PCRでは、特異的配列が実際に増幅されることを確実にするため、サイクル数の増加に伴ってますます高いポリメラーゼ活性が必要である。
特に診断検定またはいわゆる「リアルタイムPCR」では、目的PCRの指数増加からの早すぎる「離脱」も、たとえばポリメラーゼが一本鎖を完全に穴埋めできる前に次のサイクル(二本鎖DNAの融解で始まる)が始まるための連鎖の終止も無いように、全時点で十分な酵素活性を確実にすることが重要である。両方とも本方法の感度の低下に繋がる。
本発明は、阻害剤の非共有結合によって可逆的に阻害されたポリメラーゼのみを、特にPCRの開始時に少ないテンプレートの開始量、または少ないコピー数の標的分子(目的配列を有するDNA)と共に用いる場合、酵素のほぼ完全な活性化のため、非特異的プライマーハイブリダイゼーション事象は非特異的産物の増幅に繋がるという知見に基づく。使用した反応緩衝液の組成が高いハイブリダイゼーション特異性を確実にしない、および/またはプライマーの配列が相互ハイブリダイゼーションを促進する場合、PCRの開始からの高いポリメラーゼ活性のため、非特異的PCR産物の形成のリスクが上昇する。PCRの開始時に形成される非特異的「副産物」もまた、目的配列と同様に、以降のサイクルでテンプレートとして作用する。
逆に、化学修飾された酵素だけが使用される場合、おそらくPCRの開始時に、プライマーが特異的に結合している、それぞれの場合でPCRサイクルの経過中に完全に穴埋めされるべきDNA配列について、利用可能なポリメラーゼ活性が不十分であり、そのためこの場合には望ましくない連鎖終止が起こりうるという上記の問題が存在する。化学修飾によって阻害される前記系の製造者は、したがって、長時間(典型的には2から15分)90℃を上回る温度での試料の最初のインキュベートを実施することを推奨する。しかし、このインキュベート時間後でさえ、これらの酵素は通常は完全な活性をまだ取り戻していない。活性化は、この範囲の温度を用いる数回のインキュベートサイクル後に初めて最適化されると考えられる。
この知見に基づき、本発明によると、最適結果を得るためおよび上記の欠点を最小化するため、特にPCRにおけるDNA配列のプロセシングおよび増幅のために、「迅速に活性化される」酵素、および経時的に「漸増的に活性化される」酵素の両方を用いる方法が選択された。
したがって、たとえば、阻害剤の非共有結合によって可逆的に阻害された熱安定性DNAポリメラーゼが、プライマーの一本鎖DNAへの特異的ハイブリダイゼーション後に、二本鎖への完全な「穴埋め」を確実にするDNAポリメラーゼ活性をPCR開始時に提供するのに十分な量で、および化学修飾によって可逆的に阻害された熱安定性DNAポリメラーゼが、PCRサイクルの経過において十分な酵素活性が提供されることを確実にし、そのため「後期」サイクルでもまだNAの指数的増加も確実になる量で、DNAのプロセシング、たとえばPCR負荷のための組成物に共に含まれる。したがって、この方法によると、PCRの各期で活性酵素の必要量が、増幅すべきテンプレートの量に対して調整される。
好ましくは,この混合物は、増幅すべき単位複製配列のサイズが約200bpより大である場合に選択され,なぜなら特により大きな単位複製配列を用いると、混合物中に酵素活性が不十分な場合、相補鎖の不完全な合成による連鎖終止のリスクがあるためである。
好ましい一実施形態では、「迅速に活性化される」、すなわち非共有結合によって可逆的に阻害されたポリメラーゼ、および「漸増的に活性化される」、すなわち化学修飾によって可逆的に阻害されたDNAポリメラーゼが、1:0.1ないし1:100の単位比で使用される。特に好ましくは、迅速に活性化されるポリメラーゼは、多くても、化学修飾ポリメラーゼと等しい比で、さらにより好ましくは化学修飾されたポリメラーゼと相対的に負で使用される。
本発明によると、組成物またはキット、好ましくはポリヌクレオチドのプロセシングまたは増幅のための、特に好ましくはPCRを実施するための組成物またはキットは、両方の酵素を一緒に含む。さらに、その組成物またはキットは、目的用途に応じて、目的用途に適するかまたは必須の、他の必要材料または試薬を含みうる。たとえば、PCR用の組成物またはキットは、酵素に加えて、適当な緩衝液、dNTP(dATP、dITP、dUTP、dGTP、dTTP、dCTPまたはその誘導体)、任意にMgCl2のような補因子、任意にプライマー、任意に参照テンプレートとしてのDNA、または他の成分を含みうる。逆転写、ライゲーションまたは制限ヌクレアーゼによる切断に必要なまたは適した成分は当業者に完全に公知であり、および任意の実験マニュアルにまたは技術文献に見ることができる。
下記の実施例は、本発明をこれらの用途の実施例に限定することなく、本発明をより詳細に説明することを目的とする。
実施例1:
共有的におよび非共有的に修飾されたDNAポリメラーゼを用いる、SYBRグリーンに基づく検出を用いるリアルタイムPCRにおける長いPCR断片の増幅
長いDNA断片の増幅に対する、異なる修飾がされた熱安定性DNAポリメラーゼの作用を調べるため、ヒトCTNNA1遺伝子(NM_001903)の転写物の690塩基対断片が増幅された。このために用いられたプライマーは下記の配列を有した:
順方向プライマー:AGCTGAAAGTTGTGGAAGATG(配列番号:1)
逆方向プライマー:GGAGCTGTCTACGCAAGTC(配列番号:2)
増幅はプライマーおよびテンプレート以外はSYBRグリーンに基づくリアルタイムPCRに必要なすべての成分(すなわちトリス、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸アンモニウム、dNTP−ヌクレオチド、SYBRグリーン)を含む、クォンティテクト(QuantiTect)SYBRグリーンPCRマスターミックス(Master−Mix)(キアゲン社(QIAGEN GmbH)、ヒルデン(Hilden))の改変版を用いて実施された。改変は、その市販製品に既に含まれるホットスタートTaq(HotStarTaq)DNAポリメラーゼ(キアゲン社)の除外から成った。各例で、下記の酵素を代わりに使用した:
1.ホットマスターTaq(HotMasterTaq)DNAポリメラーゼ(エッペンドルフ社(Eppendorf AG)、ハンブルク(Hamburg))、米国特許6,667,165によると,非核酸型ポリアニオンとの非共有錯体化によって温度依存性阻害を受け、および55℃を上回る温度で完全な活性を生じる酵素(下記で「非共有的に修飾された酵素」と呼ばれる):使用した量は反応当たり1.5単位であった
2.Taq−DNAポリメラーゼ、米国特許6,183,998によるとホルムアルデヒドで共有的に修飾されおよびしたがって阻害された(キアゲン社、ヒルデン)(下記で「共有的に修飾された酵素」と呼ばれる)。使用した量は反応当たり1.25単位であった
3.非共有的におよび共有的に修飾された酵素の、反応当たり、非共有的に修飾された酵素0.125単位の、共有的に修飾された酵素1.25単位に対する比での混合物。
反応混合物の終容積は各例で25μlであり、およびプライマーは終濃度0.3μMで使用された。ABIプリズム7000配列検出系(ABI PRISM 7000 Sequence Detection System)(アプライド・バイオシステムズ社(Applied Biosystems))で実施された。HeLa−RNAから調製された、反応当たり1ngのcDNAが、テンプレートとして作用した。各例で、酵素または酵素混合物毎に4連を分析した。
反応条件は下記の通りであった:
A:最初のテンプレートの変性/酵素の活性化
95℃、5分間
B:増幅:
変性:95℃、15秒間
プライマーアニーリング:55℃、30秒間
プライマー伸長:72℃、30秒間
各サイクルの伸長中の蛍光光度分析
サイクル数:45
C:融解曲線分析
PCR産物の最初の変性:95℃、15秒間
PCR産物の再ハイブリダイゼーション:60℃、20秒間
PCR産物の融解:60℃から95℃へ加熱速度約0.2℃/秒で加熱
PCR産物の融解中の蛍光光度分析
反応混合物は室温にて分析された。
図1aから明らかである通り、目的の690bp断片は、増幅プロットおよび融解曲線分析の併用分析によって示されるように、非共有的に修飾された酵素を用いて増幅に成功した。「閾」、すなわちバックグラウンド蛍光よりかなり高い蛍光値には、PCRサイクル30.5で到達した。PCR産物の融解温度は期待された84℃である;他の非特異的産物の割合は、特異的産物と比較して無視されうる。このように、即時再活性化された、非共有的に修飾された酵素は、この種の長い増幅物に有利である。
図1bは、共有的に修飾された熱安定性DNAポリメラーゼだけを使用した場合の、同一断片の増幅の失敗の証拠を提供する。まず、蛍光の識別可能な増加は非常に遅いPCRサイクル(43.5)で初めて起こり、およびさらに、4連のうち3連だけで起こった。次に、融解曲線分析は、生じた産物の高い割合が、プライマー二量体および他の非特異的反応産物といった望ましくない増幅物であることを示す。
蛍光色素SYBRグリーンを用いる、ここで選択された検出方法は、特異的および非特異的PCR産物を識別しない。SYBRグリーンは、配列非依存的に二本鎖DNAへ結合し、および光源による結合後および同時励起で蛍光を放出する色素である。これは、図1bに示す例について、増幅プロットにおける蛍光の増加が、非常に遅くに起こるだけでなく、また主に非特異的産物の検出のためであることを意味する。このように、即時に完全に活性化できない、共有的に修飾された酵素は、この種の長い増幅物について有利でない。
図1cは、共有的におよび非共有的に修飾された酵素の組み合わせの長所を示す。少量の即時再活性化される、非共有的に修飾された酵素を加えることによって、図1bに示す通り、結果は劇的に改善されおよび感度(閾を越える際の同等のサイクル数)および特異性(特異的産物の高収量)の両方に関して図1aに示すものと非常に似ている。
実施例2:
二量体形成の傾向を有するプライマーを使用する、共有的におよび非共有的に修飾されたDNAポリメラーゼを用いる、SYBRグリーンに基づく検出を用いるリアルタイムPCRにおけるPCR断片の増幅
二量体形成の傾向を有するプライマーを使用する増幅に対する、異なる修飾がされた熱安定性DNAポリメラーゼの作用を調べるため、ヒトMYC遺伝子(NM_002467)の転写物の129塩基対断片が増幅された。このために用いられたプライマーは下記の配列を有した:
順方向プライマー:TGCTCCATGAGGAGACA(配列番号:3)
逆方向プライマー:GTGATCCAGACTCTGACCTTT(配列番号:4)
反応は実施例1に記載された通り設定された。実施例1からの逸脱として、HeLa−RNAから調製されたcDNAが、1つの検定では1ng、および別の検定では100pg、反応当たりのテンプレート量として用いられた。今回、ABIプリズム7500配列検出系(ABI PRISM 7500 Sequence Detection System)(アプライド・バイオシステムズ社(Applied Biosystems))で実施された。
図2aから明らかである通り、非共有的に修飾された酵素を用いてテンプレートの2つの異なる量を識別することは不可能であった。増幅プロットの分析は、すべての試料が蛍光閾値を同一のPCRサイクルで越えることを示す。より少量のテンプレートを用いる場合、閾値はずっと遅くに越えられることが予測される。この理由は、使用した2つの異なる量のテンプレートについての融解曲線の別々の分析から得られる。より多量のテンプレートを用いる場合、融解温度80℃で特異的PCR産物の独占的な形成があるが、しかしより少量のテンプレートを用いては、特異的産物に加えて非特異的PCR産物の形成がまだあり、それは融解温度がより低いことに基づいて典型的なプライマー二量体として同定されうる。これらのプライマー二量体の形成は、最初の変性直後のDNAポリメラーゼの、高い最初の活性に帰することができる。少量のテンプレートでは、アニーリングしないプライマーの割合は特に高く、したがって反応開始直後の比較的多量の活性ポリメラーゼは、これらのPCRアーティファクトの形成増加に繋がる。実施例1で説明される通り、これらはまた蛍光シグナルの発生に寄与するため、テンプレートの2つの量の間の識別、およびしたがって目的の定量はもはや不可能である。このように、即時再活性化された、非共有的に修飾された酵素は、この種の、二量体形成の傾向を有するプライマーを用いる増幅物に有利でない。
図2bは、共有的に修飾された熱安定性DNAポリメラーゼだけを使用した場合の、同一断片の特異的増幅の成功、およびしたがって、使用したテンプレートの2つの量の識別の成功を示す。増幅プロットは、期待された、サイクルのずれた、蛍光閾の横断を示す;融解曲線は、テンプレートの2つの量について、特異的増幅の証拠を提供する。このように、即時に完全に活性化できない、共有的に修飾された酵素は、この種の、二量体形成の傾向を有するプライマーを用いる増幅物に有利である。
図2cは、共有的におよび非共有的に修飾された酵素の有利な組み合わせを示す。少量の即時再活性化される、非共有的に修飾された酵素を加えることによって、図2aに示す通り、結果は劇的に改善され、感度(閾を越える際の同等のサイクル数)および特異性(特異的産物の高収量)の両方に関して図2bに示すものと非常に似た結果を達成する。
実施例3:
共有または非共有修飾の異なる方法を用いて作製された、共有的におよび非共有的に修飾されたDNAポリメラーゼを用いる、SYBRグリーンに基づく検出を用いるリアルタイムPCRにおけるPCR断片の増幅
異なる修飾がされた熱安定性DNAポリメラーゼの組み合わせの有利な作用が、特定の種類の共有および非共有修飾に限定されないことを実証するため、本実施例に示されるPCRについて2つの酵素の組み合わせが使用され、その両方が実施例1および2で使用された酵素とは修飾の種類が異なる。下記の2つのDNAポリメラーゼが使用された。
1:共有的に修飾された酵素:
アンプリタック・ゴールド(AmpliTaq Gold)(アプライド・バイオシステムズ社(Applied Biosystems)、米国カリフォルニア州フォスターシティ(Foster City))、Taq DNAポリメラーゼの共有的に修飾された型、酸無水物での処理によって可逆的に阻害された(詳細は米国特許5,677,152および5,773,258に見ることができる)。
2:非共有的に修飾された酵素:
プラチナ(Platinum(登録商標))TaqDNAポリメラーゼ(インビトロゲン社(Invitrogen)、米国カリフォルニア州カールズバッド(Carlsbad))、組み換えTaqDNAポリメラーゼ、室温にてポリメラーゼ活性を遮断する抗体と複合体化されている。典型的には変性段階中で起こる通り、94℃へ加熱することによって、抗体は変性しおよび遮断が除去される(詳細は米国特許5,338,671および5,587,287に見ることができる)。
長いDNA断片の増幅に関してこれらを調べるため、ヒトAK1遺伝子(NM_000476)の転写物の112塩基対断片が増幅された。このために用いられたプライマーは下記の配列を有した:
順方向プライマー:AAGAGAAGCTGAAGAAAACCAA(配列番号:5)
逆方向プライマー:GTGGAGAGGTGGGTGTAG(配列番号:6)
増幅は、トリス、塩化カリウム、塩化マグネシウムおよび硫酸アンモニウムを含むホットスタートTaq(HotStarTaq)PCR緩衝液を用いて実施された。さらに、SYBRグリーンを終濃度0.1xで、およびdNTP−ヌクレオチドを終濃度0.2mMで添加した。上述の酵素は下記の通り使用された。
4.アンプリタック・ゴールド(AmpliTaq Gold)DNAポリメラーゼ単独:使用した量は反応当たり1.25単位であった(製造元の推奨通り)
5.プラチナ(Platinum)TaqDNAポリメラーゼ単独:使用した量は0.5Uであった(製造元の推奨通り)
6.アンプリタック・ゴールドDNAポリメラーゼ(共有的に修飾された酵素)およびプラチナTaqDNAポリメラーゼ(非共有的に修飾された酵素)の、反応当たり、非共有的に修飾された酵素0.125単位の、共有的に修飾された酵素1.25単位に対する比での混合物。
反応混合物の終容積は各例で25μlであり、およびプライマーは終濃度0.7μMで導入された。Mx3005PリアルタイムPCRシステム(ストラトジーン社(Stratagene))で実施された。HeLa−RNAから調製された、反応当たり10ng、1ngおよび0.1ngのcDNAが、テンプレートとして作用した。各例で、酵素または酵素混合物およびテンプレートの量毎に4連を分析した。
反応条件は下記の通りであった:
A:最初のテンプレートの変性/酵素の活性化
95℃、10分間
B:増幅:
変性:95℃、15秒間
プライマーアニーリング:55℃、30秒間
プライマー伸長:72℃、30秒間
各サイクルの伸長中の蛍光光度分析
サイクル数:45
C:融解曲線分析
PCR産物の最初の変性:95℃、15秒間
PCR産物の再ハイブリダイゼーション:60℃、20秒間
PCR産物の融解:60℃から95℃へ加熱速度0.1℃/秒で加熱
PCR産物の融解中の蛍光光度分析
反応混合物は室温にて分析された。
図3aから判る通り、目的の112bp断片は、増幅プロットおよび融解曲線分析の併用分析によって示されるように、非共有的に修飾された酵素を用いて実際に増幅に成功した。しかし、融解温度約88℃である目的産物と同様に、より高いおよびより低い融解温度の両方の、多数の他の副産物がまだ存在することが明らかである。信頼できる定量はしたがって、限られた程度までのみ可能である。
図3bは、共有的に修飾された熱安定性DNAポリメラーゼだけを使用した場合の、同一断片の増幅の失敗の証拠を提供する。4連について蛍光の増加は非常に遅く起こる(テンプレートの最大量についてサイクル39から開始)。さらに、融解曲線分析は、生じた産物の大部分が、望ましくない、すなわち非特異的増幅物であることを示す。特異的産物と比較して低いそれらの融点は、プライマー二量体がここでは主に形成されることを示唆する。
図3cは、修飾の種類にかかわらず、共有的におよび非共有的に修飾された酵素の組み合わせの長所を示す。少量の即時再活性化される、非共有的に修飾された酵素を加えることによって、図3aおよび3bに示す通り、結果には劇的な改善があり、感度(閾を越える際のサイクル数)および特異性(独占的に特異的産物の産生)の両方に関して、2つの酵素を別々に使用した場合の結果を大きく上回る。
実施例1、2および3からの結果を合わせて、共有的におよび非共有的に修飾された酵素の組み合わせは、普遍的に有用な酵素系を表し、それは長い断片の効率的な増幅、または少量のテンプレートまたは有利でないプライマーの組み合わせを使用する際の特異的増幅さえといった、PCRのさまざまな必要を満たすことができる。
図1aの上側は増幅プロットを示し、非共有的に修飾された酵素を用いる増幅によるPCRの経過中の二本鎖DNAの増加を示す。PCRの詳細は実施例1aに見られる。図1aの下側は結果として生じるPCR産物の融解曲線を示す。 図1bの上側は増幅プロットを示し、共有的に修飾された酵素を用いる増幅によるPCRの経過中の二本鎖DNAの増加を示す。PCRの詳細は実施例1bに見られる。図1bの下側は結果として生じるPCR産物の融解曲線を示す。 図1cの上側は増幅プロットを示し、非共有的に修飾された酵素および共有的に修飾された酵素の混合物を用いる増幅によるPCRの経過中の二本鎖DNAの増加を示す。PCRの詳細は実施例1cに見られる。図1cの下側は結果として生じるPCR産物の融解曲線を示す。 図2aの上側は増幅プロットを示し、DNAの異なる開始量を用いる、非共有的に修飾された酵素を用いる増幅によるPCRの経過中の、二本鎖DNAの増加を示す。PCRの詳細は実施例2aに見られる。図2aの下側は結果として生じるPCR産物の融解曲線を示す。 図2bの上側は増幅プロットを示し、DNAの異なる開始量を用いる、共有的に修飾された酵素を用いる増幅によるPCRの経過中の、二本鎖DNAの増加を示す。PCRの詳細は実施例2bに見られる。図2bの下側は結果として生じるPCR産物の融解曲線を示す。 図2cの上側は増幅プロットを示し、DNAの異なる開始量を用いる、非共有的に修飾された酵素および共有的に修飾された酵素の混合物を用いる増幅によるPCRの経過中の、二本鎖DNAの増加を示す。PCRの詳細は実施例2cに見られる。図2cの下側は結果として生じるPCR産物の融解曲線を示す。 図3aの上側は増幅プロットを示し、非共有的に修飾された酵素を用いる増幅によるPCRの経過中の、二本鎖DNAの増加を示す。PCRの詳細は実施例3aに見られる。図3aの下側は結果として生じるPCR産物の融解曲線を示す。 図3bの上側は増幅プロットを示し、共有的に修飾された酵素を用いる増幅によるPCRの経過中の、二本鎖DNAの増加を示す。PCRの詳細は実施例3bに見られる。図3bの下側は結果として生じるPCR産物の融解曲線を示す。 図3cの上側は増幅プロットを示し、非共有的に修飾された酵素および共有的に修飾された酵素の混合物を用いる増幅によるPCRの経過中の、二本鎖DNAの増加を示す。PCRの詳細は実施例3cに見られる。図3cの下側は結果として生じるPCR産物の融解曲線を示す。

Claims (13)

  1. 化学修飾によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素、および非共有結合によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素の両方を含む組成物。
  2. 化学修飾によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素および非共有結合によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素、または前記酵素の混合物を含むキット。
  3. ポリヌクレオチドのプロセシングまたは増幅のための、化学修飾によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素と非共有結合によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素との混合物の使用。
  4. プロセシングまたは増幅が、特異的増幅、ライゲーション、逆転写または制限切断による断片化である点で特徴づけられる、請求項3で請求される使用。
  5. 特異的増幅が、PCRまたは組み合わされた逆転写PCR(一段階RT−PCR)によって起こる点で特徴づけられる、請求項4で請求される使用。
  6. 少なくとも1つの反応負荷において、化学修飾によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素、および非共有結合によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素の両方が共に存在する点で特徴づけられる、DNAまたはRNAの特異的増幅のための方法。
  7. 特異的増幅が、PCRまたは組み合わされた逆転写PCR(一段階RT−PCR)によって起こる点で特徴づけられる、DNAまたはRNAの特異的増幅のための請求項6で請求される方法。
  8. 酵素が熱安定性酵素である点で特徴づけられる、請求項1から7のうちの一つで請求される組成物、キット、使用または方法。
  9. 酵素の阻害が熱の供給によって逆転されうる点で特徴づけられる、請求項1から8のうちの一つで請求される組成物、キット、使用または方法。
  10. 酵素がそれぞれの場合で、互いに独立して、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、リガーゼ、逆転写酵素、制限エンドヌクレアーゼまたは制限エキソヌクレアーゼである点で特徴づけられる、請求項1から9のうちの一つで請求される組成物、キット、使用または方法。
  11. 化学修飾によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素、および非共有結合によって可逆的に阻害された少なくとも1つの酵素の両方が熱安定性DNAポリメラーゼである点で特徴づけられる、請求項1から10のうちの一つで請求される組成物、キット、使用または方法。
  12. 酵素が、化学修飾された酵素の、非共有結合によって修飾された酵素に対する混合物比で、単位混合物比0.1:1ないし100:1で存在するかまたは使用される点で特徴づけられる、請求項1から11のうちの一つで請求される組成物、キット、使用または方法。
  13. ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または組み合わされた逆転写PCRのためのさらなる成分を追加で含む、請求項1、2または8から12のうちの一つで請求される組成物またはキット。
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